苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

加納朋子

いつかの岸辺に跳ねていく 加納朋子5

いつかの岸辺に跳ねていく
加納 朋子
幻冬舎
2019-06-26


あの頃のわたしに伝えたい。明日を、未来をあきらめないでくれて、ありがとう。生きることに不器用な徹子と、彼女の幼なじみ・護。二人の物語が重なったとき、温かな真実が明らかになる。

大好きな加納さんの新刊。楽しみにしていました。
今回の物語は2編に分かれていて、「フラット」が護目線、「レリーフ」が徹子目線です。
護の目線はいかにも男の子って言う感じで読んでいて楽しかったです。徹子の事に関しても何だか不思議な子だな…と思うくらいででもとてもいい子で、護もなんだかんだで徹子の事を気にしていて、2人ともいい子だな。いつか一緒になってほしいなと思って読んでいました。それなのに突然の展開でそしてそこで終わるというとてつもなく気になる護目線の終わり方。
ずっと読む手が止まらなかったです。一方の徹子目線は気になっていたことの諸々が書かれているようでした。そしてちょっとファンタジー要素も加わります。だからか、読んでいて凄く辛かったです。徹子の持つ人とは違う力は残酷です。そしてその運命の始まりは、護の事。そして家族の事。
お母さんはあからさまでしたね。血のつながりがあっても相性とか仕方ないものはあるけど、それでも徹子の目線で考えたらちょっと酷い。徹子が親の言うとおりに生きていたら、きっとそれはそれで母親に責められたんだろうな…。
ずっとずっと一人で闘ってきたけど、それでも徹子は一人じゃなかったんですよね。
弥子ちゃんの言葉が凄く好きでした。徹子は息子の命の恩人。それが一番。そして心の底から徹子と護の幸せを願っている。それが伝わってきて、徹子はいい友達に巡り合えたなと思いました。
最後は涙が出ました。護はずっとずっと徹子を守ってくれていたんですね。まさに徹子にとってのヒーローだったんですね。読んでいるこちらもとても幸せな気持ちになりました。

<幻冬舎 2019.6>2019.7.23読了

カーテンコール! 加納朋子5

カーテンコール!カーテンコール!
著者:加納 朋子
新潮社(2017-12-22)
販売元:Amazon.co.jp

経営難で閉校が決まっていた萌木女学園。とにかく全員卒業させようと、課題のハードルは限界まで下げられていたのに、それすらクリアできなかった私達。もう詰んだ。人生終わったと諦めかけた矢先、温情で半年の猶予を与えられ、敷地の片隅で補習を受けることに―。でも、集まった生徒達は、さすがの強者「ワケあり」揃い。こんな状態で、本当にみんな卒業できるの?

最初のお話「砂糖壺は空っぽ」は「惑」のアンソロジーで読んでいて既読でした。その時も読んでいてとても切なくて哀しくてでも少し温かい気持ちになる作品でした。その時の主人公が登場する連作短編集である今作。卒業する年に閉校することが分かっているにもかかわらず卒業できなかった女の子たちは確かに問題児が多かった。
それでも学園長たちはその女の子たちのために尽力して勉強に食事に気を配り、卒業させようと奮闘します。…っていう話ではないんですけど、この物語の舞台裏がそうとしか思えなかった^m^学園長も奥さんの松子さんも娘さんのののちゃんも素敵。私も出来ればこの大学へ行きたいと思うくらい、素敵な人たちでした。
だからこそ、学園長の過去はとても切なかったです。でもその切なかったからこその今なんですよね。「ワンダフル・フラワーズ」は本当に悲しかったです。それでも学園長の昔話を聞いて、前に進むことが出来ていなかった子たちが少しずつ動き出していこうともがいている姿が垣間見えてそれがまた良かったです。
最後、卒業式。お姉さんとお孫さん、2人の写真を持たせた人選がまた泣かせます。

<新潮社 2017.12>H30.2.16読了

我ら荒野の七重奏 加納朋子4

我ら荒野の七重奏我ら荒野の七重奏
著者:加納 朋子
集英社(2016-11-04)
販売元:Amazon.co.jp

出版社に勤務する山田陽子は、息子の陽介を深く愛する一児の母。
陽介はトランペットに憧れ、中学校に入り吹奏楽部に入部したものの、トランペットからあぶれてファゴットのパートに割り振られる。陽子は思わず吹奏楽部の顧問に直談判、モンスターペアレントと囁かれるはめに。やがて、演奏会の会場予約のため、真夏に徹夜で市民ホール前に並ぶ役目にかり出された陽子は、中学生だしそうそう親の出番もないと思っていた自分の間違いに気づくのだった――。
部活動を頑張る少年少女のかげで奮闘する、親たちの姿をユーモラスに描いた、傑作エンターテインメント。

加納さんの新刊!嬉しい!と喜んでいたのですが「七人の敵がいる」の続編だったんですね。唯一加納作品の中でテイストが違うなーと思っていて、読んでいて恐怖に感じたあの作品の…←
息子の陽介君が中学生に。成長しましたねぇ。
陽子は相変わらずのブルドーザーですねー。動かざること山田のごとしと自分は思っていても、結局は先陣を切って動くことになっちゃうんですよね。そういう星の元に生まれているんですよね陽子は。
でも前作よりも読むのが辛くなかったかなぁ。でもどちらにしてもお母さんたちって大変なんだなということは変わりませんでしたねぇ。自分の子供のために。一人一人のお母さんが思っていることは一緒なのに、変な方向へ行っちゃう人もいるんですよね。
この作品の中で1番の軸だったのは東さんでしたね。
誰よりも頑張っていてでもそれが当たり前だと思われていて、ホント、可哀相だけどでも真面目で頑張り屋。娘さんもそうでしたねー。でも最初は苦手意識を持っていた東さんと陽子の関わりはどんどん波長が合っていきましたよね。それが凄く良かったし読んでいて気持ちが良かったです。
加納さんのあとがきも良かったです。お元気そうで何よりです。
そしてあとがきを読んで衝撃。陽子って「レインレイン・ボウ」にも出ていたんですね…。読んだのが10年前だからもう全く持って覚えていない…。残念。

