苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

男性作家(な・は行)

新章 神様のカルテ 夏川草介5

新章 神様のカルテ
夏川 草介
小学館
2019-01-31


オススメ!
320万部のベストセラー、大学病院編始動
信州にある「24時間365日対応」の本庄病院に勤務していた内科医の栗原一止は、より良い医師となるため信濃大学医学部に入局する。消化器内科医として勤務する傍ら、大学院生としての研究も進めなければならない日々も、早二年が過ぎた。矛盾だらけの大学病院という組織にもそれなりに順応しているつもりであったが、29歳の膵癌患者の治療方法をめぐり、局内の実権を掌握している准教授と激しく衝突してしまう。
舞台は、地域医療支援病院から大学病院へ。
シリーズ320万部のベストセラー4年ぶりの最新作にして、10周年を飾る最高傑作! 内科医・栗原一止を待ち受ける新たな試練!

またイチ先生に会えると思いませんでした。前回大学病院へ行くと決めてから2年後の世界。
いつの間にかイチ先生と榛名は親になっていました。小春ちゃんが可愛すぎます。
本庄病院も大変そうだと思っていつも読んでいましたが、大学病院も本当に大変そう…。
一概には言えないのかもしれませんが、これが大学病院の世界なんですよね。本当に個性的。いろんなお医者さんがいました。北条先生も利休もお嬢もパン屋も、みんなそれぞれの信念を持って邁進していることは分かります。カンファレンスで言い争いのようなものもありましたが、悪者がいるわけではないということも分かります。それぞれが患者のためを思っている。それなのにもどかしさが付きまとう。
年を重ねると利休のような真っ直ぐさだけでは生きていけないことが分かってきます。でもそれが眩しいとも思うし無くさないでほしいとも思うしその気持ちも分かる。でも、それが正解とも限らない。
難しいですね…。
イチ先生はそんな若者の言葉も受け入れつつ冷静に対応していきます。そしてだんだん無茶をし出す(笑)見ていて小気味いいです。
准教授との衝突後、どうなるかと思ったら意外な展開になり、許されないところがありつつもイチ先生の言葉がちゃんと伝わっていると分かって嬉しかったです。
今後も続いていくのでしょうか。楽しみです。

<小学館 2019.2>2019.5.16読了

本を守ろうとする猫の話 夏川草介5

本を守ろうとする猫の話本を守ろうとする猫の話
著者:夏川 草介
小学館(2017-01-31)
販売元:Amazon.co.jp

「お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。夏木書店を営む祖父と二人暮らしをしてきた。生活が一変したのは、祖父が突然亡くなってからだ。面識のなかった伯母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るため林太郎の力を借りたいのだという。

この方の著書は「神様のカルテ」シリーズ以外では初めてなんですかね。
とても温かくて優しい物語でした。
祖父を失った林太郎の元に現れた話せるトラネコ。この猫に巻き込まれて林太郎は本を閉じ込める者、切りきざむ者、売りさばく者と対峙していきます。
林太郎の言葉は強くてまっすぐ。対峙した者たちが納得するのも分かります。でも、相手が言っていることもまた正論なのだとも思います。
読んだ本をとどめておくこと、また現代人は時間がなくて、分厚くて難しい本を読まなくなった。だからあらすじだけを伝えたり、売れるために簡単な内容の本ばかりを売ったり。実際本を読む人は昔以上に減っているとも思います。
それでも私も、林太郎やおじいちゃんのような考え方、生き方をしたいです。
最初の本を閉じ込める者の時はちょっとドキッとしました。私も一時期読みたい本が多すぎてノルマのように本を読んでいた時がありました。読んで満足して自分の中に感想を持たずに冊数だけ積み上がっているようなとき。
ただ読むだけではダメなんですよね。読み終えたときに内容を頭の中で反芻させて自分なりの考えを持とうと改めて思いました。
林太郎は引きこもりがちですけどちゃんと仲間がいたんですね。
柚木も秋葉先輩も林太郎の事を心配していましたよね。そして2人とも本が好きで、交換が持てました。
でも最後に一つ。「現代版銀河鉄道の夜」という煽りは止めた方がいいと個人的には思います。なんか、色々深読みしすぎちゃいましたし、当たり前ですけど内容は違いますから。

<小学館 2017.1>H29.3.27読了

お待ちしてます下町和菓子 栗丸堂 似鳥航一3

お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 (メディアワークス文庫)お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 (メディアワークス文庫)
著者:似鳥航一
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス(2014-04-25)
販売元:Amazon.co.jp

浅草の一角で、町並みに溶け込むかのように佇む栗丸堂。最近店を継いだ若い主人の名は栗田仁という。精桿にすぎる容貌で、どこか危なっかしいが腕は確かだ。とはいえ、店の切り盛りは別物で。心配した知人が紹介したのが葵だった。若い女性に教わるのを潔しとしない職人気質の栗田。だが、葵との出会いが、栗田の和菓子を大きく変えることになる。和菓子のやさしい味わいがもたらす、珍騒動の数々。下町の温かさ、そしてにぎやかさに触れるひとときをどうぞ。

タイトルに惹かれて読んでみました。
うーん…ストーリーは悪くないんだけど登場人物たちに激しく違和感…
浅草が舞台だから「べらんめえ」口調があってもいいとは思うんだけど、それが19歳の男の子が言っているのがどうも…こんな口調の若者イマドキいるんだろうか…と思ったり。
それから20代の女性が2人登場するのだけどどっちも口調がおばちゃんのようで…こっちもイマドキの妙齢の女性がこんな喋り方するかなぁ…という違和感と。
なので違和感を持ちながらの読書となりましたが、ストーリー自体は良かったかな。
ちょっとミステリー風味で。
でも干菓子のところも…和三盆和三盆って言ってて、それ落雁じゃないの?って中盤でツッコミを入れたら見事にそうで^^;ちょっと何だかなぁと思ったり…。
何だか辛口。
和菓子の知識を色々得ることが出来たのは良かったです。和菓子は奥が深いですね。
そして葵さんは一体何者…?

<アスキー・メディアワークス 2014.4>H27.6.8読了

神様のカルテ0 夏川草介5

神様のカルテ0神様のカルテ0
著者:夏川 草介
小学館(2015-02-24)
販売元:Amazon.co.jp

シリーズ300万部突破のベストセラー『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚であり、かつ珠玉の短編集です。栗原一止は、信州にある24時間365日営業の本庄病院で働く内科医です。本作では、医師国家試験直前の一止とその仲間たちの友情、本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山弁二の不思議な交流、研修医となり本庄病院で働くことになった一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である一止の妻・榛名の信念が描かれます。

神様のカルテ番外編。今回は連作短編集です。
始めは一止たちが学生だった時代。医学生って本当に大変なんでしょうね…って言葉にするのは簡単ですが。集まっているのは特に個性的なメンバーでしたけど、でもそれぞれ悩んでいることが追試や恋愛なのが青春だなぁという感じです。一止は変わらず一止でしたけど。
次は事務長と先生たちとの攻防←24時間365日対応って事務長が決めたんでしたっけ?それ今まで触れられていたことありましたっけ?もうすっかり忘れています^^;事務長と大狸先生との関わりが良かったです。
そして一止の研修医時代。涙が出ました。一止と國枝さんとの関わりが本当に良くて…治療法に関しては、私が言うのもなんですが正解はないのだと思います。一止が決断したことは間違ってなかったですし、それでよかったのだと思います。國枝さん家族のそれぞれの決意が強くて、言葉の節々で泣きそうになりました。
最後は榛名のお話。榛名も凄いですね。榛名は誰よりも優しいけど、それは強さから来ている者なのだろうなと思います。居場所は自分で作るもの。榛名の言葉がずしんと響きました。
やっぱりこのシリーズは良いですね。人の命が係わってくるから読んでいて辛い部分も出てきますが、それでもやはり最後には心が温まります。

〈小学館 2015.2〉H27.5.4読了

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 一肇4

少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (角川書店単行本)少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (角川書店単行本)
著者:一 肇
KADOKAWA / 角川書店(2014-02-28)
販売元:Amazon.co.jp

十倉和成。中堅おぼっちゃん大学の1年生にして、20歳。彼のボロ下宿の天袋から、絶滅危惧種の大和なでしこ“さち”がとつじょ這いおりてきたその日から、その停滞しきった生活は急転する!ノンストップ迷走系青春ミステリー!

書店でこの本を見て、完全にジャケ買いというやつでした。買ってないけど←
表紙を見て気になって読みました。
全体的に言うと面白かったのだけど、読み始めは現代の設定にしてはあまりにも学生たちが昭和っていうか明治っていうか←な感じがあって激しく違和感があったのですが。でもそれも読んでいくうちに慣れてきました。
そして内容も主人公の恋物語なのか成長物語なのか友人の事なのか映画の事なのか何がメインなのか分からず読むのに苦心しました^^;
全部がテーマだくらいの勢いで読んだら早かったんですけどね。
自分が住むボロ下宿先の屋根裏で暮らしていると突然現れたさちという少女。彼女のことが気になる十倉。その十倉は地元の大学に現役で合格していたにもかかわらず二浪して東京の私立大学に通い始めた変わり者。それには深い深い理由がありました。
やっぱりメインはその理由とそこからの成長物語だったのかな。
いろんなことに悩んで苦しんで、でも今の生活に流されている感じもあって、若者らしいなぁと思いました。何か…昭和な香りがしたけど。
最後はファンタジーなのかと思いきやそういう事か。と思いました。
この二人ならきっと大丈夫ですね。ほっこりして読み終えました。
個人的に感動した文章があったのでこっそり抜粋。
私も今は何かを為す、その道の途中なのだと信じたい。
p99「きっと人には何かを為すにおいて順番に積み重ねていかねばならぬものがあるはずです。他人から見ればそれは迂遠な遠回りにしか見えなくとも、本人だけは真剣に一歩ずつ前に進んでいて、きっと為すべきことを為すべきタイミングが人によって違うだけなのです。」

〈角川書店 2014.2〉H26.1.16読了

ブエノスアイレス午前零時 藤沢周4

ブエノスアイレス午前零時ブエノスアイレス午前零時
著者:藤沢 周
河出書房新社(1998-08)
販売元:Amazon.co.jp

場末の温泉旅館にブエノスアイレスの雪が舞う。老嬢と青年の孤独なタンゴに幻滅とパッション、リリシズムと幻想が交錯する胸うつ名作。芥川賞受賞作。

2回記事書いて2回消えたのでもう書く気を失っていますが←
芥川賞受賞作だそうで。芥川賞の作品って今まであまり読んだことがないのでどうかなーと思ったのですが、凄く興味深い作品でした。まあどっちにしても剛君が舞台をやるとかそういう理由がないと決して手に取らなかった作品でした。
この本を手に取って最初に思ったのが「薄っ!」でした。薄い本。しかもその中に2編収録されているという…。
ブエノスアイレスという名前がタイトルにあるにもかかわらず舞台は新潟の旅館。
主に登場するのはこの旅館に勤める青年カザマと耄碌した老婆ミツコ。
この旅館で行われるダンスパーティ。
ミツコが語るブエノスアイレスの日々にカザマは引き込まれて行きます。
ミツコのことをみんなが耄碌した老婆と蔑んでみるのですがカザマはそう感じません。
そして読んでいる側もそう感じませんでした。うっとりと語るミツコは何だか妖艶で魅力的に感じました。カザマとのダンスシーンは少女のよう。
面白いという作品ではないけど、何だか不思議な作品でした。
ただ、この物語を舞台化するには短すぎるので、どんな舞台になるのか凄く気になります。
ストーリーは未知数だけど、背景はとても魅力的。舞台向きだと思います。
剛君がカザマをどう演じるのか楽しみです。
観たいな。観れるといいな。

