2019年09月15日

外国語・国際系学部小論文対策:「世界の重要問題は何か」

外国語・国際系学部を志望する人に向けての小論文対策として、以下の予想問題を出題する。このような問題が出題されたら、どのようにこの問題にアプローチしていけばよいだろうか。

【予想問題】
世界では日々様々な問題が起きている。あなたが考える今もっとも重大な問題は何か。また、その解決策はあるのだろうか。あなたの意見を800字程度でまとめよ。

序論―本論―結論という、小論文らしい構成にしていくためには、以下の3つの小問に応えるつもりで、それぞれの小問に短い答案を作成してみるとよい。そして、出てきた答えを、つなげて見ると、小論文の形になっている。

自信のない人にも、有効な方法だ。

では、その小問とは、

1.重要問題を一つ取り上げ、それはどのようなものか説明しなさい。

2.1で取り上げた問題の原因や影響は何か、説明しなさい。

3.1で取り上げた問題の解決策を述べなさい。


自分の考えをまとめて、書きとることができた人は、以下の解答例も参考にしてみてほしい。

【解答例】
1. 安全な飲料水にアクセスできない人が世界では9億人弱もいる水の問題。

ポイント:世界の抱える重要問題は様々ある。地球温暖化問題、内乱・戦争後の復興支援問題、食糧問題、母子健康問題など国連が課題として挙げているようなものの中から選ぶのが望ましい。


2. 発展途上国では、上下水道のインフラが整備されていないところが多く、自宅から離れたところから水を汲んでこなければならない。水汲みは子供や女性の仕事とされ、子供の教育機会や女性の社会進出を妨げる。

ポイント:自分で取り上げた問題をしっかり説明すること。なぜその問題が起き、その問題はどのような影響を与えるのかを考える。

3. 国際協力によって、水道のようなインフラ整備や井戸の掘削事業を行い、自宅から離れたところに水汲みに行かなくても済むようにする。

ポイント:世界の重要問題は、先進国と発展途上国の間の協力がなくては、解決が難しい。どの例を取り上げたにせよ、国際協力という観点から解決策を述べるのが望ましい。






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mumeisi at 21:22コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月30日

推薦・AO入試対策「大学入学後に何を学びたいか」

少子化の影響で、大学の名前を選びさえしなければ理論上はどの大学にも入ることができる、いわゆる「全入時代」が到来した。容易に入学ができるようになった反面、大学入学後、自分が何を学びたいのか、何をしたいのかが分からず、不登校になり、中途退学をするという人も多くなっている。また、大学入学後、一般入試で入学した生徒と、自己推薦試験で入学した生徒の、その後の大学生活を調査したところ、後者の生徒のほうが、何事も大学生活において積極的で、あらゆる場面でリーダーシップを発揮していたという。

以上の例から分かることは、大学入学後に何を学びたいのかという明確なビジョンを持つことが、充実した大学生活を送るためにはいかに重要であるかということである。付け加えるならば、大学で学んだことを将来どのように生かしていくか、自分なりの職業観も持っていれば、さらに充実した大学生活になり、積極的に学問に取り組んでいけるであろう。

大学側では、受験者の入学後の意欲や専門分野に対する関心の度合いを測るために、推薦入試等の小論文および作文試験で、大学入学後の抱負や具体的に学びたい分野について書かせることが多い。今回の出題は、そのような試験傾向を配慮して、入学後に学びたいと思っていることを具体的にまとめさせ、さらにそれをうまく将来の志望に結びつけることができるかをみることをねらいとした。

では、『あなたは大学に入学し何を学びたいか。あなたの将来の志望に結び付けてあなたの考えを述べよ。(800字以内)』という予想問題に取り組んでみてほしい。

【模範解答】
解答例文A「スポーツトレーナー」の場合

 私は、大学入学後スポーツトレーナーになるための基礎的な知識と技術を学びたいと考えている。あわせて、選手との関係が円滑になり効果的なサポートができるようになるためコミュニケーションや人間の心理に関すること全般についても学びたいと考えている。

 そのように考えた理由は、私自身高校時代運動部に所属していながら、怪我が多く選手としてはよい成績をおさめられず悔しい思いをしたからである。運動選手としての私自身を振り返ってみると、準備運動や練習後の体の手入れの仕方など、正式な知識はなく我流で行なっていた。怪我をしたときは、リハビリメニューも知らず、いつからどのように練習を再開するべきかわからなかった。このような時に心身両面で選手をサポートしてくれる専門家が身近にいればどんなにありがたいかと思ったのである。

 スポーツトレーナーになるためには、さまざまな競技そのものについても詳しくなければならない。そしてその競技で使われる筋肉や体の動かし方の特性などを学びたいと考えている。また、人体の仕組み、特に筋肉や関節の構造や働きについて専門的に学び、怪我をしないトレーニング方法や、怪我をした場合の対処の仕方も身につけたいと考えている。また、スポーツトレーナーは、選手と効果的にコミュニケーションをとることによって、選手の能力を最大限引きだすことができると考えているので、コミュニケーション論や心理学およびコーチングについてもぜひ学んでみたい。

 現代は、平均寿命も延び、余暇の時間も増え、スポーツは人々が一生何らかの形で関わる生活文化の一つとなっている。それぞれの年齢にあわせていつまでもスポーツを人々が楽しめるように、大学で学んだ知識を生かし、スポーツ選手を支える立場の人間としてスポーツに関わっていきたいと考えている。


