言葉と文化、音楽を伝える技術翻訳者・音楽ライター、ヒロ ムラタのこれまでとこれから

「ロックがあれば人生をリッチに過ごせる!」。静岡清水で個人翻訳事務所を営む、元ロック少年が海を渡り(トロント)、紆余曲折を経て好きなこと(翻訳、音楽ライター)を仕事にするまでの『これまで』と『これから』を綴ります。海外や国内でのライブ体験記、音楽情報、本業の翻訳や育児などについても。

カテゴリ: ライブ / コンサート(国内編)

直なところ、がっくりした。「何、それ!」とも思った。完売した夜の公演の追加公演を当日の昼間、しかも14時から行うと言うんだから(ちなみに夜の部は、17時30分開演)。7月の大宮公演は申し込まなかったが、エッグマンの追加公演には外れた。だから、中野公演は万全を期してチケットを申し込んだ。「当選」の文字を目にした時は、心底嬉しかった。でも、この追加公演の話が出てきた途端、どうにか手に入れたチケットが急に色褪せて見えた...。


何しろ、あれから30年近く経っている。こっちもイロイロあった。もう、あの頃のように「レッド(レッズ)に会える!」ってだけで喜ぶ年でもない。はっきり言って期待するものは大きい。ついでにチケット代も、あの頃、ライブハウスで観たときは2500円くらいだったし(招待券で無料だったけど)、武道館も西武球場でも「1,000円」でやっていたのに、今じゃ手数料も入れると9,000円以上だ。

いや待て。「1,000円で武道館!」。「1,000円で西武球場!」って、あったなと思いだした。


そこで急にさっきまでプンプンしていた気持ちが和らいできた。ひとまず、ちゃんと観てみようじゃないかと。振り返れば、「型破り」って響きはなんともレッズらしいし、彼らの代名詞の1つでもあったはずだ、と思い直した。

「同じ会場で一日二公演やれば、手間も最小限に抑えられるうえに、利益は最大限だ」なんて、考えを抱いたのは、下種な自分の単なる思い込みだったのか、どうかも確かめてみたい。

というわけで、急遽、昼の公演にも参戦することにした。


結果。
いかに自分の考えが浅はかでバカでクズだったのかを思い知らされる、渾身の素晴らしいロックンロールショーであった。

席に着いたときから、何とも言えない空気が会場には漂っていた。一人で会場に行った。にもかかわらず、何とも言えない「同窓会」感が溢れていた。ショーが始まる前から、「今日は来てよかったな!」と思った。

「King's Rock'N' Roll」で幕が開けると、あとはもう一直線。マイクスタンドをブン回すユカイくん。あの頃以上に切れ味鋭いカッティングを決めるシャケ。マルコム・ヤングさながら、どっしり構えて演奏に専念しているキヨシ。シャケとユカイくんが一本のマイクで絡めば、50近くなった今でも胸が熱くなるから不思議だ。

レッドの音楽を聴きながら、参戦した人たちはどんな風景を描いていたんだろう?演る側も観る側も、とにかく笑顔が一杯で胸が何度も熱くなった。

というわけで、記憶にも記録にも残る一日二公演を体験したこの日の出来事は、また1つ大切な思い出になった。

「30年前、こんな世界になるなんて想像していなかったよね」と話すユカイくん。本当だよねと心の中で思った。「来年また(縁があったら)会いましょう!」と言っていたけど、さあどうなることやら。

かつて、「枠にとらわれるなよ」、「くたばりゃしないぜ」と歌ったレッズ魂は30年という時を経ても健在であった。あっぱれ、レッドウォーリアーズ!

ps.この日は、ipadも持って行かなかったし、スマホは持っていないので写真はなし。でも、この日の出来事はしっかり胸に刻んできました。ところで、オフィシャルのセットリストを見ると、昼の部公演は、「Outsider」→「Wine & Roses」となっていますが、これ逆でしたよね?


2017年6月18日(日)。下北沢に着くと小雨がぱらついてきた。あいにくの空模様。空は厚い雲に覆われている。でも、気分はこの上なく明るい。口を開けると、はじめ人間ギャートルズ張りに、

タノシミダー!

