June 11, 2017

突然だが,皆さんは『宙玉』というレンズをご存知だろうか?

実は頂き物ではあるのだが私も所有している.
と,言うことで今回は実際に手に入れてから長らく使っているのにレビューを一切していなかった『宙玉』と言う一風変わったレンズの紹介をしたいと思う.
HANA
個人的な話ではあるのだが,私は本業と平行して音楽をやっている事もあり,カメラはハマり過ぎてはいけない合間隙間の趣味としている.
本音を言えば,お金が続かない為だ.

それも相まってか実はカメラを本格的に導入し始めた2年ほど前に自分の中で多くの縛りを作っていた.
例えば以下の通りだ.
・NIKON Df用 NIKKOR:基本的にズームレンズを買わない
 カメラとしてはメイン機なだけに実際はお友達のバンド演奏を撮ったりと,画角が選べないシーンで使う機会も多く,非常に厄介な縛りだったりする.
 元々は「オールドNIKKORも選択枠になるからレンズを楽しむ趣味専用カメラ」と割り切って購入を決意したので,沢山のレンズ遺産を浮気して楽しむ事を目的としての縛りだった.

・OLYMPUS E-M5用 M.ZUIKO:追加購入はPRO/Macroモデルに限定し,単焦点は選定に入れない
 こちらはStudioT'sLABでの並行使用を目的としていた動画撮影を含むカメラだったので兎に角事務的に必要な焦点距離のレンズを最低限そろえる事が目的で生まれた縛り.

・その他:上記縛りの元での他社製品レンズはOKだが,ガジェット系のレンズやアクセサリには手を出さない
 コレクター癖があって実はこういうのが一番大好きだったりする厄介な人種である為,単純にキリがないのでシンプルなものだけで満足しようとの決意の表れ.


ま,カメラ初めたての時に初心者がよくわからない知識で無理やり作った縛りだったので無茶苦茶な理論だが,お金がかけられないのは今でも変わらないので律義に守っていたりする.
あれから2年の月日が流れ使い慣れた今となってはE-M5とDfの縛りは逆だったんじゃないかって思うようになっていたりするというのはここだけの話だ.

前置きが長くなってしまったが,今回紹介する『宙玉』は頂き物でなければラインナップに絶対含まれる事のないタイプのレンズだったと言うわけである.

そう言う意味合いも相まってレンズラインナップの中では"特別"な存在であり個人的には常に重いバックの片隅に入っているお気に入りのレンズなのだ.
撮れる画は限定的だが,像を写すと『やはり何事にも遊び心は重要だ』と,自分に教えてくれるレンズである.

ただ正直,使い所は非常に難しい.
見る側が画的に見えるのはあくまでも中央のビー玉部分に写った像であり,この小さな領域にグッとくる像を探すのがまず大変だからである.
MATSU
だが,その分良い画が撮れた時の喜びは一入である.
まるで写真を撮ると,お気に入りの物や風景がスノーボールにでもなったかのような気分になれる.
子供の頃,ドラえもんの道具の中でプラモデル製造機だとかインスタントミニチュア製造器が大のお気に入りだった私としては個人的にこの"宙玉的スノーボール"はたまらない.


ちなみに,前後してしまったがこの『宙玉』はセッティングに少しコツがいる.
特に,初心者で購入を検討される方は注意してほしいのだが実は『宙玉』は本体のみでは使えない.
いわゆる既製品レンズに合わせてカスタマイズして取り付けるガジェット系のレンズなのだ.

例えば私が初期に使っていた『宙玉』セッティングは以下の通りである.
<カメラセット>
・OLYMPUS E-M5
・M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R
※17mm付近で固定設置
17mmSet

<その他の必要品>
・オプション宙玉エクステンションチューブ:30mm分
・デジタル接写リング:10mm
・ステップアップリング:37-52mm & 52-72mm

その他必要品を見てもらうと分かる通り,Soratama72を汎用レンズに取り付けて焦点距離をあわせる為に,多くのオプション品が必要だ.
初心者には易しくない仕様かもしれないが,さまざまなカメラやレンズの組み合わせにも汎用的に対応出来るようにする為の致し方がない処置なのだ.

先にこういう書き方をしてしまうと自分のレンズに合う組み合わせが分からないと言われてしまうかもしれないが,そこは安心して欲しい.
親切な事に,Soratama72の特設ホームページにはさまざまなカメラに合わせたセッティング例が掲載されている.
ご自分の所有するカメラに合わせて何が必要なのかを確認すれば問題ないはずである.


ちなみに私は現在,公式サイトにも掲載されているPanasonicセッティング例の中で比較的コンパクトなセットである『LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH』を用いたセッティングにしている.
初期に使用していた組み合わせはE-M5を中古で購入した際にたまたまついてきたオマケレンズで初期投資を抑える為に流用しただけだった.


ただ,このズームレンズと言うのが『宙玉』には曲者で,焦点距離を固定する為にズームリングを触れないようにしての撮影を強いられる.
撮影だけの問題ならピントを合わせるようなものなのでそれほど不自由しないのだが,撮影は出来ても持ち歩く際にはズームを閉じなければならず,ここぞという時に合わせ直すのが何気に一手間なのだ.
常用するタイプのレンズではないと言うこともあり「これだ!」と思った瞬間が使い時.
しかし,焦点距離から合わせ直していると折角のシャッターチャンスを逃してしまう事も多く私の場合は結果的に一時お蔵入りしてしまったのである.

重いカメラバックの中身は少しでも余剰品を減らして軽くしておきたいもので,使わないレンズを持ち歩くなんてのは以ての外.
そこで,悩んだ挙句の結論は「『宙玉』専用」と言う名目で単焦点の検討だった.
もちろん,前述通りマイクロフォーサースマウントレンズで単焦点は縛りを破ったご法度である.

購入検討を決意した当初は折角の合法浮気(?)だし話題のLUMIX G 20mm/F1.7を使ってみたいと言う願望があったのだが,メインレンズにお金をかけるのとはわけが違うので最終的には投資価格が安く比較的コンパクトになるLUMIX G 14mm/F2.5で落ち着いたのである.
14mmSet
尚,本当は単焦点ならNIKKORと言うわけでDf専用にする事も考えていたのだが,たまたま程度のよい中古品のLUMIX G 14mm/F2.5が見つかった事や既にE-M5用の接写リング等を持ち合わせていた事もあって縛りを優先できなかったのである.
あくまで,お財布に優しくするための縛りなので今回の場合は破ってもトータル的にはNIKKORの為に接写リング等を揃えるよりも低予算で済んだので結果オーライと言う言い訳だけをしておく.

写りは良好,何よりもコンパクト・軽量でかつ焦点リングを気にする事がなく構えられるようになった事で使用を躊躇する必要がなくなった事が一番のポイント.
ただ,OLYMPUSのレンズではないので,レンズ側でフォーカスが固定できないのが難点と言えば難点.
こればかりは慣れだと自分に言い聞かせて色々な画を撮っている.
いずれにせよ,これから『宙玉』を導入される方は単焦点でのセッティングをお勧めしたい.

ただ,欲を言えばやはり見た目がスマートじゃないのが気にはなる.
72mm径なのでそれに合う単焦点のセッティングがあるといいなとは思ってしまうと言うのは少し贅沢な話だろうか・・・
と,言う事で『宙玉』のレビューと言うよりも『宙玉』にまつわる話になってしまったようにも感じるがいかがだっただろうか?
レンズレビューやコラムと言うと某口コミサイトにあるような玄人的な画質だとかうんちく等を期待する声もあるのかもしれないが,『宙玉』の楽しさや意義は普段とは視点を変えて楽しむ事にあるように感じる.

最近はカメラでもレンズでも相当に性能が上がってしまい,クイック性だとかシャッキリとしたシャープな画質等である事が基準みたいに感じている人も多いと思う.
もちろん,それは最近のAV機器事情や日本人の生活スタイル的な観点からすれば非常に重要な点ではあるわけだが,正直いろいろなサイトで酷評をされてしまうレンズやカメラ等の様子を見ると残念に感じるし,見てしまったこちらもすごく疲れる.

そういう人たちにこそ必要なのは現実的な事を追求する探究心よりも,実はちょっとした遊び心なんじゃないかと最近思うようになった.
それこそ普通に撮ってもとてもユニークに像を切り取る『宙玉』の世界観は忘れていた懐かしい温かな人の気持ちを思い出させてくれる気がするのだ.
レンジファインダー的な面倒で不安要素もいっぱいあるけど撮る事を素直に喜び,ワクワク出来る感覚に浸れるような柔らかな自分を思い出させたり見つけられる可能性を秘めている『宇宙の玉』ように私は感じる.
ISHIBACHI
使い始めの初期投資は決して安くはないのだが,手元にあるレンズ資産等でセッティングが出来てしまう方には是非お手に取ってみて欲しい.
現在はスマートフォンやiPhone用のガジェット宙玉もあるので,スマフォトユーザーにも是非オススメしたい!
私のように日々の生活で凝り固まった硬い頭の人なら,特に懐かしい子供の頃に感じていたような無邪気でやんちゃな気持ちを取り戻せるかもしれない.

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カメラ | コラム

January 29, 2017

カメラ愛好家であれば必ず悩みの種になるのが機器の"保存"と"維持"の難しさだと思う.
精密機器でかつ,金属もゴムも使用されている筐体.
極めつけは人の手が直接触れるわけで,カビやサビそしてゴム製品の劣化を常に意識して闘わなければならない.
私自身,過去にボディーが湿気等でベタついてしまったりカビが生えてしまったりの経験がある.
今回は,そんな悩みを一気に解消すべく防湿庫の導入をしたので,そのレビューをしたいと思う.
RC-50L
見た目もシックで御洒落
<ライトユーザーからミドルユーザーにおススメ>
今回導入したのはLINTECT社のRe:CLEANシリーズより人気の容量50Lタイプ『RC-50L』である.
湿度調整には電子部品のペルチェ(ペルティエ素子)を用いた無音の構造で50ℓの容量でありながら5Wと言う消費電力(1日24時間で約2.5yen,年間365日稼動でも1,000yen以下)にて実現できている.
単純換算すると私も愛用しているカメラ用の乾燥剤で有名なキングドライ5パック以下のラーニングコストで運用出来る計算になる.
本筐体は値段が有名な国内メーカーの半額程度でありながらも,デジタルの温・湿度計も内蔵されており1台で完結できる.

しかも,それでいて嬉しい事に5年保障付だ.
但し,注意が必要でメーカー修理になる場合は梱包に使用されている化粧箱一式が必要との事である.
筆者はこの詳細を知らなくて,一度捨てた発泡スチロールを慌てて回収し今まで物入れに使用していた除湿器の箱をシレッと防湿庫の箱にすり替えて家族の目を欺いての保管している.
段ボールと緩衝剤
上・下の緩衝剤を組み合わせると省スペース保管可能
年末年始ゴミ回収のお休みで長期保存していたからよかったものの非常に焦ったのは言うまでもない.
皆さんも折角のメーカー標準5年保障なので『単なる緩衝剤の発泡スチロール』と安易に分解したり段ボールを崩したりせず,可能な限り取っておくことをおススメする.
※AC-DCアダプタの保証期間は1年の模様
保障の面は冷や汗ものだったが,筐体自体は作りもしっかりしており筆者のような防湿庫初導入のユーザーには十二分な仕様と言えそうだ.


筐体は外寸がW290×H605×D320(mm)とコンパクトだが,私の持っている以下の機材が全て入れられ空いたスペースに『EPSON 写真用紙[光沢] L判 500枚』や『EPSON 写真用紙クリスピア[高光沢]KGサイズ 100枚』等を箱ごと入れられる収納力である.
・Nikon Df(ニコン AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G装備)
・OLYMPUS E-M5(HLD6 & M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm f3.5-5.6 IIR装備)
・Soratama72(LUMIX G 14mm_F2.5 ASPH. H-H014ならびに接写リング等装着)
・AI AF Nikkor 28mm f/2.8D
・ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5(MMF-3装備)
・Panasonic LUMIX DMC-FX8
・Panasonic HX-A500
・ZOOM Q3HD
※底板面積はA4用紙の横入れがギリギリ可能程度
内部
十分な収納力
棚は棚板×2(厚さ25mm)付なので底板含め最大3段仕様で使用が可能だ.
加えて,棚板はスライド式になっており筐体には4箇所にレールがある為,背の高い保存物であっても高さに合わせて組み替えれば対応可能である.
また,スポンジマットが2枚とレンズ用凹凸が3箇所着いたスポンジマットが1枚付属されている.
一眼レフを2台くらいにレンズを5本くらい所有しているユーザークラスには満足のいくセットと言えそうである.

湿度調整用のコントローラは内部にあるアナログのヴォリュームツマミだが,微調整する事もそうそうないだろうから実使用上問題ない.逆に直感的で万人受けするだろう.
加えて,私の場合は撮影用背景布の裏に置いてあるのであまり必要ない機能ではあるが庫内の湿度調整器(ペルチェボックス)には緑系のLEDが装備されており庫内を裏側から照らす形になる為,ワインセラーの如く鑑賞すると言う楽しみもでき御洒落だったりする.
一応,キーロックも付いていてロックする事で密閉度も上がり,防犯にも繋がるかもしれない.
AC-DCアダプタ
意外とコンセント付近で邪魔になるアダプタ
惜しい点としては電源ケーブルがAC-DCアダプタ化されている部分である.
常時稼働を考えるとコンセントに常駐する事になるわけだが,小型とは言えどアダプタ式のコネクタはジャマである.
またケーブルも細いため引き回しにはいいが,配線を綺麗に這わせておかないと何かに挟んだりして断線してしまったりと言う危険性も高そうである.
コストの問題なのか,はたまたAC-DC回路が本体に付くと保存空間が犠牲になる為なのかは不明だが,個人的には欠点と感じる部分である.

