【ブランドHP】NanaWind

【概要】
成陵学園の2年生であり学園主席である「瀬真颯太郎」は生徒会の下部組織であり
部長の「凜堂耶々」を筆頭にワケありのメンバーが集う「黄昏部」に所属していた
黄昏部の活動は基本何でも屋であり、とある理由から一年前に出来たもう一つの生徒会
「新生会」の下部組織である「風紀執行部」の面々と活動で対立したり馴れ合ったりしながら
基本的には平和な学園生活を過ごしていた

そんな黄昏部の相談箱に「underONE」と名乗る人物から謎掛けめいた手紙が届くようになる
その内容は読み取れば学園で起きる様々な事件を次々と的中させていく不思議な予告だった
颯太郎たちはその手紙に導かれるように学園の様々な事件に巻き込まれていくようになる


【設定/仕様】
・画面比率16:9
・キャラ別音声設定
・次の選択肢までのスキップあり
・ネット認証あり

攻略対象ヒロインは5人、エピソード区切りの章仕立てとなっており
全9章、1章が導入、2~6章が各ヒロインに関するエピソードとなっており
7章から個別に分岐、7章で個別の導入、8章でヒロインとイチャラブ、9章で問題解決
と画一的な構成がされており、一応どのヒロインがメインという扱いはない

ヒロインのシナリオクリア後に対応するアフターストーリーが開放される
こちらはHシーン+アルファのおまけシナリオぐらいの内容となっている


【評価ポイント】
△シナリオのテーマがキャラごとに異なる
OHPのあらすじでいくつもの秘密たち(アリスグラム)と書かれている通り
個別ルートではヒロイン毎に全く違うテーマや展開が用意されています
問題提起自体は共通ルートではある程度されているので、急ではないのですが
共通のシナリオはゼロが中心に書かれているため突然別の話になった印象が強く
そもそもの「アリスグラム」はZEROから送られる謎掛けめいた手紙に掛かっていますし
それを受けてのダブルミーニングっていうのは割と後付っぽいですよね


△イチャラブの比率が少なめ
本作は9章構成ある中で8章にイチャラブが集約されています
7章は結ばれるまでの準備期間という感じですし9章はほとんどシリアスです
共通の6章という長さから考えるとイチャイチャできる期間がおもったより短く
実際Hシーンも終盤に集中しての3シーンなので、そちら目的だと物足りないかと



【ヒロイン】
■白羽優理
生徒会の会長を務める優等生、良家のお嬢様であり成績もトップクラスで性格もおしとやかな
と欠点らしい欠点がない完璧人間で、人望が厚く、多くの人間にとってのあこがれの的である
生徒会が黄昏部を管轄しており、色々な面でフォローしてもらっており頭の上がらない存在
誰にでも分け隔てなく接する優しい性格であるが、颯太郎に対する態度はどこか違うものがある

センターヒロインと見せて、一番謎要素からは遠い存在、アーケン?ZERO?なにそれ?な内容

新生会というもう一つの生徒会が生まれる原因となった事件の真相が描かれます
体制を一新したはずなのに、嘗て不祥事を起こした旧生徒会メンバーと関係があるのでは
と疑われ大人気の筈の優理さんの訴求力が一気に低下するのはどうなのと思いますが
そもそも不祥事を起こした元生徒会会長の妹が現在の副会長を務めているという時点で
いくらでも火の付く部分はあったはずですが今更になって炎上というのは都合を感じますね

話としては、真実を知る人間に真相を聞き出すという全うですが、面白みのない展開です
動けばすぐ解決するけど、動かないと追い詰められるという流れは他でも見受けられる展開
キーパーソンとなる新聞部の浮気さんはヒロインより出番が多いと評判の新生会会長に並び
登場が多く、扱いやすいキャラクターという感じなのでしょうか、このシナリオでは特に活躍します

浮気さんは敵に回すと厄介だけど基本は最低限のポリシーをもつ記者というキャラ付けを
狙っていると思うのですが、親友との約束で墓まで持っていくつもりで不祥事の秘密を
守るという姿勢は立派ですが、その結果生じたホコリ(今回の悪意のある噂)については
無責任に記事にするつもりだったということで、どういう了見なんだよこのマスゴ……


■久遠寺一葉
新生会管轄の風紀執行部で代表を務める正義感の強い真面目な性格の少女
スタイルが良く成績優秀、運動神経抜群であり、男女問わず高い人気を誇る
生徒からは成陵の白百合と呼ばれ慕われており、その人気は優理と二分するほどである

正義感の強さは嘗て熱血漢だった颯太郎の影響で、もとより憧れの人物だったという話
生徒会管轄と新生会の管轄という組織の兼ね合いや、風紀を取り締まる風紀執行部と
自由気ままに活動して部室を遊び場にしている黄昏部という対象的な立場があるゆえに
最初は対立関係にあったが、颯太郎の正義の心が消えていないことが分かると
嘗てのあこがれや好意を取り戻して、妹を交えて嘗ての関係へ戻っていくことになります

