苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

伊坂幸太郎

シーソーモンスター 伊坂幸太郎4

シーソーモンスター (単行本)
伊坂 幸太郎
中央公論新社
2019-04-05


出会ってはいけない二人が出会ったとき、世界の均衡は崩れ、物語は暴走する――
【時代をまたいで疾走する、エンターテインメント小説2篇! 】
我が家の嫁姑の争いは、米ソ冷戦よりも恐ろしい。バブルに浮かれる昭和後期の日本。一見、どこにでもある平凡な家庭の北山家だったが、ある日、嫁は姑の過去に大きな疑念を抱くようになり……。
(「シーソーモンスター」)
突然、僕は巻き込まれてしまった。時空を越えた争いに――。舞台は2050年の日本。ある天才エンジニアが遺した手紙を握り締め、彼の旧友と配達人が、見えない敵の暴走を前に奮闘する!
(「スピンモンスター」)

「螺旋プロジェクト」の一作です。朝井さんの新刊を読んだとき、このプロジェクトを知らず戸惑いましたが今回は大丈夫でした^^;伊坂さんは2つの時代を書かれたんですね。
1つは1990年前後なのかな。嫁姑の争いがあってきっと海のものと山のものの2人だからうまくいかないんだろうなと軽く考えていたのですが^^;もっと複雑なバックグラウンドがありました。いやー予想外だった。面白かった。近すぎると上手くいかなくても少し距離を置くだけで上手く行ったりすることもありますから、これで良かったんでしょうね。それで共作までして後世まで残る絵本を作り上げるんだから凄いですよね^^
そしてもう一つの舞台は2050年。60年後にその絵本がみんな知っているものになるなんて。更に嫁姑問題のその後まで分かるとは思いませんでした^^;
配達人の水戸が巻き込まれて、一体どうなってしまうんだろうとドキドキしながら読みましたが、あの結末は哀しすぎました。「フーガはユーガ」や「死にがいを求めて生きているの」を読み終えた後と同じような感覚になりました…。この2つの一族の争いは終わることはないのでしょうか…。全部読むのは大変だけど結末だけは知りたいな…とも思いました。

<中央公論新社 2019.4>2019.6.6読了

フーガはユーガ 伊坂幸太郎5

フーガはユーガ
伊坂 幸太郎
実業之日本社
2018-11-08


常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。

伊坂さん1年ぶりの新刊。
内容を知らずに読みましたが、なんというか…一言では言い表せないです。
色んな出来事が最後に回収される感じはさすが伊坂さんだなと思うし、人と人との出会いも良いなと思いました。
でも、暴力や悪の部分がえげつなすぎて読むのが辛かったところもありました。
小玉の秘密、ワタボコリへのいじめ、そして優我と風我の境遇。
みんな必死で耐えて乗り越えて生きてる。でも、それだけ。こんなに辛い思いをする必要はないです。
優我がとある男に自分の過去の話を始めるところから物語も始まります。
優我と風我の身に起きる1年に1度の瞬間移動。必ず起きるその能力を利用して、2人は人を巻き込んでいきます。それは良い事もあれば悪いこともあって。
悪いことがえげつないですよね…。
優我と風我の性格や喋り方は正反対で読んでいても2人がどちらかわかります。
酷い環境で育った2人だけど、2人だからこそ生き抜くことが出来たんですよね。
語りの途中で優我が出会ったハルコさんとハルタくん。2人と一緒になって幸せになってほしいと思っていたのに…。酷い人間はどこまでも酷かったですね。どうしてあんな男からこんなに立派な2人が生まれたのか不思議なくらい。
この出来事により衝撃の事実が知らされるわけですけど、嘘だろうなと思っていました。最初から優我は男に「わざと嘘をついている部分がある」と言っていましたから。
だからそこまでの衝撃ではなかったけど、最後の章の結末は驚きでした。
切ないというよりは悲しい。ただただ悲しい。
でも、読み終えて色々感想を読んでいたらちょっと救いのようなものもあって。
風我のバイク事故の時、天気は晴れていた。だから死神は来ていなかった。
男と優我が会った日も朝から仙台は晴れていた。だから死神は来ていなかった。
そして「わざと嘘をついている部分がある」さらに風我の一番最後の言葉。
こじつけかもしれないですが、それでも二人は、お互いの身体と心に生きているのだと思ったらまだ救われます。
伊藤という人が言った案山子とか、隻腕なのに右腕だけでストライクを取りまくっていた人、とか、伊坂作品のリンクを感じることも出来て嬉しかったです。

<実業之日本社 2018.11>H31.1.21読了

ホワイトラビット 伊坂幸太郎5

ホワイトラビットホワイトラビット
著者:伊坂 幸太郎
新潮社(2017-09-22)
販売元:Amazon.co.jp

楽しさを追求したら、こういう小説になりました。最新書き下ろし長編は、予測不能の籠城ミステリーです! 仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。「白兎事件」の全貌を知ることができるのはあなただけ! 伊坂作品初心者から上級者まで没頭度MAX! あの泥棒も登場します。

面白かったです!いやーこれは伊坂作品の真骨頂ですね。
時系列!どうなってるの!?と若干混乱しながらも面白くて読む手が止まりませんでした。まさかの黒澤も登場するしなかなかにピンチなのかと思いきややっぱりいつもの黒澤で、かっこよかったです。
この時系列に惑わされたりいろんな人間関係が交錯しているところは「ラッシュライフ」を思い出しましたねー。白兎事件の全貌は本当に難解。人質立てこもり事件に関しても本当に入り組んでる。だから面白い。
こういう作品を書かせたらピカイチですね。面白かったです。

<新潮社 2017.6>H29.11.16読了

クリスマスを探偵と 伊坂幸太郎 マヌエーレ・フィオール5

クリスマスを探偵とクリスマスを探偵と
著者:伊坂幸太郎
河出書房新社(2017-10-25)
販売元:Amazon.co.jp

「探偵さん、その話、よければ僕に話してくれませんか?」舞台はドイツ。探偵カールがクリスマスの夜に出会った、謎の男とは…?心温まる聖夜の奇跡。伊坂作品のエッセンスすべてが凝縮された、心温まる物語。かつての子どもたちへ、これからの大人たちへ。

この作品は、伊坂さんが大学生の時に生まれて初めて書いた短編をリメイクしたものなんですね。伊坂さんらしいちょっとミステリも含まれている素敵な作品でした。挿絵もあるからいつもの伊坂作品とはちょっと違うような感じもしましたが。
父親の浮気調査をするために張り込んでいる探偵カールは謎の青年に出会います。
カールの過去を離していくうちに、青年はカールの想いとは別に真実は違うものではなかったのだろうかと突飛な推理を披露します。まさかと信じられないカールでしたが、浮気相手らしき人の屋敷から出てきた父親の姿は意外なものでした。
最初、カールはおじさんなのかなと思ったのですが30代くらいだったのかな。
青年と出会ったことで、父親との関係ももしかしたら変わるかもしれない。
絵本となるのにふさわしい物語でした。結構文字が多いので大人向けですけどね。

<河出書房新社 2017.10>H29.11.11読了

AX 伊坂幸太郎5

AX アックス (角川書店単行本)AX アックス (角川書店単行本)
著者:伊坂 幸太郎
KADOKAWA / 角川書店(2017-08-10)
販売元:Amazon.co.jp

最強の殺し屋は―恐妻家。「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる殺し屋シリーズ最新作!書き下ろし2篇を加えた計5篇。

あらすじを読まずに手に取ったのですが最初のハンコでなんのシリーズかわかりました。
「グラスホッパー」「マリアビートル」に次ぐシリーズですね。人がごみのように死んでいくシリーズ←このシリーズは面白くても人が軽々と死んでいくので今までの2作品はそこまで好きな作品とは言えないのですが^^;でもこの作品はとても好きでした。それは「兜」という人物がとても魅力的だったからだと思います。殺し屋なのに奥さんの機嫌をうかがってビクビクして生きているって言うのがギャップが凄すぎて。息子の克巳ですらなぜそこまで機嫌を取ろうとするのか、そんな生き方でいいのかと疑問を持っていましたけども^^;でも、兜は人が思っているほど奥さんのことに対して気を遣うことを辛いと思っていなくて、それ自体も幸せだと感じていたんじゃないかなと最後まで読んでいて感じました。邪魔な者は排除し、きっと殺し屋として有能だった兜。でも、克巳が生まれたことで感情は大きく変化していきます。この家族を守りたかったんだろうな。
スズメバチの駆除のために兜がした行為がおかしくておかしくて^m^何だか読んでいる側はとても愛おしかったです。
兜目線で読んでいたのに中盤にいきなりの展開になり、しかもそれが結構あっさり書かれていたので衝撃を最初感じなかったほどでした。一度さらっと読んで「…え?え?」と思い何度も読み返して衝撃を受けた…みたいな感じ^^;
そのショックを受けたまま読み続けたのですが、最後はやはり伊坂さんらしいスカッとするというか不意打ちというかやっぱりというかそんな感じの終わり方でした。
読んでよかった。素敵な愛の物語でした。

<角川書店 2017.7>H29.9.26読了

サブマリン 伊坂幸太郎5

サブマリンサブマリン
著者:伊坂 幸太郎
講談社(2016-03-30)
販売元:Amazon.co.jp

「武藤、別におまえが頑張ったところで、事件が起きる時は起きるし、起きないなら起きない。そうだろ? いつもの仕事と一緒だ。俺たちの頑張りとは無関係に、少年は更生するし、駄目な時は駄目だ」/「でも」/うるせえなあ、と言いたげに陣内さんが顔をしかめた。/「だいたい陣内さん、頑張ってる時ってあるんですか?」/と僕は言ったが電車の走行音が激しくなったせいか、聞こえていないようだった。(本文より)
『チルドレン』から、12年。家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちと、罪と罰の物語。

発売日くらいに買ったはずなのに…ずっと待ち望んでいたはずなのに…なぜこの時期に…。という後悔もありますが^^;ようやく読みました。
伊坂さんの作品で1番好きな「チルドレン」その続編である今作。
ずっとまた陣内に会いたいと思ってました。会えて嬉しいです!そして本当に相変わらず!
12年ぶりの続編でしたが、物語の中でも12年くらい経っているようでしたね。前回が何歳だったか忘れましたけど、武藤は結婚していなかった気がする。
永瀬と優子が結婚していてちょっと嬉しかったり。
盲導犬はベスからパーカーに変わっていましたね。
それにしてもメインの少年事件に関しては因果というかなんというか…。煮え切らないもやもやとした思いが残りました。
過去に何があったとか関係なく、起こしてしまったことは起こしてしまったことで罪は償わなければいけない。
私も少年犯罪は罪が軽くて、被害者はもう生きていることが出来ないのに加害者は早く社会へ復帰することが出来るということがやるせないと思っていました。
でも、もちろん生きていくことは大変で、そして終盤に出てきたような少年も勿論いるわけで。どんなことも簡単に答えなんて出せなくて、正解もないんじゃないかなと思いました。
それでも最後は希望を感じました。
その前に喋っていたことが現実になって、前へ進めると良いなと思います。
陣内は年をとっても主任になっても陣内で安心しました。
定期的に陣内に会えたら嬉しいんだけどなぁ。

<講談社 2016.3>H28.6.4読了

陽気なギャングは三つ数えろ 伊坂幸太郎5

陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)
著者:伊坂幸太郎
祥伝社(2015-10-08)
販売元:Amazon.co.jp

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、消えたアイドル宝島沙耶を追う火尻を、暴漢から救う。だが彼は、事件被害者のプライバシーをもネタにするハイエナ記者だった。正体に気づかれたギャングたちの身辺で、当たり屋、痴漢冤罪などのトラブルが頻発。蛇蝎のごとき強敵の不気味な連続攻撃で、人間嘘発見器成瀬ら面々は断崖に追いつめられた! 必死に火尻の急所を探る四人組に、やがて絶体絶命のカウントダウンが! 人気シリーズ、九年ぶりの最新作!