後,ここは人によるかもしれないが電源スイッチが付いていないのも欠点と言えば欠点である.
私の場合は常時運転状態なので必要ないし,AC-DCアダプタなので社外品の中継スイッチを間に取り付ければ簡単に解消出来る為,それほど問題はないのだが一般的には惜しい部分かもしれない.
個人的にはせめて,ペルチェボックスのLEDだけでもON/OFFできればなんて一瞬考えたが,無音の本品ではLEDが消えたら稼動しているかもわからなくなりそうなのでなかった事にしておく.
<防湿庫のメリット>
本筐体は音が発生するようなメカトロ部品は存在しない為,音は無音と言ってもいいだろう.
しかし,湿度は確りとキープできる.
寝床が同室内の私でも困る事はないし,駆動音を気にされる方でも安心して使えるはずだ.
内臓湿度計
デジタル表示の湿度計が意外とカッコいい
尚,筆者の自宅では内部のコントローラツマミを70%程度にした条件にしているが冬場の室内で約45%前後をキープ出来ており今のところ十分満足している.
※本体上の温・湿度計参照による

ちなみに,防湿庫にしたのにはわけがある.
私は現在,1Kで生活している.
いわゆるキッチンが離れているだけなので生活空間と寝床が一緒である.
正直,この条件下での悩みは湿度もそうなのだが一番はホコリなのだ.
やはり寝床はホコリを出す最大の敵である.
事実,同じ空間内で使用しているYAMAHA S90ESと言うピアノ鍵盤のシンセサイザは使用年数にしては少し早いタイミングで鍵盤部分のギミックが異常を起こしてしまいグリスアップ等を含むメンテナンスをしている.
これでも気にして昔からビニールやポリエチレンシートをかけているのだが,防ぎきれない細かなホコリが入り込んでしまうのか原因はゴミやホコリだったのだ.
私の作業デスクも黒系でまとめられているのも相まってか兎に角小さな白いホコリの粒が点在して見え精神衛生的にもよくない.

防湿庫のメリットはなんといっても1つの保存空間に仕切れる事だ.
ボックスが増えるわけだから場所は必然的に取られるのだが,その代りにカメラ機器専用の箱が出来るとも言える.
例え,生活空間に布団が有ろうともホコリも防げると言うわけなのである.

皆さんご存知の通り,カビと言うのは湿度や温度の他,ホコリや皮脂(油分)の有無でも発生条件が変化する.
いわば,防塵出来る環境も非常に重要な要素の一つとなりうるわけだ.
私くらいの機材量であれば,長期保存用はドライボックスにキングドライのような酸化カルシウムを用いた乾燥剤,短期間であればシリカゲルタイプの乾燥剤で十分なのだが,やはり頻繁に出し入れする機材であれば乾燥剤のコストも無駄にかかってしまうわけで場所さえ確保してしまえば防湿庫は出し入れもスムーズで便利と言う事で導入を決意したわけなのだ.
実際には時計やHDDにFD等のメディア類も入れたかったので80ℓを検討したのだが,予算の都合で50ℓになった.
大きさを制限すれば物理的に湿度維持もしやすくなるので丁度良かったと今は思っている.
※考える事は皆さん同じなのか,現在50Lモデルは品薄が続いている模様


<防湿庫のすゝめ>
まだ,使用期間は浅く2ヶ月程度ではあるがトラブルもなく十分に満足している.
ドライボックスと違い出し入れがスムーズなのでカメラも気軽に持ち出せるようになったのはいい傾向だと言える.
湿気の多い地域に住んでいる方は常にだが,梅雨の時期には多くの方が大切な機器を心配するかと思う.
しかし,大抵は必要としている時に限って値段が高くて躊躇してしまうものでもある.
冬の乾燥時期だからこそ先見の目を持ってこの機会に防湿庫の導入をおススメしたい.
初期投資には勇気がいるがカビが生えたりしてからでは何もかも遅いのだ.
今年の梅雨に向けて似たような用途を検討している方は是非,本記事を参考にドライボックス等と上手に併用して大切な機器のカビやサビ対策をしていただければと思う.

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カメラ | コラム

January 15, 2017

2017年の幕開けから2週間が立とうとしているが皆さんいかがお過ごしだろうか?
私は,昨年後期に音楽編集用PCのOSが起動異常を起こしたり映像編集用のPCがクラッシュしたりと波乱の幕締めとなったのだが地道な修復作業で何とか制作環境が復活して今年を迎え現在に至っている.
T'sLABの動画更新等で大きな遅延を作ってしまったがアレンジ業務や直近ライブ準備等の合間を見ながら追い上げ作業に取り掛かっている最中である.

そんな中,EPSON LP-2400と言うレーザープリンタも故障してしまい,一時は譜面等もコンビニのネットプリントを利用したりと不便な生活を送っていたわけだが,さすがに堪らなくなってプリンタは新調する運びとなった.
※実はレーザープリンタのトナーが80%以上も残っている事も相まって故障したレーザープリンタは自力で治してしまったと言うのはナイショである

と,言う事で今回は昨年末に筆者が衝動買いしてしまった『EPSON EP-10VA』についてレビューしてみたいと思う.
EP-10VA
StudioT'sLABの仲間入りしたNewプリンタ
<選定の決め手>
EPSON社のインクジェットプリンタには一般ユーザー向けに大きく分けて2種類のカテゴリがある.
まず大衆向けの『カラリオ』そしてプロ・ハイアマチュア向けの『プロセレクション』である.

一番の違いとしては印字に用いるインクの種類である.
カラリオでは染料インクを用いているのに対してプロセレクションでは顔料インクを用いている.
紙に染み込ませる染料インクと紙の表面に定着させる顔料インクではインク強度や発色感また印刷紙による影響の出方が大きく違う.
またプロセレクションでは中間色や複数の黒インクを独立保持し,より高彩度で高精細な色表現を実現している.
写真印刷を目的とするのであれば用紙に左右されにくく発色が安定し,インク定着も素早いプロセレクションに軍配が上がるわけだが裏を返せばインクコストは高い.
気軽に印刷する用途も増えるホームプリンティングでは用紙こそ選ぶもののカラリオに軍配が上がるだろう.
レーザープリンタが復活した分,写真印刷専用と考えればプロセレクションと言う選択は贅沢で最高ではあるのだがラーニングコストが上がる事で印刷を躊躇うようになれば本末転倒であり悩ましい所だ.

加えて,ハード的な面ではカラリオシリーズの上位モデルにはスキャナーを内蔵したいわゆる多機能モデルが多いのに対し,プロセレクションではプリンタ機能のみの単機能モデルしかない.
筆者は借り物ではあるが『EPSON GT-9300UF』と言うスキャナを使用させていただいている為,無理にスキャナ機能がある必要はなかったりするのだが,複合機はコピーが簡単に出来ると言うポイントがあったりするのでこちらも悩ましい.

いずれにしても,カメラ用途の印刷をメインに行いたいのは変わらないので,写真印刷に重点を置いて機種を絞ってみた所,予算範囲以内に収まったのが『SC-PX7VII』と『EP-30VA』そして『EP-10VA』の3モデルだった.
ただし,残念ながら『EP-30VA』は早い段階で排除された.
理由はA3印字が出来ない事である.
後発で低価格その上あのコンパクトさは個人的には非常に魅力的だったのだが,やはり音楽屋の一面を持つ筆者にとっては譜面の印字も多い為A3印刷の欲求は大きかったりするのである.
結果的には『SC-PX7VII』と『EP-10VA』の戦いにはなったのだが,最終的な決め手はやはり用途と印字コストだった.
確かに,写真印刷に限定すれば発色や使用インクのメリット的には作品の推進力を増すにはプロセレクションのSC-PX7VIIは非常に魅力的である.
しかし,プロセレクション内ではミドルエンドクラスと言えどそのインクコストは同社製写真用紙<光沢>L判使用時で約21円程度.
それに引き替えカラリオの最上位モデルであるEP-10VAでは約12.7円程度だ.
※EP-10VA発売当初は筐体が安かった分インクが高かったのでインクコストは19.9円だったが,現在は記載の通りである
プロセレクションの約60%のコストであり,簡単に言えばSC-PX7VIIで10枚印刷のコストはEP-10VAにおける16枚印刷に相当することになるわけだ.
プロの緻密な印刷における知識を有している者であればまだしも,素人の私では必然的に試し印刷の大量消費も出て来るだろう.
また,写真のみならずA3の譜面印刷もそれなりに有り得る為,黒インク単体のコスト差(ヨットインクはプロセレクション88インクの約6割弱)も決め手にはなった.
たかがL判1枚8円の差と思うなかれ,無くなったインクを追加購入する時の精神的苦痛も踏まえると一般消費者にとっては意外と経済的に圧迫される大きな差なのである.
筐体寿命の間に何枚印刷するのかにもよるかもしれないが,長い目で見て『ちょっと1枚』と言った気分屋な印刷を実現させたいならカラリオかなと思ってしまうわけである.

また,最新技術に心を動かされた部分もある.
それはWiFiの利便性である.
スマフォからのWiFiプリンティングだけならばSC-PX7VIIでも実現可能なのだが,問題はスキャニングなのだ.
現状,セッションやバンドで持ち出す譜面は手書きなど含めてスキャニングしてPDF化したデータをタブレット端末に移して持ち歩く事が多い.
電子媒体による譜面には色々な不都合こそあるものの,やはり可搬性が高いので便利なのだ.
しかし,スキャニングに関してはタブレット端末のカメラ機能では拡大に耐えられるだけの詳細スキャンは難しい.
必然的にPCに繋がっているスキャナを使用しなければならないのである.
そこで便利になるのがEP-10VAにも内蔵されているWiFiスキャンなのだ.
現行のカラリオシリーズにある多機能モデルでは,アプリケーション経由でなんとWiFi接続したデバイスへシームレスにスキャンデータを送る事が出来るのである.
セッション前に,『今日,この曲やるわ!』って言う連絡一つで慌ただしくスキャンしても用意が追い付かず,結局1〜2曲の為に重いセッションブックが1冊増えるなんて事も多かった私にはまさに棚から牡丹餅のような機能だったのだ.

以上の理由から最終的にEP-10VAになった.
年末年始シーズンと言うのも相まって,元々インクコストが高かった発売当初の小売販売価格程度の金額で導入が出来たのは不幸中の幸いと言ったところだろう.
浮いたコストで『EPSON写真用紙クリスピア<高光沢>KGサイズ100枚』と『EPSON写真用紙[光沢]L判500枚』そして『ヨットインクカートリッジ6色2セットパック』を買ったら予算ちょっぴりオーバーになってしまった.
※本体に6色1セット分は付属,USBケーブルは別途用意が必要

今後の為の初期投資と家族の目を欺くも年末にお金がスッカラカンになる大参事を招いたと言うのはここだけの話にしておきたい.
年末年始のお仕事で半分以上は挽回したので大目に見て欲しいと言うのは独り言だ。。。
<写真印刷に唖然>
レーザープリンタEPSON LP-2400にスキャナEPSON GT-9300UFを使い続けてきた筆者は時が止まっている.
その前のプリンタはOKI MICROLINE 8wと言うモノクロレーザーだったかと思う.
正直,印刷に強いこだわりがあるとは言えないレベルかもしれない.
EP-10VAを手にする前まで写真印刷を実現させていたのはカメラ店やコンビニのネットプリントか,実家に帰省した際に兄が親の為に買った『PIXUS MG5230』を無断で使用してバンド配布用CDやDVDに同封するライナーノーツ等を専用用紙に印刷する時くらいのものだった.

ちなみに一見ド素人っぽく見えるかもしれないが,こう見えても私は8年ほど前に業務用大型プリンタを設計している会社で回路設計補助要員として半年程業務にかかわっていたので『大きく印刷(この時はA0サイズ2倍以上だったかと)しても無茶苦茶キレイに印字できる』くらいの技術は毎日のように目の当たりにしていた為,写真印刷のクオリティで驚く事はほとんどなかった.

で,そんな私が最新技術を駆使したプリンタを手にしたらどうなるかと言うと・・・
まさに声も出ない感動,『唖然』だった.
正直な話,高いお金を叩いて買ったくせに,大掃除シーズンに届いてしまったのも相まってか4日も箱の中に納まったまま玄関に放置されていたのだった.
セッティングを始めても部屋の掃除をするついでくらいになってしまい結局,届いて5日後にやっと接続テストプリントをし,6日目で初めて写真プリント実施と言う何とも雑な幕開けだったのだ.
業務含め,直近で使う予定もなかっただけに『箱が邪魔で掃除機をかけられない』と言う事態がなかったら未だに開いていなかったかもしれない.
EP-10VAの箱
"お掃除の邪魔をした大きな化粧箱"
そんな状況で期待もせずにデフォルト設定のまま印刷して出てきた写真は紛れもなく写真だった.
使用用紙は"EPSON写真用紙[光沢]L判"であったのだが,その発色や艶は専門店による現像プリント写真そのものと言っても過言ではないだろう.
声も出ない感動が筆者を襲ったのは言うまでもない.
無言のまま数秒が過ぎた後,発した言葉が『すげぇ』と言う雑な感想だったのはナイショにしておこうと思う.