シナリオはアーケン偏重、一葉が戦闘可能なアーケンを持っているためバトル展開に
基本的に正体が謎であるアーケンの真の姿が明らかになり、戦う力を得るという
多分燃え展開的なものが繰り広げられるシナリオとなっているとは思うのですけども
如何せん覚醒イベントやらが起きる相手が、親と因縁があるという設定はあるものの
「役員」という役職以上の名前が出てこないシルエットだけのモブのおっさんのため
延々とシルエット姿の「役員」とエフェクトバトルを繰り広げるのは少し辛いですね

またアーケン関連は過去作から続く設定の為、そこを知らないと厳しいと思います


■神咲エリサ
成陵学園へ海外から留学してきた王女様、黄昏部等一部の面々を除いて身分は秘密
好奇心旺盛で何事にも興味を持ち確かめてみないと気がすまない性格をしている
マスコット的なキャラでクラスメイトから気に入られており、本人は颯太郎に特に懐く
その性格故性にあうのか黄昏部に所属して、共に事件を追っていくことになる

過去の思い出ヒロイン第三弾です、颯太郎に懐くのはこのあたりが根底にあるため
このシナリオのメインは共通で散々引っ張りながらも個別の殆どでフェードアウトする
underONEことZEROが再登場することになり、共通ルートから自然に話がつながります
多分分岐の優先順位が高いのではないかと思います、気のせいかもしれません
偽ZEROが云々という話になる一葉シナリオより先にオチを見ると色々辛いので注意です

学園の七不思議の噂をエリサと追っていくうちに仲を深めていくことになります
その裏で色々と動きつつ、タイトルのアリスグラムにかかる謎は他のヒロインの設定
それら含めてのことと思われますが、アリスグラムという言葉ことさら使われるのは
やはりZERO関係ですし、「アリスグラム」のイメージはZEROに引っ張られがちですね

一番の大仕掛けシナリオであるためか、9章まるまるが謎解きになります
ノリは脱出ゲームのようなノリになっていますが、プレイヤーはただ見ているだけです
しかし、符合したからといってしりとりの順番に本を並べるのが問題の正解と思い込み
一回主人公が死ぬのは間抜け過ぎなのではないでしょうか……助かったのは偶々ですし

ZEROの正体は、なんとなく納得しつつも、顛末を聞くとこのキャラの扱い酷いですね
他のシナリオでも途中から存在が消える説明になるのでしょうか、まあ展開次第で
全くキャラの音沙汰がないことはこの作品では珍しくないので判断がつきませんけども

悲しい別れもあっさり乗り越えて、基本関係者以外解けないような謎を解くオチは正直微妙
ZEROが謎掛けの文章をそのまま捉えて命を削ってまでチャンバラをシたけど勘違いでした
と冗談めかしてあっさりと謎をエリサが解いてしまう様は色々と無情を感じてしまいます

ZERO関係は後日談で軽くフレて話がスルーされて、エリサの最後の山場になります
異国の王女ということで、一先ずはお別れという感じで、こちらもシコリが残るお話ですね
シナリオ的にメインっぽいポジションだと思うのですが、ZEROにしろ王女設定にしろ
強引にまとめられた感じでボリュームが統一されているがゆえの巻き展開が印象的です


■凜堂耶々
黄昏部部長、気分屋な部分があり、勝手気ままに生きているように見える困った人
本人が気まぐれなため本気をだすことはないが、勉強も武道も家事もなんでも出来る
ある種無敵の完璧超人だが、怖いものが苦手だったり超甘党だったりと弱点も多い

主要キャラがほぼ全員登場するシナリオですね、一葉はあまり出番なかったかも
ZEROの謎解きに一番関わっていた人物ではあるのですが、ZERO担当はエリサであり
こちらは青春するシナリオです、適当な性格ですけど耶々はハイスペックなんですよ的な
話があります、人を食ったような性格で、ふざけているようで、なんだかんだ尽くす女です

颯太郎の義姉であり恩人もである祥子との過去に関わるエピソードが語られます
アーケンがもたらした効果によって颯太郎が問題の糸口を知る切っ掛けとなりますが
基本は互いの話を聞いて、話の場を持つ普通の対応で解決する問題なんですよね
この辺り、しっかりと落ち着いて物事を整理すればすぐ終わるのは優理と同じ感じです

耶々のシナリオ自体はそこまで掘り下げられないのですが、設定が幾つか掘り下げられ
他のシナリオで登場するアーケンの力や悠久の世界について言及されたりします
ただ、以降何か関わってくるわけではないので、設定ノートを流し読む感じで良いと思います


■藤乃雪
新生会の書記を務める一年生、黄昏部に現れゲームなどを気ままに遊んでいる
無類のゲーム好きで、常に何らかのゲームで遊んでおりその腕前もかなりのもの
また、名のしれた料亭「ふじの」の娘であり料理の腕前もプロ級となっている
背は小さいが出るところは出ているトランジスターグラマーである死語だよね

