純粋とは矛盾色

―Necronomicon rule book―

幸せとは何かを探していた。
最高の幸せを追求し、自らの幸せを探求し続けた。 
人と同じことをすれば腹が立ち、人と違うことをすれば角が立つ。
特別になろうと私欲に働けば、抑止を以って常人の行動なのだと気づかされる。
故に、自らを幸せにすることに意味はなく、他人を幸せにすることに意義を見つけ出す。

他人に乗り移る呪い事は自らの存在を薄め、描いた作品を腐らせる。
幾千にして腐敗。誰かに恨まれる人生でも構わない。
キャラを殺し、自分を殺し、最悪の結末で物語が終わろうと、
己の私欲をかけた場所を守り続ける。


私には、正義としての素質があったのだ。


『純粋とは矛盾色 村崎色の手記より抜粋 Necronomicon rule book』 

 パルティアが洞窟に閉じ込められて数日が過ぎた。シリルガレンの元へ『スライム』が帰ってきたのだった。偽カディルとしてシリルガレンに跪く姿に、シリルガレンは興奮を覚えていた。

「おお。戻ってきたか、『シェイプシフター』」
「・・・・・・シェイプシフター?」

 『スライム』にとって聞いたことのない名だった。それは名前なのだろうか?
 誰の・・・?
 誰に・・・・・・?
 名づけられた・・・・・・・?

「おまえの名前だ。数多の『スライム』から俺様はおまえを生み出した。そしておまえは俺様の命じた通り、さらに強くなって帰ってきた」

 いちごから魔力を手に入れ、レスカから体力を手に入れ、カディルから××を手に入れて帰ってきた――

「魔道具から魔族を作れるのは魔を統べる俺様しかいない。 おまえの誕生こそが次の新たなる魔族を生み出す糧となる!最強、最恐、最凶。こんな小さな化物に恐るべしパワーを持たせるとは末恐ろしい。これで再び世界は混沌の世界へ戻る。世界の終末がすぐそこまで来ている!」

 シリルガレンの恐るべき計画。終末を齎す魔道具の魔物の製造の成功。
 変身、略奪、強姦などその計画の一つに過ぎない。
 いずれは強制操作による心の破壊。肉体―うつわ―のみが残り精神の入れ替えを可能にし、望まない結婚を強要する。
 目に見える幸福と不幸の確立。――格差。一方的な幸福。そして不条理な平等。
 目に見えない曖昧さによって救われていた部分がある。
 目で見てしまうと自分がいかに不幸であると思い知らされた。
 知らないことで、世界は平和に見えた。見たくなかった現実を見てはじめて思い知らされる、そこにある罪を。

「ディルは!?」

 パルティアが叫んだ。『シェイプシフター』が答えた。

「・・・死んだ。俺が殺した」
「・・・・・・う・・・ううぅぅ・・・」

 目の前が真っ暗になった。洞窟の中よりも深いどん底にパルティア姫は落ちた。
 その目に涙を滲ませ、霞む景色を拭い取ることができなかった。パルティアはそれでも否定したくて偽カディルを見ていた。彼が死んだことを否定したくて、偽カディルに姿を重ねて救いを求めている姿が痛々しい。

「そんな悲しそうな目で俺を見るなよ、姫」

 偽カディルに冷たくあしらわれたパルティアはその辛い真実を受け入れるしかなかった。
 その現実を見るしかなかった。
 そこにある罪を知るしかなかった。
 世界は平和じゃない。嘘なのだ。

 その嘘の中で、パルティアを救おうとしたカディルを一掃した。
 仲間たちを一閃した。
 殺した。
 コロした。
 コロシタ。
 ダマシタ。
 ナリスマシタ。
 リョウジョクシタ。
 ウバッタ――――。
 ノウリョクヲ。
 サイノウヲ。
 イノチヲ。
 カケガエノナイモノヲ。 

 ――――ウソだ。
 『シェイプシフター』がココに居る意味。
 幸福と不幸が確立された世界――――ウソだ。
 幸福を奪った――――俺―つみ―。
 命令通りに動き、任務のために遂行し、実行してきた。それが幸福・・・・・・自分の存在価値?
 ・・・ホントウに?

「俺はダレだ。何の為に生きている?」
「おまえは世界を混沌の世界にするために生まれてきた」

 シェイプシフターの初めての疑問に答えを出すシリルガレン。その絶望的な事実を突きつける。
 生まれることが他人を不幸にするという存在意義。
 混沌―カオス―の存在。罪そのもの。

「殺すことは誰にでもできる。しかし、生み出すことは俺様にしかできない。まさに魔族の勝利だ」

 誰も生んでほしいと頼んだわけじゃない。
 生きることが罪なのか。
 生まれたことが間違いなのか。
 自分という存在に意味はない。自分という存在に価値はない。
 他人がいくら誉め称えようと、自分の生が恥る存在と思うなら、生きる必要があるのだろうか。