黒や白の発色はもちろんなのだが,中間色であるグレーインクが独立しているのも相まってか階調の精密さが全然違う.
簡単に言ってしまえば濃淡が繊細かつハッキリしていて色つぶれが非常に少なく感じるのだ.
Nikon Dfで撮影したFX(フルサイズ)の写真をL判印刷しても細部まで綺麗に印字できるし,2倍程度に引き延ばしたものと比較しても色味に大きな差が生まれないのだ.
これには本当に驚かされた.

また,丁度印刷した写真がくもり空でのノーマル設定撮影の画だっただけに,曖昧なその日の天気感を完璧に模した色合いの表現力には度肝を抜かれた.
これなら,カラー印刷のみならず筆者が大好きなモノクロームやセピア等の印刷もガンガンしたくなるなと言うのが第一印象だった.

加えて,E-Printアプリにて試して感動したのが色補正機能だ.
オートフォトファイン!EX等の設定は実に便利である.
モードはオートの他に『人物』,『風景』,『夜景』,『高彩』そして『P.I.M(PRINT Image Matching)』のプリセットがあり,各種発色具合が違うのだが何れもシーンや用途に合う色味を演出するのに打ってつけの設定になっている.
流石はプリンタのEPSONさんだと言わざる得ない.
その他,美肌モード等のフィルター機能も備えており,これらの設定はプリンタ単体でも可能でPCモニタや前面のタッチパネルでもプレビュー確認ができるので非常に便利だ.

プロやセミプロの皆さんはカラーマッチングを施した環境で画面vs印刷にて色味の差を極限まで減らしている条件下で印刷をされているかと思われる為,自分の好みにPhotoshop等で加工する事がデフォルトだろと思うが,カラーマッチング環境を持たない一般ユーザーにとっては環境を整えるだけで数年または多大な出費がかかるわけで簡単には真似ができない.

その点,手軽にプリセットで色味を調整できる本機能は大衆向けのカラリオならではな粋な計らいと受け取れる.
Photoshop使いの筆者ではあるが非常に便利な機能だと感じた.
正直な話,下手に無知な筆者がPhotoshopで無理くり色味を改変するよりも断然見た目が良いと感じるレベルである.
※一応筆者は現在,映写機器関連の回路設計業務に関わらせていただいている都合でカラーコーディネーター3級を保持している為,色の基礎くらいは分かっているつもり・・・

これほどまでに手軽に高品質な写真印刷を一般家庭で手に入れられるとは全く持って思っていないかった.
もっと早くに手に入れていれば,なぜ届いて直ぐにセッティングしなかったのか悔やんでも悔やみきれないと言うのが正直な気持ちである.


<撮りっぱなしから気軽に印刷へ>
まだ,開封して2週間程しか経っていなかったりするのだが,既に十数枚の写真印刷をしている.
今まではDfやE-M5で撮影してはSDカードからPCへとデータを移動してPCやスマートデバイスまた非常に大きく圧縮をかけられてのSNS等で共有すると言った楽しみ方をしていたのだが,これからは本来の写真の姿である印刷をしてアルバムや額装し,家族や友達とリアルに楽しむ喜びへとつなげていければと思っている.
印刷する事で,今まで見えていなかった部分も沢山見えて来る事も感じているので,これを期にカメラの腕も上がればなんて欲張りな事を考えていたりもする.

ちなみに余談だが,筆者はここ数年で写真撮影がスマートデバイスであるiPodTouch4G,5GやコンパクトディジタルカメラのLumix DMC-FX8から一眼レフのDfやミラーレスのE-M5に替わった事も相まってか,写真のデータ容量が格段に上がってしまった.
それに伴い今までは個人データのバックアップ用外つけHDDに一緒に写真も保存していたのだが,とうとういっぱいになってしまった為,年始から余っていた1TBに写真データのみの移動作業を行い始めた.

普段は自宅にいる80%がPCの前であり,PC作業の大半が音源制作や映像制作と言う事もあって,一般家庭でよくあるPCとプリンタが同時に立ち上がる機会はまずないのだが,最近は隙間時間で写真の整理をしているので,同時にEP-10VAも電源を立ち上げており「これは!」と思うも写真を見つけては躊躇なく印刷していたりする.
印刷をして残すと言う事が媒体好きな私にとって非常に充実感が生まれる事なんだとEP-10VAを通じて教えてもらっている毎日だったりするのである.
お恥ずかしながら,すっかりプリンターにハマってしまったようなのだ.
やはりコスト優先で選んでよかったのかもしれない・・・

それもこれも簡単操作で上質な印刷が出来るEP-10VAならではの事なのだろう.
印字後に気が付く失敗も今までは目を瞑ってきたのだが,専門店に出向く煩わしさもなくなった為か追求度が非常に上がったのは確かだ.
お蔭様でプリンティングの推進力は増したが,手軽で低コストでも枚数が嵩めば・・・筆者の事だから,その内落ち着くだろうと言う事で今は考えないでおく事にする.
ちなみに,印刷に伴う駆動音は旧式レーザープリンタを使い続けてきた筆者にとっては非常に小さいと感じる.
生活音や話し声と比較しても耳につくレベルではない為,これでも大きいと感じる人は相当神経質なのではないかと思う.

〜YouTube:EP-10VAで写真を印刷してみた〜
環境保全の観点から大量消費は悪とされてきている現代,印刷紙よりもデジタル化と言うのは便利でもあるし何よりも消費物が減ると言う事で非常に地球にも優しい.
しかし,やはりミュージシャンやクリエイターとしての立場を持つ筆者としては大切なものをカタチにして残すと言う思想は悪意ではないと信じたいのだ.
媒体から伝わる感動や媒体を通して伝わる大切な想いもあると思う.
良い作品を残すためには,そんな言葉では表現できないものも時に必要不可欠なのである.


<家族で印刷を楽しもう>
結局,検討段階で天秤にかけたSC-PX7VIIを手にしていたとしても無駄に「凄い!」と同じ様な事を言って満足していたような気はする.
ただし,プロセレクシンの良さは印刷クオリティーの高さが物語っているわけだが如何せん専門器と言う器から抜け出す事は難しい.
簡単に言えば誰もが気軽に使えるわけではない.

その点,EP-10VAなら写真好きのお父さんだけの専用器ではなくレシピやスマフォで残した趣味や料理また子供のスナップ写真等を印刷したいお母さん,そしてオリジナルシールやペーパークラフト等を楽しみたいお子さんにも気軽に使ってもらう事が出来ると思う.
メーカーさんには申し訳ないが,初心者はもちろんミドルエンドクラスのユーザーさんにもまずはプロセレクションに手を出すのではなくEP-10VAやEP-30VAを手にして家族でプリントする楽しみを存分に味わってもらい,皆で手軽に印刷をすると言う醍醐味を共有してもらいたいと感じた.
家族でプリンターを共有すれば使い方を一緒に学んだり,印刷した写真や作品を手に喜びを分かち合ったりと必然的に家族間でのコミュニケーションも増えるはずだ.
故に,仮に購買意欲が湧かないご家族がいらっしゃるご家庭でも,自信を持って"プリンターを導入するメリット"を提案し説得できるのではないかと思う.


増える写真の整理に困ったら,市販のアルバムに入れて冊子化すれば家族みんなで気がるに共有して楽しめるだろう.
用紙の選定も自由にできるのがホームプリンティングのメリットだから,日本でメジャーな写真サイズのL判にこだわらず,例えば海外でメジャーなKGサイズ等に印刷すれば仮に普通の写真であっても家族にとって特別な一枚になるだろうと思う.
ちなみに,意外と知られていないがKGサイズのアルバムも市販されている.
田舎のおじいちゃん,おばあちゃん達とも共有するのに『L判だと小さいけどL判2枚分の2L判だと少し大きく携帯性も収納性も悪い』と言ったお悩みは良く聴くのだが,そんな方には特にKGサイズをおススメしたい.
また,同社製の製本キット等を使えば自分だけの作品集としてオリジナルのポートフォーリオを簡単に作成できる.
A4サイズでの大判印刷を自分の手で冊子化する喜びは,個人所有のハイクオリティなプリンタがあってこそ得られるものだと思う.
その上,EP-10VAであれば"チイサメ"ボディで普段はA4ときどき"エイサン"が実現できるから,最高の作品をA3プリントして額装すれば気分はもうプロカメラマンだ!
EP-10VAは筆者に写真を撮るだけの生活から,気軽に印刷して残すと言う新たな喜びへと発展させてくれた.
プリンタの新調等で気になっている方には是非おススメしたい一台である.
筆者はこれからもEP-10VAを存分に使って様々な写真を印刷し,家族の思い出作りやオリジナルのポートフォーリオ作りに精を出していきたいと思う.

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AV(オーディオビジュアル) | コラム

September 19, 2016

最近,一般化してきているSNSでの写真投稿やアルバム共有.

楽しい写真を皆と共有する為にアルバム化して沢山投稿したり,日々の記録に使用したり,遠くの友人や家族と近況報告の一環として利用したりと色々な使い方がされているかと思う.

筆者も,少し前までは割と頻繁にSNSを利用し投稿にはほとんど必ずのように写真を載せていた.


非常に便利で,手軽に写真を楽しめるSNSだが,実は色々な制約もある事を皆さんはご存じだろうか?

今回は,そんなネタを紹介しつつ上手にSNSで写真を楽しむ様々な手法を紹介してみようかと思う.
160919_photo_03

<圧縮劣化する写真!?>
表題の通りSNSでの投稿では当たり前に発生する事の一つが写真データの圧縮劣化.

各種SNSでは,個人に分配された規定値以内のデータスペースを使って動画,写真,音楽そして文章を管理し保持している.
いわば,クラウド上の固定要領記憶領域があると言った感じである.

利用者はサービス利用の際に,その保存領域を分け与えられ,それを利用して投稿を楽しみ設定によって他の利用者と共有しているのである.

パソコン上だと意外と大変な作業を利用者は意識せずにブラウザ上で簡単に扱えるようになっているのがSNSの最大の特徴であり魅力だろう.


ここで考えて欲しいのは,データを保持している記憶領域には限りがあると言う事.
もちろん,最大限に使えるように調整されているわけで,簡単には要領オーバーする事はまずない訳だが逆を言えば最大限に扱えるように様々な所でデータを見切っていると言う事になるのである.

と,言う事はアップロードした写真や動画は相当に圧縮されてしまうと言うのが容易に想像つくだろう.


ここでちょっとしたことを知っていると実は劣化を最大限に抑える事が出来る.
もちろんその分データ容量は必要になってしまうが,『この画だけは絶対に高画質で』と言ったようなここぞと言うところで利用すると他の利用者の目を引く投稿が出来るかもしれない.


簡単に言ってしまうと保存形式の問題である.
SNS等で主に利用できる静止画ファイルの形式は一般的に以下の3つである.

---代表的な画像フォーマット---
・JPEG(.jpg):Joint Photographic Experts Groupの略称で非常にメジャーな静止画圧縮方式の一つ.カメラの画像はもちろんの事ながらスマートフォンの画像でもデフォルト設定では基本的にjpegで保存される事がほとんどである.
JPEGのほとんどのデータは"非可逆圧縮"と言われる,圧縮前のデータと圧縮・展開後のデータが完全には一致しない方式を採用しており,圧縮率によっては見た目にも影響を与えてしまう.

その代り,データ容量を非常に節約できるのが特徴.もちろん圧縮を繰り返せばそれだけブロックノイズ等も増えて画質が非常に悪くなる.
SNS等でのアップロードに置いても単純に圧縮が可能な事から,JPEGデータが来ると,固定値まで必ずサイズダウンさせられてしまう事が多い.

逆に言えば,元データのサイズが大きければ大きい程に非常高い圧縮をされてしまう.
最近はスマートフォンではカメラ性能や表示解像度が上がっている都合上,彩度の表現力はもちろん解像度も非常に高くデータサイズが大きいため,実は旧式のスマフォカメラで撮影したデータよりもアップロードされた画質が悪くなる事も大いにあったりする.

撮影時の縦・横サイズを下げるか,アプリケーション等を利用して加工による画像のサイズダウンをしておくと多少は防げる.

・GIF(.gif):Graphics Interchange Formatの略称で画像ファイルフォーマットの一つ.256色以下の画像を扱う事が出来る可逆圧縮形式のファイルフォーマット.8ビットカラーのファイルなので,カラーパレットが最大256色と少ない.
故に写真等の多色には向かないが,グレースケール等ではファイルサイズを制限しつつも輪郭をキレイに残せる等,威力を発揮できる.

また,JPEGと違い可逆圧縮と言う,圧縮前のデータと圧縮・展開後のデータが完全に等しくなるロスレス圧縮な為,文字フォントや幾何学的な模様等を表示するのにも向く.

加えて,複数の画像を1つのファイルに保持してパラパラ漫化する事が出来る為,簡易アニメーション画像としての利用方法もある.