久しぶりにギャング一味に逢えました。久しぶりですねー。まさかの9年ぶりとは。
私はこのシリーズ、だいぶ前から買って持っていたのですが読むのがもったいないと思って2冊目を読み終えたのは1年前なので皆様から考えれば大分最近ですが^^;
それにしても雪子の息子さんが大学生になったり成瀬の息子が就職したり、物語の中でも時は流れているんですね。久遠とかずっと雰囲気が20歳前後のままなんですけどアラサーだったりするのかな?
今回はギャングたちが大ピンチに。そのピンチをどう乗り切るのか!っていうのが大筋の話なのですが、この話の肝となるライターの火尻という輩が本当に腹の立つ奴で。こういうイラッとさせるキャラをかいたら伊坂さんはピカイチですよねー。
こんなにもたくさんの人たちを不幸にさせて何とも思わない男。きー腹立つ!←
そんな男に弱みを握られてしまって成瀬たちもピンチに。
それをどう乗り切るのかなぁと思ったのですが、さすがなようなこれで大丈夫なの?と不安なような感じもするようなという結末でした^^;
でも火尻に一泡吹かせてやったところはスカッとしました。それがこのシリーズの醍醐味ですよね。

<祥伝社 2015.10>H28.3.7読了

ジャイロスコープ 伊坂幸太郎5

ジャイロスコープ (新潮文庫)ジャイロスコープ (新潮文庫)
著者:伊坂 幸太郎
新潮社(2015-06-26)
販売元:Amazon.co.jp

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。人々のささいな相談事が、驚愕の結末に繋がる「浜田青年ホントスカ」。バスジャック事件を巡る“もし、あの時……”を描く「if」。文学的挑戦を孕んだ「ギア」。洒脱な会話、軽快な文体、そして独特のユーモアが詰まった七つの伊坂ワールド。書下ろし短編「後ろの声がうるさい」収録。

「浜田青年ホントスカ」蝦蟇倉市のアンソロジーに書かれていましたね。読んだのが結構前だったのでちゃんと読みました。面白かったです。にしてもこのアンソロジーに書いたのは直談判だったんですね。確かに魅力的な作家さんばかりでしたもん。書いてくださってありがとう!と思います。
「ギア」設定もよく分からないし結局セミンゴとはなんぞや?
「二月下旬から三月上旬」坂本ジョンと振り回される主人公の話。色々仕掛けがあって面白かったです。最後が切ないような面白いような。
「if」あのときこうしていれば…という後悔は誰でもあると思うけど、こうきたか!と思いました。伊坂さん上手いですよね。
「一人では無理がある」冒頭の怖い雰囲気からのサンタクロース派遣?会社の松田の話。どう繋がるのかと思ったらもう素晴らしい!こういう作品大好きです。鉄板をホントの鉄板と思っちゃう松田素敵です^^でもこの人は持ってますねー。
「彗星さんたち」こちらは「エール!」で読みました。ちょうどサラメシでも新幹線清掃の方が特集されていたので特に印象に残っています。清掃の方々が繰り広げる駒田さんのお話がとても切なかったけど素敵でした。
「後ろの声がうるさい」この小説の集大成でしたねー。いろんな繋がりがあってこの作品も流石伊坂さんだなぁと思いました。最後の手紙が素敵。お互いにちゃんとわかっていたんですね。
最後の伊坂さんのインタビューも面白かったです。これからも伊坂作品を楽しみにしています。
読者は色々言いますけど(もちろん私も含め)^^;伊坂さんが書きたい作品を書けばいいと思います^m^

<新潮社 2015.6>H27.9.8読了

火星に住むつもりかい? 伊坂幸太郎4

火星に住むつもりかい?火星に住むつもりかい?
著者:伊坂 幸太郎
光文社(2015-02-18)
販売元:Amazon.co.jp

住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが…。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき!全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる!

タイトルだけ見て内容を全然知らずに読みました。でも何となく内容の予想はついたのですが(本当に大まかに)そしたらやっぱりそんな感じで←
社会派?と言いますか…。
こういう感じの伊坂作品はどうも…。
魔女狩りの話はまあよく聞く話だからふーんっていう感じで読んでましたけど、日本にそのような制度が出来る世界になるとは。
公開処刑なんてありえないと思いつつも、集団行動や集団心理に関しては納得と言いますかそうかもしれないななんて思ってしまって、怖かったです。
拷問だって(平和警察は取り調べと言っているけど)ただホントだろうと違おうと認めさせているだけで何も生まれないですよね。
正義の味方は誰なんだろうって、私は全然気づきませんでした。ずっと伏線が張られていたのに。正義の味方目線が悲しすぎました。でもそういうきっかけってそんなものなのかもしれないですねー。この人と、もう一人の人物の活躍のお陰ですね。この人に関しても終盤は意外でした。
にしてもこの公開処刑に至るまでの道のりが酷すぎて読んでいて辛かったです。
やっぱり伊坂作品は、スカッとする爽やかな作品がいいなー。

<光文社 2015.2>H27.6.16読了

陽気なギャングの日常と襲撃 伊坂幸太郎5

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)
著者:伊坂 幸太郎
祥伝社(2009-08-30)
販売元:Amazon.co.jp

嘘を見抜く名人は刃物男騒動に、演説の達人は「幻の女」探し、精確な体内時計を持つ女は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリは殴打される中年男に遭遇―天才強盗四人組が巻き込まれた四つの奇妙な事件。しかも、華麗な銀行襲撃の裏に「社長令嬢誘拐」がなぜか連鎖する。知的で小粋で贅沢な軽快サスペンス!文庫化記念ボーナス短編付き。

何年も前に購入してずーっと持っていて読んでいなかった作品。ようやく読みました。
これで伊坂作品は今のところコンプリートかな。
陽気なギャングが地球を回すの続編。
前作は原作も映画も見ました。どちらも面白かったです!…と言ってもどちらも前すぎて若干曖昧になってきていますが^^;
今回はその4人が遭遇した誘拐事件の話。
その前の小さな事件←の4人のかかわり方や時系列がまた良いですね!流石伊坂さんです。
その誘拐事件もハラハラドキドキ。良い具合でした^^
アヒルと鴨のコインロッカーで知ったリンクも微妙にあったりしてそれも嬉しかったり。
面白かったです。
またどこかでこの4人に逢いたいです。
それともどこかで出てきているのだろうか…

〈祥伝社 2006.5〉H27.1.7読了

キャプテンサンダーボルト 阿部和重 伊坂幸太郎5

キャプテンサンダーボルトキャプテンサンダーボルト
著者:阿部 和重
文藝春秋(2014-11-28)
販売元:Amazon.co.jp

人生に大逆転はあるのか?
小学生のとき、同じ野球チームだった二人の男。二十代後半で再会し、一攫千金のチャンスにめぐり合った彼らは、それぞれの人生を賭けて、世界を揺るがす危険謎に迫っていく。
東京大空襲の夜、東北の蔵王に墜落したB29と、公開中止になった幻の映画。そして、迫りくる冷酷非情な破壊者。すべての謎に答えが出たとき、動き始めたものとは――
現代を代表する人気作家ふたりが、自らの持てる着想、技術をすべて詰め込んだエンターテイメント大作。

伊坂さんの作品は新刊が出たら内容を知らずとも必ず読むので図書館で借りる気満々だったんですよ、はい。
でも先日王様のブランチを見ていたらこの本が特集されていて、あらすじを語っているときに出てきた名前が相葉と井ノ原で^^;「なに!?」って思わず画面を二度見しちゃいましたよね。しかもその後に井ノ原の息子の名前が健剛だと知ってもう買うことに決めて買っちゃいました←
伊坂さんの作品で井ノ原姓が出てくるの2回目なんですけど…(1度目はゴールデンスランバー)日本で200人くらいしかいないらしいですよ、この名字。お二人どちらの案なのか知りませんけどどうして相葉と井ノ原で子供が健剛にしたのかホント知りたいです教えてください←
ということで、読みました。内容は難しかったですねー。いろんな問題が錯綜していていったいこれがどう一つに繋がるんだろうと思いましたけども、最後にすべてが繋がり、さすがだなと思いました。私は阿部さんの作品は読んだことがないのですが多分私は文章の相性があまりよくないんじゃないかなと勝手に思ってます。この本を読んで思ったってわけじゃなくて^^;ごめんなさい。
取引相手の間違いにより思わぬ大きな事件に巻き込まれ、一獲千金のチャンスだと自分からその渦に入り込んでいった相葉。そして12年ぶりに再会したかつての野球仲間の井ノ原。彼もまた息子の原因不明の病により借金を抱えて首が回らない状態になっていた。
本の半分以上は読んでいてもどう転んでいくのか全然わからず、ただハラハラドキドキしていました。相葉の無鉄砲ぶりにおいおいと思い、そしてそれをなだめる冷静な井ノ原。2人はとてもいいコンビだと思いました。
そして終盤になると全く無関係に見えていた一つ一つが徐々に繋がっていき、2人が巻き込まれている大きなものはなんなのか、わかっていくと相葉と井ノ原同様繋がっていく昂揚感も感じていきました。
そんなにとりえのない←2人がどう怪人と対決していくのか、もう気になってしょうがなかったんですけど、お見事!でした。
話の展開は「ゴールデンスランバー」を思い出しました。本人たちの知らないところで大きな国規模の何かが蠢いている何だか怖い感じ。実際そうだったんですけど、一般市民の知らないところでこんな風にないものがあるように仕立て上げられていたり、何も関わっていないのに関わっているようにされたりしていたら、怖いなと思いました。
最後のシーンがまたたまりませんでした。良かった〜。
物語の余談。
2013年の仙台が主な舞台なのでしょっちゅう楽天やマー君の話題が出てきていたのが面白かったですし嬉しかったです。
4歳の健剛君が可愛かったです。井ノ原が健剛っていうたびにミニマムサイズの2人が頭の中に出てきてイノッチがデレデレしているという構図が出てきて困りました←色々ツッコミどころが満載。
物語の後半に井ノ原がイノッチと呼ばれるシーンが出てきて吹きました。
・・・まあ余談は気にしないでください^^;
面白かったです。きっといつか映像化されるんだろうなー。されるなら2人がやっちゃえばいいのに。同級生には決して見えませんけど。逆に違う人たちが相葉、井ノ原って呼んでたらそれはそれで違和感を感じそうだな^^;

〈文芸春秋 2014.11〉H26.12.29読了

アイネクライネナハトムジーク 伊坂幸太郎5

アイネクライネナハトムジークアイネクライネナハトムジーク
著者:伊坂 幸太郎
幻冬舎(2014-09-26)
販売元:Amazon.co.jp

ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元いじめっこへの復讐を企てるOL…。情けないけど、愛おしい。そんな登場人物たちが作り出す、数々のサプライズ。

伊坂さんの新刊!待っていました^^
この連作短編集の感じ!好きです!!いろんな人が繋がっていましたねぇ。
もともとは斉藤和義さんのために書き下ろした小説らしいですね。というか元々作詞を頼まれていたとか?伊坂さんが作詞なんて!書いてみてほしかったなー。
この物語の全体で斉藤さんという謎の人が登場するのですが検索してないですけど出てくる歌詞は全部斉藤さんの曲なんでしょうね^^
伊坂さんがエンジニアの仕事を辞めて作家一本でやっていこうと決めたのも斉藤さんの曲を聴いたのがきっかけなんですよね^^奥さんの「売れなかったら斉藤さんのせいにしよう」という言葉が好きです。
出てくる人みんな好きだったけど織田夫はホント変人でしたねー。
このめちゃくちゃな感じは「チルドレン」の陣内を彷彿とさせるような・・・
奥さんも素敵ですね。ホントモテモテだった奥さんがどうしてこの男と結婚したのか…
それでも「うまく言えないけど、あの旦那とわたしと子供たちの組合わせがね、わたしは結構好きなんだよ」という言葉が何だかいいなぁと思いました。娘さんも素敵に成長されてました^^
伏線がいくつもちりばめられていて何度も読み返しました^^ホントこういうの大好きです。

〈幻冬舎 2014.9〉H26.12.4読了

首折り男のための協奏曲 伊坂幸太郎4

首折り男のための協奏曲首折り男のための協奏曲
著者:伊坂 幸太郎
新潮社(2014-01-31)
販売元:Amazon.co.jp

「首折り男」に度肝を抜かれ、「初恋」に惑って「怪談」に震え、「昆虫」は覗き見され、「合コン」では泣き笑い。「悪意」が黒澤を襲い、父は子のため「復讐者」となる―全7編、胸元えぐる豪速球から消える魔球まで出し惜しみなく投じられた「ネタ」のアンサンブル!

