放課後探偵団 (書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー) (創元推理文庫)放課後探偵団 (書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー) (創元推理文庫)
著者:相沢 沙呼
東京創元社(2010-11-27)
販売元:Amazon.co.jp
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『午前零時のサンドリヨン』の相沢沙呼、『叫びと祈り』の梓崎優、来年の本格的長編デビューを控える鵜林伸也ら、1980年代生まれ、創元発の新鋭五人が書き下ろす学園推理。
似鳥 鶏「お届け先には不思議を添えて」……映像研究会が発送した箱の中身が、先方に到着した段階ですり替わっていた。しかし、すり替える機会があったとは思えない。犯人はいつ、どうやって中身を入れ替えることができたのか? またしても不可解な謎に巻き込まれた葉山君は、名探偵の先輩・伊神さんに助けを求めた――『理由あって冬に出る』から始まった好評シリーズ、待望の最新作。
鵜林 伸也「ボールがない」……絶対に百球あるはずのボールが、なぜかいくら捜しても九十九球しか見つからない。あと一球見つからなければ、家に帰れないのだ! かくして高校球児たちは、求めるボールの行方をなんと推理で突きとめようとするが……。2011年に長編デビューを果たす予定の新鋭が贈る、デビュー先行短編。
相沢 沙呼「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」……バレンタインの日、教室に戻った生徒たちが見たのは、教卓に積み上げられたチョコレートの山。みんなの荷物の中からチョコレートを抜き出して積み上げた犯人は誰か? そしてその目的は? 鮎川哲也賞受賞作『午前零時のサンドリヨン』の登場人物たちにふたたび会える、恋と謎のキュートな本格ミステリ。
市井 豊「横槍ワイン」……映画制作同好会の新作鑑賞会の最中、メンバーのひとりがワインを浴びるという珍事が発生し、〈聴き屋〉の柏木君は図らずも謎解きに駆り出されることに。ありとあらゆる可能性が提示されては否定された挙句、最後に残った予想外の真実とは? 大学生の右往左往をコミカルに描く〈聴き屋〉シリーズ最新作。
梓崎 優「スプリング・ハズ・カム」……掘り出されたタイムカプセルに入っていたのは、十五年前の卒業式で勃発した放送室ジャック事件の犯行声明。密室状況下から忽然と姿を消した犯人は、いったい誰だったのか――同窓会に集まったかつての放送部員たちは、嬉々として謎解きを繰り広げる。『叫びと祈り』の俊英が描く、せつない余韻が胸を打つ物語。

去年似鳥さんの作品を読んだ時に、アンソロジーでも書かれていますよと言う事を教えていただき、近くの図書館に所蔵があったので予約。ちょっと時間がかかりましたがようやく読めました。
全員80年代生まれだそうで。・・・うへぇ。同世代じゃないか。
でも、同い年と年下はいませんでした。ほっ。といっても年下の作家さんはもうたくさんいると思いますけどね^^;
どの作品も若々しくて可愛らしい学生が描かれていて好きでした^^本当に、可愛い!っていう人ばかり。こういうちょっと幸せになれるような本っていいですね。
短編の最後に東京創元社の編集の方ですかね?が解説というかその作家さんの経歴を書いている部分があるのですが、それも面白かったです。
特に梓崎さんの名前が良く出てきました。賞を獲られた時はもう全員一致で飛びぬけていたと。
でもわかるかも。「叫びと祈り」は1個上の人が書いた本とは思えなかったし^^;
今回の作品も他の作品がダメって言う事は決してないのですが、他の作品とテイストとか雰囲気とか違って。何だか貫禄があるような気がしました。
凄いですよね。梓崎さんの作品が出たら、絶対にこれからも読んで行こうと思います。
あと相沢さんの「午前零時のサンドリヨン」は以前から気になっていたのですが未だに未読で。今回スピンオフ?を読んでしまったので、もう絶対に読もうと思いました^^;
皆様、今年刊行予定の本があるようで、どれもとても楽しみです。
似鳥さんは5月下旬に出されたようで、そしてまた葉山君と伊神先輩のシリーズのようなので、いつになるかわかりませんが絶対に読みます。
この作品の中で好きだったのはやっぱり「スプリング・ハズ・カム」でした。
まさかあんな真相が隠されていたとは。思わず読み返してしまいました。た、確かに…。
あとキュンとして好きだったのが「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」と「横槍ワイン」でした。男の子が可愛かったです。

〈東京創元社 2010.11〉H23.6.17読了