解答例文B「公務員の場合」

 私は将来自分の生まれた地元に帰り、地方公務員になり、地域に貢献したいと考えている。現在は地方分権の時代と言われ、国から地方へ行政事務が移管され地方で自主的にしなければいけない仕事が増えている。財源も国から地方へ移譲が進み、地域住民のために本当にやりがいがある仕事ができるのは地域に密着した地方公務員である。その地方公務員になるために、大学では、法律と行政政策について学びたいと考えている。

 全体の奉仕者である公務員が日々仕事を進めていく上でよりどころとなるのはやはり法律である。法律は、万人に対し平等の取り扱いを命じ、物事を公平に見る視点を与えてくれる。私が先ず学びたいと思っていることは、そのような法の精神や法的思考である。そのためには憲法をはじめいわゆる六法を学んでいき、そして将来の業務に直接関わってくる行政法などを学んでいきたい。また、国から地方へ財源が移譲されつつあるとはいえ、地方財政は借入金で苦しく、財政破綻寸前の自治体は多い。そのような状態の中で、これからの地方が自立して生きていくためには、地域を中心とした小さな事業、すなわちコミュニティビジネスの芽を育てていく必要がある。大学では、コミュニティビジネスの先進事例や、行政がコミュニティイビジネスをどのように支援し関わっていけるかを学びたいと考えている。

 今大学では、入学後目標を失い勉学に対する意欲をなくす学生たちも多いと聞く。幸いにも私の場合、高校の総合学習の時間を通して、将来の進路について自分でさまざまなことを調べたり、さまざまな職業人の話を直接聞いたりする機会を得た。その結果、公務員となり、地域の人々に貢献したいという目標を持つことができた。この目標を達成するために大学では法律および行政政策についてしっかりと学び、専門分野では誰にも負けたくないと考えている。


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mumeisi at 23:24コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月24日

人文・社会学系小論文対策:「公共」

推薦・AO入試の小論文対策として、次の課題に取り組むとよいだろう。

『次の文章を読んで一〇〇字以内で要約し、日本社会において、今後「公共」をどのようにとらえていくべきかについて、あなたの考えを六〇〇字以内で述べなさい。』

課題文の要約は以下の通りだ。

自分との関係がわかる広さである村人の感じている「公共」の世界と国家のあいだには、大きな隔たりがある。そのどちらに重心を置くことが、自然と人間の未来にとってよいのかは、私たちが考えてもよい課題である。

課題文について解説する。

課題文では、二つの公共の考え方が対比されている。まず一つは、従来の一般的な公共の考え方で、これを筆者は「東京で「公共」といえば、国や自治体が担うもの、つまり行政が担当すべきもの」のことだと述べている。それに対し、筆者が上野村で聞いた「公共」という言葉は、「みんなの世界のことであり、『公共の仕事』とは、『みんなでする仕事』」を指し、「自分たちが直接かかわることのできる世界であり、自分たちが行動をすることによって責任を負える世界のこと」だと指摘している。

課題文の筆者の問題意識をもとに、小論文では主題を立て論を展開していくべきである。そこで、課題文の筆者がどのような問題意識をもってこの課題文を書いたのかを探る必要がある。筆者の問題意識は以下の通りだ。

筆者は、課題文後半で、ヨーロッパの近代国家の成り立ちと、その国家観が日本に移植されたことを指摘している。東京に代表される「公共」の考え方は、この近代国家観から生み出されたものである。それに対し上野村の村人が考える「公共」の考え方が対比され、この二つの考え方のどちらが、自然と人間の未来にとってよいことなのか、と筆者は問うている。こうした問題意識を持ったうえで、小論文を書き進めていく必要がある。

小論文で大切なのは、具体例だ。具体例を思い描きながら、あなたが書く小論文の中では考察を深めていこう。

東京と上野村に代表される二つの「公共」の考え方、これらについて問題点や利点を具体的に考察していく。東京の「公共」の考え方は、従来の公共の考え方であり、これまでの主流的な考えではあったが、日本社会に行き詰まりをもたらしている。具体的には、地元に住む人とは無関係にどこか遠くの知らない中央で計画が決定され、実行される「公共」である。ここに自然や人間にとってのどのような問題点があるのか、具体的に論じてみよう。一方、上野村の「公共」の考え方は、地元の住民参加が原則で、目に見え手の届く範囲で行われる「公共」であるから、従来の「公共」と比べると、小規模で非効率になる問題点をはらんでいる。しかし、村人の「公共」の考え方が自然との共生や人間の人間らしい暮らしにとってなぜプラスになるのかを、具体的に考察していこう。

解答例文A

 「公共」には二つのとらえかたがあるということを筆者は指摘していた。一つは、国や自治体が担うもの、つまり行政が担当すべきものという考え方である。もう一つは、自分たちが直接かかわることのでき、自分たちが行動をすることによって責任を負える世界で、みながするものという考えである。今後の日本社会のデザインを考えるときに、私は、後者の「公共」のとらえかたが主流になっていくべきだと考える。

 前者の公共のとらえかたの問題点は、従来の大型公共工事の在り方に現れている。公共工事は、中央官庁で決められ、地元の住民は関与できない。中央官庁は地元の実情はよく知らないので、机上で考えた計画を実行するだけである。その結果、地元の自然が大規模に破壊されるということが行われてきた。私が住む町でも、無理な護岸工事や道路建設のため、私が小さいころ釣りをした河川環境が破壊され、魚がいなくなってしまった。

 しかし、自分たちが責任の負える世界で、みんなが参加して行う公共工事であれば、上述したような大規模な無理な公共工事はしないだろう。川であれば、地元の人がどこにどんな生き物が住んでいるのか一番よく知っているのだから、その生き物が生きていけて、かつ自分たちの住む地域が水害から守られるような治水工事をするだろう。行政主導の大規模公共工事の弊害が目に付くようになっているので、今後は、地元の人が主体的に目の届く範囲で責任を持っておこなう「公共」というとらえ方が必要になると、私は考える。