どこかで読んだことがあるなぁ…と思っていたら「首折り男の周辺」「僕の舟」「合コンの話」はアンソロジーに載っており既読でした。記事もどっかにあると思います(適当な)
タイトルが凄く面白そうで楽しみにしていたのに首折り男という名前が入っている作品はすでに読んでいたという…残念。
ただ「首折り男の周辺」と「僕の舟」に登場した老夫婦が一緒でつながっているのにちょっと感動。別々に読んでいたので気づかなかったんですよね。
更に「濡れ衣の話」「人間らしく」「月曜日から逃げろ」「相談役の話」も微妙に繋がっていたので面白かったです。この時系列の巧みな感じが伊坂さんですよねー
そしてやはり黒澤さんがいい味出してます^^今回は弱みを握られていましたけどそんなものは何のそのでしたね。黒澤は警察に突き出されてもするりと抜けだしそうです^^
黒澤はちょいちょい登場するから良いのですが、個人的に伊坂作品で1番好きな作品とキャラクターは「チルドレン」の陣内なのでふらっと登場しないかなぁといつも思っています。あんなどぎついキャラなのに、全然出てこないんですよね〜
今回もイラーっとする人がたくさん出てきましたけどだいたいスカッとしたので良かったです。本当に神様っているんだっていう天誅というか天罰というかそれが凄まじかった^^;
山家清兵衛って本当にいるのか?と思って調べたら本当にいる人だったんですねぇ。
会話の中の伊坂節が心地よかったです。
地味に最後の「合コンの話」が良い締めだったような気がします。

〈新潮社 2014.1〉H26.5.20読了

死神の浮力 伊坂幸太郎4

死神の浮力死神の浮力
著者:伊坂 幸太郎
文藝春秋(2013-07-30)
販売元:Amazon.co.jp

娘を殺された。相手は二十五人に一人の、良心を持たない人間。
一年前、一人の少女が殺された。犯人として逮捕されたのは近所に住む二十七歳の男性、本城崇。彼は証拠不十分により一審で無罪判決を受けるが、被害者の両親・山野辺夫妻は本城が犯人だということを知っていた。
人生をかけて娘の仇を討つ決心をした山野辺夫妻の前に、死神の千葉が現れる。

「死神の精度」って、8年も前なんですねぇ…しみじみ。
8年前って私、21歳ですよ、ピチピチの女子大生でしたよ。時の流れは早くて残酷なもんです。って、当時から別にピチピチしてませんでしたけど。えぇ、言ってみたかっただけです。
冗談はおいておいて。そんなに経っている気がしませんでした。それくらい千葉の印象が強烈だったのかもしれないですね。映画も公開されましたし。私は結局観ていないのですが^^;
前回は連作短編集でしたが今回は長編。千葉の担当する人間が敵討ちを計画していて、それに加わることに。
面白かった。面白かったんですけど伊坂さんの作品は時系列が面白いから私は連作短編集の形のほうが好きかな。今回もそういううまい時間の流れがあったんですけどね。
一年の間マスコミに晒され、見世物のような状態になっていた山野辺夫妻。この一年、犯人の本城を殺すためだけに生きてきた2人。
そんな状態に、当たり前だけどなったことがないですから、2人の精神状態は計り知れません。でもきっと、2人の計画は2人だけだったら失敗していただろうなと思います。千葉は人間の感情を持っていないから、活躍もするし失敗もして、それが面白かったです。
今回は同僚として香川という女性が登場します。
この人が担当している人物、そして選択したことを読み始めたときは何!?と思いましたが、途中でそうきたかーと思います。(ネタバレにならないように書いてるので意味不明ですね^^;)
山野辺のお父さんの話も好きでした。過去にいろいろあったかもしれないけど、お父さんは死ぬ直前にちゃんと清算できたんじゃないかなと思いました。
また千葉に会えてよかったです。

〈文芸春秋 2013.7〉H25.10.4読了

ガソリン生活 伊坂幸太郎5

ガソリン生活ガソリン生活
著者:伊坂 幸太郎
朝日新聞出版(2013-03-07)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。
だが翌日、翠は事故死する。本当に事故だったのか?
良夫とその弟で大人びた小学5年生の亨は、翠を追いかけ回していた芸能記者・玉田と知り合い、事件に首を突っ込み始める。
姉、母まで望月一家が巻き込まれて、謎は広がるばかり――。
朝日新聞夕刊の人気連載が待望の単行本化。
物語の語り手はなんと本邦初! ?の「車」。
町を走る様々な車たちの楽しいおしゃべりが全編にさんざめく、前代未聞のユーモアミステリーにして、のんきな長男・大人びた弟…と個性的なキャラが揃った家族の暖かいエピソードに溢れたチャーミングで愛すべき長編家族小説!

面白かったー!
クルマたちが大活躍でした^^車目線というのが斬新ですよね。緑デミがとっても可愛かったです。何より望月家を愛しているんだなーと思いました。みんなを心配してましたね。
良夫の頼りないところが最初は心配でしたけど、段々ちょっとずつですけど変わっていきましたよね。
弟の亨は小学生だと侮ってはいけないですね。人間は見た目じゃないです。でもとてもしっかりしているのにたまに小学生っぽい感じが出るのがまた可愛いんだか可愛げがないんだか^^;
有名人の翠の事故からまどかの彼氏、江口が絡まれている面倒事、そして亨のいじめ問題。
色々絡まって相まって繋がって解決していくんだから、伊坂さんは流石だなと思います。
翠の境遇は本当に可哀相でした。家柄なんて自分が好きで選んだものではないのにね。
何度もダイアナ妃の名前が出てきましたが、ダイアナ妃もそうだったんですよね。
これから幸せになれるというときに…。
この作品に出てくる翠のように、ダイアナ妃も実は生きていて戸籍はなくてもどこかで幸せに生きていたらいいのになと思いました。
エピローグは最初読んでいてがっかりしたのに、なんと粋な終わり方!素敵すぎます^^
亨は最後まで亨でした。可愛くないけどかっこよかったです。
あ、そうそう。「オー!ファーザー!」の面々がちらりと出てきましたね。由紀夫がちょっと成長した…のかな?リンクが嬉しかったです。

〈朝日新聞出版 2013.3〉H25.4.19読了

残り全部バケーション 伊坂幸太郎5

残り全部バケーション残り全部バケーション
著者:伊坂 幸太郎
集英社(2012-12-05)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
「第一章 残り全部バケーション」
岡田と溝口は今日も毒島から受けた下請けの仕事をこなしていた。岡田はこの仕事から抜け出したいと溝口に告げる。抜ける条件としてランダムにメールをしてその人が友達になってくれたら良いという。そのメールを受けたのはとある男で、男の浮気が原因で離婚する夫婦とその一人娘と共に「家族解散前の思い出」としてドライブすることになる。
「第二章 タキオン作戦」
雄大は不思議な男性2人と出会った。雄大は父親から虐待を受けていた。一人の若い青年が雄大の傷を見て、何か計画を立てたらしい。
「第三章 検問」
溝口は新しい相方の太田と依頼を受けた若い女性を誘拐して依頼人へ届けるところだった。国会議員が何かの事件に巻き込まれたらしく検問をしていた。
「第四章 小さな兵隊」
同じクラスの岡田君は問題児だとみんな言う。でも、担任の弓子先生はそんなことは言わなかった。そんな弓子先生に注意しろとスパイの仕事をしているお父さんは言った。岡田君も何か気づいているようだった。
「第五章 飛べても8分」
溝口の新しい相方となった高田は溝口の行き当たりばったりの性格に手を焼いていた。溝口はある日自分の行動が引き金となり、事故に遭い入院を余儀なくされた。偶然毒島も同じ病院に入院しているらしい。

大分前に「Re-born はじまりの一歩」の中に表題作だけ載っていて読んでいたので、新刊のタイトルを見て驚きました。今頃単行になるの?と^^;すみません。でも、気になる終わり方だったのでまた読めて嬉しかったです。正直4〜5年前に読んだのでおぼろげだったのもありますし^m^
岡田という青年が出てきた記憶はあったんですけど、どういうストーリーだったかはスーッカリ忘れていまして^^;最初はそうそう、そうだった!と思いだしながらの読書でした。
時系列はバラバラなのですが、それでも最後に繋がっていくのが流石伊坂さんだなぁと思いました。岡田が小学生の頃の話が私は好きでした。
岡田も溝口も性格は対照的ですがどちらも伊坂作品で良く出てくるような感じの人物で嬉しかったです^^
第一章だけしか読んでいない段階では溝口のことを酷い奴だとしか思っていなかったんですけど、溝口が自分のせいで消された岡田のことを想っているのがだんだん伝わってきて、何だか切なくなっちゃいました。しかも2人は、20年以上前に1度会っているだなんて。運命的なものを感じちゃいます。岡田は嫌がるかもしれませんけど^m^
最後の展開は何となくそうだったらいいなーと思ったらそんな感じだったので嬉しかったです。何だかよく分からないですね、この文章だと^^;
スイーツブログが、何だか怪しいなと思ってたんです。
ここで終わりか…と思いましたけど、私はいい方向へ考えたいなと思います。

〈集英社 2012.12〉H25.1.9読了

夜の国のクーパー 伊坂幸太郎4

夜の国のクーパー夜の国のクーパー
著者:伊坂 幸太郎
東京創元社(2012-05-30)
販売元:Amazon.co.jp
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この国は戦争に負けたのだそうだ。占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている。はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、町の人間は経験がないからわからない。人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない――。これは猫と戦争と、そして何より、世界の理のおはなし。どこか不思議になつかしいような/誰も一度も読んだことのない、破格の小説をお届けします。ジャンル分け不要不可、渾身の傑作。伊坂幸太郎が放つ、10作目の書き下ろし長編。

