2005年11月06日
考えれば考えるほど、共謀罪が何をもたらすのか、計り知れない
考えれば考えるほど、
テロも市民も逮捕できる罪なのか、
逆に、テロも市民も逮捕できない罪なのか、
はたまた、警察の恣意によってそれらを分類するからこそ、
テロは逮捕できるが、市民は逮捕できない罪なのか。
テロと市民を明確に分ける基準が、全く判らない。
共謀という犯罪の成立以前に、それを行った団体が、
それ以前にどのように認定されるのか。何故それが
可能となるのか。どんな手法がそれを可能とするのか。
全く判らない。
国民庶民に噂レベルで、犯罪組織のレッテルを貼られたら、
適用対象になるのかとも訝ってしまう。
犯罪集団と認定される段階で、現に犯罪の実行を警察が物証を押さえて
おりそう断言できるのであれば、共謀罪の成立を待たずにその罪で
上げてしまえばよいではないか。何故共謀罪が必要なんだ。
正義の味方は悪も過ちも絶対犯さないから、そのような完璧な正義集団に
自由裁量で何でも可能な特権を与えてしまった方が、犯罪者撲滅に都合が
いいであろう…というのは感情としては理解できる。しかし、それでいいのか。
この世に悪人と善人が決して混ざり合わずに変わらず存在しているのだ…と
考えてしまえる人間ならば、何ら問題があるなどとは考えられないだろう。
だがそんな人間、私に言わせると宗教原理主義者とさして変わらない。


<あくまで私の理解した解釈>
テロも市民も逮捕できる罪なのか、
逆に、テロも市民も逮捕できない罪なのか、
はたまた、警察の恣意によってそれらを分類するからこそ、
テロは逮捕できるが、市民は逮捕できない罪なのか。
テロと市民を明確に分ける基準が、全く判らない。
共謀という犯罪の成立以前に、それを行った団体が、
それ以前にどのように認定されるのか。何故それが
可能となるのか。どんな手法がそれを可能とするのか。
全く判らない。
国民庶民に噂レベルで、犯罪組織のレッテルを貼られたら、
適用対象になるのかとも訝ってしまう。
犯罪集団と認定される段階で、現に犯罪の実行を警察が物証を押さえて
おりそう断言できるのであれば、共謀罪の成立を待たずにその罪で
上げてしまえばよいではないか。何故共謀罪が必要なんだ。
正義の味方は悪も過ちも絶対犯さないから、そのような完璧な正義集団に
自由裁量で何でも可能な特権を与えてしまった方が、犯罪者撲滅に都合が
いいであろう…というのは感情としては理解できる。しかし、それでいいのか。
この世に悪人と善人が決して混ざり合わずに変わらず存在しているのだ…と
考えてしまえる人間ならば、何ら問題があるなどとは考えられないだろう。
だがそんな人間、私に言わせると宗教原理主義者とさして変わらない。


<あくまで私の理解した解釈>
犯罪国際化及び組織化並びに情報処理高度化に対処するための刑法等改正法案(163国会閣22)
大林政府参考人(質問者の裏金の例示に応えて)
>今の団体は、その目的、共同の目的というのが問題でありまして、
>例えば、では、どこかの官庁といたしましょう。
>その官庁はそれなりの行政目的を達成するために
>日々業務をやっているんでしょう。
>だから今の、犯罪行為自体が業務か何か、
>それは業務じゃないと私は思いますけれども、
>目的としているものをやはり基準としないと、
>それは一部について犯罪があったら全部なっちゃうことになりますよ、
>そういう解釈になったら。
(以上は、そうはならないのだ…という反対の指摘誤解の内容に注釈)
そう。そういう解釈をしたら、全部なっちゃいます。
そして民間企業では成立する場合があると言っている。
この場合はどういう解釈で成立するのでしょうね?
継続的に犯罪行為をしている場合じゃないんですか?
そもそも2人以上を集団の要件の一つにしているのだから、
会社の一命令系統が、その人脈で培われた人間関係が
大きな組織とは別の集団として二重になっていたら?
