March 07, 2008

七頭身美人と腰美人

学校でデザイン画を習う時は八頭身で描きます。でも実際の人間は、七頭身だったら絶賛されるスタイルの持ち主です。一般的にはそれ以下なのが普通で、6〜6.5頭身前後と言われています。

では、七頭身になりましょう。

そんなテーマのワンピースを作っています。

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毎回、色んなことにこだわって作っていますが。(笑)
今回はテーマにもなっている「七頭身美人に見えるバランス」と「腰美人」にこだわりました。

スカート部分で一番こだわったのが後姿です。
フレアスカートは生地が腰に乗ってフレアのラインを作ります。腰の張りがポイントになるので、逆に腰が無い人が着用するとペソッと貧弱に見えてしまいがちです。色々な体型の人が作って着ますので、腰をカバーしつつ、ヒップアップして見えるラインを探しました。「腰美人のワンピース」に仕上がっています。

ヒップアップ1


ヒップアップ2

背景と同化してしまったので、赤いラインで縁取りました。微妙なカーブを描いているのがわかるでしょうか。画像だとペタっと平坦になってしまうので、わかりにくいかもしれませんね。サンプルを楽しみにしててください。

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ワンピースですが、普通のブラウスにもなります。

衿はシングルとダブルで、ダブルのラペルには2種類の線。衿は3つですね。

袖は、セットインスリーブと袖山ギャザーの2種類。袖丈は簡単に自由に変更できるようにしてあります。好みで変えてください。

更にもうひとつアレンジがありますが、そちらはサンプルで。


身巾をある程度確保して作ってあるので、薄着の季節に、軽く羽織るコートワンピースにすることも出来ると思います。梅雨の季節にちょっと羽織りたいけど「トレンチコートでは重たい」。そんな時に便利でしょう。

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::テーラーカラーのコラム::

ブラウスやワンピースでテーラーカラーを作ると「オープンシャツカラー(または、オープンカラー)」と呼ぶ場合もあります。型紙的には、シャツカラーとテーラーカラーでは違う構造をしています。

シャツ衿を開けて着るからオープンシャツカラーです。もちろん第一ボタンを閉じて着ることも出来ます。前端の上部にループが付いている服がありますよね。アロハシャツなどの衿がこれになります。

テーラーカラーはオープン状態のみでしか着られません。そのように型紙を作るからです。無理矢理閉じると、衿が「ヘニョッ」と折れてしまいます。

オープンシャツカラーとテーラーカラーの中間に位置するのが、トレンチコートの衿でしょうか。一見、テーラーカラー風ですが衿の構造としてはシャツ衿に近く、トレンチは開けても閉じても着られます。

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どうでも良い話ですが。
布帛の立体裁断は、ゆるみ入りの工業用ボディで作業をしています。画像のボディと違うボディで作業していますが、ボディが変わってもちゃんとシルエットが出ます。着せて確認するのがメインでしたら、工業用のボディでなくても問題ありませんよ。というお話でした。

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コメント

1. Posted by snow-yuki   March 07, 2008 17:51
5 こんにちは。
てっきりジャケットを作っていらっしゃるのだと思っていましたが、ワンピースだったのですね。
シャツワンピースということでしょうか。
楽しみです。
こちらのワンピースには裏地もつけられますか?
裏地がつけられると、透ける素材、冬素材でも作りやすくて良いなと思いまして。

サンプルを拝見するのがとても楽しみですが、どうぞ、手首を治すのを優先なさってください。
2. Posted by silkpin   March 08, 2008 01:19
snow-yukiさん こんばんは。
コメントありがとうございます。
「テーラー=ジャケット」と思う人が多いのかもしれませんね。
他にもメールでお問い合わせを頂きました。

台衿付きシャツ衿でも、シャツカラーでもありませんが
広い意味では「シャツワンピース」と言えるでしょう。
シャツワンピの定義は広く、曖昧になりつつあります。
シャツ衿のワンピを言うこともありますが、
シャツ(ブラウス)生地のワンピの場合もあったり、
シャツ(ブラウス)仕様、つまり裏無しの場合もあります。

本来は、シャツ衿で、シャツ袖のディテールを持ち、
シャツの丈を伸ばした服を意味し、
ウエストを絞っていないものがシャツワンピースです。
ですが最近は、ウエストを絞ったものも含まれます。
3. Posted by silkpin   March 08, 2008 01:22
(続き です)

軽く羽織ることも考えてトワルを作ったので、
キチキチに幅は狭くなっておらず、裏地付きにすることは可能ですが、
問題があるとすると、表生地の厚みでしょうね。
厚みで巾が取られてしまいますし、衿の厚み分も変わってきます。
これについてはサンプルを縫って再度確認します。
縫製手順書には、裏付きの作り方も書く予定です。

ご心配をお掛けしてすみません。
2週間も大雪が続き、まさが腕を痛めるとは予想外でした。
早く治して、作業の遅れを取り戻したいと思います。

サンプルはたくさん縫うことになりそうです。
4. Posted by メイメイ   July 07, 2013 19:04
5 立体裁断の試験があり、コツを探していて辿り着きました。現在学生で、パタンナーを目指している私にとってこちらのブログはとても参考になります!
綺麗なラインの作り方はレディス服を作る上で必ず立ちはだかる課題です。
今は自分なりのラインを試行錯誤している状態です。
2009年からブログはお休みされてるようなので再開して頂けると嬉しいです!
それまで過去の記事を読ませていただきます!!

5. Posted by silkpin   July 09, 2013 01:21
メイメイさん はじめまして

パターンの勉強中ですか♪いいですね^^
数をこなしつつ、たくさん見て触る。
これが一番の上達方法ですよ。

ここ数年、腱鞘炎が出ることが多く、
仕事はしてますが、ブログは止まってました。
様子を見ながら再開したい気持ちはありますので、
しばし過去ログをお楽しみ頂ければ幸いです。

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