<集英社 2016.11>H28.12.3読了

トオリヌケキンシ 加納朋子5

トオリヌケ キンシトオリヌケ キンシ
著者:加納 朋子
文藝春秋(2014-10-14)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
人生の途中、はからずも厄介ごとを抱えることになった人々。でも、「たとえ行き止まりの袋小路に見えたとしても。根気よく探せば、どこかへ抜け道があったりする。」(「トオリヌケ キンシ」より)他人にはなかなかわかってもらえない困難に直面した人々にも、思いもよらぬ奇跡が起きる時がある――。短編の名手・加納朋子が贈る六つの物語。
高校に入ってから不登校・引きこもりになってしまったある少年。ある日彼の家に、一人の少女がやってきた。少女はかつて少年に助けてもらってもらったことがあるという――。『トオリヌケ キンシ』
「ある形」を見つけてしまう能力以外はごくごく平凡な女子高生。そのふしぎな力を生物の先生は「共感覚」と分析した……。『平穏で平凡で、幸運な人生』
やさしかった母がある日豹変、家の中でいじめられるようになってしまったタクミ。つらい日々の救いは、イマジナリーフレンド(想像のお友達)の存在だった。『空蝉』
人の顔が識別できない――「相貌失認」の「僕」は、高校入学を機にそのことをカミングアウトする。あろうことかその後「僕」はある女の子から「好きです」と告白される。不思議な始まりの恋の行方は? 『フー・アー・ユー』
長く連れ添った夫人を突然に亡くし、気落ちする亀井のおじいちゃん。家の中でひとりのはずが、ある日「座敷童がいる」と言い出した!『座敷童と兎と亀と』
前日に高熱を出して受験に失敗した「俺」は、ある場所に引きこもり、自分でコントロール可能な「明晰夢」を見る日々を過ごしている。そんな中で出会った女の子「ミナノ」、彼女は夢だったのか、それとも?『この出口の無い、閉ざされた部屋で』。

加納さんの新作が出ると、まず新刊が出たことに喜びを感じます。この気持ちはきっとずっと続くんだろうなぁ。
加納さんの作品は短編も長編も大好き。また読むことが出来て本当に嬉しいです。
今回は様々な病気が登場しましたが、どれも表には表れにくい病気だから向き合うのは大変だろうなと思いました。そして、加納さんだからかけた作品なんだろうなとも思いました。
ではそれぞれ感想を。
「トオリヌケキンシ」この作品を最後まで読んで、私JRの中で泣きました^^;2滴くらい零しました←なんて。なんて素敵なお話。子供の頃って友達に対して悪気がなくても人を簡単に傷つけたり、逆に人を救ったりするんだろうなぁと思いました。陽とあずさの関係がとても可愛かったです。
「平穏で平凡で、幸運な人生」この作品も凄く好きです。平凡な女子高生だった私。そして生物の葉山先生の真面目さ。何だかもうすべてが好きでした。何となくそうだったらいいなぁと思うことが実際そうだったので^^凄く嬉しかったです。それにしてもあの自分勝手な女性は何なんだろうか。死刑にでもなっちゃえばいいのに←
「空蝉」いやー・・・少年が可哀想すぎました。最近食べてないけどミートボールを私も食べられなくなりそうです^^;それにしてもここまで変わったりするのかなぁ。そんな病気になったことないから何とも言えないけど…にしても自分が作り出したタクヤの正体には驚き!ホント、綺麗な可愛い女の子だったら良かったのにね^m^
「フー・アー・ユー」相貌失認って初めて聞きました。高校生になってからの佐藤君はとてもかっこよかったです。彼なら彼女を幸せにできるよ!
「座敷童と兎と亀と」このお話も良かったなぁ。兎野さんの奥さんが素敵。そして息子さんも旦那さんも素敵です。おじいちゃんと珊瑚ちゃんとお母さんが幸せに暮らしていけたらそれでいいです^^
「この出口の無い、閉ざされた部屋で」兎野さんちの(おそらく)次男が登場。マジ神レベルに頭が良い友人は伊東君だったんですね。ヒキコモリの理由が分かった時、胸がぎゅっと締め付けられるようでした。加納さんだから書けた作品だけど、でも読んでる側が辛いんだから書いているほうはもっと辛かっただろうななんて思ったりして。
みんな良い子で、だから悲しかったです。
この作品は短編集でしたが、最後のこの作品で今までの作品と繋がっているところがたくさんあって、締めの作品だとも感じました。
あぁ・・・やっぱり加納さんの作品は良いなぁ。大好きです。
だから無理をしないで、でもずっと小説を書き続けていってほしいなと一ファンは願っています。

〈文芸春秋 2014.10〉H26.10.30読了

はるひのの、はる 加納朋子5

はるひのの、はるはるひのの、はる
著者:加納 朋子
幻冬舎(2013-06-27)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
ある日、僕の前に「はるひ」という女の子が現れる。初めて会ったはずなのに、なぜか彼女ば僕の名前を知っていてた。「未来を変えるために、助けてほしい」と頼まれた僕は、それから度々彼女の不思議なお願いをきくことになり……。
時を越えて明かされる、温かな真実。切なくも優しい連作ミステリー。
ベストセラー「ささら」シリーズ第三弾!

