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商標一筋、実務経験15年目の中堅弁理士が「使える審決・判決」を実務目線でピックアップ。いざ意見書を書く際に自分自身が使いやすいように体系化していきます。

カテゴリ:不使用 > 使用態様

【ここに注目!】
商標法50条の主な趣旨は,登録された商標には,その使用の有無にかかわらず,排他独占的な権利が発生することから,長期間にわたり全く使用されていない登録商標を存続させることは,当該商標に係る権利者以外の者の商標選択の余地を狭め,国民一般の利益を不当に侵害するという弊害を招くおそれがあるので,一定期間使用されていない登録商標の商標登録を取り消すことについて審判を請求することができるというものである。上記趣旨に鑑みれば,商標法50条所定の「使用」は,当該商標がその指定商品又は指定役務について何らかの態様で使用されていれば足り,出所表示機能を果たす態様に限定されるものではないというべきである(知財高裁平成26年(行ケ)第10234号・同27年11月26日判決)。

【実務への応用】
不使用の局面で、商標の使用態様として実質的な商標的使用が求められるか、形式的な使用でもよいかは意見が分かれるところです。

後者の立場はこの審決が引用している判決が代表的でしょう。

何れのスタンスにも対応出来るように知っておきたい審決・判決です。

【適用条文】
50条


【ここに注目!】
「SPC」の文字からなる標章は、ローマ字3字からなるものであり、本件使用商品において、それ自体が自他商品の識別標識として機能を有しないものであるという事情はないものであり、また、「SPC」の文字が商品の種別や型番を表す記号、符号の一部に使用されているものであると理解されることがあっても、そのことをもって,「SPC」の文字部分を自他商品の識別標識としての機能を果たす部分と認識することを否定することにはならない。


【実務への応用】
基本的に欧文字3文字以上には識別力が認められます。
本件は、そのような3文字商標でありながら、商標権者自らが「SPC-100」のように型番として使っていた点が問題となりました。

請求人側は、使用方法を見る限り型番としての使用であって、自他商品識別機能を果たす使い方ではないと主張しました。

しかし、合議体は一部に型番として使用されていると理解されるところがあっても、そのこと自体で識別標識としての機能は否定されないと判断しました。

不使用にあっては、使用態様にかかわらず商標の本質的な識別力を重視するということでしょう。

【適用条文】
50条


【ここに注目!】
「・・・からだのすみずみまでめぐります。」、「健康的で美しいお肌を保つ上では、身体のめぐりを良くすることはとっても大事です!」、(エ)「めぐりで健康的な毎日をめざしましょう」(「めぐり」の文字の右下には小さいRマークが表示されている。)「お風呂上がりは本当にめぐりがいいように思います。」の記載がある。

しかしながら、該ホームページにおいて、「めぐり」の文字は、上記のとおり、一連の文中に含まれているにすぎないことから、これらが自他商品の識別標識として機能するとはいえない


【実務への応用】
不使用取消審判において商標の使用につき形式的な使用でもよいとする見解と、実質的に商標として機能していることまで求める見解があります。

本件は商標的使用を求める見解に則したもので、マルRについても一箇所にしか記載されていないことからその効果を認めませんでした。

【適用条文】
50条

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