2009年06月26日

檻演人 感想

BlogPet 今日のテーマ ついうっかり
「今までにした印象的な失くし物は?」

バハムートラグーンファンブック。
最後のビッケバッケの台詞とかが載ってて好きだったのに・・・
ただし、ヨヨ てめーは駄目だ!!



さて、第2170回は
そういえば中学校の頃狂言の催しが開かれ、
演者の方からこの学校はきちんと笑うところ理解してくれて嬉しいとの声
・・・ってことは、他の学校では・・・と古典芸能の困難を思い出しつつWEB作品レビュー。
star chaisersさんの 檻演人 の感想です。

檻演人
落語を題材とした、後ろ向き青春ビルドゥングスロマン(star chaisers)WIN
プレイ時間:4時間程度

■概要
 一人だけの部活、落語部に所属する 林谷 裕馬。
 学園祭の公演も好評を博すも、心から喜べない。
 表面を取り繕うも壁を築いてる自分、他人の笑いに懐疑すら覚える。

 そんな鬱屈としたある日の放課後。
 一人の女子生徒がとてとてと走り、こけるのを目撃する。
 
 ──思わず笑ってしまった。

 それをきっかけに、その女子生徒:蔵日 蘭につきまとわれてしまうのであった。

■感想


胸に痛い


計算ばかりして、頭でっかち、いい訳ばかり考えてる。
おじさんになるとそこらへんに折り合いついちゃうのですが、
そこらへんをある意味での真面目さで葛藤する主人公のお話。
自分が割り切ってしまったものをとことん悩んでる姿に、
悶々としたものを感じつつも、そこに潜在する向上心が仄かに感じられます。
彼自身の言葉では自身の汚さ的なものを気にしてるのですが、
『その気にする』行為自体に真剣味があって、心をチクチク刺激してくれる作品でした。


物語は、落語が巧く、その表現力に付随する観察力や努力のおかげで
気遣いができる人気者を演じる:林谷 裕馬が、
学校では浮きまくってるけど商店街のアイドルな蔵日 蘭に出合って変わってくというお話。
特徴的なのは主人公の語り。
主人公視点で物語が展開され、落語にとどまらず学業も優秀で
その頭の良さからか語彙が結構豊富な地の文。
あれやこれやと表現を変えつつも、『現実』を皮肉げに、
そして頭でっかちで考える所に、それ故の現実味というか、親近感がありました。
時に熱くなり、でも冷めたりするところ、
そして冒頭でも書いた『悩み』そして『ままならさ』には、
おそらく現代人、特に学生さん達には見に覚えがあるかと思います。
また、彼の特技である『落語』関係が幅広くシナリオ組み込まれ、
それが持つ含みや、イイハナシダナー(;∀;)がこれでもかというぐらい。
後ろめたさとは逆で、普通にグサリと感動するものが結構ありました。
一方で、そういう言いたいことを全部言おうとしてるせいか、
あるシーンで成長した要素を巻き戻して、別のシーンくっつけてる感がありました。
もう一つ気になるところは、主人公の落語へのこだわりが分かる『転』が、
インパクトは十分なのですが、
それまででの伏線が不十分で、あとだしジャンケンのような印象も。
慢性的な諦観が該当するといえなくもないですが、
過去想起の発動キーへのグレイズ的なシーンがあると良かったかなと思いました。
ですが、個々の因果はきっちり結ばれ、主題的なところが抜群な作品でした。

BGMの方は、無理に『落語』な和風にしない選曲で、
心情ベースでハマってるセンスがありました。
ただ、シーン間でのフェイドがないところでの、
断絶を覚えるのが結構あったので、その都度の発生する意識修正ラグが生じました。

Posted by muko650 at 06:16│Comments(0)TrackBack(0)

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