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商標一筋、実務経験15年目の中堅弁理士が「使える審決・判決」を実務目線でピックアップ。いざ意見書を書く際に自分自身が使いやすいように体系化していきます。

カテゴリ:不使用 > 使用主体

【ここに注目!】
コンティヌウム社(商標権者)は,流通業者であるGSIを介してして本件審判請求前3年以内に指定商品である本件商品「レーザー光発生装置」に,本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことが認められるから,GSIが被請求人の専用使用権者又は通常使用権者であるかについて判断するまでもない。


【実務への応用】
商標法第50条第2項においては「商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれか」と定められていますが、これに該当しない第三者たる流通業者の使用が商標権者の使用に該当するかが問題となります。

この点については、H24(行ケ)10310号において「流通業者等が商標権者等の製造に係る当該商品を販売等するに当たり,当該登録商標を使用する場合を含むものと解するのが相当」と判断して以降、特許庁・裁判所ともこの立場を堅持しています。

個人的には疑問がある判断ですが、現在のところ実務上はこの考え方に従うほかないようです。

なお、先日紹介した中古品の審決をみると、オークションへの中古品の出品者は流通業者には当たらないようです。 

【適用条文】
50条

【ここに注目!】
各ウェブサイトは、前示のとおり、被請求人とは全く関係のない者によって開設されたものであるばかりでなく、該ウェブサイトに掲載された商品は、商標権者とは無関係の第三者が個別に販売するためのもの、商標権者とは無関係の第三者からの買取事実を示すために掲載されたもの、又は商標権者とは無関係の第三者が運営するオークションの情報を示すものであり、オークション等業務に係る商品を特定するために、「エピレーザー(epilaser)」の表示を使用したものであって、本件商標が商標権者の業務に係る商品の出所を表示するものとして使用されたと認めることはできない。
そうすると、例え、上記各ウェブサイトに本件商標を付した商品が掲載されているとしても、一般市場において独立して商取引の対象として流通に供されるものとはいえず、該商品は商標法上の商品ということはできない。


【実務への応用】
個人的には納得なのですが、一方で、外国の商標権者が外国で付した商品を第三者が日本に輸入して販売している場合、該商品を以て商標権者の使用と判断する理論(H14(行ケ)346等)との一貫性がとれているのか疑問に感じます。

いずれにせよ、商標権者とは無関係な第三者が開設するオークションサイトで問題の商品を見つけても、該商品は不使用の使用証拠にならないということを確認できた意議は大きいと思います。

【適用条文】 
50条

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