2012年06月10日

J.Q.V 人類救済部 〜With love from isotope〜 感想

■ライブドアお題

AKB総選挙、やっぱり騒ぎすぎですかね?

やる方はやる方でそれなりのリスクを抱えてるので別にいいと思う。


さて、第3230回は
まずーいもう一杯ではないけど、
わざわざまずいコーヒーで目を覚ますというのはアリですとか言いつつ5月頒布作品レビュー。
Studio Beastさんの J.Q.V 人類救済部 〜With love from isotope〜 の感想です。

jinrui
J.Q.V 人類救済部 〜With love from isotope〜
成年向けビジュアルノベルゲーム(Studio Beast)WIN
プレイ時間:10時間程度

■概要
人類が次々と、動物・無機物に姿を変えてしまう…
そんな現象が蔓延した世界。

島地は今やヒトが一人いない街ながらも
日課の学校に通っていたのだが、
その日は一人の少女がいた。
彼女の名前は、稍原芽衣。
数少ない同類に安堵するものの、芽衣はいきなり大胆発言をする

 人類救済部 
 
彼女は生き残った人間を救うための部活動を興すというものだった。


■感想


人間


生物学的『ヒト』種という呼び方と、『人間』の違い。
文字を考えた先人達はどうしてこうも『間』なんてつけたのかが畏ろしい。
・・・といった言葉遊びのようなことをせずに、
科学的あるいは現実的に想定を積み重ねていき、ヒトの本質に迫る作品。
極小化された世界で尚、帰納的に追及していくことで根源に至る、
論理で頭がフルサーキットするのだけど、納得してしまうお話でした。

抽象的にも程があるだろう前文から、
人類がOE(生態変化:別遺伝子の動物化や空気へ変貌する)という現象でほぼ絶滅しかかってる世界で、
生き残った少女:芽衣が、生き残っている人類を探し救済すべく部活動を立ち上げるという物語。
そんな怪しげな部活動に巻き込まれるのが島地という主人公で、
一見して変態。冒頭で裸族で屋根はおろか、学校まで練り歩くので。
しかし、その行為もあくまで他に生存者がいないという認識が根底にあったもので、
怖ろしいくらいに賢いのが特徴。
頑張る芽衣を眺めつつ、その先・裏を見通して泳がせてるかのように・・・。
しかし、そんな彼に対抗できるだけの知性をもった表裏ある電波ロリが現れて、
計三人で、生き残った人類を探し出すあれこれを・・・という流れ。
一方、島地?の過去も適宜間に挿入されて、
親友そして先生、恋人候補?らがいた数100名の共同体にいた時代もちらりほらり。
こっちもまた時系列で進行していきます。
現代の状況から崩壊しってることが自明なのですが、
その理由、そして島地の本当の姿とは・・・のチラリズムが楽しめます。

ここまでは体験版での感想で言ってきた内容で、
そこからも先の感想なのですが、苛烈です。
とってつけたような不幸ではなく、
科学的に、そして哲学的に周りを固めまくったところに、現実を投げ込んでくる感じ。
後半になると、人によってはファンタジーっぽくも見えるのですが、
その不可思議なところにもそれ相応の理由となる論理があって、
その論理が、人類がほぼ絶滅している世界設定で実に威力を持ちます。
それだけではなく、その『人類がほぼ絶滅している世界』自体も
Archaiveなる作中辞書系なので、その成り立ち つまり過程が描かれて、裏を抑えています。
『環境問題』の一語、意識の高い中学生的独善性を越えて、
『メタンハイドレート』の使い方巧いわ〜と感心しました。

ある種のその地固めなところのガチさの一方、
人の感情というもの、その機微も素晴らしい。
主人公が思考レベルが高くてどこか無機質の一方、
感情豊かで純粋な芽衣たんとのそのギャップ・・・とかではなく、
その思考に至るまでの事実・過程が丁寧。
何故そう考えるのかの理由が分かって、それが等身大が故に・・・
超越と根源のメビウスリング。

と徒然書いてきましたが、これらを通じて
読み手 自分が考えることが多いところのが最大の魅力。
推理要素たる謎の導かれつつ、実際、この世界・リアルワールド、
そしてマイワールドについても考えてしまう。 哲学や・・・
Posted by muko650 at 21:06│Comments(0)TrackBack(0)

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