ここまで、(その1)では、ドイツの国内の需給とその出力について、(その2)では、ドイツと周辺各国との電力のやり取りについて、基礎情報をお届けしました。

ここまでは、誰であっても、根性がなくとも、簡単に調べられます。

そして、いよいよ、昨日、夜なべした成果を記すのですが、「うざうざ言っているけど、じゃあ、原発が4基しか稼動していないとき、ドイツの発電はどのように機能しているの?」という問いかけにお答えするために、広域電力系統事業者4社とEEXが情報公開している貴重なデータを整理したものをお見せしましょう。

以下は、ドイツで原発が4基しか稼動していなかった平日「2011年5月25日(水)」のデータと、昨年の稼動していたときの5月の同週の水曜日「2010年5月26日」のデータを比較したものです。

ドイツでは、広域電力系統事業者4社には、太陽光発電、風力発電の発電量(買い取り量)をリアルタイムで情報公開するような法規制があり、同時に、100MW出力を超える発電事業者にも、リアルタイムでの情報公開を義務付けています。これによって、小型のコージェネや分散型の小発電所は含まれないものの、大まかなドイツでの発電状況が15分毎に分かるようになっています(私は1時間単位で集計しました):
http://www.transparency.eex.com/

こうした電力事業の透明性を上げる取り組みは、計画停電時だけではなく、絶対に必要な事柄です。これによって、電力事業者の言い分が正しいのか、自社の営利だけのためなのか、国民や国が監視できることになります。送・発・売電分離や、自由化の議論の前に、その議論をそもそも国民参加で行えるようにするためにも、また、この福島事故の教訓として、透明性を上げる法案は、直ちに決議されなければなりません。

2011年5月25日
2010年5月26日

注:太陽光については、2010年5月の時点では、時間別の出力を4大系統管理事業者のうち、EnBW TNGとTenneTのみしか集計していなかった。 そのため、その時点でのAmprion、50Hertz管内の太陽光発電の出力(ドイツ全体の約40%)を加えたものを仮の太陽光発電の出力とみなしている。

(続く)