幸せ、さがそ。幸せ、さかそ。〜Myuのhappy diary

ある時はコピーライター・中村美夕紀。 またある時は占星エッセイスト・みつみゆう。  “好き"を仕事にすればどんなに苦しくても幸せの種は見つけられる・・・ そう信じて。

タカラヅカ 〜ひととき夢の世界へ

「婆娑羅の玄孫」 〜轟悠さんの最後の舞台が、ついに。

宝塚歌劇団のトップ・オブ・トップスにして
男役の鑑、轟悠さんの退団公演
「婆娑羅の玄孫(ばさらのやしゃご) 」が
シアター・ドラマシティで幕を開けました。
婆娑羅の玄孫
(公演リーフレットより)

轟さんのファンになって早、四半世紀以上。
月組から雪組に組み替えとなり、
杜けあきさん本役の主演舞台を
幾度となく新人公演で演じられて。
気づけば三番手、二番手と順当にステップアップ。
「真夜中のゴースト」で見事トップになられたのが
まるで昨日のことのよう。
信州生まれの私としては、
同じ信州出身のグンちゃんこと月影瞳さんを
お相手の娘役トップに迎えた2作目の「春櫻賦」以降、
雪組熱は高まるばかり。
「愛燃える」で、すわ退団かと思いきや
専科に移動されるという何とも嬉しいご決断。
その後もできる限り時間を割いて
せっせとムラへ、日生へ、梅芸へと
足を運び続け・・・
ついに、この日がやってきてしまいました。

涙腺大決壊を覚悟しての初日観劇だったのですが、
意外にもからりと爽やか。
もちろん、ウルウルする場面はあったものの、
植田紳爾先生の手による戯作は
ひと昔前のテレビ時代劇さながら。
伏線など作りようのない単純明快なストーリーで
どこか懐かしさを覚えるほど。
轟さん演じる細石(さざれいし)蔵之介の佇まい、
立ち回り、江戸弁の台詞回し、
全てに格好良さをこれでもかと詰め込んでいて
その徹底ぶりには
 「大石じゃないんかいっ」と突っ込む隙もなし。
劇中で「イシ先生」と呼び慕う星組生さん、
時に見守るように対峙する同じ専科の汝鳥怜さん、
そして最後、国元に旅立つ蔵之介、
そのどれもに餞感がたっぷりで
植田先生の轟さんへの思いがひしひしと。

「明日は行くものじゃない、明日は来るもの」
この台詞が心に響きました。

退団を発表された記者会見で
静かに去っていきたいと仰っていた轟さん。
ファンとしてはそのご希望通りに
静かに・・・でも、何よりも熱く
心からのありがとうを込めて
お見送りしたいと思います。


PS
どうか、どうか、お体も喉も大切に千秋楽まで
・・・と願うばかりです。




 

宝塚雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」 〜渋かっこいいっ!

宝塚大劇場で上演中の雪組公演
「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」。
大評判だった2018年の花組「ポーの一族」以来、
久々の小池修一郎氏の一本ものとあって
チケット入手は至難の技。 
ですが、なんとかS席をゲットし、
高鳴る胸を押さえつつ行ってまいりました。
cpl73a000008d0aw
ご存知の方も多いと思いますが、
「ONCE〜」は元々1984年に制作された
ロバート・デ・ニーロ主演の映画。
禁酒法時代のアメリカを舞台に、
貧しい移民の少年が裏社会でのし上がり、
手に入れた栄華と贅沢、
やがて訪れる悲しく切ない運命… 
ともすると、暗くて血生臭いだけになりがちな
ギャング映画の世界ですが、
小池氏は見事、ザ・タカラヅガ調に仕上げてくれました。
今の宝塚きっての歌うまコンビ、
男役トップの望海風斗くんと娘役トップの真彩希帆さんが
主役とヒロインを演じるとあって
どの曲、どの歌もとことん聞き惚れてしまうし、
演技も踊りもまさに円熟期の感。
もともと望海さんは大人の男が本当に似合う方なので、
スーツの着こなしからグラスやタバコの持ち方まで
板につきすぎていて怖いほど。
それでいて、ヒロイン・デボラへの愛の貫き方など
ピュアで少年ぽいところもあって
胸が締め付けられました。
あと、私が目を見張ったのは男役でありながら
妖艶な美女を演じた朝美絢くん。
月組にいた頃も時折オンナになっていましたが、
今回は本当にセクスィ〜でチャーミングでした。
それに、歌声もナイスっ!
望海さんの圧倒的な声の伸びや奥深さ、
真彩さんのオペラ歌手ばりの声の透明度、
お二人とはまた違う声質で、実に魅力的でした。

