言葉と文化、音楽を伝える技術翻訳者・音楽ライター、ヒロ ムラタのこれまでとこれから

「ロックがあれば人生をリッチに過ごせる!」。静岡清水で個人翻訳事務所を営む、元ロック少年が海を渡り(トロント)、紆余曲折を経て好きなこと(翻訳、音楽ライター)を仕事にするまでの『これまで』と『これから』を綴ります。海外や国内でのライブ体験記、音楽情報、本業の翻訳や育児などについても。

2016年11月

11月29日(火)にアルカディア市ヶ谷(東京)で開催される第26回 JT F翻訳祭に出席します。

関西に住んでいた頃の同業者仲間やSNSではつながっているけど、まだお会いしたことが無い方々、そして取引先の方々と会うのが楽しみです。

当日の服装は以下のような感じになるかと思いますので、見かけたら声をかけてくださいね~(名刺は取引先用と同業者用、それぞれ100枚ずつ用意してあるので足りるハズ)。あっ、眼鏡はフチ有りになるかもしれません。

HONYAKUSAI


当日は以下を受講予定です。 

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■9:30~11:00 @ 4階 鳳凰の間

または

■9:30~11:00 @ 5階 穂高の間 西

■11:30~13:00 @ 4階 鳳凰の間


■13:00~14:00: ランチ(佐藤洋一先生つながりの同業者さんと一緒♪)


■14:30~16:00 @ 5階 穂高の間 西

■16:30~18:00 @ 5階 大雪の間 東


■18:30~21:00 
「交流パーティ」

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*各セッション会場は、公式ページでご確認の上お出掛けくださいね。


なお、翌日は都内の取引先にご挨拶に伺う予定です。では、一人でも多くの方とお会いできるのを楽しみにしております。

「この人の前でウソはつけないな」

開演直後、そう直感した。
初めて会う人。初めて耳にする曲。
でも体は正直だ。

考える前に感じてしまう。
最新作「業(GOU)」収録の「テクテク、イキテク、アルイテク」で始まったこの日の公演。
止めどめもなく、涙が溢れてくる。

「タテ タカコ」とインターネットで検索すれば、きっと必要としている(以上の)情報が入ってくるだろう。でも、今日はそれはしたくない気分。

コンサートやライブに行くのは、大まかに分けて次の2つのパターンに分かれる。1つ目は、とにかくすべてのアルバムを持っていて、どの時代の曲が演奏されても口ずさめちゃうくらい入れ込んでいるSIONのようなアーチストを観に行くパターン。

もう1つは、最小限の情報をもとに「観たい!」。その思い一筋で会場に駆けつけるパターン。
今回が正にそれ。

コンサートを知ったのは前日の朝。
9月に山口洋さん(HEATWAVE)を観に行ったことがきっかけで知り合った方のリツイートだった。

「観たい!」直感的にそう思った。

タテさんのお名前は、数年前、SIONがブログで書いていたような記憶がある(これも検索すればスグに出てくると思うけど...)。


で、本日。向かった先は秋葉山峰本院本坊 大使館。平たく言うと、お寺。
「えーー、こんなところにタテさんが本当に来るの?」と思ったが、階段を登り、靴を脱ぐと、なんとそこにはタテさんご本人の姿が...(というわけで、まずはご挨拶)。
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民謡をベースとする元ちとせさんに打ちのめされたのは2001年の冬のこと。翻って、2016年秋。今日はタテさんに打ちのめされた。体が、心が震えた。

民謡ベースのちとせさんに対して、タテさんはというと、「童謡ベース」といったらいいんでしょうか、
とにかく聞いたことがない曲なのにその歌の情景が頭の中に自然と浮かんでくる。一度も聴いたことがない曲なのに、涙が溢れてくる。


この日は、昼の部と夜の部の二部構成。
昼の部は、親子で楽しめるコンサートだったらしい。

夜の部のMCで、「皆さん、寝転んだり、寝てしまってもかまいませんからね」と言った後、
「みなさんも、昔は子供だったんですから・・・」と口にするタテさん。

タテさんの曲ってものすごく立体的で、音と歌詞が映像となって聴き手に届く。なるほど、この感じは子供を寝かし付けるときの「絵本の読み聞かせ」のよう。とても心地よい。


40代も中盤を過ぎ、出来ることと出来ないことが見え始める今日この頃。いろんな意味で(?)憤りを感じる毎日。

でも、それでいいんじゃない?自分のペースで歩いていけば。自分の心にきちんと耳を傾けて歩いていけば...。

タテさんの歌を通じて、そんなメッセージが伝わってきた。

そしてこの日、気付いたことが1つ。涙の量は、左右で異なるということ。何故か、この日は右目から涙が止めどめもなく溢れ出てきたのでした...。

この日は出掛ける前にハンカチを持って行ったオレ。まったくもって正解だった(ちなみに、昼間はエスパルスのJ1復帰に歓喜の涙を浮かべ、夜はタテさんのコンサートで感動の涙を流すという一日でした)。