・PNG(.png):Portable Network Graphicsの略称でGIF同様に可逆圧縮方式でありながらも8bitカラーからJPEGのようなRGB24bitカラーはもちろん48bitカラーまでもサポートする等,画像の質感を最大限残す事が出来る.

また,他の画像と違いクロマキーによる透過指定が可能なので,背景を透明にしておける等,グラフィックとしての利便性も非常に高い.

JPEGやGIFに比べるとブラウザ等における対応が行き届いていなかった時代もあるが,現在では様々なサービスでも用いる事が出来るほどメジャーになっている.

ただし情報量が多い分,圧縮率は低いためデータ量は大きくなってしまう.

尚,あくまで保存形式の一つにすぎないためJPEGやGIFの画像をPNGにしても,元データ以上の画質向上になる事はもちろんない
---endl---


これらの拡張子を見てピンと来た方は,説明不要かと思うが,それぞれの得意分野に合わせて画像を変更しておけばアップロードしても不都合が生まれにくくなると言うわけである.

故に,画像編集系のアプリケーションを使ってそれぞれ目的の形式に変更して保存し直してしまえばいいわけだ.


例えば,『どうしても暗い画像で明暗が確り表現されないとノイズだらけになる夜景』等がJPEGの画像であったとしたらPNGに変換すればいいわけである.

データとしては縦・横サイズの最適化くらいは行われるかもしれないがJPEG等に比べれば大きいのでSNS上でも開くのに時間がかかる可能性があるが,アップロードしても非常にきれいなままの表現力を再現してくれるだろう.
ここぞと言う1枚に是非利用してみて欲しい.


逆に,カラー数の少ないイラスト画像等ならGIF形式にしてしまえばいい.
特に,文字や幾何学模様なんかが描かれているようなら非常にきれいなラインを再現したまま表示が可能だろう.


大量の写真をアップロードする場合はJPEGを使う事になると思うが,どうしてもアップロード時のリサイズ等の条件が読めない為,予め表示に最適な縦・横サイズ(320*480等)へ合わせてトリミングやリサイズをするといい.

画像サイズも小さいのでサーバー負荷も少なく,アップロードやSNS上での表示でも時間がかからないですむはずだ.


こんな感じで,ここぞと言うところで画像フォーマットを逆手に取ったアップを心がけると,画像を効果的に共有できる.

SNSでの表示画像の画質にお悩みの方は,高いカメラを手に入れるよりも先にまずはこれらを試してみて欲しい.


余談だが,ここで一つ注意してほしい事がある.

ここまで読んだ人ならなんとなくわかっているかと思うが,SNSにアップロードされている画像は元画像そのものではない.
いわゆる,元の画像をベースに改変コピーした圧縮画像なのである.
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アップロード前の画像の一部分


160919_photo_02
アップロード後の画像の一部分
(ブロックノイズや色見切り等,劣化しているのが一目瞭然)

縦・横サイズはもちろん,保存されている色情報や圧縮率すら異なる画像でありカメラやスマートフォンで撮影した画像データとは全く別のものである.


写真データに執着しないのであれば構わないが,基本的にSNSでの写真と言うのはクラウドサービスに画像データを保存するのとは全くの別物なのであると言う事を忘れないで欲しい.


オリジナルのデータはあなたの持っている端末の中にしか基本的には無い(クラウドサーバーにコピーがある場合を除く)

後になって,引き伸ばし印刷したりしたい時に困るので『SNSにアップしてあるから端末の画像は消しちゃっていいや』ってな具合で消すと二度と元の画像は戻ってこないので注意して欲しい.

もちろん,メッセンジャー等で画像を送受信する場合も全く同じである.
どうしても,圧縮されていない生のデータが必要な場合はクラウドサービスを利用した限定共有等の手法でファイルそのものをやり取りする手法がおすすめである.



<実は危険!勝手に使われてしまうSNS写真の恐怖>
皆さんはご存じだろうか?
一般的に公開されているSNSの写真には実は肖像権や使用権と言うものが曖昧である事を.

様々なサイトでもよく紹介されている有名な話として,『SNSで投稿した写真が勝手に使われていた』と言うウソのような噂話.

実は嘘でもなんでもなく,これは本当に起こり得る話なのである.


SNSにおける写真投稿には,特別なプロテクト機能は無い.
裏を返せば公開型のSNSにおける投稿での写真そのものに対するセキュリティーの類はゼロに等しい.
コピー・転用し放題と言う事である.


写真には様々な法的保護が存在し自分や自分の投稿は守られていると勘違いしている方が多いかと思う.
確かに,使用権や著作権また肖像権等様々な権利が発生するのだが,よく考えて欲しい.
これらの権利は法的に言えば基本的に無許可で販売される等"営利目的"として"侵害"された場合が主であり,それ以外のケースとしても各種侵害における有形無形の不利益等がほとんどである.


もちろん,肖像権等は本人自身が生まれ持った権利であり特別な申請等は無いため『自分が写り込んでいる映像を勝手に使用された!侵害だ!』と言う訴えは法的には認められるかもしれないが,問題はそれにより被る被害は何かと言う事になる.
経済的な不利益が発生したのだろうか?精神的な苦痛でも感じたのだろうか?
一般人にとって,これらの事が不利益に繋がる可能性は極めて低いのである.


解り易く例えると,SNSで投稿した『自分が海で楽しそうに泳ぐ写真』が有名な無料購読のニュースサイト等で勝手に使われていたとしよう.

その記事の内容が,『本日,海開きをしました!皆さん楽しそうですね』と言う内容だった場合,この記事における写真の有無で発生し得る利益の差は証明する事が非常に難しい.

無料購読のニュースサイトでも,広告収入等による収入が考えられ写真の有無での購読者数に差が出れば,広告収入による差がもしかしたら生まれるかもしれない.

しかし,それはあくまで統計的な話であり購読者の全員が広告収入に直結するような広告を開く行為をするとは考えにくいわけであり,仮に投稿ページにアクセスカウンタがあったり,サイトのページ毎に広告収入の統計が取れるとしても,写真の有無での差を検証する事は出来ない為,利益の差を見る事はまず不可能だからだ.

総じていえば,意図した利益の為の投稿に乱用したと訴えるのは至難の業なのだ.


逆の発想で考えてみよう.
それは写真の投稿主が,その写真に写っている事で不利益を得る場合である.

例えば,『その日は会社を無断欠勤で遊びに出かけていてニュースサイトへの投稿のせいで事がバレて減給をくらった』としよう.
では,なぜSNSに投稿したんだと言う話になるわけだが,それ以前に会社から訴えられてもおかしくない状況だと言える.
不利益を被ると言うより,自業自得だ.

視点を変えて,当事者が『水着の姿を不特定多数の人間に見られたくなかった』としよう.
こちらも,だったらなぜSNSに投稿したんだと言う話になるわけで,精神的苦痛を要求できるだけの説得力に欠けるだろう.

このように,経済的にも精神的にも不都合があると訴える為には,自発的なSNSへの投稿自体が問題視されるわけであり,無断転用が問題視されるまでに発展しない可能性が高くなってしまうわけである.


非常に残念だが,投稿者は公開範囲をコントロールできる以上,あまり保護されていないと言う事になる.
もはや,自己責任である.


尚,投稿写真が創造の元で撮影された芸術的な1枚である場合は著作物として認定されるため,少し具合が変ってくる.

しかし,自撮りや簡単なスナップ写真が著作物に認定されるためには,コンテスト等で賞を取る等しない限り難しいと考えられる.


『これでは,投稿を自由に楽しめないではないか!』と思う方もいらっしゃる事と思う.
御最もである.

そんな人は1つ手間にはなるがこんな手法がある.

例えば,写真をアプリケーション等を利用して加工し,署名を付けてしまうと言う手法である.
本名だろうがハンドルネームだろうがなんだっていい.
オリジナルの印があるなら尚いいだろう.

画像データそのものに署名が載っている以上は,『これは私のだ!』と証明しやすい上,勝手に使用しにくくなる.

たったこれだけでいい.

ファイルのタグ情報をいじる等もネタとしてはあるにはあるがSNSにアップロードする際に圧縮等の行為で消えてしまう可能性が高いので,画像そのものを見える形でいじるのが一番効果的だと考えられる.
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いちいち画像加工で作るのが面倒な人はアプリ等で著名やキャプションを簡単に入れられるものもあるので利用してみるといい.
有名どころでは『LINE camera』と『iWatermark』等で非常に簡単に作れるので試してみて欲しい.


一手間でも,これをやるだけで自分の写真保護はもちろん,写真に写りこんでいる皆も守る事が出来るので是非,手間を惜しまずにやってもらいたい.



<スマートフォン撮影でのコツ>
さて,ここまでの投稿でSNSでの写真投稿に負のイメージばかりが募ってしまった方も多いかもしれない.
申し訳ない.

ただ,仕組みと流れさえ上手に理解してさえいれば手軽さと共有のしやすさは非常に高い訳で決して悪い事ばかりではない.

前置きが長くなってしまったが,そんなSNS投稿で最も皆さんが利用しているカメラと言えば有無も言わさずスマートフォン等のモバイル端末に内蔵されたカメラだろう.

常に身近に所有しており,手軽に撮影できる端末でありながら,電話網を利用したネットワークにつながっている事も相まって簡単にSNS等への投稿が出来る便利さは,例え専用機であるカメラや多目的に利用可能なパーソナルコンピュータをも凌ぐかと思う.

ここでは,そんなスマートフォンを使った撮影の時にちょっと気にしておいて欲しい撮影ヒントをまとめてみる.

尚,ここではカメラ機能の技術的な部分を逆手に取った効率の良い手段をまとめている.
便利に使う事を目的としていない為,他のサイトとは真逆な事を言っている内容もゼロではない.
あくまで,本記事で取り上げているのは如何にキレイな写真を残すかである.

どちらが自分のスタイルに合っているかを判断して一つの知識としてうまく利用してみて欲しい.


・ピンと位置をコントロールして見た目の明るさを稼ぐ
スマートフォンのカメラで一番辛いのは明るさ稼ぎだと思う.
どうしても,内臓CCDカメラの性能と言うかボディーサイズの制約の都合で技術的にも明るさを稼ぐことは非常に難しい.

実は,皆さん意外と知らないのだが明るさと言うのはセンサーに光をどのくらい入れるのかと言う設定で決まっている.
そしてその原則は『F値(レンズの絞り)』,『シャッタースピード』そして『ISO感度』からなっており,これらの関係をうまくコントロールしないとセンサーに入り込む光の量を変える事は出来ない.

しかし,オート設定の状態ではたとえ一眼レフだろうがミラーレスだろうがコンパクトカメラだろうがもちろんスマートフォンだろうが利用者が考える事なく使えるようにとの配慮の元で一定な明るさを保つようにしか設定されていない為,どんなに頑張っても,物理的に明るさを稼ぐことは出来ない事がほとんどなのだ.

では,どうにもならないではないかと言われてしまうかもしれないが,そんな時はスマートフォンのカメラに付いているオート機能を逆手に取った撮影方法を試みて欲しい.


スマートフォンのカメラでは基本的に画面タッチした場所にピントを合わせる仕様が一般的である(設定で変える事が出来るものもある)
オート設定で撮影するのがほとんどだと思うが,実はこのピント合わせの場所に含まれている明るさや色合いをベースに自動でホワイトバランス等を決めているのである.

と,言う事はピントを合わせる場所によって撮影時の色味やオート調整部分の設定が変化してしまうと言う事になる.

逆に言えば,場所によっては暗いと思う画角での撮影でも明るそうに写せるポイントがあると言う事だ.

最近のCCDカメラは性能が向上しており,ボケ味を演出できるまでになってはいる為,ピントの場所は画を撮る上で重要視されてしまう事があるわけだが,まずは明るく写っていなければ全然意味がないわけで,そのポイントを押さえつつ撮影場所を変更したりすれば,より明るく見える撮影が可能になると言う事である.

ただし,動きのあるものを撮影する場合は注意して欲しい.
動きがある以上はシャッタースピードの制約が付いて回る.

撮影場所が暗くて,シャッタースピードが遅くなる(露出が高くなる)条件で撮影してしまうと,ブレてしまうわけで折角の撮影が台無しである.
シャッタースピードを保つためには暗くても露出を上げさせないポイントにセンサーを合わせて撮影する必用があると言う事になる.

どこに重点を置いて撮影するのかも重要だと言う事である.


・あえて逆光を利用する
カメラでの撮影でタブー視されるのが『逆光』である.
いわゆる太陽光等の明るい光が撮影する被写体の裏にあると,被写体側が蔭になり暗くなってしまうと言う奴である.

確かに,逆光での撮影だと被写体が暗くなりがちだが,ピントを被写体に合わせると露出設定が暗い側に合わせられるため,白飛びこそしてしまう可能性はあるものの被写体が柔らかく幻想的に写ったりと悪い事ばかりではなかったりするのだ.

画面全体の明るさを気にしつつ,逆光を利用した撮影はカメラでも頻繁に使われる.
料理等の撮影では被写体との角度を上手く利用すると,美味しそうに取れる事もあり一石二鳥である.
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画面の一部が白飛びしてしまう事があるかもしれないが,全体としていい画を撮れるならチョットの白飛びは目を瞑れるはずだ.