新刊情報を見て加納さんのお名前を見つけた時うれしくてたまりませんでした。加納さんの本をまた読める!って凄く嬉しかったです。
さらに新刊は「ささら」シリーズ!
冒頭の文章を読んで何だか涙が出そうでした。
ユウスケが大きくなってる!あんな赤ん坊だったユウスケが!って嬉しくて嬉しくて。
第1弾第2弾の事も多少ありましたけどそこまで深くなかったのが残念だったかな。それでもダイヤ君もテルちゃんもちょっとだけだけど出てて嬉しかったです。
ユウスケも素直ないい子に育っていましたね。
あのお母さんが大事に育てたんですから、そうだろうとは思いますけども。
ユウスケは不思議な力を持っていて。でもそれに対して悲観するわけでも利用するわけでもなくただ受け入れているのが良いなと思いました。そして困っている人の助けになればと思っているのもまた素敵でした。
謎の女性はるひがユウスケにお願いする様々なこと。
一つ一つの意味は分かりませんでしたが、最後にそれが一本に繋がります。
はるひが行ってきたことはタイムパラドックスに反してるし、自分勝手だと言えばそれまで。でもそれくらい母の想いは偉大なんだっていう事ですよね。「はるひのの、はる前」の段階でほんわかとした素敵な終わり方だったから「後」が始まったときはちょっとさびしかったけど、最後まで読んだらこれで良かったんだなと思ったりして。
そして最後がさー!!
はるひは忘れてなかったんだね。っていうのと、最後がさー!←
もう気分は近所のおばちゃんですよ。あんなにちっちゃかったユウスケがねー!!
すみっこの端の端でいいから座りたいです。で隅っこですすり泣きたい気分になりました。
この作品の内容は加納さんの《諸事情》があったからなのかなと思ったら、あとがきで全然関係がなかったと書かれていたので何だか失礼なことを思ってしまったなと思いました。
とても心温まる素敵な読書が出来ました。ありがとうございました。

〈幻冬舎 2013.6〉H25.8.5読了

無菌病棟より愛をこめて 加納朋子5

無菌病棟より愛をこめて無菌病棟より愛をこめて
著者:加納 朋子
文藝春秋(2012-03)
販売元:Amazon.co.jp
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2010年6月、私は急性白血病だと告知された。愛してくれる人たちがいるから、なるべく死なないように頑張ろう。たくさんの愛と勇気、あたたかな涙と笑いに満ちた壮絶な闘病記。

加納さんの作品が大好きで、刊行されている本はすべて読んでいます。
あまり刊行ペースの早い方ではないと思うので、長い間新刊が出ていないという意識はありませんでした。
そして今回、久しぶりに新刊が出ると思い、喜んでいたらまさかの闘病記。さらにタイトルの中に「無菌病棟」という文字。無菌室に入る病気は私は一つしか思い浮かばず、そして想像した通りの病気でした。
前作「七人の敵がいる」が出たのが2010年6月。その新刊が出た同時期に加納さんは白血病と診断され、闘病生活を送られていたのですね。
加納さんが軽口だとおっしゃっていた白血病の話。私も同じような印象でした。
赤いシリーズやセカチューなどメロドラマなどで恋人に起こる試練のような病気。昔は不治の病だったけど、今は医学は進歩して、不治の病ではなくなってきつつある病気。そしてなぜか芸能人には多い病気。
芸能人で印象深いのは私は本田美奈子さん、カンニングの中島さん、大塚さん、そして渡辺謙さんですかね。夏目雅子さんは私が生まれる前に亡くなっているので存じ上げてはいますが詳細は知らず…こう並べても本当に多いですよね。
身近でこの病気になった人はいません。そこはやはりどこか他人事のような気がします。あ、小中学校の同級生のご兄弟ではいました。でも、その同級生が兄弟が白血病だという事をどこか自慢げに話しているようでそれが何だか嫌で、あまり良い印象は残っていないのですが…。
加納さんの初めて読むプライベートなお話が、まさか闘病記になるとは思ってもみませんでした。日記を拝見させていただくとカナリ家族間のエピソード等が書かれており、読むのが申し訳ないくらいでしたが、もしかしたら自分の身に、大事な人の身に降りかかる問題かもしれない。そう思ったらやはり読まなければ、と思いました。そして加納さんがどう闘われてきたのか、知りたいとも思いました。
加納さんはとても強い人ですね。読んでいてそう感じます。意志がとても強いなと。そして努力家なんだなと思います。体操を欠かさずやっているのとか凄い。食事前のうがいと食事後の歯みがきも。
そして家族の皆様やたくさんの友人の方々。加納さんは本当に人柄がよくて、皆さんに愛されているんだなという事が伝わってきて何だか涙が出そうでした。
ご夫婦の言葉の掛け合いも素敵です。弟さんの日記も凄い。専門家みたいです。
加納さんがこのまま再発せずに元気に過ごされることを願ってやみません。
加納さんの温かな作品が大好きです。いくらでも待ちますから、新作を書いてくださいね。

<文芸春秋 2012.3>H24.4.2読了

七人の敵がいる 加納朋子5

七人の敵がいる
七人の敵がいる
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ワーキングマザーのPTA奮闘小説
育児と仕事を何とか両立してきた、ワーキングマザーの陽子。息子の小学校入学で少しはラクになるかと思いきや、PTA・学童父母会・地域子供会などに悲鳴を上げる、想像以上に大変な日々が幕を開けた……。
●入学早々、初の保護者会はPTA役員決めの修羅場に。空気を読めない陽子は、早速敵を作ってしまう。ああ、永遠に埋まらぬ専業主婦と兼業主婦の溝…「女は女の敵である」
●仕事と子育ての両立に不可欠な、義母のサポート。“孫のためなら”の影に押しやられた本音は不満だらけ!?「義母義家族は敵である」
●夫は結局、家事も育児も“他人事”。保護者会も母親の姿ばかり。働く母親にできて働く父親にできないことなんて、ないはずなのに…「当然夫も敵である」
その他、わが子や先生、さらにはPTA会長に戦いを挑む!?笑いあり、涙あり、前代未聞の痛快ノンストップ・エンターテインメント!