〈河出書房新社 1998.8〉H26.7.4読了

小野寺の弟・小野寺の姉 西田征史5

小野寺の弟・小野寺の姉 (リンダブックス)小野寺の弟・小野寺の姉 (リンダブックス)
著者:西田征史
泰文堂(2012-02-18)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
東京の片すみ、木造一軒家に二人で暮らす小野寺進と小野寺より子の姉弟。結構な歳だけど結婚できずにいる二人は、特別仲がよいわけでも、悪いわけでもないけれど、なんだか支えあって暮らしている。
ある日、そんな小野寺家の郵便受けに間違って配達された一通の手紙。二人はその手紙を届けに行くことにするのだが―。引っ込み思案な弟と、こだわりが強く生命力の強い姉の、さえないけれど、ささやかな幸せが香る日常を描いた物語。

この作品が出たばかりの頃にタイトルと表紙が気になったのですが、タイミングを失って読まずにいました。ついこの間、私が大好きな番組「宮崎美子のすずらん本屋堂」で「本の雑誌」の編集長さんだったかな(違ったらすみません)が、オススメしていたのがこの作品。それでそういえばこの本を読みたいなと思っていた時期があったんだと思い、読んでみました。
いや〜…読んでよかったです。本当に良かった。
40歳の姉より子と34歳の弟進。2人の両親は他界し、それからずっと2人暮らし。
甲斐甲斐しくてパタパタ動き回るしっかり者の姉に頼りないけどお姉さんの表情には敏感な弟。2人は始め仲が悪そうに感じるんですけど、読んでいくうちに2人はものすごく互いを大事に思っていて、気遣っていることが分かっていきます。
強く強く、深く重たく、二人が互いに抱えているものがあるのだけど、でもそれは互いに相手には言わない。でも相手は知らないと思っていても知っていたり、知っているけど知らないふりをしたり。そこがもどかしくもあり、互いを大事に思っていることが伝わってきます。
弟がかつて付き合っていた好美ちゃん。どうして別れてしまったのか、それが最後の方にわかるのだけど、進も言っていたけど、遅かれ早かれ2人は別れるしかなかったのかなと思う。より子と進の関係は姉弟と考えると変なところもあるかもしれない。でも、普通ってなんだろうとも思いました。何が変で何が普通なのか。本人たちが良いと思っているならいいじゃないかと思いました。
最後の章で、泣きました。空港で飛行機を待っている間に読んでいたら涙が出てきて困りました^^;より子が可哀想で切なかったのと、進のヘタクソな愛情とに。
っていうか2人とも感情を出すことに不器用なんですよねきっと。でも、それを互いに理解しているのが良いなと思いました。
読み終えた後、凄く満ち足りた気持ちになりました。良い読書が出来ました。
この作品、去年舞台化されたそうですね。弟の向井さんも良いなと思いましたけど姉役が片桐さんっていうのが適役!おかっぱ頭でこれほど合う人はいないでしょ^m^
映画も同じキャストで上映されるそうで、映画は観たいなと思いました。

〈泰文堂 2012.2〉H26.4.27読了

ロスト・ケア 葉真中顕4

ロスト・ケアロスト・ケア
著者:葉真中 顕
光文社(2013-02-20)
販売元:Amazon.co.jp

介護に追い詰められていく人々、
正義にしがみつく偽善者、恨みも憎しみもない殺人、正しい者は一人もいない。
人間の尊厳、真の善と悪を、今も生きるあなたに問う!
圧倒的な筆致で、社会の中でもがき苦しむ人々の絶望を抉り出す、堂々たる社会派、見事に裏切ってくれる本格推理、魂に揺さぶるミステリー小説の傑作に、驚きと感嘆の声!

以前王様のブランチで紹介されて気になったので読みました。
面白かったけど、面白かったというのは何だか不謹慎というかなんというか…言いにくいけども。
冒頭は43人もの高齢者を殺害した<彼>に死刑判決が下されるところから物語が始まります。
<彼>に殺された高齢者たちは要介護3以上で認知症になっている人達。
彼に肉親を殺されたことで救われたという人たちもいる。
何が正しくて何が間違っているのか、読んでいたら分からなくなりました。
もちろん人を殺すことは悪い事。罪に問われること。でも<彼>が言ったことを目の前で話されたら、私は何も言い返せないと思う。
検事が言う言葉も正論なのに、綺麗事にしか感じなかったり。
私もまだ親が元気だから綺麗事しか言えない「安全地帯」にいる人間なんだと思う。
犯人が誰なんだろうと思って気にはなったけど、でもミステリというとちょっと違うような気がする。犯人も大体絞れるし、展開もよめなくもないので壮大なテーマなのにちょっともったいないなと思いました。
でも、介護問題についてはとてもリアルで今の日本社会に問題提起する形だったのは、読者はちょっと物足りないけど、社会でこの作品が話題になるのは良かったかなと思います。
確か著者さんもおじいさんの介護をされていたんですよね。それがこの作品に生かされているとおっしゃっていたと思います。
これから出される作品も手に取ってみたいかなと思います。

〈光文社 2013.2〉H25.5.31読了

セーラー服と黙示録 古野まほろ3

セーラー服と黙示録セーラー服と黙示録
著者:古野 まほろ
角川書店(角川グループパブリッシング)(2012-12-15)
販売元:Amazon.co.jp

孤島に建設されたミッション・スクール聖アリスガワ女学校。そこは日本随一にして、ヴァチカン直轄の探偵養成学校であった。探偵になるために日々勉強に励む生徒たち。そんな中、超難関と噂される、卒業のための最終特別試験が始まる。その問題は、校内にふたつある鐘楼に設置された密室において、二十四時間で主に最も近づくこと―つまりは奇蹟を起こすこと。苛烈な競争を勝ち抜いたふたりの生徒が幽閉され、特別試験がスタートするが…果たしてふたりの少女は、鐘楼尖端のおそろしい高さのラテン十字架に磔となって殺害されていた―!?前代未聞、究極の殺人事件の真相を暴くべく、ここに、“美しき神父”と“可憐な薔薇たち”の探偵合戦が幕を開ける。

初読み作家さんです。女性かと思ったら男性だったんですね。で、あってる?いまだに確信が持ていないのですが。
ストーリーは面白かったのですが、段々よく分からなくなっていきました…
結局どういう終わり方だったんだろう。
これから始まるということ?
私が理解できないだけなんだろうか…。
それにしても著者さんの性別を調べようとしたら東大法学部卒という経歴が出てきてビックリした。
理解できなくて残念…。

<角川書店 2012.12>H25.3.18読了

蒲桜爛漫―頼朝の弟・義経の兄・源範頼 堀和久4

蒲桜爛漫―頼朝の弟・義経の兄・源範頼蒲桜爛漫―頼朝の弟・義経の兄・源範頼
著者:堀 和久
秋田書店(1999-04)
販売元:Amazon.co.jp

内には和の表徴外には勇猛果敢であれ。壮大な源平争乱のドラマの中できびしく自分を律しつつ、弟義経の二の舞は演じず兄頼朝の冷酷な処遇を跳ね返して、己の望む境地に開花する蒲冠者範頼の生涯を描く歴史長編。

剛君の舞台が決まって、源範頼とは誰だ?と思い調べました。そうしたら本当に資料が少ないんですね。小説も探しましたが、この作品以外見つけられませんでした。私の探し方が悪いのかもしれませんが…。
ということで読みました。時期的には源頼朝が挙兵してから源平合戦が終わって数年後くらいまでですかね。
「平清盛」を見ていて時代背景は何となく分かっていたので読みやすかったです。これが何も知らない状態で読んでいたら読み切れていたか分かりません^^;でも、時代小説ですが簡潔に歴史の事が書かれているので読みやすいと思います。
ただ、小説というよりは歴史書のような印象を受けたのでもっと登場人物を動かしても良かったんじゃないかななんて思いました。
この本を読んで改めて剛君の役柄を読んだらまるっきり正反対でびっくりしました^^;本当に資料が残っていないんでしょうね。小説では範頼は見目麗しい人形のような青年と表現されていましたし、平治の乱の時に範頼はわずか6歳で当時は源氏だというだけで命の危険があったので名前を変えてひっそりと暮らしていたように書かれていたので、破天荒さなんて読んでいたら皆無でした^^;舞台の方は「リチャード三世」を置き換えた作品ということなので変わっているのかもしれませんね。
範頼が安達盛長の娘と結婚したというのは史実なんでしょうか。亀女との仲睦まじい姿が可愛らしかったです。
最後は末路が書かれていましたが、これは史実なんですかね…。これが史実だったら良いなと思います。頼朝は身内を殺しすぎましたもの。こういう人がいても良いじゃないかと思いました。
舞台、観に行けたら良いなー。

〈秋田書店 1999.4〉H26.2.22読了

公開処刑人 森のくまさん 堀内公太郎4

公開処刑人 森のくまさん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)公開処刑人 森のくまさん (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
著者:堀内 公太郎
宝島社(2012-08-04)
販売元:Amazon.co.jp
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公開処刑人「森のくまさん」。犯行声明をネットに公表する連続殺人鬼だ。捜査本部は血眼で犯人を追うが、それを嘲笑うかのように惨殺は繰り返され、世間は騒然となる。殺されたのはレイプ常習犯やいじめを助長する鬼畜教師など、指弾されても仕方ない悪党ばかりで、ネットには犯人を支持する者まで出始めていた。一方、いじめに苦しみ、自殺を図ろうとした女子高生の前に、謎の男が現れ…。

このミス隠し玉の方の作品です。読むのは3冊目です。
「森のくまさん」という可愛らしいタイトルですが、内容は残酷です。
被害者に関連性はなく、ただ世間では憎まれ、殺されてもしょうがないとされている人達。そういう人たちを「森のくまさん」が処刑しています。
ネット上では「森のくまさん」を崇める人も増えていきます。
怖いなー。本当にこういう世界があるんですもんね。ネットって怖いです。
悪いことも正当化されそうで恐怖を感じました。
でも展開が気になってどうなるどうなるとお読む手が止まりませんでした。
面白かったのですが、途中で犯人が読めて分かってしまったのが残念でした。
相当な鈍い私が気づいたので^^;もうちょっと最後まで「え〜!?」っていう展開がほしかったです。
それにしてもあの女子高校生たちは怖いです。
最初はあっちの子の方が怖いと思っていたけど、実はこっちの方が残忍だったかとそこは気づきませんでした。最後のコメントは怖かったです。でも、成敗してほしいなとも思います。

〈宝島社 2012.8〉H24.9.29読了

神様のカルテ3 夏川草介5

神様のカルテ 3神様のカルテ 3
著者:夏川 草介
小学館(2012-08-08)
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医者にとって大事なことは、続けることだ。
栗原一止は、信州にある「24時間365日対応」の本庄病院で働く内科医である。医師不足による激務で忙殺される日々は、妻・ハルの支えなくしては成り立たない。昨年度末、信濃大学医局からの誘いを断り、本庄病院残留を決めた一止だったが、初夏には恩師である古狐先生をガンで失ってしまう。落ち込んでいても患者の数が減るわけではない。夏、新しい内科医として本庄病院にやってきた小幡先生は、内科部長である板垣(大狸)先生の元教え子であり、経験も腕も確かで研究熱心。一止も学ぶべき点の多い医師だ。
しかし彼女は治ろうとする意思を持たない患者については、急患であっても受診しないのだった。抗議する一止に、小幡先生は「あの板垣先生が一目置いているっていうから、どんな人かって楽しみにしてたけど、ちょっとフットワークが軽くて、ちょっと内視鏡がうまいだけの、どこにでもいる偽善者タイプの医者じゃない」と言い放つ。

