直なところ、がっくりした。「何、それ!」とも思った。完売した夜の公演の追加公演を当日の昼間、しかも14時から行うと言うんだから(ちなみに夜の部は、17時30分開演)。7月の大宮公演は申し込まなかったが、エッグマンの追加公演には外れた。だから、中野公演は万全を期してチケットを申し込んだ。「当選」の文字を目にした時は、心底嬉しかった。でも、この追加公演の話が出てきた途端、どうにか手に入れたチケットが急に色褪せて見えた...。


何しろ、あれから30年近く経っている。こっちもイロイロあった。もう、あの頃のように「レッド(レッズ)に会える!」ってだけで喜ぶ年でもない。はっきり言って期待するものは大きい。ついでにチケット代も、あの頃、ライブハウスで観たときは2500円くらいだったし(招待券で無料だったけど)、武道館も西武球場でも「1,000円」でやっていたのに、今じゃ手数料も入れると9,000円以上だ。

いや待て。「1,000円で武道館!」。「1,000円で西武球場!」って、あったなと思いだした。


そこで急にさっきまでプンプンしていた気持ちが和らいできた。ひとまず、ちゃんと観てみようじゃないかと。振り返れば、「型破り」って響きはなんともレッズらしいし、彼らの代名詞の1つでもあったはずだ、と思い直した。

「同じ会場で一日二公演やれば、手間も最小限に抑えられるうえに、利益は最大限だ」なんて、考えを抱いたのは、下種な自分の単なる思い込みだったのか、どうかも確かめてみたい。

というわけで、急遽、昼の公演にも参戦することにした。


結果。
いかに自分の考えが浅はかでバカでクズだったのかを思い知らされる、渾身の素晴らしいロックンロールショーであった。

席に着いたときから、何とも言えない空気が会場には漂っていた。一人で会場に行った。にもかかわらず、何とも言えない「同窓会」感が溢れていた。ショーが始まる前から、「今日は来てよかったな!」と思った。

「King's Rock'N' Roll」で幕が開けると、あとはもう一直線。マイクスタンドをブン回すユカイくん。あの頃以上に切れ味鋭いカッティングを決めるシャケ。マルコム・ヤングさながら、どっしり構えて演奏に専念しているキヨシ。シャケとユカイくんが一本のマイクで絡めば、50近くなった今でも胸が熱くなるから不思議だ。

レッドの音楽を聴きながら、参戦した人たちはどんな風景を描いていたんだろう?演る側も観る側も、とにかく笑顔が一杯で胸が何度も熱くなった。

というわけで、記憶にも記録にも残る一日二公演を体験したこの日の出来事は、また1つ大切な思い出になった。

「30年前、こんな世界になるなんて想像していなかったよね」と話すユカイくん。本当だよねと心の中で思った。「来年また(縁があったら)会いましょう!」と言っていたけど、さあどうなることやら。

かつて、「枠にとらわれるなよ」、「くたばりゃしないぜ」と歌ったレッズ魂は30年という時を経ても健在であった。あっぱれ、レッドウォーリアーズ!

ps.この日は、ipadも持って行かなかったし、スマホは持っていないので写真はなし。でも、この日の出来事はしっかり胸に刻んできました。ところで、オフィシャルのセットリストを見ると、昼の部公演は、「Outsider」→「Wine & Roses」となっていますが、これ逆でしたよね?