加納さんは大好きな作家さんで、出ている本はコンプリートしていたのですが、この作品は読もうか悩みました。
きっと、独身女性はまだ読むのは早いんじゃないかと思いまして・・・。
でも、新刊は読まないと!という活字中毒者の血が騒ぎ^^;読みました。
結果・・・若干結婚と子育てが怖くなりました^^;
超人が・・・超人がここにいる・・・。
主人公の陽子は編集者としてバリバリ働くキャリアウーマン。
PTAの仕事?けっ。そんなのは専業主婦がやっていればいいのよ。
そんな風に最初は軽く考えていたために数々の敵を作り、奮闘を繰り広げていきます。
何かにつけて性格が災いして敵を作る陽子。章が変わるたびに敵が増えるので、なんて損な性格なんだと思いますけども。
でも、徐々に味方も現れてきます。
陽子のようにずばずばと言える人はそうそういないですよね。
PTAとか学級委員とか、固定観念がガチガチに固まっているところだと思うんです。
だから、働いていて関与していなかった無知の状態の陽子が勇んでいったっていうのが良かったのかなぁ。
だんだん章が終わるごとにスカッとしていきました。
陽子は性格に難がありで^^;絶対に敵には回したくない人です。
でも、子どもの事は大事で大切に思っていて。始めは自分のせいで息子がいじめられるのではないか、孤立してしまうのではないかと不安に感じるところから闘いが始まるんですよね。子どもに関しては後々びっくりする事実が判明しますが。
あまりに現実的で怖くもありましたけど、面白かったです。読んでよかった。
母も、専業主婦で3人も子どもがいたから、大変だっただろうなぁと思いつつ。

〈集英社 2010.6〉H22.7.22読了

少年少女飛行倶楽部 加納朋子5

少年少女飛行倶楽部
少年少女飛行倶楽部
公立中学1年生の海月は、幼馴染の樹絵里に誘われて「飛行クラブ」に入部する。メンバーは、変人部長・神と野球部を兼部する海星のみ。そのうち、高所平気症の朋(るなるな)、野球嫌いの元野球部員・球児、驚くほどいじわるな戸倉良子(イライザ)という、問題を抱えた部員が集まる。果たして、このでこぼこ部員たちは大空に舞い上がれるのか――。

この本も読んでから結構経っているのですが、載せるのが遅くなりました。
とても久々の加納さん。新刊が出るのをずっと待っていました。
待ったかいがありました。
爽やかな青春小説でしたね〜。私、こういう作品大好きです。
まずみんなの名前が可愛い!
海月もくらげって読み方がなければ可愛い名前だし^^
海月はとってもいい子ですね。自分がいい子だって思ってないって思ってるところがいい子だと思います。
嫌々入った飛行倶楽部なのに、なんとかしなきゃって奮闘してるのがとっても可愛かったです。
顧問なんて気にするな!あんな人に流されまくっていて責任転嫁する人間なんか!
神くんもきっといい奴だとは思うのだが。
海月と神くんがどうなるのか気になるところ。
名前が皆可愛かったけど、1番好きだったのは天使(エンゼ)かな。
イラストも本当に可愛らしくて。
るなるなの名前はセーラームーンのルナを思い出しました。

〈文芸春秋 2009.4〉H21.8.17読了

ぐるぐる猿と歌う鳥 加納朋子4

ぐるぐる猿と歌う鳥 (ミステリーランド)

オススメ!
五年生に進級する春、森は父親の転勤で東京から北九州へ転校することになった。
わんぱくで怪我は絶えないし、物は壊すし、友だちは泣かせるしで、いじめっ子の乱暴者というレッテルをはられていた森の転校を聞いても、先生どころかクラスメイトのほとんど誰も残念がってはくれなかった。
そんな森だったが、引越し先の社宅の子どもたち―ココちゃん、あや、竹本兄弟、パックとは不思議に気があった。
彼らは森をまるごと受け入れてくれた。
しかし森は次第に感じていた。この社宅には何か秘密がある。もしくは謎が…。

久々に読みました。ミステリーランド。
子供向けのようなのに、中身はミステリーで大人も読んでほしいと思う作品です。
最初、森は生意気な子だなぁと思ってたんです。
でも、違うんですよね。本当は不器用で、寂しがり屋で、素直な男の子でした。
自分が求めている事に相手が気付いてくれないもどかしさ。
素直な子供だから、ちゃんと相手に伝わらなくって、イライラして、それが表に出てしまって「いじめっ子」っていうレッテルが貼られてしまったのかなぁと思います。
だけど、森は北九州のこの地に引っ越してきて良かったね^^
最後なんて、大人になったなぁと思いましたよ。
パックの存在も、大きいですね。
パックがつけた「ミモリ」というあだ名、私は好きです。
子ども達の抱える大きな秘密も、素敵だと思いました。
森の近所の子達もいい子達ばかりでした。
ココちゃんと呼ばれているキレイな顔立ちの男の子。
引っ越してからこの地の方言を覚え、男の子なのにココちゃんと呼ばれている訳。
理由を知ると、切なくなりました。
森の言うとおり、強い奴だと思います。
竹本5兄弟も、まやも。
でも、あの子の正体があの子とは^^;←ネタバレになるので・・・。
気付きませんでした。
てっきり最初はあの子だと・・・。
さすが加納さんです。話の展開が面白かったです。

〈講談社 2007.7〉H19.10.28読了

モノレールねこ 加納朋子5

モノレールねこ

オススメ!
時をこえて届くあの頃からの贈りもの。
儚いけれど、揺るぎない―「家族」という絆。
デブねこの赤い首輪にはさんだ手紙がつなぐ、ぼくとタカキの友情(「モノレールねこ」)
夫を待つ時間に取り組んだ白いパズルの中に、犬の気配が(「パズルの中の犬」)
家族をいっぺんに失った中学生の私と、ダメ叔父さんの二人暮らし(「マイ・フーリッシュ・アンクル」)
私と偽装結婚したミノさんは、死んだ婚約者がそばにいると信じていた(「シンデレラのお城」)
ロクデナシのクソオヤジに苦しめられてきた俺に、新しい家族ができた(「ポトスの樹」)
会社で、学校で、悩みを抱えた家族の姿を見守るザリガニの俺(「バルタン最期の日」)