「俺はダレだ。何の為に生きている?」

 もう一度『シェイプシフターは尋ねる。シリルガレンは二度は言わなかった。
 いや、言わなかったのではなく、言えなかった。
 その言葉を紡ぐ前に、『シェイプシフター』の異変を察したからだ。カディルの姿でシリルガレンと対峙する『シェイプシフター』。剣を取り出し魔力を込めて、自らの存在を否定する。

「なにをする!?」
「実際のところ、俺自身もなにをしているのか理解できない。でも、しなくちゃいけない気がするんだ。誰の目に見えることなく、再び影として消えることを俺は望む」
「自爆する気か?何故だ!?最恐を生み出した俺様の夢が・・・っ!どうしてこんなバカなことをする!!?」
「最恐?それは勘違いだ。俺は他人に『変身』するだけの雑魚キャラだ。それ以上でもそれ以下でもない」
「馬鹿物があぁぁぁぁ!!!」

 世界を混沌へ導く化物を理解できない。それは例え生みの親であっても――


「『混沌と悪魔の終焉‐Chaos Devil End‐』」


 偽りの平和と供に、世界は音を立てて崩れ落ちていった。



 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 洞窟は崩壊した。
 しかし、 瓦礫に埋もれた僅かな空間の中で、『シェイプシフター』は目を覚ました。
 頭の下から温もりと柔らかい肉感を感じる。目を開けると、『シェイプシフター』の顔を覗き込むパルティアの姿があった。
 大粒の涙を今も流し、『シェイプシフター』の頬を濡らしていく。

「死なないで」

 パルティアはそう『シェイプシフター』に言った。

「俺を気遣っているのか?俺はお前の仲間を殺した」

 カディルの姿で告げる『シェイプシフター』にパルティアはまた苦しそうな表情を浮かべていた。

「ええ。だから私はあなたを絶対に許しません」
「・・・意味が分からない。許さない相手を死なせないのか?」

 生きる必要などない『シェイプシフター』に命など惜しくない。しかし、パルティアはその命を見殺しにさせなかった。

「――もう、ディルを失いたくない」
「・・・・。そういうことか」

 子供のようなことをいう姫に苦笑し、『シェイプシフター』は彼の代わりに、パルティアの膝枕で目を閉じた。決して『シェイプシフター』を放そうとしないパルティアに、しばらくした後身体を起こした。

「俺が帰ってきた水路を使おう。洞窟内は道が塞がれ誰も脱出できないだろうし、この地下水を通っていけば迷うことなく出られるはずだ。後はどこまで道が塞がっているか。魔力と体力が持てばいいけど・・・」
「・・・・・・・」

 きょとんと、呆然と『シェイプシフター』を見つめるパルティア。

「どうした?せっかく救われた生命をみすみす手放すつもりなのか?」
「い、いえ!」
 
 我に返ったパルティアに手を差し出し、パルティアは『シェイプシフター』の手をつかんだ。
 二人は魔力で明かりを灯し、下半身を水の中に浸かりながら、洞窟の脱出を試みていた。決して容易くない水路は問答無用で体力を奪い、いつ天井が崩れるかもわからないぎりぎりの状況を二人は足早に進んでいった。
 塞いだ岩や檻は魔力と剣さばきで突破していく。奪った仲間の能力で姫を救うとは幸運にも皮肉なものである。
 『シェイプシフター』はシリルガレンが生んだ最凶の夢。しかし、それは今や最強のパーティの力を持った頼もしいパルティアの護衛になっていたのだった。
 いつ死んでも構わない。
 いま死んでも構わない。
 そんな二人が生きようとしている。
 脱出を試みようとしている。
 何の為に生きている?
 生きて何をするつもり?
 辛い現実を生きて何になる?
 流れに身を任せれば楽に死ねるのに?

「あ――」

 足を取られたパルティアの身体が濁流に流されそうになる。しかし、間一髪のところで『シェイプシフター』がパルティアの手をつかみ難を逃れた。

「大丈夫か?」

 二人ずぶ濡れの格好。否応なく寒さが体温を奪い続ける。しかし――

「はい!」

 パルティアは強く頷き歩みを進めた。

「よし。いこう――」

 ――二人は絶望のなか、希望もなく、必死に生きようとしていた。
 今はそれでいい。
 何故なら、前に進みさえすればいつか必ず光は差し込んでくるのだから――。


 
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 カディルの寝室までやってきた『偽レスカ』。ノックすると間もなくカディルが顔を出し、疑う様子もなく『偽レスカ』を招き入れた。

「カディル!」

 飛びかかった『偽レスカ』に一瞬身構えるが、カディルに唇を突き出す様子はまるで密会する恋人同士のようである。しかし、レスカの顔を両手で挟みキスを防いだカディルであった。

「ン――――」
「なにをするんだよ、いったい」
「だってぇ。カディルとキスしたいなって」
「バカ。場所が場所だろ。その・・・パルティア姫に申し訳ないだろう」

 寝室といえど城内。仲間とはいえ、いちゃついている姿を傭兵たちが見ていたらよからぬ噂が瞬く間に広がるだろう。男性としては賢明な判断で、女性としては尚早な判断だった。

