【ブランドHP】NostalgicChord

【概要】
「私立秋華学園」に通う三年生の「常磐イツカ」はサッカーが好きな平凡な少年だった
部活を引退し卒業や受験を間近に控えた秋のこと、クラス全員で参加した合唱コンクール
その帰り道に謎の集団に襲われて、謎の施設へとクラスごと連れ去られてしまうことになる

施設で謎の実験に晒されるも、謎の爆発が発生し、その隙に施設から逃亡することに成功
全員が無事とは行かなかったが、なんとが日常へと戻って来ることが出来たように思えた

しかし、イツカのクラスの人間は全員、施設に捕らえられている時、組織によって改造され
頭に模様が浮かんだ日の放課後に怪人となり、意志と関係なく人を襲うようになっていた

怪人に対抗できるのは、改造されながらも自分の意志で動くことが可能なイツカ一人のみ
その事実が明るみになって以来、イツカは怪人となったクラスメイトを手にかけていた

その数が10を超え、精神が摩耗しきったイツカとクラスメイトの前に転校生がやってくる
時期はずれな編入生「末永晴香」の存在にどこか違和感を覚えるも平静を保とうとするも
晴香を歓迎する場でイツカが内心で最も恐れていた自体が発生することになる

恋心にも似た感情を向ける幼馴染の双子の妹「舞弦夕顔」の額に模様が現れてしまう
それは、放課後に親しい人間を殺めてしまわなければならないという残酷な予告であった
そして、この出来事を皮切りに加速的にイツカは心を追いつめられていくことになる

いつ起こるとも知れない異変を前に追いつめられていくしかないイツカ達の行く先は?


【システム】
・画面は16:9
・キャラ別音声設定あり

特に言うことはないのですが、選択肢は最低限なのでスキップ機能は弱くても問題なし

GUIはデザインが凝っているようなそうでないような感じですね
右クリックでコンフィグなどを呼び出せるのですが、閉じるボタンが大きいバツです
正直コレはあまりデザイン的によろしくないかなと思うんですけどどうでしょうかね

ばつぼたん


メッセージウインドウには名前だけでなく、キャラの顔が表示されるのですが
これはフェイスウインドウではなく、ニュートラルの表情が背景にあるだけのようです
つまり表情は固定で、真顔とか笑顔です、叫ぶ演技でも泣く演技でも表情は固定です

表情

立ち絵で変化がある主人公以外のキャラはスルーできますが、主人公が顔はそこだけで
表情が固定というのが結構厳しいです、やれやれ系主人公になってしまっています


【仕様】
ヒロインは4人、最終ルートとなる「末永晴香」ルートのみ、ロックが掛かっています
これは他の3人のEDを見ることで分岐の選択肢がが登場するようになっています
一番最初の分岐である本並栞シナリオより先に分岐するので、最初から始める必要があり
また、全ヒロインクリア後にHシーン回想モードに特殊なHシーンが追加されます
クリア後のおまけなんでしょうが、作風的にどうなんだろうと言う演出ですね

攻略順はないですが、分岐の早い順番で攻略した方が理解がスムーズかと思います


【雑感】
色々なことに目をつぶれば、少しこぢんまりしたループモノと見れなくもないですかね
設定自体は凄い壮大なんですけど、作品の世界は非常に狭いのでこぢんまりしてます
ただ、この作品は、あまり設定の矛盾とかに目ざとくない人でも思わず突っ込むほどに
設定に隙があります、どこがというと一つに絞って指摘するのが難しいレベルのものです

また、悲劇として用意された舞台のあまりのわざとらしさがかなり気になってしまいます
元から、悲劇のためにかなり恣意的な舞台を作るライターではありましたが
この作品は少し力技がすごく、悲劇のために作られた設定であることがすけて見えます
そして、それが連発されるもので、段々感動というものが薄れていきました

本作はバトルが多いのですが、その演出は優れてあものであるとは言い難いです
一部のカットインと文章で説明するぐらいですので、何度も繰り返すには厳しいものです
また、本作は特殊な設定上、戦う相手もセリフ上ではこちらの味方をしてくれます
それが少し間の抜けた戦闘解説のようになっており、演出上仕方ない部分があるとはいえ
これも、何度も繰り返されるとキツイですし、最終ルートは特にアレな感じになります