ネタバレあります

神様のカルテ、第3弾です。こんなに続くシリーズになるとは思いませんでした。
相変わらず、栗原先生はとてもお忙しそうな日々を送っています。古狐先生が亡くなり、新たにやってきた小幡先生は一見仕事が出来て美人で人当たりも良い。でも、内に秘めているもの、そして医師としての向上心は並々ならぬものを持っています。それは、彼女が今まで背負ってきたものが大きくかかわっているのですが、また癖のある先生がやって来たなぁという印象です。個性的な方が24時間365日対応の病院に勤めることが出来るんでしょうかね。
小幡先生の意見も全部ではありませんが正論だと思いますし、栗原先生の意見も正論だと思います。それでも、医師という仕事に対して、考え方に対して正解はないんだろうなと思いました。だた、2つの考えを持った2人の先生が協力し合って働いていけたら、それでいいのではないかとも思います。
栗原先生は小幡先生の行動に対して哲学と良心の言葉でねじ伏せますが、医師としての実力は小幡先生の方が何枚も上手。それはある患者の病気をきっかけにそれに気づきます。今まで大学病院へ行くことを薦められ、その都度悩み断ってきた栗原先生ですが、ついに決意します。
その決意の仕方?も何だか先生らしくてお人好しででも本当に医師として素晴らしい人なのだなと思います。
医師は人の命を預かる仕事、本当に大変という言葉では片づけられない仕事であると思います。誠心誠意、患者のために診断し、治療しているのに、何かあったらすぐにたたかれる。患者の家族からすれば大事な家族の事ですから、思うことがあるのは当然なのですが、医師目線でこの作品を読んでいると、ただただ悲しくてしょうがなかったです。
「みんな医者を便利な小道具かなにかと勘違いしているのよ。昼も夜も働かせて、土曜日も日曜日も呼び出して、散々頼っておきながら、ミスを犯したと知った途端、あっさりと掌を返して、やっつけようとする。こんなことしていたら、真面目に働く医者から順に、壊れていっちゃうわ。」(P325)という東西の言葉に胸が痛くなりました。
病院関係者の方に読んでほしいのはもちろんですが、一人でも多くの人にこの地域医療の現状と、現役医師の想いを読んで感じてほしいなと思いました。
本庄病院の医師も看護師も個性的ですが、素晴らしい人ばかりですね。一人一人の言葉が温かかったです。
大狸先生ではないですが、きっとイチ先生ならどこでも大丈夫だと思います。
後どうでも良い事なんですけど…。あの紅白の歌手のくだりは必要だったのかなぁ。
東野圭吾の「聖女の救済」の時みたいに無理やり入れてるようにしか感じなくて。そこは別にいいのになぁなんて思いながら読みました。若干時代錯誤な作品なのに、急に現実が入ってきて何だか悲しかったです。あくまで私の意見ですけど。
ハルの事、何も書いていなかった。ハルの献身さには脱帽です。仙人か女神に見えます。イチとハルの温かな関わりに、毎度のことながら癒されました。

〈小学館 2012.8〉H24.9.15読了

永遠の0 百田尚樹5

永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
著者:百田 尚樹
講談社(2009-07-15)
販売元:Amazon.co.jp
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「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一つの謎が浮かんでくる―。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。

ネタバレあります

今までずっと読もう読もうと思っていたのですが、最後の決意を持てず読めないままでいました。非国民だとは思うのですが、どうしても戦争物は怖くて避けてしまいます。日本人として忘れてはいけないことだと分かってはいるのですが。
今回映画化されるにあたって、ようやく読もうという気になりました。
そして読みました。やっぱり、読んでいれば良かったと思いました。
戦争物ではありますが、他の作品とは少し違います。主人公の健太郎と慶子は祖父が実の祖父ではないことを打ち明けられ、血のつながった祖父である宮部久蔵についてを調べ始めます。宮部の事を知る人物たちに出会い、宮部久蔵という人物が何者なのかを知っていきます。
戦争の事はやはり教科書で習っていても、実際の戦地での壮絶さは経験した人でなければ分からないと思います。でも、戦争の事を知れば知るほど、やり切れない思いが湧き上がってきます。20歳前後の若者が次々と亡くなっていく様子は読んでいて本当に辛かったです。その中でも宮部は家族のために生きて帰ると言っていた。そういう事がどうして「臆病者」なのだろう。生きたいと思うことがどうしていけないのか。読んでいて辛くて辛くてしょうがなかったです。
戦争が長引くにつれ、戦闘機の性能が悪くなっていくのは何かの資料で読んだ気がします。それにしても酷過ぎます。人にどれだけの過酷な状況を与えるのか。本当に、人とすら思っていないように思います。それなのに、アメリカ軍に情けをかける意味も分からない。宮部が撃ち落としたことに対して非難される意味も分からない。日本軍は一体何を求めていたのか。
そして命を懸けて戦った人たちに対して戦後の扱いがひどすぎます。そして今も。
どうして特攻隊員がテロリストなんですか。上官がそれを狙っていたのだとしても、隊員たちは決して違う。愛国心は持っていても自分たちの意志ではない。高山が自信満々に戦地で命を懸けて戦ってきた人に持論を離せるのか、理解できませんでした。酷い。酷過ぎます。宮部は戦争に殺されたのではなく、海軍に殺された。慶子が言った言葉が強く心に残っています。本当に、そうだと思います。
宮部は臆病者と言われていましたが、人として素晴らしい人だったと思います。20代の男性が行えることではないです。宮部が周りにどういわれていても、分かる人は分かるんですね。自分の命を賭してでも守りたい人だと思わせるなんて本当に素晴らしい人だったんだろうと思います。
強い意志を持って生きて帰ると誓っていた宮部だったけど、人に教える立場になって状況が変わったことでその想いが揺らいだんだろうなと思います。生きて帰ることの意志は変わらずとも、たくさんの教え子たちが死んでいく姿に自分が生きている矛盾を抱えていたんですよね。本当に優しい人ですね。きっと、優し過ぎたんですね。
最後、まさか健太郎たちの祖父に行きつくとは思いませんでした。祖父の語った宮部についての真実。もう読んでいて切なくてやりきれなくて、でも愛情は強く感じて。もう上手く言葉で表すことが出来ません。
私のような平成の世を生きている人間がとやかく言える問題ではないんですよね。
この本を読んで良かったです。戦争はその歴史は、後世に残していかなければならないですね。たくさんの人に読んでほしいです。
映画化されるにあたって、脚色や美化はせずに原作通りに描いてほしいと思います。
文庫の解説は児玉清さんでした。児玉さんの温かくて強い文章に、この作品の素晴らしさが更に引き立てられたように思います。

〈講談社 2006.8
      2009.7〉H24.6.29読了

新月譚 貫井徳郎4

新月譚新月譚
著者:貫井 徳郎
文藝春秋(2012-04)
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八年前に突然絶筆した作家・咲良怜花は、若い編集者の熱心な復活のアプローチに、自らの半生を語り始める。そこで明かされたのは、ある男性との凄絶な恋愛の顛末だった―。

貫井さんの作品は久しぶりです。貫井さんの作品は結構内容が重たいものが多いので、結構意気込まないと読み始められないんですよね^^;特に今回の作品は分厚くて図書館から借りてからも他の本ばかりに手を付けてなかなか手を付けていませんでした。でも残り1週間になったし、読むかと思い昨日読み始めたのですが、読む手が止まらず、1日で読んでしまいました。
ストーリーはほぼ咲良怜花の半生が描かれています。21歳から現在までなのですが、20代が特に大半を占めています。
顔がコンプレックスでたまらなかった咲良怜花こと後藤和子。
そんな和子の中身を初めて認めてくれた木ノ内徹。
和子は純粋だったんでしょうね。だから彼に執着し、彼に認められたくて必死だった。
でも、きっと顔が美人じゃなくてもほくろがなくても和子を認めてくれる人はこれからも現れたはずです。編集者の高井も作家の鴻池も、おそらく和子を顔だけで判断したわけではないと思います。
そこまでしてどうしようもない浮気性の男に執着する必要があったのかなぁと思います。しかも大人になって彼の言い訳も嘘も理解できるようになったのになぜ?
1番最初に自分を認めてくれたから?なんでしょうか…
私はそこまで狂おしく人を愛したことがないからそう思うのかもしれないですが…
小説家としてデビューし、一応は順風満帆に生活できたことは良かったことなのだとは思いますが、もっと他に素敵な人生があったんじゃないかなぁと思わずにはいられません。
私も和子と同じようにコンプレックスの塊です。でも、あんなふうに親をなじったり顔を変えたいと思った事はありません。それくらい好きだったという事なんでしょうか。。。
うーん・・・分かりません。そこまで彼に執着する理由がわかりません。だって何を言っても薄っぺらいし何度言っても同じことを繰り返すし何が本心なのか分からない。
最後の年を取った彼の言葉すらも薄っぺらく感じましたし。彼の言うとおり「和子の事を1番分かっているつもりだったけど、1番分かっていなかった」んだと思います。
李子のくだりもなんだったんだろうなぁ。彼は罪の意識を感じていたのでしょうか。そしてあっさり離婚してしまって、それ以降和子に執着しなかったというのもあっさりしすぎているかなと思いました。
小説を書かなくなった理由、私はてっきり彼が死んでしまったから辞めたんだと思っていましたが、外れました。
彼の1番じゃなくなったからなんですね。まあ、酷かもしれませんが、出会ってから最後まで、ずっと彼にとっての1番だったのかそれとも違うのか、分かりませんけど。
色々ひどいことを書いてますけど、彼女の言った「つまらない理由」の真相を知って、本当に純粋に好きだったんだろうなと思うと切なくなりました。
全部読めるか自信がなかったけど、読めて良かった。小説の内容等とは一切関係ないけど、この小説を書いている間は貫井さんもきっと大変でそんな中書いた作品だったんだろうから読まないと。なんて、勝手に考えて読んでいたのもあります。その割に結構色々書いちゃっていてすみませんですが。
そんな読み方ですみません…。

〈文芸春秋 2012.4〉H24.5.17読了

異性 角田光代 穂村弘4

異性異性
著者:角田 光代
河出書房新社(2012-04-10)
販売元:Amazon.co.jp
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好きだから許せる? 好きだけど許せない? 男と女は互いにひかれあいながら、どうしてわかりあえないのか。カクちゃん&ほむほむが、男と女についてとことん考えた、恋愛考察エッセイ。
内面か外見か
運命の分かれ目 女は変化をおそれ、男は固定をおそれる?
「好きな人」「まあまあ」「眼中にない人」
もてる人には“スペース”がある
別れた人には不幸になってほしいか
「おれがいないとだめな女」「おれなんかにはもったいない女」…etc.

