【ブランドHP】tone work's

【概要】
最北の政令指定都市である「幌路市」を舞台に描かれる恋愛物語
本作は「中学生編」「学園編」「アフター編」の3部作からなり10年以上の期間となり
恋愛し結ばれるだけでなく、恋愛の先の関係や将来の夢に向かう話が描かれます


【システム/仕様】
・画面比率は16:9
・キャラ別音声設定あり

ジャンプ機能などはないですが選択後のスキップ継続などがデフォルトでONになっており
スキップもかなり高速で、選択肢自体も単純なものが多いので困ることは少ないかと
ヒロインは5人、中学生編の時点で分岐し、以降は個別ルート、選択肢はHシーンが殆どです


【評価ポイント】
○:ヒロインとの関係が長い期間で描かれる
セールスポイントともしているように、恋愛から結婚までシナリオが長期間で描かれます
イチャラブの分量やHシーンの数も多くヒロインとの関係を長く楽しむことができます

△:シリアスパートは控えめ
登場人物が善良な人間ばかりで主人公やヒロインに優しい世界となっています
シリアスも中学編ぐらいがピークの場合が多く、学園編からは山場らしい山場がない
という印象を受ける場合もあり、この構成は好みの分かれるところだと思われます

△:ギャグなどのコメディ描写も控えめ
あまりキャラをいじるなどのネタはなく、多少のおふざけがある程度となっており
おふざけでシナリオを冗長にすることはないものの、起伏が少なくなっています


【ヒロイン】
■べスリー・ローズ・ディズリー
カナダからやってきた転校生、ブロンドヘアーにブルーの瞳という人目を惹く容姿
中学編ではまだ日本語を勉強中であり最低限の言葉しか喋らない為クールな印象を与えがち
雪兎はコミュニケーションを取るうちにべスリーの繊細で優しい一面を知っていくことに

中学編、学園編、After編とシナリオの期間が飛ぶのはべスリーに合わせた為でしょうか
全体的に特別扱いな感じのあるべスリーは中学編、学園編ともに魅せ場がありました
逆に長期間を扱いながら駆け抜ける感じとなったAfter編の性急さが目立つ結果に……
Afterの前半である大学編を細かく書いたら本当に長くなったとは言え端折りすぎな印象

年の経過については元がぎこちない言葉だった為、どんどん流暢になっていくあたりが
見た目以外の成長という感じで生えるヒロインとなっていましたね
日本人にはない感性など、細かい部分の丁寧な描写が光るヒロインでした


■蒼井雛多
雪兔の後輩で、人懐っこく乗りが良い性格から、非常に友だちが多い
ギャルっぽい見た目だが、人情味溢れているのか、困っている人は放っておけない性格
何にでも首を突っ込みたがる性格で、アレもこれもやりたいと将来の夢を多く持つ

サブでは賑やかし、その特徴的なイントネーションは本作では良くも悪く目立ちます
雰囲気は軽いものの非常にいい娘であるため、すこしうるさい子ぐらいですみますが…

シナリオ自体は学園編から獣医に関わる部分が多くなっていきますね、医療関係
ということでシナリオライターを見るとなるほどともいえる展開とネタでしょうか
付き合ってから平坦になりがちな中で、仕事ネタを挟んだことでテンポは良かったです


■名白椛
雪兎のクラスメイトで隣の席、演劇に興味があり、本を台本代わりに演技の練習をしている
普段はぼーっとしており、自分に自信がなく前に出ることができず、消極的な面がある
特技はあるも、他が優等生揃いな中では割りとポンコツです、学園は一緒になりますが

学園編はとにかく演劇演劇で、椛の成長も同時に書かれている印象でした
基本裏方として支える立場にある主人公が比喩ではなく裏方として頑張るお話です
サポートに徹していた学園編に対して、Afterでは、自分から動くことが求められます

完全に支えることが役目だった雪兎が、一番頼りなさ気な椛では互いに支える関係に
椛の母性ともいえる一面も垣間見れて、なんだかんだお似合いの関係という感じですね


■如月瑞羽
世界レベルのフィギュアスケーターであり、雪兔の一年上の幼馴染
2年間のスケート留学を経て帰ってきたところを再会を果たすことになる
最初はぎこちなかったものの、次第に打ち解け、元来のきやすさを見せてくれることに