最後に、コレはシナリオのネタバレになるのですけど、多分困る人はいないので
このシナリオのかなり肝となる重大な設定が終盤でバラされて、スルーされます
その場では重大に受け止めているのですが、何事もなかったかのように話が終わります
なんらかの続編の構想があったのかもしれませんが、日の目を見ることは無い気がします

と、色々と突っ込みどころがボコボコとある作品となっています
結末のアレはともかく作品としては未完成というわけでもないのですけど
設定や雰囲気はシリアスなんですけど、詰めの甘さで変な空気になってしまいます

そこら辺の粗方に目をつぶり、各盛り上げの場面を素直に受け入れることができば
なんだかんだとその場の盛り上げ方は上手いので、感動作品として見れなくもないかも
と、少し濁す感じになります、やはりごまかしづらい設定のあらなどが辛い作品です


以下、ネタバレを含む感想





【シナリオ】
このシナリオは基本的な流れは
①晴香が編入してくる
②イツカがヒロインと結ばれる
③イツカがヒロインを殺す
④イツカが絶望して力を暴走して過去に戻る
⑤イツカは改造を妨害しようとするも失敗
⑥情報を晴香に託して死亡
という流れになっています

①で新しい情報が得られて⑤で実行に移して⑥にいたり①に戻るというシナリオと
②~④のヒロインとの関係を描くシナリオの2つが別個に存在しています

多分1周か2周目の途中ぐらいでシナリオの構成に気づくかと思います
そして、周回プレイをしていく上でのまずさにも気づくかと思います

ヒロインとの関係を描く部分と何度も施設に挑み情報を残す部分が独立している
ということから、①⑤⑥の流れの為に、悲劇になるとわかっている②③④を読む
救いのない発展性のない結末が分かった物語を繰り返して読むことになります

一周目はまだ、そこに新鮮な驚きがあるのですが、2周目は結末が読めています
イツカは苦しみ戦いますが⑤まで周回の意味が無いことは先にわかっています
一応それを見越しての委員長ルートの変化球だとは思うのですけども……
悲劇の物語として見るにも、もう少しぬか喜びさせる何かが欲しかった部分ですね

晴香シナリオで、漸く⑤⑥の行動が②③④の流れに組み込まれることになります
いままで何も出来なかった展開からの一歩前進と言いたいところなのですが
読んでいる見といては④の悲劇がないと過去に戻れないことはわかっているので
結局、同じような展開を繰り返してみているだけになります、実際繰り返します


【ヒロイン】
■本並栞
イツカ達のクラス担任、イツカとは1年の時に教育実習生として会っている
社交的で親しみやすく学生たちも友人感覚でつきあうことのできる人気のある教師
周囲の影響を受けやすく、それを受けて形から入ろうとして無駄なものを買ってしまう
しかし、手先が不器用なため殆どそれらを使いこなすことが出来ず持ち腐れとなる
まだ若いが学生思い出、悲劇に見まわれながらも教師として学生たちを支えている

減っていく学生達については、学園には事故のショックで実家に帰ったと言い
実家の家族には特に連絡をしないということで、辻褄をあせているという、無茶過ぎる
夕顔の死に塞ぎこんだイツカを慰めるために体を差し出す為、必ずHシーンがある

地元の有力屋の娘であり、許嫁がいたが、今回の事件が打ち明けられない事に気づき
本当に愛していたわけではないと思い、また迷惑を掛けたくない思いから婚約を解消
この解消により、周辺を嗅ぎまわった結果、他のルートより隠蔽が早くバレてしまい
警察に連行さになったところを無理矢理イツカがつれだして逃亡、その先で栞に模様が

イツカの学園は全寮制の私立学園であり、限界集落の1学年1クラスではありません
事故で10人以上を亡くしたクラスがそのまま放置されるわけが無いと思うのですが
その辺りグレーゾーンと見せかけて、普通にシナリオで突っ込まれる展開になります
許嫁の雇った弁護士が嗅ぎまわった結果という形で書かれているのですけども
多分教師や学園生の一人ぐらいが疑えばすぐに発覚したと思う隠蔽ですよねコレ
と、設定が全体的に無理があるんじゃないかなと思わされるシナリオでした

