2007年03月

2007年03月21日

【ナノハナ・ナズナ・ホトケノザ】

ナノハナ・ナズナ・ホトケノザ









ひきこもって、あまりに殺伐とした本ばっかり読んでいるので、
精神衛生上まことによろしくなく...

昼下がりに散歩した。

春だ。

先月の贋ものの春ではなく、ようやく陽差しが春めいてきた。
別れがあり、また新しい出会いがある本物の春だ。

春の草花を...と探してみたがなかなか無い。
使えるとすれば、これくらいか...
ナノハナ、ナズナ、ホトケノザ。

スキンヘッドで、ひげダルマみたいな男が、片手に鋏を持って白昼に道々、花を摘んでいたのだから、
第三者からみればよほど奇異に見えたであろう。





ナノハナ・ナズナ・ホトケノザ_2



myokasyo at 20:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 妙花 

2007年03月13日

【他力】

白梅_2














人生というものを、
生まれてから死ぬまでの一定の期間と限定し、
しかもそれを自分の権利だと他者に主張するようなのが現代の人生観である。
これはあまりに貧しい。
自分の人生だと思うから、不自由になるのである。
しかし自分の人生は自分のものではない。
生きるも死ぬも、これはすべて他力によるものである。
(「人間自身」166回 池田晶子)



昨日、広告を見ていて、気になる記事が目を引いたので、
久しぶりにその週刊誌を買ってきた。
週刊誌は最近めったに買わない。

東京に住んでいた頃は週刊誌ばかりで、
新しい週刊誌のにおいは、東京に住んでいた頃を思い出させる。
大きな駅の雑踏の中の売店のにおいだし、
深夜のコンビニで立ち読みするにおいだし...そんな毎日だった。
あの頃、自身を含めて、周りを取り巻くサイクルが早くて、とても一冊の単行本を読み通す余裕もなかったように思う。
だから、もっぱら情報は「週刊誌」に頼った。
今にして思えば、これにもよし悪しがある。
日めくりで変わるデジタルな情報は、常に最新を追いかけるが、
ときおり、大きな時間の流れや、歴史の流れを見落としてしまう。


ところで、
週刊誌を買うきっかけとなった「気になる記事」...はともかく。
買っただけの、元を取ろうと、ぺらぺらめくっているうちに、
池田晶子さんの上の一節を見つけた。

本誌には、
−「人間自身」を連載中の文筆家、池田晶子さんが急逝した。(略)病室で力尽きるまで愛用の100円ボールペンを握り続け最後に残した原稿の表題は、自らの死を覚悟のうえの「墓碑銘」だった。− とある。

何年も前、生前の東大寺の清水公照師がTVで
「生きているのやら、生かされているのやら...」と語っていた言葉を思い出した。
永平寺の禅師も同じ言葉を言っていたように思う。
いま、認識をあらためた。

「自分」があるゆえに、すぐ人は「他力」と「他人」の力と混同し、矮小化して考えてしまう。もちろん人も含むが、水も、光も、空気も... 自分を取り囲む森羅万象のすべての力が他力なのか...とあらためて気づかされた。


残念ながら、私は池田晶子さんの本は今までに読んだことはない。
同い年だ...

記事の中には、

−...絶筆は「人間自身」189回の「混浴の温泉場」だった。−

とある。

偶然か何か... 私はこの「混浴の温泉場」というエッセイを読んだ記憶がある。連載していたのだから、この週刊誌の前号を、いつかどこかで読んだのだろう。たしか、地方の温泉場で混浴湯に入り、湯煙の中で地元の老人と話しする...詳しい内容は忘れてしまったが、そんなことだったと思う。湯煙の中に消え入りそうな不思議な気持ちになったことが印象に残っていて覚えている。

それが絶筆だったとは...なんとも... ご冥福を...






週刊新潮













myokasyo at 08:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 娑婆の花 

2007年03月01日

「皮留久佐乃皮斯米之刀斯(春草の始めのとし) 」

クリスマスローズ、フリージア















明日も気温は15度近くまで上がる。
地球温暖化は残念な話だが、寒がりの私には、この冬の暖冬はありがたかった。
昨年、難波宮から出土した千四〇〇余年前の木簡に書かれた歌11文字。
「皮留久佐乃皮斯米之刀斯(春草の始めのとし)」
12文字目から折れていて下の句は分からないという。
だが、誘われるような美しい日本語の響きだ。
「春草の始めのとし…」 いったい何が起こるのか?イメージがふくらむ。
よい春であり、よいとしでありますように。 あなたにとっても、わたしにとっても…

花はクリスマスローズ、フリージア。




myokasyo at 21:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 妙花 

【諸葛菜(しょかつさい)】

諸葛菜














紫花菜(むらさきはなな)という名もあるけど、
私は諸葛菜(しょかつさい)という呼び方が好きです。

諸葛菜という名前は、三国志の時代。蜀の劉備元徳に「三顧の礼」で迎えられた天才軍略家、諸葛孔明に由来する…
諸葛孔明は「三顧の礼」の義に報い、病弱を圧して劉備に仕える…
劉備に「天下三分の計」を説いて、呉の孫権と同盟させ、連戦連勝の、魏の曹操を、赤壁の戦いで破る…
ずっと以前、学生の頃。私が読んだのは吉川英二の「三国志」だったのですが、そのクライマックス…
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」あたりは、思わず胸が熱くなったものです…

さて、この花ですが、ウチの家にも植えていて、その繁殖力の旺盛さを利用して兵馬の食用にしたのかどうか... そのあたりは今のところ不明...

とにかく...

「諸葛菜(しょかつさい)」...という響きは、

諸葛も見たであろう花の色を、一千数百年を飛び超えて感じさせてくれる同じ花の色にはちがいないと...




諸葛菜_2




myokasyo at 00:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 妙花