解答例文B

 自分たちの目の届く範囲で、自分たちが自主的に参加し行動する「公共」という考え方が、今後の日本社会には必要になる。国や自治体に財源が十分にない今、現在日本が抱えている問題、福祉、少子高齢化、エネルギー、街づくり、環境保護などすべての分野で、上野村の村人が考えている「公共」という市民参加の考え方が浸透していくことが、問題解決に有効になると考える。

 福島原発事故は、東京で考えている「公共」の考え方の問題点を示している。東京に住む私たちは、事故が起こるまでは、私たちの使う電気があんな遠くで作られていることを知らなかった。電気はすべての人の生活を支える公共財と言ってよいものだが、その電気を私たちは、他人任せにして、知らないどこか遠くで作ってもらい、便利さだけを享受してきたのだ。エネルギー問題に限らず、福祉の問題をはじめ、すべての人にかかわる重要問題を、私たちは政府や行政が解決してくれることとして、無関心でいた。

 こうした東京流の「公共」の考え方では、現在日本が直面している問題を有効に解決できない。東京の地区に住む住民が、お金と知恵を出し、その地区内に小規模の発電所を作り自分たちの生活に必要な電気を作り出したらどうだろうか。上野村流の「公共」の考え方だが、こうした試みを各地ですれば、エネルギー問題は解決に近づく。行政や他人任せにするのでなく、自分たちが行動をすることによって責任を負える世界を「公共」と考えることが、様々な問題解決に有効であると考える。


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mumeisi at 13:16コメント(0) 
大学入試 | 小論文

2019年08月20日

志望理由書の見本:文学部

推薦入試に向けて、自分の志望理由について考えなければいけない時期となった。

志望理由書のポイントを確認しておこう。

〕由は具体的に述べる

なぜ他の大学・学部ではなくてその大学・学部なのかの理由を具体的に挙げよう。自分の過去の体験と結び付けて書くと説得力のある志望理由書となる。

⊂来の目標
 
将来の目標を決めて、そのうえで志望校での学びや研究と結びつけて、志望理由を述べる。職業についての調査も必要。

志望理由やきっかけ

特定の職業との結びつきが強い・学部・学科の場合なぜその職業を選んだのかが、志望理由の大きな柱となる。自分がなぜその職業を選んだのか。志望する職業に対する個人的な思いやかかわりを書くことが一番大きなポイントである。さらにその職業との出会いやかかわりについて体験を交えながら、具体的に書くとよい。

将来の職業がはっきり決まっていないという人も多いだろう。もちろん、将来の職業については必ず書かなくてはいけないということではない。大学に提出する志望理由書なのだから、大学で専門的な知識を深め、自分の興味を追究していきたいということが一番大事な志望理由になるのだから、専門分野に興味を持ったきっかけや体験を述べていこう。

い修凌Χ箸箜慳笋持つ社会的な意義や現状

その職業や学問が持つ社会的な意義や現状での問題点を客観的にまとめてみよう。自分の選んだ学問や職業が単なる思い入れや憧れではなく、現実的・客観的な考えに基づいていることをアピールするために必要となる。

イ覆爾修梁膤悗悗凌奮悗魎望するか・大学で何を学ぶか
 
志望する大学・学部・学科の特色を述べながら、なぜそこに進学しようと思ったのか、その大学で何を学びたいと思っているのかを述べてみよう。ここでは「なぜ○○大学の○○学部・○○学科でなければならないか」をアピールしなければならない。

以下は、文学部の志望理由書の例である。参考にしてほしい。

私が貴学を志望したのは文学を通して社会に何か貢献をしたいと思ったからである。そしてそのためには、貴学での学びを通して、文学に対する深い知識や自己を表現する能力を身に付けていきたいと考えている。

私は幼いころから小説を読むのが好きで、大学では文学を勉強したいと考えていた。それはとても面白そうなものであったし、自分に向いていると思えた。しかし、将来どのような職業に就き、どういう人間になりたいかということを真剣に考え始めたとき、ただ単に文学を学ぶということに疑問を持った。

最近人のためよりも、ただ自分のためだけに行動する人が多いように思える。しかし私が尊敬し、こうなりたいと思うのは、人のために何かできる人間だ。医学を学べば病んだ人を救うことができ、教育を学べば素晴らしい人間を生み出すことができる。では、文学を学ぶことにより、社会に対して何ができるのだろうか。

文学は人の人生を豊かにするものだ。人間の素晴らしさ、社会に対する態度、そして私たちはどう生きるべきかということを文学は教えてくれる。世界に素晴らしいものはたくさんあるが、文学ほど私たちに多くのことを教えてくれるものは、他にない。そして、私は自分にできる社会貢献が、多くの人々に向けて文学を発信することだと気付いた。
そのために私は文学に対する深い知識と、文章によって自己を表現する能力が必要だと考えた。貴学の文学部では、西洋古典から現代文学までの幅広い研究分野と、創作性を重視して文章を書く授業を通して、私にそれを与えてくれると考える。特にカミュ、村上春樹、そして「地獄の黙示録」などの映画まで、さまざまな題材を取り入れた比較文学演習という授業にはとても興味を持ち積極的に参加してみたいと考えている。

私は将来出版関係の仕事に就き、私が大きな影響を受けた村上春樹や芥川龍之介、ポール・オースターのように多くの人々に感銘を与える作品の誕生を手伝っていきたい。また、自分自身でも、文章を通した表現活動をしたいと思っている。この二つが私にとっても社会貢献である。そしてこれが私の将来こうありたいと思う姿であり、貴学を志望した理由である。