恋愛考察エッセイなんですね。
私はもう男性目線だろうが女性目線だろうが恋愛に関してはよく分かりません…。
ふんふんと読んでましたが、そういうもんなの?そう考えるの?っていう感じで共感どころじゃなかったです。読ませがいのない読者です。すみません…
恋愛は出来ないならしなくてもいいし、結婚も別に出来ないならしなくていいかなぁと思うし…良いのかな、コレ^^;別な問題が生じているような気がしなくもないが。
分かると思ったのは女性は変化を恐れる。かなぁ。ちょっとわかるかも。
あとフタマタをかけている男性が片方に別れを切り出すときの言葉。「お前は一人でも生きていける。でもあいつは俺がいないとダメなんだよ」っていうのは良く聞きますね。実際に身の回りで起きたわけではないけどテレビとか漫画でこのセリフを聞いた事があります。(ぱっと思い浮かぶのは「阪急電車」と「きみはペット」)
私も穂村さんの意見と同じだな。その台詞を言う男の人はただ好きな人が出来たって言いたくないから遠まわしに言ってるだけだと思う。別れたいってことを。最後まで上から目線で偉そうだなと思うなー私は。あぁ…交際って難しいね。
読んでも読んでも私には分からなかった。恋愛って難しい。
多分、恋愛で自分が傷つきたくないからだと思う。逃げてるんだ。きっと。
まあ、出会いがないっていうのもありますが。でも出会いの場へ赴こうと思えば赴けるからやっぱり逃げてるんだろうな。
あ、でも角田さんの意見で異議あり!だったところが一つ。
男性で「芸能人の○○が好き」って言っている人は意外と恋人のタイプのキャパは広いが女性で「芸能人の○○が好き」と言っている人は狭いと。
私、前の職場の女の人で彼氏の友達を紹介しますって言われたことがあり。それはありがたいよろしくお願いしますと言ったのだがその直後「あ、でも苗坊さんは面食いですもんね。だからダメだ」って言われたことがあります。
・・・は?
私はその人に好きなタイプを一切言ったことはありません。付き合った人の事を言ったことも一切ありません。ただ、
「だって、ジャニーズ好きじゃないですか」だって。
ジャニーズ好きな人=面食い。って思っている人、結構いるんですよね。その先入観が腹が立ちます。そしてジャニーズが好きなんじゃないから。V6が好きなの!(←ここ重要)
ジャニーズ以外でも…っていうかジャニーズよりもかっこいい俳優さんはいっぱいいるのに(言い方が微妙か?)どうしてジャニーズというくくりの中にいる人が好きな人だけ面食い扱いされにゃならんのだ!私は面食いじゃないぞ!
だいたい、V6が好きだけど別に結婚したいわけでも、付き合いたいわけでもないんだから。(あ、でもまーかヒロシなら結婚したいけど←)ただ応援してたいの!好きは好きだけどその線引きはちゃんとできてますから。
自分がそういうイケメンと並んで釣り合わない事も分かってます。面食いなんておこがましいにもほどがあるくらい分かってるんだから。
何だか自分の顔そっちのけで面食いだって思われてるみたいでそれも嫌なんだよな…自分の顔見てみろよって思われるのがヤダ。分かってるのに…という事でその意見だけは認めませぬ。
それ以外はいろんな恋愛論を知ることが出来て面白かったです。

〈河出書房新社 2012.4〉H24.5.9読了

イルミネーション・キス 橋本紡4

イルミネーション・キスイルミネーション・キス
著者:橋本 紡
双葉社(2012-01-18)
販売元:Amazon.co.jp
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デザイン事務所で働くOL西野は上京して数年、東京での日々に流されるまま生きてきた。同じことの繰り返しのように見えた日常の中で、年下デザイナー伊藤の存在が、ふと気になりはじめ…。不器用な生き方の二人が恋を始めるのに必要なのは、イルミネーションに彩られた街なかで、今この瞬間に交わすキスだった―(表題作)。誰もがそっと胸にしまってある大切なシーンを、やわらかな筆致で呼びおこす5つの物語。

橋本さんの新刊です。橋本さんらしい、温かくて優しい物語でした。
「フレンズ・キス」と「ガールズ・キス」は高校生が主人公だからか共感できるところはちょっと少なかったのだけど^^;
他の3作品は好きでした。「パストデイズ・キス」の自分はこういう恋愛は選ばないだろうなという本ばかりだったのだけど、彼の夢を一緒に支えようって思っている姿とか憧れる。「イルミネーション・キス」の西野さんは変わった人で何を考えているのか読んでいてもよく分からなかったのだけど、伊藤君との展開が好きだった。
「ハウスハズバンド・キス」が1番リアルだったというか1番想像できたかな。夫婦ともに総合職で働いていて、思わぬ妊娠が発覚する。いつか結婚すると考えていてはいたけど、まだ早いと思っていて。産前産後は奥さんが休んで育休は夫が取るという選択をしたのだけど、日本は多少は解決されつつあるとはいえ、子育てに対して生活面でも仕事面でもネックにさせるものが多いんだなとやたらリアルに感じました。この旦那様は、今の生活に満足しているようで良かったけれど。
元も子もないのだけど、キスでまとめなくても^^;十分素敵な作品だったと思いました。それぞれがいろんな生き方を自分で選択していて、皆さん素敵でした。

<双葉社 2012.1>H23.1.30読了

葉桜 橋本紡4

葉桜葉桜
著者:橋本 紡
集英社(2011-08-26)
販売元:Amazon.co.jp
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高校生の佳奈は、書道教室の継野先生へ思いを寄せてきた。けれど、先生には由季子さんという奥さんがいて…。美人で天才、自由奔放な妹の紗英が背負っている、命の不安。他の教室からやってきた津田君の、真摯に書道に打ち込む姿。周囲の思いに背中を押されるように、佳奈のなかで何かが大きく変わろうとしていた―。春から夏へ、少女から大人へ。まぶしく切ない青春恋愛小説。

橋本さんの作品は読んでいて癒されるのですが、今回はもう全員がピュアすぎて素敵過ぎて眩し過ぎてなんだか悲しくなっちゃいました^^;
帯でお話に浄化されるって書いてたのだけど、もう黒い心を持ってしまった私は浄化されない。。。って悲しくなるくらいで・・・。
佳奈もとってもいい子なのです。もう見ていたら切なくなるくらい。
思いは伝えるのは難しいかもしれないけど、それ以外の部分はもうちょっとわがまま言ってもいいんじゃないかなぁと思うんだけど・・・。
なんだか感想を書くのが難しいです。
素敵な時間を読んでいて過ごしました^^
切ないけど、前向きにもなれる素敵な作品です。

〈集英社 2011.8〉H23.9.10読了

小説家の作り方 野崎まど4

小説家の作り方 (メディアワークス文庫)小説家の作り方 (メディアワークス文庫)
著者:野崎 まど
アスキーメディアワークス(2011-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
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「小説の書き方を教えていただけませんでしょうか。私は、この世で一番面白い小説のアイデアを閃いてしまったのです―」。駆け出しの作家・物実のもとに初めて来たファンレター。それは小説執筆指南の依頼だった。出向いた喫茶店にいたのは、世間知らずでどこかズレている女性・紫。先のファンレター以外全く文章を書いたことがないという紫に、物実は「小説の書き方」を指導していくが―。野崎まどが放つ渾身のミステリー・ノベル改め「ノベル・ミステリー」登場。

勤める図書館にリクエストが来て、気になって借りて読んでみました。
野崎まどさんは初めて読む作家さんです。
読みやすかったですし、好きな感じの文章でした^^
始めの小説の書き方の指南からまさかあんな展開になるとは思いませんでした。
てっきり2人で小説を創り上げて、成功して恋愛に発展していくとかそんな感じになると思ったんだけど。まさかまさかですよ。
それでも、紫さんという女性があまりにも世間知らずでいろんな社会勉強をしていなすぎてへんだなぁと思ったのですが、最後は諸々納得でした。1度も手紙や小説を書いたことがないとか今まで生まれてきてから5万冊の本を読んだとか。
その真相部分は難しくてよく分からなかったんですけど^^;
まあ、凄いことをやったんですね。はい(おい)
最後はまあ、いい感じで終わったのでしょうね。今後も気になるような感じです。
メディアワークス文庫だから、くくりはラノベなんでしょうかね。
紫さんのキャラクターはラノベっぽかったけど、雰囲気的にはちょっとSFっぽかったのかな。面白かったです。
最後に物実さんが書き上げた小説が気になります。付白さんの感想が知りたいです。

<アスキーメディアワークス 2011.3>H23.7.1読了

片思いレシピ 樋口有介3

片思いレシピ片思いレシピ
著者:樋口 有介
東京創元社(2011-04-21)
販売元:Amazon.co.jp
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柚木加奈子11歳、あの柚木草平のひとり娘が、殺人事件に巻き込まれた!? 親友とともに通う進学塾の先生が惨殺。ちょっと気になる彼との探偵行は果たして? シリーズ番外編。

装丁とタイトルに惹かれて、読んだ事のない作家さんに挑戦しました。
にしても装丁とタイトルとは想像がつかない内容で驚きました。
恋愛ものかと思いきやミステリで殺人事件についての捜査だなんて。
しかも「あの」柚木ってどの柚木やねんって言う事で、そこでシリーズものだと気付きました。今回主人公だった加奈子ちゃんの父親草平が主人公のシリーズは8冊?だか出ているようで・・・。何だかいろいろしてやられた感じがします^^;
って、自分が間違えただけなんですけどね。
感想としては・・・う〜ん。
お友達の柚子ちゃんにしてもその家族にしてもあまりにも非現実的で着いていけなかったし、加奈子もあの両親のせいだとは思うけどやたらと大人びていてちょっと共感できなかったかなぁ。恋愛に関しては疎くてそこは可愛かったけど。
事件にしてもその真相にしても、なるほど!っていうトリックがあったわけではないので、最近東川さんの作品を読みまくっている身としてはこの犯人の行動はちょっと物足りなかったかな。樋口さんすみません・・・。
真相に関してはなるほどと思うところはありましたが。
被害者に同情するくらいかなぁ。
ここはやっぱり柚木草平シリーズを読むしかないのか・・・。
でも、8冊かぁ・・・積読本は増えていく一方なのだけど・・・。
気が向いたら読んでみます。(向くかなぁ・・・)

〈東京創元社 2011.4〉H23.6.15読了

蒼きサムライ 福田栄一5

蒼きサムライ (MF文庫ダ・ヴィンチ)蒼きサムライ (MF文庫ダ・ヴィンチ)
著者:福田 栄一
メディアファクトリー(2010-02-23)
販売元:Amazon.co.jp
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オススメ!
武士の誇りと、一途な恋
15歳の侍、秀太郎。道場の誇りをかけて、いざ真剣勝負!
青春時代活劇、開幕。時は江戸、幕末の世。元服したばかりの秀太郎は、決して結ばれることのない幼なじみへのひそやかな恋心に悩んでいた。そんな折、剣術の師匠でもある彼女の父が、無法者に襲われ大怪我を負う。不可解な点を探るうち、対立する道場の存在が浮上するが、どうやら兄弟子がそこに関わっているようで……まさか、裏切り? でもどうして? 葉たらして秀太郎は、道場の誇りを守ることができるのか。そして一途な恋の行方は?

福田さんの作品は「Re-born はじまりの一歩」に収録されていた「あの日の二十メートル」と「蝦蟇倉市事件1」に収録されていた「大黒天」だけ読んだ事があります。
特に「あの日の二十メートル」が好きだったので、他の作品があれば読んでみたいと思っていました。
そしてこの作品。まさかの時代小説で驚きましたが、面白かったです。
時代小説はどうも読みにくいイメージだったのですが、この作品は読みやすくてすいすい読んでしまいました。入り込みやすかったのがまず良かったのかもです。
そして、秀太郎の真面目で一本気でそして一途な性格が好きでした。
秀太郎の成長物語としてもいいですが、師匠が何者かに大怪我を負わされ、その事件に潜む黒く渦巻いた真相も面白かったです。
秀太郎の兄貴分である和之介や雅次郎や小平太もそれぞれ性格が違って個性的で面白かった。和之介はあの軟派な性格の裏には何だか大きなものが潜んでそうでしたね。
そして、凛との関係も気になるところ。
この時代で恋愛結婚というのはほとんどないですもんね。ましてや凛は婿を採らなければならず、秀太郎は水谷家の跡取り息子。
結ばれない運命なんですね。それもまた切なくて。
ラストはその切ない運命も若干覆そうな感じで楽しみな限り。
事件は一応幕を閉じたけど、秀太郎が果敢にいろんなことに攻めていった結果でもあるのかなぁと思いました。
時代小説としてはどうなのかは分かりませんでしたが、青春小説として読んだ私は面白く読みました。
解説の美甘子さんはテレビで見たことがあります。いつも坂本龍馬のコスプレをしている人ですよね。解説を読んでいると本当に詳しいんだなぁと驚きました。

