【ブランドHP】みなとカーニバル

【概要】
両親が失踪し、頼みの祖父も他界し天涯孤独の身となった青年「梅園遼河」
遺産は本殿がボロボロの古びた神社のみ、若い故に国からも補助はしてもらえず
学園を辞め、住んでいたアパートも出て神社に住みバイトで生計を立てることに

神社生活初日の夜、何者かに呼び寄せられた先にいた女性の封印を解いてしまう
女性は「ワカ(和香)」を名乗る自称「神」であり、アマツに敗れて封印されたという
和香はアマツに復讐するべく力を取り戻すため遼河に生贄となるように要求する
しかし、現代の食料事情が知られると、保存食として生きながらえることに

かくして、自分1人だけでなく大食らいの神様である和香まで養うことになる遼河
和香の妹である「琉々葉」も加わり、より厳しくなった財政状況を何とかする為
神の力を借りながら妖怪退治をしてお金を稼ぐことになり……


【システム】
・画面比率16:9
・キャラ別音声設定
・バックログジャンプ
・前の選択肢へ、次の選択肢へ
・イベント回想あり
・攻略制限あり


ヒロインは2人?一本道の脱落式というか途中で琉々葉のENDがある程度
サブヒロインには1つずつHシーンはありますが個別ENDはないです

「かみさまシール」と呼ばれる某シールのパロディアイテムが道中手に入ります
集めることで「ふることぶみ」と呼ばれる日本神話などが書かれたものを読めます
これを読んでいないと道中で選択肢もなくBAD ENDになる場合が何度かあります

道中の選択肢を色々試すことでシールを集めふることぶみを開放して読むことで
先へ先へと話を進められるという少し面倒なBAD ENDシステムになっています
また、一度BAD ENDになるとタイトル画面にシールが出てくる場合もあり
一部のBAD ENDはどれだけうまくやっても不可避だったりしますので注意
ちなみに、一部のふることぶみは開放しなくてもTRUE ENDまでは到達可能です


【雑感】
前半は他のみなと系列に近い雰囲気で最強クラスのヒロインが好き勝手暴れる内容
後半からは雰囲気が変わり日本神話を絡めたエピソードが怒涛の如く登場します

ヒロインはメインが二人でサブは入る余地なし、なんなら個別EDという概念も薄く
キャラクターに惹かれて手を出すと物足りない部分があるかと思います

先に書いた通り、後半は日本神話のエッセンスが強く、そちらをベースとした
シナリオの設定回収の色が強くなるので、それらのキーワードに惹かれるならば
楽しむことが出来る作品になっているかなと思います……予備知識はいりますが



【ヒロイン】
■和香
神社に封印されていた神様、角が生えており見た目は邪神の類だが国津神らしい
学習能力が高く、現代社会のシステムに早く順応してくれる話の分かる方の神
最初は自らを騙して封印した天津神たちにに恨みを抱き復讐を考えていたが
遼河との交流を経て落ち着き始め、現代社会の文明(食事)を堪能するようになる

色々悟った部分のあるヒロインであるため、日常の可愛さなどはあるものの
ヒロインとして主人公との関係についてはあまり印象がなかったと思います
遼河がほかの女性と関係を持つことに嫉妬するような感情を見せる部分はあり
それが唯一にして最大のアピールポイントであとは食べてるだけの印象でした

戦闘も首はもがれるけど触手形態が無類の強さを誇っているので
最後にそれ以上の存在に描写もなく負けること以外は苦戦という感じもなく
シリアスをシリアスにしない最後のボーダーラインみたいな存在になりました
その強さの制御の効かなさもあり全体的に舞台装置的な役割が多いのですよね

和香さまの正体は?ということは終盤も終盤で明らかになりますが
そのころには和香さまの正体より神話再現や世界の秘密にフォーカスが移り
そういえば伏線があったなくらいの関心度になっていたのが正直なところです
日傘の女(天照大御神)が画策した理由に魅せ場を奪われた印象です、おのれ


■琉々葉
和香と同じく封印されていた国津神で、和香を姉として強く慕っている
ちびっこい体に似合わず肉弾戦担当であり、現世では無類の強さを誇る
直情的であり、いつまでも天津神に復讐する機会を伺う話の分からない方の神
家族に対する思いは強く、父の消息などもずっと気にしている様子がある