伊坂さんの久々の書き下ろし小説だそうです。
400ページの大作。伊坂さんの作品は割と読みやすいのですが、この作品はちょっと時間がかかりました。最初はこの作品の背景がよく分からなくて、私は入り込むのに時間がかかったのだと思います。
作品は猫のトムと人畜無害で妻に浮気されてしまったしがない公務員(書き方がひどいか^^;)が語っていきます。
トムが暮らしている国に隣国の鉄国の兵士がやってきて、国王である冠人を殺してしまいます。そこからその兵士たちが国を占領していき、戦い方を知らない国民たちはおろおろするばかり。
一方「私」は公務員で趣味といえば日々株価だけを見ているという人畜無害の男。いつの間にか妻に浮気をされており、舟に乗って釣りをしていたら気づいたら体中が蔓に覆われて動けなくなっていた。その場にいたのが猫のトムでなぜかお互い喋っていることが分かるというお話。
読んでいて、伊坂さんが何を伝えようとしているのか、物語がどう展開していくのか分からず、読むペースが上がりませんでした。それはどうなるどうなる?と気になって進んで行くのではなくて分からないから進まないっていう^^;伊坂さんすみません。
トムの話す自国の話は本当に始めは同じ人間のようでどこかずれているようなファンタジー性を感じました。伊坂作品で言うと「オーデュボンの祈り」のような感じでしょうか。そして平和ボケした国民だなと思いました^^;銃は知らないし酸人に何度も裏切られながらどうして信じてしまうのか、私には意味が分かりませんでした。あんなに使いやすくて殺しやすい奴はいないのに(あ、何だかオソロシイ事を言ってる、私)
ただ酸人の数々の卑劣な裏切り行為により、どんどん国民が追いつめられていく状況に陥ったところから、徐々に展開が進んで行き、そこからは読むペースも上がっていきました。
酸人と弦の決闘以降からは解決編というのでしょうか、違う展開を見せていき、そういう事だったのかと納得するところも出来て前を読み返して確認したりもしました。
「私」の意外な状況?も全く想像していなかったので面白かったです。最初の蔓に縛られて動けないという状況はあの物語にあやかっているんでしょうかね。なんて言ったら分かっちゃいますね^^;
複眼隊長の「生きて家に帰る」という言葉が切なかったです。伊坂さんが伝えたかったことってそういう部分だったんでしょうか。戦いからは何も生まれない。悲しむ人が生まれるだけ。国王に何を言われようと生きて家族の元へ帰ることの大切さ。…そういう事だったんでしょうか。クーパーの正体だって厳密に考えると生きて大切な人のところへ帰るということに結び付いていますよね。どうかな?違ってたらごめんなさい。
分からない部分が多くてどうなるかと思いましたが、解決編になった途端に霧が晴れるようにいろんな部分が分かって言ったのは流石だなと思いました。
今回は戦争も絡んでいてページ数も多くてずしんときたので、今度は伊坂さんもお好きだという90分くらいのスピーディな映画のような小説を書いていただけたらなと思います。

〈東京創元社 2012.5〉H24.7.3読了

PK 伊坂幸太郎5

PKPK
著者:伊坂 幸太郎
講談社(2012-03-08)
販売元:Amazon.co.jp
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その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは―。未来三部作。

未来三部作と書かれていますが、未来っていう書き方は少し違う気がしますね…。
未来も過去もどちらも関わっているというか…因果応報?っていう事なんでしょうか。
伊坂さんの新作は1年半ぶりなんですね。ついこの間エッセイですが「仙台ぐらし」を読んでいたのでそんなに久しぶりだという気はしませんでした。
読んでいて「魔王」を思い出しました。普通に生活しているのだけど、背後に何か大きな禍々しいものが渦巻いているような、暗い影が潜んでいるような世界。どこがと言われると上手く伝えられないのだけど、そんな感じがしました。
出てくる人たちはどこかしらで繋がっているんですよね。その糸を手繰り寄せるのが難しい・・・。
伊坂さんらしい作品だなと思いましたが、この作品は伊坂さんのいう第2期目にあたるような作品なのかなと思いました。嫌いじゃない、嫌いじゃないんですけど、メッセージ性が強くて私には難しいんですよね^^;
政治家は作家の子どもで27年前にマンションから落ちてきた子どもを助け、一躍ヒーローとなる。そしてなぜか10年前のPKのシーンの謎を調べてほしいと秘書に依頼する。そしてその秘書の正体がちょっと面白い。
マンションから落ちてきた子供を助けるシーンを目の当たりにしたことで、サッカー選手の小津と宇野はどんなに辛くてもサッカーを続けようと決意する。
人は運命で繋がっているんだと思わせる展開。流石だなぁ。
「臆病は伝染する、そして、勇気も伝染する」という言葉が好きでした。
伊坂さんらしい素敵な言葉です。
作家さんの何でも気になる性分は伊坂さん本人の性格から取っているような気がしたのだけど気のせいかな?
最後、あとがきがあるのが珍しいなと思ったのだけど、その内容が伊坂さんらしいです。良いじゃないか、震災後に書いてて凄いねって言われて、えっへん!って思っても。そうできないのが伊坂さん。そういうところも好きです。

<講談社 2012.3>H24.4.4読了

仙台ぐらし 伊坂幸太郎5

仙台ぐらし
著者:伊坂 幸太郎
荒蝦夷(2012-02-18)
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タクシーが多すぎる、見知らぬ知人が多すぎる、ずうずうしい猫が多すぎる…。仙台在住の作家・伊坂幸太郎が日々の暮らしを綴る。『仙台学』掲載を中心に書籍化。書き下ろし短編「ブックモビール」も収録。

荒蝦夷という社員3人とアルバイトが働く小さな出版社だそうです。
この本が出版されていたことを知り、まず出版社が聞いた事がないなぁと思ったのですが、伊坂さん地元の出版社だったんですね。
去年震災が起きて、心配だったことの一つに伊坂さんの安否がありました。
テレビに出ている方ではないので近々の状況が分からなくて大丈夫かなと。
この本が出ることを知ってあ、ご無事なんだと思ったのが最初で。
でも、やはり色々な部分で大変だったんですね。
タイトルから震災後に書かれたものだと勝手に思っていたのですが、震災前に「仙台学」という地域誌で連載されていたものなんですね。
「〜すぎる」シリーズ面白かったです^^
タクシーが多すぎるの話も面白かったですし、機会に頼りすぎている話も面白かったし、猫と闘っているのも面白かったです。
特に印象的だったのは「映画化が多すぎる」ですかね。
伊坂さんもそう思っていたのか^m^って思ってしまった。
でも、伊坂さんが心配していた、よく映画化されるから映画観るから原作を読まなくていいか〜っていう問題は心配する必要はないと思いますけども・・・
小説と映像はやはり全く別物ですからね。
私は基本的に小説の映像化は嫌いなのですが、伊坂さんの映像化は嫌いではないんですよね。多分、中村監督の作品だから良いのかなぁと思います。中村監督以外の作品を見たことはないんですが。
中村監督は本当に伊坂作品が好きなんだろうなぁって映画を見ていても思うんです。2人のやり取りも可愛らしくて面白かったし。だから私もきっと許せるんだろうなと。
エラそうに言ってますが「重力ピエロ」と「アヒルと鴨のコインロッカー」しか見たことないんですけどね^^;
そして伊坂さんのエッセイ自体がとても面白かったのですが、伊坂さん本当に日頃からこんなに心配性な方なんでしょうか^^;こんなに心配性な方がよくエンジニア何て仕事をしていたなあとか、よく仕事を辞めて小説一本で食べていこうって決意したなぁとか思ったのですが。
そしてエッセイを読んでいて奥さんとのやり取りがいつも可愛いなと思っていたのですが、今回もありました^^
伊坂さんが出会った不思議な老人と、伊坂さんの息子さんが同じ行動をしたため、その老人は息子の数十年後の姿だったのではないかと想像した時、奥さんが「私も同じことを思った」って言ってるのが凄い!と思って。伊坂さんの想像を笑ったりからかったりしなかったうえに自分もそう思っただなんて!スバラシイ夫婦です〜。
そして震災の事。伊坂さんも書けない時期があったんですね。
それでも「僕は、楽しい話を書きたい」と言ってくださったことがファンとしてとてもうれしかったです。通りすがりの方がおっしゃったように「こんな大変なことが起きちゃったけれど、また楽しいのを書いてくださいね」と私も言いたいです。
そして最後の短編「ブックモビール」は被災地を行く移動図書館の話。
ちょっと想像だにしない話が入ってるのが伊坂さんらしい。とても前向きになれる作品でした。
これからもどんな形でも伊坂さんの作品を楽しみにしていています。

<荒蝦夷 2012.2>H24.3.16読了

伊坂幸太郎全小説ガイドブック4

伊坂幸太郎全小説ガイドブック (洋泉社MOOK)伊坂幸太郎全小説ガイドブック (洋泉社MOOK)
洋泉社(2011-04-15)
販売元:Amazon.co.jp
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『オーデジュボンの祈り』『重力ピエロ』『マリアビートル』etc.
2000年から書かれたすべての小説を徹底解説!
稀代のストーリーテラーが構築する精緻な小説世界の案内書

伊坂さんが今まで出された本について細かく書かれたいわば伊坂攻略本。私は伊坂さんの作品はほぼコンプリートしているので、読んでいて面白かったです。でも、結構前に読んだ本も多かったから、微妙に分からない部分があったのが残念。
キャラクター人気投票があったのですが、1位は黒澤さんでした。まあ、納得。
でも、私が1番好きなのは黒澤さんじゃないんだな。今まで読んだ伊坂作品の中で1番すきなのは「チルドレン」で1番好きなキャラクターは陣内なんです。
いつかリンクしてどっかに出てきてくれないかなと思っているのですが、ずっと出てきてません。残念。
伊坂作品の解説の中に、KYでぶれない男が作品で重要になるとかかれていて、確かに。と納得しちゃいました。確かに現実世界にいたら本当にKYで付き合いたくない男ばかりなんですけど、それでも陣内なんてまさしくそんな感じでそれでもこういう男がいたらいいなと思わせる魅力があるんですよね。特に印象的なのは、これもほんの中に書かれていましたが盲目の永瀬が見知らぬおばちゃんからお金をもらい、普通は怒りの矛先がそのおばちゃんへいくはずなのに、陣内は永瀬がお金をもらったことに対してどうしてお前だけもらえるんだ。ずるいぞって怒るんですよね^^;何だかそれが、変に差別や偏見を持っていなくて良いなって思ったんです。そういう人がいさか作品には多いと思います。そういう奴が、世界を救うんですよね。
あとは伊坂作品に登場する男は決して顔がカッコいいことは書かれていないのにかっこよく感じてしまうと書かれていてそれも納得でした。
確かに物語の中でイケメンと評されているのは重力ピエロの春だけなんですよね。
だけど、「チルドレン」を読んでいて永瀬は絶対カッコいいんだろうな。とか、黒澤もかっこよくて素敵だとか、そんな感想を持っていたもんなぁ。
あ、「ゴールデンスランバー」の青柳はそれなりにかっこよかったって書いてあった気が。不思議ですね。顔は見えないのに。
でも、カッコいい人はそろっているのだけど結婚したいと思う人はなかなかいないという^^;皆さんは「重力ピエロ」の泉水と春のお父さんを挙げるだろうって決定付けていたから悔しくて何おう!と思ったけど、確かにあのお父さんは結婚したら幸せにしてくれそうだよねぇ。あと私は「魔王」の潤也君とだったら結婚したいかな。
なんて、いろんな伊坂作品の復習が出来て楽しい本でした。
最後のほうに伊坂幸太郎検定100というのがあったのだけど、これがかなり難易度が高い。私は途中でくじけてしまったのだけど、この検定に合格点をつける人はいるんだろうか。いるんだろうな。凄いな。

<洋泉社 2011.4.>H23.6.30読了

3652 伊坂幸太郎5

3652―伊坂幸太郎エッセイ集3652―伊坂幸太郎エッセイ集
著者:伊坂 幸太郎
新潮社(2010-12)
販売元:Amazon.co.jp
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「喫茶店」で巻き起こる数々の奇跡、退職を決意したあの日のこと、「青春」の部屋の直筆間取り図、デビュー前のふたりの恩人、偏愛する本や映画に音楽、「干支」に怯える日々、恐るべき料理、封印された「小説」のアイディア―20世紀「最後」の「新人作家」が歩んできた10年。

