言葉と文化、音楽を伝える技術翻訳者・音楽ライター、ヒロ ムラタのこれまでとこれから

「ロックがあれば人生をリッチに過ごせる!」。静岡清水で個人翻訳事務所を営む、元ロック少年が海を渡り(トロント)、紆余曲折を経て好きなこと(翻訳、音楽ライター)を仕事にするまでの『これまで』と『これから』を綴ります。海外や国内でのライブ体験記、音楽情報、本業の翻訳や育児などについても。

2016年06月

トロントの夏の祭典「TD Toronto Jazz Festival」が、本日6/24(金)~7/3(日)まで10日間に渡って開催されます!

オフィシャルホームページを見ると、「1,500人以上のミュージシャンが集結し、全350公演以上が予定されています」とのこと。
 
いいですね~。この時期トロント市内はまさしく音楽一色に包まれます。従来の Bar や Cafe、コンサート会場に加えて、あちこちに特設会場が設けられ、連日熱演が繰り広げれます。とにかく街中を歩いていれば、どこからか演奏が聴こえてきますから、音楽好きにはたまりません。コンサート会場の場合、前売りチケットなどが必要になりますが、会場によっては無料のショーもありますし、気になる音楽が聴こえてきたら、その会場に足を踏み入れてバンドを愉しむこともできます(ドアで入場料を求められたり、求められなかったり、その辺はイロイロです)。

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トロントで暮らしていた頃は、この時期が本当に楽しみでしたね。長い長い冬が終わり、夏に向かっていく時期で、気候的にも野外で音楽(+ビール!&食事)を楽しむには打ってつけといえます。

簡単にフェスの紹介をしておきますと、1987年に始まったこのイベント、今年でめでたく30回目を迎えるそうです。過去、29年間のデータを見ると、これまでに 32,000 組以上のアーチストが出演し、そのうちの 85 %以上がカナディアンというこだわりようです。

個人的な想い出としては・・・。

普段は地元のバンドを観る機会が多かったので、こういうときは普段なかなか観れないアーチストを観に行きました(チケット代は、普段より若干高めの設定)。

 
以下、記憶に残っている順にご紹介します。


1.Dirty Dozen Brass Band(ダーティー ダズン ブラス バンド)

これは、嬉しかったですね~。90年代以降はネヴィルブラザーズを聴き始めた影響で、ニューオーリンズの音楽にかなり入れ込んでいました。Neville の名作「Yellow Moon」(1993年)に収録されている「Fire And Brimston」のホーンセクションには打ちのめされましたからね。こういうバンドは、デカイステージがよく似合います。そして何より、お祭りにはもってこいのバンドと言えるでしょう(街中に現れた特設会場の中ではなく、外でガンガンに漏れてくる音を愉しみました♪)。
 

2.DR. John(ドクター ジョン)
これも、嬉しかったですね~。オンタリオ湖のすぐ横にある会場(Harbourfront Centre)で観ましたが、もうとにかく存在自体がニューオリーンズですよね。「圧巻のステージング」と書きたいところですが、こちらも会場内には入らず、すぐ横の公園のベンチか何かに座って愉しんだ記憶があります。


3. Ben Harper (ベン ハーパー)
Ben Harper and The Innocent Criminals - Jah Work: A Lewis Marnell Tribute
前年にはクラブ規模で観れたのですが、商業的成功を収め、それまでのクラブ規模でのライブからコンサート会場に移行した時期です。これも、DR. John を観たときと同じ会場。しかも、中には入らず、漏れてくる音を愉しんだのでした。


と期せずして、どれも入場料を支払っていないのですが(しかも全部アメリカのバンドだ...)、とにかく街中に音楽が溢れている様子が少しでも伝われば幸いです。

次回は、今年出演するアーチストの中で実際に観たことがあるアーチストをいくつか取り上げたいと思います。というわけで、トロントに行くなら、間違いなく、この時期をお奨めします!

本日、届きました!SION、これからも歌い続けてくださいね。応援しています。

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記念に並べてみました。

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ところで、このレコードの「新宿の片隅で」っていうのは、SIONの手書きなのかな?インナーのメッセージも手書きだけど、随分かわいい文字を書いていたんですね♪

先週末、仕事を終え、ツイッターをボケーっと見ていると、おぉ!なんと藤井一彦さん(THE GROOVERS)が The Jayhawks の「Save it for a Rainy Day」のミュージックビデオをツイートされていました!
 