という文字が飛び出してきそう。


この日は藤井一彦さん(from THE GROOVERS)の50回目のお誕生日。つまり、生誕半世紀!というわけで彼がこれまで一緒に演奏してきた(or している)仲間や先輩、後輩たちが一堂に介して盛大にお祝いしようということらしい。

最初に、このライブの告知を見た瞬間にオドロキました。あまりに豪華なメンツに。でも、これだけのミュージシャンたちとこれまで一緒に演奏して来たんですよねぇ。

音楽的な才能はもちろんですが、彼の人柄がとてもよく伝わってくる。ミュージシャンシップ溢れる面々がズラリと揃ったわけですが、彼がこの日駆けつけてくれた出演者全員をリスペクトしている様子がビシバシと伝わってくると共に、出演者たちも彼をリスペクトしている様子が演奏やMCからもよく伝わってきました。

この盛大なお祭りは、ソロアルバム収録曲の弾き語りでスタート。続いて、THE GROOVERS(+エマーソン北村さん)、SION(+魚ちゃん、伊藤ミキオさん)、山口洋さん、土屋公平さん...と、いつも仕事しながら聴いているアーチストが続々と登場するという何コレ!?状態に歓喜するオレ。


この日は二部構成で、途中でビデオメッセージの演出もあり。

二部も濃ゆい面々(笑)が続々と登場。石橋凌さん(ARB)、佐野元春さん、梅津(和時)さんを観るのは高校生以来。

この日、第二部のホストバンドとして登場したウエノコウジさんと

「高校生時代に戻るね~」

なんて話をされていましたが、それはこちらも同じです!
(ウエノさん、SIONが昔、広島にコンサートで来た際、警備のバイトをしていたそう)

そして、真打ちとしてチャボ(仲井戸麗市)さんが登場。
中学生の頃、学園祭で演奏したという「チャンスは今夜」に続いて、「雨あがりの夜空に」で大団円となったのでした(梅津さんの歌声、初めて聴きました~)。

本編終了時点で、既に開場から4時間経過。この日は、日帰りの身ゆえ、アンコールは断念して帰途についたのでした。


ショーが始まってすぐ、

「もっとチケット料金を高く(設定)して、もっと広い会場(赤坂BLITZ)で、やれば良かった・・・」

なんて冗談半分(本気半分?)で言った後、

「でも、ここ(GARDEN)がね。ちょうど空いていたんで」

なんて話されていましたが、観る側としては万々歳です。この上なく贅沢なショーをこの規模のハコで楽しませてもらったんですからね(チケットを取れなかった方は残念だったでしょうが)。


で、この日特に印象に残ったのはズバリ。

THE GROOVERS!

いやー、最高っす。

それから、SION! とにかくこの日もSIONの歌声&演奏は圧巻でした。いやー、夏の野音も今から楽しみです♪

これからも、藤井一彦さん、SION、THE GROOVERSからは目が離せません。

====今後のライブスケジュール====

THE GROOVERS

2017年9月2日(土)
開場 18:30 / 開演 19:00

2017年9月3日(日)
開場 17:30 / 開演 18:00

SION with THE MOGAMI (池畑 潤二 / 井上 富雄 / 細海 魚 / 藤井 一彦)

2017年8月19日(土)
日比谷野外大音楽堂 ※雨天決行
開場 17:30 / 開演 18:00

 Saturday night。ROUTE 67号線(別称「北街道」)を車で走り抜け、会場へと向かう。約三年振りの静岡公演(ちなみに前回は、2014年5月25日)。 今年初のライブと言うことでテンションも上がる。振り返ると、藤井さんの名前を初めて目にした、というか音を耳にしたのは1998年のこと、 「SION comes」だったと思う。 その後、野音や新宿ロフトなど、SIONの横でギターを文字通りかき鳴らす姿をあちこちの会場で幾度となく観てきたが、アルバムで聴く音以上に、生で聴く音+ステージングにやられた。 が、The Grooversを聴き始めたのは、ここ数年のこと。なんでこんなバンドを素通りしていたんだろうと悔やんでみても仕方がないので、 アルバムをガッと揃え、今ではどのアルバムも万遍なく愛聴している立派な(?)Groovaholic状態 (昨年ようやくバンド名義のライブを磔磔で観れて感無量だった)。