・内臓ライトやフラッシュはオートにしない
フラッシュはオートにしてしまうと必要以上に使われてしまう.
暗い所では使える機能ではあるのだが,ある程度自然光で写せる範囲は使わないのが美しく撮れる事もある.

スマートフォンのフラッシュは基本的に白色系なので,使用するとどうしても白っぽくなりがちである.
また,自撮り等の被写体との距離が短いと一番近い人の顔が極端に白飛びしてしまったりと不都合も多くなる.
マニュアルで,必要な時だけ使うするようにしよう.
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ただ,絶対に使うなと言うわけではない.
明るさが足らなく被写体が小さくて接写できる場合等は内臓ライトやフラッシュは非常に友好的である.
ただしライト位置が変えられない為,光の写りこみ等を気にして撮らないと非常に素人っぽい画になりがちである.
また,反射率の高い物質を撮影する際は映り込みや白飛びしないように画角に気を付ける事も忘れないで欲しい.
ホワイトバランスが予め設定できるのであればフラッシュに合わせて白くなり過ぎない色味を選んでおけるとベストである.

もし,ライト位置をどうしても移動したいときはアルミホイルのような反射するモノを使って光の位置をいじるのもありだ.

手鏡やエナメルのポーチ等でも代用できるので,身近な持ち物の中にいい具合に反射しそうなものを探してみて置くといざと言う時に役に立つと思う.
また,逆に明るすぎて白くなりすぎる場合は半透明な袋や下敷きを使ってフラッシュに宛がうとやわらかい光になるのでこちらも是非試してみて欲しい.


尚,このライトは非常に狭い範囲でしか使えない.
それこそ被写体との距離が30cmとかくらいでしか画面全体に有効な明るさとして役立つことは無い為,くらい室内での広角撮影に用いても無意味である.
そんな条件でライトを使っていると皆に笑われてしまうので気を付けたいところだ.
電池の消耗も激しいので,むやみに使うのは避けよう.



・モノクロ等にしてみる
大抵のカメラアプリはプリインストールのものでもモノクロ設定くらいにはできる.
どうしても彩度が鮮やかには撮れないシーンでは,明暗のみのモノクロと言うのは被写体を捉える上で十分な画に仕上がるので便利である.

ただし,1つ気を付けて欲しいのは撮影時にモノクロにしてしまうとその後カラーにする事は非常に困難である事だ.
出来ればカラーのまま撮影したものを加工アプリでモノクロ等に変換する事をお勧めする.
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様々なフィルター等があればそれらを試してみるのも面白い.
普段とは違った画が,かえって新鮮に見えたりするもので場合によってはスマートフォンのカメラとは思えないような仕上がりになる事もある.

モノによっては絞りを疑似的にコントロールしたような効果が得られる加工アプリもあり,スマートフォンのカメラでは苦手とするボケ味を演出する事も出来てしまったりする.

何でもそうだが,機能があるならまずは使ってみて欲しい.
そこから使いどころを見つけて行く事が出来ると人とは一味も二味も違った画を手に入れられる.
是非,色々と試してみて欲しい.



・出来る限りセルフタイマーを使う
スマホ写真で意外とやりがちなもったいない事例が手振れである.
専用機と違いスマフォは特にシャッターを押す動作でボディーが非常に動いてしまう.
自撮り等ではなかなかシャッターボタンが切れなくて何度も画面に触れてしまう等,手振れに大敵な条件が揃ってしまうのである.

こんな時に役に立つのがセルフタイマーなのだ.
大抵のカメラアプリには2秒くらいから10秒くらいのセルフタイマーが付いているものでシャッターを押してスマートフォンをホールドからの撮影と言うのが出来る.

これをやるだけで途端にシャッターを押す瞬間の筐体揺れが減る為,手振れが抑えられるのである.


また撮影用の三脚や一脚等があると便利ではあるが,そんな凝ったものを持ち歩かなくても撮影の時にスマートフォン本体の一部を柱や壁に当てておくだけで非常に安定する.
セルフタイマーと合わせて使うともはや最強である.



・被写体に近づける
写真撮影における素人とセミプロ・プロの違いは機材だけでは決してない.
一番の印象に残る部分として挙げられる画角である.
被写体をフレーム内にどのように配置させるかや,全体とのバランス等はセンスもあるが色々な質の高い写真を見て覚えて技を盗む事も出来る.

スマートフォンでの撮影では,今でこそ鮮明に写るが実際には明るさやレンズの問題で専用機にはやはり勝てない.
なので,第一印象をよくさせるためにはやはり画角選びが最も重要と言う事になる.

コンパクトカメラも同様だが,専用カメラとの画の大きな違いはボケ味である.
スマートフォン等では基本的にF値等をいじる事は出来ない為,ボケ味をコントロールする事は難しい.
旧来のCCDカメラでは遠近感すら演出出来ない程にボケる事がなく,余分なものが写りこんでしまったりと非常に残念な画になりがちだったと思う.

そこで使える技が引きではなくアップである.
いわゆる被写体に近づけると言う事だ.

よくあるのが料理の写真である.
どうしてもSNS等の投稿に用いる食べ物の写真では『今,これを食べてるんです』と言った具合に食べ物を全部写してしまいがちである.

だが,例えば上からザックリとトレー全体を写す等すると,非常に素人っぽくなると思う.
それこそ割り箸やサービスの水なんかが一緒に写りこんでいたりすると如何にもな画になってしまう.

こんな時にこそアップなのだ.
全体を写したいのをグッとこらえて1つの食品をピントが合うギリギリまで迫ってもいいのでアップにするのだ.
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器が丸いのか四角いのか等を見せる演出をしたければ,中央から少しだけずらし気味に構えてみると効果的である.

明るさが稼げない時は前述の逆光等をうまく利用してみよう.
実際にやってみると見違えるほどにグッとくる画になるはずである.



・余分な物は写さない&画になるものは積極的に写す
前述にもあるが,料理の写真に割り箸や水のコップ等が写りこんでしまうと,被写体の説得力がかけてしまう事がある.

いわゆる余分な物の写り込みが,視聴者の集中力を妨げてしまうためである.

故に,余分な物は写さないが鉄則である.

元々スマートフォンでの撮影ではデジタルズームを使わないを前提に考えると撮れる領域は固定されてしまう.
逆に言えば,あまり多くの情報量をフレームに入れ込んでもゴミゴミした印象を与えたり,ピントやホワイトバランスが合いにくくなったりといい事は無いのである.

なので,写すものは出来る限り制限し,余分な物は写さないように心がけよう.


逆転の発想で,アクセサリー等を撮影する際にはあえてモチーフを引き立たせるための外野を加えるという技もある.
この辺はある種センスの世界でもある.
被写体の説得力を最大限に引き出せる方法はどちらの手段なのかを見極められるように色々な被写体を撮って自分なりに客観視できるようになるとよい.
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慣れてくれば自ずと引きが良いのかアップが良いのか等の判断も瞬時に付くようになるだろう.


・ガラスの写り込みは極限まで近づけて回避
意外とあるのが,ガラス越しの撮影で撮影している自分や,反対側の風景が写ってしまう残念な写真.
実は前述の2項目を合わせた様な手法で回避できる.

一般的なレンズ交換式のカメラ等ではガラスへの写り込みを防ぐ為に,偏光フィルタと呼ばれるアイテムを使う.

もちろん,このレンズフィルタ等を持っていればスマートフォンのカメラに当てて撮影する事で写り込みを防げるが,誰でも持っている代物ではない.
また,一般的な物で代用するのは非常に難しい.

そこで使える技はいたって単純.
ガラスに極限までスマートフォンのカメラを近づける事!

ガラスへの写り込みは,光の反射で起きているので,反射角より内側の位置にカメラを構えれば写り込む事はないのだ.
と,言うことはカメラをガラスにつけるくらい近づければ写り込みなんてほとんどゼロになるわけだ!
加えてガラスに付着するゴミ等の写り込みも防げて一石二鳥.


被写体までの距離が近い場合は少し斜めから撮影してみよう.
撮影ポジションは選ぶが,意外と距離は稼げたりする.


・スマホ写真の苦手を克服する為にHDRを試してみる
スマートフォンのカメラには苦手な構図と言うのが存在する.
その1つが明るすぎる所と暗すぎるところである.

前述通り,CCDカメラのセンサーは明るさを一定に保つだけなのでスポットライトや太陽光また月光のように集中的に明るい部分を持つ構図では白飛び(明るすぎるが故に色が表現できず,広範囲で白く塗りつぶされてしまう)が発生したり,逆に暗すぎる場所では黒つぶれ(暗すぎるが故に色が表現できず広範囲で黒く塗りつぶされてしまう)また色表現が上手く出来ずにノイズが出てしまう事もある.

これはいわゆるダイナミックレンジが狭いが故に発生している.
ダイナミックレンジとは明るさで言えば一番明るい部分から一番暗い部分までを再現する能力を示す指標みたいなもので,音で言うところの一番小さな所から一番大きな所までの指標と同じような意味合いを持っている.
単位はどちらもdB(デシベル)である.

デジタルカメラにおいても,フィルム式に比べれば"白飛び"を起こしやすい.
スマートフォンのカメラでは,それがより顕著に表れる.


しかし,どうしても夜景や夕陽はもちろん,日中でも反射の多い風景や空等をスマートフォンで写したい時があるかと思う.
そんな時こそ役に立つのがHDRと言う機能である.

スマートフォンのカメラアプリにおけるHDR(high dynamic range imaging)と言うのはCCDカメラセンサーに入ってくる光の内,最も明るい部分に合わせて撮影された写真と最も暗い部分に合わせて撮影された写真また,均等に合わせた通常撮影の写真の3枚を合成して生成する技術である.


この技術を用いれば,今までは白飛びしたり黒つぶれしてしまった夜景やイルミネーションまた夕焼けや反射の多い風景写真等でも,より肉眼に近い表現を1枚の写真に収める事が出来るのである.
ただし,気を付けなければいけないのは3枚の写真を合成すると言う点である.

3つの露出が異なる写真を合成している事になるのだが,これは逆に言えば人工的に撮影するよりは早いシャッタースピードであっても1枚ずつの撮影には絶対的なタイムラグが生じていると言う事でもある.

故に,動きがある画の撮影に用いると,3枚の画はパラパラ漫画のように動く物だけ少しずつズレてしまい合成された画は動的な部分がブレたように表現されてしまうのである.

また,この点を念頭に入れると例え風景がでもHDR撮影は極端にブレに弱い事になる.
スタンドならびにセルフタイマーは必須と言える.


その点だけ気を付ければ,スマートフォンの苦手とする"明暗"がハッキリした画を撮る事が出来るのである.
ここぞと言う風景等で是非活用してみて欲しい.


・ズーム機能をオフにする
皆,便利だと思ってやってしまうある行為が実は非常によくない.
それは画角を整える為にしてしまいがちなズームである.
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ズーム機能を使って撮影した猫

基本的にスマートフォンのズーム機能と言うのはCCDの物理的な制約上デジタルズームである.
いわゆる画像引き伸ばしなのだ.

最近のスマートフォンではマルチタッチが当たり前のように出来る為,ついついカメラでもズームを使いがちである.

画角が選べない場所での撮影でもグッとこらえて欲しい.
SNSに投稿する際には画像の縦・横サイズや画質が制限されてしまう事を念頭に入れると,ズームで撮影するより,被写体が小さくてもノンズームで撮影して加工アプリで必要な画角にトリミングしたのがデータ効率がいいのだ.
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ノンズームで被写体付近をトリミングしたネコ
レンズで光学的にズームしているカメラとは条件が全然違う.
その機能は手軽じゃないぞ!
撮影の時はグッと堪えて堪えて!
と,言う事でざっと書いてしまったがほんの少しのポイントを押さえるだけで実は非常に簡単にきれいな写真を残す事が出来るのである.

元の画像がよければSNSで圧縮されてしまっても,見れる画像として保持できるので,皆さんも是非実施してみて欲しい.


それでは皆さん,引き続き楽しく安全なフォトライフを―.

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コラム | カメラ
近年,SNSや動画投稿サイト等の発展により,一般人でも手軽に動画や音楽の公開・発信が出来るようになった.
斯く言う私もそれらのサービスを利用している一人である.


これらのサービスは手軽で非常に便利である.
利用者としては,ついつい個人で閉じられたサービスと勘違いしてしまう人もいるほどのようにも思う.

ここで,少し冷静に疑問を持って欲しい.
投稿先はどこだろうか?と言う事である.


何故そんな事を云うのかと言うと.SNSや某動画サイト等で一般公開でも限定公開でも不特定多数の人間に視聴されてしまうと想定される投稿で著作物を使用してしまっているケースが多く見受けられるからである.
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<権利を侵害してしまう思わぬケース>
一番,解り易い所ではプロフィール写真に著名人やキャラクターの画を使用しているシーンだ.

ちょっと待って欲しい.
大抵のSNSでは,投稿者の内容こそ限定公開化する事が出来てもプロフィールの内容,特にメインの写真や名前(ハンドルネーム含む)等は一般公開されてしまう事が多い(例外や限定的に設定できるケースもある)

最近ではよくあるのが壁紙と呼ばれるプロフィールや投稿の見出しページ等で後ろに表示される画像だが,これらも基本的に一般公開されており,投稿者であっても限定的な扱いにできないケースが多いのだ.
皆さんは意識していただろうか?