「ふぅん。カディルって私とパルティア姫どっちを取るのかしら?」
「何の話だよ?」

 唇を尖らせて面白くないことを表すレスカ。

「たとえば、私とパルティア姫の二人が捉えられていて、その前に番人が見張っています。カディルはどちらか一人を助けることは出来るけど、そのあともう一人は番人に殺されてしまいます」
「なんだよ、それ」
「カディルならどっちを助ける?」

 IFストーリーを語りながらも期待せずにはいられないレスカ。ベッドに押し倒しながら尋ねるレスカに、カディルは本気で戸惑いを見せていた。

「そんなの決められるわけがないだろ」
「男らしからぬ言葉だね」

 レスカの瞳が鋭くなる。実に面白くない返答だった。

「仲間を救うか、姫を救うかなんて俺にはできない。もちろん、二人のうちどちらかを見殺しにすることも出来ない。殺されると分かっているのに、はいそうですかって言って二つの選択を強要されるのなら、俺は絶対に選択肢を選ばない。それより俺は二人を一緒に助け出す方法を考えるね」

 姫と仲間。異性と異性。好きと好き。
 勇者だからこそ女性が集まるのか、勇者の素質があるからこそ女性が集うのか。
 勇者の血を引くカディルにとってそれは正しい判断である。それが本心であり、それが願い。
 『世界』を救うか、『一人の女性』を救うか、と問われれば現代の勇者であればこう答えるだろう。どっちも救うと――。

「ふうん。そうか、さすが勇者の血を引く者の言葉だね」

 ――たとえ、『一人の女性』を傷つける結果になるとしても。

      イケメン

「レスカ・・・?」

 レスカはカディルにそれ以上なにもしないまま部屋を後にする。寝ずの番をしている傭兵がいるにも関わらず、カディルの傍には誰も居ない廊下で静まり返り、異質な不気味さを醸し出していた。
 『偽レスカ』はカディルの答えを飲みこむと、化けの皮が剥がれたように歪んだ笑みを崩していた。

「本当に二人を大事にしているのか・・・?それとも、別の思惑があるのか。クスクス・・・その発言に偽りがないか証明してもらおうかな」

 レスカの姿をしていたモノが崩れていった。思い描いた人物像を強く描き、その型に自分を流し込んでいく。レスカから再びパルティア姫へと変身し、ついでに正装まで完璧にこなしていた。

「姫が自ら誘惑して来たらどんな気持ちになるだろうな?仲間と同じ答えを出せるか見物だな、クヒヒ・・・」

 体力が付き、口調が男性口調へと変貌した『スライム』。変身能力と供に進化を繰り返す怪物。

「ディルがいけないんですよ。素直に私を選んでくれなかったから――その血を奪いたくなるんですよ」

 カディルとセックスすることを望み、パルティア姫としてなりすまし再び部屋をノックする。
 記憶も身体も完璧にパルティア姫と同じ状態で、カディルの前に現れた。


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 レスカが自分の秘部から感じる甘美に目を覚ます。直前に『スリープ』を受けて眠らされたことを思い出し慌てて身体を強張らせるも、卑猥な音が響く違和感になにが起こっているのかと上体を起こす。

「んぁ・・ちゅむっ・・ぴちゃぴちゃ」

 そこには誰かがレスカの秘部を舐めとっている姿が覗いて見えたのだ。股座に顔を埋めて濡れそぼったレスカの秘部に舌を這わせて上下に叩いて露を掬い取っていた。その気持ち悪さに性的な条件反射のように身体を捻った。

「なにしてるのよ!やめなさい!」

 レスカが相手の頭を押して身体から引き剥がす。 しかし、体力には自信のあるレスカが普段なら簡単に引き剥がせると思っていたのに、今回の相手は若干の抵抗を示して見せた。しかし、それはレスカが気になった程度であり、すぐに舐めることを止めた相手はレスカの股から顔を覗かせたのだ。

「・・・はっ?」

 レスカはその相手に目を丸くした。思考も止まり、行動も止まった。

「クスクス。なにを驚いているの?」

 それはレスカとまったく顔をした自分と瓜二つの『偽レスカ』だった。自分と同じ顔した者に自分の秘部を舐められていたのだ。

「あなた・・・まさか、パルティア姫だったやつ!やっぱり、『変身能力』があったのか」

 即座に戦闘態勢を取ったレスカ。お互い丸裸の肉弾戦。相手の特殊能力さえわかれば不意打ちは受けない。近接戦闘において実力さえ発揮できれば勝算は高い。相手が『偽パルティア』であれば少なからず抵抗を示しただろう。しかし、レスカにとって自分とまったく外見が同じ『偽レスカ』に変身したことは相手の誤算だった。自分に対する嫌悪感をぶつけられるのだから。

「私に『変身』したことは見誤ったね。はああぁぁ!!!」

 爆裂拳を炸裂させたレスカ。しかし、再び身体のだるさから来る違和感を覚えた。レスカの拳は『偽レスカ』に当たらず、空を切った瞬間隙を見せる。

「避けられた!?」
「まだ分からないの?私は姿を似せただけじゃないのよ」
「なっ!?いたっ!!」

 伸びきったレスカの右腕を抜群の反射神経で掴み、逆に関節技を決められる。レスカの速さについてこられる敵は少ない。単独戦闘ならレスカの前に敵はいなかった。それが今では逆にやられているのはレスカ自身信じられないことだった。
 身体から来る違和感の正体が分かり始めていた。敵の強さの秘訣は決して敵自身の能力が強いわけじゃない。

