フランケンシュタインの感想です。
私は17日夜公演(ヒガシさん博士、まー怪物)、18日夜公演(まー博士、ヒガシさん怪物)でした。
17日はJ列、18日はA列でした。
以下、独断と偏見の感想です。
めちゃくちゃネタバレしていますのでご注意ください。


17日夜公演(ヒガシさん博士、まー怪物)
最初から設置されていた球体が開演してすぐに中に人が入っていて、一体どうやったんだろうと驚きました。
まーがその中から出てきたとき、卵から生まれた生物に感じました。本当に産み落とされたという感じで出てきたので。
最初は手足も変な方向に動いていて見ているこっちが攣りそうになりました。
最初は足の裏がちゃんと床についていなくて覚束ない。その動きだけでも衝撃でした。凄いって。
まーの演じる怪物は凄く可愛くて愛おしかったです。
水を浴びて喜び、陽の光を感じて喜び、鳥のさえずりに強く反応する。
その姿を見てすぐに思いました。あぁ、そうか。この子は生まれたばかりの赤ちゃんなんだって。
お腹がすいてお腹をさすり、何が食べられるかわからないから土でもなんでも口にする。
あの葉っぱを食べるシーン、あれ反則だよー。あのはむはむした顔めちゃくちゃ可愛かった。そのあとのいちごを食べて口の周りをべとべとにしちゃうシーンも可愛くて笑っちゃいました。
まーの怪物は結構笑いが起きていました。
人の動きをまねしているシーンもそうだし、スプーンを大事そうにコートにしまうシーン、あとはアガサとフィリックスが妖精に話しかけているシーンでちょこっと顔を出しているシーン。
あとドレイシーのごはんを食べているとき、大事に持っていたスプーンを使って食べ物を食べるんですけど、スープの入っている小さなカップにもスプーンを使って「あれ、入れない。食べれない」みたいな表現をするんです。あれもずるいよ。めちゃくちゃ可愛かった。
あと「雪!」って言って飛び跳ねるシーン。あれも可愛かったし、何より最後に雪をポケットに入れるところも可愛かった。
もう可愛すぎてずるい!ずるいよ!←
と、怪物が知識を得る前のシーンはひたすら可愛くてほほえましく見ていたのですが。
徐々に知識をつけていき、絶望していくシーンは切なかったです。
どんなに人を愛そうとしても人は自分を見ると石を投げつけ、棒で殴って罵倒する。
あんなに信頼していたドレイシーでさえ。ドレイシー自身が裏切ったわけではないのだけど。アガサの「殺して!」というセリフを聞いた後の表情。凄く切なかった。
怪物はただ純粋に誰かに愛されたかった。それだけなのに、純粋で善人だった怪物は悪魔になってしまった。
怪物が可愛そうで、私は博士を憎く感じていました。怪物寄りで見てました。愛してくれないのにどうして造ったのか。その叫びが切なくて悲しかったです。
怪物が夢の中で女性と踊るシーン、凄く素敵でした。踊りが本当に素敵。綺麗でした。
カーテンコールでヒガシさんが1度はけたまーにこいこいって手招きしていて、でもまーがなかなか出てこなくて出てきたときは凄くすばやく出てきてヒガシさんと一緒に礼してました。
で、最後にはけたヒガシさんの方向を見て礼をしていたのに感動しちゃいました。
パーカッションの女性に対して小さく拍手しているまーも素敵でしたよ。

18日夜公演(まー博士、ヒガシさん怪物)
役を交互に演じるってすごいよね…とひたすら思う2度目の観劇でした。
1度目観て気づいてはいたんですけど、最初なかなかまーが出てこず^^;
最初の博士の姿をガン見してました。博士姿素敵すぎるー!!ちょっとひげまーだったし!
ヒガシさんの怪物は高貴な感じ^m^
不思議ですよね。全く同じ役なのに印象が全然違いました。前日に笑ったシーンで全然笑いが起きなかった。笑うから良いとか悪いとかそういうことではないんですけどこんなに違うんだと驚き。
笑いが起きたシーンはやっぱり「頭低く」っていうところ。まーは「頭下げる」って言ったんだけどどっちが正しいんだろう。個人的には「頭下げる」のほうが好き^^
怪物の時とはまた違うちゃんと服を着た博士役のまー。
こっちはこっちで素敵だよー!
まあ、予想通りだと思いますけどこっちの時はやや博士寄りで観てました。えぇ、ひいき目です。きっと逆の立場だと逆になると思いますので、許してください。
博士のシーンで好きだったのはユーアンにお金を積んで相手の反応を見るシーン。ユーアンを横目で見てニヤッとするシーンがめちゃくちゃかっこよかったんです〜!!マニアックかしら…
ヒガシさんの博士から怪物もそうですけど、前日にまーの怪物をみているので当たり前ですけど全然違う博士の姿を見てやっぱりすごいなと思いました。
ただ、始まったばかりだからなのかわかりませんけど何回かですけど噛んだところがありましたし、ヒガシさんもセリフを先に言っちゃってかぶっちゃったりもしていました。
やっぱり交互に違う役をするというのは本当に大変なんだろうなと思って若干ハラハラした部分もありました^^;本当に若干ですよ。
ラストの博士が凍死しかかる?シーンで怪物が「あなたに愛されたかった」と自分の想いを叫ぶシーンはこちらのほうがうるっとしました。

共演者の方々も素晴らしかったです。10人しかいないとは思えませんでした。
私が特に印象的だったのは安藤さんです。安藤さんって、私の中ではおはガールなイメージ(もしくはハイキングウォーキングの目立たない方の奥さん←)だったんですけど、アガサ役もクラリス役も素晴らしかったです。
あの明るい役がこのちょっと暗めな舞台を明るくさせてくれていた気がします。凄く可愛くて好きでした。
陽月さんや瀧川さんもウルピュア以来で^^観ていて嬉しかったです。瀧川さんの演技好きです。こちらも明るくて好き。顔が濃い?から映えますよねー。
陽月さんのエリザベスも素敵でした。エリザベスの苦悩も凄く伝わってきました。

鉈切り丸もそうだったんですけど「生まれてこなければよかった」とか「自分はなぜ生まれてきたのか」っていう自身の生の葛藤が描かれていてどちらも暗かったんですけど、それぞれ野心であったり、愛であったり、生きる答えのようなものをそれぞれ観ることが出来て、本当に幸せだったなと思いました。