7章は懐かしいゲームネタを書きたかっただけなのではと思うよな展開です
サ■ラビューや■ッピーの書き換えゲームと思しきネタが登場したりします
幻のゲームは最終的にコンビニで書き換えるものとわかりますが
メディア自体はディ■クシステムのそれで、この場合は書き換えるのはゲーム屋です
そのままネタを使ってもアレなので混ぜた感じでしょうか、実際どっちでもいいですが

他にゲームのレビューで声優さんを変わったことには都合があるんだから
そんなことで評価を不当に下げるのネットレビューは云々とかを雪に語らせたり
色々シナリオを書いている中の人が見えるお話になっています、スルーしましょう

そんな感じで一緒に遊んでいるうちに結ばれてひとしきりイチャイチャした後
悠久の世界の話がメイン、雪が悠久の世界に憧れていることは共通からわかりますが
ある日、突然前触れもなく(シナリオが最終章に入ったのがトリガーと言えばそこまでですが)
悠久の世界に行くため、シナリオが性急な感じがありますね、コレに限ってではないですが

悠久の世界に颯太郎も巻き込まれ、しばらく幸せな日々を過ごしますが違和感を覚えて……
という感じで悠久の世界に執着する雪を説得するような面倒くさそうな展開となりますが
説得は一回で成功して本人もあまり引きずらないため、こじれる展開などはないです
全体的に落ち着いて動いたらあっさり解決するのがこの作品の基本スタイルです


■怪盗ZERO
シナリオがあるわけではないですが、本作の重要な役どころのポジションのキャラクターです
その正体はエリサシナリオで明らかになりますが、颯太郎の知人であり、立ち絵もある人物
とある理由からエリサの国の秘宝を狙っており、エリサシナリオでは最後の大勝負に出ます

そうせざるをなかった理由も語られますが、結局目論見は失敗してしまい、物語から退場します
この後、エリサ達はZEROの中の人のことを忘れないと宣言しつつも、後は適当に流し気味で
秘宝を目の前にした頃にはとっくに存在が忘れられたような扱いを受けることになります

エピローグで顛末がある程度言及されるのですが、あまり良い方向で語られるわけでもなく
特にフォローされるわけでもなくBADを迎えたような、後味の悪い結末になっています

グランド的なシナリオが無いですが、本作にそれがあるならZEROと本当の意味で決着をつけ
中の人を助ける話ではないのかなと思うのですが、エリサシナリオ以外はフェードアウトします
コレも設定を考えればそのまま……という感じで、全体的にもやもやした扱いのキャラですね



【Hシーン】
・白羽優理:4
・久遠寺一葉:4
・神咲エリサ:4
・凜堂耶々:4
・藤乃雪:4

シナリオ中の後半に集中して3回ずつという感じの構成になっています
クリア後AFTERでもう1シーンあり、これで4シーンという感じになっています
基本は1シーンにCG2枚で前戯→本番という構成で、ここでも画一的な印象
ヒロインは全員巨乳ですので巨乳を活かしたプレイが一回はある感じです
尺としては萌えゲーとして平均的なぐらいで、特段濃くもなく薄くもなくですがね



【まとめ】
あらすじの通りいくつもの秘密たち(アリスグラム)……設定や謎が散りばめられています
とりあえず思いついたネタ(謎)を各ロインに散りばめたという感じになっており
全体に散らかった印象が強くこの作品で見せたかったのは何なのかが最大の謎となります

謎を解き明かすという点ではあまり熱い展開があるわけでもない内容となっています
謎は謎のままだったり、話し合いだったり、当事者に聞いてあっさり解決するものもあり
唯一謎解きに腐心したエリサシナリオも、最後の謎のオチがあれだったりしますし
プレイヤーとして推理を介在する余地もなく、ただ展開を見ているだけになっています

様々な秘密達を解き明かすことが出来るのか?について考えたならばそれはお門違いで
ZEROの言葉に他のシナリオの設定や謎を引っ掛けたダブルミーニングのように見せて
実際、ZEROが絡んでくるエリサシナリオ以外絡んでは結局のところヒロインの悩みを
主人公が相談に乗って解決をするよくあるタイプのシナリオにすぎないのですよね

その結果アリスグラムって何なんだよ?となるわけですが、その程度の意味でして
エリサを含めて基本は謎解きとか期待せずにいろんな不思議設定がある学園モノ
位の解釈でいいと思います、アーケン関連は同ブランドの前作や前々作プレイ済みだと
設定が理解しやすいかもしれません、やったことないのでただの憶測ですけども

キャラゲーとしてですが、先に書いたとおり9章構成で個別ルートが3章分しかなくて
イチャラブ部分が長くて7章終盤から9章序盤位なので比率的に少なく感じるのですよね
実際そんな長くありませんし、イチャラブを重視したとも言えない内容になります

結局シナリオで推したかったのかキャラで推したかったのかがわからないのが正直なところで
ヒロインのシーン数の配分とかシナリオ構成とかがある程度統一化されている印象ですが
設定方面であれもこれも詰めすぎてますが扱いきれてないことがいくつも見受けられて
結果的に仕様の統一感とは反対のまとまりのない印象を受ける作品となってました