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菊池大介選手 柏レイソルへ完全移籍のお知らせ

菊池 大介選手 移籍加入のお知らせ

  2019年に入り、移籍に関する情報はなく静かな正月を過ごしていた我らが浦和レッズ。しかし三が日が明けて間もない1/5に、菊池大介の柏レイソルへの完全移籍が発表されました。事前情報のない急な発表だっただけに驚きましたが、今回は菊池が何故浦和で輝けなかったか、そして柏での展望を中心に記事を書いていこうと思います。では早速。

菊池の以前の記事はこちら↓
菊池大介 湘南ベルマーレより完全移籍加入

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  2017年に湘南から加入した菊池でしたが、当時の浦和には現在も在籍する宇賀神友弥はもちろん、関根貴大や駒井善成らがサイドでハイレベルなポジション争いを展開しており、菊池はそこに加われずターンオーバーの真っ最中だった浦和でも出場機会に恵まれませんでした。
  しかしミシャ元監督が解任され堀孝史監督が就任すると、関根の欧州移籍や宇賀神の離脱などもあり、20節大宮戦からの5試合中4試合に先発出場。大宮戦では柏木陽介の得点に繋がるクロスなど時折見せ場を作りましたが、その後は4バックにシステムが変わった事で、得意とするポジション(WB)が無くなってしまい出場機会が激減。消化試合となった33節では左SBでスタメン出場を果たしましたが、失点に絡むなどアピールに失敗し途中交代となり、2017年は菊池にとって苦い移籍初年度になってしまいました。

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  シーズン前から4バックを継続する事が既定路線になっていた中で、SBという新たな境地に挑戦した菊池。しかし出場したルヴァンカップでインパクトを残せずにいると、堀監督が5節で解任となります。すると後任の大槻毅コーチとオリヴェイラ監督は3バックを採用。宇賀神の負傷も重なり本来の左WBで出場する機会が増えましたが、チャンスに絡む機会よりピンチに絡む機会の方が多く、宇賀神が復帰すると同時にベンチスタートが増え、その後は負傷もあり8/19の清水戦を最後に出場機会に恵まれる事はなく、来季は浦和ではなくJ2の柏でプレーする決断を下しました。

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  元々は攻撃的な中盤など高い位置を本職とする選手でしたが、2011年からは曹貴裁監督により左WBへコンバートされ、そこからは湘南不動の左WBとして湘南のサッカーを支えました。湘南では90分の上下動を厭わない豊富な運動量とスピード、そして足元の技術を武器にプレーしていましたが、浦和ではこのキジェサッカー仕様が裏目に出た印象があります。
  湘南は基本的に全員攻撃全員守備というコンセプトの下、全員が足を止めず走り続ける事で攻撃に厚みをかけ、守備の穴を埋めていくスタイル。しかしこれは裏を返せば最初のポジショニングがあまり良くなくても、極端に言えば走って埋めるか誰かが埋めてくれれば良いというもの。このスタンスは湘南だから成立するものであり、一般的な戦術でポジショニングが悪いという事は致命的であり、残念ながら菊池にはこのポジショニングの悪さが最後まで足を引っ張る形に。
  菊池が出場した試合で菊池の守るサイドを明確に狙われた試合は一度や二度ではなく、攻勢の時間でもここを狙われ続ける内にラインが下がり、いつの間にか守勢に回っていたという展開は決して珍しくありませんでした。これはポジショニングの悪さが主因であり、これが要因で相手にスペースを与えてしまい、こちらは良い態勢で守れないという負のスパイラルに。またこのポジショニングの悪さは対人の弱さにも繋がっており、スペースに走り込み抜け出すプレーは得意な一方、スピードがある割に1vs1で相手を抜くようなプレーがほとんど見られないのはこれが原因。
  時折持ち前の運動量で遅れをカバーするようなプレーも見られましたが、1vs1の場面が多いサイドのポジションにおいて、大事である初期準備=ポジショニングが悪いというのは痛恨でした。

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  守備の致命的な欠点を最後まで克服出来ず、本職の左WBが復活しても出場機会に恵まれなかった菊池。そんな菊池が再起をかけて移籍するのが、来季からJ2で戦う柏。柏は昨季ACLを戦う為によりレベルの高い左SBとして、福岡から亀川諒史を獲得しました。しかし少なくないミスにより失点に絡む機会も多く、途中からは千葉から加入した高木利弥にポジションを奪われ、期待通りの結果を出せないまま恩師・手倉森誠監督が就任する長崎へ移籍。昨年夏には高木と入れ替わりで左SBのユン・ソギョンもソウルへ移籍しており、左SBの獲得が急務と言える状況でした。
  そんな中J1での実績十分な菊池に白羽の矢が立った形ですが、ネルシーニョ監督が復帰する柏において、本職ではない左SBのポジションを菊池が奪えるかはかなり不透明。先述の通り守備の基本にそもそもの問題を抱く菊池が、規律に厳しいネルシーニョ監督に起用されるのかという疑問は拭えません。
  もちろんそんな逆境を跳ね除けてスタメンの座を獲得してくれればそれに越した事はありませんが、いくら攻撃に魅力的な武器を持っていたとしても、基本がなっていない選手がそのままで試合に使って貰える程J2も甘くはありません。

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  2017年の加入時には、宇賀神の牙城を崩せる選手として非常に大きな期待を寄せていただけに、このような結果になってしまった事は残念でなりませんし、菊池自身も悔しい気持ちでいる事でしょう。ですがその悔いを柏でぶつけ、活躍してくれる事を今は願うのみです。
  そしてこの結果、またも浦和はサイドの枚数が手薄となってしまいました。始動まであまり時間もない中情報が一切ない事は不安ですが、今はただ果報を寝て待つ事にします。