2020年10月
2020年10月26日
ガガイモの実を探しに(ミゾソバなど)
ガガイモの実が気になって、慌てて根木内歴史公園へ見に行きました。呆れることに、夕暮れ直前です。
影も形もないガガイモの実・・・小さいものも探せない。
仕方なく、名残の葉っぱ。
ほのかな紅葉にも趣が。
近くのセイタカアワダチソウが、ガガイモの煽りを食らって
ヒメジュウジナガカメムシだらけ。
(ヒメジュウジナガカメムシはガガイモの汁を餌としている。)
気持ち悪い光景だけど、虫媒花だからOKかしら?
コセンダングサ(小栴檀草・キク科)
筒状花だけの質素なお花。
頭状花序は外側から開き始めるのが普通です。ところがこの花、5裂した花冠は星型に全部綺麗に開いていますが、蕊は好きな場所からツンツン伸び出しています。w(゚o゚)w
コセンダングサはこういうことはよくある様です。
キク科は雄性先熟。
茶色の葯筒(5つの雄蕊の葯が合着して筒状になったもの)の先から、雌しべ柱頭が顔を出し、まだ閉じて尖っているいるものと2裂して開いているもの(雌性期)と。
ここにもヒメジュウジナガカメムシがが取り付いていました。
写真は撮ったものの不釣り合いすぎて、ボツ!
コセンダングサとのコラボは、スジグロシロチョウ、
キタキチョウ、てんとう虫などの可愛い虫が似合います。
この時期、園の主役はミゾソバ(溝蕎麦・タデ科)
白花の群生か?
あら〜。。。
薄暗い中白に見えた花は、ほんのり赤みが差して普通のミゾソバでした。
ミゾソバには花びらは無く、透明感のある花びらは萼。
花序の中心には苞葉に包まれた蕾がありました。
苞にも茎にも赤い腺毛があることには、初めて気づきました。
暗くて目はしょぼしょぼ。托葉などはまた今度。
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2020年10月21日
面白いもの見つけた(愉快な樹木)
車で移動中、住宅街の中に、手入れのいきどといた小さな林の様になった緑地を見つけました。
降りてみると、面白い木がいっぱい。
初めて見る変わった冬芽。ハート形で色も鮮やか。
ワクワクします。 枝も白斑点で特徴的です。
アカメガシワのような裸芽。
褐色の毛に守られてほこほこしていますが、
大きなお鼻に辛そうなお顔。
↓この羽状複葉が ↑畳まれて皺のようになっています。
樹皮も撮っておけば、名前は絶対わかるはず。
特徴的な縦縞模様
目をこらすと、ますます特徴的。
冬芽ハンドブックで、簡単に見つかりました。
二ガキ(苦木・ニガキ科)でした。
ニガキ科があるって初めて知りました。
まだ青い大きなムクノキ(椋の木・アサ科←ニレ科)の実。
目の前に、ホオノキ(朴の木・モクレン科)の青い冬芽
シロダモ(クスノキ科)の蕾。
シロダモの輝く冬芽
実は翌年の秋に赤く熟すので、花と実が同時に見られる楽しみがあります。
シロダモは雌雄異株。この株はどちらでしょうか。
青い実には気がつかなかったから、雄株かもしれません。
特徴的な白の縦縞模様。
そこに、悪魔? それとも素敵なユニコーン?
熊さんもいました。
幹も実も特徴ありすぎのゴンズイ(権萃・ミツバウツギ科)です。
リコーのコンデジは色が悪くて、緑色 がどうにもなりません。
こちらは逆光で、見たままの良い色に出てくれました。
エゴノキ(エゴノキ科)の葉っぱ。 枝ぶりの良い樹木です。
株立ちで見ることが多いエゴノキが、一本立ちで太い木に育っています。それでも細い幹が3本出ていますね。
滑らかな幹も、老木になると樹皮が剥がれてしまいます。
通りすがりの樹木ウォッチング。
一期一会の出会いでした。
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2020年10月18日
カラスウリ
里山で茂みや木に絡みつく真っ赤なカラスウリの実(烏瓜・ウリ科)が楽しみな季節になりました。
素朴で温かみのある丸い実を見過ごすことはなく、
「あ、あった」と、必ず指差ししています。
縞模様の緑の実には、ワクワクさせる不思議な魅力が。
丸く膨らんだ赤い実は、子供のように欲しくなる。
里山はご無沙汰です。
住宅街の空き地の木に絡みついていたカラスウリの実を見つけましたよ。 誰かが飾り付けをしたみたいです。
以下は以前撮ったもの。
実の中も夢がいっぱいです。
貰ってきた嬉しい実。
しばらく置きっぱなしにして眺めていました。
↑うっすらと縞模様が残っていますね〜。
お尻の尖った部分は萼筒の名残。
赤い風船の口元みたい。
大きな実と小さな実。カッターナイフで切り開いてみました。
やっぱり小さな実は中身も少ない。
大きい実の中には、果肉に包まれた種がぎっしり。
種の数も全然違います。
左が小さい実の種(洗う前)、右が大きい実の種(洗った後)
洗ってみたら、あら、色が違う!
