2010年06月

2010年06月29日

ユイコさんのhana

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うちにお稽古に来ているユイコさんの作品です。

まったく完成されてるじゃないすか?

センセ要らないね...(笑


1ヶ月ほど前にオーダーを受けたのは私ですが、、
なんだか組織の年度替りってことで、予算とか発注担当者が分からなかったので、しばらく放ったらかされ...
もし、最終的に再び話が私に回ってきたら、当日、朝からどこかの花屋さんで花材買ってきて何か生けるかナ〜...
なんて、思っていたら... 
日程ギリギリでになって、けっきょく話は私に戻り、切り札のユイコさんに頼む...
...と、こころよく引き受けてくれました。

前回もそうですが、華道家は花屋さんとはちがうので、そのへんしっかりしておきたい...ってところはありますが、
この世界もどんどんボーダレスになってきてるので、クライアントにそれを求めても無理だぁね...


それはさておき、

「完成されてるよな〜...」

センセのほうが未完成... 
いくつになっても、生き方も、花も... 「ホント、未完成だぁ...」と自分を振り返って、つくづく思います。 

ちなみに三年先のけっこうデカいホールの舞台の装花を依頼されたのですが、その頃、私はまだ生きているか?
今後は、やっくんやユイコさんら、若い人たちに仕事フるからね〜...
覚悟しといてね〜...(笑

花の活動をするユイコさんのブログはコチラ... 
レッスンも精力的に開催していますので機会と時間があえばぜひどうぞ...


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myokasyo at 13:20|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 生け人しらず 

2010年06月28日

【transfer】

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京都・七条というのは、
子どもの頃からなぜか縁のある街で、

商売をやっていた私の父親は、毎年大晦日近くになると、
京都伏見のお稲荷さんにお参りに行くのが年中おきまりの行事...
私が子どもの頃の一時期、毎年それにくっ付いて行きました。

なぜ、初詣に行かず、暮れに参拝に行くのか?
亡父の話によれば「お願いに行くのではなく、お礼に行くのだ」ということらしく...
年始には初詣の人出で賑わう伏見稲荷も、年末には参拝者の人出も閑散としていて、子ども心には、出店も少なくて寂しかったのですが、これから年末と年始を迎える街の気ぜわしさや、正月準備している姿など、歳末の街の表情が伝わってきたことをいまもよく覚えています。

参拝の帰途は、休憩所で蕎麦やきつねうどん。雀の焼き鳥を食べるのが楽しみ...
伏見から七条に至るエリアは、子どもの頃の「異領域」を感じる、ちょっとした「近くで遠い」冒険と思い出のあるところ... でした。

大阪から伏見稲荷に向かうには、京阪・淀屋橋から特急電車に乗り、途中、下り普通電車に乗り換えて三つほど後戻りするのが時間的に合理的。それがここ京阪・七条なんですよね..

あの頃、上り下り線の駅のプラットホームが別々で、乗り換えには、わざわざ道路を挟んだ向こう側に渡らなければいけなかった。冬場のプラットフォームには、防寒用のガラス張りの部屋。中にはだるまストーブ... ホームの外には鴨川と川柳...

今、駅は地下鉄になってしまい。地上はツルンとした道路だけ。鴨川もきれいに護岸工事され、なんだか愛想ないね。

今、書き出すと、ほかにもいろいろ思い出してきました...

小学生のとき、結んで残してきた「おみくじ袋の孤独感(コレについてはまたいずれ項を改めて...)」。生まれてはじめて、一時、脅迫神経的にストレスを感じたのもきっかけは、ここだったよな〜...
学生時代、その頃の彼女と初デートしたのもこのへん... 三十三間堂...

よけいな前置きが長くなりましたが…

ここ五、六年前から毎年同じ時期に、ここ七条を訪れる用があるのです。

人生って不思議なもので、どれだけ綺麗な景観のところでも一回きり、一期一会の場所ってのは多い。
また、自分が選んだわけでもないのに、好むと好まざるに関わらず、自分の生活とはまったく何の関連も脈絡もなく、何の変哲もない場所に、それでも、吸い寄せられるようにして、人生の節目節目にふたたびみたび立つ場所がある。

そんなとき、「もしかしたら、何かの力に呼ばれているのかもな〜..」なんて思うのは、最近の私の考え方です...