当然、
警察という組織全体が、共謀罪という罪で一網打尽にされるの
だろうと言っている訳ではない。質問者も、そんなことを
指摘しているのではない。
■1■例え話をしてみよう。
ある資産家に恨みを持った兄弟がいる。その恨みバネに人一倍努力した。
警察庁でそれぞれ権力ある立場についた。あるきっかけで、再び恨みを
再発させた兄弟は、その権力によって、恨みを持っている一族を
一人一人権力を行使して犯罪に巻き込んだり冤罪に貶めたりを
し始めたとする。
これら二人の行為は明らかに犯罪であり、この兄弟は
二人以上という団体の定義と継続的に犯罪を行うという要件を
満たしている。兄弟という団体は、次に犯罪を共謀したら、
共謀罪が成立するでしょう。
この兄弟という団体は、警察内部の人間で、警察の人間が共謀罪を
犯した。という事になる。刑事局長が例示したように、暴力団の
手先となっている訳ではなく、犯罪を行うことを目的としている
団体の命令系統で動いている訳ではない。だから、共謀罪に
該当しない…とはならないでしょう。
そして、警察の人間だからといって、警察という組織全体が
共謀罪の適用になるという訳ではない。
そこで。
では、彼ら兄弟の手先となって、権力者に逆らえずに従った
部下達は罪になるのでしょうか?
共謀に携わっているから当然、有罪でしょう。
その場にいてただ黙っていた者も、共謀の共犯になると
国会答弁で答えている。
そして、警察という組織内部にあって、その罪が適用該当するのは
どの範囲までか。直轄の部下は、兄弟の命令を直接受けているの
だから、その場で反対していなかったのであれば、その犯罪行為
実行するという意志を共有したのだから、もちろん有罪です。
さらに、恨みを持った兄弟の部下の部下は? 兄弟と直接謀議の
場に居たということはないので、その要件での罪の適用は無い
のではあろう。
しかし、「兄弟の直轄の部下」と「兄弟の部下の部下」との間では、
「犯罪を行ってでも、上司に気に入られ警察組織の中で昇進したい」と
いう「共同の目的」を持っていたとすれば、その目的は「犯罪を目的と
するもの」であり、当然共謀罪適用の要件をみたすといえる。よね。
さらに、部下の部下の部下へと、同じように適用範囲を拡大して行く
ことだって可能ですよね。「本人に犯罪であるとの認識は必要ない」
のだから。心根から正義感にあふれ、なんら疚しいところも無く
毎日爽やかに通常業務をこなしている末端の警察官。彼のただ、
上司の命令に忠実であるという真面目さが、罪の実行に繋がってしまう。
彼が、自らの行為を「個別具体的な」行為全てに対して常に「総合的に
判断して」犯罪に当たるのかどうかを判断して、時に命令に逆らう
判断をするでもしなければ、ある日突然犯罪者となる事になる。…★1
では、さらに発展して。例えの条件を変えてみましょう。
犯罪行為を画策した兄弟二人。
これが、恨みによる復讐という犯罪動機ではなく、
裏金を膨らまし、私腹を肥やそう。という動機だったら。
同じ犯罪行為であり、同じくその犯罪は共謀罪に定められ
ている犯罪の中に含まれている。
裏金の例は、警察という組織にあって、共謀罪にあたらない
と答えられている。
何故、復讐で冤罪を作り続ける兄弟は罪になり、
何故、私腹を肥やすために裏金を作り続けた者は、罪にならないのか。
いや、それとも復讐目的で冤罪を作り続ける者も、罪にならないのか。
■2■そして、枝野議員が指摘している企業における話
企業における一部門が、犯罪目的で継続的に活動する犯罪実行部隊
だったら…という場合はどうだろう。
企業トップが犯罪を行うことを目的としてその部門を設置した場合は、
企業丸ごと共謀罪の適用にあたるだろう。
では、その部門のリーダーが、首謀し、上司に目配せで行為の黙認を
受けて継続的な犯罪を続けたら…これも、企業丸ごとだ。
そこで、さらに例えを変えて、
このリーダーが上司の了解を取らずに犯罪を繰り返していたら?…★2
管理不行き届きで、これも企業全体でしょうか?
国会の答弁では、団体の要件に当てはまらないから、該当しないのだそうだ。
では、この部門長たるリーダーが、会社の利益のみならず、
売り上げの一部を流用していたら?
彼が首謀するその部門単位を全体とした場合、この小集団は
団体の要件に当てはまるのではないでしょうか?
それとも、当てはまらないのでしょうか?