ストーリーと雪組生ひとりひとりの個性が
絶妙にマッチして
最高にクールでスタイリッシュ!
まさに渋かっこいい舞台となっていました。

IMG_6954
大劇場の西隣、以前は広い駐車場だったところに
現在建設中の新しい宝塚ホテル。
すでにエントランス付近は完成間近のよう。
春のオープンが楽しみです。


 

タカラヅカスペシャル2019 〜令和元年のヅカ納め。

タカラヅカ歌劇105周年となった今年、
令和元年の最後を締めくくる舞台。
タカラヅカスペシャル2019が、
その名も“令和”に因んだ〜beautiful harmony〜と題されて
12月21日、22日に梅田芸術劇場で開かれました。
スクリーンショット 2019-12-22 17.53.48
今年は東京宝塚で公演中の月組を除く4組、
花、雪、星、宙、そして専科のスターたち約50名が出演。
このステージのために書き下ろされたオリジナル曲
「beautiful harmony」で幕を開け、
トップ・オブ・トップ専科の轟悠さんを中心に
花組の新トップ柚香光さん、
トップ就任から早数ヶ月の星組の礼真琴さん、
トップの貫禄十分となった宙組の真風涼帆さん、
もはや重鎮、ベテラントップとなった雪組の望海風斗さん、
豪華な顔ぶれが揃うスペシャルな始まりでした。
轟さんが口火を切ったご挨拶の後は
各組の一年を振り返りつつ、
印象に残る舞台を短いショー仕立てで。
今回はどの組も比較的マジメ路線でしたが、
ひと組、宙組さんだけ何故かコント風!?
レッド・バトラーに扮した真風さんに
二番手の芹香斗亜さん・キキちゃんのスカーレット。
なぜか登場した時点で「えっ」「くすくす」「ざわざわ」
その後のソーラン節への下りでとうとう爆笑。
個人的には雪組の「ルパン三世」が
久々に聞けて良かったぁ〜。
後半には今年亡くなられた柴田先生を偲ぶコーナーも。
「うたかたの恋」「忠臣蔵〜花に散り雪に散り」
「あかねさす紫の花」「新源氏物語」
そして「凱旋門」……
振り返ってみると、
私も柴田作品の大多数を拝見していました。

轟さんのお声がまた掠れ気味なのが
とても心配でしたが、
あの圧倒的な存在感、凛とした佇まいは流石。

煩わしく世知辛い現実を離れ、
ひととき華やかで煌びやかな夢の世界に浸って
素晴らしい年忘れができました。




 

宝塚花組「A Fairy Tale」「シャルム!」 〜感動の黒燕尾。

宝塚大劇場で上演中の花組公演、
ミュージカル「A Fairy Tale」と
レビューロマン「シャルム!」を観てまいりました。
2014年のトップ就任から5年、
今や名実ともに大スターにして
5組の各トップの長となった“みりお”くんこと
 明日海りおさんのサヨナラ公演。
IMG_6651
私が観劇したのは平日、
しかも午前中まで土砂降りの雨という悪条件の中、
A席後ろの立ち見ゾーンまでびっしり埋まる、
人気の高さに改めてビックリ!(◎_◎;)
皆さん、みりおくんの最後を観たい、見届けたい!
その一心で駆けつけているのですね。