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mumeisi at 13:25コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月19日

生物・農学系小論文対策:「農産物の安全を確保し、生産者の被害を防ぐために何が必要となるか」

東日本大震災と原発事故から数年がたつ。津波の被害地では、復興に向けて新たなまちづくりなどが進められている一方で、福島第一原発周辺の高汚染地帯では、避難した住民の帰還のめどがいまだ立たないなど、依然として事故の影響は大きい。

 原発事故の影響では、原発から放出された放射性物質が環境中に存在することで、農業生産の妨げとなっている。このような状況の中で、農業生産者の被害を防ぐ方策を、与えられた資料から、冷静かつ論理的に推論し、自分の意見をまとめ上げる、という小論文の予想問題に取り組んでみてほしい。理工・生物・農学系統の小論文用問題ではあるが、推薦入試にも問われる内容である。


【予想問題】
次の資料を読んで、農産物の安全を確保し、生産者の被害を防ぐために何が必要となるか、あなたの考えを述べなさい。

【資料の概要】
資料1
・放射性物質には一定の危険性があるが、実体があり、その実体に基づいて、しかるべき扱いや対策をすることが大切だ。
・放射性セシウムならば、セシウムとしての物理的性質、化学的性質があり、それがどのような挙動をするのか、必ず法則がある。
・科学にも技術にも限界があるが、現状として一体何ができて、何ができないのかを、整理する必要がある。
・放射性セシウムの作物への吸収を考える際に、土壌中のセシウムの形態を理解する必要がある。
・土壌中の放射性物質は、植物には本来移行しにくい。
・植物が吸収する水溶性セシウムや交換性カリウムは、土壌の物理的状態や化学的状態を変えると変化するため、土壌肥料学的な制御を加えることで、作物への移行を抑止してやることもできる。そのような観点から、土づくりを考えることも大切だ。

資料2
・土の種類により玄米中のセシウム含有量が変わる。多湿黒木度で作られた米にセシウム含有量が多く、灰色低地土では低い傾向がみられる。
・ただし多湿黒木土でも土壌中に交換性カリウムが含まれていれば、コメにはセシウムが含まれない。
・全体的に、交換性カリウムが土壌中に多く含まれていれば、米にセシウムが検出されることが少なく、交換性カリウムが少ないと米からはセシウムが高く検出される傾向がある。

資料3
・A地区で、基準値を超えたほ場は、近隣地区よりも土壌中の放射性セシウムが多かったわけではない。未検出のほ場と比べたとき、交換性カリウムの含有量が少なかったことと、稲わらを持ち出していることが特徴。
・B地区で、基準値を超えたほ場は、近隣地区よりも土壌中の放射性セシウムが多かった。しかし、未検出の近隣地区と比べると、土壌に交換性カリウムの含有量が少なかったことと、カリの施肥量が半分であること、稲わらを持ち出しているということがわかる。


【資料の扱い方】
1.資料の活用法を考える

 資料1からは、放射性物質のふるまいを科学的に把握し、そこからわかることを活用していけば、農業生産者の被害を防ぐことができるという、筆者の態度を読み取ることが大切となる。これによって、小論文全体に、生産者の被害を防ぐために科学的なアプローチが必要であるという方向性を与えるようにしよう。

 そのような全体的な方向性が決まったら、具体的な方策を、資料1の中から、および2,3から探っていこう。

2.資料の意味を考えながら解決の方向性を探る。

 設問にあった、「生産者の被害を防ぐ」ための最大のポイントは、生産物に放射性物質が含まれないようにすることである。放射性物質で汚染されない生産物を作るための、ヒントが資料には隠されている。

 資料2には、玄米中に放射性物質が少なかった土壌では、交換性カリウムが多かったことが示されている。「生産者の被害を防ぐ」ために、土壌中の交換性カリを、どのように増やせばよいのかの具体的提案や、また、交換性カリが多いとなぜ、作物に吸収される放射性物質が少なくなるのかを考察しよう。

 資料3を見ると、土壌中に放射性物質が多いからと言って、必ずしも作物にも放射性物質が多いとは限らないということがわかる。ここからは、土全体から放射性物質は取り除く「除染」が必ずしも有効であると言えないことがわかる。それよりも、カリの施肥量を増やしたり、稲わらを全量還元したりするなどの、施肥や農法に関する解決策が提案できるだろう。


【解答例文A】 

 資料1には、放射性セシウムには、物理的性質、化学的性質があり、それがどのような挙動をするのか、そこには必ず法則があると述べられている。その法則を見つけて、農産物の放射能汚染を防げば、農産物の安全を確保し、生産者の被害を防ぐことにつながるだろう。そこで、資料2を見ると、土壌中に交換性カリが多く含まれていると、セシウムが農産物へ移行することを阻害する傾向があることが示されている。

 交換性カリが少ないと、植物はセシウムの吸収してしまうことは、資料3でも示されている。A地区、B地区ともにセシウムが検出された土壌には、未検出の土壌に比べ交換性カリが少ない。交換性カリが少ないと、植物はなぜ放射性セシウムを吸収するのか、その原因を示す資料はない。しかし、カリウムとセシウムは元素周期表では同じタテの列に並んでいて、いわゆる同族元素である。同族元素は、化学的性質が似ている。そこで、植物の3大栄養素であるカリウムが不足すると、性質の似ているセシウムを吸収するのではないかと推測される。

 資料2,3を見れば、土壌に含まれている交換性カリによって、農産物に移行する放射性セシウムの量が軽減するという結果が得られたことがわかる。このように、現在の科学で分かることを拠り所として、現状として一体何ができるかを、整理していくことが農産物の安全を確保し、生産者の被害を防ぐことにつながると考える。


