2009年01月10日

Sの男たち はってん−02

待合室のほかにオープンのプレイルームと貸し切りのプレイルームがある。トイレと浴室の使い方を説明され、コンドームと浣腸が置いてある場所を教えてもらった。見たこともない大きな張り型が並び、白や赤の縄が手すりに掛けてある。ケツ堀りブランコや滑車の取り付けられた鋼材のアングル。棚には、蝋燭、バイブ、鞭、クリップなどが置いてある。見ただけで満足してしまいそうな設備だ。

時間は午後3時5分。開店して5分しか経っていない。まだ他にお客さんはおらず、ソファに座って待つことにした。本棚にはG誌、B誌、S誌が並んでいる。それらをめくりながら待っていても、なんだか落ち着かない。奥の部屋の張り型達も気になってしまう。

雑誌の小説をひとつ読み終わってしまう頃、入口の方から、いらっしゃい、と声が聞こえてきた。耳を澄ます。さっきしたような会話が繰り返されている。この人も初めてのようだ。ひと通りの説明がなされ、部屋に入って来た。

目が合った直後、お互いの視線が六尺に向く。リバか…。リバって言う奴に限ってバリネコだったりするし。どうせならSの方が…。

彼はソファには座らず、床に腰をおろした。軽く会釈をしただけで、彼もまた雑誌に手を伸ばす。そして無言の時間が続く。お互いの股間に何度となく目をやっていることには、気づいている。

自分よりも5−6歳は若い感じだ。細身で体毛はほとんどない。あまり六尺が似合う方ではない。でも、その中心部分は大きく膨らんでいた。

「初めてですか?」
思い切って声を掛けてみた。
「あ、はい。」
「僕も初めてなんです。」
「なんだ、てっきり常連の方かと」
「全然そんなことないですよ。ドキドキしっぱなしで。」
「自分も、もうずっと…」
「両方できるんですか?」
「え、まぁ。縛ったりはできないんですけど、タチは出来るから、両方って言っちゃったんですよね。まずかったかなぁ」
「その時は、六尺を変えてもればいいだけだから、大丈夫じゃないのかなぁ」
「そうですよねぇ。それにしても、人来そうにありませんね。時間が早いのかな」
「ですかね」
「どうしますか?」
「え?」
「僕、縛れないけど、掘れますよ」
正直悩む。掘られるだけではせっかくSMのハッテン場に来た意味がない。でも、しばらくは誰も来ないかもしれない。
「じゃ、とりあえず、やりますか」

なんて会話だ。とりあえずやる、だなんて、一体何してるんだろ…。自分にあきれながら、彼の後に続いてオープンの部屋に入る。

n3103 at 10:00│Comments(0)TrackBack(0) 「Sの男たち」 

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