2007年01月18日

新しい一歩。

冬景色のサンフランシスコ。太平洋を見下ろす丘に立つと遥かかなたに水平線が広がり、雲の間から午後の太陽が波間を照らしている。この海の果てに日本があるのだ。この海を超えて、我が蔵で醸した酒がコンテナーに満載されて次々と渡ってくる。陸揚げされた酒は流通網を通じて全米41州まで届けられ、多くの人に愛でられ、人々の喜びと安らぎのひと時の真ん中にいる。いつか見た夢がいま、目の前にある。

人の人生も時の移ろいの中で、いろいろな顔を見せる。振り返ると、次の転生に向けてしばらくトンネルを潜っていた。じっと耐えるときが続いていた。夜明けの前が暗闇ももっとも深い、という歌があったが、ようやくそのときが来たことを体の奥深くから沸きあがる力が教えてくれる。そして、彼方の高みを目指した新しい一歩を踏み出す時が来た。

サウサリートへのフェリーはエンバルカデロの埠頭から出る。ワインコネクション社との提携を模索していた7年前、彼らの事務所はこの埠頭の中の倉庫の一角にあった。彼らも年を追うごとに成長し、今はサウサリートの小奇麗なオフィスにいる。新しいプロジェクトを抱えての久しぶりの訪問は、初めてのフェリーで行くことにした。穏やかなサンフランシスコベイを行くこと30分。ジョナスが港まで出迎えてくれる。車で10分で事務所に着いた。エドとスタッフが歓待してくれた。

打ち合わせを終えてベイブリッジを通りマリナ地区のイタリア料理店で食事をともにした。彼らのビジネスの30%を超えるほど売上を伸ばし続けている酒のビジネスに関われたことは、本当に幸運だった、とエドが言った。彼らと出会えること無くして、今あるすべてがあり得なかった私たちにとって、めぐり合いは天恵そのものだった、と私が応じた。話は尽きず、幼い頃からのそれぞれが通って来た道を語り合うほど、出会いの不思議に酔った。人生は素晴らしい。

ただ生きるな、よく生きよ、と友が年頭に掲げた言葉はソクラテスの言という。お前は良く生きているか。日々を生き切っているか。心に燃える火はあるか。内なる問いに自ら答えながら、新しい一歩を歩み出していこう。














muku26ne at 20:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!