次は子供たちと一緒に観に行きます♪ 

タテタカコ New Album「業 」
2016年7月1日発売開始 (ライブ会場、通販限定)


タテ タカコ ライブ情報】 

 
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初めてビールを飲んだ時のこと、覚えていますか?最初から「ウマイ!」って感じる人は少なくて「苦くてマズイなぁ」と感じた人がきっと多いのでは?そんな苦くてマズイと感じたビールが今では美味しく感じられちゃうのだから、不思議なものです。


初めてコンサートというものに行ってから30年くらいが過ぎました。当時は、今のように情報が溢れていたわけではなかったので、テレビで見たり、ラジオで聞いたバンドやアーチストを生で観たときはそれはそれは感動したものでした。

コンサート(やライブ)に行く度に、開演前のSEで鳥肌が立ったものです。

それから早30数年。国内外で数えきれないほどのライブやコンサートに足を運び、いつの間にか、開演前のSEを耳にしても鳥肌が立つことはなくなっていました。


このバンド(THE BIRTHDAY)のライブに足を運ぶまでは。


彼等のことを知ったのは、SION 目当ててで録画しておいたある年のフジロックの演奏を見てのこと。フジケンさん加入後でした(ちなみに、「なぜか今日は」と「READY STEADY GO」の2曲でした)。


いやー、その映像は何度も繰り返して観ましたよ。以来、ライブ会場にも足を運ぶようになりました。ここ数年で一番よく観ているバンドです。磔磔に始まり、名古屋クアトロ、Sound Shower Ark、そして昨日足を運んだ窓枠で彼らを観るのはこれが二回目。

このバンド。いつ、どこで観てもゾクゾクしちゃいます。そう「忘れていたあの感覚が蘇る」というか、体が勝手に反応しちゃって、「鳥肌信号」が発せられるのです。頭で考える前に体が反応しちゃうんです。

SEでも。1曲目でも2曲目でも。その後も時々、ショーの間この感覚に襲われます。

とにかくバンドとして一体感がズバ抜けており、四人のメンバーから発せられる音の魂が混然一体となって、グルーブを伴い聴き手に襲い掛かってきます。その音に、体が自然と反応しちゃっているんだと思います。


イマイさん時代を観ていないので比較はできないのですが、バンドは昨年で結成10周年を迎え、今ある種の過渡期に突入した印象を受けました。分かりやすく書くと、ドカーーンと始まってジャラーーンと鳴らしてパッと去っていくバンドから、もう少し実験的な要素を盛り込んで聴かせるバンドに移行しつつあるというか・・・。

えっ、分かりやすくない?はい、では自分の目で確かめてみましょう。ツアーは昨日始まったばかりです。いずれにしても、今後も目が離せないバンドの1つであることは間違いありません。 


なお、期せずして「鳥肌」は戻ってきましたが、ビールが「苦くてマズイ」っていう感覚はもう二度と戻ってこないかもしれませんね。 昨夜も開演前に、美味しくビールをいただきました♪

昨日の記事に関連して。
振り返ってみると、駆け出しの頃は「根拠のない自信」で満ち溢れていました。どういうことかと言うと、少しくらい(はたまた全くの)分野違いの案件が来ても、自分の処理能力ギリギリまたはそれ以上の案件が来ても、「大丈夫、(俺なら)出来る!」と思っていました。

大きな勘違いと言うやつです。

時は流れ、開業後10年が経過しました。で、今はどうかと言うと・・・・。

仕事の打診が来るたびに、「不安感に襲われる」のです。自分の得意分野や処理能力も把握して、スキルも以前よりは向上し、スケジューリング能力も多少なりとは身に付け、作業環境も整備されてきているにもかかわらず、です。

具体的に言うと、ちょっと違う分野の案件の打診や納期の厳しい案件が来た場合、自分の中で「受注しても大丈夫度」が75%くらいにならないと、受注を見送ることがよくありました。

「これまでに犯した失敗を繰り返したくない」という気持ちが一番大きい理由だと思いますが、後で、「うーーん、やっぱり請けておけばよかったかな?」なんて思うことも時々・・・・。


こうなると、経験と実績を積めば積むほど、不安感が増すと言う負のスパイラルに陥り、どうしたものかと思っていたのですが、数年前、佐藤洋一先生のオンライン講座の中で、先生がその答えをズバリとお話してくれ、その謎が解けました。


「ダニング=クルーガー効果」

と呼ぶらしいです。これは、正しく自分の状況にぴったりと当てはまりました。以下のグラフで見ると、よく分かります(縦軸が「自信」、横軸が「経験」の度合いです)。
 

1104

 
(引用ページ:http://blogs.agu.org/wildwildscience/2015/02/15/reliable-vaccine-treat-dunning-krueger-syndrome/)



さらに興味を持たれた方は、以下のリンク(日本語)をどうぞ!(広告がちと鬱陶しいですが…)

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前回の記事では、【翻訳会社の無茶振りに振り回されない】なんて少しエラソーに書きましたが、こちらも随分無茶していた時代がありました、ハイ。