そして... 
「人」といわず、「場」といわず、「モノ」といわず。
そんなことを自覚しながら、今後の物事を考えてゆくってことも...



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myokasyo at 02:32|PermalinkComments(4)TrackBack(0) よもやまばなし 

2010年06月25日

園城寺の亡霊

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「ええ、頂きます...
ウチの田舎では、墓前のお供え花は竹筒なんですよね..」

二月に生け終わった竹の端材を自宅では処分しきれず、
何人かで分けて、知り合いに貰ってもらったときの言葉なんですが..

竹とはもしかしたら不吉なものか...?

松竹梅の「竹」や、正月の門松で知り、見慣れている「竹」は青々しく、竹は清々しいもの.
..という観念がある私には、他方、墓前に使われるというニュアンスに、複雑な感覚におそわれ、戸惑ったものです...

冠婚葬祭、いずれの催事においても古くから黒の紋服を用いるように、
呪具、霊具の類は、晴れと喪の両面の意味を併せ持つ... このへん、しっかり抑えておかねばいけない...

そこでふと思い出したのですが..

小田原攻めの陣中にて、近くの韮山の竹を切って一重切りの花入れを作り、
そこに梔子(くちなし)を入れた利休の趣向... しかし、秀吉はこれを花入れごと据えられた広縁から一蹴した..

落ちた竹花入れにはひびが入り、これを園城寺(三井寺)の鐘のひび割れに掛けて銘がつく...

利休は商人、観念の世界に生きる茶人...
秀吉は、若い日から血なまぐさい戦場で現実に命のやり取りをしてきた武将...
俗説では、よく利休と秀吉を比して、価値観のちがいだとか、
美意識のちがいだとかいうのですが、

日常の些細な出来事... やがて決裂に発展してゆく...
ポイントとなるキーワードは何か... 「不吉(ふきつ)」かな...と、

現実主義者は、どれほど観念の遊びに興じているようにみえても、
しょせんどこかに醒めた部分を残していて、通俗的で常識的な思考や判断の枠組みへ戻って行かざるを得ない...






宗易、園城寺の筒に花を入れて床に掛けたるを、ある人 筒のわれめより水のしたたりて畳のぬれけるをみて
いかヽと申されたれは、易、此の水のもり候か命なりといふ

                           [茶話指月集]


花 梔子(くちなし)
器 竹一重切





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myokasyo at 01:28|PermalinkComments(6)TrackBack(0) 妙花 

2010年06月23日

古墳のある街

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大阪南部にはいたるところに古墳が点在するんですよね。
...で、
住んでる方はどうかというと、そんなことをあまり意識していない。

自分が住んでいる都市の生活空間の真中に、水辺に囲まれて、古代の原生林がぽっかり浮かんでいるこの不思議さを...
故意に、
見るな... 触るな... 不可識(しるべからず)...と、歴史上封印されたこの地域の不思議さを...


今日は朝から伊賀上野行だったのですが、会合と昼食で通されたところは館内といわず、食事処といわず、花の一本もなく、
スベスベした人造大理石とコケ脅しのハリボテ。
原価計算に基づいて「ここに緑が欲しいナ〜」という色彩感覚には「緑色のゼリー寄せ」を...
「お客様のニーズ...」を掴んだ「当世流行」の... すみからすみまで「コンセプト...」で統制されたお料理に、腹は膨らむが心が癒されない...
相手の意図を見抜いたにも関わらず、空腹に負けて、食えば食うほどに、これらの食品を栄養として肥え太ってゆくであろう自分が虚しい...

伊賀の焼き物を何か...という物欲も、立ち寄った場所に目ぼしいものはひとつもなく、これも果たせず...
名品逸品の数々は、手の届かぬガラスケースの中に鎮座ましマス...
たとえどんなに高名な美術館といえど、ガラスケースの中の逸品などにさらさら興味のない私は...
出かければ何かを撮ってくるデジカメも、今回ばかりは出番ナシ。
伊賀上野が悪いのではない...ひとえにコンサルしたKISHIDAさんのせいだ...


心の逃げ場がナイな〜...

