昨日は 滋賀県甲賀市で行われた 今村組札幌合宿に行って来た。

例年 合宿は 一回だが 今年は 新人が占める割合が高いこと 5月の週末のイベントが重なり 練習日が限定されたこと等の理由により 進捗が良くなく 例年にない第二回目の強化合宿が行われたのである。

前回 練習を見に行った時 驚いたことがある。
生え抜きのメンバーである綾が いつになく大きな声で 練習するメンバーに声をかけていた。
最近は 私もう踊り子卒業しようかと 言っていた彼女がである。
小学校の教師として1年生の副担任をしたこともあるので 今年の小学生のメンバーのことが 気にかかってかなと思った。
それもあったと思う。
でも また別の理由があるように思えてならなかった。

昨日 同じく生え抜きメンバーのカラが 演舞中 メンバーに 強い声で 声かけをしていた。

演舞が終わった後 彼は ぼそっと言った。

踊ってて 面白くないんやな かえってくるもんがなくて・・・・

その時 はっと気づいた。
綾のあの時の 大きな声の もうひとつの理由を

2人とも 今のメンバーと ともに踊りながら 今村組は こんなもんじゃない って 思ってたんだって

言葉にしては 伝えきれない もどかしさを感じ つい大きな声を出していたんだ って

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今回の合宿場である学校のグランドに着くと もう練習ははじまっていた。
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グランドには 今村組演舞顧問のNORIさんと 今回の演舞曲 再希の編曲を担当したJackieさんが 笑顔で並んでるじゃありませんか
久々の再会に どうもどうも と
しかし 画像だけ見たら あやしい2人ですね(逃)

曲を短く切って練習していたのが ここで一度 通して踊ってみようということになった。
実は 通しで見るのは この時が初めて
Jackieさんのアレンジが入りどんな曲になってるのかも 聞くのは初めて

ドキドキして 見た。
さすが Jackieさん
既成の曲を 見事に歌をのせアレンジして今村組の群踊りにしてみせた。

でも なんか伝わってくるもんがない。
みんな 一生懸命踊ってるんだけど 間違いないように 間違えて怒られないように って 無難に踊ってて 前に出ようとするパワーを感じない。
このまま 札幌に出しても それなりの評価はされると思う。
決して レベルの低い踊りではない
でも ずっと 今村組を見てきた者として 思ったのは これは 今村組の踊りじゃない ってこと。

そこで 冒頭に書いた カラの 
 
踊ってて 面白くないんやな かえってくるもんがなくて・・・・

イーサンは メンバーを集め カラ 綾 翔吾 龍太に語らせた。
思ってたことは 3人とも 同じだった。

3人の言葉を受け イーサンが話した。
3年前の大量離脱や今あるトラブルまで 負の歴史を すべて話した。

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時に 涙しながら その話は続けられた。
そして それでも いや それだから 我々は グランプリを目指さなければならないんだと・・・

その論理は 今村組の真理を知らない者には 理解できないものかもしれない。

イーサンもまた 今村組の踊りは こんなもんじゃない って メンバーに伝えたかったんだと思う。

その話を聞いての演舞
確実に その前の演舞より 伝わるものは多くあった。
前に進もうとする力は強く感じた。

次は 出来るだけ メンバーとアイコンタクトして 楽しく踊るように言った。
さらに 演舞は 見違えた。

お昼も 近かった。

イーサンが 聞いてきた。

NABEGONさん 今のOKやな?って

決して 満足のいく演舞ではなかった。
でも これだけ新人が多い中 これだけの演舞が出来りゃ OKとして エエやろ って 思った。

イーサンに 
うん 良かったよ OK OK
と答えた。

多分 イーサンも 同じ思いだったんだと思う。

皆は 安心して ランチに行けた。



今年の演舞 再希の見せ場は カラ 綾 NONによる3人2本旗
男であるカラが2本旗をするのでも 注目されるのに (一応)女性である 綾とNONが2本旗で舞うのである。

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午後からの練習でのこと
風が強く ただでさえ重い旗に 風の力が加わった。
風にたなびく 旗を 渾身の力で 振るカラ 綾 NON

NONは 曲が終わると同時に 倒れこみ 号泣した。
練習で なぜに そこまで 頑張れるのか
なぜに そこまで 旗に 命をかけられるのか

彼女も また 今村組の踊りは そんなもんじゃない ってことを 自分の背中で メンバーに見せたかったんだと思う。


言葉では 伝えられない思いがある。
言葉では 伝えきれない歴史がある。

関西京都今村組は 今年 札幌で どれだけの人に その思いを伝えることが出来るのだろうか

本番まで 後2週間
彼らの戦いは まだまだ続く。

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