【 解答例文B】 

 福島原発事故で、環境中には放射能が放出された。半減期の短い放射性ヨウ素は、現在、農産物を生産するにあたって問題になることはないが、半減期が長い放射性セシウムが、環境中に様々な形で残っている。したがって、農産物の安全を確保し、生産者の被害を防ぐには、放射性セシウムが農産物に残留しないような土壌環境を整え、施肥法を工夫することが必要になる。

 資料1には、植物が吸収する水溶性セシウムは、土壌の物理的状態や化学的状態によって変化するため、土壌肥料学的な制御を加えることで、作物への移行を抑止してやることもでき、そのような観点から、土づくりをすることが大切だ、と述べられている。そのことを裏付けるように、資料2は、土壌の交換性カリ含有量によって、農作物の放射性含有量が変わってくることを示している。

 土壌の交換性カリ含有量を増やせば、農産物に含まれる放射性物質は基準値以下になることは資料3でも示されているが、注目すべきは、稲わらの扱いによって検出・不検出に差が出たことである。資料3で基準値を超えたほ場では、いずれも稲わらを土壌に還元していない。稲わらは、土壌に交換性カリを維持しやすくする働きがあるのだから、基準値越えのほ場では当然交換性カリが少ない。以上により、土壌環境を整え、施肥法を工夫することにより、農産物の安全を確保し、生産者の被害を防ぐことができると、考える。


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mumeisi at 17:49コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月16日

人文系・外国語・国際系小論文対策「日本のカワイイ文化」

人文系・外国語・国際系のの学部への進学を希望する人たちは、以下の小論文予想問題に取り組んでみるとよい。特に、「日本文化」「国際化」などに興味を持っている人たちは、一度取り組んでおくとよい。

「日本のポップカルチャーの広がりについて、あなたの考えることを述べなさい」

想定される課題文の内容を要約すると

日本のかわいい大衆文化がイギリスの若者と社会に影響を与えている。
だが、専門家の間ではどの程度かわいい文化が浸透するかについて意見が分かれている。かわいい文化は、若い女性に秘密の力を与え、だから、イギリスや日本のような伝統の縛りがきつい国で人気があるのだと、専門家は考えている。イギリス人のコメントを引用すると、イギリス人はまだ、まだ男性中心の社会で、フランスや日本のように、文化のかわいくて、柔らかな面を受け入れていないと言う。

このような小論文における出題のねらいは

「アニメや漫画に代表される日本のポップカルチャー(大衆文化)が、海外でも注目されている状況をふまえて、受験生がこういう状況がどのような背景から起こるのかを分析し、世界の中でどのような意味を持つことなのかをしっかりと考えることができるかを、見たいと考えている」ということだ。出題側の意図も考えて、あなたなら、どのような小論文の解答を書くだろうか。

類題例
なぜ日本のアニメは海外から圧倒的な支持を得ているのかについて述べた英文を読み、本文中の問いに対する答えを、最後の一文をヒントにしてあなたの意見も交えて書け。(富山大・人間発達学部・推薦)

アニメやマンガをはじめ、日本文化の発信にとってポップカルチャー(大衆文化)が占める割合は、近年無視することのできないものとなっている。異文化理解におけるポップカルチャーの役割について、具体例を挙げてあなたの考えを述べよ。(日本大学・国際関係学部・推薦)

参考図書

「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」 (PHP新書) 竹田 恒泰 (著) 価格: ¥ 756
オタクで女の子な国のモノづくり (講談社BIZ) [単行本] 川口 盛之助(著) 価格: ¥ 1,575


では、解答例を以下に記す。参考にしてほしい。

解答例文A

kawaiiが、海外で共感される心理分析をし、私たちがこのような状況をどのように受け止めるべきかを論じる。

【第1段落】
日本のポップ・カルチャーが世界に広がっていく気配がある。その背景には、経済以外にも日本の文化、とりわけアニメ、漫画、ゲーム、映画、ファッションなど、日本のポップ・カルチャーが、世界的に受け入れられていることがあげられる。課題文によれば、日本のかわいい大衆文化がイギリスの若者と社会にも影響を与えているという。

【第2段落】
日本の、かわいい文化が国外で行けいれられている要因はなんだろうか。もちろん、受け入れる国により事情は異なるだろうが、私はヨーロッパの国々では、その背景として若者たちにとって、不自由で少し息苦しい伝統的な文化があると考える。ヨーロッパは、ファッションの発信地で、有名ブランドもたくさんあるが、実はそのようなものは「大人」が身に付ける高級なものであって、若者が自由に自分を表現できる手頃なファッションはないと聞いた。そこで、日本の若者が、自分を可愛く見せようと様々に工夫して表現しているその自由な感性に彼らは共感しているのだと思う。課題文には、古い伝統があるイギリス社会だからかわいい文化が受け入れられている、との言及があるが、階級制度などの目に見えない伝統社会の息苦しさからイギリスの若者の感性を解放してくれるのが「Kawaii」なのだと思う。

【第3段落】
日本人は、先進国のまねをするばかりで、長らく個性がないと言い続けられてきた。ところが今、私たちは、自分たちが夢中になっているマンガ、アニメ、ファッションなどのポップカルチャーが、日本独自の文化として、世界の憧れの的になっている、ということを知った。身近なところで創意工夫を重ねて自分たちの価値観と感性を生かして生活そのものを創作していくことが、世界に共感を生む文化の創造になると、自覚すべきだと考える。