...と、思っているところに、ひとつ飛び込んできたのは、
針ICで出合った茅の白い綿帽子、ブタクサの花、ヒメジョオン、種別不明の枯れ草など、白、黄、黒、緑のコントラスト...
ああ、これで少しは救われたかも... と思いつつ、

高速を降り、帰りに立ち寄った、コーヒーショップの駐車場から見る古墳の緑にやっと心が解放された...

古墳... イイよね...






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myokasyo at 23:46|PermalinkComments(2)TrackBack(0) よもやまばなし 

2010年06月21日

蛍火の明滅

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なぜ蛍火の明滅に郷愁を感じるのでしょうね?

いつか、子どもの頃に見たから懐かしさや、郷愁を感じる?

でもだって、私たちの子どもの頃ならまだ少しは飛んでいたけど、
今なら、子どもの頃に蛍火を見ないで育った大人の人なんて大勢いるでしょ..

めずらしいから?

ある時期、日本中の農村から蛍自体が、いたるところで一時、消えていたでしょう?
懐かしさや郷愁はいちがいに、人の経験則にもとづくものばかりとはかぎらない。

いま、農家でも強力な農薬や除草剤が使われなくなってきて、
ふたたび、日本中のいたるところで蛍火のうわさ復活...

頼りなげな蛍火の明滅は、まるで魂が脱け出して浮遊しているよう...
このゆるやかな明滅...

なにもかも早くなって、明るくなって... 強烈になって、目まぐるしくなって... 
「確実」や「正確」さが要求されるようになって... 「厳格さ」や「統制」が要求される... 

そんな時代になって... 
でも、そんな時代だから... 
頼りなげで、儚げで... ゆるやか〜な明滅に、心惹かれるのかもしれないですね...


環境と共存...? 自然と人との共生...? 
ゆるやかで、やさしくて、
しょせん人生なんて儚〜いもんで、
物事も人の一生も、何事も不確実でたよりな〜いもんだ... と、
みんな悟ったころ...

ゆる〜くて、やさしくて、儚げ〜で、たよりな〜い光が、
ふたたび人里恋しくて、また戻ってくるものなのかもね〜...




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myokasyo at 01:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) よもやまばなし 

2010年06月17日

今月のお稽古...

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今日は、月の第3木曜日、花の稽古日ですね...

ところで、4月から新入会した方、来ないんですがね...

お母さんの紹介で、4月に初めて来られて、
5月はお母さんから連絡あって「休ませていただきます...」。
そして今月... 連絡ナシ...
その方のお母さんとは昨日、別件でお会いしたのですが、
まさか「お嬢さん、今月(明日)は来られますか?」とも聞けないしね..

10代や20代の若い人たちでも、しっかり自分で連絡してくれます。
たとえば、やっくんなんかそうです
休むときには、「センセイ休みます」って、ちゃんと連絡はいります。

ウンともスンともリアクションなければ、教える自信... ってのも失くします...
まして、「こうしなさい」っていう、決まりきった型のない花なのでね...

「あなた」は、いったいどこに「在る」?

私、べつに花材が余るの余らないの...なんて、どっちでもイイです。

ただ...

射放たれて手応えのなかった弓の矢のように、
「何か気に入らなかったのかなぁ〜」...な〜んて、空を斬るような思いがします。


今日の花材から...

山帰来(さんきらい)
ホタルブクロ
オカトラノオ
クレマチス

稽古のみなさんが帰られたあと、家の周りの野草を取り混ぜてみました...
上がその写真、下がその前。写真がちょっと上下順逆でややこしいのですが...

野草は...

ヒメコバンソウ
メキシコマンネングサ

茶花や園芸種の花材でも、少し野草を忍ばせると、ワイルドさ増します。




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myokasyo at 19:59|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 妙花 

2010年06月15日

【山紫陽花(やまあじさい)】

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深山で、群生して咲く山アジサイをはじめて見たときのことを覚えています。

鳥の声が木霊す雑木林の中。山の斜面一面に山アジサイが咲き誇ってた...
曇り空。山が水分を充分に含んでいて、歩くとすぐに額に汗がにじむ...
なんだか、山アジサイのせいか、甘い香りも周り一面に漂っていて...
もしかすると、黄泉(よみ)の国って、こんな細い道を一歩づつ登って行くんじゃないか、と思ったものです。

あれから、ずいぶん経ったのですが、
そのときに手折って持ち帰り、庭に挿した数種の山アジサイが、今も庭で花を咲かせてくれます。


「いつか死ぬ...」

去年辺りから、軽く... 
強迫観念のように、ふとした瞬間、脳裏にこの言葉が、響いてきて...

