言葉と文化、音楽を伝える技術翻訳者・音楽ライター、ヒロ ムラタのこれまでとこれから

「ロックがあれば人生をリッチに過ごせる!」。静岡清水で個人翻訳事務所を営む、元ロック少年が海を渡り(トロント)、紆余曲折を経て好きなこと(翻訳、音楽ライター)を仕事にするまでの『これまで』と『これから』を綴ります。海外や国内でのライブ体験記、音楽情報、本業の翻訳や育児などについても。

2017年06月

2017年6月18日(日)。下北沢に着くと小雨がぱらついてきた。あいにくの空模様。空は厚い雲に覆われている。でも、気分はこの上なく明るい。口を開けると、はじめ人間ギャートルズ張りに、

タノシミダー!

という文字が飛び出してきそう。


この日は藤井一彦さん(from THE GROOVERS)の50回目のお誕生日。つまり、生誕半世紀!というわけで彼がこれまで一緒に演奏してきた(or している)仲間や先輩、後輩たちが一堂に介して盛大にお祝いしようということらしい。

最初に、このライブの告知を見た瞬間にオドロキました。あまりに豪華なメンツに。でも、これだけのミュージシャンたちとこれまで一緒に演奏して来たんですよねぇ。

音楽的な才能はもちろんですが、彼の人柄がとてもよく伝わってくる。ミュージシャンシップ溢れる面々がズラリと揃ったわけですが、彼がこの日駆けつけてくれた出演者全員をリスペクトしている様子がビシバシと伝わってくると共に、出演者たちも彼をリスペクトしている様子が演奏やMCからもよく伝わってきました。

この盛大なお祭りは、ソロアルバム収録曲の弾き語りでスタート。続いて、THE GROOVERS(+エマーソン北村さん)、SION(+魚ちゃん、伊藤ミキオさん)、山口洋さん、土屋公平さん...と、いつも仕事しながら聴いているアーチストが続々と登場するという何コレ!?状態に歓喜するオレ。


この日は二部構成で、途中でビデオメッセージの演出もあり。

二部も濃ゆい面々(笑)が続々と登場。石橋凌さん(ARB)、佐野元春さん、梅津(和時)さんを観るのは高校生以来。

この日、第二部のホストバンドとして登場したウエノコウジさんと

「高校生時代に戻るね~」

なんて話をされていましたが、それはこちらも同じです!
(ウエノさん、SIONが昔、広島にコンサートで来た際、警備のバイトをしていたそう)

そして、真打ちとしてチャボ(仲井戸麗市)さんが登場。
中学生の頃、学園祭で演奏したという「チャンスは今夜」に続いて、「雨あがりの夜空に」で大団円となったのでした(梅津さんの歌声、初めて聴きました~)。

本編終了時点で、既に開場から4時間経過。この日は、日帰りの身ゆえ、アンコールは断念して帰途についたのでした。


ショーが始まってすぐ、

「もっとチケット料金を高く(設定)して、もっと広い会場(赤坂BLITZ)で、やれば良かった・・・」

なんて冗談半分(本気半分?)で言った後、

「でも、ここ(GARDEN)がね。ちょうど空いていたんで」

なんて話されていましたが、観る側としては万々歳です。この上なく贅沢なショーをこの規模のハコで楽しませてもらったんですからね(チケットを取れなかった方は残念だったでしょうが)。


で、この日特に印象に残ったのはズバリ。

THE GROOVERS!

いやー、最高っす。

それから、SION! とにかくこの日もSIONの歌声&演奏は圧巻でした。いやー、夏の野音も今から楽しみです♪

これからも、藤井一彦さん、SION、THE GROOVERSからは目が離せません。

====今後のライブスケジュール====

THE GROOVERS

2017年9月2日(土)
開場 18:30 / 開演 19:00

2017年9月3日(日)
開場 17:30 / 開演 18:00

SION with THE MOGAMI (池畑 潤二 / 井上 富雄 / 細海 魚 / 藤井 一彦)

2017年8月19日(土)
日比谷野外大音楽堂 ※雨天決行
開場 17:30 / 開演 18:00

久し振りに翻訳ネタです。以前、ボリュームディスカウントの打診があり、失敗した経験を記事にまとめましたが、最近またしてもボリュームディスカウントの打診があったので、そのときのお話をご紹介したいと思います。

先の記事では、ボリュームディスカウントを固辞し、結局受注し損ねた上にその後の取引関係もギクシャクしたものになってしまったと書きました。普通なら、「こんなとことはもう絶対に一緒に仕事なんかするもんか!(プンプン!)」となるのですが、時間というのは偉大です。このときの怒りも収まり、冷静に振り返れる時期が来たときにフト思ったのです。

