「業務妨害罪」(刑法第33条)とは、虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて人の信用を毀損し、又はその業務を妨害すること」 です。
森友学園事件で問題になるのは、佐川宣寿元国税庁長官が財務局理財局長として平成29年2月24日から4月28日にかけて国会で「面会記録は破棄している」「政治家からの働きかけの記録は保存されていない」「地下ゴミの場内処分を財務局が指示したとの業者作成の会議録を事実無根と否定」「財務省室長と森友学園理事長との音声データの実在性を否定」 など虚偽の答弁を繰り返し、国の最高機関の一つである国会の審議を1年以上にわたり妨害したことです。
事実を隠蔽して虚偽の答弁をすることは、事実に基づき審議すべき国会の審議を著しく妨害する行為であり、偽計業務妨害罪が成立します。
本年6月19日会計検査院は、森友学園との国有地取引を巡り改ざんした決裁文書を提出した財務省の行為は違法なので再調査を行うと発表しました。会計検査院も財務省職員の行為が会計検査院の業務を妨害した違法行為だと認識していることを表明したと受け止められます。従って佐川らは会計検査院に対しても偽計業務妨害罪を犯したことになります。
そのことを見過ごしていた告発者は、偽計業務妨害罪でも佐川らを告発すべきであると思います。(弁護士 村上重俊)