「私は『変身』した時から、あなたの自慢の体力をもコピーしているのよ」

 外見だけの未完成の『変身』ではない。内面の鍛え抜いた体力をも相手は完璧に『変身』してみせる。そのために『偽レスカ』はレスカを眠らせ、体内の情報を得ていたという。レスカが培ってきた努力も肉体も奪われている。身体から来るだるさや違和感は外見は依然と変わらなくても、内面をすべて無くしてしまった虚無感から来るものだった。

「体力を奪われたあなたは普通の女の子。私と力で勝負しようなんて考えない方がいいわよ?」
「あぐぅ!」

 力押しに壁に追いやる『偽レスカ』。現状を思い知り、偽物に全てを奪われたレスカが弱々しい声を荒げた。

「さあ、見せてもらうわよ。頑なに隠している胸の奥の感情を」

 『偽レスカ』の手がレスカの胸をまさぐる。そのイヤらしい手つきにまるで男性に犯されるかのように身震いするしかなかった。


 
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 新年あけましておめでとうございます。エムシー販売店総支配人の村崎色です。
 他のブログよりも挨拶が遅れてしまい、皆さまには大変申し訳なく思っております。それでも、『飲み薬―俗の王―』を掲載すれば多くの方に読まれて頂けることは、私にとって大変幸せなことだと思い、また作品は皆さまに慕われて頂けることに大変感謝を申し上げます。

 去年は一年間、たむポ~サ様とのコラボで同人誌を描き続けられたことに大変嬉しく思い、最後の作品では、誠樹ふぁん様、伝氏蓮二様を含めドラマCDを作ることが出来ました。 
 プロでしか携われなかったことの片鱗に触れ、自分の糧として一つの作品を作ることはとても大変であり、苦労した分だけ、多くの方に買って頂けたことに感激し、一喜一憂の多い年でありました。
 時間を作ることの大変さがこんなに難しいことだとは思いませんでした。率直に申し上げると、2ch見ている暇なんて無い!(断言)と、言うことが分かりました。

 自分の時間を削ることで多くの方と関係を持つことができ、オリジナルの作品が自分の財産になるのだと思いました
 作品を通じて人として立派でありたいと願い、もっと多くの方を喜ばせたいという想いが年末で私の中で大きくなっていったのが分かりました。


 
そこで今年の目標として、 エムシー販売店では大きな転機を迎えたいと思います――。


 ――官能小説を描くことを止めたいと思います
 掲載中の『鏡―あまの神殿―』を最後に官能小説を休止致します。7年間も続けてきた官能小説をやめ、全年齢対象のソフトサークル『エムシー販売店』に生まれ変わりたいと考えています。
 そのためにブログの方も準備を始めていきます。

 当然、TSMCジャンルの官能小説は私も大好きですし、今まで描いた作品はこれからもブログで残り続けていきます。復活させていく作品も手を加えていきたいと思いますが、事実上の活動休止です。
 『純粋とは矛盾色』に足を運んでくださった皆様に、心より感謝を致します。


 ――初同人ゲーム『グノーグレイヴ』の販売と、ドラマCD『グノーグレイヴ(愚能具現)』の販売を目指していきたいと思います。

   今年完成させるぞ

 これからも作品作りは続けていきますが、今年はこの2本のみに重点を置いて活動していきます。『グノーグレイヴ』と『村崎色』の名前をどこかで見つけたら、私のことを思い出していただければ幸いです。

 私自身これからどうなるか分かりません。 不透明な先行きに不安もあり完成しない可能性もありますが、作品を通じて皆様に伝えたい想いをこの二作品では乗せて発売できることを望んでおります。
 また、そこには多くの関係者との協力なくしては出来ません。引き続き私にご協力を下さいますよう何卒、よろしくお願い申し上げます。


 今年もまた新たな挑戦を目指していく所存でございます。私の7年に渡ったTSMC官能小説をご愛読いただいた読者様には心より感謝致します。私に少しの間お時間を頂き、私の作品が果たして大衆に受けるかを試してみたいのです。「入れ替わり」、「憑依」、「他者変身」。もう少しで世界が寛容になる新時代が幕を開けるでしょう。魔道具と人間ドラマが絡み合う作品『グノーグレイヴ』と、『グノーグレイヴ』を軸にしたサスペンスドラマCD『グノーグレイヴ(愚能具現)』で私は勝負を賭ける所存でございます。
 Twitterやコメントは発信していきますので、お声かけ下されば嬉しく思います。


 長くなりましたが、『純粋とは矛盾色』を引き続きお楽しみください。
 村崎色でした。 

「ちゅぱ・・ちゅっ・・ちゅる・・ちゅぱ・・・」

 由紀(健太)はいきり立った逸物を挿入するために口に咥えて舌で愛撫していた。先程とは立場を逆転し、亮が縁に座り、由紀が逸物に視線を見上げていた。我慢していた亮の逸物は既に臨界点まで達しており、由紀の口の中ですら蕩けそうな熱さに感じてしまっていた。