解答例文B

文化の持つソフトパワーに注目し、国家的な戦略としてポップカルチャーに着目するよう主張する。

【第1段落】
政治経済の逆境というよく知られた状況に反し、日本の国際的な文化影響力は静かに成長してきている。ポップミュージックから家電まで、建築からファッションまで、そしてアニメから料理まで、日本は80 年代の経済パワーがなしとげた以上の文化的スーパーパワーを示している。ポップカルチャーは産業としても期待されるのだから、国家的な戦略としても日本は、ポップカルチャーを重視していくべきだと考える。

【第2段落】
 その国の国力や国際的な影響力は、さまざま分野のものがある。軍事力は分かりやすい国力であるが、世界中の人に恐怖心を与え、そしてその国に対して反感さえ引き起こすだろう。それに対して、文化的な影響力は柔らかな力で、「ソフトパワー」と言える。課題文には、イギリスがフランスや日本のように、かわいくて、柔らかな文化の面を受け入れていない、という箇所がある。ここからわかるように、文化とは柔らかな力なのだ。フランス語の柔らかい言葉の響きや、映画やファッションに代表されるおしゃれなイメージが文化大国としてのフランスを支え、世界一多くの観光客をひきつけているように、今や、日本はkawaiiに代表されるようなポップカルチャーが世界で受け入れられ、日本のイメージを高めているのである。

【第3段落】
漫画やアニメなどの日本のポップカルチャーの魅力に惹かれる海外の若者が多くなれば、それが海外での日本語学習人口の増加につながるであろうし、憧れの国日本へ旅行してみたいという観光客も増加するであろう。軍事力のようないわゆる「ハードパワー」を行使して世界の国々と立ち交わるのではなく、日本は、ポップカルチャーを企業ブランドの存在、平和外交等と並ぶ日本の「ソフトパワー」の源泉として今後の国際戦略を構築していくべきだと考える。


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mumeisi at 11:05コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月13日

AO・推薦入試対策・現代社会への関心を示す

AO・推薦入試の小論文で大切なことは、自分の目指す専門分野だけではなく、社会全体に対する興味・関心を示すことだ。

大学側も、受験生が社会問題にどれくらい関心を持っているかを知るため、そして、小論文に現れたその関心の示し方や問題の切り口から、受験生の人柄を評価できるので、以下のような小論文の課題を課すことが多い。


『世界では日々様々な問題が起きている。あなたが考える今もっとも重大な問題は何か。また、その解決策はあるのだろうか。あなたの意見をまとめよ。』


では、この小論文課題に取り組んでみてほしい。それには、以下のような質問に答えるつもりで書いていくと、小論文の構成・内容が決まる。

1.重要問題を一つ取り上げ、それはどのようなものか説明しなさい。

2.1で取り上げた問題が起こってくる原因は何か、説明しなさい。

3.1で取り上げた問題の解決策を述べなさい。

【小問の解答例は以下の通り】

1 安全な飲料水にアクセスできない人が世界では9億人弱もいる水の問題。

ポイント

世界の抱える重要問題は様々ある。地球温暖化問題、内乱・戦争後の復興支援問題、食糧問題、母子健康問題など国連が課題として挙げているようなものの中から選ぶのが望ましい。

2 発展途上国では、上下水道のインフラが整備されていないところが多く、自宅から離れたところから水を汲んでこなければならない。水汲みは子供や女性の仕事とされ、子供の教育機会や女性の社会進出を妨げる。

ポイント

自分で取り上げた問題をしっかり説明すること。なぜその問題が起き、その問題はどのような影響を与えるのかを考える。

3 国際協力によって、水道のようなインフラ整備や井戸の掘削事業を行い、自宅から離れたところに水汲みに行かなくても済むようにする。

ポイント

世界の重要問題は、先進国と発展途上国の間の協力がなくては、解決が難しい。どの例を取り上げたにせよ、国際協力という観点から解決策を述べるのが望ましい。


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mumeisi at 22:38コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月10日

環境・生物・農学系小論文対策:予想問題「CO2の濃度変化と日常生活や農林業生産への影響」

推薦入試対策として、以下の予想問題に取り組んで見るとよいだろう。

用意した予想問題は、環境・生物・農学系の学部・学科を想定しているが、地球温暖化問題などの環境問題は、全人類共通の課題であるし、学部・学科を問わず多くの人が関心を持っていなければならない問題である。

よって、文系・理系を問わず、多くの人がこの問題にとりくで見ることをお勧めする。

【予想問題】
大気中のCO2の濃度変化はさまざまな形で私たちの日常生活や農林業生産に影響をもたらすといわれている。予想されている影響の例を一つあげ、そのためにどのような対策が必要か、あるいは効果的と考えられるか説明せよ。

1.予想される影響の例を一つ上げなさい。

2.1の影響はどのような仕組みでもたらされるのか、説明しなさい。

3.1の影響を防ぐための対策を述べなさい。


【解答例】

異常気象の増加と気候の変化により、農作物の生産適地が変わったり、収量が変化したりする。

ポイント

影響は多岐にわたると考えられる。日本でも、海面の上昇による高潮の危険性の増加や砂浜の消失、平均気温の上昇により、熱中症の患者が増えること、熱帯性の感染症の発生範囲が拡大することなどが懸念されている。


地球温暖化により海水温度が高くなり、日本に来る台風が大型化している。暴風雨による直接の影響で農産物が直接被害を受ける。また、米やリンゴやミカンなどの農産物はそれぞれ生育に適正な温度帯を持っているが、地球の温室効果ガスの濃度が高まり平均気温が変化すると、今までの適作地がそうでなくなり、逆に不適作地が適作地になる。