かといって、生き急げるわけでもなく...
また、死に急いでいるわけでもないんですが...

生き苦しい...と、
感じつつも、日々一歩づつ歩いています。


毎日、花を切って生ける..

この行為は常に死生観とともにあるな...と、感じるようになったのは、最近のことで...


花は、やがて枯れる...
人は老いて、やがて死ぬ...

花を生ける...ってことは、
あまりにも単純なこの真実を、日々確認してゆく作業にほかならないよな... って...






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2010年06月13日

鍋島青磁

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し...、知りませんでした...

私は生まれて育ってこのかた...
自生するホタルブクロといえば、てっきり白花だと思っていました...
というのも、私どもの周辺の野にも里にも、田んぼの畦にも..
白花しか咲いていませんでしたから...

赤花ホタルブクロを知ったのは、茶道を習い始めた十数年前のこと...
鉢植えで買ったものを、今まで、こよなく育てておりました(というか、勝手に殖えました)。

...で、今までどう思っていたか?

赤花は、品種改良の園芸種か、外来種だと思っていました...(たぶん中国辺りとか...)。

認識不足もいいとこですね。

ここで教えていただかなければ、死ぬまで知らずにいたでしょう..
自生するホタルブクロの色にも地域性ってのがあるんだ〜...


青磁瓢形花入れも赤花ホタルブクロと同じく、その頃に手に入れたもの。
鍋島青磁で、深すぎず淡すぎずの青磁の色と、よほど凝視して見ないと見分けられないほどの、細かい貫入が気に入ってます。

茶花や花入れを、夢中で蒐集めだした頃のことを思い出します。






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myokasyo at 18:15|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 妙花 

青陰(せいいん)

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「このあたりはね〜
焼き物(立杭焼)と肉(三田牛)は有名ですけど、名所って少ないんですよね〜」

「ああ、私は窓から道端の草見てるだけで飽きませんから...」

「はあ...?」

バス旅行で丹波路に出かけた私と、そのバスの添乗員との会話でした。


げんに、目的地に向かうバス車窓からは、
野草の茅(ちがや)、ブタクサ、植栽されたであろうフレンチマリーゴールドらしき黄色い小花が群生し、
国道の道脇の土手といわず、分離帯といわず...白、緑、黄色と、あちこちに絶妙のバランスで大きな「面」を作っていて...

「こういうの油絵で描くとすると、どういうテクニックになるんだろう?」

「印象派かな?」なんて...

過ぎてゆく景色見ながら、一人でぼんやり考えているのが楽しかった...


帰途に立ち寄った播州清水寺。
社殿への参拝を済ませて、一人境内を散策する...

なかでも、保元2年(1157)平清盛の生母と伝えられる祇園女御が建立したという大塔の跡...
明治40年まで現存していたというが焼失...
その後、大正期に再建されたものの、昭和期の台風でふたたび大破ということ...
現在は跡だけを遺す...
生命力の象徴ともいえる周囲の新緑の息吹に比して、
ぽっかりと大塔跡だけが、無残な土塁と礎石だけの姿をさらしているのが、なんとも空虚さ漂う...


祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰のことわりをあらわす
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし
猛き者もついには滅びぬ ひとえに風の前の塵におなじ(平家物語)





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myokasyo at 12:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0) よもやまばなし 

2010年06月12日

贈り花の試作

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来週、琴・尺八の演奏会のバックに贈り花..
「和風で... シンプルなやつ... ステージが狭いので...」という難しいオーダー...

...で、庭の花を切って試作してみる..
実際はもっと花の数が多い。

ステンレスの花器を使うか、竹を組んで花器を自作するかは、これから決めることに... シマス。

花菖蒲が季節的に合わなければ、ヒメガマとキキョウ... 
とにかく二種くらいに絞り込む...
花材にやや背の高さが必要...

これが金屏風の左側...
ちょっとさびしいかナ...? 

事前にちゃんと会場見に行っておいたほうがいいナ...

右側をどうするか。
だいたい、話を聞いた時点でパッ!と、姿形は決まったので..

あとは花材の調達...





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myokasyo at 20:24|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 妙花