〈メディアファクトリー 2010.2〉H23.3.24読了

佳代のキッチン 原宏一4

佳代のキッチン佳代のキッチン
著者:原 宏一
祥伝社(2010-12-01)
販売元:Amazon.co.jp
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失踪した両親を捜すため、お客さんが持ってくる食材で料理を作る「移動調理屋」を始めた佳代。キッチンワゴンで両親ゆかりの地を巡るうちに、一風変わった注文や、ちょっとした事件も舞い込んで…。すべての答えは美味しい料理の中にある?そして謎だらけの両親の行方とは。風味絶佳なロードノベル。美味しいハートフル・ミステリー。
第1話「キャベツの子」
佳代はいつものようにお客さんの持ってきた食材で料理を作っていると、キャベツだけを持ってきた小さな少年がやってきた。これだけで何かを作って欲しいのだという。
第2話「ベア五郎」
横須賀へやってきた佳代は黒人の男性に「おやき」といわれておやきを作った。しかし、求めているものではないという。男性が言う「おやき」とは。
第3話「板前カレー」
京都へやってきた佳代は、賄いのカレーを作っていた。そこへ着物を着た女性が現れ、そのカレーを分けて欲しいと頼み込む。その女性は近くの「宇佐美」というお店で夫と一緒に店を切り盛りしていた。
第4話「コシナガ」
リアカーを引くおばあさんと出会い、島根の旅館の敷地内で調理屋を始める事になった。そのおばあさんは旅館「水名亭」の女将だった。しかし、今は退いていた。
第5話「井戸の湯」
かつて自分が中学生まで住んでいた押上にやってきた。そこへ入ってすぐに小学校の時の同級生だった鉄雄と再会する。銭湯の側で調理屋を開始した佳代。始めはお客さんもたくさん来てくれたが、しばらくすると、ぱったりと人がこなくなった。
第6話「四大麺」
盛岡へやってきた佳代は美加という少女に出会う。彼女のお父さんがリストラに遭って職を失ったため、美加も高校を辞め、アルバイトをしていた。お父さんは今、盛岡三大麺に匹敵する麺を開発中だった。
最終話「紫の花」
函館に入った佳代は釜谷という男性と知り合う。釜谷に連れられ市場へやってきた。そこで魚介めしという料理を食べ、感動する。その魚介めしを作ったタエという人は、両親のことを何か知っているようだった。

初めて読んだ作家さんでした。新刊の中にあってあらすじを読んで面白そうだったので手にとってみました。
面白かったです。両親の行方を追って日本全国津々浦々佳代が調理屋として奮闘していく姿が面白かったです。
両親の情報が入ると移動して、でも関係のないお客さんの境遇が気になって回り道をして、それが意外と回り道ではなかったりもして。
サクサクと展開が進んでいくのでどんどん読み進みました。
両親の情報とか、出会う人の人の良さとか、出来すぎ感がなくもないけど、それでもこういう作品はこうでいいと思います。
こんな風に素敵な人がいるんだって思えるだけで、ちょっと幸せになれるから。
佳代ももちろん和馬ももの凄く苦労したと思う。
両親が蒸発して根も葉もない噂も立ったと思う。
それでも現状と向き合い生きていった2人は凄いと思う。
2人の深い絆のようなものも感じましたし。
ただ、根本的なことになっちゃうけど、両親の行動はあんまりではないだろうか。
中学3年生と小学4年生の子どもを置いて、旅立つのはあまりにも不謹慎ではないだろうか。現実味もないし、あまりにひどすぎる。
「まかせたよ」といって「いってらっしゃい」と返す。
それだけで子どもはもう大人になってる。大丈夫。
なんて思える親なんかいませんて。もうそこばかり気になっちゃいました。
両親よりも、いく先々で出会った人たちの方がよっぽど素敵でした。
ベア五郎に「宇佐美」の勝彦さんに麻奈美さん。リアカーのおばあちゃんに美加ちゃんに小見山さんに釜谷さんにタエさん。
みなさん佳代のことを本当の家族のように心配して支えていましたよね。
その人間関係がとても好きでした。
でもなぁ・・・
お話のラスト。ラストは、読者が想像しているであろうラストにして欲しかったなと思います。あれはちょっと私は納得できない・・・。

お話の中にニセコ町が出てきました。私はマラソンに出るためニセコはほぼ毎年行っています。のどかで素敵なところです。さらに有島農場記念館が出てきましたよね。
本当の名前がどうか分かりませんが、ここも分かります。
マラソンのコース中に近くを通るんです。
自分が住む土地やいった事のある土地が出てくると嬉しくなります。
最後が納得できなかったけど、全体的には満足な本でした。

神様のカルテ2 夏川草介5

神様のカルテ 2神様のカルテ 2
著者:夏川 草介
小学館(2010-09-28)
販売元:Amazon.co.jp
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医師の話ではない。人間の話をしているのだ。
栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家の妻・ハルの献身的な支えや、頼りになる同僚、下宿先「御嶽荘」の愉快な住人たちに力をもらい、日々を乗り切っている。
そんな一止に、母校の医局からの誘いがかかる。医師が慢性的に不足しているこの病院で一人でも多くの患者と向き合うか、母校・信濃大学の大学病院で最先端の医療を学ぶか。一止が選択したのは、本庄病院での続投だった(『神様のカルテ』)。新年度、本庄病院の内科病棟に新任の医師・進藤辰也が東京の病院から着任してきた。彼は一止、そして外科の砂山次郎と信濃大学の同窓であった。かつて“医学部の良心"と呼ばれた進藤の加入を喜ぶ一止に対し、砂山は微妙な反応をする。赴任直後の期待とは裏腹に、進藤の医師としての行動は、かつてのその姿からは想像もできないものだった。
そんななか、本庄病院に激震が走る。

神様のカルテ、第2弾。相変わらず栗原先生は忙しそうですね。地域医療の現状は変わっていないようです・・・
進藤先生に関しては始めは何を考えているんだろうと思っていたのだけど、理由が分かったら、あぁそうか、そうだよねって思える理由でした。
全然気付かなかった。
散々進藤に注意をしてきた栗原がいきなりいつもと逆の事を言うのには受けました^^
榛名との夫婦関係も相変わらず微笑ましくて可愛いですね。何ていい奥さんなんでしょう!
旦那様の事をとっても大事に思っていて、でも自分の仕事も誇りにもっていて。
いいですね。素敵ですね^^
栗原も相変わらず口調は変ですけど、心に秘めているものは情熱的で素敵です。
事務長に言った「医師の話ではない。人間の話をしているのだ。」と言う言葉は、格言だと思います。
栗原がハルに言った「これからもずっと一緒に生きていくのだ」と言う言葉も良かったです。
何度もうるっとしました。
今回もとても素敵なお話でした!

〈小学館 2010.9〉H22.11.24読了

謹訳源氏物語 三 林望4

謹訳 源氏物語 三謹訳 源氏物語 三
著者:林 望
販売元:祥伝社
発売日:2010-06-19
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源氏二十六歳、京を後に須磨の侘び住まいへ――。
波瀾万丈の第三巻!
■齋藤孝氏、ロバート キャンベル氏推薦!
これぞ「声に出して読みたい源氏物語訳」だ。
これなら全巻読破できる!と確信した――齋藤孝氏
旨いのに、薄っぺらなところはどこもない。
均整と華やぎのマスターピース、
未知の興奮を呼ぶに違いない――ロバート キャンベル氏

朧月夜との逢瀬がばれた源氏は失脚し、須磨へ退去する。
そこで紫の上とも別れ、何もない寂れた場所で、いつまでいるか分からないときを過ごす。
そこでおとなしくしているのかと思いきや、明石の御方と契りを交わして子どもまで出来て、1人寂しく源氏が帰ってくるのを待っている紫の上の事をちゃんと考えているのかって言う話ですよ。
紫の上は生きた心地がしない中で生活をしているのに、源氏は子どもを作ってしまうんだから。
あぁ・・・なんて罪深き男だ。
花散里や末摘花や明石の御方を自分のところへ呼んで住まわせるし。
末摘花の境遇がとてもかわいそうだったので、報われて良かったねとは思ったけれど。
明石の御方は親と今生の別れをさせなければならなかったし、事の重大さを源氏は分かっているんでしょうか。ぷんぷん。
何だかいつも怒っている気がしますが^^;
でも、読む手は止まらないし、面白いです。
4巻以降はまだ出ていないようなので、今から楽しみです。

〈祥伝社 2010.6〉H22.8.30読了

謹訳源氏物語二 林望4

謹訳 源氏物語 ニ謹訳 源氏物語 ニ
著者:林 望
販売元:祥伝社
発売日:2010-04-27
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■発売たちまちベストセラー入りの第一巻に続く、待望の第二巻!
原作の『源氏物語』を正確に味わいながら、現代小説を読むようにすらすら読める。「これぞ現代語訳決定版」と大反響。
■全54帖の完全現代語訳、全十巻刊行予定
本シリーズは、すべて書き下ろし。二巻は、末摘花、紅葉賀、花宴、葵、賢木、花散里を収録。
■鹿島茂さん、三浦しをんさん推薦!
「翻訳は『等価』を以て原則とす。厳密な解釈で原文を量り、それを明晰な現代文に移し替えるのである。だが、言うは易く行うは難し。とりわけ『源氏物語』においては、前者を欠いた文学者訳か後者のない学者訳しか存在しなかった。しかし、奇跡は起るものらしい。以後、『林望源氏』こそが唯一無二の現代語訳源氏となるであろう」
――鹿島茂氏
「本書の最後までたどりつくと、もう次巻が待ちどおしくてたまらず、『そうか、源氏物語をリアルタイムで読んでた平安時代のひとたちも、きっとこういう気持ちだったんだな』と実感しました」
――三浦しをん氏

本の更新は久しぶりです。
この本を読むのに、とっても時間がかかりました・・・。
読みやすいとはいえ、ちゃんと理解しないと読み進まないんですよね。
でも、やっぱり分かりやすくて面白かったです。
にしても光源氏はひどい男です!
一体今何歳なんだろうと思ったら、22歳前後のようですが。
顔を見ないで情事を交わして顔を見て、うわ〜って思ったりとか。
相手に負けたくないから女性に近づいたりとか。
紫の上だって、何歳だか分からないけど多分まだ少女のような年齢なんですよ。
なのに、もうそろそろ教えてあげないといけないといって、寝床に忍び込むんですよ。
要は襲ってるんですよ?
なのに、朝に紫の上が源氏に対して今までとてもいい人だったのに、こんな酷い事をする人だったのかと悲観しているところを源氏は能天気にまだ早かったかとか、まだ子どもだとか、そういうことじゃないでしょ!って思うのだけど。
葵の上も可愛そうですね。
そうだ、亡くなるんだったと、読んでいて気付きました。
親の要望により源氏を夫に持ち、でも家には帰らずそこらじゅうの女性と契りを交わし、そんな夫を待つ妻・・・。
源氏が葵の上が自分とあってくれないと嘆いていたけど、自分の胸に聞いてみなさいといいたい。あぁ・・・本当に可哀相。
勝手に恨まれて呪われて苦しんで。読んでいて哀しかったです。
藤壺も可哀相です。
源氏も愛しているなら、そっとしていればいいのに。
子供を産ませてあんなに苦しめて。源氏そっくりの子どもを産み、育てなければいけないなんて、ずっと後悔をし続けなければならないということではないですか。
桐壺院が鈍くてよかったですね。
尼になるんですね〜知らなかった。・・・のか忘れていたのか。
3冊目も来ているんですよねぇ。
読みたいんですけど、意気込んで読まないと読めないので躊躇してます^^;
末摘花―源氏が近寄るも全く姿を見せず、文の返事もしない。源氏が無理矢理近づき事を済ませたのだが、姿を見ると身体は細く、大きな鼻を持ち先が赤くなっていた。
葵の上―源氏の正妻。長い間子宝に恵まれなかったがついに子どもを持つ。しかし、六条御息所の生霊の呪いにかかり長い間苦しんで亡くなる。
藤壷―源氏の子を孕み、良心の呵責に悩む。源氏と瓜二つの子を産み、その悩みは耐えることがない。桐壺院が亡くなり、尼になる。
朧月夜の君―右大臣の子ども。源氏の事を快く思っていない弘徽殿大后に2人でいるところを目撃される。