1) レートも悪くない(いやむしろ良い方)
2) 分野も得意なもの&興味があるものが多い
3) CATツールのサポート体制も整っており、メールのやり取りも常に迅速
4) 支払いが遅れたことは一度もない
5) かなりまとまった量の打診がある
6) 納期も相談にのってくれる

こんな取引先、そうそうありませんよね?そして非常に不愉快な思いをしたのは、何人もいるPMさんやコーディさんのうちの一人に過ぎません。取引回数は激減しましたが、この取引先とはその後も細々と取り引きを継続していました(件のPMさんから、打診が来ることはなくなりましたけど...)。

そんな折り、今年の始めにプルーフリード案件の打診がありました。ワード数は8万ワード弱。

プルーフ案件の鉄則として、まずは仕上がっている翻訳をザッと見させていただきましたが、大きな問題はなさそう。納期もわりと融通がきくとのこと。

「よーし、やるかー!」と思ったところで、まさかのボリュームディスカウントの打診。ちょっと暗雲が立ち込めましたが、同じ失敗は繰り返したくありません(まとまった分量の案件を受注し損ねるのは、売り上げ的にもイタイですからね)。

分かりやすいように数字でザッと表すと以下のような話でした。

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【標準単価】
0.04 EUR x 80,000w = 3,200.00 EUR

【ボリュームディスカウント(10%)】
0.036 EUR x 80,000w = 2,880.00 EUR

【差額】
320. 00 EUR
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正直、悩みましたが、今回は引き受けることにしました。その理由は以下の2つ。

1) 翻訳の質に大きな問題がなかった(つまり、手直しに要する時間がそれほどかからないと判断した)
2) 支払い方法を Paypal から口座への送金に変更してもらった


1)は、まぁ分かりやすいですよね。プルーフリード案件の作業時間は、翻訳の品質に大きく左右されます。「こんなの割に合わない」とか「引き受けなきゃよかった」なんて声を時々耳に(いや目に)しますが、翻訳の品質が低ければ地雷案件になる一方で、質が良いものは作業時間も少なくて済む上に上手な方の訳文は参考になります。

2)ですが、この取引先は昨年から、支払い方法がPayalの一択になりました。そして、この企業、Paypal上では支払人としてのステータスが「認証されていません」になっています。この場合、支払いを受け取る際に約4%の手数料が差し引かれることを意味します。

つまり、標準単価で受注したとしても、「3,200.00 EUR」を受け取るためには「128.00 EUR」の手数料が自動的に差し引かれます。


そこで、私の方からは今回は10%のボリュームディスカウントを受け入れる代わりに、Paypal 経由ではなく、口座送金に変更して欲しいと依頼しました。口座送金の場合、通常は金額に関係なく(*今回程度の金額の場合)、取引回数で手数料が差し引かれます。今回で言うと、手数料は「2,451円」でした。

ボリュームディスカウントの差額だけを見ると、【320. 00 EUR】と決して安くはありませんが、結果的には、

【320. 00 EUR -128.00 EUR = 192.00 EUR 】

ということで、10%のディスカントから約6%のディスカウントに抑えることができました。


でも、実際に引き受ける際には、時々お仕事を一緒にさせていただいている先輩翻訳者さんに相談して、以下の言葉に背中を押されたのでした。

>>大体、単価の交渉ができそうかどうかは、相手の出方を見てれば雰囲気でわかると
>>思うんですよ。
>>ブログも拝見しましたけど、~中略~、十把一絡げにこうすべき、というのをガーンと
>>提示されてもねえ。やっぱり信頼関係を築くことが一番だから、信頼関係が
>>できるまえにそれをやっちゃまずいですよね。

年がら年中、割引きの話を持ち出してくるような取引先はゴメンですが、定期的に取り引きがあるところとは、このような「例外」もありかなと思った次第です。

ボリュームディスカウントなんて(翻訳の世界では)あり得ない!」という姿勢でお仕事をされている方も少なくないと思いますが、私にとって、「ボリュームディスカウント」は状況や条件によっては「アリだな」と思った出来事でした。

補足しておきますと、何故先方は「ボリュームディスカウント」を持ち出したのでしょうか?はっきりと聞いたわけではありませんが、恐らく「同一案件をある一定日数継続して作業することは、作業速度が徐々に出る」という理由だったのではと推測します。

そして、その見込みは本案件については的中しました。実際のところ、作業開始前に見込んでいた作業時間の約半分の時間で作業を終えることができたのですから。

今日は3件打診が来て、

1)専門外(販売契約書)、
2)単価的に折り合わず、
3)(特急料金はOK出たけど)納期が折り合わず(引き受けると徹夜コース)

というわけですべてお断り。

そんな日もある。
(ちなみにそのうち二社は普段あまり取り引きがないところ)

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