色々なものに喩えられる個性的な形。
大黒様 結び文 打ち出の小槌 カマキリの顔・・・
今回、コアラの顔に見えて仕方ありません。
しかもチョココーティング?
時間が経つと乾燥して、色はどんどん薄くなっていきました。
(写真を撮っておけばよかった。)
カラスウリの花
今年の7月下旬、
久しぶりにカラスウリの花のある場所をみつけました。
蕾がいっぱいできています。
5裂した小さな萼がありました。
カラスウリは雌雄異株。
ここのは雄株で、萼筒の基部に切れ目のある雄花ばかりでした。
雄花は役目を終えて、開いた次の日の日中に落ちてしまいます。
8月中旬
懐中電灯片手に、闇夜に紛れて再訪しました。
咲いてる、咲いてる。
暗闇に咲く幻想的な花。ひとときの夢を捕まえました。
中心には黄色い葯がぎっしり詰まっています。
長い萼筒の中の蜜を求めて、スズメ蛾が飛び回っていました。
花の裏側、初めてゲット。
コガネ虫にしがみつかれた蕾。
大変!これじゃ開けないじゃない!
以下は、別の場所で撮りためた写真です
割れ始めた蕾。
日が暮れてから開花して、夜明け前に萎んだ花。
あの長いレースの花びらを、なんと上手に畳み込んだのでしょうか。 これから開くところかと間違えそうなほど綺麗です。
↑夜まで落ちずに残っているのだから、これは雌花。
↓雌花は萎んだ花をつけたまま子房が膨らんで(上の花)、
枯れ切るまでは落ちません。(下の花)
雌花の咲いているところになかなか出会えません。
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2020年10月07日
雨上がりの赤とんぼと庭の野草
窓から空を見上げると、目に入るのは興ざめなアンテナや電線です。
それでも、時にシジュウカラが止まってくれると、嬉しい眺めに変わります。
雨あがりに外を見ると、いつもの電線に小さなトンボが見えました。翅が透けて儚い感じ。
電線の上にも秋がやって来たのだな〜と、少し心が和みます。
体の向きが変わります。動きが揃うのが面白い。
胸の黒帯の形から判断してアキアカネ。(写りが曖昧ですが)
胸も顔も赤みを帯びているのがちょっと不思議なアキアカネ。
(カメラのせいか光の当たり具合かもしれません。)
=追記=
黒帯模様がアキアカネに近いと思えたのですが、真っ赤になりきらない未熟なナツアカネの可能性も高いようです。
奥の電線にもアキアカネ。
と、ノシメトンボ。
空をバックにふわりと飛びあがり、三々五々散って行った後は電線だけが残されて、また無味乾燥な空となりました。
庭に目を転じると、雨との別れを惜しむ野草たち。
雫も離れがたい様子です。
シロバナサクラタデ(白花桜蓼・タデ科)
シロバナヒガンバナ(白花彼岸花・ヒガンバナ科)
シュウカイドウ・雄花(秋海棠・シュウカイドウ科)
ナガエコミカンソウ(長柄小蜜柑草・コミカンソウ科)
どこからともなくやって来た新顔です。
雨は差別なく、綺麗な雫を残していきました。
ニラ(韮・ヒガンバナ科←ユリ科)の花
カリガネソウ(雁草・シソ科←クマツヅラ科)。
沢山の花がふわふわと宙に浮くように咲いています。
普段は上向きに咲く花も、雨上がりにはいつもと様子が変わります。
雨と遊んで疲れたの? 葯の雫を見つめてうなだれて。
ひっくり返っても、蕊のカールは健在です。
ハギ(萩・マメ科)
久しぶりに小さな雫と遊びました。
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