継続的に犯罪を繰り返し、二人以上で目的を同じくしています。
もし、彼らが共謀罪で捕まった場合、捜査はその部門のみで
止まるでしょうか? 当然の如く、企業全体に責任追及は及ぶ
でしょうね。企業全体が家宅捜査の対象になるのではないで
しょうか。管理不行き届きで、社会的責任を負わされますよね。
組織上部への範囲拡大もさることなら下部への範囲拡大も
よく判らない。
この犯罪実行部隊の指揮命令系統に加わっていた定期契約の
パート・アルバイトの方々は犯罪者となってしまうのでしょうか?
犯罪の実行を手助けしているという自覚もまったくなく、
ただ真面目に働いているだけの彼らが(★1の場合と類似)。
例え無罪、不起訴となっても、彼らは逮捕歴を抱えてその後の
人生を生きて行かねばならない。それも犯罪撲滅のために必要な
国民が背負うべき不可避なリスク…なのでしょうか。
■3■同じ入れ子上の集団で、政治団体の場合を考えてみましょう。
一つ発展して、
政権転覆を露骨に標榜する、傍目に柄の悪い「暴力団のような」
集団だったとする(「ような」が重要)。
彼らが、政権転覆を目的にした都心のテロを共謀をしたら、
即、共謀罪の対象…でしょうか? 犯罪の反復が確認されな
ければ、しばらく泳がせて、未遂の状態まで待って逮捕と
しなければならない…でしょうか。
未遂を待つという判断によって、別働隊が同時多発テロを
行ってしまったら、取り返しがつかないけれど、法律は
その場合を、やむを得ないと考えて作られているのでしょうか。
それとも、犯罪の反復が確認できなくても、テロ行為が
「団体の目的」に合致する場合ならば、共謀罪を適用して
しまうのでしょうか。
当然ながら、毎日のように柄の悪い物騒な犯罪行為の共謀を、
彼らにとって不満足な政治体制を受け入れていなければならに
毎日のストレスを発散するために、さも何度も実行している経緯が
あるのだと周囲に確信させるほど具体的に語り合っていた場合
などはどうだろう。彼らはストレス発散の行為だけであり、
具体的実行の意志は微塵もなかったとする。
エスパーでもない警察は、両者の違いをどのように見分ける
のでしょうか。
それならば、
「殉国」「国家に命を捧げる」などと物騒なスローガンを上げている
崇高な意志で活動していると自覚している極右勢力が、国家転覆では
なく、軟弱な国民を憂え、彼らを「売国奴」「国家を蝕む害虫だ」と
判断し、粛正を結構しようと考えた場合は?
さらに話をかえて、集団内部に完結した話ではなく、例えば、
時の権力者が政治の邪魔に思う団体(執拗に反戦を訴える等々)が、
政治的な重要な判断が求められてるデリケートな時(派兵の決定etc)に、
ですよ。
目障りな政治団体を、反政府団体と認識すれば、例え何の犯罪行為を
行っていなくとも、言葉のあやで、犯罪的行為を冗談で語り合ったら、
為政者にとって共謀罪を適用する格好のチャンスとなりますよね。
スパイを一人組織に潜伏させ、内部の人間を唆し、了解…もしくは
無言の了承と呼べるような沈黙を確認したら、そのスパイが
警察に「自首」をすれば、その団体を潰すことは可能になるわけだ。
少なくとも、政治的決断を終えるまで、一定期間逮捕拘留していられる。
この例は、当然あってはならない事例だが、悪人には断行できる
手法でもある。
■4■最後に、国際テロ組織に話を移して、
テロ組織のリーダーが、インターネットなどで不特定多数に
犯罪を呼びかけたとする。
それに、特定のある個人。テロのリーダーに心酔する一支持者が、
テロ行為を実行したとする。
彼らがそのテロという凶悪な犯罪行為を、再度実行しようと
した場合、共謀の段階で制止できるのでしょうか。
組織の指導者に直接命令されたのではないのだから、
彼らは共謀罪の適用にはならないのでしょうか? (★2の例と類似)
例え関係ないと主張してもテロ組織との連続性を理由に、
適用してしまうだろうし、その指揮命令系統が国際テロ組織
とは直接繋がりのない実行部隊の中に、アドバイザーとして、
実行部隊のリーダーにも知られない形で、国際テロ組織から
派遣されている…なんて可能性までもを、可能性として考慮
したら逮捕してしまい、親組織との関係性を何としても
引きだそうと追求を続けるべき…であるかもしれませんよね。
捜査の過程で組織への認識は変わり、また変わらざるを得ない。
そんなあやふやなまま、テロリストは悪だから、横暴なくらいが
ちょうどいい。そんな法律を作ってしまうべきなのでしょうか。
冤罪だった場合の名誉回復はどのように為されるのでしょう。
テロ集団と政治団体、暴力団と民間企業
それらの差は、感覚的なイメージとしては明確に異なる。
誰もが全く異なる存在として認識するだろう。
しかし、現に存在する様々な企業・会社・団体が、
それぞれ個別に程度の差を持って、金銭的利益・活動目的を
実現するために様々にグレーゾーンな活動を行っている。
それら団体が共謀を行ったときに、それぞれの集団を、
ある団体は共謀罪に該当する。ある者は共謀罪に当たらない
それを認定する基準はドコにあってどのような情報から
どのように認定されるに至るのか。その行政的手順が
どのように取られるのか全く判らない。
-=-=-=-=-=-=- 当家関連記事
・共謀罪は何を処罰する罪なのか?!