あと、どうでもいいですが、許嫁さんはメッセージウインドウと立ち絵が別人です

別人


■木霊奏
クラス委員を勤めるクラスの常識枠かつまとめ役の通称委員長
趣味としてピアノ演奏をしているが、才能があるわけではなく、演奏は人並み
残された時間を考えても上達していくとは思えないが、それでも毎日練習をしている
夕顔が弾いていた曲を練習していた事を見て、イツカは最初夕顔と重ねていたが……

避けられない死を前に自暴自棄になったクラスメイトを尻目に練習に打ち込む奏
最初はクラスメイトを苛立たせるが、ひたむきな姿についには心打たれることになる

何故か一度頭に模様が出た後に怪物とならずに人間に戻ることができるようになる
しかし、それは一時的なものに過ぎずイツカの戦いを手伝ったことで体が限界を迎える

2周目にプレイされる可能性が高いためか比較的変化球気味のシナリオになっています
とはいえ、何処かで落ちがつくのは読めているので、「万に一つの可能性」と言った
夕顔さんの言葉が虚しく聞こえます、夕顔さん言葉選びが妙に詩人といいますか……

シナリオとしては決められた死と知りながらも、ひたむきに生きようとする姿が書かれ
それによって、周囲の人間も助けられるという、なんとなく前向きなお話になっています
テーマはともかくオチが決まってしまっているので、その辺り複雑な気持ちになりますね


■舞弦朝顔
イツカの幼馴染で双子の姉、おとなしく内向的な夕顔とは対照的に活発で外向きな性格
普段は気のおけない異性を超えてバカを言い合える関係で、恋人にも近い関係だった
夕顔の死を超えてイツカとまともに顔を合わせられない状態になってしまった
過去の出会いに対して少し引っかかっている部分があるが、それを言い出せずにいる

ひたすらイツカ君がウジウジして打ちのめされるシナリオになっています
親友キャラである「石川純」との友情や、朝顔の親友「前田由佳」との関係も描かれて
特に親しい人間関係を入念に攻めてくる表ルートのメインらしいヘビーなルートです
それは朝顔も同様ですが、なんとかイツカを支えて頑張ろうとする姿は幼馴染の鏡です

しかし連日連夜マークが登場するのテンポが良すぎて少々都合の良い悲劇になってますね
この悲劇のためにお膳立てされたシナリオに今更ではありますが、少し気になる部分でした

また、表ルートの最終ということも会ってここらで晴香の存在感が増していきます


■末永晴香
3年の秋という異例な時期に編入してきた少女、このルートでは3回イツカの死を見ている
イツカのクラスなのは人数が少ないかららしい、学園側の配慮の無さはなんなのでしょう
何かを知っているようなキャラと言うには、1回めのエンディングで正体がわかります
コレも構成としてまずい部分だなーと思うのですけど、一応謎のヒロイン枠かと思います

晴香はイツカ一人に戦いの重荷を背負わせてはいけないと、皆で戦いを見届けることに
甲斐あってか、そして晴香の献身があってか、全ルートの悲劇が総出で追うルートでも
正気を保って、戦いを続けていくことが出来ます、結果全員との戦いのリプレイです
さらに、周囲の仲間が解説やアドバイスをくれます、少しシュールさが極まります

最後まで驚くほどの献身を見せた晴香は最後の戦闘に巻き込まれ、その結果タイムスリップ
すべてを失い、真の不適格者として覚醒したイツカは、この悲劇の黒幕である白衣の男
「異世界のイツカ」を退けることで、ついにクラスメイトたちを救うことに成功する

「異世界のイツカ」は支配を逃れられず、改造された朝顔や夕顔と共に死ぬ場所を探した
犠牲者の一人に過ぎず、彼を操る存在が示唆し、真の不適格者のイツカに希望を託し逝く