というわけで、ここから脱却するには、「常に学ぶ姿勢を持つ」しかなそうです。そういえば以前、佐藤先生からいただいた本(「理工系のための英文法再入門」(オーム社))の裏表紙には、「一生が勉強」という直筆メッセージが添えられていました。

ps.便宜上、「中堅」としていますが、「11年目なんてまだまだようやく第一歩を踏み出したに過ぎない」ことは承知しています。 

「トライアル」に時間と労力を費やし、晴れて「合格」→「初受注」となり、継続的な取り引きに発展し、経済的に安定した頃に、「ソレ」は突然やって来ます。


「ソレ」と言うのは、

「時間をかけて構築した取引先との関係が一瞬にして崩壊する瞬間」です。

翻訳業界に限った話ではないかと思いますが、フリーや個人事業主の場合、一度目の失敗は許されることもありますが、二度目の失敗は「取引先を失う」ことを意味します。


翻訳会社と日常的にやり取りするようになると、懇意にしているPMさんやコーディさんから、

その1)
「○○さん、普段とは少し分野が違う案件があるんですけど、お願いできますか?」

とか

その2)
「ちょっと納期が厳しいんですけど、大丈夫ですか?」

とか

その3)
「追加でお願いできますか?(なるべく早く納品希望)」


などの打診が来ることがあります。
このような問い合わせが来ると、単純な私は内心、
 
「おーっ、コーディさん、俺のこと頼りにしてくれて嬉しいなぁ。よぉーし(無理してでも)一丁がんばるか!」

などとすぐに舞い上がってホイホイ引き受けていました。でも、こういう時は頭を冷やして冷静になる必要があります。

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詳しく見て行きますと、

その1)
普段取り扱っている文書などとは異なる分野の案件の打診が舞い込んでくるときがあります。自社に、その分野の専門知識を持った翻訳者がいないとか、手配できなかった場合などです。


その2)
とにかく納期重視。スケジュール的には厳しいけれど、複数人で作業するのでなく、例えばマニュアル一冊を一人で最初から最後まで訳して欲しい場合などに発生する案件です。

これを請けると、売上的には良いけど、家事も育児も放棄する上に、土日祝日返上確定、果てには夜翻(日中以外に夜も翻訳作業に追われること)コースか?という日々が待っています。


その3)
「納品したー!」と思ったら、「追加が来たので、なるべく早く(なるはや)で納品お願いします」
と来る案件のことです。


私の場合、いずれの3つのケースでも失敗をしているので、具体的な対処策などをご紹介しますと、


その1の対処策)

まずは原稿内容をよく確認した上で専門分野外であることを伝えます。バックアップ体制(翻訳後のレビュワーさん、チェッカーさんがその分野に明るいまたは専門知識を持っているなど)が整っていることが確認でき、自分で「やりたい!」と思った場合に限り受注します。

その2の対処策)
自分の処理量と納期をにらめっこしつつ、スケジュールについて家族と相談します。同時に、納期の延長が可能か、受注前に確認します。多少の無理はしますが、「ムリ」だと思ったら、縁が無いと思って辞退するか、同業者を紹介したり、先方の了承が得られれば、同業者仲間と分担して作業します。

その3の対処策)
「なるはや」と言われても、担当した案件の続きだと言われても、やはり自分の処理量と納期を照らし合わせて、必要に応じて交渉した上で最終的に受注の可否を判断します。

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何故、こんなことを書くのかと申しますと、上記のいずれかを請けて失敗した場合、待っているのは、「取引停止」つまり、「取引先との関係が一瞬にして崩壊する」からです。


納品物について何らかの不備があったり、満足してもらなかった場合、

「普段取り扱っている分野とは違ったから」(→打診・発注した方に責任があると言っても通じません)
「無理をして引き受けたのに」(→「ムリ」をしたのは自分であって、そんな事情は発注者やお客さんには関係ありません)
「出掛けるまたは他の案件の予定が入っていたけど、あまりにもプッシュされる or 他に引き受けてくれる人がいなそうなので引き受けてあげた」(→「~してあげた」というのは言い訳にしかなりません)

という理由はどれ一つ通用しません。その責任は全部自分にあります。

「厳しい納期でお願いしたので、お客さんの求める品質には仕上がらなかったんですよね。仕方ないですよ」

なんて、優しい甘い言葉をかけてあなたの労をねぎらってくれるPMさんやコーディさんはいません。もう一度書いておきますと、責任は受注した自分にすべてあります。

こうした過ちを犯すと、それまでほぼ毎日のように仕事の打診をしてきてくれた取引先を失うことになります。これは精神的にも経済的にもかなりのダメージが残ります。私自身、この失敗を犯し、二週間ほどまったく仕事が来なかった時期があります(既に結婚して、子供もいました)。 

こうした失敗は二度と犯したくないものです。この失敗を機に、学んだことが今回の記事のタイトルということになります。自分で苦労して掴み取ったチャンスと信頼を無駄にはしたくないものですね。

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