久しぶりの加納さんです。
やっぱり加納さんの作品は良いです。本当に好きです!
「家族」がテーマ・・・なんですかね。
どの作品も本当に好きで、1番が選べません。加納さんにはずっとついていきますよ!もう〜。
「マイ・フーリッシュ・アンクル」のダメ叔父さんの純愛もいいなぁと思ったし、「シンデレラのお城」の偽装結婚した2人も良いし、「モノレールねこ」のねこと2人の小学生もかわいいし。
面白かったのは「バルタン最後の日」ですね。
ヤドカリ目線の作品なんて、初めて読みましたよ^^
私の家にはカメがいますが、こんな感じでうちの家族を見ているのかしらと、読み終わった後にカメを見てしまいました。
いや〜いいわ〜本当に、いいわ〜。
コンプリートしちゃったのが、もったいなく感じる・・・^^;

〈文芸春秋 2006.11〉H19.2.22読了

コッペリア 加納朋子4

コッペリア

オススメ!
父親に捨てられた過去を持つ聖子。
父親が自慢できるような子供ではいたくないと思っていた。
現在は小さな劇団で、女優をしている。
小野寺了は、両親を幼い時に失い、親戚の夫婦に引き取られた。
了は成長していくにつれ、人形に魅了されていく。そして人形に恋をした。作者は如月まゆら。
その人形は、天才作家の手で破壊されてしまう。
修復を進める僕の目の前に、人形に行き写しの女優・聖が現れた。

加納さんの作品、コンプリートです^^やったねぇ。
この作品は、加納さんにとっては初の長編小説らしい。
確かに今までは連作短編集が多いよね。
長編も、私は好きだ〜と思いました。加納さんの作品は、私と相性が良いみたい^^
段々物語は進んでいくんだけど、何が始まるのかわからないもどかしさ。
そして、何かが始まったんだけど、「え!?どういうこと?」と思ってしまって、唖然としてしまいました。
他の方の感想で、
「誰のことを書いているのかわからなくなった時点で、作者の勝ち」と書いている人がいました。
う〜ん・・・なるほど。って思いました。
第3章に入って、ちゃんとわかっていく。上手いなぁと思う。
エピローグも、私は好きです^^
「コッペリア」っていう舞台、実際にあるんだね。検索したら、最初に舞台のことが出てきてびっくり。
舞台を観た事はないけど、興味を持ちました。
コンプリートはしたけれど、来月に新刊が出るらしいので、今から楽しみです。

〈講談社 2003.7〉H18.10.14読了

虹の家のアリス 加納朋子4

虹の家のアリス

サラリーマンから探偵に転身した仁木順平と助手の美少女・安梨沙が営む小さな探偵事務所には今日も奇妙な事件が持ちこまれる。
育児サークルに続く嫌がらせ。
猫好き掲示板サイトに相次ぐ、飼猫が殺されたとの書き込み。
仁木の息子の恋人につきまとうストーカー。
六つの事件の後で、安梨沙が心に決めた決意とは。

「螺旋階段のアリス」の続編です。
この作品の続きな感じから物語が始まるので、まずそちらを読んでから読むことをオススメします。
仁木も安梨沙もちょっと成長したの・・・かなぁ?って思いました。
やっぱり安梨沙が。かな。
良く言うと、天使から人になったっていうか^^
父親の言いなりで、その通りに育ってきた安梨沙。
自分がどうしていきたいのか、事務所に勤めることで少しずつ答えを出していったのかなぁ。なんて。思ったりします。
またまた続編は出ないのでしょうか。
このコンビを、まだまだ読んでいきたいと思います。

〈文芸春秋 2002.10〉H18.10.13読了

螺旋階段のアリス 加納朋子5

螺旋階段のアリス 文春文庫

オススメ!
大企業のサラリーマンから憧れの私立探偵へ転身を果たした仁木順一。
しかし、依頼者はこず、事務所で暇を持て余していた。
そんな仁木の前に現れた美少女・安梨沙。
亡き夫が自宅に隠した貸金庫の鍵を探す主婦、自分が浮気をしていないという調査を依頼する妻。
人々の心模様を「不思議の国のアリス」のキャラクターに託していく七つの物語。

大学で「虹の家のアリス」を頼んで、来週あたり読めそうなので、先のシリーズを読みました。
日常ミステリだね。加納さんお得意の^^
面白かったです〜!!さすが!!
探偵の仁木は、最初は「名探偵コナン」にでてくる小五郎のおっちゃん並みに頼りないなぁと思っていたんだけど、段々探偵っぽくなっていったね^^
「冬のオペラ」の巫さん・・・まではいかないけど・・・。
探偵っぽくなっていた。
次の作品も気になります。
突然やってきて、強制的に助手になった安梨沙だけど、とってもいいコンビだと思います。
仁木の奥さんもとっても素敵。
やっぱり加納さんの作品は好きだな〜

〈文芸春秋 2000.11〉H18.10.4読了

魔法飛行 加納朋子4

魔法飛行

もっと気楽に考えればいいじゃないか。手紙で近況報告するくらいの気持ちでね―という言葉に後押しされ、物語を書き始めた駒子。
妙な振る舞いをする“茜さん”のこと、噂の幽霊を実地検証した顛末、受付嬢に売り子に奮闘した学園祭、クリスマス・イブの迷える仔羊…
身近な出来事を掬いあげていく駒子の許へ届いた便りには、感想と共に、物語が投げかける「?」への明快な答えが。

「ななつのこ」の続編、駒子シリーズ第2弾ですね。
私はこちらを先に読んでしまったので、失敗したなぁと思いました。
瀬尾さんが何者なのかわからなかったので^^;
再読したいなぁとも思ってます。両方。
瀬尾さんと駒子が「ななつのこ」よりもちょっと距離が縮まっているように感じます。
進展が気になっている読者としては、嬉しい限り。
そして、日常ミステリは相変わらず、凄いですね〜。
この続編が、10年後に発刊されるとも知らず^^;

〈東京創元社 1993.7〉

レインレイン・ボウ 加納朋子5

レインレイン・ボウ

高校時代ハンドボール部に所属していた牧知寿子が、死んだと言う知らせが入り、かつての仲間が集まった。
葬式の場で、知寿子の兄が、知寿子が死んでしまったのは勤務先が心臓の悪い知寿子に重労働をさせていたからだと叫んでいた。
仲間達も25歳で亡くなってしまった知寿子を悼む。
しかし、奇妙な事があった。
知寿子といつも一緒にいた長瀬里穂がいないのだ。
里穂から連絡を受けた人もおり、不審に思う。

