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商標一筋、実務経験15年目の中堅弁理士が「使える審決・判決」を実務目線でピックアップ。いざ意見書を書く際に自分自身が使いやすいように体系化していきます。

カテゴリ: 品質誤認

【ここに注目!】
「紅富士」の文字について、職権をもって調査するも、該文字が、上記の各農林水産植物の品種及び品質を表すものとして、取引上普通に使用されている事実及びそのように認識されている事実を発見することはできなかった

そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者が、上記の各農林水産植物の品種及び品質を表したものと認識するとはいえない

【実務への応用】
16号単独の拒絶理由自体あまり多くありませんが、その根拠に種苗登録が絡んだ案件は非常に珍しいように思います。

こういうケースでは「実際に使われているかどうか」という観点から反論できるようです。

【適用条文】
4条1項16号 


【ここに注目!】
たとえ「niagara」の文字が、「アメリカ合衆国とカナダとの国境を流れるナイアガラ川にある大瀑布。」等の意味を有するとしても、本願商標中の、ひときわ看者の目を引くデザイン化された中央の文字部分は、その特徴的な構成全体からみて、出所識別標識として理解されるものというのが相当であって、直ちに本願の指定商品の産地、販売地又は品質を、直接的又は具体的に表示するものとして、看者に理解されるものとはいい難い

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【実務への応用】
デザイン化されたので文字として認識できないという立論ではないようです。あくまで文字として「niagara」と認識されることを前提としつつ、デザイン化が進んでいるので需要者はこれを品質表示としてではなく出所識別標識として認識するので、品質誤認は生じないとしています。

あまり見かけないロジックですが、使えるかもしれません。もう少し類似の事案の蓄積を待ちたいと思います。

【適用条文】
4条1項16号


【ここに注目!】
本願商標(「ティアラ」)と本件補正後の指定商品(「イヤリング,ネックレス,ブレスレット,ペンダント,宝石ブローチ,指輪,ピアス」)とは、互いに関連する商品であるが、別の種類の身飾品であって、本願商標が表示している商品である「ティアラ」の特性と指定商品が有する特性が異なるため、取引者又は需要者において、本願商標を本件補正後の指定商品に使用した場合に、その商品が「ティアラ」の特性を有する商品であるかのように,「商品の品質の誤認を生ずるおそれ」があるものと認められる


【実務への応用】
品質誤認については3条1項3号とセットで通知されることが多いため、それ自体について反論をする機会はあまり多くはありません。

本件は「ティアラ」といえば「女性がつける王冠形の髪飾り」を認識するのが一般的であるから、それが「イヤリング」等「ティアラ」以外の商品に使用されれば、品質誤認を起こすと判断しました。

商標が示す商品と指定商品との間に関連性が認められるかどうかが判断の分かれ目になります。

【適用条文】
4条1項16号


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