木曜日 曇

ブログをさぼっているうちに札幌はすっかり冬になってしまった。
それにしても今年の秋は実に短く、札幌にしては珍しい秋暑があった後にいきなり凍てつく冬が来たという感覚だ。

そして11月はitakイベントの月!
今回も選りすぐりの企画を準備している。

第28回イベントは下記の通り。


【俳句集団【itak】第28回イベント】

◆日時:平成28年11月12日(土)13時00分〜16時50分

◆場所:「北海道立文学館」 講堂
     札幌市中央区中島公園1番4号
     TEL:011−511−7655

■プログラム■
 第1部 講演会
     『うちらには日本語がある』
     講 演:山之内悦子氏 (通訳者・講師)

 第二部 句会(当季雑詠2句出句)

<参加料>
一   般  500円
高校生以下  無  料
(但し引率の大人の方は500円を頂きます)


どなたでも参加できます。ワンコイン(500円)と俳句2句を持って、中島公園の道立文学館にふらりと遊びに来てください。
俳句集団【itak】には、入会手続も年会費もありません。
北海道の俳句を元気にするために、有志が手弁当で準備して実施しています。
初心者大歓迎です。気楽に遊びに来てくださいね。


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所属結社の「藍生」と「雪華」の最新号から掲載句を抜粋。

     「藍生」11月号 主宰詠より
 希望のやうに熊蟬の啼きいづる  黒田杏子
 脛長きをとこの日傘城下町   黒田杏子

     「藍生」11月号 藍生集掲載拙句より
 パンちぎるとき夕焼が遠すぎる  秀彦
 ルピナスや刑務所裏の花言葉  秀彦


     「雪華」11月号 深谷雄大詠より
 憂き世とて条理の節目彼岸花  深谷雄大
 風騒ののちの解脱や凄まじき  深谷雄大

     「雪華」11月号 主宰詠より
 紙魚としてなほ万巻の書をあゆむ 橋本喜夫
 百合ひらく自爆の粉のごときもの  橋本喜夫

     「雪華」11月号 雪月花掲載拙句より
 野分来て少女は持てり年代記   秀彦
 秋薔薇死海文書を開錠す     秀彦

     「雪華」11月号 雪華集掲載拙句より
 口笛は死者の爪色秋夕焼     秀彦
 売り払ふ秋父の土地母の家    秀彦



そうそう忘れちゃいけないことがあった。
itak、藍生、雪華の盟友、下川町の鈴木牛後さんが、今年の角川俳句賞で最終選考まで残った。
これは快挙だ。
「俳句」11月号(角川書店)に、その応募作50句がすべて掲載されている。
おしくも受賞を逃したが、ひょっとすると牛後さんは角川俳句賞に一番近いところにいる作家かもしれない。
選考委員の正木ゆう子さんがかなり褒めている。
ぜひ書店でお求めください!

 永き日やばふうと深き牛の息     鈴木牛後



今夜の音楽はジョーン・バエズの「Here`s To You (勝利への賛歌) 」。
サッコとバンゼッティ事件を取り上げた映画の挿入歌だった。
これは、イタリア移民の労働組合活動家が警察のでっち上げて電気椅子に送られたという実際にあった冤罪事件。
アメリカの恥部として今も語り継がれている悲劇だが、どうもふたたびあの時代に戻ろうとしているように思え、怖ろしさを感じている昨日今日だ。
それはアメリカだけのことではないのだろう。

Here`s To You / JOAN BAEZ