伊坂さん初のエッセイ集です。今まで書かれた10年分のエッセイですから、何だかずしっと重たい気がします。すでに知っている内容もありましたが、伊坂さんの小説の部分以外のことが垣間見えて嬉しかったです。
たくさんの媒体にエッセイを書かれているみたいですが、私は多分何一つ読んだ事がなかったです。あ、これ知ってるって言うのがなかった。
伊坂さんって、年上の男性に言うのはなんですが、かわいい方ですよね^^
エッセイはいろんなテーマがありましたけど、どれをとっても考え方とか悩み方がかわいいなと思いました。文章の書き方もあるのかもしれませんが。
お父さんとのエピソードや奥さんとの会話も何だか面白くて素敵でした。
伊坂さんが専業作家になると決め、会社を辞めることにしたときの奥さんの言葉が良いなと思いました。多分私がその立場だったらいえません^^;その後に言った「ダメだったらきっかけを作った斉藤さんのせいにしよう」っていうのがまた良いんですけど。
伊坂さんがやめるきっかけになった「幸福な朝食退屈な夕食」をちゃんと聞いた事がないので、聞いてみようと思いました。
また、エッセイを読んでいると、すでに読んでいる本の紹介があったりしてそれも面白かったです。
去年「オー!ファーザー」を読んだ時に、久しぶりに伊坂節が帰ってきた~と思ったのですが、本当に結構前から連載していたものだと知ってビックリしました。その後に「モダンタイムス」を書くとか連載するとか書かれていたので。時系列が混乱します。
また、書かれた作品のことについても載ってました。いろんな作品で登場する泥棒の黒澤という名前は黒澤清監督から取ったとか、家庭調査官の登場する作品を書いたのはその職業で働く知り合いがいたからとか。
「チルドレン」は伊坂作品の中で私が1番好きな作品なので、是非ともまた陣内に会いたいと思ってます。書かれる意思はあるとの事だったので、待ってます!
後は活字倶楽部に書かれていたエッセイですかね。伊坂さんが気に入った本の紹介がされていまして、また読みたい本が増えました。打海 文三さんが気になります。特に「ぼくが愛したゴウスト」は読んでみたいです。
伊坂さんはエッセイは苦手と書かれていましたが、私は大好きです。是非とも20周年を迎えた暁には第2弾を出していただきたいです^^

〈新潮社 2010.12〉H23.1.26読了

マリアビートル 伊坂幸太郎5

マリアビートルマリアビートル
著者:伊坂 幸太郎
角川書店(角川グループパブリッシング)(2010-09-23)
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元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。3年ぶりの書き下ろし長編。

新刊が出る!っていう事を知ったときは、「グラスホッパー」の続編だとは知りませんでした。
知って、「グラスホッパー」を再読したい!と思ったのですけど、いかんせん積読本が多すぎて無理でした^^;
だから、「あ~蝉っていたなぁ、鯨もいたなぁ~」くらいしか覚えていなかったのが残念でした。
鈴木さんはちゃんと覚えていましたよ。登場しましたね~
「グラスホッパー」の最後がちょっと気になる感じだったので、一応は平穏な生活を送っているんだなと安心しました。
奥さんを失った暗い影のようなものも感じたけど。
にしても「王子」もう人じゃないですね。悪魔ですよ、悪魔。
読んでいて腹が立ってしょうがなかった。
ああいう大人を見下す人間は、いつか天誅が下りますね。
この男の結末は、正直言ってどうでもいいです。
蜜柑と檸檬の組み合わせもまた面白かったですね。
檸檬のトーマス好きがまたいい味を出していました。分かるのは分かったけど、マニアックなのは分からなかった^^;
2人はまさにA型人間とB型人間。結婚したら上手くいかなそうです^^;
それでも、相手のことはちゃんと分かっていて、絆のようなものを感じました。
感じたのは、最後の最後だったのだけど・・・。
七尾もまたいい味出していましたねぇ。
ほんっとうについていない男だけど、腕っ節が強くて驚きました。
そのついてないところが、良いのかなぁ・・・。
最後の夫婦はかっこよかった!
何だか酸いも甘いも分かっている感じで^m^
「グラスホッパー」にも登場したかたらしいですね。
あ~・・・全然覚えていない・・・。
木村は本当に良かった。始めはしょうがない親父だと思ったけど、いろんな意味で、本当に良かった。
面白かったです!

〈角川書店 2010.9〉H22.11.19読了

バイバイ、ブラックバード 伊坂幸太郎5

バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード
著者:伊坂 幸太郎
販売元:双葉社
発売日:2010-06-30
おすすめ度:4.5
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オススメ!
ネタバレあります
「バイバイ、ブラックバード機
星野一彦は<あのバス>に乗せられて行く為、その前に付き合っていた5人の女性に別れを告げる事にした。案内人である繭美という身長180?体重180kgの女性と一緒に。
始めは苺狩りで出会った廣瀬あかりという女性。彼女は繭美と結婚する事に納得がいかないらしい。繭美は、ラーメンの大盛を時間内に食べきったら別れろと言うムチャな相談をする。そのラーメン屋へ行くと、明らかに不釣合いのカップルがおり、男性が必死で大盛ラーメンを食べていた。
「バイバイ、ブラックバード供
霜月りさ子は道の真ん中で星野一彦に出会った。刑事に車を取られたらしい。それがきっかけとなり、付き合うようになった。一彦と連絡が取れない間に、りさ子は車の当て逃げに遭ったらしい。一彦は繭美の反対を押し切り、犯人を捜そうとする。
「バイバイ、ブラックバード掘
如月ユミが歩いていると、変な男性に声をかけられる。なぜこんな深夜に歩いているのか訝しがっていると、男性のほうから話しかけてきた。ユミは黒いつなぎを着て、ロープを持っていたのだ。それがきっかけで星野とユミは付き合うようになった。別れ話を持ち込むとユミはあっさり認めた。そして今は「それどころではない」のだという。
「バイバイ、ブラックバード検
神田那美子は中耳炎になって治療のため横になっているときに、星野一彦と出会った。彼はとても怯えていた。それは耳鼻科の先生が元カノの父親であり、自分は殺されるのではないかと思っていたからだ。それがきっかけで2人は付き合うようになった。別れ話を切り出した時、那美子は暗い顔をしていた。自分は乳がんかもしれないというのだ。
「バイバイ、ブラックバード后
有須睦子は、スポーツ飲料のCM撮影の時に見学をしていた星野一彦と出会った。一彦のほうが3つ年下。その彼から別れ話を切り出されるが彼女は別れないとしか言わない。彼女は今、不倫騒動が報じられていたばかりだった。
「バイバイ、ブラックバード此
いよいよ<あのバス>に乗る時が近づいてきた。一彦と繭美はバスが来るのを待っていた。繭美は、一彦という人間がどういう奴なのか、分かってきたと言う。すると突然、繭美が何者かに連れ去られる。

1話ずつ50人に届いた物語と言うコンセプトがイマイチ私は分からなかったのですが^^;
とにかく、この作品好きです!
伊坂さんらしい作品だと思います。好きだ!何度も言う。
この作品は太宰治の未完の物語「グッド・バイ」のその後を想像を膨らませて作られたと知り、「グッド・バイ」を読んでみました。
主人公の男性が、女付き合いはやめようと、今まで付き合ってきた女の人に別れを告げる決意をする。そこで、話し方が下品だが、見た目は格好を変えるととても美人になる知り合いに頼み、数々の付き合っている女性に別れ話をするという話。
こちらのほうがもっと内容が露骨で、繭美と同じ?役割の女性はひどい女で、主人公はとても苦労するのですが、伊坂さんのほうはちょうど良かった気がします。
内容は勿論全く違うけど、先に「グッド・バイ」を読んでいて良かったと思いました。
星野という男性は5股もするひどい人なのだけど、かつて母親を失った悲しみから、寂しくなりたくないという気持ちがあるがためにいつの間にか恋人が5人になってしまったと言う人。女の敵なんだろうけど、実際にいたら許せないんだろうけど、私は星野に対して嫌悪感はあまり感じなかった。星野が同等に5人の女性を愛していたんだろうなと言う事が伝わってきたから。
繭美が言うように、計算が出来ないんだろうなぁ。
だから、別れ方は人によって様々だけど、みんなとりあえずは納得して別れてる。
もしかしたら、繭美と結婚すると言う理由は口実で、何か理由があるのかもしれないって思って別れている人もいるかも。
どの彼女も印象深いけど、最後の睦子の最後のシーンの涙はジーンと来ました。
急いで前を読み直しました。
ものすごく、運命的な出会いだったんですね。
繭美も独特で強烈なキャラクターですが、彼女が1番伊坂作品らしい人かも。
変なことは言うし、とんでもない行動を起こすけど、割と筋が通っていたりする。
違う事は違うとちゃんというし、私は繭美は嫌いじゃなかったです。
最後のシーンは、「おお!」と思いましたし。
きっと繭美は、星野ちゃんを救い出してくれると思います。
救い出して、その後にまた罵詈雑言を言い続けるのだと思います。
いやー良かった。
私はとっても好きです^^

〈双葉社 2010.6〉H22.8.25読了

オー!ファーザー 伊坂幸太郎5

オー!ファーザー
オー!ファーザー
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みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。そんなのは珍しくない?いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、父親が四人もいるんだよ。しかも、みんなどこか変わっていて。俺は普通の高校生で、ごく普通に生活していたいだけなのに。そして、今回、変な事件に巻き込まれて―。

昨日の夜、ちょっとだけ続きを読もうと思ったら止まらなくなって、結局最後まで読んでしまった。
気付いたら午前2時半でしたよ。バカ・・・。
久しぶりに伊坂さんらしい作品を読んだな〜と強く思いました^^良かった〜。
父親が4人いるって言うから、若干パラレルっぽい要素があるのかと思ったら、現実の世界で本当に父親が4人いるっていう設定だったんですね。
始めはものすごく違和感があったんですけど、最後は違和感を感じなかったです。4人それぞれ別々の役割があって、みんなちゃんと由紀夫のことを愛していて。
父親4人と由紀夫との関係が好きでした。
ギャンブル好きな鷹。
大学教授の悟。
中学教師の勲。
女好きで居酒屋で働く葵。
それぞれが役割をもって、由紀夫を育てていたから、勉強も出来てスポーツも出来て喧嘩も強くて、ひねくれてて可愛げのない^^;いい子?に育ったんだと思う。
伊坂節も出てきたしね。思わずにやっとしてしまいました。
由紀夫が変な事件に巻き込まれた時の4人のタッグは良かったですねぇ。
みなさんそれぞれかっこよかったです^^
あの生意気な中学生も、ちょっとは変わってくれればいいのだけど。
面白かったー。
でも、あとがきを読んでいたらこれから伊坂作品はどうなっていくのか気になりますねぇ。
第2期・・・楽しみやら怖いやら・・・です。

〈新潮社 2010.3〉H22.7.9読了

実験4号 後藤を待ちながら 伊坂幸太郎3

実験4号
実験4号
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舞台は今から100年後、温暖化のため火星移住計画の進んだ地球―。
火星へ行ってしまったギタリスト後藤の帰りを待つ、バンドメンバーの柴田と角倉。
彼らは過去の遺物になってしまった音楽、ロックンロールを演奏する時代遅れな3人組だった。
ある日、柴田と角倉は100年前に存在したロックバンドの記事を手にするが…。
「ロックンロールとは何か?」という裏テーマを持つ、人と人との絆を描いた、伊坂幸太郎による日本のロック史に残る短編小説!!

