「あんよ」や「ねんね」など、大人が赤ちゃんに話し掛ける際の高い声でゆっくりとしたリズムの話し方(マザリーズ)が、話す大人の脳内の言語をつかさどる部位を活発化させることを、理化学研究所の研究チームが突き止めた。近く米科学誌ニューロ・イメージのオンライン版に掲載される。
 赤ちゃんに対する話し方は、ほぼすべての言語圏や文化圏で共通しているといい、脳機能とのつながりを解明したのは初めてという。
 研究チームは、大人の被験者を育児経験の有無や性別などで各20人程度の6グループに分類。マザリーズを聞いた際の脳の活動を機能的磁気共鳴画像診断装置(fMRI)で調べた。
 その結果、まだ言葉を話せない赤ちゃんを持つ母親の脳内の言語部位が最も活発に反応する一方、父親では脳内の活動は見られなかった。
 次に高い反応を示したのは、「ママ、だっこ」などの2語文を話す幼児を持つ母親だった。マザリーズを使わない小学生の子どもを持つ母親では、反応は見られなかった。
 研究チームは「産後うつの母親は平たんな口調になることが分かっている。マザリーズの脳機能が解明されたことで、産後うつの母親の診断などに応用できるのでは」としている。