・やはり為政者の利便と感じてしまう。
-=-=-=-=-=-=- Link
・犯罪国際化及び組織化並びに情報処理高度化に対処するための刑法等改正法案(163国会閣22)
・共謀罪をもう一度廃案にしよう! 盗聴法に反対する市民連絡会
-=-=-=-=-=-=- TB
・今の2条じゃダメだ
好意的に解釈すれば、政府はこの法案によって、
国際テロリスト集団(自らにはなんら政治主張など無く、
政治的混乱に乗じて戦闘集団を送り込み、また武器弾薬を供給し、
その資金元を各国から回収する様々な組織を統合的に保有する団体。
傭兵などはこれに含まれる?)や、
やくざ・暴力団(外部の悪徳企業や悪徳政治団体の要請を受け、
直接何の関係も無い団体の目的遂行のために、資金や政治的
経済的恩賞を対価に、犯罪行為…恐喝や暴行、乗り込み、
嫌がらせ等々…を行う団体。総会屋含む?)や、
また、それらに準じる予備的な団体(少年グループが
犯罪を繰り返しており、目を付けた支持母体がその犯罪グループを
囲い込み、犯罪集団を生業とする集団へ成長するであろう可能性が
極めて濃厚な集団)を、
纏めて一括して一つの条文と化し、手軽に上げてしまおう…という
つもりなのだろう。好意的に解釈すれば。
しかし、幅広く網羅しようという意志が全面に出過ぎ、
上記のみに留まらない可能性が伺え、やはり私には、
穴だらけに見えてしまう。
法律の条文のみならず、過去の犯罪の事例を良く知る方に
是非とも解説していただきたいものです。私にはまだそれらに
アクセスする手段も予備知識も何もないので。勉強すべきだ…と、
考える意志は無くはないのですが、時間と才能が追いつきません。
国会の質疑応答では、個別の事件を特定できるような具体的名称は
差し控えるとの方針であろうから、その糸口すら見つけ難い。
・知財権侵害刑罰強化と共謀罪
テロ集団の手による著作が、商売になるとは到底考え難いけどね(笑)
ただ、テロ集団の高度に完成された組織統率システム(デジタル技術を含む)は、
国家統制機構に応用可能であり、テロ組織が今後さらなる膨大な人数を管理統制
維持保有する組織体系を完成させる〜のであることまでもを考えると、千年史の
スパンでは、ローマ統制下の反ローマ集団がキリスト教の素地になった…という
解釈と並行的に見えてくる。結果はその「宗教」による世界的席巻。
・「誰のための共謀罪か」
関連記事も刺激的?
>いきなり微罪で逮捕され325日間拘置所に拘束されることを想像してみよう
-=-=-=-=-=-=- TBS
・治安維持法と共謀罪
・組織的犯罪処罰法改正について
・共謀罪を語る(4)柳原三佳さん(ジャーナリスト)
大林政府参考人(質問者の裏金の例示に応えて)
>今の団体は、その目的、共同の目的というのが問題でありまして、
>例えば、では、どこかの官庁といたしましょう。
>その官庁はそれなりの行政目的を達成するために
>日々業務をやっているんでしょう。
>だから今の、犯罪行為自体が業務か何か、
>それは業務じゃないと私は思いますけれども、
>目的としているものをやはり基準としないと、
>それは一部について犯罪があったら全部なっちゃうことになりますよ、
>そういう解釈になったら。
(以上は、そうはならないのだ…という反対の指摘誤解の内容に注釈)
そう。そういう解釈をしたら、全部なっちゃいます。
そして民間企業では成立する場合があると言っている。
この場合はどういう解釈で成立するのでしょうね?
