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  2018年のリーグ戦を5位で終えた浦和は、シーズン最後の大会である天皇杯で準決勝に進出。ACL出場の為にも、そしてタイトル獲得の為にも負けられない準決勝の相手は、今季のACLを制した鹿島アントラーズ。前年度アジア王者と新たなアジア王者との対戦となった準決勝を制し、埼スタ決勝の舞台に勝ち上がったのは果たして。では早速。

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  浦和はリーグ最終節で複数の選手を温存し、この試合でベストメンバーをチョイス。湘南戦から2試合続けて欠場していたマウリシオも、この試合で復帰となりました。

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  対する鹿島。浦和の最終節が消化試合だった一方で、ACL出場権獲得の為鳥栖相手にベストメンバーで臨んだ鹿島。この天皇杯準決勝でもベストメンバーと言える人選できましたが、ボランチの三竿健斗とレオ・シルバが揃って欠場。最終節に引き続きスタメンの永木亮太とコンビを組んだのは、普段右SBを務める西大伍。空いた右SBに内田篤人が入り、左SHを安西幸輝→安部裕葵に変更した以外は、最終節と同じメンバーとなりました。

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  序盤攻勢に出たのは鹿島。球際で優位に立つと、中盤を制圧しボールを保持します。浦和はなかなかラインを上げる事が出来ず、仮にボールを奪っても位置が低い上に攻撃に厚みを掛けられずチャンスシーンを全く作れません。
  そんな流れから鹿島に立て続けに決定機を作られます。11分には永木亮太のCKから山本脩斗のヘディング、19分には鈴木優磨から右の内田に展開されクロスを西に頭で合わせられますが、いずれも枠を外れ得点とはならず。
  すると27分でした。この日2本目となったCKを柏木陽介が蹴ると、ファーでマウリシオがドンピシャで合わせ浦和先制。高い弾道で中央を通過しファーで落ちるという柏木の高精度キックを、マーカーのチョン・スンヒョンに悠々競り勝ったマウリシオが頭で合わせて見事ゴール。浦和は最初のシュートを得点に繋げました。
  その後も鹿島の攻撃に手を焼いた浦和でしたが、33分にはまたも柏木のCKに岩波拓也が合わせるなど、得点後は何本かシュートを撃てるようにはなりました。結局先制してからは鹿島にシュートらしいシュートわ撃たせず、前半を1-0で折り返します。

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  後半も引き続き鹿島ペースでしたが、やや前掛かりになった鹿島の裏を突きカウンターからチャンスを演出。48分には昌子源からボールを奪った武藤雄樹がドリブルで抜け出すと、PA内で切り返しての左足シュート→こぼれ球を拾った柏木→青木拓矢のミドルシュートという場面。55分には興梠慎三の負傷で投入された李忠成→長澤シュートという場面がありましたが、それぞれ決め切る事は出来ず。
  そんな中またもアクシデントが発生。51分の興梠負傷に続き、今度は武藤が65分に負傷し柴戸海と交代し退場。前への推進力を完全に失った浦和は防戦一方となり、結局長澤のシュートを最後に1本もシュートを撃てませんでした。
  しかしブロックを敷き守りを固めた浦和DFに対し、鹿島もチャンスは作れどほとんどシュートは撃てず。終盤までで惜しかったのは、右サイドに流れた鈴木のクロスをフリーで合わせた、72分の安西幸輝のヘディング(体勢が悪く枠外)くらい。

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  ところがこの日の浦和はとにかく流れが悪く、72分に今度は青木が負傷退場となり、阿部勇樹との交代を余儀なくされます。結局3枚の交代枠を全て負傷選手に使わざるを得なくなった浦和は、後半の大半をひたすら我慢する事に。
  最大のピンチはAT、鈴木のパスをPA内で受けたセルジーニョが左足でシュート。これは西川周作が弾きますが、そのボールはゆっくりゴールに向かって転がっていきました。しかしライン際で宇賀神友弥が間一髪掻き出し、ギリギリでゴールを死守。最後はGKクォン・スンテを上げて猛攻を仕掛ける鹿島に対し、最後まで集中を切らさなかった浦和。5分のATも耐え抜き試合終了。最終スコア1-0で鹿島を破った浦和が、2015シーズン以来の天皇杯決勝進出を果たしました。

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  試合を支配した時間帯がほとんどなく、負傷者続出で交代枠全てをそこに当てざるを得なくなるなど、この試合の浦和はとにかく流れが悪く、側から見ればよく勝ったなと言われるような内容だったかも知れません。しかし裏を返せば、攻め込まれていた割にシュートは7本しか撃たせておらず(浦和はシュート9本)、おまけに流れが全く無い中でセットプレーから得点を奪い、その1点を高い集中力と組織力で守りきり勝利。この試合の浦和が見せたのは、今まであまりなかった強かさでした。カップ戦で重要なのはとにかく勝って次のステージに進む事であり、内容が悪かろうが勝った事実だけでこの試合は100点満点と言っていいと思います。
  ここ最近の浦和は、得点が奪えるようになった反面守備に一抹の不安を抱えており、リーグ戦では9/23の神戸戦を最後に完封試合はありませんでした。しかしこの準決勝では危ない場面を作られはしたものの、久々に守備陣が崩れる事なく失点を0に抑える事が出来ました。
  一方懸念はやはり3人の負傷者。興梠の交代は万全を期す為の交代だったようで、代役もFWの李だった事から良くも悪くも大きな影響はありませんでしたが、立て続けに武藤も交代を余儀なくされる展開に。ベンチにはFWのズラタンも控えていましたが、オリヴェイラ監督は交代にズラタンではなく中盤の柴戸海を起用。実はこの直前、鹿島は永木に代え土居聖真をボランチに投入しより攻撃的な体制にシフトしており、オリヴェイラ監督としてはこの時点でより守備を意識するよう、ピッチにメッセージを送ったと考えられます。結果浦和は全くシュートを撃てなくなる程押される形にはなりましたが、この割り切りで守備はより強固となり逆に鹿島のシュート数も相対的に減らす事に成功。難しい賭けではありましたが、結果的にこの割り切りは良い方に作用したと思います。

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  2018シーズンは泣いても笑っても残り1試合、最後の決勝戦を残すのみとなりました。相手は初のタイトルを目指すベガルタ仙台。負傷者の状況が気掛かりな上に、鹿島相手にベストメンバーで挑み中3日(仙台は若干のメンバーチェンジを敢行)という状況もあり、決して一筋縄ではいかない試合となるでしょう。
  ですが我々の目標を達するためにも、決勝戦はどんなに泥臭くても必ず勝たなければなりません。様々な想いが交錯する今季最終戦、浦和を愛する全ての人達の想いを一つにし、必ず栄冠を掴み取りましょう。





【試合概要】

浦和 1-0鹿島

得点者
浦和
27分    2.マウリシオ(1-0)

鹿島
なし

交代
浦和
51分  30.興梠慎三→20.李忠成
65分    9.武藤雄樹→29.柴戸海
72分  16.青木拓矢→22.阿部勇樹

鹿島
61分    6.永木亮太→  8.土居聖真
70分  25.遠藤康    →32.安西幸輝
84分  16.山本脩斗→19.山口一真

警告
浦和= なし
鹿島=なし

NEXT GAME→天皇杯決勝ベガルタ仙台(C)埼玉スタジアム2002(12/9(日)18時KO)