ミュージカル「A Fairy Tale」は
19世紀のイギリスが舞台。
青いバラの精・エリュが主人公という、
一時フェアリー系トップと目されていたこともある
みりおくんにはうってつけのストーリーでしたが、
であれば、「ポーの一族」をサヨナラ公演にしても〜と
思ってしまったのは私だけでしょうか。
また、ストーリーとは別に
背景に登場する妖精のイラストを見て
昔、森永のハイクラウンというチョコに入っていた
花の妖精カードを思い出し、
何とも懐かしい気持ちになったりもして。
もしや作者のシシリー・メアリー・パーカーの生涯も伏線に?
・・・いえ、そうではないよう。
ヒーロー&ヒロインというお決まりの図式でない分、
みりおくんの存在が際立って
ファンにとっては嬉しい舞台となっていました。
IMG_6653
個人的には、レビュー「シャルム!」に大感動!!
近頃は組の特色を取り立てて言うことは少なくなりましたが、
“ダンスの花組”は昔からのヅカファンなら
誰もが知るところ。
フィナーレ前、男役勢揃いの黒燕尾のダンスは
それはそれは素晴らしいものでした。
みりおくんのソロはもちろん、
次期トップの柚香光さん、
瀬戸かずやさん、水美舞斗さん、
各スターとツーショットで踊り継ぐシーンは、
組の将来を託して去っていく
みりおくんの心情まで表しているようで
客席からはすすり泣きの声が。
私も涙があふれて止まりませんでした。
個性は全く違うものの、
かつてタカラヅカを代表する名ダンサーだった
大浦みずきさんを彷彿とする立ち姿、舞姿。
心を動かす、そして心に残る、
感動のステージに惜しみない拍手を!


 

「チェ・ゲバラ」 〜轟悠、男役を極めたその先に。

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて
宝塚月組公演「チェ・ゲバラ」を観劇してきました。
チェゲバラ
折しも、8月11日はこの舞台のタイトルロールであり、
主役のチェ・ゲバラを演じる轟悠さんのバースデー。
自分の誕生日に大阪公演の幕を開ける、
その感慨やいかに… と 
ファン歴四半世紀の私は勝手に想像するのみですが。
 雪組トップを退いた後も退団の道を選ばず、
専科に入り、理事にまで就任した轟さん。
主演される舞台の一作一作に
ジェンヌとして生涯を全うする覚悟、
トップ・オブ・トップとしての責任、
そして、男役としての究極の美学がひしひしと。 
cd02f372be8c024c12cbf72ea5c2f6e8
今回のような骨太の革命家の物語であったとしても、
美しさとロマンスを違和感なく盛り込んで、
宝塚ならではの舞台にしてしまうのが素晴らしい!!
 脚本・演出の原田諒氏の力量はもちろん、
轟さんと並んでも決して引けを取らない
月組生たちの舞台度胸とタレントにも脱帽です。
本来なら、ゲバラの盟友・カストロ役は
月組の次期二番手・月城かなとさん。
なのだけれど、怪我のために降板し、
急遽代役に立った風間柚乃さんが堂々の演技。
ゲバラの妻となるアレイダ役の天紫珠李さんは、
元男役の強み(!?)を生かして
美しさの中にも芯のある男勝りの凛々しさを。
他にも、ゲバラに反発しつつも最後には心酔し、
生死を共にするミゲル役の蓮つかささん、
そして、一幕のラスト
革命を成し遂げて喜ぶゲバラたちとは対照的に
悲恋の結末を迎える
ルイス役の礼華はるさんとレイナ役の晴音アキさん、
このカップルが個人的には最も感情移入できて、
ドラマチックな仕上がりでした。

今回は4列目のセンターという良席中の良席。
お一人おひとりの表情の陰影や細かな手先の動きも
ばっちり見ることができました。
ただ、前すぎて上手下手ギリギリの演技者や
スクリーンを使った展開が見えにくいのが難点。
全体を万遍なく見ていたいなら、
やはり10列以降の方がいいかもしれませんね。

昨年の雪組公演「凱旋門」あたりから
ずっと心配していた轟さんのお声も
ずいぶん復調されていてひと安心。
もともと美声というのではなく、
声の“圧”と野太さの迫力で聞かせる人でしたので
このまま無理なさらずキープしていただくよう願うばかり。
もっとも、歌やダンス、演技の良し悪しは二の次で、
轟さんにしか醸し出せない存在感に
惚れ抜いている人も多いはず。 
男を超えた男役の域に、既に入っているようです。 

宝塚花組「カサノバ」 〜夢のSS席で前々楽観劇。

宝塚大劇場のSS席とは、
前から7列目までの中央部分のみ。
貢献度の高いファンクラブ会員か、
熱心な宝塚友の会の会員、 
そんな一握りの方しか手にできない 
超プレミアなチケットをついにゲット
 身内からは「これで一年の運を使い果たしたな」と
言われてしまいましたが

