長田神社の参道⑱駒林神社(神戸市・長田区・駒ヶ林町)に関する記事です。

駒林神社は神戸市営地下鉄・駒ヶ林駅の南300m、
和田岬の西の付け根にある神社です。


長田港を正面に臨む場所に位置し、
駒林神社の東には刈藻川、西には妙法寺川があり、
この川が運ぶ土砂によって、天然の良港として発展してきました。

駒林神社周辺地図
駒林神社周辺地図


長田港に向って赤鳥居がありますが、これは船で来る参拝者を迎えた為で、
昔はこの赤鳥居付近は砂浜だったそうです。


古くから瀬戸内から明石海峡を越えてきた船の寄港地で、
畿内への出入り口として大輪田泊の一部ともされる海の要衝でした。

駒ヶ林からは風波が強く海難事故が多発する和田岬を回らなければならず、
一端ここで休息したものと思います。


長田港
長田港


駒ヶ林には渡来人の出入国を管理する役所である
玄蕃寮の出先機関が置かれていました。

その玄蕃寮の敷地内に祠を建てて応神天皇を
祀ったのが駒林神社の始まりです。


祭神:応神天皇、猿田彦大神、奇稲田姫命


駒林神社の赤鳥居
長田港に面した赤鳥居(海が参道)


治承2年(1178)には平清盛が厳島神社参詣の途中に駒ヶ林に上陸したとされ、
境内には平清盛上陸之地碑が置かれています。


平清盛上陸の地碑
平清盛上陸之地


建武3年(1336)には京都合戦に敗れた足利尊氏が、
西国へ敗走の折、当社の社前の浜で1句詠んで乗船したとされます。


♪今むかふ方は 明石の浦ながら まだ晴れやらぬ 我が思ひかな♪  足利尊氏


駒林神社の拝殿
駒林神社の拝殿


いかなご漁は一千年以上前から駒ヶ林で行われている漁で、
「いかなごのくぎ煮発祥の地」の碑が赤鳥居の前に置かれています。


いかなご漁の底引き網を入れる優先権を決める為、
平安時代の永延二年(988)から昭和34年(1959)まで
左義長祭(どんと焼き)が行われてきました。


いかなごくぎ煮発祥の地碑
「いかなごのくぎ煮発祥の地」の碑

杉丸太と笹で作った高さ2.5mのお山2基を東西に分かれてぶつけ合い
勝った方が底引き網を入れる優先権を得ました。

総勢200名の担ぎ手が血の雨を降らせることもある
相当変わった左義長祭でした。


左義長祭
左義長祭講演会のパンフレット


駒林神社の赤鳥居から海岸を西へ行くと駒ヶ林蛭子神社があります。

長田港は神戸市で1・2漁獲高を誇る有力漁港ですが、
駒ヶ林蛭子神社はその漁港の守護神です。


駒ヶ林蛭子の注連縄柱
駒ヶ林蛭子の注連縄柱


駒ヶ林蛭子神社の境内には海亀供養碑や、魚供養碑などが建てられています。

大海亀之靈
大海亀之靈


魚供養碑
魚供養碑