July 22, 2008

今になって理解できること

ボクは以前、ロームという半導体メーカーで10年近く働いていた。

この会社は1958年に設立され、今でも創業者である佐藤研一郎氏が社長をやっている。連結の売上が4000億円近い会社だ。

ロームでは、その佐藤社長が自ら作った企業目的や経営基本方針をとても大切にしている。憲法のようなものだ。

業界も規模も全く違うが、経営者となった今、改めてそれらを見返してみると、当時では分からなかった(というか考えもしなかった)社長の想いが行間から溢れて見える。そして、それらに経営陣がこだわっていた理由も。(もちろん推測の域は出ないけど)

勘違いと言われても反論するほどの根拠はないけど、そこで一生懸命働いた日々と、今の経営者としての経験の両方があるからこそ、腑に落ちる側面もあるのではないかと思えて、何となく嬉しい。

現在は業績も足踏みしていて、アジア各国の新興メーカーとの競争や世代交代など、いろいろと課題を抱えてはいると思うけど、でも良い会社で良い経験が積めたと改めて思った。あの会社には今でも大好きな人がたくさん働いている。ぜひ頑張って欲しい。

ローム株式会社 企業目的より引用
【企業目的】
われわれは、つねに品質を第一とする。
いかなる困難があろうとも、良い商品を国の内外へ永続かつ大量に供給し、文化の進歩向上に貢献することを目的とする。

【経営基本方針】
社内一体となって、品質保証活動の徹底化を図り、適正な利潤を確保する。
世界をリードする商品をつくるために、あらゆる部門の固有技術を高め、もって企業の発展を期する。
健全かつ安定な生活を確保し、豊かな人間性と知性をみがき、もって社会に貢献する。
広く有能なる人材を求め、育成し、企業の恒久的な繁栄の礎とする。

【品質管理基本方針】
社内標準化を全社的に推進し、データによる管理体制を確立する。
総合的かつ継続的な調査活動を行い、新技術、新製品の開発に努める。
企業活動のあらゆる分野において、統計的方法を積極的に活用する。
すべての工程において、品質保証の体制を確立する。
つねに生産方式の近代化を図り、製品のコスト低減に努める。
材料、半成品の購入に際しては、契約によって納入者に品質保証をさせること。
教育訓練基本目標経営者、管理者、監督者、一般従業員たるを問わず、絶えず新しい知識の吸収に努め、広い視野に立って科学的に判断できる人を育成する。
知識と経験を生かし、その道の第一人者としての仕事に徹する人を育成する。
逆境にあっても、つねに活路を見出し、積極的に目的を貫く人を育成する。
全体の個であることに徹し、チームワークとしての成果を優先する人を育成する。

【教育訓練基本方針】
全従業員は、あらゆる機会をとらえて自己の啓発に努力しなければならない。
あらゆる指導的立場にある者は、いかなるときも模範となる行動態度を自ら示さなければならない。
教育訓練は、直接上司が日常業務を通じて行うものを主体とし、あわせて職場外教育訓練を実施する。
各階層の長は、部下を正しく評価し、効果的な教育訓練を計画的かつ継続的に行う。
各階層の長の評価は、部下に対する教育訓練の効果の程度によって行われることを原則とする


n2ublog-00045 at 23:51│Comments(0)TrackBack(0) 経営 | 仕事

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