2006年05月

2006年05月29日

立浪草【タツナミソウ】

立浪草














「いないいないばあ…」から幾星霜…

人はこの世に生まれて、やがて去ってゆく。
生まれながらにして既に定められた有限の時間。
何のためにこの世に生きる?
何か軌跡を残す?
名前を残す?
子孫に財産を残すため?
もしそうだとしても、定められた時間は短いし、
気づかぬことすら多すぎる。
実現できる人は、ほんの一握りで、
多くは何もできず、ただ時間だけが過ぎてゆく。
泣いて、笑って、
怒って、また笑って、
悔しかったり、耐え忍んだり。
泣き笑い人生。
長い苦労のあとに、少しだけ幸せを感じる日々がわずかにあって、
生きることは苦痛だと思いつつ、
そのさきに何か希望や幸せが待っていると、思うからこそ生きてゆく。

親が子をあやす「いないいないばあ...」。
やがてその日が本当に来ることを、子はすでに知っている。







myokasyo at 08:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 娑婆の花 

2006年05月18日

滅入る心をやさしく包む魅惑の空間

海遊館-1















留学生たちと海遊館で半日を過ごした。
ここは、目まぐるしい日常の中で、脳内がツまったときのガス抜きに最適。
サカナやクラゲを見ているだけで気分が休まる。
私自身、機会があるごとに足を運ぶことにしている。

米人留学生が言った。
「子どもの頃に見る水族館と、大人になって見る水族館では意味がちがうね」
「どう?」
「子どもこの頃とはテンションがちがう。
あのころはワーワーキャーキャー騒いでいただけだ…
何を見ていたかも覚えていない。
今はサカナを見ているだけで、気分が落ち着く。
何時間でも見ていられる…」



マンボウ













うみがめ















ところで、今、このサイトを検索してみると、
寝袋持参で、館の中で一夜を過ごす企画があるらしい。
暗く巨大なアクアリュウムで魚と一夜を過ごすとは何たる魅力…
これは… ぜひ体験してみたい衝動に駆り立てられる。
しかし… 小学生が必要… であるか… むむむ…
どこかで小学生を調達するか…(笑)

くらげ-1













くらげ-2















くらげ-3













くらげ-5















やっぱ、クラゲいいな〜

myokasyo at 01:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) よもやまばなし 

2006年05月11日

待ち甲斐のある試練...から1年+3ヶ月(長過ぎ)

花菖蒲














花菖蒲-2















今日、『花の会』で生ける。
月に2度あるうち、第1週での「花の会」は摩訶不思議な「花道場」になった。
いけばな…とか、アレンジ…とか、投げ入れ…とか、
既存のジャンルで、カテゴライズするのは難しくなっている。
いわば「一人歩き」はじめている。
ところが、残念ながら、今日は生徒さんの花の写真は写し損ねた...
よって私の3作でご辛抱を…


土佐シモツケ-2







土佐シモツケ














待ち甲斐のある試練から1年余…
少しずつマインドコントロールは崩壊し、
集中力を持続するのに不必要なエネルギーを消耗する毎日。
もうちょいだ...チョイダラカヌシャマヨ♪
もう限界だ。早く開放されたい。
兵役の除隊とか、出獄を間近に控えた囚人はおそらくこんな気分にちがいない。
もう気分は、次のことを考えている。
よりパワーアップするぞ。


さくらんぼ-2













さくらんぼ-3





myokasyo at 22:58|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 妙花 

2006年05月07日

新緑

yama-1









突然だが…
いうまでもなく、日本は確実に高齢化社会に進んでいる。

だから?

…というわけでもないが、
最近、老人と話す機会がなんとなく多い。
そこで、最近話した他愛もない道端での立ち話とか…いろいろ

<老人Aの場合>
■ 道端でひとり新緑の山々を眺めていると…

今、一番綺麗やなー

綺麗ですねー

ああ、あんまり綺麗からな、出てきたんや

この季節の緑が年々より綺麗に見えるようです。
トシのせいかもしれませんが...

笑…

あんたらな、まだまだこれからや(笑)
  せやけどな、わしらくらいになると、緑の中に吸い込まれてゆくような...

まだ、吸い込まれちゃいけませんよ(笑)

いやほんまや(笑)もう吸い込まれるかもしれんで…(笑)


<老人Bの場合>
■庭先の枯れ葉を掃いていると…

ご主人、ようここ(故郷)へ帰ってきはったな

へ?は?まあ…
(もう故郷に帰還して17年になる…)

私らもね、若い頃は、いっぺん飛び出しましたんやで。

はあ〜そうですか

学校卒業したら、ここらはすぐ山へ木こりにいかされます。
ところがね、若いのにヤマなんかおもろないでっしゃろ?
…でね、16歳のとき、ここを飛び出したんですわ

はあ〜…

もうね、親方は○○の○○さんの○○でね、キツいことはないけど
居ても居なくてもどっちでもいいような仕事でね。それが、いやでいやでね…ここ(故郷)を飛び出した。

は〜そんなことがあったんですか?