「あぁん・・・んっ・・んっ・・んんぅ・・んむぅ・・」

 浴室でイヤらしい音を響かせて美味しそうに逸物を咥えていく由紀(健太)。それはまるで、本物のソープ嬢の舌テクのようだった。

「気持ちよくなってきた?」
「最初から気持ち良いよ」
「もうすっかり元気だね」

 由紀の舌に舐められ喜んだ逸物が皮をズル剥け、亀頭を丸裸にする。そうなると、由紀(健太)は亮に指示するように浴室の床に眠らせた。

「じゃあ、寝て」

 家庭の浴室に仰向けに倒れる亮。いきり立った逸物を天井に向け、その上に立つように由紀が腰を下ろしていく。
 スク水をずらして破れたストッキングの跡から秘部を覗かせている。由紀の大事な秘部がどんどん近づいてきて、亮の逸物を呑み込もうとしていた。きっと今までで一番気持ち良いセックスを予感させるほど、愛液が既に垂れ堕ちていた。

      騎乗位スク水パンスト眼鏡っ娘(長

「んんぅ!」

 由紀の手で握った逸物を自分の秘部に合わせるように調整する。硬く滾った逸物はその勢いを衰えることなく膣内へと飲みこまれていく。

「熱いぃぃ・・・」

 逸物の熱さなのか、それとも由紀の体温なのか、膣の温度なのかわからない。しかし、その吐息の熱さが雪の身体を火照らしているのは間違いなかった。

「ふぅん・・・んぅ・・挿入ってる・・・んっ・・あっ・・」

 腰を落としていくたびにズブズブ沈んでいく逸物。簡単に由紀の膣内へと飲みこまれた逸物が快感を知らせるように腰をビクンビクンと跳ねらせていった。

「気持ち良い・・・」

 挿入してすぐイキそうになる衝動を抑えるも、亮がイクのは時間の問題だった。今まで以上に熱く締め付けてくる由紀の膣はまるで生きているかのように轟きうねり逸物を咥えたまま収縮を繰り返してくるのだ。
 由紀の身体で初めて味わう女性の快感に健太も耐えられそうになかった。しかし、最後の力を振り絞るように、イクときは一緒ということを示すように両手を差し出した

「支えてくれる?」
「ああ」

 亮はその両手をしっかりと握りしめ、落とさないように由紀を固定させた。そして、由紀(健太)は体重を持ち上げると、中腰になって腰を持ち上げたのだった。

「あっ!」
「うあっ!」

 体重が持ち上がると同時に逸物も一緒に持ち上げられる快感に由紀(健太)だけじゃなく亮も一緒に声を荒げる。膣に締め付けられたまま逸物を引っ張りあげられる快感に襲われる。

「んんぅ・・・んっ・・んっ・・んぅぅ・・・」

 声を荒げながら腰を打ち付ける度にパン、パンと空気が破裂する音が響く。由紀と亮の性器が繋がった場所が何度も覗くことに、亮の目の前がチカチカと光輝く。
 ヌチャ、ヌチャと愛汁と先走り汁の絡み合う音も溢れだす。由紀の身体が動くたびに、熱を帯びた膣内が一層脈動した。

「後ろ向くね?」
「あ、ああ・・・」

 一回体勢を変える由紀(健太)が膣内から逸物を吐き出す。熱気の壺から抜け落ちた逸物は愛液に塗れてびちゃびちゃに濡れて輝いていた。そして、背後を向いた由紀(健太)がスク水を再びずらしてお尻を覗かせながら逸物を再び肉襞の奥へと咥えこんでいった。

「んああ!あっ・・あっ・・あっ」

 正面を向いていた時とは違う場所――逸物のカリ首が当たっている。由紀の体勢が前のめりになり、お尻で扱きながら上下だけじゃなく前後にも責めてくるのだ。お尻の動きが凄くイヤらしい。この動きを由紀がやっているのだと思うと、本当に気持ちよくてたまらなかった。

「気持ち良い?」
「気持ち良いよ・・」
「よく見える・・・?私のおま〇こに亮くんのおち〇ち〇が入ってるところ・・・」
「ああ・・・ん・・・すごい・・・」
「いっぱい・・・感じて・・・ああぁ・・・あん・・・はぁ、はぁ!」

 じゅぽじゅぽ、ぬちょぬちょ―― 

 二人の秘部が完全に濡れて、逸物を簡単に挿入できるようになっていた。スムーズに挿入する由紀(健太)の動きに、亮は限界を感じていた。

「由紀・・・おれ、もうイキそう・・・」
「うん。・・・ン。んぅぅ!」


 再び体制を元に戻す由紀だが、今度は逸物を挿入したままでの反転だった。膣内で逸物が捻れ、締め付けがさらに強まり、逸物が苦しさを覚えて爆発を免れそうになかった。
 そこに由紀が力を加え、膣壁が収縮を始めた。

「うあっ!マジでムリぃ!い、イクぞ・・由紀!」
「あっ、あっ、あっ・・・きてぇ・・・いくぅ!!」
「でるぅ・・・!あああっ!!!」
「うああああっっ!!!熱い!!でてりゅ・・・おなかぁ!いっぱい、ビュッビュッでてりゅぅ!!!」

      透けてませんかね(スク水

 ドビュ、ビュッ!!ビュルルルルルぅ!!!