で、今回はソロ公演。 ソロ名義二作(「LAZY FELLOW」、「GEMINI」)に収録されている楽曲を中心に、もちろんGrooversの曲もあれこれやってくれました。 バンドでの演奏とは異なり、アコギ一本ですからね。限界もあるだろうし、あのグルーヴを一人で再現するのは難しいかなと正直 思う部分もありましたが、そんな心配は無用。 アコギ一本という制約をものともせず、いや反対に武器にしちゃって、緩急自在のステージングはもう圧巻の一言。 ギターも歌も、「聴かせるところとは聞かせ」、「歌わせるところは歌わせ」、「笑わせるところは笑わせる(?)」という「人生楽ありゃ苦もあるさ」 という水戸黄門的な流れに、こちらも笑ったり、しんみりしたり、リズムを取ったりと大忙しの夜。藤井さんの描く詩の世界もあれこれ示唆に富んでいて好きなのですが、この日は弾き語りと言うこともあり、バンドでの演奏時よりも聴き手にダイレクトに伝わってきて、何度かハッとしちゃいました。

19時開演。途中休憩をはさんでの二部構成(今回はオープニングアクトなし)。二回のアンコールにも応えてくれました。 「30にして立ち、40にして惑わず、50にして天命を知る」という言葉がありますが、日々心に迷いが生じっぱなしの40代男子には、 自分の使命が音楽であることを文字通り体現している姿を目の当たりにして、こちらの心も体も正しく充電完了 (「Charged!」)。21時過ぎに会場を後にしましたが、帰りのドライブ中は「今を行け」が脳内リピート状態でした。

「また来るずら~」とのMCで終演。はい、待っています♪(磔磔と野音も楽しみ!)

本日の一品。

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ps.会場の LIVING ROOMは今回初めて足を運びましたが、とてもいい感じのお店でした。店主のこだわりがあちこちに感じられる作りで、ライブがなくてもまた来たいなと思いました。

【今後のスケジュール】
THE GROOVERS 磔磔ワンマン! "KOTO BLUES SHOW 2017"
 5/7(日) 京都 磔磔

★4/21日(金) 新宿 red cloth
◆19:00 / 19:30◆¥2.500 / ¥3.000
出演:延原達治/藤井一彦/三浦雅也
※3/21前売り開始 

★藤井一彦(THE GROOVERS) "THE HIKIGATARI JOURNEY 2017" 
 5月12日(金)埼玉熊谷モルタルレコード2階

追記(3/22)
"藤井一彦 生誕半世紀大感謝祭 KAZ'S HALF CENTURY BLUES SHOW" @6月18日(日) 下北沢 GARDEN

【関連記事】
■【SION & The Cat Scratch Combo Tour 2016@窓枠 (好きなバンドを観て、好きな仕事に生かすヒント)

いやはや、圧巻のステージングでした、HEATWAVEも麗蘭も。双方のバンドから放たれるサウンド、メッセージ、そしてグルーヴを文字通り全身で受け止めてきました。そう、音楽って、耳に入ってくるメロディを聞いたり、視界に飛び込んでくる映像を見て楽しむだけじゃなく、全身で受け止めるもんだと再認識。山口さんの言葉を借りると、それはつまり、「バイブレーション」という言葉になるけど、「インビジブルな何か」がその場にいる者に波動となって伝わり、体を突き抜けて行くの。この感覚を味わうことこそがライブの醍醐味なんだろうね。Youtube やブルーレイなどの映像ソフト、再生機器が今後いくら発達しても、この感覚は味わえないと思う。だから、そのために仕事を休んだり、新幹線(や車)に乗ったり、ホテルを予約してライブ会場に駆けつけるんだ。いくつになってもそれは変わらない。これは「中毒」じゃなくて、音楽が持つ「マジック」だね、きっと。

「長い間やっていると、時々(音楽の)神様はギフトみたいなものをくれるんです」

というようなことを途中、洋さんが話していましたが、これは観客にとっても同じ。麗蘭(チャボさん)と同じステージに立つというギフトがHEATWAVEに届いたということは、観る方からしてもギフト以外の何物でもありません。だってこの2つのバンドを同時に観れる機会なんて早々ないよ。


