海外旅行に行って思うのは、日本人と外国人の年齢における意識の違い。見た目からしていきなり先いっちゃってるんですけど、立ち居振る舞いや価値観なんかも、皆さんずいぶんと大人びていらっしゃる。美意識というか“こう見られたい”という願望も、女子なら「カワイイ」より「セクシー」、男子なら「さわやか」より「クール」にポイントを置いているようだ。とにかく、みんなマセてる印象だ。

ガムくっちゃくちゃ噛み貫禄すら漂うオバはんみたいな女性に「アタイ14歳なんだけどさー」とか言われると、「エエエエ〜」とジャパニーズスタイルの突っ込み入れたくなるっちゅうねん。ま、向こうからしても、逆にこちらも突っ込みどころ満載で、学園コメディーに出てきそうな幼稚顔のオレが41歳と知ると、ドン引きどころか、東洋の神秘?的な目で見られる。

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フフフッ、忍者の国をナメるなよ。













ジャマイカで道行く人のスケッチをした時も、微妙にギャップを感じた。ビーチで5歳くらいの女の子とママと知り合って、まず女の子の絵をいつものスタイルでデフォルメしてキャラクターっぽく描いたら、その子はニコニコ喜んでくれたけど、ママは「目がデカすぎて、キモい」とかズバリ言う。しかも真顔で。ヒエ〜、容赦ねーな。

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何故か内股なオレの方がキモい






続いて試験気分の緊張感ピリピリな中でママを描いたんだけど、よくアメリカのアニメとかで描かれてるような、ちょっとキレ長な目にしたら、それまでニラむように画面見てた顔が一瞬緩んだ。なーるほど、コレ系ね。

日本のアニメはすっかり認知されたけど、そこに出て来るキャラクターは外国人の大人には少々子供じみてるのかもね。そしてなんつーかな、血が通い過ぎてるって言うんかな〜?...。だから馴染める人はすぐにその世界に入りこめるけど、そうじゃない人にはキビシイのかもね。より多くの大人層にアピールするなら、むしろ血が通わない表現というか、無機質度若干アップでアイコン的にしたら間口が広くなるかもな〜と考えた。

場面構成は今まで通り「ベタ」で「キャッチー」なとこ行きつつ、キャラクターはよりデフォルメして人間臭さを抑えめ、背景も描き過ぎない平面っぽさも残してみよう。今まで絵の進化は、「より緻密」に「よりリアル」にっていうのを追求してきたけど、今回は逆に「シンプルに」そして「不器用に」してみよう。それが自分が出した2008年の傾向と対策。


あと今回一番狙ったのは、ネタがネタなだけに「ジャマイカ人のウケ」。まだまだ“ボルト旋風”が吹いているジャマイカで、このCDなりその宣伝ポスターなりを見た人がガンフィンガーを上げてくれたり、部屋に飾ってくれたりしたら嬉しいな。

作業も着々と進み線画から色を着けて行く段階になると、自分の気持ちもアガっていって、それこそ『ON THE GO』や『HERO』大音量(ヘッドフォン使用)で聴きながら、絵がウケている様子を想像して拳突き上げたりしながら作業してた。



新しい事を提案する時、相手を一発で納得させるには、求められた事だけやったのでは不十分。プレゼン段階で、口八丁手八丁フォローできない今回の状況では、ラフと言われたら完パケが連想できるくらいのモノを出しおかないと不安だった。ラフ提出日は9月5日。送ってすぐに八幡さんから電話が来た。

「MURASAKIくん、見たよ!コレさ、ヤバくね!?すぐにNYに転送しとくよ!」

ウオオオオオオッ!
アガった!ちょーアガった!まずはオレの作品をずっと見て来た八幡さんの目にどう映るかが心配だっただけに、第一関門突破にアガりまくり。その夜は久々に作業も早めに切り上げ、一人祝杯をあげたね。そして翌日、出社したNYスタッフのチェック結果の連絡が再度入り、このまま仕上げに入って欲しいとの事で完全GOサイン!完パケ締め切りまで、他人から見たら「ほぼ完成」状態の絵はまったく余裕のハズだったが、またしても自分の悪いクセが出てしまう。

「背景の人がなんかアマいな。......どうしよう....。やっぱ、描き直そう....。」







この連載、自分でも落とし所が分からなくなってちょっとストップしてたけど、何だか今日も『つづく』ってなってもうた。言うてる間にリリースされてもうたりしてね。まあ、また気が向いたら続きかきます。テキトーにおつきあい下さい。


今日は、夕方からFM横浜の『DANCING GRROVE〜HOT JAM〜RIDDIM ZONE』の収録行って来やす。