 亀頭の先から発射された熱弾が由紀の子宮口を貫き、子宮に飛び込んでいく。

「うぁああああぁぁ!!!しゅごひ!せーしかけられて喜んでるぅぅ・・・いっぐぅぅ!!わらひも、いぐぅ!!!」

 ビュッ、ビュッ、ビュッ、ビュッ
 
 二度目の潮を噴いた由紀が亮の上に落ちていく。体力を使い果たし、体重を支えられないように身体をくの字に曲げて亮の身体に覆いかぶさった。熱い精液を二人の身体が挟みながら、蕩けてしまう快楽の余韻を堪能していったのだった。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「すげえ・・・イったぁ。気持ち良い・・・」

 蛇口を捻ると温水のシャワーが降り注ぐ。二人の体温を冷まさないように暖かく包み込む中で、飛び散っていった白濁汁をも洗い流していった。


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 親友の健太が『飲み薬』を使い由紀に”憑依”したことを知った亮が、普段とは別の快感を求めてセックスを要求する。

「まず、普段ってどうしてたの?」
「えっ?」

 思わず訪ねた由紀(健太)に亮が思わず口籠る。普段やっていることをわざわざ口で伝えるのは少し小っ恥ずかしくなってしまう。

「普段はなんとなく雰囲気を作って、キスをしたら・・・こう・・・手で愛撫しながら脱いでって・・・」
「うむ。実に普通だね」
「ほっとけよ」
「まあ、聞かなくても記憶を読んで知ってるんだけどね」
「じゃあ聞くなよ!」

 思わず突っ込んでしまった亮の目の前で、由紀(健太)は大胆に服を脱いでいく。制服姿である由紀に興奮を覚えていたのにもう脱いでしまうのは亮にとって淋しさを覚えてしまう。コスプレをやりたいと伝えていただけに、やっはり普段と同じように裸になってしまうのでは物足りなさが欠けてしまうのではないだろうか。
 しかし、制服を脱いでいる由紀の肌は何かに遮られてまだ見えない。どうやら制服の下にもう一枚何かを着ているようだ。

「おっ?」

 それは紺色のスーツ。ナイロン生地に包まれた由紀の身体は、制服よりも露出が多いスク水姿を覗かせていた。

「スク水か!うわぁ、懐かしい!」
「そう?」
「よく見つけてきたな!つうか、まだ持ってたんだ」
「一回家に帰って箪笥の奥に仕舞ってあるのを着てきたんだ、制服もね。それにしても、悠木さんは時間が経っても体型が変わらなくて良かったね。まだスク水が着れることの方が珍しいよ」

 スク水とスカートの由紀を見るのは亮も中学生以来である。体型が当時から変わってないとはいえ、当時のままの姿を再現していることにさらに興奮を覚えてしまう。

「胸はきつくなってるだろ?俺たちが学生の頃はまだ胸がなかったはずだしな」
「そうだね。胸はきつくなってるよ。でも、この体型を維持できてるんだから、それなりに食事制限はしてるんじゃない?」

 亮だっていつまでも子供ではない。身長も増えたし体重も増えた。それに合わせて服のサイズを変えているのに対して、由紀は何時までたっても身長も体重も変わらなかった。しかし、女性としての魅力が上がっている。制服を着ていても子供ではなく大人に見えるのは、やはり大人の魅力が出てきたことの証明ではないだろうか。スク水の奥できつそうにしている胸の谷間はくっきり見えるほどだ。しかし、余分なお肉はお腹にはなく、くっきりとスリーサイズが分かるほどの膨らみとくぼみがはいっている。
 彼女として申し分ない由紀の姿に、亮はさらに興奮を覚えていくのだった。

「なあ、早くしてくれよ。もう、いいだろう?」
「あっ、ちょっと待って」

 スク水スカートでも襲い掛かって来そうな亮を静止させ、由紀(健太)はスカートを床に落としてしまった。床に落ちたスカートで由紀に残ったのは、スク水と、その下に穿いてある黒のパンティストッキングだった。

「ストッキング穿いてたのか!?」
「うん。亮。こういうの好きだと思って」

 スク水姿の由紀にパンストを穿いた究極の着衣フェチシズム。大人の魅力と子供の想い出を兼ね揃えた最強のコーディネイトをした由紀に思わず亮は吠えていた。

「はい、これで完成。どうかな、亮?」

      スク水、ストッキング、眼鏡というフェチ要素付加

 赤い眼鏡をかける由紀。眼鏡スク水ストッキング姿の由紀は、普段の20倍可愛く見えた。

「そうだよ!これ!これを求めてたんだよ!生足じゃ物足りない。スク水も好きだけど、ストッキングも大好きなんだよ!だったら一緒にすればよくね?両手は肌色、両足は黒色、身体は紺色に包まれた究極の着衣フェチだよ、これ!!!眼鏡無しでもイケるけど、眼鏡をかけると知的、性的、安心感が増幅する。大人の女性に見えながらもスク水を着ているそのギャップ!!視力の悪さをハンディキャップにこちらからも愛でたいという感情が生まれるのは必然!!そのストッキングは大人の強がりかな?それとも子供の背伸びかな?大人であり子供でもある、子供でもあり大人である。それが、パンティストッキングスク水眼鏡っ娘!!!完璧のギャップ萌えええええええ!!!!!」

