「○○の秋」と言うけれど、このところ読書欲がすごい。この2,3週間で10冊は読んでいると思う。心理系の専門書、新書、エッセイ、短編、ミステリー、ルポタージュなどさまざま。今も読みたい本と読む時間が追いつかない。

もともと本を読むのは好きだけど、今までは月2,3冊程度。急にどうしたんだろうと考えて気づいた。実は、この夏、私は次の出版にむけて原稿を書いていたのだが、大量にアウトプットをしたため、その分のインプットをカラダが欲していたのだ。

本能的にインプットとアウトプットのバランスをとっているなんてすごいなあと、我ながら思う。

まだ読書欲は収まっていないけれど、ある程度読んで落ちついてきたせいか、今度はアウトプット欲が出てきた。脱稿後はしばらく放心状態で何も書く気になれなかったけど、またいろいろ書きたくなってきた。

ところで、私は今の仕事を始めてから明らかに読書傾向が変わった。以前は、自己啓発書や女性作家の恋愛小説やエッセイが好きだった。今、これらは滅多に読まない。

自分のことがわかるようになって自己啓発書は必要なくなった。誤解を恐れず言うと、自己啓発書には「こんなこと言い切っちゃっていいの?」と疑いたくなるようなものも多い。それを喜んで読んでいたのだから、当時の私はそれだけ迷っていたということ。

女性作家をよく読んだのは、女性の恋愛における心理描写に興味があったからだけど、今は本を読まなくても恋愛については悟りの境地(?)に至った感があるし、カウンセリングでリアルなお話を充分聴かせていただいている。それに、恋愛小説を読むと、つい主人公の傾向を見立ててしまい、純粋に楽しめなくなってしまった。

エッセイは、きっと好きな作家が何をどう考えどうふるまっているのかを知りたくて読んでいたのだと思う。自分の感覚に自信がなかったのだろう。だから、「他人は他人。私は私」だと思えるようになるにつれ、あまり読まなくなった。それに作家はかなり個性的だというのはもうよくわかった。

今よく読んでいるのは、発達障害や異常心理に関する本、ミステリーなど。

きっとこれからも読書傾向は変わるだろう。変わらないのは、本が増えて困ること。今回も急に大量に増えたため、本棚に入らなくなり、一部処分することにした。電子書籍は好きじゃないのでこの苦悩は当分続くはず。