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「ごめん。」唯川恵
那美は部長からの内示でボストンへ異動が決まった。
それは、将来重要なポストへつけると決まったようなものだった。
那美は今の自分の立場が未だに信じられない。
すでに専業主婦となっている同期から歓迎会を開こうという話を持ち出され、かつての恋人渡部も呼んでいいかと聞かれる。
「星月夜」小手鞠るい
ニューヨークに留学していたリエコは、そこでティムという男性と出会う。
2人は次第に惹かれあったが、リエコは帰国する時期が迫っていた。
「苺が赤くなったら」畠中恵
恋人の修から苺の鉢をプレゼントされ、「苺が赤くなったら結婚しよう」と告げられた真生。
しかし、ルームシェアの同居人、静音と明菜も苺の鉢を持っており、同様の言葉を述べられたという。
「ブルースマンに花束を」原田マハ
今日、結婚式を行う亜子と響一。
2人はある人物が来るか、気になっていた。
それは自分の事を”ブルース”と呼ぶ、響一の父だった。
「号泣男と腹ペコ女」ヴァシィ章絵
息子の修平を保育園に預けた後、理世子はファーストフードで3人分の朝食を平らげる。
それは、あることをきっかけに自分が食べた料理が食べられなくなったからだった。
そのとき、号泣しながら本を読んでいる男性を見つける。
「掛け星」朝倉かすみ
夕子は小さな時から不憫な子として育った。
父親は女性を外で見つけ、家からいなくなり、付き合っている男性もいない。
34歳にして、見合いをする事になった。
「地上発、宇宙経由」角田光代
晶は見知らぬ人妻からのメールを受け取り、ちひろはかつて付き合っていた悠平に始めて持った携帯でメールを打った。
悠平はバイトの椿を食事に誘い、自分の話をする。
晶は人妻からのメールの返事を書き続け、同級生の椿の事を想っていた。

アンソロジーです。
これは面白かった!すきです。どの作品も良いです。
悲しい恋が多いけどね。でも、好きです。女性作家の作品だけのアンソロジーってはじめて読んだかも。
読んだ事がある作家さんは畠中恵さんと角田光代さんだけでした。
特に好きなのは「号泣男と腹ペコ女」かな。料理がおいしそうだったし、ちょっと変わった良い人の2人の組み合わせが、何だかほのぼのしました。
朝倉さん、最近知ったのですが、石狩市出身の方なんですね〜
札幌のとなり。私は札幌に住んでいるのですが、車で5分くらいで石狩に入るくらいの境目に住んでるので、近所。
出身の短大も、私、通勤で毎日通ってるぞ。ここまで身近に感じた作家さんは初めてです。
でも、ストーリーは1番、むむ?という感想でした。嫌ではないんですけどね。。。

〈徳間書店 2008.3〉H20.4.24読了