継続的に犯罪行為をしている場合じゃないんですか?
そもそも2人以上を集団の要件の一つにしているのだから、
会社の一命令系統が、その人脈で培われた人間関係が
大きな組織とは別の集団として二重になっていたら?
当然、
警察という組織全体が、共謀罪という罪で一網打尽にされるの
だろうと言っている訳ではない。質問者も、そんなことを
指摘しているのではない。
■1■例え話をしてみよう。
ある資産家に恨みを持った兄弟がいる。その恨みバネに人一倍努力した。
警察庁でそれぞれ権力ある立場についた。あるきっかけで、再び恨みを
再発させた兄弟は、その権力によって、恨みを持っている一族を
一人一人権力を行使して犯罪に巻き込んだり冤罪に貶めたりを
し始めたとする。
これら二人の行為は明らかに犯罪であり、この兄弟は
二人以上という団体の定義と継続的に犯罪を行うという要件を
満たしている。兄弟という団体は、次に犯罪を共謀したら、
共謀罪が成立するでしょう。
この兄弟という団体は、警察内部の人間で、警察の人間が共謀罪を
犯した。という事になる。刑事局長が例示したように、暴力団の
手先となっている訳ではなく、犯罪を行うことを目的としている
団体の命令系統で動いている訳ではない。だから、共謀罪に
該当しない…とはならないでしょう。
そして、警察の人間だからといって、警察という組織全体が
共謀罪の適用になるという訳ではない。
そこで。
では、彼ら兄弟の手先となって、権力者に逆らえずに従った
部下達は罪になるのでしょうか?
共謀に携わっているから当然、有罪でしょう。
その場にいてただ黙っていた者も、共謀の共犯になると
国会答弁で答えている。
そして、警察という組織内部にあって、その罪が適用該当するのは
どの範囲までか。直轄の部下は、兄弟の命令を直接受けているの
だから、その場で反対していなかったのであれば、その犯罪行為
実行するという意志を共有したのだから、もちろん有罪です。
さらに、恨みを持った兄弟の部下の部下は? 兄弟と直接謀議の
場に居たということはないので、その要件での罪の適用は無い
のではあろう。
しかし、「兄弟の直轄の部下」と「兄弟の部下の部下」との間では、
「犯罪を行ってでも、上司に気に入られ警察組織の中で昇進したい」と
いう「共同の目的」を持っていたとすれば、その目的は「犯罪を目的と
するもの」であり、当然共謀罪適用の要件をみたすといえる。よね。
さらに、部下の部下の部下へと、同じように適用範囲を拡大して行く
ことだって可能ですよね。「本人に犯罪であるとの認識は必要ない」
のだから。心根から正義感にあふれ、なんら疚しいところも無く
毎日爽やかに通常業務をこなしている末端の警察官。彼のただ、
上司の命令に忠実であるという真面目さが、罪の実行に繋がってしまう。
彼が、自らの行為を「個別具体的な」行為全てに対して常に「総合的に
判断して」犯罪に当たるのかどうかを判断して、時に命令に逆らう
判断をするでもしなければ、ある日突然犯罪者となる事になる。…★1
では、さらに発展して。例えの条件を変えてみましょう。
犯罪行為を画策した兄弟二人。
これが、恨みによる復讐という犯罪動機ではなく、
裏金を膨らまし、私腹を肥やそう。という動機だったら。
同じ犯罪行為であり、同じくその犯罪は共謀罪に定められ
ている犯罪の中に含まれている。
裏金の例は、警察という組織にあって、共謀罪にあたらない
と答えられている。
何故、復讐で冤罪を作り続ける兄弟は罪になり、
何故、私腹を肥やすために裏金を作り続けた者は、罪にならないのか。
いや、それとも復讐目的で冤罪を作り続ける者も、罪にならないのか。
■2■そして、枝野議員が指摘している企業における話
企業における一部門が、犯罪目的で継続的に活動する犯罪実行部隊
だったら…という場合はどうだろう。
企業トップが犯罪を行うことを目的としてその部門を設置した場合は、
企業丸ごと共謀罪の適用にあたるだろう。
では、その部門のリーダーが、首謀し、上司に目配せで行為の黙認を
受けて継続的な犯罪を続けたら…これも、企業丸ごとだ。
そこで、さらに例えを変えて、
このリーダーが上司の了解を取らずに犯罪を繰り返していたら?…★2
管理不行き届きで、これも企業全体でしょうか?