ポイント
1で取り上げた例がなぜ起こるのか、論理的に説明すること。


施設による栽培を増やすことで、暴風雨などの異常気象の影響を軽減する。また、品種改良により変化した気候条件に対応できる農作物を導入する。

ポイント
自分が取り上げた例に即して現実的な対策を述べること。

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mumeisi at 16:41コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年08月04日

スポーツ・体育系小論文対策:「日体大の小論文のテーマ」を考える。(その1)

日本体育大学は、スポーツに関しては、日本を代表する大学だ。そこで、平成31年度入試において日本体育大学で出題された小論文のテーマを見て、各自、対策=自分であればどう書くかを考えておくことは、たとえほかの大学を受験するつもりであっても、大変役に立つ。

また、日本の体育界をリードしてきたこの大学で問われるテーマは、他大学での出題される可能性は非常に高い。小論文は、一度自分で考えてみた、書いてみた内容というのは、格段に違う。

以下のテーマが、すべてのスポーツ・体育系学部で出題される可能性が高い。参考にしてみてほしい。

1.【部活動】
スポーツ庁から、週当たり2日以上の休養日を設けるなどという内容が盛り込まれた、「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」発表された。このガイドラインや生徒や教員、保護 者の部活動等に対する悩みや課題に関する調査結果を見て、

問1.ガイドラインで示されている休養日及び活動時間を実現させることによって得られる利点について、自身の経験を踏まえて論じる。

問2.ガイドラインで示されている休養日及び活動時間を実現させようとしたときに直面するであろう課題とその 解決方法について、自身の経験を踏まえて論じる。

2.【貧困問題】
問1.子どもの貧困は、子どもの生活や成長にどのような影響を与えているかを述べる。

問2.子どもの貧困対策として既に取り組みが始まっている内容を挙げ、今後必要とされる具体的な対策についても考えを述べる。

3.【スポーツと怪我】
問1.年齢による傷害発生の種類について、どのような特徴がみられるか説明する。

問2.傷害発生の予防に向け、指導者として準備すべき事柄について考察する。

4.【武道】
問1.なぜ、体育学習として武道を行うことが「世界に生きる日本人を育成していく立場からも有意義」であるのか。 その理由を資料にある「武道固有のものの見方・考え方」を参考にして、自分自身が行っている武道・伝統芸能に照らし合わせて具体的に説明する。

問2.自分自身が行っている「武道固有のものの見方考え方」を有する武道・伝統芸能を、より 国際社会に理解されるためにどのような方法が考えられるか具体的に提言する。

5.【スポーツと国際貢献】
問 もし、あなたが卒業後に JICA (独立行政法人国際協力機構)ボランティアとして 2 年間、体育指導をするとしたら、どの国でどのよう なスポーツを指導するか。国を選んだ理由と指導目的・指導内容を具体的に述べる。

6.【国連・持続可能な開発とスポーツ】
2015 年、を採択し、下記の 17 項 目からなる「持続可能な開発目標」 (以下、SDGs と略す)に合意した。資料は SDGs の目標 とスポーツの関わりを示したものであるが、これをもとに以下の問いに答えなさい。

問1.スポーツが「持続可能で逆境に強い社会」の構築に寄与することを掲げた項目を、「国連・持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」の中から1つ 選び、その番号を記載し、その上で、具体的な活動を取り上げ、あなたの考えを述べる。

問2.「国連・持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」の17項目のうち「目標3、4、5、10」の内容を踏まえて、Sport for all(万人のための スポーツ)についてあなたの考えを述べる。

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mumeisi at 13:27コメント(0) 
小論文 | 大学入試

2019年07月28日

スポーツ・体育系小論文対策「スポーツとプレッシャー」

体育・スポーツ系への進学を考えている人たちに、ぜひ考えておいてもらいたいテーマとして「スポーツとプレッシャー」がある。

スポーツが得意だからこそ体育やスポーツ系の学部へ進学を考えている人たち自身、スポーツ選手として試合におけるプレッシャーや重圧を一番よく体験して知っているはずだ。

また、将来、スポーツや部活動指導者をめざしての体育・スポーツ系の学部への進学を考えているはずだ。選手指導においては、プレッシャーや重圧に対する指導なしで、指導者が務まるはずがない。

さらには、オリンピック競技がマスコミを通じて大きく報道され、社会の注目を大きく集める。出場選手のプレッシャーや重圧は計り知れないほど大きい。

そのようなわけで、スポーツとプレッシャーは、この夏以降の、体育・スポーツ系学部での、推薦入試・AO入試において、一番出題が予想される題材だ。

2019年7月8日付『河北新報』に掲載された元・オリンピック出場選手である為末大氏の時評から、スポーツとプレッシャーについての考え方を要約する。入試の小論文への論考に生かしてほしい。

・プレッシャーの「正体」は何か?…「正体」は「社会」と「期待」である。一人だけでスポーツをするのであれば、プレッシャーは生じない。「こうなりたい」「こうなってほしい」という自他の期待からプレッシャーは生まれる。

・「社会」がスポーツ選手に期待しなければよいのでは?…それは違う。オリンピックがメディアを通じてたくさんの人の応援で成り立っている以上、スポーツと社会を切り離すことはできない。

・プレッシャーを感じる選手の心理…実は自覚的でなく、プレッシャーを感じ始めるもの。自分では、ふだんと違うことなく過ごしているつもりでも、ほんの少し情緒がファン体になると、力みが出てくる。「おかしい」と感じても、それがなんだかよくわからない。そして、徐々に自覚的になり、「プレッシャー」を感じているのだと気づくようになる。