 熱弁する亮が高々と拳をあげるのを由紀(健太)は温かく見守っていた。

「普段がどれだけ物足りなかったかよくわかったよ」
「早くやろうぜ。俺、もう我慢できねえぜ」

 先に全裸になって逸物を見せつける亮。そのデカさは普段よりも膨れ上がっている。由紀が見せるフェチズムに性的興奮を覚え、弄っていないのに逸物を勃起させる。

「わかったよ。じゃあ、お風呂いこうか」

 こんな状況でさらに引き延ばす由紀(健太)。スク水が最も栄える浴室へと二人で向かっていった。



 

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「ああ、セックスしてえ」

 近衛亮―このえりょう―はライン工の持ち場につく皆に聞こえる声で突然本音を漏らしてしまっていた。

「お前は何を言ってるんだ?」
「私語を謹め」
「恥ずかしいわぁ」

 亮太の隣に就く同期の畑本健太―はたもとけんた―が亮をちゃかす。

「いったいどうしたんです?」
「毎日毎日同じことの繰り返しで生きてる気がしないんだよ!」
「それが仕事ですし。イヤなら辞めればいい」
「簡単に言うなよ・・・」

 亮と健太は高校時代のクラスメイトでもあり、同期の中でも仲が良い。亮に対する矛盾点も健太には気付くことができる。

「悠木さんは?最近夜のお勤めないの?」

      高校の想い出

 亮には悠木由紀―ゆうきゆき―という彼女がいるのだ。亮は童貞ではないし、セックスできるとすればいつでもできるはずである。

「毎日やってるんだよ。でも、物足りないんだよ」
「ああ、はいはい」

 セックスレスに悩んでいる訳でもなければ毎夜楽しんでいるようである。
 なんとも贅沢な奴である。つまるところ、由紀とのセックスにヤリ飽きたから別の子とやりたいというらしい。

「風俗行けばいいんじゃないかな?」
「いや、別の子とヤるって、由紀になんか申し訳ないじゃん?」
「どうしろって!?」 
「もう少し由紀が上手くなってくれたらいいんだよ!こう、テクをさ・・・もっと激しくしてくれたりとかさ」

 親指と人差し指で円を作り、上下に連続で動かすとまるで・・・ 

「手の動きをつけないでくれるかな!?」
「それができなくてもさ、コスプレでもいいんだよ。制服でも、スク水でも、運動着でもいいから、性的興奮を高めてほしいんだよ!脱いで挿入れて終わりって味気なさすぎてよぉぉぉ!!」
「俺たちもう高校生じゃないんだから、難しいかもね。女性にとってコスプレなんて恥ずかしいんじゃない?」
「そんなことない!コスプレしてる女性なんかいっぱいいるじゃん!」
「悠木さんには度胸ないんじゃない?それに、どこでそんな情報を得てきてるのさ?」

 カップルの悩みは難しい。セックスの相違の違いで別れるという話も満更ないわけではない。
 とはいえ、亮の悩みを解決することもまた亮自身が自分で考えなければならない。そうしなければ、再びライン工で叫ばれたら気まずくなるだけである。

「やっぱり風俗行こっか?お金は折半でよければ」
「風俗初めてなんだけど大丈夫?風俗童貞って笑われない?ボラれない?黒ずくめの男に囲まれない?ねえ?ねえ?」
「うん、ちょっと不安・・・」

 亮の大口の割りに度胸の無さが健太を不安にさせるのだった。


 
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 パルティア姫を救護したカディルとレスカは一夜だけ城内で休んでいた。一民間である二人にとって名誉ある城内の宿泊に、パルティア姫と城の兵士たちの心遣いに感謝しながら休みを取る。
 そんな中、レスカのもとにパルティア姫がやってくる。

「姫様?こんな夜にどうなさったのですか?」

 夜の警備が付く前、隠れてやってきたように布団をかぶっているパルティア姫が涙目を見せて訴える。

「眠れないの」

 その顔はまるで悪夢を見て怖がっている子供のようであった。カディルと供に救出したとはいえ、シリルガレンに誘拐されてすやすや眠るほどパルティア姫は神経が図太くない。普通の少女と同じ感性なのだ。

「一緒に寝てもいい?」
「私でいいの?・・・どうぞ。私も今寝につこうとしたところだから」

      姉御肌

 レスカは優しく微笑みながらパルティア姫をベッドに案内する。姫が普段使っているベッドよりは小さいものの、ツインベッドの大きさは優にあり、二人で眠ったとしても落ちることはなさそうだった。
 二人はベッドの中央に寄り添い顔を合わせて目を閉じる。布団を頭まで被り眠るパルティア姫をレスカは抱きしめ、夜が明けるまで供に寝に就く。
 ・・・はずだった。