ハンドボール部の仲間7人が主人公の連作短編集です。
虹の色がタイトルになっていて、それだけで素敵だなぁと思う私^^
「サマー・オレンジ・ピール」神林美久
「スカーレット・ルージュ」小原陽子
「ひよこ色の天使」善福佳寿美
「緑の森の夜鳴き鳥(ナイチンゲール)」井上緑
「紫の雲路」坂田りえ
「雨上がりの藍の色」三好由美子
「青い空と小鳥」片桐陶子
私は「ひよこ色の天使」「緑の森の夜鳴き鳥」が好きかな。全部好きだけど、中でも。
ずっと気付かなかったんだけど、片桐陶子って「月曜日の水玉模様」の主人公だよね。
続編みたいなものかな〜びっくり。
ずっと前に読んだから気付かなかった。
「青い空と小鳥」で、萩君が出てきてようやく気付いた。
内容は、それぞれの生活についてなんだけど、そこに知寿子の死が絡んでいる。
この作品も日常ミステリかな?
イメージが「ガラスの麒麟」に似てるな〜と思った。
加納さんの作品はやっぱり文章が綺麗で、面白いな〜。
大好きだわ。
今更ながら、コンプリートを目指そっと^^
・・・あと何冊かしら。。。

〈集英社 2003.11〉H18.8.29読了

掌の中の小鳥 加納朋子5

掌の中の小鳥

オススメ!
「掌の中の小鳥」
冬城圭介は、偶然大学の先輩だった佐々木に出会う。
彼には妻がいる。容子といい、圭介の同級生だった。
佐々木と容子が付き合ったのは、ある事件がきっかけだった。
そして、その犯人は、ずっと佐々木ではないかと圭介は考えていた。
「桜月夜」
会社の付き合いで出席したパーティでであった女性と、一緒にお酒を飲むことになった。
自分の話は話してくれるのに、何故か名前は教えてくれない。
彼女は過去の話をし始める。
「自転車泥棒」
彼女と付き合うことになった圭介は、いつも喫茶店で30分は彼女を待っている。
今日は、歩道橋で老人が転落し、助けて遅れてきたのだそうである。
圭介は待っている間に、女子高生に傘を盗まれた。
彼女にその話をすると、彼女はつい最近、自転車を盗まれたらしい。
「できない相談」
彼女はかつての幼馴染と再会した。
その幼馴染に何故かつき合わされ、知り合いの女性の家に行くことになった。
幼馴染は彼女にゲームをしないかと誘う。
「エッグ・スタンド」
圭介が彼女とよく行くバー<エッグ・スタンド>に今日は一人でやってきた。
バーテンダーの女主人に、聞いてほしいことがあったのだ。

加納さんお得意の連作短編集ですね^^
駒子シリーズやガラスの麒麟のように、小さなミステリーというか、謎かけが繰り広げられています。
そして、その話がどれもとても素敵。
加納さんらしく、あったかくキレイな文章です。
どうしてこんな素敵な作品が書けるのだろう。好きだわ〜。
彼女の名前が書けないのがもどかしい・・・。
でも、書くと一部ネタバレになってしまうのでしょうがない。
圭介はとっても頭のいい人だけど、純粋で少年のようで、かわいらしい^^お坊ちゃんだからかな。
バーの女主人も素敵だし、常連客の老紳士もいい味出してるし。
どのストーリーもとってもいい。
良いしか言ってないけど^^;
心があったまる感じ。
素敵な作品です。

〈東京創元社 1995.7〉H18.8.14読了

いちばん初めにあった海 加納朋子4

いちばん初めにあった海

「いちばん初めにあった海」
千波にはかつて、千尋という双子の兄がいた。
しかし、小さいころに死んでしまい、ずっと一人っ子のように育った。
母は千尋が死んでからもずっと、千波の誕生日や入学式、卒業式になると、いつも千尋の話をしていた。
「千尋はもう死んでしまったのよ。」言った後に後悔したその言葉は、2人の心に突き刺さる。
現在、千波は一人暮らしをしている。
他の住民の騒音に悩まされ、引っ越す事に決めた。
荷造りをしている時に、1冊の文庫本を見つける。
「いちばん初めにあった海」
なぜだか懐かしい思いになり、千波は本を読み始めた。
「化石の樹」
”ぼく”は4つ違いの血の繋がらない兄がいる。
その兄が優秀で、ずっとコンプレックスを抱えており、大学に入ってからは一人暮らしをしている。
あまり大学へは行かず、バイトの日々。
バイトの内容は高速道路に設置されている植木の水遣り。
これが、結構大変で、多少のやりがいも感じていた。
バイト先のサカタさんに、1冊のノートを手渡された。
そのノートには、一組の親子の事が書き綴られていた。

ジャンルは、ミステリなんでしょうか。
謎賭けはありますけど、ミステリとはちょっと違うのかも・・・。
それよりも、どちらの作品も「心の傷」がテーマなんじゃないかなぁと思います。
どちらも切なかったです。読んでいて。
でも、どちらも前向きな姿で終わっているので、読了後もほのぼのした感じで終わります。
私は凄く好きですね。

〈角川書店 1996.8〉H15.10.12読了

ななつのこ 加納朋子5

ななつのこ

オススメ!
入江駒子は偶然見つけた童話集「ななつのこ」を購入し、著者である佐伯綾乃にファンレターを送る。
その手紙の内容は、自分の周りで起きた不思議な出来事を添えていた。
それは「ななつのこ」の内容が、日常の不思議な出来事を主人公・はやてが近所のあやめさんに解決してもらっている内容だったためである。
それから2人の謎かけと謎解きの文通が始まる。
同時期、駒子は自動車学校近くのバス停で、瀬尾という男の人に出会う。