国会の答弁では、団体の要件に当てはまらないから、該当しないのだそうだ。
では、この部門長たるリーダーが、会社の利益のみならず、
売り上げの一部を流用していたら?
彼が首謀するその部門単位を全体とした場合、この小集団は
団体の要件に当てはまるのではないでしょうか?
それとも、当てはまらないのでしょうか?
継続的に犯罪を繰り返し、二人以上で目的を同じくしています。
もし、彼らが共謀罪で捕まった場合、捜査はその部門のみで
止まるでしょうか? 当然の如く、企業全体に責任追及は及ぶ
でしょうね。企業全体が家宅捜査の対象になるのではないで
しょうか。管理不行き届きで、社会的責任を負わされますよね。
組織上部への範囲拡大もさることなら下部への範囲拡大も
よく判らない。
この犯罪実行部隊の指揮命令系統に加わっていた定期契約の
パート・アルバイトの方々は犯罪者となってしまうのでしょうか?
犯罪の実行を手助けしているという自覚もまったくなく、
ただ真面目に働いているだけの彼らが(★1の場合と類似)。
例え無罪、不起訴となっても、彼らは逮捕歴を抱えてその後の
人生を生きて行かねばならない。それも犯罪撲滅のために必要な
国民が背負うべき不可避なリスク…なのでしょうか。
■3■同じ入れ子上の集団で、政治団体の場合を考えてみましょう。
一つ発展して、
政権転覆を露骨に標榜する、傍目に柄の悪い「暴力団のような」
集団だったとする(「ような」が重要)。
彼らが、政権転覆を目的にした都心のテロを共謀をしたら、
即、共謀罪の対象…でしょうか? 犯罪の反復が確認されな
ければ、しばらく泳がせて、未遂の状態まで待って逮捕と
しなければならない…でしょうか。
未遂を待つという判断によって、別働隊が同時多発テロを
行ってしまったら、取り返しがつかないけれど、法律は
その場合を、やむを得ないと考えて作られているのでしょうか。
それとも、犯罪の反復が確認できなくても、テロ行為が
「団体の目的」に合致する場合ならば、共謀罪を適用して
しまうのでしょうか。
当然ながら、毎日のように柄の悪い物騒な犯罪行為の共謀を、
彼らにとって不満足な政治体制を受け入れていなければならに
毎日のストレスを発散するために、さも何度も実行している経緯が
あるのだと周囲に確信させるほど具体的に語り合っていた場合
などはどうだろう。彼らはストレス発散の行為だけであり、
具体的実行の意志は微塵もなかったとする。
エスパーでもない警察は、両者の違いをどのように見分ける
のでしょうか。
それならば、
「殉国」「国家に命を捧げる」などと物騒なスローガンを上げている
崇高な意志で活動していると自覚している極右勢力が、国家転覆では
なく、軟弱な国民を憂え、彼らを「売国奴」「国家を蝕む害虫だ」と
判断し、粛正を結構しようと考えた場合は?