1年順番を待ってようやく回ってきました。
残念ながらDVDは貸し出しをしていなかったので、映像の方は見れなかったのですが・・・。
映画は、火星にいくことになった同級生を送る話なんですね。
そして本は火星へ行ってしまった後藤を待つバンドメンバーの話。
舞台が今から100年後だって言う具体的な年代は分からないで読んでいたのですが。。。
とても短くて、100ページに満たない作品だったので、すぐに読めました。
始めにTheピーズというバンドの説明が書かれていました。
何も知らない状態で読み始めたので、「ん?」と思ったのですが。
主人公達が演奏するのはロックンロールで、この時代では時代遅れで売れないものだった。後藤もいなくなったし、柴田と角倉は熱心には活動をしていなかった。
そんな時にいつも練習している場所の近くの小屋で、ダンボールを見つける。
その中には、20世紀に存在したバンドの雑誌の切り抜きが入ったクリアファイルが入っていた。
で、そのクリアファイルに入っていたのが、Theピーズのメンバーのインタビュー記事だったんですね。
すみません、私、Theピーズさんって初めて知りました。
一部抜粋でしたけど、インタビュー記事は読んでいて面白かったです。
でも、やっぱりバンド活動を続けると言うのは大変なんだろうなっていうのも伺えました。
このバンドは97年に1度解散していて、2002年にまた活動を再開しているんですよね。
そこらへんの活動についても柴田たちの境遇に上手く絡ませているのが上手いなと思いました。
何となく伊坂節も垣間見えましたし。
柴田たちの未来は明るいのか分からないけど、とりあえずは前向きで、まあまあかっこいい生き方をしているじゃないかなと思いました。
DVDの方も見てみたいですねぇ。
Theピーズの方々と同じ名前の小学生3人の話も。

〈講談社 2008.4〉H22.5.10読了

SOSの猿 伊坂幸太郎4

SOSの猿
SOSの猿
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ひきこもり青年の「悪魔祓い」を頼まれた男と、一瞬にして三〇〇億円の損失を出した株誤発注事故の原因を調査する男。そして、斉天大聖・孫悟空。救いの物語をつくるのは、彼ら……。

う〜ん。伊坂作品は最近こんな感じなのが多いですねぇ。嫌いじゃないけど、初期の頃の伊坂作品みたいな作品が読みたいです。。。
登場するのは遠藤二郎と五十嵐真というサラリーマン。遠藤は「悪魔祓い」を副業に持つ、エアコンを売っている販売員。かつて近所に住んでいた辺見のお姉さんから相談を受ける。息子の眞人が引きこもってしまい、遠藤に助けてほしいのだという。五十嵐はシステム会社に勤めていて、自社システムを利用する証券会社の株の誤発注事件の原因調査を命じられる。
という話のはずだったんだけど、微妙に後半に変化というか新事実というか・・・。
私の話と猿の話で進んでいくのですが、後々判明する物語と時系列の書かれ方はやはり流石だなと思います。
こういうことだったのかと納得しましたし。
孫悟空ってストーリーは意外と知らないんだなと再認識しました。
いろんなところで登場しますが、細かい解説部分はわかりませんでしたし。
でも、二郎の関わっていた眞人の引きこもりに関してや、鎖につながれた女性と少年の話や、車の運転で人をひき殺してしまった人の話や誤発注の事件が最後につながっているのが流石だと思いました。
でも、やっぱり伊坂作品と考えるともうちょっと何かがほしいと思っちゃうんですよね。

〈中央公論新社 2009.11〉H22.4.29読了

あるキング 伊坂幸太郎4

あるキング
あるキング
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弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。
“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。
期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために--。

ネタバレあります

伊坂さんの作品、久しぶりです。
目次?を見て、最初の章を読んだ時点で、主人公の行く末が何となく予想がついてしまい、何だか最初から最後まで悲しい気持ちで読んでました・・・。
南雲慎平太監督が死んでしまったときから、もしくは、仙醍キングスの熱烈なファンの両親のもとに生まれたときから、王求の人生は決まってた。
王求は、こういう人生で少しでも幸せを感じる事が出来たのだろうか。
あんなに両親から野球については異常とまで言える愛情を受けて、野球しか与えられない人生。
王求の野球に対して害を及ぼすものは、どんな事でも排除する両親。
王求本人も、野球を始めた時から高校生までは学ぶものもあって得るものもあって刺激もあった毎日だったけど、ずっとなると思っていたプロ野球選手になってからは、本を読んでいても毎日がつまらなそうだなと思いました。
何だか気持ちが微妙に暗いときに読んで、ずどっとまたきました^^;
人生って…何だろうと暗く考えてしまいました。
すぐ考えるのは止めたけど。
東卿ジャイアンツの大塚選手は、監督である父がかつての名選手でプレッシャーを感じている事があったけど、大塚選手の方が、生きているっていう気がしました。
個人的に好きだったのは乃木君。
凄いとみんなが思っている人の知らないことを教えて優越感を覚えるとか、可愛らしいなと。
王求がやっていて自分も出来ると思って期待を裏切られ、自分を馬鹿にした先輩のポジションを奪おうと頑張っているのとか、人間らしくて好きでした。
津田さんの存在も救いだったかな。
両親も、こういう子供を育てる事が出来て、幸せだったんだろうか。
でも、王求は自分の末路も何もかも知っているような気がした。
それが尚更、切なかった。
伊坂さんらしいのか伊坂さんらしくないのか。
(読んだ事があるわけじゃないけど)昔の海外作品を読んでいるような感覚でした。
って、いろいろ書いてますが、結果的には結構面白く読めたんです。
そこは流石伊坂さんだなって思いました。

〈徳間書店 2009.8〉H22.1.14読了

モダンタイムス 伊坂幸太郎

モダンタイムス (Morning NOVELS)
モダンタイムス (Morning NOVELS)
岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」
五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」
渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」
永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」
渡辺拓海は妻から浮気を疑われ、今男達に囲まれて爪をはがされそうになっている。
妻佳代子は浮気に対しては疑うと手段を選ばない。
何とかその危機を脱し、エンジニアの渡辺は後輩の大石倉之助とともに先輩である五反田正臣が何故か投げ出した仕事に追われていた。
それが原因で、2人は身を追われることになる。
それには5年前に起きた事件の舞台である播磨崎中学校と、安藤商会という謎の企業が関連していた。
この2つを検索した人間は不幸に陥る。
播磨崎中学校の事件がどう関係してくるのか。

ネタバレアリかもです

「魔王」の50年後の世界と言う設定です。始めは「魔王」に関連する人たちが全く登場しなかったので、あれ?と思っていたのですが。
中盤からバンバン登場しましたねぇ。潤也とか詩織とか、懐かしいです。しかも当然ですが70代になっていて。でも、喋り方は若くて可愛らしくて安心した感じです。
そうそう、潤也もお兄さんが亡くなってから能力が芽生えたんだよね。
「魔王」を読んだのが大分前だったので、忘れてました。
何故か短勝で10人以下なら必ず当たるって言う。そして世の中の役に立ちたいとも言ってた言ってた。あの時点で1億はあったはず…。
ちゃんと成し遂げていたんですねぇ。でも、やっぱり苦悩の日々だったんだろうな。
でも、詩織さんが何だか幸せそうで、素敵だなぁと思いました。
この作品、いろいろと目まぐるしく物語りは進んでいきますが、私が1番気になったのは、奥さんは何者!?と言うものでした^^;
最後はただ純粋に旦那さんである拓海を愛していて、単純に浮気を許せないと思っている人なんだって事がわかりましたけども。
でもあの強さは一体…。
この作品、「ゴールデンスランバー」と並列して書かれていたんですね。
渡辺や大石や五反田が何か大きなものに巻き込まれているときは青柳を思い出しましたし。
でも、伊坂さんのおっしゃるとおり、2作は違う作品で、それぞれが違う良さがあると思いますけど。えらそうな言い方ですが。
井坂好太郎という伊坂さんと同じ名前の小説家も登場しましたねぇ。
最初は伊坂さんに似てるのかと思ったのですが、これは別人ですね。伊坂さんはこんな女ったらしじゃないはず。
そして岡本さんは最初は怖い存在でしたけど、だんだん親近感が沸いてきました。
私がもしかして結婚して、旦那に浮気疑惑がでたら、呼びたいです^m^ウフフフフ。
そういえば緒方って、「魔王」で登場したんでしょうか。安藤兄の事を知ってましたし。
犬養を近くで見ていた、敵だか味方だか分からなかったマスターでしょうか。
最後に。お兄ちゃんが大好きだった潤也は、お兄さんと会えたのかな。だったらいいな。

〈講談社 2008.10〉H21.3.25読了

グラスホッパー 伊坂幸太郎

グラスホッパー
グラスホッパー
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに—「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説。

この本、4年前に買ってずっと読んでいませんでした^^;いつものことながらひどすぎますね、自分。
疾走感はありましたけど、ヘビーでしたし、生々しかったですね。
伊坂さんの作品だよなぁと、一瞬疑ったり…。
自殺屋の鯨と殺し屋の蝉。フロイラインに潜入し、妻の仇を討つ機会を狙っている鈴木。
ひっきりなしに人が死んでいきます。それがとても生々しい。ちょっと気持ち悪かったです。
蝉も鯨も人を殺しますけど、狂ってはいないんですよね。
それぞれ信念を持っているというか…。
それに疑問を持った事で、2人は崩れていっちゃったのかなぁ。と。
1番ドキドキしたけど楽しめたのは鈴木の章でした。一番真っ当だったし。堅気だし。
計画的に会社に潜入したのかと思いきや意外と無鉄砲だと言う事が分かり、心配で心配で^^;
でも、強運のおかげか奥さんのおかげか槿さんのおかげか、何とかなってよかったです。
結婚指輪も無事だったし。
最後、新しい仕事に行く前に、奥さんと出会ったホテルのバイキングで料理と戦っている姿が好きです。
でも、最後がハッピーエンドなのかなんなのかが分からないのが怖いです…。
「バカジャナイノー」が抜けません。
鈴木の未来は、案山子の優午だけが知っているのでしょうか。
未来のレシピが気になります。

〈角川書店 2004.7〉H20.12.21読了

ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎5

ゴールデンスランバー

オススメ!
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。
昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。
訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。
と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた—。
精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界—、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

本屋大賞にノミネートされる前から予約してたのに^^;今更ながら読みました。
面白かったですね~。凄いです。さすが伊坂さんです。
マスコミの力って恐ろしいですよね。
今の世の中、インターネットやテレビなどでマインドコントロールするのなんて簡単なんだろうな。
青柳がかつてアイドルを助けた時は散々持て囃したのに、今度は容疑者扱い。
善人から悪人にさせるのだってマスコミは簡単なんだ。
怖いなぁ。マスコミの言う事が正しくなくとも世間が真に受けてしまうのは恐ろしいです。
青柳が逃げている所は下水道なんて恩田陸さんの「ロミオとロミオは永遠に」の逃亡シーンを思い出しました。
青柳はいろんな人に騙されて利用されて。それでも、人を信頼しようと思うところは凄いですよね。
敵はたくさんいたけど、だから出来た味方もたくさんいた。
そして、両親。
青柳のお父さんは、マスコミに真っ向から立ち向かい、「ちゃっちゃと逃げろ」とまで言った。
息子はやっていないと確信を持っていても、ここまで言えるのは逞しいですよね。
これが、本当の親子の愛の形だと思うんです。
今、ちょうど通り魔事件で問題になっていますが、親はなんとなく事件に対して人事のように発言している気がします。
親子間の問題があってもなくても、青柳父のような発言と行動が正しいのかなとも感じました。
自分がその立場になったらできるかどうかは別として^^;
元カノの樋口晴子もかっこよかったです。
青柳が極限の状態になっている中、「だと思った。」という言葉はかなり励みになったと思います。
最後、青柳はイケメンなのにもったいないなぁと思ってしまったのが正直な感想^^;
七美ちゃんもやるね~。最後のハンコは感動でした。
晴子は青柳のボタンの押し方じゃなくて姿とか雰囲気で分かったと思いたい。
「たいへんよくできました」