〈祥伝社 2010.4〉H22.8.22読了

謹訳源氏物語 一 林望5

謹訳 源氏物語 一謹訳 源氏物語 一
著者:林望
販売元:祥伝社
発売日:2010-03-16
おすすめ度:5.0
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■古典学者であり、作家である林望氏の畢生の大作、ついに刊行開始!
原作の『源氏物語』を正確に味わいながら、現代小説を読むようにすらすら読める。
「名訳」を超えた完全現代語訳が、ここに誕生。
■装訂は林望氏
装訂には、「コデックス装」という装本スタイルを採用。どのページもきれいに開いてとても読みやすく、平安から中世にかけて日本の貴族の写本に用いられた「綴葉装」という奥ゆかしい装訂を彷彿とさせる造り。
■各界絶賛!
「新しい読み方の出現」――黒井千次氏 「いやはや、とびきり面白い!」――檀ふみ氏
■全54帖の完全現代語訳、全十巻刊行予定
本シリーズは、すべて書き下ろし。
一巻は、桐壺 帚木 空蝉 夕顔 若紫を収録。

先日「あさイチ」で紹介されており、気になっていました。
源氏物語は興味があるのですが、なかなか読もうと言う気がおきず。
瀬戸内寂聴さんの訳がわかりやすくて上手く再現されていると言われていた気がします。
「あさきゆめみし」も読んだけど、ダメだったなぁ・・・。
昔、学校の国語の授業で習いましたけど、内容があまりに長いので、一部分を抜粋して授業をするんですよね。って、どちらの学校もそうだと思いますが・・・。
なので、全然覚えられなかった記憶があります。
でも、この本はとても読みやすかったです。
文章も今っぽいので、すっと入ってくるんですよね。
にしても源氏。プレイボーイ過ぎるでしょ。
夕顔が亡くなっているのに、別の女の人のことも同時進行で考えていたり。
それに、1番はきっと藤壷なんだろうけど、本当に愛している人を困らせたり悲しませたらダメでしょ。逢瀬を重ねる事だけが愛ではないと思うのですが。
そして若紫への行為。完全に誘拐でしょう^^;よく罪にならなかったなと読んでいて思いました。
これから徐々に女性も登場してくると思うので、忘れないように書いておきます。
全10巻かぁ・・・長いなぁ・・・^^;
桐壺―あまり高い身分ではないのに帝の深い寵愛を受け、他の人たちにいじめを受ける。そのせいで体調を崩し、亡くなる。
空蝉―高貴な年上女性。源氏からの愛を受けるも受け止められず逃げ待とう。でも文思い悩む。
夕顔―乳母の大弍に会いに行ったときに近く(隣に?)住んでいた女性。頭中将の彼女(元?)。源氏と出かけるも睡眠中に六条御息所の呪いにかかり死亡。
葵上―源氏の正妻。帝の左大臣が「娘を嫁に」と言ったのが始まり。お兄さんは頭中将。でも、源氏は寄り付かない。
若紫―夕顔が死に、床に臥せっていた源氏が訪れた寺の中にいた。彼女は藤壷の姪に当たり、面影がある。源氏は若紫を手元におきたくて寺に頼むも、寺の尼が頑なにそれを拒否し続けた。尼が死亡した後も源氏はお願いし続けた。でも認められず、源氏はついに夜に若紫の元へ赴き、若紫をつれて帰る。

〈祥伝社 2010.3〉H22.8.13読了

明日の空 貫井徳郎5

明日の空
明日の空
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両親は日本人ながらアメリカで生まれ育った栄美は、高校3年にして初めて日本で暮らすことに。「日本は集団を重んじる社会。
極力目立つな」と父に言われ不安だったが、クラスメイトは明るく親切で、栄美は新しい生活を楽しみ始める。
だが一つ奇妙なことが。
気になる男子と距離が縮まり、デートの約束をするようになるが、なぜかいつも横槍が入ってすれ違いになるのだ。
一体どうして―?栄美は、すべてが終わったあとに真相を知ることになる。

貫井さんの作品には珍しく爽やかな感じですね。
私はそんなに貫井さんの作品を読んでいるわけではないのですが。
栄美が17歳にして始めて日本で暮らし始めるところから話が始まります。
雰囲気的に、何か事件があって栄美がいじめに遭うとかそういう話なのかと思いましたけども、違いましたね。
もっともっと奥深くて、切ない話でした。
栄美は、大きな大きなもので、守られていたんですね。
1章がいきなりぶつっと切れてしまったので、なんで?と思いましたし、それは2章も同様で、3章目で全てが分かった時、とても切なくなりました。
第2章のあの青年はてっきりあの青年かと思ったのですが、相手の方が、あの青年だったんですね。(意味不明)
あの青年と間違えた事を、心の底から悔やみます。あんな最低な人と、こんな素敵な青年を一緒に考えてしまったなんて!
・・・読まれてない方は意味不明ですみません。
でも、激しくネタバレになっちゃうので・・・。
あ〜・・・良い作品を読みました。
「ぼくは知ってる。晴れだよ。」「天気予報は見ていない。でもきっと、晴れなんだ」
この言葉が、大好きでした。

〈集英社 2010.5〉H22.6.25読了

神様のカルテ 夏川草介5

神様のカルテ
神様のカルテ
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オススメ!
栗原一止は信州の病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。ここでは常に医師が不足している。専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、睡眠を3日取れないことも日常茶飯事だ。
そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。最先端の医療を学ぶこともできる。だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。
悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。第十回小学館文庫小説賞受賞作。

1度私の手元に来たのですが、読みきれずに返し、再び10人待ちを待ってようやく読めました。
早く読んでおけば良かった。っていつも言っていますが。
読んでいて、何度もうるっときました。
著者さんは、実際に信州で医師として働かれている方なんですね。32歳とは。主人公の一止と同じくらいですよね。だからか、地域医療の深刻さは如実に表れていましたよね。
つい最近、札幌から少し離れた小さな街で、医師にきてもらうために奮闘している地域の姿を見ました。
給料も多く出せるわけではない。でも、医師不足だから是非ともこの街に来てほしい。給料以外の部分で満足してもらえるように地域の方々が家具を提供したり、部屋の手入れをしたり。
一止のような考えの医者って稀なんでしょうか。私も一応都会に住んでいるので、深刻さを肌で感じる事はないのですが、やっぱり大変なんでしょうね。
でも、一止は素晴らしいですね。喋り方は時代錯誤ですけど(言葉遣いが万城目さんや森見さんの作品を思い出しました)、誰よりも患者の事を考え、連日勤務が続いていても決して辛いとは言わない。
理想的な医者だと思います。
それに、砂山先生や東西さんや外村さんや水無さんや大狸先生、古狐先生。そして、男爵や学士。そしてそして、愛しい榛名。
一止は周りの人に恵まれていますね。
安曇さんもステキな方でした。私も、読んでいて癒されました。
一止と榛名の関係もとってもかわいらしくて好きです。榛名は少女のようですけど、奥さんらしく一止を立てて、思いやっていて。一止だって、結婚記念日を忘れていて悔やんでいるんですから、奥さんへの深い愛情を感じます。
こんなカップルになれたら、いいなぁ。
また、この方の作品を読みたいです。
すっごく好きです。

〈小学館 2009.9〉H22.4.14読了

猫泥棒と木曜日のキッチン 橋本紡5

猫泥棒と木曜日のキッチン
猫泥棒と木曜日のキッチン
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お母さんが家出した、わたしたちを置いて。
お父さんはずっと前にいなくなった。
けれどもわたしは大丈夫。弟のコウちゃんと二人で生きていく。
友だちの健一君だって応援してくれる。
そんなある日、わたしは道ばたで「絶望」に出会ってしまった――。
失くした希望を取り戻すために、拒まれた願いを実現させるために、高校生・みずきの戦いと冒険が始まる。
生きることへの励ましに満ちた物語。

皆様のブログで、この作品の記事を読んでいて気になっていました。
何だろう…上手くいえないですけど、深く深く考えさせられる話でした。
親が子供を捨てた話。簡単なあらすじを書くとそうなるのかもしれない。
あとがきで著者の橋本さんが書かれていたのですが、この作品は「子供が親を捨てた話」でもあると。
ずっとネタとして温めていた作品だったけど、書こうと思うきっかけとなったのが映画「誰も知らない」が脚光を浴びていたときだという。
そして、評論家の言う言葉に違和感を感じたらしいです。
それは、「親=強者、子=弱者」であるという固定観念。
私は映画も見たけど、確かに4人の子供達は弱者という印象は受けなかった。母親がいなくなったことを受け入れて、4人で生きていた。
話を戻すけど、この作品も同じ。みずきはいつかは母親が自分達をおいて出て行くことを何となく想像もしていたし、実際にいなくなっても寂しいという感情は生まれなかった。
弟のコウちゃんは、たった6歳だから、母親がいなくて辛かったと思うけど。
健一はそんなみずきを好きでいたけど、みずきはどこかがおかしいとも思っている。
それは何なのかな。寂しいという感情が欠落しているのかな。上手く言葉に表現できないけど。
でも、みずきを弱者だとは思わない。
金銭面では弱いかもしれないけど、お母さんよりもよっぽど家事が出来るし、料理も上手いし、コウちゃんの面倒も見るし。
著者さんの言うとおり「子供が親を捨てた」話でもあると思う。
読んでいて読みやすかったし、面白いと思ったし、みずきも健一もコウちゃんも魅力的だったけど、読んでいて私も何かが足りないと読んでいて思った。
みずきのしたことは正しくないかもしれないし、もしかしたら犯罪なのかもしれない。
だけど、しちゃいけないことだと、言い切ることは出来ない気がする。
私は、みずきがしたことは、間違ってはいないと思う。正しくはないかもしれないけど。
何となくだけど、お母さんはまた出て行っちゃうような気がする。
歳をとっているけど、中身は子供だから。
そして個人的に好きだったのは健一の友達の北嶋。
とってもおバカさんです。表情に感情が出すぎるし、正直に自分が思ってることを見境なく言うし。
でも、それが魅力なのかな。結構的を得ている気がして、面白かった。

〈メディアワークス 2005.8〉H21.10.8読了

殺人症候群 貫井徳郎4

殺人症候群 (双葉文庫)
殺人症候群 (双葉文庫)
ネタバレ注意!
警視庁内には、捜査課が表立って動けない事件を処理する特殊チームが存在した。
そのリーダーである環敬吾は、部下の原田柾一郎、武藤隆、倉持真栄に、一見無関係と見える複数の殺人事件の繋がりを探すよう命じる。
だが倉持は、その依頼を断った。環の命に1度も背いた事のない倉持が何故?それは倉持の警察官を辞める過去に結びついていた。
一方看護婦の和子は、事故に見せかけて若者の命を次々に奪っていた。若者達にはドナーカードを所持しているという共通点があった。
和子は女で一つで息子を育てている。その息子は心臓を患っており、移植をしなければ完治せず、早くドナーが必要だった。
響子と渉はある会に所属していた。家族を未成年によって殺された人々の恨みを晴らす仕事。犯人である未成年に天誅を与えていた。響子はそれを正義だといい、渉は人殺しだと思っていた。2人もまた、未成年によって大切な人を失い、響子は深い傷を負っていた。
罪はなぜ正当に裁かれないのか。自らの手で悪を裁くのは許されない行為なのか。