「『Bind』」

 パルティア姫の口から漏れた詠唱魔法がレスカの耳にはいる。
 途端にレスカに襲い掛かる身体の違和感。 白魔法『バインド』の効果で、身体が硬直していくのは、魔法の効果だけでは決してなかった。

「どうして・・・姫様・・・」

 口が動かず、瞳だけ動かしパルティア姫に訴える。布団を被るパルティア姫の表情は、姫という立場が浮かべるには相応しくない卑しい笑みを浮かべていたのだった。

「くくく・・・。騒がれでもしたら困りますからね。少しの間我慢してもらいますよ」
「―――っ!!?」

 レスカは格闘家。魔法耐性は無きに等しく、『バインド』ですら有効だ。パルティア姫の手が衣服を脱がしていくことを、レスカはじっと耐えているしかなかった。


 
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「ああ・・・」

 いちごが恐怖のあまりに戦慄く。パルティア姫だったはずの姿が一期の目の前で姿を変え、形を変え、別のモノになろうとしていた。
 その正体を心絵いちごが理解するのに大して時間はかからなかった。

「わたし・・・私がいるです・・・」 

 パルティア姫だったモノが自分と瓜二つの顔に変わる。衣装はパルティア姫のものそのままだったが、身長や身体のつくりが若干変化しているのを感じた。

「胸がちょっと苦しいですね。童顔の割りに大きい胸ですこと」

      こころ「(素敵です(自画自賛)」

 声もこころのものへと変わっており、パルティア姫の面影はなくなっていた。ここにいるのは心絵いちごが二人という状況に、いちごが悲鳴をあげようとした。
 しかし、刹那に飛び込んできた偽いちごがいちごを壁に押し付ける。頭を強く打って悶絶するいちごをそのまま床に捻じ伏せた。

「がぁっ!!」
「だまるです。誰かに呼ばれると面倒になるだけです」
「でも、侵入者をみすみす逃すわけにはいかないです」
「なら戦うですか?あなたと同じ能力をもつ私と?」

 いちごの役割分担は白魔法。回復役。
 戦闘力はなく長期戦になるのは必須だが、相手も同じ白魔法を得意とする相手だった場合、それこそ泥仕合になる。 
 しかし、いちごに勝機があるとすればそれしかない。もともとこれは勝負にならなくても良い試合なのだから。

「毒化による状態異常を狙っての長期戦しかないです。でも、その間に誰かが気付いてくれさえすれば――」

 城内にパルティアの偽者が現れたことを知らせることが最も重要なのだ。未だ本物のパルティア姫はシリルガレンともとに捕まっているに違いないのである。

「一つ勘違いしているみたいですけど、私はあなたと同じではないですよ?」
「えっ?」
「私は自分の能力にあなたの能力を付与しているです。だから、あなたと互角でもないですし、あなたに劣るはずがないです」
「そんな・・・あぐぅ!」
「そうじゃなければ、白魔法のあなたにこんな技は使えないです!」

 片手で軽々といちごを持ち上げた『偽いちご』がそのまま力任せに床に叩きつける。いちごの身体がくの字に曲がり、床を転がり壁にぶつかった。

「がふぅ・・っ!強いです・・・」

 自分と同じでありながら自分より強い存在と対峙することの難解さ。さらにいちごは丸裸にされている状態であり、体力の消耗は激しい。回復魔法が一度では間に合わないほどのダメージを受けていては、誰かが異変に気付くまでいちごの体力が持たないのでは意味がなかった。

「さて、続きを始めるです」
「つ、つづき・・・?」

 『偽いちご』にとっていちごの体力を少しでも消費させることが狙い。そうでなければパルティアの姿を変えていちごに変身した意味がない。

「あなたの方が姫よりも性開発が進んでいるみたいだし、気持ちよさそうに喘いでいたですしね。あんっ、あんって良い声で鳴いてました」
「あっ、ぁぁ・・・」
「だから、私も気持ちよくなりたいです。あなたと同じ快感で、あなた以上にイヤらしい声で。あなたを犯してやるです」

 『偽いちご』がパルティア姫の衣装からショーツを脱がし、いちごとまったく同じ性器を露出させる。しかし、皮を被っているクリ〇リスが肥大化し、みるみるうちに男性サイズのものへと化ける。それはクリ〇リスではなく、男性の逸物に変わってしまった。心絵いちごという少女の身体におち〇ち〇が生えてしまったのだ。
 成人男性のように亀頭を剥き出しに勃起している様子は、いちご本人を今にも襲いたくて仕方ないと言わんばかりにそそり立っている。
 狂気を向ける逸物と狂喜を向ける『偽いちご』に完全に足がすくんでしまっていた。

      ぶっつぶしてやるです!

「ぶっつぶしてやるです!覚悟するですぅ!」 

 いちごが助けを呼ぶ前に、『偽いちご』が襲い掛かるのが先だった。


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