シナリオは常にフィギュアスケートがついて回ることになります
シリアスのピークが中学になる傾向の本作において、学園編も、After編もトラブルが有り
なにかと試練にあう運命にあるらしい……とにかくフィギュアスケートづけのお話

しかし、この作品はとにかく本番を描かないシナリオなのですよね
イチャラブはしっかり描かれているのですが、最後の演出はありとしても
そこ以外は結果などがついて回るばかりで、なんのためのフィギュア描写なのか
と思わなくもないです、あとアリサが可愛いので学園編あたりで分岐したいです


■新見雪月
父親の再婚相手の娘で1歳年下の妹、再婚して一年になるがまだまだぎこちない
本人としては早くお兄ちゃんに素直に甘えられる妹になりたいと考えている
父親が有名なパティシェだった為か、お菓子を作ることに興味を示している

中学編はTHE義理の妹シナリオという感じです、キャラのヘタレ具合などを含めて
全体的に不快な展開を避けている中で、このシナリオは悪目立ちする印象があります
ここで膿(?)を落とした分、それ以降の男女関係に重い部分は殆どないために
以降のイチャラブ描写としてはあまり不満のないものとはなっているのですけども

中学編の反動なのかお菓子方面のシナリオとしてはトントン拍子という印象
着実に夢へと慢心していく雪月とそれを応援する主人公という構図になります
トントン拍子過ぎて多少ご都合主義がすぎる部分がありますけれども今更ですね


【Hシーン】
・べスリー・ローズ・ディズリー:11
・蒼井雛多:10
・名白椛:11
・如月瑞羽:10
・新見雪月:9

回数だけ見れば抜きゲー並みの分量を持ちます、基本はノーマルなプレイ
たまに胸に挟むプレイがあったり、コスチュームで遊んだりというところ
尺なども短くはないのですが、濃さで言えばそれほどでもない感じでして
シナリオが長い分回数が2倍近いけど、萌えゲーの枠を抜けるレベルではないかと
妙に、動物系のコスプレをさせているのが若干気になりましたね、趣味でしょうか



【まとめ】
長く平穏な旅だった……コンセプトを見ると狙い通りだとは思われますが
飛び飛びとなるシナリオ期間は先に書いたとおりべスリーに合わせたと思うのですが
ヒロインのイチャラブ部分が長く取れるとはいえ、やはり長過ぎるきらいがあります

それを読ませてくれる熱量のあるシナリオであれば印象も違ったのでしょうが
キャラゲーとして、良くも悪くも冒険をしないシナリオとなっている印象があり
大きな変化のない、平穏なシナリオとなってしまい、長さを感じてしまう結果に

またキャラを壊さないためか、コメディ的な描写もほとんど存在しませんし
いい人たちだけで構成される優しい空間ばかりと言うのがずっと続くのはつらいです
唯一のコメディ担当のももちゃん先生も出ずっぱりにするには厳しいポジションですし
長い人生を書く上なら親友キャラの一人ぐらいいても良かったのではと思いました

節目となるはずのイベントも多くの場合あっさりとスルーされてしまう為、
プレイを続けていく上での目標がなくなってしまう部分がどうしてもありました

イベントにフォーカスしすぎるとシナリオが更に増えてしまう恐れがありますし
その結果ヒロインとの甘い関係が薄くなる危険性は当然増えてしまうのですけども
準備だけはしておいて、結果はあっさりばかりだとあまりにもあっけなく感じますね

と、シナリオが全体的に長いのはともかく、読み進めていく燃料が欲しかった
というのが、一気に読み進めてきた人間の身勝手な不満点というところです

キャラゲーとしてヒロインとイチャイチャを楽しむことを目的とした場合は
学園編からはずっと個別ルートのようなものでAfter辺はファンディスクライクなので
これ一本にしてもかなり楽しむことができるのではないかというところですね

3編別れているところを見ても、一気に攻略するのではなくどこかで一息を入れる
などの自分にあったペースでゆっくりプレイするのが向いた作品になっているかと思います

ヒロインが気に入り、関係をじっくり楽しみたいという需要があればお薦めです
作品にコメディやテンポの良さを求める方は向いていないかと思われます