東京・秋葉原で2008年6月、17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人と殺人未遂などの罪に問われた元派遣社員・加藤智大(ともひろ)被告(27)の初公判は28日午後も東京地裁で続き、検察側の証拠説明が行われた。

 法廷の大型モニターには、事件発生直後の現場を撮影した写真が次々と映し出され、事件で大学生の一人息子(当時19歳)を失った千葉県の男性会社員(55)は、「息子が亡くなった時の状況を少しでも知りたい」と、傍聴席からモニターを見つめた。

 映し出された写真の中には、息子が加藤被告の運転するトラックにはねられた交差点付近の様子も含まれていた。道路の上には、黒い血が浮かんでいた。男性は、事件当日の現場写真を見るのはこれが初めてで、「まさかあんな状況とは。生々しくて、息子がこんなにひどい目にあったのかと、激しい怒りがこみ上げた」という。

 「被告の顔をしっかり確かめたい」。そう思って、男性はこの日、傍聴席の最前列に着いた。加藤被告が入廷してから何度も厳しい視線を送ったが、じっと正面を見つめたままの加藤被告とは、一度も目が合うことはなかったという。

 初めて見た加藤被告は弱々しい印象で、「本当にあの事件を起こした張本人なのか」と目を疑った。この日、加藤被告が謝罪の言葉を述べたことには、「犯行時よりは素直になったのか」と感じた。

 しかし、検察側の冒頭陳述では、加藤被告が工場で作業着を隠されたと思って激怒し、無差別殺人に走る経緯などが明らかにされた。「一見、おとなしそうだが、内面は自己中心的。ひどい人間だ」。自宅に置いてある息子の遺影には、そう報告するつもりだ。

 男性は閉廷後、「事件現場の写真を見て、死刑を望む気持ちがさらに強くなった。あれだけ被害者に苦痛を与え、加藤被告だけ生きているのは絶対に許せない」と語った。

 一方、公判の冒頭陳述で弁護側は、「被告がなぜこの事件を起こしたのかを明らかにしたい」と述べ、加藤被告の「生活の重要な一部」とされ、犯行のきっかけの一つとなった携帯サイトの掲示板について「どう利用していたかを解明しなければ、動機は理解できない」などと訴えた。

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