症候群3部作。ようやく読み終わりました。
最後は重たかったです。前作にも増して。
この本を読んで、薬丸岳さんの「天使のナイフ」を思い出しました。
今はもうちょっと改正されたと思いますが、少年法はやっぱり疑問を抱かずにはいられません。
死んだ人はもう帰ってこないのに、その遺族は殺した犯人について何も知る事が出来ないなんておかしいです。
その理由は、まだ将来性のある未成年だから未来の事を考えてっていうことみたいだけど、死んでしまった人には将来はないんだよ!って言いたい。
加害者の親も自分達だって被害者なんだって言って開き直ってるし。そういう親ばっかりじゃないけど。
それで、加害者達は更生施設に1年くらいいてすぐに戻ってくる。
大切な家族を失った人にとっては本当にやりきれないものだと思います。
だからこの本を読んで、何が正義で、何が悪なのか、正解は見出せませんでした。考えちゃいました。
考え方としてはやっぱり渉の意見に賛成ですね。
いくら人間の屑で、その人を殺しても、殺した人間は正義のヒーローではなく、同じく人を殺した人殺しだとは思う。
でも、それだけが悪いのかといったら、そうともいえない。正しいのか間違ってるのか、分からないなぁ。堂々巡り。
和子のしたことや響子の考えは、正しいとは言えないけど、2人の死に方は、その報いのようで、それもまた違う気がする。
響子なんて特に、1度身も心も殺されるような想いをしたんですから。
でも、渉が鏑木だったとは。ビックリでした。
倉持についてもビックリでした。
倉持の考えも、倉持の過去を知ったら、正しいのか間違っているのか分からない。
でも、1番の望みは、最愛の妻子を殺した犯人を殺して、自分も死ぬ事だったのかなと思う。
あんな結末になるとは思わなかったな。環のチームの3人は、結局は環の所へ戻ると思っていたから。
あまりにも内容が重たくて長かったから、何だか読み終えて脱力してしまった感じです。

〈双葉文庫 2002.5〉H21.7.3読了

流れ星が消えないうちに 橋本紡5

流れ星が消えないうちに

大好きな人が死んじゃうよりも、世の中にはもっと悲しいことがある…。
つらくって一睡も出来なくても、朝は来るし。
涙が涸れるほど泣いてても、やっぱりお腹は空くもので。
立ち直りたいなんて思ってなくても、時間はいつでも意地悪で、過ぎ去った日々を物語に変えてしまう—。
玄関でしか眠れないわたしと、おバカな僕と、優しすぎる彼を繋ぐ「死」という現実。深い慟哭の後に訪れる、静かな愛と赦しの物語。

橋本さんの作品は初めて読みました。ライトノベルを書かれている方なんですね。
優しい話でした。
登場する人に悪い人はいないんです。みんな優しくて、だから傷つく。
19歳と言う若さで死んでしまった奈緒子のかつての恋人、加地。
加地の親友で、奈緒子との仲をとりもった、今の恋人、巧。
こう聞くと心の中ではいろんなものが渦巻いているように感じる。
でも、そういう思いもあるけど、それとは違う複雑な思いを抱えている。
巧が言っていた言葉。
「前から奈緒子を狙っていたんじゃない、加地がいなくなったから、奈緒子を狙ったんだ」
巧は加地をさしおいてまで奈緒子をほしかったのではなく、加地と奈緒子が一緒にいる姿を見るのが好きだった。
奈緒子が加地を忘れなかったら、その思いも一緒に守ってやる。
読んで綺麗事と思ってしまったらそれまでだけど、私はこういう恋愛も、ありだと思う。
それは辛い事かもしれないけど、表面だけではなくて、相手の深い深い部分まで大事に思えるような気がするんだ。
相手の心の傷も、受け止めるってことだと思うから。
奈緒子も、そんな巧の想いに甘えるだけじゃなくて、加地の分まで、加地を利用しても幸せになろうとする。
そんな二人だから、応援しようと思うのかなと思う^^
巧みたいに、全てを受け入れてくれて、前向きに考えようとする人って、いいなぁ。

〈新潮社 2006.2〉H20.9.30読了

誘拐症候群 貫井徳郎5

誘拐症候群

警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チーム。
そのメンバーのある者は私立探偵であり、托鉢僧であり、また肉体労働者である。
今回の彼らの任務は、警察組織が解明し得なかった、自称・ジーニアスが企てた巧妙な誘拐事件。
『症候群シリーズ』第二弾。再び現代の必殺仕置人が鮮やかに悪を葬る。

はい。第2弾です。
やっぱり貫井さんの作品は面白い!読む手が止まらなかったです。
通勤途中に読んでいるのですが、仕事中に気になってしょうがないくらい(マズイ)
今回の事件は誘拐。
小口誘拐と1億円の身代金を用意させた大手企業が絡む誘拐事件の2件がうまく折り重なっているのです。
小口誘拐はネットを利用した<ジーニアス>を名乗る人物が黒幕。
1億円を要求した誘拐には托鉢僧の武藤が大きく関わってます。
この2つの事件に関わる人物が順番に登場して事件は徐々に展開していきます。
武藤の関わった事件は、何となく黒幕を予感してました。
でもそれは、被害者の高梨にとっては残酷だなぁと思っていたのですが…。
最後の展開は驚き。高梨は幸せになってほしいなぁと思いました。
小口誘拐は腹が立つなぁ…。<ジーニアス>は自分に間違いはないと思っているんだろうな。絶対友達がいなそう。
後味が悪いのは貫井さんの作品ではいつもの事なので^^;(失礼)
面白かったです!第3弾も楽しみです!

〈双葉社 1998.3〉H20.9.12読了

ジャージの二人 長嶋有3

ジャージの二人

標高1100メートルの山荘にて、父と息子のアンチ・スローライフな日々が始まる。
「猛スピードで母は」で芥川賞を受賞した著者が、「低スピード」な父との関係をジャジーに描く。

長嶋さんの作品は2作目。読むのは「猛スピードで母は」以来、6年ぶりでした。
何だか父と息子の夏休みって言う感じでしたね、読んでいて思いました。
読んでいても、まったりとしてるなぁと思うんですよね。
なかなかバランスのいい親子関係が築けてるんじゃないですかね。
映画はどんな感じになってるのでしょうか。
観てみたいです。

〈集英社 2003.12〉H20.8.4読了

プリズム 貫井徳郎4

プリズム (創元推理文庫)

小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。
傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。
事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。
ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。
彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが…
『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。

ここで終わり〜!?って言うのが感想^^;前にも書いたな。
小学校の先生、山浦美津子が殺され、彼女に関わる人々が犯人を追求していきます。
美津子が受け持っていたクラスの児童、美津子の同僚、美津子の元彼、美津子の不倫の相手。
名前を挙げるとネタバレになるので伏せますが、微妙に絡んでるんですね、人間関係が。
探偵役の人たちが美津子をどう思っているのかが全く違うのがまたいいし、それぞれの推理が面白かったです。
ただ、ラストがぇえ〜!?って言う感じで^^;
内容が全然違いますが読んだ後のもどかしい感じが最近読んだ「君の望む死に方」に似てました^^;

〈東京創元社 1999.10
       2003.1〉 H20.7.15読了

失踪症候群 貫井徳郎4

失踪症候群 (双葉文庫)

「若者たちの失踪の背後にあるものを探って欲しい」
依頼に応えて、環敬吾はチームのメンバーに召集をかけた。
私立探偵・原田柾一郎、托鉢僧・武藤隆、肉体労働者・倉持真栄。
三人のプロフェッショナルが静かに行動を開始する。
失踪した若者達について調べていくと、思わぬ共通点が発見される。
そして新たなる事件が発生!
この依頼の真相とは・・・。

久しぶりの貫井さんです。
奥が深いですね、やっぱり。
一筋縄ではいきません。面白かったです。
依頼された内容、私もたいした事がないと思ってました。
ここ数年の間に失踪した若者リスト。何か共通点がないかと無理矢理共通点をあぶり出し、何かあるかもしれないと依頼されるんだけど、普通に考えたら裏に何かあるなんて思わないよね。
でも、貫井さんの作品だから何かあると思ってました^^
最初から最後まで楽しめましたね。
探偵さんたちと同じように事件の真相に近づいていくような感覚になりました。
なるほど、って思いましたけど、なんとも後味が悪かったですね〜
あのガキ達は救いようがないね。ひどいわ。
この作品は第1弾なんだよね。2弾以降も持っているので^^;
読みたいと思います。

〈双葉社 1995.11〉H20.3.12読了

夏の夜会 西澤保彦3

夏の夜会

祖母の葬儀のため、久しぶりに帰省した「おれ」は、かつての同級生の結婚式に出席した。
同じテーブルになった5人は皆小学校時代の同級生。飲みなおすことになり、思い出を語り合い始めたが、やがて30年前に起こった担任教師の殺害事件が浮かび上がる…。
女性教諭は、いつどこで殺されたのか?
各人が辿る記憶とともに、恐るべき真実が明らかになっていく。

西澤作品2冊目です。
内容がコロコロ変化していったので、整理するのが難しいです。
読み始めた時に、まさかこのような展開になるとは想像もつかなかったです。
面白かった。
どんな展開になっていくのか気になってどんどん読み進んでいきました。
ちょっと長いな。。。とも思ったんですけど、最後にちゃんと解決したのでよかったです。
西澤作品、面白いですね。

〈光文社 2001.9〉H19.7.21読了

春の魔法のおすそわけ 西澤保彦4

春の魔法のおすそわけ

小夜子は気がつくと、電車に乗っていた。
昨日の記憶は全くないが、いつものように飲んで酔いつぶれていたらしい。
財布や通帳の入ったポシェットが手元になく、代わりに自分のものではないショルダーバッグを持っていた。
そしてそのバックの中には現金で2000万が入っていた!
小夜子はこのお金を自分のためにパッと使おうと決める。
近くにいた男性に話しかけると、彼はかつて郷里にいた頃付き合っていた彼氏に似ていた。
小夜子は彼、優弥を買い、一緒に出かけることになった。

西澤さん初読でした^^
ずっと気になっていて、読みたいなぁと思っていた作家さんだったんです。
でも、シリーズ物が多くてどれから読んでいいか分からなくて^^;
ウィキペディアで調べたら細かく載っていて、助かりました〜。
この作品は、結構軽い感じですよね。
どんなストーリーなんだろう〜って思っている間に終盤って言う感じでした^^;
最後に推理もありましたね。
なるほど〜と納得。
全然気付きませんでした^^;
面白かったです。
これからも西澤さんを読んでいこうと思います^^

〈中央公論新社 2006.10〉H18.12.28読了

慟哭 貫井徳郎4

慟哭

オススメ!
佐伯は捜査一課長のキャリア組である。
30歳で年上の部下を従えている。
それを面白くないと思う人は大勢いた。
連続幼女誘拐殺人事件の捜査を現在担当しており、行き詰っている。
彼は元法務大臣の押川秀良の隠し子であり、妻は警視庁長官の娘である。
マスコミは事件を騒ぎ立て、捜査の混乱を招いた。
サイドストーリーとして、新興宗教の生態や信仰、崇拝する人々を描く。

ネタバレ注意!