その公開されている部分に『アニメ等の著作物が特定できる映像を使用したり肖像権が発生しうる他者が写り込んでいる写真等を用いたり,また芸能人や著名人等パブリシティの権利が発生しうる画像等を投稿してしまうのは問題ないと言えないのではないだろうか?』と言う疑問が出て来るわけである.
<権利ってそもそも何?>
そもそも権利ってなんだろうって疑問に思う方も多くいるかと思う.
私も,法律関係の仕事をしていたり学校で学んで来たりしたわけではない為,権利に関する知識は乏しい訳だが,例えばこういう考え方をしてみると分かり易いのではないかと思う.


著作物とは平たく言えば人が創造の元で個性的に表現したもの全般を言う.
言ってしまえば,書籍や音楽等はもちろんの事ながら,写真や芸術作品等ありとあらゆる創造により生まれたものが含まれているのである.

『一般人には関係ない』と思っている方も多くいるかと思うが,実は家族の中だけで通じる歌や物語等であっても,創造して生み出されたものと特定される要素さえあれば特別な手続きが発生するまでもなく著作物になるのである.

著作物における権利は,例外こそあるが原則として著作物を生み出した著作権の権利者が亡くなってから50年後まで続く.
その間は,その権利を乱用する事は許されていないと言う事である.


尚,世の中にはそれらの著作物や著作権を管理する団体が存在する.
音楽の業界で言えばJASRAC等がそれに該当する.

いわゆる,消費者と著作者との間に発生する権利の問題等を代行しているのがこれらの団体と言う事である.

近年では,これらの団体と著作者や消費者の間での思想や契約内容等に伴うトラブルが発生し度々問題が起きているわけだが,著作物の管理を著作者本人が全て行うとなると非常に大変であり,双方の言い分に絶対的正義があるわけではないと言うのが正直なところではある.

話がそれてしまったが,著作権とは著作者が創造の元で生み出した著作物に対する権利であると言う事は解っていただけたかと思う.


では,それを他者が扱うと『何故,問題になるのだろうか?』と言う疑問が出て来るかもしれない.

まず,単純に考えて欲しい.
その著作物を生み出すために著作者が生涯をかけて創造していたとしたらどうだろうか?

お金に替えられないかもしれないが,著作者が著作物を創造するのに費やした時間やお金等は全て著作者の負担と考えられる訳である.

では,そんなに苦労して創りあげたものを,たまたま近くに居た第三者が『いいもん見つけた』と複製したとしよう.

そして,著作者である当人ではなく複製物を所有してしまった第三者が仮に『自分が生み出したものだ』として公表してしまったとしたらどうだろうか?


公表を見た不特定多数の者たちは『第三者』であるはずの複製物を所有した者があたかも創り上げた創造主いわゆる著作者のように感じられるだけではなく,仮にそれが営利目的につながってしまえば多額の利益が『第三者』に流れ込む事になる.

『第三者』は創造した張本人ではないのに,多額の利益を得て,場合によっては確たる地位を築いてしまう可能性も出て来るわけである.


仮に,創造主である本物の著作者がこれを発見したとしたらどんな気持ちだろうか?
『私が生涯をかけて創りだし生み出したんだ』と訴えてもそれが通る可能性が残っていなければ泣き寝入りせざる得ない可能性だって出て来るわけである.

尚,先に記載した権利を管理する団体には登録する為に多くの制約があり,誰でも自由に登録できるわけではない為,誰でも著作物の保護に利用する事は出来ない.
加えて,著作物が特に無形のものである場合は生み出したタイミングを特定する事が非常に困難な為,訴えるだけの効力がある証拠を突き出すことが難しいと考えられるのだ.

また,仮に著作物の乱用が認められて本来の著作者に帰属したとしても,世に浸透してしまった著作物の想像主は『第三者』と言う第一印象自体は完全に消し去る事が出来ない等,絶対的な不都合は生じたままになってしまうと考えられる.


この『第三者』には悪意が見受けられると感じた方もいるかもしれないが,絶対的に悪とは言えないかもしれない可能性もあるのだ.

なぜなら,『第三者』が売り出して利益に繋げたとは限らないからなのだ.
ネットが盛んな最近ではよくある,"たまたま"が重なった結果の産物である可能性もあるからである.
たまたま,SNSの投稿写真に著作物が写りこみたまたまそれを見た多くの視聴者が注目をし,勝手に話が大きくなっていたと言うあれである.

著作権を侵害すると言う事は例え営利的に利益を得ていなかったとしても,創造主に対する冒涜になりかねない行為であることが容易に判るだろう.
"軽率な行動"が思わぬ形で侵害につながると言う事に気が付いて欲しい.


先ほど,例に出てきた著作権や肖像権等の侵害になる可能性がある写真や画像を転用するケースもよく考えて欲しい.

デジタルデータは今や簡単に複製が出来てしまうわけだが,その著作物を作るのに制作側はどれだけの費用と人員そして工数を用いて制作されているかわかるだろうか?

壁紙に使用した画像一つとっても,写真であれば構図や全体のデザインを考えたデザイナーやプロデューサー等,その写真を撮影したであろう写真家,また作品に登場してくるキャラクター等を創造した制作陣等々,多くの人々の創造が作り上げて生まれた著作物と考えられる.

制作会社が全ての権利を買い上げている可能性もあるため,個別に権利がある事はないかもしれないが,少なくともあなたが簡単に複製したそのデータと同じものを,あなたが個人で創れと言われたら多分難しいだろう事が容易に想像できるのではないだろうか?

ましてやネットワークで公開ともなれば,そこにあるのは個人利用での自由ではなく,著作物の乱用における侵害とは言えないだろうか?


故に,『そういうのはよくわからない』と言って,乱用すれば思わぬトラブルに見舞われる可能性だってあるのだと言う事である.

最近は,ネット上でのトラブルも低年齢化が進んでいるわけだが,学生や生徒の皆さんだって一般教養を学んでおり得意不得意こそあれど成人でなければ親にその責任が回り,成人を迎えれば一個人としての責務を負えるだけの最低限な教養を得てきていると認識されてしまうわけだ.

解らないと逃げる事は何の解決にもならず,あくまで判っている上で判断した後の責任を持った行動でなければいけないと言えるのだ.

そこに頭の良し悪しや,自分の私利私欲が優先される権利等があると考えるのは相当に乱暴な解釈だと言えないだろうか?


法律と言うのは『絶対定義』ではなく『そうあるべきもの』でしかないため,場合によっては『権利侵害ではない』と認められてしまうケースもゼロではない.

ただし,それはあくまで例外事例と思って欲しい.
特に『個人の自由』を訴えるケースが多くを占めるが,不特定多数の人間によって共有されてしまったり,制限なく利用可能な状態にさらされてしまうネットワーク上での個人の自由とは何かと言う疑問を抱いて欲しいのだ.

個人の自由はあくまで個人で閉じている中で行われるべきものであり,少なくとも不特定多数の人間によって共有される可能性があるネットワーク上では認められると言う定義ではないのではないだろうか?
<音楽における著作権の考え>
筆者の趣味にはなってしまうが,主題を少し音楽に傾けて話を進めてみたいと思う.

著作権と漠然と大きな枠の話をしてきたが,実は著作権には色々な権利が細かく含まれている.
いくつか紹介すると『公表』,『権利者の氏名の表示』,『複製における制約』,etc...これらをまとめて著作権として扱っているのだ.


では,ここでよくある例を取り上げてみよう.
例えば,アマチュアバンドのライブ音源や映像はどうだろうか?

楽曲にかかる著作権と言うのは実は非常に細かく存在する.
理由は1人が全てを作っているとは限らないと言う事が関係してくるわけだが,例えばメロディーラインには作曲者に著作権が帰属し,コードワークや曲の進行等のアレンジ面に関しては編曲者に権利が帰属する.

そして,これらの侵害と言うのは営利的な利益に関する制約だけではなく,創造主が作り上げた著作物そのものの思想等も含まれている.

例えば,『歌詞に登場する主人公の心の動きを表現するために,Bメロの終わりでdimコードを入れる事により,不安な印象を与えた』と,少し難しい表現かもしれないが,簡単に言ってしまえば編曲の上で創造した細かな設定等,絶対的にそうであって欲しいと願う創作者側の意図がそこに含まれていなければ創作者の意図しない形で楽曲が伝わってしまい『これは侵害だ!』と訴えられる可能性がゼロではないと言う事になると言う事である.

音楽をやっていればライブでちょっとしたコードのミスなんてつきものだが,その音源を配布したがために思わぬ形でトラブルになる可能性があると言う事なのだ.
動画を投稿する側としては再生回数を増やしたくて著作物を利用するケースも多くあるかと思われるが,影響力があればあるほどにその可能性が出て来る事を忘れないで欲しい.


総合して考えると,某動画サイト等で『弾いてみた』的な投稿やカバーバンドのライブ映像を投稿してしまうと,例え投稿者が特別な利益を得ていないとしても実は著作権の侵害になり得るのである.

ここで疑問に思った方もいるかと思う.
一体,それで誰が不利益を被るのかと言う事だ.
著作物の楽曲を利用しただけであり,『アフリエイト等で利益を得ていないのであれば問題はないのではないか?』と感じてしまうかもしれない.
先に答えを言ってしまうと,楽曲を提供しているレコード会社等に不利益が発生する可能性が生まれると言う事になる.


例えばだが,題名に楽曲を特定できる曲名やアーティスト名を記載してしまうと『このアーティストの曲聴いてみたかった』と思っていた人が無料で楽曲を聴く事が出来てしまうと考えられレコード会社からすれば販売促進の妨げと認識されてしまう可能性が出て来る.

確かに,本人の演奏等ではないわけだが,よく考えて欲しい.
先ほど述べた通り楽曲にはメロディーラインは作曲者の権利でコードワーク等は編曲者の権利と言った具合に部分的であっても権利が存在するのだ.

消費者に,そのアーティストの楽曲である事が判る形で公開されてしまう事自体に問題があると言える.

ましてやアレンジやメロディーラインの表現に本人との差があれば視聴者には権利者の意図しない形で楽曲が公開された事による不利益が発生する可能性すら出てきて,より複雑な問題に発展し得るのだ.

演奏部分を仮に完全コピーしていれば,今度は『CDを買わなくても』と消費者に思わせる行為で販売促進を妨げる事につながると,このように実は視点を変えようが何をしようが権利者の不利益につながる可能性が消えないのだと言う事がよく判るだろう.


では曲名を載せなければいいのか?と言う疑問が出るかもしれないがもちろん否である.
例えば,曲名やアーティスト名を伏せて投稿してしまうと,場合によってはその投稿により不特定多数の視聴者が投稿者のオリジナル曲と勘違いしてしまう可能性が出て来るからである.

『某アーティストの某曲』等と思わせぶりな内容を書いても,特定される要素が少しでもあれば権利の侵害につながるし,勘違いによって思わぬトラブルを招く可能性があるのがよくわかる.

総じていえば,著作物を某動画サイト等で公開したり仮に限定公開であっても多くの消費者に投稿がみられる状態を作ってしまう事でトラブルになる可能性が出て来ると言う事になる.

某動画サイト等では『ストリーミング』であり『ダウンロード』ではないから,視聴者は『電子データの複製には当たらない』としていたり,各種SNS等では公開型ではなく限定公開であれば身内で楽しむ範囲と考えられ,それに対する制限は個人の表現に対する制限だとすらしている傾向があるが,では限定的な公開が100人も200人も見れる状態だったらどうだろうか?
全員が家族なはずはないわけで,中にはそれこそSNSでしかつながっていないような素性が全く分からない人または団体もあるだろう.
本当に限定的とは言えなくはないだろうか?

ライブハウスやセッションバー等でも不特定多数の人間が著作物を視聴できる状態にあり,それが利益につながるとなれば確実に著作権料の発生があるように,仮にSNSと言えど著作者の権利が侵害される事になり得るものに関しては訴えられても文句は言えないと解釈するのが自然と考えられるのだ.

立場を変えてみよう.
価値観の違いにより受け取り方は様々かもしれないが,前述で例に挙げたような自分が作った作品を仮に他人が乱用して多額な利益を受けていたとなれば,大抵の人間は平常ではいられないと思う.

仮に,利益の10%が1,000万だったとしたら訴えてでも欲しいと思うのが人間ではないだろうか?

自分の思いや表現の自由などと言った権利を優先したい気持ちは解らないでもないが,そこに他者や団体が関係している以上は著作物の重さをもう少し真剣に考えて欲しいと言うのが筆者の切なる思いである.
<クラウドサービスと著作権>
音楽に関する投稿と著作権侵害の関係については理解していただけただろうか?
最後に,簡単な事例を元に著作権法との関係と皆さんが気を付けるべき事をまとめてみたいと思う.

皆さんがSNS等での投稿で発生しうる著作権の侵害ではないと言う訴えは個人の表現の自由を訴えるものではなく,著作権の例外的に認められた一部である『著作権の制限』に属していると言う考えのものである.

例えば,クラウド上での著作物と考えられる電子データの共有は『私的使用を目的とした複製』に当ると考える考え方になる.
一般的なクラウドサービスはサービスを受けている一部の者しかアクセスが出来ない為,個人または個人と近しい関係にある少数での共有と考える事が出来る.