さらに話をかえて、集団内部に完結した話ではなく、例えば、
時の権力者が政治の邪魔に思う団体(執拗に反戦を訴える等々)が、
政治的な重要な判断が求められてるデリケートな時(派兵の決定etc)に、
ですよ。
目障りな政治団体を、反政府団体と認識すれば、例え何の犯罪行為を
行っていなくとも、言葉のあやで、犯罪的行為を冗談で語り合ったら、
為政者にとって共謀罪を適用する格好のチャンスとなりますよね。
スパイを一人組織に潜伏させ、内部の人間を唆し、了解…もしくは
無言の了承と呼べるような沈黙を確認したら、そのスパイが
警察に「自首」をすれば、その団体を潰すことは可能になるわけだ。
少なくとも、政治的決断を終えるまで、一定期間逮捕拘留していられる。
この例は、当然あってはならない事例だが、悪人には断行できる
手法でもある。
■4■最後に、国際テロ組織に話を移して、
テロ組織のリーダーが、インターネットなどで不特定多数に
犯罪を呼びかけたとする。
それに、特定のある個人。テロのリーダーに心酔する一支持者が、
テロ行為を実行したとする。
彼らがそのテロという凶悪な犯罪行為を、再度実行しようと
した場合、共謀の段階で制止できるのでしょうか。
組織の指導者に直接命令されたのではないのだから、
彼らは共謀罪の適用にはならないのでしょうか? (★2の例と類似)
例え関係ないと主張してもテロ組織との連続性を理由に、
適用してしまうだろうし、その指揮命令系統が国際テロ組織
とは直接繋がりのない実行部隊の中に、アドバイザーとして、
実行部隊のリーダーにも知られない形で、国際テロ組織から
派遣されている…なんて可能性までもを、可能性として考慮
したら逮捕してしまい、親組織との関係性を何としても
引きだそうと追求を続けるべき…であるかもしれませんよね。
捜査の過程で組織への認識は変わり、また変わらざるを得ない。
そんなあやふやなまま、テロリストは悪だから、横暴なくらいが
ちょうどいい。そんな法律を作ってしまうべきなのでしょうか。
冤罪だった場合の名誉回復はどのように為されるのでしょう。
テロ集団と政治団体、暴力団と民間企業
それらの差は、感覚的なイメージとしては明確に異なる。
誰もが全く異なる存在として認識するだろう。
しかし、現に存在する様々な企業・会社・団体が、
それぞれ個別に程度の差を持って、金銭的利益・活動目的を
実現するために様々にグレーゾーンな活動を行っている。
それら団体が共謀を行ったときに、それぞれの集団を、
ある団体は共謀罪に該当する。ある者は共謀罪に当たらない
それを認定する基準はドコにあってどのような情報から
どのように認定されるに至るのか。その行政的手順が
どのように取られるのか全く判らない。
-=-=-=-=-=-=- 当家関連記事
・共謀罪は何を処罰する罪なのか?!
・やはり為政者の利便と感じてしまう。
-=-=-=-=-=-=- Link
・犯罪国際化及び組織化並びに情報処理高度化に対処するための刑法等改正法案(163国会閣22)
・共謀罪をもう一度廃案にしよう! 盗聴法に反対する市民連絡会
-=-=-=-=-=-=- TB
・今の2条じゃダメだ
好意的に解釈すれば、政府はこの法案によって、
国際テロリスト集団(自らにはなんら政治主張など無く、
政治的混乱に乗じて戦闘集団を送り込み、また武器弾薬を供給し、
その資金元を各国から回収する様々な組織を統合的に保有する団体。
傭兵などはこれに含まれる?)や、
やくざ・暴力団(外部の悪徳企業や悪徳政治団体の要請を受け、
直接何の関係も無い団体の目的遂行のために、資金や政治的
経済的恩賞を対価に、犯罪行為…恐喝や暴行、乗り込み、
嫌がらせ等々…を行う団体。総会屋含む?)や、
また、それらに準じる予備的な団体(少年グループが
犯罪を繰り返しており、目を付けた支持母体がその犯罪グループを
囲い込み、犯罪集団を生業とする集団へ成長するであろう可能性が
極めて濃厚な集団)を、
纏めて一括して一つの条文と化し、手軽に上げてしまおう…という
つもりなのだろう。好意的に解釈すれば。
しかし、幅広く網羅しようという意志が全面に出過ぎ、
上記のみに留まらない可能性が伺え、やはり私には、
穴だらけに見えてしまう。
法律の条文のみならず、過去の犯罪の事例を良く知る方に
是非とも解説していただきたいものです。私にはまだそれらに
アクセスする手段も予備知識も何もないので。勉強すべきだ…と、
考える意志は無くはないのですが、時間と才能が追いつきません。
国会の質疑応答では、個別の事件を特定できるような具体的名称は
差し控えるとの方針であろうから、その糸口すら見つけ難い。
・知財権侵害刑罰強化と共謀罪
テロ集団の手による著作が、商売になるとは到底考え難いけどね(笑)
ただ、テロ集団の高度に完成された組織統率システム(デジタル技術を含む)は、
国家統制機構に応用可能であり、テロ組織が今後さらなる膨大な人数を管理統制
維持保有する組織体系を完成させる〜のであることまでもを考えると、千年史の
スパンでは、ローマ統制下の反ローマ集団がキリスト教の素地になった…という
解釈と並行的に見えてくる。結果はその「宗教」による世界的席巻。
・「誰のための共謀罪か」
関連記事も刺激的?