演目は宝塚花組の祝祭喜歌劇「カサノバ」。
主演は、トップ男役として
とみに輝きと円熟味を増してきた明日海りおくんと
これが退団公演となる娘役トップ・仙名彩世さん。
IMG_6030
通常、お芝居とショーの2本立てですが、
今回は大作1本立て。
SS席での観劇という大幸運もあり、
期待に胸を膨らませて観劇してまいりました。

ちなみに、私の中で「カサノバ」といえば、
シメさんこと紫苑ゆうさんの退団公演
「カサノヴァ・夢のかたみ」。
かなり大人な雰囲気のお芝居だったと記憶しています。

それに対してみりおくん率いる花組のカサノバは、
とても若々しくてフレッシュ。
史実に即していたならドロドロのストーリーのはずが、
退廃的でもなく、アダルトでもなく、
初々しい恋物語に活劇要素をプラスした
実にタカラヅカらしい舞台でした。

1000人以上の女性をたらしこんだ女たらし、
いえ、稀代の艶福家、西洋風に言うならプレイボーイも、
みりおくんの手にかかるととても爽やか!
理想の女性を追い求める溌剌とした美青年ぶりが
実に板についています。
二番手・柚香光くんの敵役らしい“黒さ”
三番手・瀬戸かずやくんの憎めない“軽さ”
他にも花組きってのダンサー・水美舞斗くんや
前回の新公主演で大注目の聖乃あすかくん、
男役さんの印象が強い舞台でしたが、
中でも、この公演を最後に組み替えとなる
鳳月杏さんの存在感は圧倒的!
ギャラリー | 花組公演 『CASANOVA』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
時にアクの強い役も数々演じてきた男役さんが
最後に見せたのは妖艶すぎる女役。
ルックスはもちろん、身のこなしも歌も
すべてにため息が。。。
エピローグは、これも一つのハッピーエンド。
どのペアも収まるところに収まって、
清々しく前向きな終わり方でした。
思わずじーんとくる台詞もあって、
ハンカチを手にされているお客様もちらほら。
かくいう私もうるっとなりました。

まさに夢のようなひとときに
たくさんの力と元気をもらって
再び現実の世界へ。
明日からまた頑張ります 

タカラヅカスペシャル2018 〜今年のヅカ納め。

年に一度のゴージャスな舞台「タカラヅカスペシャル」。 
各組のトップスターをはじめ、トップ娘役、
2番手、3番手、、、さらには専科スターも勢揃いする、
ヅカファン垂涎のステージが
今年も梅田芸術劇場で開かれました。
スクリーンショット 2018-12-22 18.34.08
今年のタイトルは「Say! Hey! Show Up!!」
東京公演中の宙組を除く、月、花、星、雪の
4組+専科という編成です。
以前は「TCAスペシャル」と称されたのが、
「タカラヅカスペシャル」と改名されてから10年。
月、花、雪、星の4組に宙が加わり、
5組体制となってから20年。
昭和から平成になって30年。
バウホールでの公演が始まってから40年。
10、20、30、40 とそれぞれの節目を記念して
懐かしの名曲から今年聴いたばかりのメロディまで
盛りだくさんのショーが繰り広げられました。

オープニングは専科の轟さんを中心に
明日海さん、珠城さん、望海さん、紅さん、
各組トップと娘役トップが揃い踏み。
「タカラヅカ・オーレ」で幕を開け、
平成元年から10年までの大劇場で披露されたナンバーを。
轟さんと各組トップによる恒例おもしろMC(!?)を挟み、
11年から20年、21年から30年、
各年代の大劇場メドレーが続きました。
自分の持ち歌でない歌もしっかり聞かせてくれるのが
タカスペならではの良いところ。
印象深かったのは「サジタリアス」「レ・シェルバン」
「レッツ・ジャズ」「レ・ビジュー・ブリアン」
そして「居残り稼業」。
贔屓の雪組、中でも轟さんがいた頃の曲が登場すると
やはり、気分が上がります。
さらに、花組、月組のコーナーがあり、
今年お亡くなりになった中元清純先生の
代表曲を歌い継いで第一部は華やかに終了。

