舞台は19世紀後半のスコットランドの都市、エディンバラ。
カトリが博物館で働くことになってから半年がたったある日、博物館に大量の寄贈品があった。
寄贈主は、ジョージ・バージェスという古物収集家で、彼は生前、自分のコレクションをけっして人には見せなかったという。
コレクションの整理をするカトリは、寄贈物のどれもが「ネブラ」という国にまつわるものだと気が付くが、博物館の研究者を含め、だれもそのような国を知らないという。
前作から約1年後の物語。
カトリが学校を卒業し、博物館で働くようになり、また大学へ行くための勉強もしていて。カトリが家業を継がないから別の人に働きに来てもらうことになり、自分の居場所が無くなってしまう感覚になり、今のままの状態で良いのだろうか、家業を継げばよかったのではないかとカトリは悩み始めます。
そこに付け込まれた形でカトリは色々と巻き込まれていくのですが、ファンタジーでもありカトリの成長物語でもあり胸に刺さる言葉がたくさん出てきました。
カトリの身に何か起きたと気づいたリズとジェイクはカトリを助けるために奔走します。2人ともカトリがいなくなって困らないけどつまらないってなんだか面白いし良い同志たちだなと思いました。
何だか続きそうな終わり方で気になります。次もあればぜひ読みたいです。
<講談社 2023.9>2024.2.27読了