>いきなり微罪で逮捕され325日間拘置所に拘束されることを想像してみよう
-=-=-=-=-=-=- TBS
・治安維持法と共謀罪
・組織的犯罪処罰法改正について
・共謀罪を語る(4)柳原三佳さん(ジャーナリスト)
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1. 法7条は機能させない [ ミンミン蝉 ] 2005年11月06日 14:34
新設される「共謀罪」を、政府が恣意的に運用しようとしている意図はは明らかです。
政府は、警察官の共謀に共謀罪が適用されることはあり得ないと答弁します。それは、2条に定義する「団体の活動として」という要件を満たさないからだと言います。すると、7条に規定...
2. 共謀罪・犯罪として成立しうるのはどの段階の企業か? [ 猫のあしおと ] 2005年11月07日 12:07
Q.以下の分類のうち、
共謀罪・犯罪として成立しうるのは どの段階の企業か?
A1.フツーの会社
A2.微細な罪なら平気な会社
A3.崇高な目的の為なら犯罪も厭わない会社
(社員にその覚悟が明確にある会社)
A4.犯罪行為が団体の目的に副う会社
...
3. アルカイダに見るようなテロリストの組織と集団と実体 [ 猫のあしおと ] 2005年11月07日 12:54
この関係は、ある意味。
我が国における「やくざ」と暴力団と非行少年。
連合国における 独立を望む所属国家とその国の治安部隊、それを支持する国民。
これらの関係とも似ている と言えなくも無い。
宗教的団体への強権的な攻撃は、実行部隊・不満分子を増長させ....
4. 共謀罪に該当するのは? [ 猫のあしおと ] 2005年11月08日 07:03
Q1.共謀罪に該当するのは?
(共謀の謀議に加わった者は、赤い線で繋がれた者)
A1.共謀に加わった a,d1,e1 及び b,f1。
A2.犯罪集団の成員であり共謀に加わった b,f1 だけ。
A3.共謀を行った小団体の成員である
a,b,d1,d2,d3,e1,e2,e3及び,e1,f...
5. 治安維持法と共謀罪 [ ニュースの現場で考えること ] 2005年11月10日 11:37
10月17日の午前4時近くになった。夜勤の仕事を終え、少し前に自宅に戻ったばかりである。比較的ゆったりとした夜勤ではあったけれど、勤務中の緊張した感覚が持続していて、夜勤のあとはアドレナリンが簡単には下がらない。勢い、夜更かしが進む。
書こう書こうと思...
6. 26日に共謀罪の集会2つ [ 【マスメディアが民衆を裏切る、12の方法】 ] 2006年04月22日 20:43
日本人は、こりることを知らないのだ。
坂口安吾「戦争論」
法案に反対する側からの名づけである「盗聴法」という言葉は、当時、法案に対するかなり強い抵抗感を生んだと記憶しているが、「共謀罪」という言葉に対する抵抗感がほとんど生まれていないと感じるのは、ぼく...
この記事へのコメント
1. Posted by 妙訝 2005年11月07日 04:41
警察が、「警察は市民に尊敬される立場で在らねばならぬ。それが、国家国民の安全安心に欠かせない」と考えているという団体の行動の目的は、「警察内部の犯罪を隠蔽する行為」が「団体の目的」に合致する「犯罪」ですよね?
「犯罪が明らかになること」で「警察不信」がおき「その不安感」や「法の軽視」からモラルハザードに繋がり、ひいては「犯罪増加を助長する」のだから。
「警察内部の犯罪を隠蔽する行為」は「犯罪抑止」を「目的」とする。…と。
「犯罪が明らかになること」で「警察不信」がおき「その不安感」や「法の軽視」からモラルハザードに繋がり、ひいては「犯罪増加を助長する」のだから。
「警察内部の犯罪を隠蔽する行為」は「犯罪抑止」を「目的」とする。…と。