間違えたんだよ・・・。
先に第2弾の「魔法飛行」を読んでしまったんだよね^^;
ちょっと失敗しました。
でも、素敵な作品でした。
手紙の内容もなるほど〜って思うし、瀬尾さんとの出会いもこうだったのか〜と納得。
2人の今後が気になるところ^^
この作品を読んだ後に「ななつのこものがたり」を読むのがオススメ。
はやてとあやめさんとの関係がとっても素敵。

〈東京創元社 1992.9〉H15.4.8読了

月曜日の水玉模様 加納朋子4

月曜日の水玉模様

片桐陶子は一般事務職のOLである。
どこにでもいるような女性だが、ただ違うのは、父も母もおらず、祖母に育てられたと言う事。
陶子は、企業の信用限度調査を取り扱っている仕事をしている萩広海と共に、様々な事件や問題を解決していく。

連作短編小説です。
事件といっても、ミステリのような殺人事件はまったくなくって、かわいい程度のこと。
何気なく過ごしている中で、起きるかもしれない小さな事件っていう感じかな。
萩君がかわいくって^^
ぼけっぷりがいいです。
私は特に「土曜日の嫁菜寿司」が好きです。

〈集英社 1998.9〉H15.3.10読了

ななつのこものがたり 加納朋子5

ななつのこものがたり

はやては、早く布団に入ってお母さんがするお話を聞きます。
お母さんが話すお話は、お父さんやお母さんが子供の時くらい昔、ある田舎に住むはやてという名前の男の子が出てくるお話です。
はやてはあやめさんという女性と仲良くなり、はやての周りで起こる不思議な出来事に対して答えをくれます。
「すいかおばけ」「金色のねずみ」「空の青」「水色のチョウ」「竹やぶ焼けた」「ななつのこ」「あした咲く花」の7つの物語。

これは、絵本・・・というんだろうか。確かにそうなんだけど・・・。
「駒子シリーズ」を読んでいない人でも楽しめる作品。
でも、シリーズを読んでいたほうが、ちょこちょこ見える仕掛けが見えてきます。
物語の途中で私は気付いたんですが。
ほう・・・なるほど。
って思った。
駒子シリーズの集大成だね^^

〈東京創元社 2005.10〉H17.11.15読了

てるてるあした 加納朋子4



てるてるあした

照代は4月から、頑張って勉強して合格した高校へ行く予定だった。
しかし、両親の勝手さにより、高校へ行くことができなくなり、更に借金取りに追われ、家を出ることになった。
照代は両親と離れ、佐々良という町に住む遠い親戚らしい鈴木久代という人の家に住むことになった。
そこには、久代を初め、夏、珠子というお婆さん3人集と、サヤというきれいだけど大人しくて弱い女の人と、その子どもユウスケ。エリカという派手な女性に子どものダイヤなど、不思議な人たちがいた。
照代はその人たちを見て腹が立ってしょうがなかった。
この町になかなかなじめない。
しかし、この町に来てからというもの、不思議なことが起こりはじめる。
差出人不明のメール。久代の家にすむ幽霊。
照代は自分の事を世界一不幸でかわいそうな人だと思っていた。

「ささらさや」の続編。
といっても、主人公はサヤではなくて照代という15歳の女の子。
この子が自分の頭の良さを鼻にかけていて、生意気な子なんだよね。
ずっとこの子のことは好きになれなかった。
まあ、母親があんなんだからそうなってしまったのかなって言うのはあるけどね。
でも、相変わらず佐々良の人たちはあったかいね。
あんなに生意気な照代のことを、皆で気にかけてて。
エラ子もいいし、やっぱり松ちゃんがいいなぁ。
こんな男の子、好きよ^^
でも、やっぱり久代さんが素敵だね。
きっと、昔は恐いながらも子どものことを1番に考える、素敵な魔女先生だったんだろうなぁ。
ラスト、感動です。
照代があんな母親のことを許せることが凄いなと思って私はそこは納得できなかったんだけど^^;
でも、やっぱりステキな物語でした。

〈幻冬舎 2005.5〉H17.10.29読了

スペース 加納朋子5



スペース

オススメ!
大晦日、駒子は母に頼まれ、買い物をしていた。
そこで会ったのは、神出鬼没の瀬尾さん。
駒子は後に、瀬尾さんに16通の分厚い封筒を手渡す。
それから、一つの謎ときが始まる。

「ななつのこ」「魔法飛行」に続く、駒子シリーズ。
なんと、10年以上たっての新刊。
駒子と瀬尾さんのコンビをまた見ることが出来てよかった。
2人の話し合いのあと、すぐに手紙の中身に入ってしまって、駒子と瀬尾さんの関係が気になっていた私はやきもきしながら読んでいました。
私も前のシリーズを読んだのがかなり前だったので、友達の名前とか忘れちゃって、ちゃんと全部読み直さなきゃと思いました。
結局思い出せない人も・・・^^;
そして、スペースのあとにはバックスペースという、スペースの部分を違う視点で書かれている素敵な恋物語。
これいいよ!!すっごくいいよ!!
大好きだ〜。加納さんはこれだから好きです^^
そして、ずっと謎だった瀬尾さんのことがちょっと分かった。
また、新しいシリーズは出ないのかな?
この2人は応援していきたいです。