〈新潮社 2007.11〉H20.7.24読了


*個人的に…井ノ原と森田という名字に反応した私…。
森田はあっても井ノ原は必然だ!と思ったのですが「偶然でしょ」と家族に一蹴され…。ま、そりゃそうだ。

絆のはなし 伊坂幸太郎×斉藤和義3

伊坂幸太郎×斉藤和義 絆のはなし

マイペースに、飄々と、作品を作り続ける男二人が初めて語ったプライベート対談。
第1章 対談歩いて話そう
第2章 伊坂幸太郎・斉藤和義が出来るまで
第3章 伊坂幸太郎・斉藤和義の作り方(伊坂・斉藤を作った20の作品
作品が生まれる現場
職人の小道具)
Question on 100

お二人の対談と個々の活動や人生?について書かれています。
結構赤裸々ですね。
伊坂さんなんて奥さんとの馴れ初めまで告白しています^^
とっても可愛らしいです!
いいなぁ。こういう出会い。
私もこういう出会いをして、結婚したいなぁなんて、思ってしまいました^^
斉藤さんは名前は知っていましたが、あまり知りませんでした(失礼ですが。)
でもポンキッキを見ていたので「歩いて帰ろう」は知ってました。とても好きな曲だったんです。
斉藤さんの作品だったんですね〜^^嬉しい。
伊坂さんの事もたくさん分かって、面白い作品でした〜。
こういう作品はたくさん出てほしいなぁと思います。

〈講談社 2007.10〉H20.2.12読了

アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎5

アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)

引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。
初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は―たった一冊の広辞苑!?
そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ!
注目の気鋭が放つ清冽な傑作。
第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

今更ながら読みました。
3年位前にすでに持っていたのですが、もったいなくて読めずにいました。
映画化もされ、いつの間にか終わっているし^^;
現在と、2年前が交差する物語。
それが、最後にひとつになるんです。
2年前に入るたびにドキドキしましたね。いつかペット殺しが来るだろうと思うと怖かったです。
冒頭で「一緒に本屋を襲わないか」から始まるんですから、どういうストーリーになるんだろうと思いますよね^^;
次第に全てのなぞが明らかになっていき、切なくなりました。
こういうラストだったんですね…。
全然想像がつかなかった。
面白かったです。さすが伊坂さん。
そしてカナリ大きなリンクが!
あの、響野の奥さんが伯母なんて!
祥子なら、椎名の不思議な出来事をちゃんと聞いてくれると私も思う。
そして、あの他のメンバーも一緒に聞いてくれると思う。
そして、響野は演説を始めると思います。
お蕎麦屋さんも出てきましたね。違う作品で出てくることは分かってるんですが、どの作品だったかな…^^;
映画も観てみたいと思います。
V6の三宅君も、雑誌でオススメしていたし^^フフフ。

〈東京創元社 2003.11〉H20.1.6読了

フィッシュストーリー 伊坂幸太郎5

フィッシュストーリー

オススメ!
「動物のエンジン」
10年前、僕と河原崎さんと、動物園職員の恩田は深夜の動物園にいた。
そこには、狼の檻の前で横たわって眠っている元動物職員の姿があった。
「サクリファイス」
山田という男を捜すため、黒澤は小暮村にやってきた。
その村には、未だに生贄の風習があるという。
黒澤はその風習に疑問を抱く。
「フィッシュストーリー」
小説の一説を引用した、解散寸前のロックバンドの曲からなる現在・過去・未来の話。
「ポテチ」
補欠の尾崎選手の家に忍び込んだ空き巣の今村は、留守電に自殺すると言って切れた女性の自殺を止めに行く。

伊坂さんの作品、久しぶりに読みました。
やっぱり伊坂さんの雰囲気って好きですね〜^^
結構初期の作品から、書下ろしまで期間が長いんですよね。
私の好きな黒澤さんがたくさん出てきたので、嬉しかったです^^
話の展開がすきなのは「フィッシュストーリー」ですね。
伊坂さんらしい作品だって最初に感じました^^
大きな話ではないんだけど、伊坂さんらしいテンポの良さで、とっても好きでした。
リンクしてるのが良いですよね。
「オーデュボンの祈り」の伊藤とか、「重力ピエロ」の名前は出てこないけど、兄弟のこととか。
他にもたくさんあるんだと思うけど、若干読んでない作品もあるので分かってないのかも^^;
今月号の「ダ・ヴィンチ」で、伊坂幸太郎特集していて、ネタバレになってもいいと思って、リンクしている人たちを見ながら読んだからね^^;
面白かったです!

〈新潮社 2007.1〉H19.3.21読了

陽気なギャングが地球を回す 伊坂幸太郎5

陽気なギャングが地球を回す

オススメ!
リーダーの成瀬は嘘発見器人間の公務員。スリの名人である久遠。嘘だらけで演説の達人である響野。紅一点は精確な体内時計の持ち主である雪子。
4人は百発百中の銀行強盗である。
今回も緻密な計画を経て銀行強盗を企てた。
しかし、思わぬアクシデントに見まわれる。
逃走中に同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇し、「売上」ごと車を盗まれてしまう。
奪還しようとするが、本物の殺人事件に遭遇し、雪子の息子慎一がいじめられそうになっているのを知り、また本物のワルにも目をつけられる。
4人の運命はいかに!?

ず〜っと前に買っていて、読むタイミングを失ってしまった作品。
ようやく読めた^^;
映画化されるときに読もうと思ったんだけど、その機会すら失い・・・。
何故か最近読んでみようと決意し、読みました。
ちょっと久しぶりの伊坂さん。
やっぱり期待通り。いや以上!
面白かったです。
何度も展開の変わるどんでん返し。
2つの事件の交差。その結末。
X氏が誰なのかは予想がついたんだけど、最後の最後はこうくるかぁ〜と思ったね。
すご〜くスカッとしました。
もう1回最初と最後だけ読み返したんだけど、それで改めてわかることもある。
すごいな〜伊坂さんはやっぱり凄い。
映画も見たくなってきた。
映像化はあんまり好きではないけど。
あとがきに伊坂さんが映画のことを書いていた。
90分の映画が好きって。
私もそうだな〜
2時間を越えると疲れちゃうの。
どうしてもだら〜っとしてしまう部分が私の中であって。
感じない映画ももちろんあるけどね。
90分だったら最初から最後まで疲れないで楽しめる^^
この作品も90分くらいなのかな・・・。

〈祥伝社 2003.2〉H18.8.26読了

終末のフール 伊坂幸太郎5

終末のフール

オススメ!
8年後、地球に小惑星が衝突し、世界が滅びるという報道が全世界に流れた。
報道されてからの5年間、世界は荒れた。
どこもかしこも渋滞し、絶え間なく殺人事件がおき、働くものはほとんどいなくなった。
世界の終末まであと3年。束の間の平和が訪れていた。
「終末のフール」
2人の老夫婦は、10年振りに娘の康子と再会を控えていた。
夫婦にはかつて、和也という康子の2個上の息子がいたが、10年前に自殺していた。
「太陽のシール」
富士夫には10年連れ添った妻、美咲がいる。
世界の終末をあと3年後に控えたある日、念願だった子どもが出来たと言う。
優柔不断の富士夫は究極の選択に悩んでいた。
「籠城のビール」
虎一と辰二はかつてアナウンサーだった杉田と、その家族を殺すため、家の中に侵入した。
2人の妹、暁子は10年前に自殺した。
その原因の一つとして、杉田が挙げられる。
「冬眠のガール」
田口美智は父の書斎にある2000冊全ての本を読み終えた。
4年前に両親が自殺し、今は1人で暮らしている。
美智は2人が死んだ後、3つの目標を立てた。
1、父と母を恨まない 2、書斎の本を全て読む 3、死なない 今のところ、守られている。
「鋼鉄のウール」
小惑星が衝突すると知ったときから、「僕」の家庭は壊れていった。
僕は5年前に通っていたボクシングジムを久しぶりに訪れた。
憧れの苗場さんと会長が、昔と変わらずに練習をしていた。僕も再びボクシングを始める。
「天体のヨール」
矢部は死ぬ準備をしていた。首をつったが失敗し、再び吊ろうとした時に、大学の同級生だった二ノ宮から電話が入る。
「演劇のオール」
女優を目指し、上京したが挫折し、あっという間に家へ戻った倫理子。
両親は死んでおり、一人で暮らしている。
1日は早乙女さんの孫を演じ、勇也と優希の母親を演じ、亜美の姉になる。
夜は一郎の彼女役。犬の飼い主にもなる。
両親が死に、世界の終末を知ってから、ずっと、人を演じて生活している。
「深海のポール」
渡部修一はレンタルビデオ屋の店員。
世界の終末を知っても、借りに来る人はまばらだがいる。
妻の華子と娘の未来、父の4人で暮らしている。
父は世界の終末に向けて、櫓を作っていた。

ようやく読みました。
やっぱりただの短編じゃないね、さすが伊坂さん。
「ヒルズタウン」に住む人々が主人公。何だかんだと住民が登場していて、人がつながっている。
面白かったです^^特にこれが面白いって言うのを考えていたけど、ホントに全部好きです。
世界が終わる時、きっとこうなるんだろうなぁって気もしつつ、読んでいました。
出てくる人たちがいいです。とってもいいです。
でも、これって事故ではないのかな?違うか。
自殺でも病気でもないんだから、終末の7日前になったら、死神たちが総動員してしまうのではないか、なんて考えてしまいました^^

〈集英社 2006.3〉H18.5.27読了

砂漠 伊坂幸太郎5

砂漠

オススメ!
某国立大学に入学した北村。
彼は騒いでいる同級生達を上から見下ろす鳥瞰型だった。
そんな彼に話しかけていたのはヤマセミのような髪をした鳥井。
そして、遅れてきていきなり演説のような自己紹介をしてその場をしらけさせた西嶋。
とびきりの美人なのに、いつでも無表情な東堂。
不思議な能力を持つ大人しい南。
5人が過ごす、4年間の大学生活を描く。

面白かった〜!!
最高でしたよ。
春で始まって春で終わる。
5人がそれぞれ良い味出してる!
西嶋がいいねぇ^^こういう男がいるとパンチが効いてていいね^^
夏がちょっとイタくて読んでいて辛かったけど、友情はいいなぁって思ったねぇ。
最後の校長の言葉が好きです。
そして!
伊坂作品としては初めてあの作品の彼が出てきましたね!!
いや〜流石。
悩める少年に彼はいい事いうねぇ^^
伊坂作品は注意して読まないと、リンクしてる人に気づかないんだよね。
今回はばっちりわかったよ^^
要チェックです。

P408「人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである」

〈実業之日本社 2005.12〉H18.2.10読了

魔王 伊坂幸太郎4

魔王

事故で両親を亡くし、弟の潤也と2人暮らしをしている安藤。
電車の中で老人が、自分が思ったとおりの言葉を発した時から、自分にある能力について気付き始める。
同時期に、犬養という政治家が人々を釘付けにした。
いつもの政治家とは一味違う。政治家にとって不利益な事でも、国のため、国民のために政治を行っている。
犬養は今の日本の現状を5年で変えると、テレビで宣言。できなければ首をはねろという大胆発言も発していた。

