ガーくん8巻
 アニメ化も決まって「これでマイナーな名作とは言わせない!」な感じのあるガーくんこと「吉永さん家のガーゴイル」の8巻。しかし、今のところファミ通文庫だけとはいえほぼ2ヶ月に1冊は出してる田口先生のペースは中々凄いなぁ。
「夏と言えば怪談」というわけでもないでしょうが(というか夏というには遅い時期だし。もしかして刊行遅れた?)、今回は幽とか霊とかそんな話。でもガーくんなんで怖くはなく相変わらずほのぼのなハートフルストーリー。
 どーでもいいがガーくんは全然動かない(動けない)んでアニメの作画はラクだよなぁとか思ったり。声は小杉十郎太さんか?いや、何となくトリスティアのスツーカに立ち位置などが似てるもんで。
 田口先生も後書きで「基本に帰った」とあるとおり、霊ということを除けば今回もいつもどおりというか、双葉と高原のおねーさんが騒動を起こして御色町が大騒ぎになって、行き違いからガーくんが戦うことになるものの最後はハッピーエンドというもの。マンネリと言われればそうだが、元よりガーくんのような人情話はマンネリと言えるほどオーソドックスな方がしっくりくる。語りたいテーマをしっかり描いていれば、構成なんてどうでもいい。そしてガーくんはテーマを描くことは抜かりが無い。今回のテーマは「過去と未来の対話」と「決断の重さ」であろうか。
 そういえば、ガーくんの中では結構「結論は喧嘩で決めろ!」なことが多い。一見殺伐に見えるこの喧嘩が、実際は後をひかな清々しさすら感じられるのは戦ってる者同士に信頼関係を感じられるからであろう。10人いれば10通りの正義があるように、人々の間に正論はない、いや「正論」はあっても万人が納得する「正しい意見」を探すのは難しい。ダカラガーくんたちは戦う、戦ってどちらが正しいかを競う。しかし、両者に互い意見を尊重し尊敬する気持ちがあるので負けた方は潔く引き下がる。「町民は皆家族」な下町気風が残る御色町ならではの風景であろう。

 ヌルいと言われようが私はそんなガーくん世界が好きである。故にこのドタバタ劇がいつまでも続いてほしい。アニメ版もそんな雰囲気を持っていることを願わないではいられない。

余談だが、霊に対する私のスタンスは

「祟る霊なんざいない」

理由は、わざわざ子供(の子供の子供の・・)と同世代の人間をたぶらかそうなどと思う霊はいないし、いてもご先祖様の霊が守ってくれるだろう。