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好きなアーチスト(→藤井さん)が、自分が好きなバンド(The Jayhawks)を期せずして取り上げていてテンションMAXに!(三宅伸治さんを観に行ったとき(@磔磔)、ケブモやジョンハイアットが開演前に流れていたときも嬉しかったなぁ...)

普段は、南部の音楽大好き人間ですが、ミネアポリス出身の The Jayhawks は本当によく聴きました(2000年に発売された「SMILE」までは手元にあります)。早速、調べてみると、紆余曲折あったようですが、現在も活動中。

彼等の音楽は、「オルタナティブ・カントリー」と表されることもあるようですが、個人的には「カントリー・ロック」という言葉の方がしっくりきます。メンバーの変遷などを見ていきますと…。

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2011年の9月にリリースされた「Mockingbird Time」では、オリジナルメンバーであった Mark Olson が劇的に復帰('95年にリリースされた名盤「Tomorrow The Green Grass」以来)。元々は同年1月に初期の作品が再発されたことを受けて、Louris、Olson、Perlman、Grotberg そして O'Reagan のラインアップでショートツアーを行ったのがきっかけだったそう(なんと、'86年のリリース当時には2千枚しかプレスされなかった「Bunkhouse Album」も初CD化)。→早速、ポチりました

その後、ツアーはこのメンツで2012年の秋まで続き、北米や欧州を中心に100本以上の公演を行う。が、このツアー後、ゲイリーとの関係が「ギクシャクした」ことを理由にマークが再度脱退。

2014年になると「 Sound of Lies (1997年)、「Smile (2000年)」、「Rainy Day Music (2003年)」が再発(&LP化!)され、Louris、Perlman、O'Reagan、Grotberg、Johnson というメンバーでツアー&レコーディング。

そして、R.E.M のギタリスト Peter Buck らをプロデューサーに迎え、スタジオアルバムとしては通算9作目となる「Paging Mr Proust」が 4/29 にリリースされたのでした!

オフィシャルページを見ると、5/20から7/末までツアーの日程がびっしりと組まれています。そして、6/10 @ Lee’s Palace、6/11 @ Horseshoe Tavern の記載が!(トロント公演)。わー、これは観たかったです。前者の会場では、Lisa Loeb や Brother Cane、後者の会場では、Ben Harper や Jason & The Scorchers、さらには、Ron Sexsmith を観た思い出深い会場です (いずれも、'95年~'96 年の話)。ちなみに、「Lee’s Palace」はライブハウス然とした会場ですが、「Horseshoe Tavern」は一見すると普通の Bar。でも、お店に入って横に伸びた長いカウンターを通り過ぎると、奥にこじんまりとしたステージが広がっています(地下にトイレがありますが、楽屋も地下にあるらしく、開演前のベン(&バンドメンバー)らに遭遇してびっくりしたっけ)。

昔からのファンにとっては、マークに思い入れがあるでしょうが、バンドは生き物ですからね。進化していく過程で、メンバーチェンジもやむを得ないでしょう。現在の The Jayhawks の音は、ぜひ自分の耳で確かめたいと思います。でも、こうして往年のバンドが第一線で活躍していてくれるのは嬉しい限りですよね♪

<<最新作より>>
The Jayhawks - Quiet Corners & Empty Spaces

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Paging Mr Proust

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☆「Mockingbird Time」(2011年) *Mark Olson 復帰時

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ツイッターやフェイスブックを使い始めて4~5年になります。何気なく見ていると、同業者や憧れの職業に就いている諸先輩方の経験に基づく「ありがたいアドバイス」を目にすることがあります。

数年前のこと、同業者の方(達)がこんな意見を交わしていました。

Aさん:「受注する際、値引きには(絶対に)応じないこと」
Bさん:「そうそう、大型案件を受注するときでも、自分を安売りしてはいけません」
Cさん:「引いては、業界の単価を引き下げることにもつながりかねませんしね」