その為,営利的な目的はもちろんの事ながら,不特定多数の者に発信すると言う可能性が極めて低いため問題ないと言う考え方である.

しかし,これは絶対的ではない.
クラウドサービスは,不特定多数の者が利用する公衆ネットワーク網を利用して受けるサービスが一般的であり,セキュリティーこそサービス提供側のシステムとして強固なものが用意されてはいるものの閉じた世界になるほどのシステムではないのであると言う事を忘れないで欲しい.

P2P(ピアツーピア:ネットワークを反して2台または限定的なコンピュータのみを閉鎖的に接続するシステム)を用いて絶対的な閉鎖システムを確立する事でグレーゾーンから限りなくホワイトに向く事象はあるかもしれないが,サービスとして確立して何らかの方法でサービス提供主が権利問題をスポイルしていない限り難しいと考えていいかと思う.

あくまで,一歩でも家から出たら外の世界であると言う事である.
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<著作物を用いているライブ動画の限定公開と著作権>
前述と被る内容だが,SNSの投稿サイトで限定公開(友達限定等)として著作物を公開する行為は『営利を目的としない上演等』と言う項目で保護されると考える人が多いと思われる.

いわゆる,SNSでの投稿では,基本的に再生回数等でお金が発生したりしないから営利目的ではないと言える内容と言う捉え方である.

ただし,ここで勘違いして欲しくないのはあくまで不特定多数の人間が意図しない状況下(その曲を聴くつもりがなく,たまたま聞いてしまうケース等)での上演等を規定していると言う事.

簡単に言うと,なんらかの大きなイベントの一部として音楽演奏があり,イベント全体としての利益が一切発生しない場合の著作物の演奏に対する権利使用に伴う料金等を支払う義務は発生しないと言ったイメージである.
ここで間違ってはいけないのは利益がなければ何でもいいのかと思われがちな点だ.

SNSと言うのは不特定多数の人間によって閲覧できるものであり,場合によっては某動画サイトなどと同じように検索からも特定できる事がある.

前述の条項はあくまで受信装置が限定的である必要があったりと絶対的に閉じた空間とまで言わないまでも非常に限られた状況下を示しているのである.
ここで言う限定的を具体例として挙げるならば運動会や文化祭等の学校行事等がそれに当てはまる.
その場に居合わせた参加者は『威風堂々を聴きたい』と思って表彰式を見ている事はまずないだろう.
いわゆるそういう関係性の場合は侵害になり難いと言う事である.


SNSでは,例え友達限定としていても表示する側の人間が非常に多くの者であったり,シェア等による拡散が絶対的に制限できない場合等が考えられるため,非常にグレーゾーンと言えるのだ.

公開者の限定範囲にもよるが,限定公開と言う仕組みも考え方によっては公開と同じくらいの不特定多数の人間へ発信してしまう状況を作り出してしまうと言う事になるわけである.


SNSのサービスをどう受け取るかは,非常に難しい部分であり実際に発信者を直接的に指名しての訴えられるケースと言うのは少ないのかもしれないが,自分が発信源でありそこには把握しきれない程の見えざる受け取り手がいると言う事を絶対に忘れないで欲しい.

楽曲の一部であっても,特定できてしまえば先に記載した通り著作者に対する著作物への侵害が適応されないとは言い切れないのだと言う事を肝に銘じて欲しい.
題名やアーティスト名を記述しなければよいとかではないと言う事である.
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<その行動力の前に向き合う事に勇気を持って>
今回は,非常にデリケートな内容を記載させていただいた.
個人的にはこのような答えが受け取り手の数だけあるような内容に触れるのは思想の違いなどから争いを生む可能性があるため避けているのではあるのだが,映像や音声を作っている自分にとっても権利問題と言うのは密であり背を向けられない内容だけに意を決して記載する事にした.

有名じゃなかろうが,著作物における十分な収入がなかろうが,いち創造主としては思う事がある.
我々は例え多くの人の目や耳に触れる事がなくても相当な生みの苦しみの元で作品を作り上げている.
その権利を簡単に侵されてしまうのは怒りの前に憤りを感じざる得ないのである.
だからこそ,著作物等の権利についてもっともっと重く受け止めて欲しいのだ.

自分が好きな日本人が創ったアニメが海外で乱用されていたら悔しいのではないだろうか?
思想が多くを占めてしまうの問題であり難しい事は解っているが,そんなちょっとした思想の転換で多くの著作物に対する重みが変ってくれたらと私は刹那に思う.


モバイル端末の普及に比例するかのようにネットワーク上でのトラブルは後を絶たないと感じる現在.
利用者として,秩序ある行動をとる為には浅くても広い知識を持ち,それらを正しく使う必要があるのだと言う事を忘れないで欲しい.
皆さんは知らない内に情報社会で生きているのだ.
便利になると言う事は,それ相応の責任を背負うと言う事でもあるのではないかと思う.

思わぬ発言が人を傷つけたり,思わぬ投稿が誰かを侵害したり,etc...
皆さんはそんな社会の中で生きており,いつでも当事者や被害者になる可能性を孕んでいるんだと言う事を意識してもらえたらと思う.


その投稿にかかるエネルギーや行動力の一部を,今一度全体を見極めるべく物事に向き合う勇気へと変えて的確な判断の元で実行してもらえたら幸いである.


※本投稿は予告なく削除する場合があります

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コラム 

September 08, 2016

2009年より異例のロングセラーとして業界唯一のDVD一体型プロジェクターとして現在も販売を続けているEPSON EH-DM30

TVを所有していない筆者としては自宅で純粋に映像コンテンツを見るだけのハードウェアに触れる事自体まれだが,久しぶりに集中して視聴に使用したので,その時純粋に感じた事をレビューと言う形で記載する事にした.

様々なサイトで評論家から個人に至るまで多岐にわたり意見や使用感が述べられている機種なので今更ではあるのだが,中古市場でも人気のモデルと言う事もある為ご興味ある方は是非参考にしていただければと思う.
※EH-DM30の以前の紹介記事はこちら


<モデルの仕様>
モデル:EH-DM30
種類:液晶プロジェクタ(LCD projector)
光束:2500lm(最大)
コントラスト比:3,000対1
色再現性:8bitカラープロセッシング(約1677万色)
液晶パネル画素数:1280×800※WXGA(×3LCD分各色パネル)
外形寸法(W×D×H):335mm×239mm×127mm
質量:約4.3kg
付属品:電源コード/リモコン/収納用ケース/天井投写キット/他...
※投射レビュー時の各種モードは初期設定のまま
※スクリーンは撮影用背景不織布の黒を下地に白を投射面にして代用


<レビューに使用したディスク>
・DVD:ビーストウォーズDisc1

※著作権の都合上,掲載記事上の写真は個人動画の投射画面を使用


記載の仕様はカタログスペックであり感じ方は人それぞれだろうと思うので参考程度に考えていただくのが一番かと思う.
尚,以降の内容もあくまで私感ではある為,感じ方に個人差は生じる事と思う.
購入を検討されている方は是非,実際に実機を見てもらいたい.


■解像度感について
映像に関してはソースがDVD(HD 720)であるため,液晶パネルの有効画素数として考えればリアル解像度による表現は出来るわけだが,そんなDVDを視聴しても解像度の鮮明度には若干曖昧な雰囲気を帯びている感じがする.

0.59型のTFT液晶パネルを用いた透過型なのでドット感は多少感じられてしまうが,現行のエントリーモデルもほぼ同等クラスであり大きな差はないと思う.

ただし,発色に関しては8bitカラープロセッシング故に約1677万色と,10bitカラープロセッシング(約10億7000万色)の最新モデルから多少劣る為,その辺が影響しているのかもしれない.

ただ,超解像技術は盛り込まれていないモデルであり画質面を評価するのは少し酷かとは思う.

DVDソースやLDソース等を見る目的で考えれば,プロジェクタらしい柔らかな表現とも言える画が楽しめて個人的にはこれはこれで乙なものだと感じれる為,個々人で感じ方や捉え方は変わるだろう.

投射距離とスクリーンサイズの関係に関しても3m程度で90〜110型程度と実用的に考えればそれなりだ.
確かに,今時の単焦点モデルだとTVボードに置いても80型クラスが投射できてしまう等の進化がすさまじい訳だが,3m離れて投射出来ない程奥行のない部屋での大画面は圧迫感があり視聴を純粋に楽しめるかが微妙なラインかと思うので十分な仕様と考えられる.


■明るさやコントラスト感について
スペックの通りと言ったところだろうか,一般家庭の使用がメインと考えると少し心もとない明るさとコントラスト感ではある.

しかし,今回は撮影用の不織布を2重にした簡易のなんちゃってスクリーンで確認した為,あまりしっかりとした評価とは言えない.
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簡易スクリーン

どこに焦点を置くかにもよるが,やはり限りなく外光を遮断できる暗室で反射率が整った専用のスクリーンを使うのと,遮光があいまいな部屋で白っぽいカーテンや壁等への投射ではプロジェクタの表現力の感じ方は大きく違うだろう.

一般の部屋でも気軽に大画面をと捉えると,せめてもっと明るさをとは思うが次回の機会があれば正規のプロジェクタ用スクリーンを使用して再評価してみたい項目である.


■音声について
オールインワンによくある事だが,音質と言う面においても某比較サイト等では厳しい意見が多く感じられる.
ワット数はあまり関係ないのだが10W,直径4.5cm程度のスピーカ×2にしては個人的には十分な音圧感が出ていると感じるわけだが,今時の家庭用TVはスピーカの音質もそれなりに聞こえるように配慮されているところを見ると『若干心もとないのだろうか?』とも感じないわけではない.
確かに,映画等がメインの用途と考えると80Hz〜200Hz辺りの低域や,8k〜16kHz等の高域がもう少し力強く出てくれればインパクトはあるのかもしれない.

ただ,スピーカを大きくしたりエンクロージャとなるボディ部分を見直せば音圧や音質面を少しは改善できるかもしれないが,コンパクトさと引き換えに出音の向上を狙ったところで果たして皆さんはこのモデルの購買意欲が倍増すると思えるだろうか?と考えればそれが如何に無謀な要求なのが判るので筆者としては販売チャネルとのマッチング性と言うか価格相応の音質と捉えるのが妥当なのではないかと思う.

オーケストラの演奏を上映したりと言ったミュージックビデオの用途等,音質面を気にするならS/PDIFを含む外部出力も丁寧についているわけだから外部オーディオ機器につなげばよい.

本レビューに使用したソース(ビーストウォーズ)は爆発音や打撃音等のノイズ成分から声優陣のコミカルなトークに至るまで非常に多彩な音声をカバーしなければならないわけだが,それがTV代わりに使うコンパクトプロジェクタと言う位置付けの本体から余すところなく再生されていると考えるならば個人的には十分な仕事をしてくれていると感じる事が出来る.

むしろ,スピーカの音質よりFANの回転音が気になる.
可搬性の高いモデルと言う事も相まって,固定設置よりは"使う時だけ持ちだす"事が圧倒的に多いと考えられるモデル故,割と筐体の近くで視聴する事が多いのではないかと思う.
それを念頭に置くと,このFANの回転音は相当に大きいと感じてしまう(カタログスペック上では最小29dBとだけ記載されている※30dBがささやき声程度)

回転数を押さえるEcoモードでもそこそこ大きい為,天吊り設置等でもしない限り音声の音量はそれなりに必要になると感じるほどだ.
iOS用アプリの簡易騒音測定アプリによる計測結果は本体から約1m離れた耳の位置で約56dBの数値を示していた(室温約27℃程度の環境でDVDを再生時)
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計測状況の写真


StudioT'sの所有物で多少年数は立っている為,経年劣化等も相まっての事なのだろうか?
カタログスペックの動作条件は解らないが程遠い数値だった.
アパート等の近隣が隣接している場所での夜間視聴の際には特に気になる点と言えよう.

FANは物理的に動作・回転するものであり駆動音は多少致し方ない訳だが条件によってFANの回転数の変動があると考えると非常に耳についてしまう.
もう少し改善できると有り難いと言うのが正直な所だろう.


<所感>
2009年から未だ公式に販売され続けている本モデルであるわけだが時代の流れを考えれば価格対スペックを念頭に入れるとFullHDが主流の現存,安価なエントリーモデルにすら劣る部分はあるのかもしれない.

しかし,液晶画面付きコンパクトプレイヤー等のように特定の使用用途に絞った製品と同じポジションと言った見方をすればオールインワンと言うカテゴライズに置いては筆者的に十二分に歩があると感じる.

時代の流れでビルトインドライブのBlu-ray化に市場欲がないわけではなさそうだが,今後も『Ultra HD Blu-ray』をはじめ規格の拡張や映像目的で具体化されるかはさて置き水面下では『Archival Disc』等,次世代大容量記録システム誕生の兆しがある中で今現在"BD"に対応した所で果たして現行モデルに置き換わるだけの長寿モデルとして生き残れるかは微妙と言える気がする.

リアルFullHDパネルが一般化しているホームモデルにおいては疑似4K等の技術がもう少しこ慣れて安価に市場流動する事になればBDドライブでのオールインワンも意味があるかもしれない.