第二部は各組トップがパートナーを替えての
 スペシャルデュエットでスタートし、
バウホール40年のメドレーに。
私が大泣きした名舞台、轟さん主演の「アナジ」より
「紅蓮に燃えて」をはじめ
「花吹雪 恋吹雪」「イーハトーブ 夢」など
遠に卒業されたとうこさんやねったんの姿を
思い浮かべながらしんみりと。
そして、雪組、星組のコーナーへと継いで
ファンからの投票で選ばれた名曲を
トップさんと轟さんが歌い上げてフィナーレへ。
最後は恒例「タカラヅカ・フォーエバー」と
「すみれの花咲く頃」の大合唱で締めくくりました。

MC中のたまきちくんのいじられぶりと
紅さんのツッコミ&のりツッコミ。
そして、みりおくんとだいもんの同期ならではの間。 
各トップさんとはかなりの年齢差があるものの、
全くそれを感じさせない轟さんの男役スタイル。
久々の群舞もスマートで、さすがの美しさでしたが、
やはり、やはり、やはり。
声の擦れがかわいそう・・と囁く声が後方から聞こえてきました。 
新元号になっても、続いてほしい「タカスペ」。
来年は果たしてどんなステージになるでしょうか。 

宝塚月組「エリザベート」 〜圧巻!鳥肌!! 名曲の数々。

「1898年9月10日。
ジュネーブ、レマン湖の畔。
それは素晴らしく晴れ上がった日だった…」 

宝塚ファンにはおなじみ、
舞台のクライマックスでエリザベートの暗殺者、
ルイジ・ルキーニが高らかに言う台詞です。

そう、9月10日はエリザベートの命日。
亡くなられてから今年でちょうど120年。
史実では、彼女は60歳で人生の幕を閉じています。

今や「ベルサイユのばら」と並ぶ、
宝塚の代表演目となった「エリザベート」。
たとえ友の会に入っていても
チケットを手に入れるのは至難の技といわれる
この超絶人気の舞台を、
奇しくも彼女の命日に観劇してまいりました。
この日はちょうどTV用orDVD用のカメラが入っていて
ステージ上の生徒さんたちは
少々緊張した演技と歌声。
一幕目は「ん!? セリフ噛んじゃった??」という
シーンもあったりして、
観ているこちらの方がドキドキハラハラ。
でも、二幕目に入るとじっくり熟れて
客席の隅々まであの独特の空気に包まれました。
スクリーンショット 2018-09-10 18.12.11
今回の月組公演は、1996年の初演から数えて
記念すべき10回目の上演。
個人的に印象に残っているのは、
やはり初演の雪組!
これがサヨナラ公演だった一路さんの
妖しくも高貴な存在感、
タイトルロールの花ちゃんの神々しいまでの美しさ、
そして、当時は3番手だったイシさんルキーニの
狂気と男前ぶり。
それまで見たどのタカラヅカとも違う独特の舞台に
実は正直、戸惑いました。。。が、
繰り返し観るうちに素晴らしい歌の数々に
引き込まれていきました。

今回は娘役トップの愛希れいかさんの退団公演。
ダンス名手として名高い彼女ですが、
さすがタイトルロール!!
得も言われぬ歌声と表現力で
「私だけに」では思わず鳥肌が立ちました。
トートの珠城りょうくんは死神ではあるものの
骨太で熱のある偉丈夫。
フランツ・ヨーゼフの美弥るりかさんは
ハンサムで繊細な、苦悩する皇帝。
注目のルキーニ・月城かなとくんは
美しすぎる暗殺者。
舞台を進行する狂言回しと自らの狂気、
演ずるのはやはり難しい役なのだと、改めて。
そして、チャピさんと一緒に今公演で卒業される
組長の憧花ゆりのさんは
歴代ゾフィーの中でも屈指の威圧感と鬼姑ぶり。
眉メイクからして凄かった・・!!
(さすがにフィナーレでは普通に戻っていましたが)

先の「私だけに」のほか
「闇が広がる」「私が踊る時」そして「夜のボート」
どのナンバーも聞き応えたっぷり。
ラスト近くの「夜のボート」は、
すれ違う皇帝と皇后の姿が切なくて
いつ聴いてもウルウルしてしまいます。