てな流れであったように記憶しています。

どの業界(世界)でも、そうだと思いますが、ある程度、名前が知られた方の発言・意見というものは、意見そのものがどうのこうのというよりも、

「○○さんが言っているから正しい!」
「わたしも同意!」
「みんな(他の人)にも教えてあげよう!」

という妙な図式が成立する場合があります(特にSNS上)。

もちろん、名前が知られている方というのは、経験や実績に基づいて発言・発信されているわけで、タメになるものが多いです。でも、全てが自分に当てはまるかというと、そうじゃありません。

ここ、テストに出ます!じゃなくて、勘違いポイントです。


なぜなら、ここに勘違いした当人がいます。

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数年前の話ですが、懇意にしている取引先(翻訳会社)から打診がありました。過去にも受注したことがある案件です。普段の作業でいうと、1.5~2か月分くらいの仕事です。「うしし...」と思って、作業上の細かい確認をしていると、「少し、ヴォリューム ディスカウント(値引き)してくれないかしら?」との申し出がありました。

ちょうど、SNSなどを見て「勘違い」していた私は最初、この申し出を断固拒否しました。その後、ある程度譲歩して「総額の2%」くらいならということで先方に提案しました(先方は「5%程度」を希望していました)。

で、どうなったかといいますと、翌日には発注予定だったこの案件。急転直下で「他に(値引き後の提示額)で引き受けてくれる翻訳者が見つかった」ということで、するりと私の手から逃げていきました。

そう、約80万円の仕事が目の前から消えてなくなりました...。

この取引先とは、4~5年の付き合いがあり、わりと「強く」出ても私の要望が通ることが多かったこともあり、ここでも「勘違い」して、ゴリ押しして見事に失敗しました。振り返ってみると、このPM(プロジェクトマネージャー)さんとは、これが二度目のやり取りで、彼女のやり方をよく知っていなかったことも失敗につながった原因の1つかもしれません(ちょうど今頃の時期でした)。

というわけで、この年の夏の売り上げは、このときの躓きが大きく影響し散々たるものでした。

以来、この取引先とはなんとなくギクシャクした関係になってしまい、今では年に数回のやり取りになってしまいました。

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失敗をした後、得たことは2つ。

1つ目は、「人の意見に流されないこと」。

前述の諸先輩方の投稿ですが、「翻訳関係者」と一口に言ってもいろんな方がいます。翻訳会社を経営している方から、翻訳会社の会社員として翻訳に従事する人、メーカーの海外事業部などで時々翻訳もする人、子育てがひと段落して空き時間に翻訳をしている人、翻訳スクールで講師として教えている人、副業として翻訳をしている人、そして私のようにフリーランスとして翻訳会社などから仕事を請け負って翻訳で生計を立てている人。多種多様です

いくつか共通点はあるものの、経験や立場、取扱分野、目指す方向、自分の人生の中で翻訳が占める割合など、人それぞれです。ゆえに、私の場合、例え先輩であっても、自分より稼いでいる方でも、スクールで教えている方であろうとも、どんなにその人が良いことを言っていても、あくまでも「参考程度」に留めるようにしています。

そして2つ目は、「翻訳業はサービス業であること」を忘れないこと。
これ、実は私の言葉ではありません。開業して、数年した頃、単価の値上げ交渉に躍起になっていた時期がありました。そこで、どうしたら効率よく、有利に自分の希望する単価に持って行けるか、師事していた先生に相談したことがあります(→今考えると、若気の至り以外の何物でもありませんね)。


先生は、やんわりとこうお返事してくださいました。

「翻訳はサービス業ですからね、多少の値引きには応じられてみたらいかがでしょうか?」

この言葉には当時、ガーーンときました。そうです、私は「翻訳=専門職」つまり、「ある程度お金をもらって当然」という認識(おごり)があったのです(「翻訳=専門職ではない」とは言いませんよ)。

最初に、「人の意見に流されないこと」と書きましたが、この先生のアドバイスには思い当たるフシがあります。駆け出しの頃、ある案件を打診された際、値引きを打診されました。これまた数か月に及ぶ案件でした。当時の私は「そんなものか」と思い、この値引きを受け入れました。で、数か月かけてその案件を納め、しばらく経ったある日、先方から連絡がありました。

担当者の方曰く、「先日は値引きを受け入れてくださいまして、ありがとうございました。今後も引き続き、お仕事をお願いしていきたいと考えております。つきましては、(わずかではありますが)次回から単価を上げさせていただくことになりました」とのこと!