・選手として「プレッシャー」の対処の仕方…自分の心が生み出す「プレッシャー」は、直接触ることができないので対処が難しい。社会の期待に向き合うのに大切なのは、適切な距離感を保つこと。例えば、社会的な距離を取るために、海外へ行く、情報を制限する。そして、遠くから眺めることができるような距離感を作る。ただし、選手は、競技も性格も置かれた状況も違うので、対処の仕方はそれぞれ違う。自分なりのやり方で自分の心と向き合っていき、試行錯誤の中で対処法を学ぶべき。

・社会への提言…以下は、小論文を書く際に「解決策・提言」の部分で使うことができる。

極度のプレッシャーと厳しい競争にさらされているスポーツ選手の心はかなり消費している。体と違い、心は疲労を自覚しにくいし、スポーツ界ではそれをオープンに語りにくい。ゆえに、オープンに語れる状況を作るべきだ。また、心の状態が悪い時は、体が元気だとしても「グランドに出たい」という気持ちが湧いてこない。選手自身が、自分の心の声をしっかり聞く習慣を身につけ、指導者も気を付ける。競泳の荻野選手が競技を休んでいるように、心のエネルギーが溜まり、また競技に取り組みたいと思うまで「休養する」ことを、社会も認めるべきだ。

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mumeisi at 21:22コメント(0) 
小論文 | 大学入試




ここからは自由英作文の模範解答が探せます。大学の所在地別で北から南になっています。


飲酒の是非(旭川医科大学)
男女別スポーツの是非(旭川医科大学)
謝罪の手紙(旭川医科大学)
自転車通勤(北海道大学)
homeschoolingの是非(北海道大学)
日本人の働き方のいい点・悪い点(北海道大学)
動物園の是非(北海道大学)
英語以外の外国語を学ぶ(弘前大学)
安楽死(国際教養大学)
臓器売買(国際教養大学)
自動運転(国際教養大学)
世界の食糧問題(国際教養大学)
インターネットは人の認知を変えてしまったか?(国際教養大学)
国際社会で活躍するには(秋田大学)
スマートフォンの是非(岩手大学)
人に好かれた方が人生得か?損か?(山形大学)
偉大な発明品(東北大学)
日本語を学んでいる学生へアドバイス(新潟大学)
18歳選挙権
健康で長生きする食生活(筑波大学)
speed dating(筑波大学)
高校生は暇か?(筑波大学)
障碍者の雇用(宇都宮大学)
中高一貫教育(早稲田・国際教養)
少年犯罪(早稲田・国際教養)
コンピューター・ゲームをオリンピック競技に含めるべきか(早稲田・国際教養)
公共の場で喫煙を禁止すべきか(早稲田・政経)
宇宙開発の是非(早稲田・政経)
女性の地位向上(早稲田・政経)
在日外国人の参政権(早稲田・法)
スポーツと暴力とオリンピック(早稲田・法)
世界の人口問題(早稲田・法)
紙の本VS電子本(早稲田・法)
飛び級の是非
投票の義務化(慶応・経済)
同性婚の是非(慶応・経済)
動物園の是非(慶応・経済)
最低賃金制度(慶応・経済)
相続税の是非(慶応・経済)
飲酒年齢を18歳に引き下げるべきかどうか(慶応・経済)
どのような子育てをしたいか(慶応・医)
朝食の重要性(慶応・医)
人との交わり。コミュニケーションしてますか?(慶応・医)
友人には常に正直であるべきか?(慶応・看護)
行きたいところ(青山学院)
将来の職業(青山学院)
理想の都市は?(青山学院・文)
障碍者への対応(青山学院・経)
大学生活(青山学院・法)
車と社会
慎重V.S積極(東京大学)
シェイクスピアの戯曲を読んで(東京大学)
本を一冊も読まない高校生(東京学芸大学)
外国人の患者にどう接するか(浜松医科大学)
食生活で気を付けるべきこと(信州大学)
少子高齢化対策(福井大学)
ペットの是非(福井大学)
恐怖感を克服する(滋賀県立医科大学)
積読とは何?(京都大学)
音楽に、国境はある?ない?(京都大学)
レポート・エッセイの執筆体験の有無(京都大学)
21世紀に人類が直面する最大の問題(京都府立医科大学)
日本社会が直面する問題(大阪大学)
なぜ勉強をしなければならないのか?(大阪大学)
過去の失敗から何を学んだ?(大阪大学)
Bandwagon Effect(神戸大学)
どちらの温泉マークが外国人にとって分かりやすいか?(神戸大学)
大学で学ぶ意義(岡山大学)
電子書籍の良い点・悪い点(産業医科大学)
絵文字使用の是非(九州大学)
外国人観光客の受け入れ(九州大学)
高齢者に対するサポート(九州大学)
成功は運か?努力か?
女性問題


ここからは自由英作文の予想問題が探せます。テーマの五十音順になっています。


移民受け入れ
インターネットの匿名性の是非
AI(コンピューター)は人間よりも優れているか
運動の重要性
映画の中の暴力
影響のあった歴史的出来事
会社に勤めるVS自分で起業する
格差の拡大の原因と対策
拡大家族VS核家族
家族が大事にしている恒例行事
観光客へのアドバイス
教育で大切なこと「暗記」V.S.「理解」
国内旅行VS海外旅行
ことわざ
最近の気になるニュース
死刑は廃止すべきか?
自分にとって特別な場所
水道水とペットボトル、どちらを選ぶ?
成績評価:テストの成績のみで?テストの成績よりも授業参加で?
生徒は教師を評価すべきか
制服についての考察
ソーシャル・ネットワーキングの是非
政府はもっと環境保護に力を入れるべきか
体験談
読書 ―どういう読書があなたは一番好きか?
年功序列制度VS成果主義
表現の自由
文化の違い
homeschoolingの是非
民主主義を他国に広めるべきか
リーダーの資質