最期までこの物語のカラクリがわからなかった。
佐伯が刑事として事件を追っている時間と、松本が宗教にのめりこんでいる時間は違っていたんですね。
松本に対する疑問点があまりにも多すぎて。
仕事はしていないらしいのに、お金には困っていないみたいだし、皆松本のことをどこかで見たことがあるって言うし、県警と警視庁の関係を詳しく知っているし。
松本が崇拝していた宗教の教祖が、松本に聞かずとも松本が娘を失っていることを知っていたけど、これなら知ってるのも当然だと思いました。
もう真実を知ったときは衝撃と同時にただただ納得してました。
でも、佐伯には幸せになってほしいと思っていたんです。
刑事としての佐伯があまりにも不憫で、孤独で、辛い境遇だから、いつかは幸せになってほしいって。
それは辛かったけれど、佐伯もやっぱり人の子で、親なんだなぁとも感じました。
娘を失って、狂ってしまったもの。
丘本ともっと良い仲間となっていたら、佐伯がもっと人に弱さを見せられる人間だったら、ちょっとは違う結末になっていたんじゃないかなって、全ては遅すぎるのだけどそう思わずにはいられない。

〈創元推理文庫 1999.3〉H18.8.6読了

反乱のボヤージュ 野沢尚5

反乱のボヤージュ

オススメ!
首都大学医学部1年生の坂下薫平は、高2のときに母を亡くし、1人でこの大学の寮に住んでいる。
この寮を廃寮する事を、何年も前から大学側と寮生側とでもめていた。
大学側は、何としてでも廃寮にするため、1人の舎監を寮に送り込むことにした。
それが、元警察官の名倉憲太朗である。
彼は65年前の寮生が、大学側と同意した規則を持ち出し、寮生の生活は厳しくなる。
彼を敵だと感じていたが、寮生を助けてくれることもしばしばで、彼の真意を知らずにいる。

高校生の時に読みました。
凄く好きな作品なので、文庫が出たときに購入もしました(BOOK OFFでだけど)
ドラマ化されてましたね。
薫平役は岡田君、名倉役は渡さん。結構あっていたと思うなぁ。
原作をドラマ化したのに岡田君が出演したものは、何作か見てるけど、嫌だって思ったことがない。
贔屓じゃないと思うけど^^;
その人に合ったキャラクターを作ることができるのかなぁ。
だとしたら、凄い。
ストーリーは難しかったけど、面白かった。
大学生側が必死で闘っているのも、同世代として凄いなぁと思うし。
大学側は腹立だしいし^^;
名倉の真意がわかったとき、ちょっと切なくなりました。
そういえば、ドラマで名演技だなぁと思ったのは、薫平くんが小さい時に分かれた父親の借金を返済させようとわざわざ寮に現れた借金取り役の宮迫さん。
名演技でした^^怖いし、やられっぷりも上手いし、芸人ではもったいないと思いました。

〈集英社 2001.4〉

追憶のかけら 貫井徳郎5

追憶のかけら

オススメ!
国文学の講師をしている松嶋は、果菜という娘がいる。
しかし、今は一緒に暮らしてはおらず、妻の両親と一緒にいる。
妻の咲都子は交通事故で3ヶ月前に死んでしまった。
しかも、夫婦喧嘩をして実家へ帰っていたときに。
その原因がまた厄介だった。
咲都子の両親は果菜を松嶋へ引き渡そうとはしない。
義父は同じ大学の教授で、従わなければ職を失う可能性もある。
ある日、増谷という男が現れた。
50数年前に自殺をした、佐脇依彦という作家の未発表の手記を、読んでほしいのだという。
この作品を読み、論文を書けば、義父にも認められ、果菜を取り戻せるかもしれない。
そう考えた松嶋は、この原稿を引き受けることを決意する。
しかし、条件があった。
佐脇依彦の自殺の真相を、調べてほしいというのだ。

貫井さん初読でした〜。
面白かったです。というか、深い。かな。
分厚い分、一筋縄ではいかなかったね。
私の考えは浅かった^^;
佐脇の手記もまた楽しめた。昔の仮名遣いで、難しかったけど、段々読み慣れていったし。
手記が終わった時、謎が闇の中で、え?って思ったんだけど、そこからが長かったのね。
松嶋もまた、佐脇のように、恨まれる覚えはないのに窮地に追い詰められていく。
読んでいてハラハラしてしまいました。
お陰で一気に読んでしまって、寝不足です^^;
にしても、もんのすごくいろんなものが入り混じっているっていうか、深いというか・・・。
よくもまあ、こんな事が思いつくもんだ。
真相がわかったときは、腹ただしかったなぁ・・・。
最後は結構感動ものでしたね。
貫井さんの本、好きです。

〈実業之日本社 2004.7〉H18.7.12読了

眠れる森 野沢尚4

眠れる森

1984年のクリスマス。一家惨殺事件という酷い事件が起こった。
唯一の生き残りである次女以外の3人が、殺された。
次女は、そのショックで裁判で証言することが出来なかった。
容疑者の名は、国府吉春という。長女貴美子の友人だった。
あと数ヶ月で、この事件は時効となる。
大庭実那子は植物園に勤めている。
数ヵ月後のクリスマスに、濱崎輝一郎との結婚を控えていた。
そんなある日、実那子は1通の手紙を発見する。
それは、15年前に書かれた手紙。
「眠れる森で会いましょう」という、最後に書かれた文字が気になり、実那子はそこへ向かった。
そこには、手紙の主、伊藤直季がいた。
それからというもの、実那子は直季に付きまとうようになる・・・。

「眠れる森」のドラマの戯曲です。
ドラマは全く見てません^^;
キムタクと中山美穂だったかな?
読んだ後に再放送されていて、最終回付近だけ見た記憶がある。
面白かったというか、腹が立つというか。
ラストがえ〜〜って感じでした。
2人で、幸せになってほしいって思ってたのに・・・。
戯曲だったけど、分かりやすかったし、映像を観てみたいとも思いました。
ドラマの国府役の陣内さん、適役だったね〜^^

〈幻冬舎 1999.1〉H13.4.25読了

蝉しぐれ 藤沢周平5

蝉しぐれ

オススメ!
牧文四郎は元服前の15歳。
父、助佐衛門と母、登世と共に暮らしていた。
塾に通って知識を得、道場へ通い、剣の腕を磨いていた。
隣の家には、ふくという3つ下の少女がいた。
文四郎は、彼女の事が気にかかっていた。
少年藩士が成長していく姿を描いている。

初めて、時代小説を読みました。
映画化もされていたから、気になったから読んでみた程度の気持ちだったんだけど。
でも、読んでよかったと思った。
すっごく切ないね、ラストは涙が出てきました。
文四郎とふくの関係が、素敵で儚くて、切ないね。
文四郎と、逸平と、与之助の関係もとても素敵。
離れていても、身分が変わっても、こんなに素敵な友情が結べたらいいよねぇ。
でも、ほんっとに切なかったなぁ。

〈文春文庫 1991.7〉H18.4.27読了

ハローによろしく 那須田淳4

ハローによろしく―若葉塾物語

浩平は23歳の塾講師。
同じアパートの隣に住む、中3の洋子は偶然にも浩平の勤める塾に通っている。
洋子は母と2人暮らし。
浩平は一人暮らしで3人はよく会うようになった。
洋子は受験を控えており、進路に悩みを抱えていた。

児童書です。
中学校の図書館に置いてあったの。懐かしいなぁ。
作者の地元が舞台みたいです。
どこだったか全然覚えていないけど^^;
2人の関係がかわいいんだよね〜^^
受験を頑張る洋子と教えて支える浩平。
恋愛関係ではないけど、絆というか。
素敵な関係だなぁって思いましたねぇ。
恋に発展するかもね^m^

<ポプラ社 1993.6>H13.2.16読了

鏡の国のアリス 広瀬正3

鏡の国のアリス

ある美容整形医のところへ訪れた青年、木崎浩一。
彼は性転換手術をしたいのだという。
その理由は、少しおかしな出来事が始まりだった。

内容はなかなか面白かった。
手術をしたいっていう理由はそんなに大きなもんじゃないんだよね。
その内容がびっくりな感じで。
でも、ラストがちょこっと納得がいかないんだけどね^^;
まぁ、はっぴー・・・えんどなのかなぁ。

〈集英社文庫 1982.5〉H13.10.13読了

猛スピードで母は 長嶋有4

猛スピードで母は

「サイドカーに犬」
数年ぶりに上京した弟に会いに行った薫。
弟を待っている間、薫が小学校4年生の夏休みに母と入れ違いに家に来た洋子という女性を思い出す。
「猛スピードで母は」
母と2人暮らしの慎は、M市に住んでいる。
ガソリンスタンドなどの仕事を転々とし、いつも違う恋人を連れてくる。

ストーリー書きにくいな^^;
両方とも賞を獲った作品なんだよね。
共通点は、片親に育てられたって言う事かな。
でも、両親も子どもも結構奇抜な感じで、面白いよ^^いい人たち。
「サイドカーに犬」の洋子さんもなかなか良かった。
この人の作品は、これからも読んでいきたいと思うね。

〈文芸春秋 2002.1〉H14.10.8読了

てるてる坊主の照子さん なかにし礼4

てるてる坊主の照子さん〈上〉
てるてる坊主の照子さん〈中〉
てるてる坊主の照子さん〈下〉

太平洋戦争勃発中に結婚をした岩田春男と照子。
2人の間には春子、夏子、秋子、冬子という4人の娘がいた。
夫婦はパン屋を営んでいるが、照子の案で始めたテレビ付きの喫茶店「シャトー」が大当たり。
また、春子と夏子がスケートを始め、その才能が開花され始める。

2004年3月〜9月に放送された「てるてる家族」の原作本です。
これ、好きよ。
ドラマがもともと凄くすきなのよね。
視聴率はあんまり良くなかったみたいだけど、良かったと思うよ〜私は。
まあ、実際にあった話も入っているしね。
肝っ玉母さんだよねぇ。
こういう人がいるから、こんな明るい家庭が出来るんだろうなぁ。

〈新潮社 2003.8〉H16.5.16読了

MISSING 本多孝好4

243d2f7b.jpg「眠りの森」
私は昔住んでいたこの地で飛び降り自殺を図った。
しかし、少年に助けられて自分は助かった。
高校教師だった私は両親を事故で失った。
飛び出してきた子どもを助けるため、自らが犠牲となってしまったからだ。
それからは孤独をなくせずに生きてきた。
生徒、京子も同じような境遇を抱えていた。
2人の関係が深くなるまでに、そう時間はかからなかった。
「祈灯」
僕は妹の真由子と東京で2人暮らしをしている。
妹は”幽霊ちゃん”を僕に紹介した。
幼い頃に妹を失い、ずっと自分が妹だと思い込んでいる。
妹は心に深い傷を持っている。それが幽霊ちゃんと何かをつなげていたのだろう。
僕は、幽霊ちゃんに疑問を持った。
「蝉の声」
僕は祖母に頼まれて、相川さんというおじいさんについて調べることになる。
調べていくと、相川さんは吉村愛という高校生の女の子の尾行を男に頼んでいた。
相川さんはなぜ、そんなにもそのこが気になるのだろうか。
調査を進めていくうちに、相川さんの秘める想いを知る。
「瑠璃」
僕には4つ上の従兄弟ルコがいる。
自分の考えたことには即行動というルコに僕はいつも振り回されてきた。
でも、ルコのことは好きだった。
僕が16歳のとき、ルコが訪れた。以前とは雰囲気の変わったルコ。
僕に相談を持ちかけた。
「彼の棲む場所」
僕は18年ぶりに高校の同級生と再会した。
とても真面目で男にも女にも人望があった。
だが彼には暗い影があった。彼はいつもその影に覆われている。

最後がミステリアスで怖い感じがしたけど、それ以外は凄くよかった。
どの作品の人物も、愛する人を失っている。
タイトルはそういう意味なのかな?
どれも切なくて、どれも感動する。
その作家は初めて読んだけど、気に入ったよ。
また、ちょこちょこ読んでみようかな^^

〈双葉文庫 2001.11〉 H15.4.26読了

砦なき者 野沢尚3



砦なき者

報道番組「ナイン・トゥ・ナイン」で死なせてほしいと頼んだ女性を追った。
それを果たされたことを見つめる一人の青年がいた。
その後、売春の元締めとして登場した女子高生が全裸で首を吊った。
恋人を番組に殺されたと訴える青年、八尋樹一郎の姿は誰もが感銘を受けた。
その邪悪な正体に気付いたのは、砦を追われたもの達。
真相を探る。

おもしろかったけど、ちょっと最後が納得いかなかったかも。
過程が面白かったなぁ。
どうなるのどうなるの?っていう感じで読んでいたよ。
いや〜でも、信仰心って恐ろしいね。
宗教に没頭するのって、悪いことではないと思うけど、
そのこと以外考えられない!までいくと、だめだろうなぁ・・・

〈講談社文庫 2004.2〉 H17.4.11読了
自己紹介
苗坊と申します。
生まれも育ちも生粋の道産子。読書とゲームとマラソンとV6を愛してやまないオーバー30です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。
過去記事にもTB、コメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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