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母なる海は、再生を願う。


最高のグラフィックで色彩豊富な海を体験
このゲームの大きな魅力は映像とストーリーだと思います。まずは映像ですが、ハイスペックなデバイスを余すことなく映像美を味わうことができるに違いありません。様々な命に囲まれて、海の中から水面に揺れる太陽を眺めることができる作品はおそらくABZUだけでしょう。もちろん動物観察が好きな人にもおすすめです。

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(ここから下はネタバレ注意ですよ!)














本来の海の姿を取り戻す闘争のドキュメント
最初はひたすら自然の雄大な姿に圧倒されるばかりで物語のストーリーはわかりませんでした(今でもただの考察にすぎないのですが)。しかし、各チャプターの終わりには主人公の一部を神殿のような場所に分け与え、辺りの生態系を一気に蘇らせる演出があり、「再生」を強く印象付けているシーンがあります。
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ホオジロザメの登場
チャプターを進めると主人公がカメラのような小さな機械を見つけます。付いてくるので勝手に「僚機」と呼んでいるのですが、僚機は主人公をサポートしてくれます。しかし突如、海の王であるサメに一噛みで破壊されてしまいます。このときこのサメがやがて対峙するであろう海のボスであると感じました。なのでこのサメのことは「ボス」と呼んでます。
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海に沈む人間の遺留物(?)
しばらく進めていくとおよそ自然の海には似つかわしくない三角錐の形をした「人工物」に出くわします。主人公よりも先にあのボスが人工物のコアに近づこうとしていて、私は最初ボスが力を得ようとしていたのだと思っていました。しかし、人工物の罠によって死に瀕しているのを発見します。主人公がボスを助けると感謝するように周囲を泳ぎます。ボスは決して力を得ようとしていたのではなく、海から人間の手を遠ざけるため、海を守るために自ら人工物と戦っていたのだとこのとき理解しました。
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主人公自身が人工物だった
物語は二つの出来事によって大きな展開を迎えます。一つは主人公が人工物の中心部にたどり着いたとき主人公と全く同じ見た目をした設計図のようなものが見つかります。つまり主人公自身が人工物によって造られたモノでした。主人公はもとより海を監視・管理するためのロボットだったのかもしれません。
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ホオジロザメの死、主人公は地上へ
そしてもう一つの出来事は、ボスと主人公が再会し人工物の中枢へと進み破壊しようと試みます。しかしその衝撃によりボスはとうとう死を迎えてしまいました。ここからの主人公は海を守るために、自然の一部として振る舞うのではなく、自然界に対して人間の立場から介入することを選びます。だからこそ主人公は地上に上がって行動するようになったのでしょう。
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すべてを取り戻し、最後の闘争へ
様々な仕掛けをかいくぐり最後の神殿では主人公自らボスを蘇らせました。そして最後のエリアでは共に行動することができ、ボスに掴まると実績「Connection」が解除できます。このときから自然と人間が共存の道を歩み始めました。
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そして人工物すべてを苔が覆いつくし、生命あふれる海の姿を取り戻したシーンで物語が終わります。壮大な音楽とともに物語が終わり、一本の映画を見終えたような気分でした。人間の遺留物が沈められ、そこに生きる命を取り戻す物語を描いた作品だと私は感じました。映像美と自然を舞台にした壮大な物語を味わえる非常に良い作品なので長く評価されてほしいものですね。