ただ,個人的には天井投射キットのついたこのモデルは少々FAN駆動音がやかましい気もするが,寝ながらでも見られる手軽さが売りだと思っているので疑似4K等への対応に特別な期待は正直ない.
P9070020
天井投射写真

BD化であまりに解像度感と言うか画がシャッキリしてシャープになるのも手軽な視聴と言う点を考えると疲れるだけのようにも感じる為,このくらいの解像度感でDVDを入れるだけの簡単大画面投影と言うのは悪くわないのではないかと思う.

ランプこそ値は張るが,筐体に至っては中古市場でもこ慣れた価格で多く出回っているようなので,プロジェクタに興味を持ち始めた方はこの手軽なDVD一体型の『EPSON EH-DM30』を是非お手に取っていただき,家族や恋人と束の間のプライベート映画館を楽しんでみてはいかがだろうかと思う.

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AV(オーディオビジュアル) | コラム

June 10, 2016

今日,楽譜を各種タブレット端末に保存して見ると言うスタイルはアマチュア現場において非常に多く浸透しているかと思う.
私もセッション等ではタブレット端末にPDF化された譜面を入れて数百ページにもなるA4サイズのハンドブックは持ち歩く事なく過ごしている.

ただ,この電子デバイスによる譜面代役には画面サイズの制約が付いて回る事を悩むユーザも多いかと思う.
A5サイズ程度のデバイスでは譜面が小さく視認性が悪くなったり,譜面をめくる作業がやり難かったりするしiPadProのように画面が大きなモデルは必要以上の高スペックでそれなりの金額になってしまい譜面を手軽に持ち歩くを実現するためには少し負担が大きすぎるのが現状である.

そんな中,テラダ・ミュージック・スコア社がこの度,楽譜専用デジタルデバイス『GVIDO』(グウィド)の試作モデルを公開した模様だ.

E-Ink社の電子ペーパーディスプレイ「Mobius」の13.3インチ版を2つ用い,A3見開きの楽譜をそのまま表示する事を可能にしたようで,ボディデザイン等の配慮によりピアノ等にも傷をつける事のないミュージシャンにうれしい仕様のようだ.
尚,電子ペーパーのカテゴリーにおいて2画面を使ったモデルは世界初らしい.

値段等は公表されていないがSONYのDPT-S1にも用いられているディスプレイを2枚も使用していると考えると,安くはないのかもしれないが,視認性や取り回しの面ではタブレットまでの機能がいらないユーザーにとっては注目度も非常に高いと言えそうである.

電子譜面のネックは重量とページめくり,そしてバックライト光源による光による問題だと思う.
その内の2点が本商品では非常に改善されると言えそうだ.

現状では発売に向けてのデモ発表なので,まだまだ仕様は確定していないかと思われる.
個人的にはプロの現場で要望の多いタブレット端末の欠点である暗転時に明るく光る液晶のバックライト問題をスポイルした仕様にして欲しい.

いわゆるTVのようなエコモード機能に使われている照度センサーを用いた外光に合わせて予め設定された画面照度やバックライトまたは画面のオン/オフ機能が動作するような仕組みを導入すると,現場でも非常に使いやすくなるのではないかと思う.

いずれにしても,今後非常に注目度の高い製品になる事だろう.
製品化に期待したい.

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コラム | 音楽

April 23, 2016

先輩達からは『無駄遣いして〜』って言われてしまうOLYMPUS E-M5

カメラとしての出番は全体の20%未満.
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※尚,当方のメインカメラはNikon Df
いわゆるOM-Dシリーズでコンパクトが売りのミラーレス.
動画が撮れるが初期型故に色々問題児.
だましだまし使っているウチにドンドン筐体がイカツクなった結果がご覧の通り.
中古素体を買ったのでご存知の方はわかると思うがアクセサリのが本体より断然高い.

下のグリップ部分はバッテリーを2個装備にするパワーバッテリーホルダー.
そして上のシューマウントにはオーディオ入力端子を増設させるオプション.

このモデルの辛い所は小型ミラーレスと言う特徴故の,軽量化優先設計なので色々オプションぶら下げないとアクセサリーがつながらない点.

撮影は室内がほとんどなんでパワーバッテリーホルダーなんて使わないのだが,これがないとACコンセントに挿せないと言うオマケつき.
オーディオ入力もT'sの動画撮影は音声別録りなので本来いらないのだが,演奏撮影等で音がないと編集時にシーン判別できなくなるためカメラにも収録中の音声を送るために仕方なく装備.
無駄にお金がかかるのはミラーレスの欠点ともいえるが仕様上これが特徴であり仕方がない.

レンズはスタンドセッティング都合で単焦点だと使いづらいためf値低くて不満だがPROじゃない廉価モデルを装備.
その分,室内撮影時にはポートレート用の4灯照明を2機用意.
照明である程度明るさを誤魔化しても色再現度は非常に低い.
被写体が女性なら肌が白くなって都合がいいのかもしれないけど対象はT'sLABだしねぇ…
出来ればPROモデルに差し替えたいがさすがにスポンサーのない個人撮影では資金的に生活が出来なくなるのでかれこれ3年くらい連続で却下を出し続けている状況.
StudioT'sLABは写真屋さんじゃないので仕方がない…

ここまで,無理やり引っ張ってきたがやはり最大の泣き所と言うか不満はMark兇里茲Δ淵丱螢▲鵐哀襯皀縫燭HDMIモニタリングスルー機能がない事.

今時,動画撮影でこれが出来ないのは致命傷.
こんなことならメインのDf買わずにEOSやDシリーズをチョイスすべきだったのだろうか…
仮にフォーサーズ系の遺産を残すにしてもE-M5をここまでゴテゴテにするくらいならローンしてでも『Blackmagic Micro Cinema Camera』を買うべきだったと改めて思うが後の祭り…
カメラは昔からの憧れだっただけに買う時はそれなりにしか考えずの憧れ重視でチョイスだったが蓋を開けたら動画撮影がメインと言う本末転倒な状態にまさかの箸棒となってしまった.

買い物と言うのはなかなかに難しい.
カメラはやはりカメラ.
皆さんは是非しっかりと吟味した買い物をして欲しい.
私は,意地で頑張るつもり.
いつまで続くかは判らないが―.

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コラム | カメラ

March 30, 2016

SONY PS-HX500
いわゆるレコードに特化したオーディオインターフェース一体型のプレイヤーでUSB一つで専用アプリ(Win,Mac両対応)を使ってPCへ録音保存が可能なモデルである.
プレイヤー一体型としては同社製PS-LX300USBが記憶に新しい.
44.1kHzまたは48kHzのサンプリングで16bitリニアPCMにて保存が可能なのでCD/DVD音質程度での保存が出来る等,iPhoneやカーステレオでの視聴がメインでかつレコードプレイヤーから購入を検討しているユーザー層には値段もそこそこで魅力的だったと思うが今回紹介するPS-HX500のポイントはハイレゾリューションサウンド対応した事だ.
付属のアプリケーション経由で5.6MHz DSD形式か192kHz/24bitリニアPCMのどちらかで保存が出来る模様だ.

AudioI/Fを買ってレコードプレーヤーを接続して,専用の波形編集ソフトで録音と言った面倒さが無いのでレコードを豊富に持っている層のユーザーには特に魅力的な商品だと思われる.

尚,価格はSONYストアで税込約6万とやや高めではある.


ご存じの通り,ハイレゾにこだわらなければレコードをmp3やwav形式で録音保存可能な専用ハードウェアは様々なメーカーから販売されている.
一例を上げればサンワサプライ社からも400-MEDI012が販売されているほど,最近では普及しているわけだが,やはり今回のポイントはハイレゾ対応と言う部分と言える.
市場では一般ニーズでの普及が今一つのハイレゾ.
一番の理由はやはり普及メディアや再生環境の問題である.
確かに,ここ最近はレコーディング現場でも96kHz24bit以上での収録は一般的に普及しておりPA現場に至っても内部処理が48kHz以上の仕様が当たり前になってきているわけだが,残念ながら家庭用機器でのハイレゾ普及率はそれほど高くはない.

皆さんが普段一番音楽を聴いているであろうスマフォ等でもファイルの転送が出来てもハイレゾソースの再現には専用のアプリケーションやハードウェアが必要になる等,手軽さに欠ける.

それが逆にハイレゾと言う世界観に付加価値としての魅力を見出しているとも取れなくはないわけだが,一般ユーザーにはその魅力が果たして伝わるのだろうかと言う疑問すらある.


そこで,SONYが打ち出した今回の手法は非常に意義があると感じた.
市場に普及していないハイレゾを自分の持っているレコードと言う遺産を使用させてユーザー自らが自分だけのデータバンクを作る事でアナログレコード愛好家にハイレゾリューションと言う言葉とその存在意義を認識してもらういい機会を作ってくれるのではないかと思うのだ.


理論的には44.1kHzと言うサンプリング周波数は決して低度な技術ではないし,20〜20kHzと言う一般的に人間が認識できるとされている可聴範囲以上を補う事を考慮したら48kHzでも十分ではあるはずなのだ.

また,ビットレートに至ってもダイナミックレンジの高い最近のオーディオでは極端な差は出にくいし,通勤や車内等でBGMとして聴く音楽と言う身近な視聴環境を考えれば特別16bitの再現度が低いとは言えないだろう.

それを証明したのがmp3等の圧縮形式ファイルの普及であり,現在はサンプルビット数こそ高くはなっているものの未だに根強く配信等で使われている.

それでも,ハイレゾを普及させるためにはやはり音楽を視聴する楽しさに魅力を感じる人々へ認知してもらう事が大前提と言えるだろう.

レコードと言う媒体は,そのものが物理的に大きくポータブルに視聴するものではないわけで,レコードを愛好する人々の中にはまだまだステレオオーディオシステムへの憧れ等を持ち続けている人々は多いはずである.

プレイヤーと言う枠ではあるものの6万円台と言う少し高いかなと言う設定価格も,逆に言えば手が出ない程高くはないと思わせる魔力のようなモノが感じられる.

久しぶりに国産メーカーの本気を見た気がした.
尚,参考までに各種メディアでの普及している仕様は以下の通りだ
・CD:44.1kHz/16bit
・DVD:48kHz/16bit※規格上は96kHz24bit(ハイレゾ)の収録も可能
・BD:96kHz/24bit※規格上は192kHz/24bitまで対応
DVDも旧規格と思うべからず,実はハイレゾ対応の情報でオーディオデータを保持できるのである.
ハイレゾも,決してメディアに阻まれたオーバースペックな仕様と言うわけではないのがお分かり頂けると思う.
近年の米国を中心に最沸しているレコード回帰は一時的なブームではないかと感じられる訳だが,これを期に腰を据えて視聴する音楽を楽しむと言うオーディオ愛好心が日本の市場にも戻ってくれたらと刹那に思う.
そして,これを切っ掛けに手軽なハイレゾ環境を実現すべく低価格帯の対応ミニコンポ等の普及やDSDの敷居下げにつながれば幸いだ.

music_office at 21:09コメント(0)トラックバック(0)  mixiチェック
コラム | AV(オーディオビジュアル)

March 03, 2016

突然ですが,PCでI2Cを制御できる機器を探しています.

<目的>
とある電子楽器のコントローラ部分をMIDI化してスタンドアローン動作させようと考えています.
それに伴い内部解析をしたところI2C通信でしたので専用のI2C-MIDI変換器をPICマイコンで設計しようと仕様作成を始めました.
しかし,該当機器内のコントロールICが自社開発品で仕様が全く分からず,通信状態はさておいてもスタンドアローンでの動作状態にすら持ち込めていません.
そこで,パワーオン時に解析したデータパケットの中からネゴシエーションに関係すると考えられる羅列を送って立ち上がるかの検証をしようかと考えています.


<把握内容>
・内部回路は5V動作
・400kbit/sのFast mode動作
・該当機器(コントローラ)が動作状態(マスタ)にある時は必ず同アドレス宛(恐らく本体CPU)に送信している
・電源起動時に該当機器(コントローラ)が必ず叩くアドレス以外のアドレス(約5種類)への通信もある
・その他,通信内容など一部解析は出来ている※本件に関係ないので詳細割愛

最初はI2CのラインがHiアクティブになれば勝手にマスターとして起動してくれるのかと思っていたのですが,電源を与えても全く動き出さないので推測ですが電源挿入時に本体側CPUから"お前の現状を教えろ"的なメッセージが送られてきて,それをきっかけにコントローラ側がマスターになり動作状態になるのではないかと考えています.


<求める機材>
・Fast mode動作に対応
・5V動作に対応
・マスター/スレーブ両対応
・PCアプリケーションで通信可能

該当のデータをまずは送信をしてみないと判らないので,兎に角まずはマスターモードとしてデータが送れる事,そして願わくばスレーブとしてコントローラからのメッセージを受け取りたいです(最悪は無くてもロジアナで確認できますが,通信衝突が起きて変な動きをされると解析にならないのでマルチマスタ対応を希望)

マスターオンリーとか,PCアプリレスはたくさんあるのですが,なかなか上記をカバーできるハードウェアが見つかりませんでした.

PICを使っての自作も考えましたが工数が全然ない状態でお手伝いさんもいるわけではないので難しいです.
リンクのハードウェアで望みが叶う事は判っていますが,もしより安価で確認可能な物があれば是非,教えていただきたいです.
よろしくお願いしますm(_ _)m

music_office at 22:54コメント(0)トラックバック(0)  mixiチェック
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