アクションの大きさが魅力です、和香さまが話を収める立場であるならば
話をかき回すのが琉々葉の立場でしょうか、良い風に言うと盛り上げ役ですね
神を除き最強クラスの藤子を軽く上回り、話をシリアスにしすぎないために
込み入った事情ごと吹き飛ばすためのオチ担当として活躍してくれます

基本的に子供っぽい性質もあり、そこからの成長物語も魅力の一つです
成長後の琉々葉は和香さまよりもヒロインらしいポジションに感じました
途中ENDもあり魅せ場が多く比較的親しみやすい本作のヒロインでした


■堂棺藤子
学園時代に遼河も含めて多くの人が憧れていた美人の先輩
本性は有り余る才能と周囲の環境により歪んだ傲慢な性格の霊能力者
性格ゆえに霊能力者の協会からはみ出し嫌がらせを受けた結果、暴走してしまう

実力からいえば人間最強で妖怪を寄せ付けないが琉々葉には全く適わない程度の実力
琉々葉というストッパーと世界設定でギャグに落ちているものの基本はアレな性格

才能はあるけど社会からはみ出した人間がなんだかんだのらりくらり生きていく
というドラマを遼河達を交えず一人で完結してしまった感じのキャラクターです
ぬらりひょんの娘婿編から雰囲気が変わるのもありその印象を引きずりました

おまけでなぜかHシーンがあるけど、正直反応に困る部分もある娘でした
根津の方がキャラクターとして美味しい部分があったなと正直なところです


■べんてん
江の島周辺で三味線片手に弾き語りをして銭を稼いでいるのりの良いいい女性
江の島を大切に思っているようで裏では色々と苦労をしている様子が見られる

割と序盤に登場しますが、再度かかわってくるのが日傘女が動き出す終盤です
特に遼河と絡むわけでもなく、日傘女に利用された神の一人という感じですね
藤子同様に遼河達とは殆どからまず完結していくので感情の入れどころがない……

神話再現とはどういうものかを語るには重要なよいポジションだったのでしょうが
そういうエピソードを書くのは良いとして、Hシーンがあるのは割と謎でしたね


■中務都
クラスメイトの妹、能天気な兄と対象的に心配性で遼河の境遇を心配している
度々兄とともに家に遊びに来てくれるうちに事件に巻き込まれるようになる
言うほど巻き込まれていないかもしれない、マスコットのようなポジション



■銀
和香に退治された九尾の狐、退治後は殺生石になり神社で大人しくしていたが……
シナリオの中盤から体が復帰して、主にお手伝いとして偶に活躍してくれる
べんてんとかよりはよほど愛着のわく立場のキャラであったとは思います


【Hシーン】
・和香:3
・琉々葉:3
・堂棺藤子:1
・べんてん:1
・中務都:1
・銀:1

序盤に和香のシーンがあって中盤に中務都が1シーン、後は終盤一気にという構成
べんてんと藤子は「ふることぶみ」に開放されるのでおまけHという感じですね
それはともかく開放が終盤なのはともかくクライマックス直前に出るのですが
そのタイミングで見るとあきらかに空気が違うので戸惑う可能性があります

ビジュアル自体は好みだったので良いですが、シーン数的にはミドルとしてみると
かなり寂しいシーン数だというのは改めて言うまでもない内容になりますね


【まとめ】
前半はいつものみなと系列の作品といえる内容でしたヒロインが無駄に強くて無敵
後半からは日傘の女が暗躍してという内容、ぬらりひょん編からは振り回されており
人草や妖怪があっさりとやられたり退場したり、命が軽くなっていきます
とはいえ全体的にライトなので血なまぐさい物語というわけではないですが

後半は怒涛の設定開示と伏線回収という形で本作のウリは実際ここかと
補足資料ありにしろ日本神話を知らないと各シーンの意味する部分が分かりにくく
置いてけぼりを食らってしまう部分があるかもしれません、置いて行かれました
読み直すと全体像がなんとなくわかったてきたりと面白い部分もありますが
本作にそれを求めるか否かでわりと評価が分かれるのではないかなと思います

ヒロイン目的ならメイン二人ならあるいはという感じになっていたかと思います
激動の終盤に出番含めて押し流されている印象でしたが魅せ場はありますし
とはいえ個別のイベントとかHシーンについて期待すると物足りない気がします

先に書いたとおり日本神話をベースとした展開がメインとなっていますので
そこを承知のうえで楽しめるならば、癖はありますが楽しめる作品かと思います