初日から千秋楽までどんどん進化し続ける舞台。
東宝の「エリザベート」がどうなっているか、
そちらも楽しみです。

「凱旋門」前楽 〜轟ラヴィックよ、永遠に。

大雨から一転、夏の陽射しが戻った日。
18年ぶりの再演となった「凱旋門」を観に
宝塚大劇場へ参上しました。
IMG_5241
正式には、かんぽ生命ドリームシアター・
ミュージカルプレイ 凱旋門
〜エリッヒ・マリア・レマルクの小説による〜 
というタイトルの舞台。
ムラ(大劇場)での初演は2000年の、やはり6月〜7月で
当時、雪組のトップスターだった轟悠さんに、
娘役トップの月影瞳さん、
男役2番手の香寿たつきさん、
91年入団トリオの安蘭けいさん、朝海ひかるさん、成瀬こうきさん
・・・と、それは豪華な顔ぶれ。
東京公演前に組み替えがあって
タータンこと香寿さんととうこさんこと安蘭さんが
雪組を離れることとなり、
オールスターキャストともいうべき贅沢な配役は
このムラ公演のみとなってしまいました。
雪担当(雪組推し)の私にとってはもちろん、
そうでないヅカファンの皆さんも口を揃えて絶賛する
舞台となった「凱旋門」。
IMG_5232
今回はマチネとソワレの両チケットをゲット!
ソワレは前楽ということもあり、
立ち見も出るほどの盛況ぶりでした。
IMG_5236
 初演を知っているだけに、
正直、期待半分、不安半分。
はたして ----

初演時と同じく主人公ラヴィックを演じた轟さんは
シャープな美しさと男前ぶりは相変わらず。
18年の月日が経った分、渋さが増して
ラヴィックの苦悩や嫉妬、人生観がよりリアルに
迫ってくるようでした。
ネクタイを緩める仕草やカルバトスを注ぐ仕草が
並みの男性以上にサマになってカッコイイ!
もう轟さんの真骨頂と言ってもいいでしょう。
ヒロイン・ジョアンを演じた真彩希帆さんは
ぐんちゃん(月影さん)を彷彿とさせる
声や台詞回し、そして間。
しっとり大人系だったぐんちゃんに比べ
可憐さと若さがある分、
ラヴィックが放っておけずに夢中になる、
どんどんのめり込んでいく・・のが切実にわかります。
そして、望海風斗さんのボリス。
現トップなのだからもっと出番が多くてもいいのでは・・という
 ご意見はもっともですが、それはさておき。
実年齢差を感じさせない、轟さんとの対等な存在感、
男としての包容力、達観。
最後、ロシア式の挨拶(抱擁とキス)で
ラヴィックと別れるシーンでは
二度とも涙腺が決壊しました。
IMG_5237
初演時、汐風幸さんが演ったヴェーベルは彩凪翔さん。
白衣を着るとどうして男性は
2〜3割増しにかっこよく見えるのか、
彼(彼女)を見て改めて思った次第。
立樹遥さんだったアンリ・ジャルダンは彩風咲奈さん。
顔ちいさっ! 役者役はこうでなくっちゃね〜。
このまま二番手から順当に上がるのか、
楽しみなところです。

ストーリー、舞台転換等の出来栄えは
さすがと思えるもの。
私も初演の頃よりずいぶん大人に(!?)なりましたから、
感情移入しにくかったジョアンの気持ちにも
違和感なく寄り添えるように。
単なる男好きなのではなく、
一人では生きていけない彼女の脆さ、健気さ
今なら、いえ今だからこそ分かります。

IMG_5235
ただ、多くの方が仰っていますが・・・
唯一の気がかりは轟さんのお声。
もともとハスキー調なのを太めのビブラートでカバーしつつ
 独自の男役ボイスにしてらっしゃったのが
前回の「神家の七人」あたりから
掠れと割れが前面に。
何とかケアしてくださらないだろうかと思っていた矢先、
恒例のディナーショー開催のお知らせが!!
大丈夫なのでしょうか・・・
心配は増すばかり。 
どうか、どうか、お体と喉と心を大切に。
轟ラヴィックの無事のご帰還を祈って
カルバドスで乾杯です。
 
プロフィール

みつみゆう

月別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