思い起こせば、「磔磔」という名前を初めて耳にしたのは麗蘭のライブビデオでした。あのVHS、擦り切れるくらいよく見たものです。

時は流れ、あれから25年!昨日の夜はなんと麗蘭初体験。チャボさんを見るのは、'94年の「密室」以来。山口さん、公平さんは今年ソロでも観たけど、やはりバンドは別物。池畑さん、魚ちゃんは8月の野音以来か。

どちらのバンドも持ち時間は1時間ということで、ギュッと濃縮された極めて密度の高いステージでした。こうなると次はフルセットで観たいですね。来年も音楽から生み出されるマジックを全身で体感するためにあちこちに足を運ぼうと思います。麗蘭に感謝!HEATWAVEに乾杯!ロックンロール万歳!!



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「この人の前でウソはつけないな」

開演直後、そう直感した。
初めて会う人。初めて耳にする曲。
でも体は正直だ。

考える前に感じてしまう。
最新作「業(GOU)」収録の「テクテク、イキテク、アルイテク」で始まったこの日の公演。
止めどめもなく、涙が溢れてくる。

「タテ タカコ」とインターネットで検索すれば、きっと必要としている(以上の)情報が入ってくるだろう。でも、今日はそれはしたくない気分。

コンサートやライブに行くのは、大まかに分けて次の2つのパターンに分かれる。1つ目は、とにかくすべてのアルバムを持っていて、どの時代の曲が演奏されても口ずさめちゃうくらい入れ込んでいるSIONのようなアーチストを観に行くパターン。

もう1つは、最小限の情報をもとに「観たい!」。その思い一筋で会場に駆けつけるパターン。
今回が正にそれ。

コンサートを知ったのは前日の朝。
9月に山口洋さん(HEATWAVE)を観に行ったことがきっかけで知り合った方のリツイートだった。

「観たい!」直感的にそう思った。

タテさんのお名前は、数年前、SIONがブログで書いていたような記憶がある(これも検索すればスグに出てくると思うけど...)。


で、本日。向かった先は秋葉山峰本院本坊 大使館。平たく言うと、お寺。
「えーー、こんなところにタテさんが本当に来るの?」と思ったが、階段を登り、靴を脱ぐと、なんとそこにはタテさんご本人の姿が...(というわけで、まずはご挨拶)。
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民謡をベースとする元ちとせさんに打ちのめされたのは2001年の冬のこと。翻って、2016年秋。今日はタテさんに打ちのめされた。体が、心が震えた。

民謡ベースのちとせさんに対して、タテさんはというと、「童謡ベース」といったらいいんでしょうか、
とにかく聞いたことがない曲なのにその歌の情景が頭の中に自然と浮かんでくる。一度も聴いたことがない曲なのに、涙が溢れてくる。


この日は、昼の部と夜の部の二部構成。
昼の部は、親子で楽しめるコンサートだったらしい。

夜の部のMCで、「皆さん、寝転んだり、寝てしまってもかまいませんからね」と言った後、
「みなさんも、昔は子供だったんですから・・・」と口にするタテさん。

タテさんの曲ってものすごく立体的で、音と歌詞が映像となって聴き手に届く。なるほど、この感じは子供を寝かし付けるときの「絵本の読み聞かせ」のよう。とても心地よい。


40代も中盤を過ぎ、出来ることと出来ないことが見え始める今日この頃。いろんな意味で(?)憤りを感じる毎日。

でも、それでいいんじゃない?自分のペースで歩いていけば。自分の心にきちんと耳を傾けて歩いていけば...。

タテさんの歌を通じて、そんなメッセージが伝わってきた。

そしてこの日、気付いたことが1つ。涙の量は、左右で異なるということ。何故か、この日は右目から涙が止めどめもなく溢れ出てきたのでした...。

この日は出掛ける前にハンカチを持って行ったオレ。まったくもって正解だった(ちなみに、昼間はエスパルスのJ1復帰に歓喜の涙を浮かべ、夜はタテさんのコンサートで感動の涙を流すという一日でした)。

次は子供たちと一緒に観に行きます♪ 

タテタカコ New Album「業 」
2016年7月1日発売開始 (ライブ会場、通販限定)


タテ タカコ ライブ情報】 

 
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