以降、この取引先とは非常に気持ちよくお取り引きさせていただきました。

例えば、近所のパン屋さん。朝早くから営業していて、夕方になると、売れ残ったパンは全品割引になります。賞味期限の関係から致し方ないことでしょう。でも、中には割引をよしとしないパン屋さんもあるでしょう。どちらが賢いやり方か私には分かりません。でも、自営で事業を営んでいくにあたり、自分なりのやり方を確立していくことが大切だと思います。でも、失敗したら?そしたら、違うやり方を試すなりして、やり直せばいいじゃないですか? 最終的には自分自信で決断すること。それが大切だと思います。

SNS上には、今日もいくつも「ありがたいアドバイス」が流れてきます。そのアドバイスを横目に、まずは目の前の仕事に必死に取り組みます。

ロックファンの中には、「ホールなどの比較的大きな会場で行われるコンサートよりも、小さなライブハウスで行われるライブの方が好き!」という方も多いのではないでしょうか?演奏者の表情、使用機材もよく見えますし、演奏者と観客との間の距離が近いということもあり、小さなハコでの一体感はホールではなかなか味わえませんよね。

でも、アーチストの熱演に水を差す人って、残念ながら時々見かけます。というわけで、これまで遭遇した「なんだかなー」な人トップ3。

まずは、第三位:
「現代病」(?)の元ロック少年。
ホールでのコンサートはしばらく行っていないので、分かりませんが、ライブハウスでは開演前に「録音や撮影禁止」のアナウンスは基本ありません(「当然のモラル」だからなのか、「規制が困難」なのか、その理由は分かりません・・・)。今時、「演奏中に撮影するなんて・・・」などと言う私は古いタイプの人間なのかもしれません(いまだにガラケーですし)。

最前列でノリノリで聴いている男性。手を延ばせば、演奏者に届きそうな距離。と思ったら、演奏の最中、何やら急にモゾモゾ。取り出したのはスマホ。パシャッと撮っています(1~2度だけなら許しますがねぇ・・・)。見た目はいかにもロック好きなにーちゃんという感じでしたが、このあたり抵抗がないのは、新人類なのかもしれません。
(THE GROOVERS@磔磔)


そして、第二位。
おしゃべりが止まらなくなっちゃった元ロック少女。旧友と再会したり、共通の友人の話題で盛り上がってしまって、演奏が始まってもしゃべり続けちゃう人。これ、ご自分では気づいていらっしゃらないようですけど、結構メーワクです。誰と誰が結婚したとか、Bちゃんが家を買ったとか・・・。ライブ会場は同窓会会場ではありませんのでご注意ください。
(土屋公平さん@SUNASH)

そして栄えある第一位:
始まる前からダメなおっさん二人組(&付き合わされた女性)。
これは、10年ほど前。SIONが凱旋公演を行った際の出来事。男性二人とそのうちの一人の彼女さん(?)風の三人組。開演前から出来上がっちゃっています。演奏が始まると、どこで覚えてきたのか、演奏中、曲間を問わず、
「You' are the man!」とずっと叫んでいます。ついでに、SIONに向かって「藤野くーーん!藤野くーーん!」とも。

これだけなら、まだしも、終盤になると、ご丁寧に前の方の席に座っている人のところに来てを立ち上がるように促し(強要し)始めました。
 
あらら・・・。

二列目の椅子に座っていた私のトコロにもご丁寧に来ましたが、もちろん相手にしませんでした。途中、見かねたお客さん(女性)が何か一声二声、大人な対応で声をかけましたが、馬の耳に念仏です。遂には、一緒に来ていた女性が、「ねぇ、みんな迷惑しているからやめようよ」的なことを言ったのですが、効果なし。このおっさんの耳には一切届きませんでした。
(SION with Bun Matsuda@RAGTIME)


傾向としては、

■飲み過ぎ
■仲間数人と来ている
■あまりアーチストに興味がない


といったところでしょうか。

普段、ライブハウスには一人で行くことが多いのですが、こういう人たちの仲間入りはしたくないものです。
 

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