伊坂さんには珍しく、重い作品だったんじゃないかなぁ。
政治、憲法9条、ファシズム、などなど。
政治経済が苦手だった私にとってはちょっと大変でした^^;
始めは安藤が何にでも、ファシズムに結びつけているから、何て理屈っぽい人なんだ!って思ったんだよね。
考えすぎ!って、潤也じゃなくても思う^^;
喫茶店の老人を見て、将来の自分の姿だと涙を流したり、炭酸には秘密があると考えたり。
犬養が愛していた宮沢賢治の詩は読んだ事があったけど、日本と結びつけた事は流石になかったなぁ。
 『諸君の未来圏から吹いて来る 透明な清潔な風を感じないのか』
でも、この作品の中でこの詩を読むと、日本には必要な言葉だなぁと思えてくるから不思議。
みんな、集団でいる事で安心するんだよね。それで、触発されて事が大きくなっていくんだよね。
ちょっと野沢尚の「砦なき者」を思い出したよ。
まあ、アレは同じ集団行動でも洗脳されていたんだけど。
「でたらめでもいいから、自分の考えを信じて、対決していけば」「世界が変わる」
という安藤の言葉。
「私を信用するな。よく、考えろ。そして、選択しろ。」という犬養の言葉。
今の日本に必要な事だよね。
周りに流されず、インターネット上の動き回る情報にも流されず、自分で考えて動けって言う事なのよね。
それを、考えされられた気がした。
でも、始めは伊坂さんが何を伝えようとしているのかイマイチつかめなくて、困った^^;
いつもの作品とはちょっと違う気がした。
悪くはないけど、いつもの伊坂さんっぽさがもっと欲しかったかな。と思う。
「呼吸」は「魔王」の5年後の話。
潤也の恋人、詩織目線で進んでいきます。
2人はほのぼのしていていいね^^
兄の理屈っぽい言葉の影響を受けているなぁと感じました。
あと、「死神の精度」の千葉もちょこっと登場していて、伊坂作品の繋がりを感じた。
しっかり登場人物全員を把握していったら、更に面白さが増すよね。

〈講談社 2005.10〉H18.1.4読了

死神の精度 伊坂幸太郎5



死神の精度

オススメ!
自殺や病死以外の人間は、死神によって「死」か「生」かが決まる。
「死神の精度」
死神は、人間の世界で名前を持ち、自分の担当となる人の所へ現われる。
そして、その人間と会って「可」か「見送り」かを決める。
死ぬか、生き延びるかが決まる。「可」となったものは、何らかの形で死神に出会った8日後に死亡するのである。
死神、千葉が今回担当となったのは、藤木一恵という若い女性。
一流メーカーの苦情処理に勤めている。
その仕事が苦痛で、死にたいと考えていた。
そして最近は、自分をわざわざ指定し、定期的に電話をかけてくる、変な男性がいるという。
「死神と藤田」
千葉は今回、藤田というヤクザの担当となる。
藤田は阿久津という部下と2人で、栗木という異なる組のヤクザと争っていた。
阿久津は藤田を守るため、千葉に頼みごとをする。
「吹雪に死神」
今回千葉が向かったのは、山奥にある洋館である。
そこで、連続殺人が起きた。
連続の上に全員が殺されているため、自分以外にも死神はいるはずだった。
担当のものがどう死のうが自分には関係ないし、興味もない。
しかし、今回は何かがひっかかる。
「恋愛で死神」
千葉の今回担当となった、荻原が血を流して倒れていた。
どうして自分が死ななければならないのか。普通、人間はそう考える。
しかし、荻原は違っていた。
荻原と始めに出会った1週間前を思い出す。
近くのマンションに住む、古川朝美という女性に恋をしていた。
「旅路を死神」
千葉が車を運転していると、殺人犯の森岡がいきなり車内に入ってきた。
そして、2人は奥入瀬へと向かう。
森岡には人を殺したという罪悪感がなく、罪を抱えている者とは思えなかった。
そして、森岡はこのようになってしまったのは、幼少の頃に誘拐されたことが原因だとしている。
大きなトラウマを抱えていた。
「死神対老女」
今回千葉が担当となったのは、70歳の老女。
年はとっているが、彼女の美容室は有名で、名は知れているようだった。
彼女は千葉が人間ではないと気付き、また、自分がもうすぐ死ぬのだということにも気付いていた。
彼女を取り巻く人々は次々に死んでしまうのだという。
千葉は彼女にあることを頼まれる。
高校生くらいの男女を数名、この美容室にお客様として呼んでほしいという。
しぶしぶ、千葉は承諾した。

本当に伊坂さんの作品は不思議な感じだよね。
まず設定。
カカシとか死神とか、そういう人が出てくるっていうのが今までにない感じだよね。
この死神は怖い感じは全くない。
クールで結構かっこいい感じなんだけど、人間ではないからか受け答えがちょっと変なのね。
それがまたかわいい感じでいいんだよね。
でも、「死」については深くは考えていなくって、情とかに流されることもなく「可」か「見送り」かを判断している。
それもまたいいのかなっておもう。
異常なほどの音楽好きって言うのもいいね。
「オーデュボンの祈り」でも、音楽は重要視されているけど、何か意図があるのかな?
音楽は私にとっても大切だけどね〜
作品の中では、特に「老女対死神」が好きかな。
短編だけど、ちょこっとこの話はつながっているんだよね。
それが、凄くいい感じなの。
他の作品ももちろんいいよ〜。
ホントこれはオススメ。

〈文芸春秋 2005.6〉 H17.9.2読了

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎5



オーデュボンの祈り

オススメ!
伊藤はコンビニエンスストアで強盗未遂事件をおこし、警察に逮捕された。
逮捕した警察官は、中学のときの同級生、城山だった。
誰よりも優等生で、誰よりも残酷で、人を傷つけることを快感と思っている卑劣な人間。
こんな男に捕まるのならば、強盗なんかしていなかった。
伊藤は気が付くと、見たこともないところで眠っていた。
身体のあちこちが痛い。城山にやられたのだ。
そこは、日本から隔離された日本の島、荻島。
ここに住む人間は、150年も島の外へ出たことがない。
伊藤が目を覚ましたときに現われた日比谷と言う男に連れられて、着いた場所には案山子がいた。
ただの案山子ではない。
この島が日本から離されたときから存在し、話すことの出来る案山子だった。

面白かったです。
噂に聞いていて読みたくてしょうがなかった作品。
やっと拝むことが出来ました。
内容がとにかく驚きの連続でした。
話すことの出来る案山子っていうのが思い浮かばないです。
日本から離れていて、島から出たことがなく、外の世界を知らない人々。
その人たち一人一人が個性的で面白かった。
足が変に曲がっている男の人。
屋根で暮らす女性。
人を殺すことが許されている人。
クマのような人。
言っていることと反対のことを言う人。
でもみんな汚れていない、キレイな心を持っている人だなって思うよ。
島でしか生活をしたことがないから、言葉とかものの考え方が日本と違って面白い。
特に好きだなって思ったのは「夜景」と言う言葉。
「夜を楽しむことが夜景を楽しむこと。星と夜と、真っ暗な海。」これが荻島の夜景と言う言葉の意味。
確かにそうかも。って思っちゃった。
夜の景色だもの。
案山子である「優午」の言った言葉と、島の人の行動が段々結びついていくんだよね。
「ラッシュライフ」もそうだったけど、伊坂さんはそうやって多くの道を一つにつなげるのがとっても上手い作家さんだと思う。
段々理解していけて、読んでいて面白かった。
ラストもすっきりしたよ。
伊坂さんの作品、コンプリートしていくぞ〜

〈新潮社 2000.12〉 H17.6.27読了

重力ピエロ 伊坂幸太郎5



重力ピエロ

オススメ!
春が二階から落ちてきた。
泉水と春は兄弟だ。でも、半分しか血は繋がっていない。
でも、2人が一緒だと最強だった。
今は、泉水は遺伝子関係の会社の社員。
春は、橋の下に描かれた落書きを消す仕事をしていた。
最近、放火事件が相次いでいる。
その建物の近くには、必ずグラフィティアートがあるのだ。
それは何を意味しているのか。
泉水と春は、暗号を解読していく。

これは、今日読み終わった本。面白かった!
お父さんとお母さんが素敵だね。
お母さんが、競馬で勝負したときは、息子達への愛情を感じたよ。
本のラストのほうの、お父さんが、春へ向けて言った言葉。
感動した。
親子は、遺伝子とか学術的なもので解決するものじゃないよね。
親子と思うかどうかは本人しだいだよね。
春が、「赤の他人」に投げかけた言葉は最高だった。
「ラッシュライフ」に出ていた、黒澤さんも、探偵として登場。
相変わらずかっこいいわ。
彼に精神的に悩んでいることを、全部語っちゃいたいかも^^

〈新潮社 2003.4〉 H17.4.24読了

チルドレン 伊坂幸太郎5



チルドレン

オススメ!
「バンク」
そもそも何がいけなかったのか。
一応(!)友人の陣内と終了時間ギリギリに銀行に入ったら、銀行強盗と遭遇してしまった。
そこで2人は、永瀬という目の見えない成年と出会う。
3人は無事に銀行を出ることができるのか。
「チルドレン」
武藤は家裁調査官で、少年事件を担当している。
先輩の陣内に「お前の大事な子どもが誘拐されていた」といわれる。
その子どもは、確かに自分の大事な子どもだった。
「レトリーバー」
優子は学生時代を思い出していた。
彼氏の永瀬と、永瀬の盲導犬のベスと、失恋をした陣内を見届け、飲み物を買いにいった陣内を待っていたときのことだ。
2時間同じ公園のベンチに座っていた優子たちは、周りの人たちも2時間同じ場所で過ごしていたことに気づく。
「チルドレン供
武藤は家事事件担当に移っていた。いま、親権を譲らない夫婦の話でもめている。
陣内は、父親を軽蔑している少年の面倒を見ている。
またしてもいい加減なことを言う陣内。
夫婦の夫と少年にライブに来いと行っている。
「イン」
デパートで陣内がライブをするらしい。
永瀬と優子とべスはライブが始まるのを、まっていた。
飲み物を買いに行ってくる。と言ったっきり、優子はなかなか戻ってこない。
隣に陣内が来たらしい。
陣内だと本人はいうが、べスの様子がおかしい。
本当に、隣にいるのは陣内なのか―――?

「バンク」「チルドレン」「レトリーバー」「チルドレン供廖屮ぅ鵝廚裡喫圓ら成る短編集。
でも、5つの話は登場人物は微妙につながっています。
1つ1つ、事件が起こる。それを解決していくんだけど。
どの話にも、陣内という男が出てくる。
この男が最高で。
めちゃくちゃなんだけど筋が通っていて、いいかげんなんだけど真剣そのもの。
こんな人が日本にたくさんいたら、きっと日本は変わると思う。
陣内はもちろん、鴨居も永瀬も優子もべスも大好きです。
目の見えない永瀬に対して言った言葉。
素直にそういえる人は凄いと思う。

〈講談社 2004.5〉 H17.2.26読了

ラッシュライフ 伊坂幸太郎4

ラッシュライフ

オススメ!
を、読了しました。
世間を騒がせているバラバラ死体。神を解体するもの。自分が幸せになるために、
世の中を自分の思い通りにする者。鉢合わせた泥棒。無職の中年男と老犬。
それぞれ自分の人生は何なのか、自問自答を繰り返しながら、
5つの事件は1つにつながる。

っていう感じ。
伊坂さんは2冊目。最近はまっている作家さん。
凄く面白かった!
全然異なる話が5つ入っているのに、最後には見事に1つになっていて。
なるほど、こんなつながりがあったのかぁ。って思う。
バラバラ死体の話が1番怖かったなぁ。でも、内容は納得。
外国人の女性も良い味出していたしね。
私だったら、好きな言葉は何だろう・・・「幸せ」とか?ありきたりだなぁ〜^^;

『あなたの好きな日本語はなんですか?』

〈新潮社 2002.7〉 H17.4.18 読了
自己紹介
苗坊と申します。
生まれも育ちも生粋の道産子。読書とゲームとマラソンとV6を愛してやまないオーバー30です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。
過去記事にもTB、コメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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