しかし、その肝心の真の不適格者は、異世界のイツカの戦いで無理をしすぎたツケにより
体の限界を迎えて、クラスメイトを全員助けた後に、再度、過去世界の晴香の前に現れて
同じ人間の4度目の死というトラウマを植え付けつつ、満足気にこの世から去るのであった

かくして、異世界のイツカの希望たる真の不適格者は息絶え、その事象を知らない晴香は
やはり、「私立秋華学園」に編入して、イツカの机に悲劇を乗り越えた旨を伝えるのであった

めでたしめでたし……根本的な部分は何も解決していない気がする



【Hシーン】
・舞弦朝顔:2
・朝顔+夕顔:1
・木霊奏:3
・本並栞:3
・末永晴香:3

本編中では2シーン、終盤に固まるタイプです、前戯+本番とノーマルなプレイ
木霊奏さんだけ手を縛ってのプレイを初体験でご消耗されます、委員長はエロ枠です
クリア後にPrarel Worldという項目が回想に追加、平和な設定でのプレイが見られます


【まとめ】
やりたいことはなんとなくわかるけど、咬み合っておらずシュールさが勝っている印象

バトルシーンなんてそうですが、意思を残しながらも、殺し合いをしなければならない悲劇
というよりも、少し気の抜けた解説で殺しあっているというのはなんとも間抜けに感じます
1シーンぐらいなら描写次第でうまく描かれたのかもしれないですけど、何度もはキツイです
特にということで、晴香ルートの皆が見ている中ではその辺りが色々極まっている気が……
元よりバトルモノが映える絵ではない気もしますし、演出もそこまででもないので
この部分がシナリオの多くを占めてしまうのはやはり厳しく感じてしまったのが正直な所

シナリオも、悲劇悲劇を重ねて感覚が麻痺してしまうのですよね、特に模様の設定
自殺不可、出ると放課後に暴走が確定、意思を残したまま殺しあうことになる
全員がいつか怪物になり、イツカは全員を殺してしまうか無い積んだ状況という設定
回避不能の悲劇というにもあまりに力技が過ぎるシチュエーションに思えます

また、それを逃れるすべがあるなどが有ればいいのですが、1周めの終わりに
この悲劇を逃れる方法があの事件を止めるしか無いと提示されるのもまずいところです
淡々と殺し合いが進むのを見るしか無いというなんともカタルシスに欠く展開が続きます

舞台も正直無理が多いなと思いますね、10人以上も生徒が事故死したことになっている
事故とは言えクラスどころか学園自体存続の危機になりそうな事件がスルー気味なのは
そこから10人も学生が減り、それを届け出の細工でどうにかなるというのも無理筋です
悲劇の舞台にするには色々無理があるなというのが正直なところです全寮制の学園は

悲劇に傷つけながら何度も立ち向かってい乗り越えるという大筋は理解するのですが
設定が荒くて突っ込みどころが多くなり、素直にお話が楽しみにくいのですよね
それを受けて特殊な戦闘シチュエーションもよくも悪くも浮いてしまう印象を受けました

最後に異世界のイツカすら尖兵に過ぎなかったことがわかる展開がありますけども
この風呂敷は続編などでたたむつもりな(だった)のでしょうか、完全スルーですよね
これも、ひとまず戦いが終わったと言うには不安要素を残しすぎて凄いシコリが
もう黒幕は健s(省略されました)ということでいいのではないかと、多分間違ってない

と、言い出すと止まらない作品なのは確かです、言うほどひどくはないかと思いつつ
そんな長い作品でもないのですが、コレほど突っ込みどころが多いのは……
似た展開が多いので話が読めてしまうものの、話は長くないため最後まで読むのは
そこまで辛くなかったのは救い、世間で言われるほどアレな感じではなかったです

色々考察の余地はあるのですけど、多分納得する回答にいたらないのが難点
とにかく悲劇の舞台と繰り返す悲劇を展開させる為の設定を雑につなぎ合わせた作品
ループ設定とヒロイン攻略が完全別々なのがその辺りもろに出ているかと思います

いろいろ有名作でしたので、プレイしたのですが、期待が高くなければ
ボリュームが控えめなので、合わなくてもなんとなく頑張れるのではないかなと
頑張ってどうするんだという部分がある作品ですけど、興味があれば知識程度に