〈東京創元社 2004.5〉 H17.9.26読了

ガラスの麒麟 加納朋子4

ガラスの麒麟

オススメ!
「ガラスの麒麟」
ある街で、1人の美少女が何者かに殺された。
名は安藤麻衣子。たった17歳で、帰らぬ人となった。
麻衣子に憧れていた野間直子の父親が葬式に来ていた。
彼はイラストレーターで父子家庭である。
最近娘の様子がおかしいことで悩んでいた。
そこで、娘の学校の養護教諭、神野菜生子に出会う。
「三月の兎」
麻衣子が死んで半月。
担任の小幡康子はまだその事実を理解できないでいた。
忙しい3月の授業中、校長に呼び出された。
老人が生徒にぶつかったせいで壷が割れた。
数百万するもので、犯人を割り出せということだった。
2年のエンジ色のネクタイが見えたのだそうだ。
そこで、年齢も近くて話しやすい、神野先生に相談する。
「ダックスフントの憂鬱」
大宮高志は三田村美弥に呼び出された。
猫のミアが怪我をしたのだ。
足が刃物で切られており、なぜそんなことになったのか調べることに。
父親同士が仲がよく、その娘の直子に相談をした。
翌日直子から電話が入る。
直子の学校の養護教諭が言うには、早く行かないと大変なことになるという。
「鏡の国のペンギン」
安藤麻衣子の幽霊がでる。そんな噂が出始めていた。
トイレにも落書きが見つかり、噂はさらに広まる。
小幡先生と神野先生はそのことについて話をしている。
神野先生はいう。落書きや火付けは生徒のSOSなのだと。
落書きを怖がっている生徒がいた。名は成尾さやか。麻衣子の死を最も人事のように話していた生徒。
さやかは誰かにつけられていたのだ。
「暗闇の鴉」
最初の出会いは良くなかった。
山内伸也と窪田由利枝。上司の秘書と部下。
次第に2人は惹かれあった。
付き合って1年目に、伸也はプロポーズをした。
しかし、由利枝は結婚できないと泣いていた。
昔、人を殺したと言うのだ。。。
「お終いのネメゲトサウルス」
麻衣子の書いた童話を出版する話が出ている。
野間は菜生子と共に麻衣子の母親に会いに行った。
その帰りに菜生子は過去について話し始める。
そして、菜生子は姿を消した。

文章がほんとに凄くきれい。
内容もキレイで、儚くて、こわれそうな感じ。
人はみんなそれぞれ悩みを抱えているんだよね。
それを理解して、助け合うことが大切なんだなぁって思った。
麻衣子の悲しみは、誰にも伝わらなかったんだね。
そう考えると、寂しいよ。

〈講談社 1997.5〉 H15.7.18読了

沙羅は和子の名を呼ぶ 加納朋子4



沙羅は和子の名を呼ぶ

10編からなる短編集。
「黒いベールの貴婦人」
優太は両親が海外旅行中に、趣味である写真をたくさん撮ろうとした。
そこで見つけたのは廃墟と化した病院。
幼い少年が死に、医療ミスとして訴えられたからである。
優太はその中に入り、中を探索していると麗音という少女が現われる。
「エンジェル・ムーン」
彼は彼女を待っていた。
自分は必ず後から行くといっていた。
喫茶店「エンジェル・ムーン」では、彼の亡き妻の残した日記どおりのことが起こっていた。
「フリージング・サマー」
いとこで仲良しだった真弓ちゃん。
彼女はニューヨークへ留学していて、彼女の存在がわかるのは手紙と留守電だけ。
ある日、おかしな少年に出会い、そこから不思議な点に気付き始める。
「天使の都」
麻里子は夫の赴任先のバンコクへやってきた。
娘の香織を事故で亡くしてから2人の関係はぎこちなくなっていた。
ここバンコクで偶然ワンナという少女に出会い、少女は彼女を訪ねてくる。
「海を見に行く日」
突然やってきた娘に自分の若い頃の旅行の話をする。
自分もそこに行ったことがあると、話を始めた。
「橘の宿」
道に迷った男が山奥で一晩泊まった家に住む美しい娘に惚れ、結婚をした。
しかしある日、男が帰ると娘と家がなくなっていた。
「花盗人」
ずっと庭と花を大切にしてきたおばあちゃん。
ある日、庭に大きな穴と1番良い場所にパンジーが植えられていた。
「商店街の夜」
ほとんどの店が閉まっている夜遅くに、僕はシャッターにペンキで絵を描いている人を見つける。
どんどん絵は完成し、商店街に森が生まれた。
「オレンジの半分」
真奈には双子の加奈がいる。真奈は紹介された男の人と会う約束をする。しかしその男は現われず、帰宅した。
加奈が男の人と歩いているのを目撃する。
「沙羅は和子の名を呼ぶ」
和子と両親は田舎に引っ越してきた。
和子は言葉の違いにより、なかなか友達ができない。
しかし、家で沙羅という少女に出会い、仲良くなる。
沙羅という名前を聞いて、和子の父親は困惑する。

どの作品も、どこかリアルな世界とは違って幻想的。
面白かったよ^^
1番すきなのはやっぱり「沙羅は和子の名を呼ぶ」かな。
誰でも1度は考えることだと思う。
「もしもあの時こうしていれば・・・」っていう思い。
でも、もう決めたことなんだから、その道をしっかり進まなきゃ!って、少し前向きにさせてくれる本だったよ。
「黒いベールの貴婦人」もお気に入り。
ラストが可愛いんだよね^^

〈集英社 1999.10〉 H15.3.8読了

ささらさや 加納朋子4

ささらさや

オススメ!
突然の事故で夫を失ったサヤ。
身寄りがなく、側にいるのは赤ん坊のユウスケだけ。
また夫の両親から、ユウスケを引き取ろうと圧力をかけてくる。
サヤとユウ坊は「佐々良」という街へ引っ越すことになる。
そこでは数々の不思議な事件が起きる。
しかし、サヤが困ると夫が姿を変えて2人を助けてくれた。
また、久代、夏、珠子という3人のおばあさんや、エリカとダイヤという親子とも仲良くなる。
サヤは一人ではなくなった。
だが、夫の両親の圧力は消えることはない。
そんな時ユウスケが誘拐される。

サヤは凄く弱くて、内気で、一人では何もできないような人。
お母さんなのに、ずいぶん弱いなぁって思った。
凄く弱くて頼りないから、夫さんもサヤを一人にはしておけないと思って成仏できていなかったんだよね。
でも、違ってた。
サヤはユウスケのことになったら、誰よりも強くなれる立派な母親だった。
サヤと夫がお互いを思う姿が素敵だったなぁ。
本当に愛し合っていたんだなって言うことがわかる。
夫の言う、馬鹿っサヤって言う言葉、好きだなぁ^^

<幻冬舎 2001.10> H15.3.4読了
自己紹介
苗坊と申します。
生まれも育ちも生粋の道産子。読書とゲームとマラソンとV6を愛してやまないオーバー30です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。
過去記事にもTB、コメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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