そう。そんでね、着の身着のまま飛び出したはいいけど、大阪に出ても右も左も分からん。とにかくタクシーの運ちゃんに言って有り金ぜんぶ渡して、これで行けるとこまでいってくれ…と…

ええ〜。有り金ぜんぶですか?

そうや。

で、どうしたんです?

今でいうたら西宮かどこかで降ろされたんやと思う。

どこへいくあてもなく名前も知らん川の土手に座って、ひとりでじっとしてたら、夕暮れ時にやさしそうな女の人が声かけてくれた。

はあ〜…

『あんたどこへも行くあてないんやろ、ウチで働くか?』と言うてくれた。

ほお、そんなこともあるんですねえ…

そうです…

西宮とここや… 帰れたらすぐ帰れるけどな、わし帰れへんかった。
飛び出した以上、格好ありますやろ。
そのころ、戦争中やし、通信機材の組み立てやってましてん。
ところがね、そうこうしているうち、19歳のとき、赤紙(召集令状)がきました。

戦争ですか?

そうです。こればかりは断るわけにいかへん。しょうがないですわ。
 
最初は、えらいこっちゃ、かなわんな〜と思ってましたが、
「行く」となったら、今度は逆にほなね、
人間ちゅうのは覚悟決まったらね、気分が大きくなります。
昔、この駐車場が広場になってまして、ここで出征兵士の壮行会です。
最後に婦人会のみなさんにうどん一杯ふるまってもらって、この駅から電車で出発しました。

―<中略>

さていよいよ戦地へ出発です。
兵隊っていうのは、若いもんばっかりですから血の気多いでっしゃろ。
「一丁、一旗あげて帰ってきてやろう…」ってね、思ってました。
ところが、フィリピン沖で撃沈ですわ。

何が…

乗ってる… 私らが乗ってる輸送船がです。

一緒に沈みましたんや…

ええ!? 一緒に沈んだんですか?

はいなー…

なんでここに? 今こうやって話しているのが不思議ですね。

そらすごい音でした…
ゴーッと海の中に引きずり込まれる音です。
「もう… もうわし死ぬんか…」と思いました。



そやけどね…
そんなとき、ご主人?
人間、そんなとき目の前に浮かんだものって何やったと思います?



みんなね、お母ちゃんの顔が浮かぶとか、お父ちゃんの顔が浮かぶといいますやろ?
私はね… 何が浮かんだと思います?

何だったんですか?

あのね… 故郷のこの山が見えたんですよ。

はーっ!

祭りのとき、夕方にちょうちんや、雪洞(ぼんぼり)吊って綺麗ですやろ?
海の底に引きずりこまれて、あの世ともこの世とも思えない瞬間にね…この故郷の山々がね。見えました…

― ちなみにこの老人は、輸送船諸共水没した後、奇跡的に海面に浮かび上がり、
  フィリピン沖洋上で2日間漂流し、救助されたらしい…


yama-2











<老人cの場合>
■ …ある喫茶店で談笑中に…

ああ、ちょっと火貸してくれますか…

あ、はいはいどうぞ…





これ、おたくのですか?

…はい

fujiko














myokasyo at 09:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) よもやまばなし 

2006年05月01日

花韮

韮









春のロングサイトな風邪をひいた。
心身ともに末期的危機を迎えている。
微熱、倦怠感。
原因は疲れ?ストレス?不摂生?
それとも、張っていた「気」が抜けてきたための虚脱感?
身体もずっと痺れたような感じで、長らく花も生けられないでいたが、
昨日、日ごろお世話になる某派の華道宗匠夫妻が来られるとのことで、
ようやく病床から出て、花を生ける。

あまり遠くに出掛ける元気はないので、
家の近くの路傍の花々を摘む。
ハナニラ、カラスノエンドウ、ムスカリ、菜の花。





韮-1
















最近読んだ本から…

「空(くう)」は「空白」。
あくまで「白(しろ)」のイメージであって、空黒とは言わない。
例えば、何かのショックで、何も考えられなかったことをよく、
「頭の中が真っ白になった」と形容するように、「空」はマグネシウムを焚いた閃光のように真っ白なイメージがある。
無量光明(アミターバ)とは、そんな閃光のように真っ白でいて果てしのないものか。
それらの概念を思考で捉えようとするとき、前に読んだ「量子論」のことが脳裏に浮かぶ。色(物質)としての肉体が滅び、意志も感情もなくなったとき、私たちの行方は、ただ光の波となるのか。
恐れることはない。そこは「空」。光の波の世界。
無量の光明にゆだねよ。

「量子論」を楽しむ本


CDブック・無量光明(アミターバ)の世界


myokasyo at 03:44|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 妙花