苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

辻村深月

すきっていわなきゃだめ? 恋の絵本 辻村深月5



こんなにくるしいこの気持ちは「すき」?
「すきなひといないの?」とみっちゃんにきかれた。
わかんないっていったけど、ほんとうはこうくんがすき。
辻村深月と今日マチ子が描く、みずみずしい「好き」の風景。

桜庭さんの絵本は色々考えてしまったけど、辻村さんの絵本はするすると内容が入っていきました。まさに絵本。
でも、辻村さんらしい仕掛けというかどんでん返しがありました。
そう思うということは、私の中の固定観念がまだあるということなんでしょうね。
爽やかな、青春よりも少し前の甘酸っぱい恋の絵本でした。

<岩崎書店 2019.5>

小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記 藤子・F・不二雄 辻村深月5



月面探査機が捉えた白い影が大ニュースに。
のび太はそれを「月のウサギだ! 」と主張するが、みんなから笑われてしまう…。
そこでドラえもんのひみつ道具 〈異説クラブメンバーズバッジ〉を使って月の裏側にウサギ王国を作ることに。
そんなある日、のび太のクラスに、なぞの転校生がやってきた。

ドラえもんの映画の原作を書かれるなんて、本当に凄いですよね。
辻村さんの作品で1番最初に読んだのが「凍りのくじら」だったので、最初からドラえもん好きなのは知っていましたから^^最初に知った時は良かったねー!って思いましたよね。何だか友達のような感じですみませんが^^;
私は映画は見ていないのですが、原作を読んでいるだけでドラえもんたちが頭の中で動き出すんですから不思議です。そしてこの物語はオリジナルなのに、今までのドラえもん作品が散りばめられているような気がして、辻村さんのドラえもん愛を改めて感じました。雲の王国や魔界大冒険、日本誕生、鉄人兵団などなどを彷彿とさせるシーンがあった気がします。それが凄いなと思いました。
ルカとのび太の友情も良かった。そしてみんなで力を合わせて悪と戦うところも良かった。
そして、最後にルカたちが選んだ決断。涙ものですね。でも、きっとそれで良かったんだと思います。
今更ながら映画も観たくなりました。
自分が創り上げた物語が映像化されて、それが大好きなキャラクター達・・・なんて、一体どんな気持ちなんだろう。辻村さんの感想は聞いた気がするのですが、読み終えた今、もう一度聞きたい気がします。

<小学館 2019.2>2019.6.26読了

傲慢と善良 辻村深月5

傲慢と善良
辻村 深月
朝日新聞出版
2019-03-05


婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。
生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。
2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な"恋愛"小説。

婚活がテーマのこの作品。男性目線での婚活は珍しいかもしれないですね。そういえば「クローバー・ナイト」も男性目線でした。
架は社交的でイケメンでモテたから、結婚しようと思えばいつでもできるしまだまだ遊んでいたいみたいな感覚をずっと持っていたんでしょうね。それはそれで仕方ないとは思います。別に悪いことをしているわけではないし。でも、だからこそ結婚というものに直面すると尻込みしてしまったんでしょうね。
読んでいて久しぶりに辻村作品で心をえぐられていると思いました^^;
私は架の友達と真実なら真実に近いと思うんですよね。進学先も就職先も自分で考えましたけど、恋愛に関しては同じような感じで、きっと真実のように嘘を付いたとしても同じようにヘタな嘘だと馬鹿にされるタイプだと思います。真実が相手と結婚できるかどうかの決め手に関して回想するシーンがありましたが、それはとてもよく分かりました。喋り方、食べ方、服装、ずっと一緒にいると思ったら多分気になるし、ましてや全然喋ってくれないとかそれ無理!と私も思います。
にしても、真実の母親は本当に虫唾が走りましたよね。真実を世間知らずにしたのは母親のせいですよね。でも自分のせいだとは認めないし多分気づいていない。そして誰よりも視野が狭い。今問題になっていますよね。子供が考えなければならないことを親が先回りしてやってしまうから子供が自分で考えて選択するということが育たないとか。それに甘んじていた真実も問題ではありますけど、でも親の問題です。真実が家を出る決意をしたのは良かったと思いました
架に関してはうーん…まず女友達がダメでしたね。最初から最後までダメ。何様のつもりなんだろう。真実と違う世界に生きているのは分かるけど、2人の関係に土足で入り込んでいく資格はないですよね。元カノですらないのに。真実が自分と一緒にいる時より楽しそうに見えて嫉妬するとかわかります。自分は呼び捨てで呼ばれないのに呼ばれている。呼んでいる。それにモヤモヤする気持ちは凄く分かりました。
私は合コンもやったことがあるようなないような感じだし、婚活をしたこともないけど、色んなことが見えてきてもうやめてー!と思いつつ読む手が止まりませんでした^^;
私は何もしないでこの年になったけど、これで良いんだろうか…いや、そもそも結婚願望ないんだけど…とかとかとか…えぐられました・・・。
架も真実も正直あまり好きではなかったですが、真実が姿を消したことで2人ともが自分の人生や2人で過ごした時間を見つめ直すことが出来たから、良かったのかなと思います。
最後も本当に良かったです。素敵なエンディングでした。
そして、辻村作品でのリンクもありましたね。この雰囲気凄く読んだことがある…と気になりながら読んでいたのですが読んだ後に他の方の感想を読んで気づきました^m^

<朝日新聞出版 2019.3>2019.5.13読了

噛みあわない会話と、ある過去について 辻村深月

噛みあわない会話と、ある過去について噛みあわない会話と、ある過去について
著者:辻村 深月
講談社(2018-06-14)
販売元:Amazon.co.jp

“男を感じさせない男友達”ナベちゃんが結婚するという。大学時代の仲間が集まった席で紹介されたナベちゃんの婚約者は、ふるまいも発言も、どこかズレていて…。「ナベちゃんのヨメ」ほか、全4作の切れ味鋭い短編を収録。

収録されている4編を読んで、私は今まで発言したことで誰かを傷つけてはいないだろうか。と思いました。よく言いますよね。いじめていた人は覚えていなくても、いじめられた人は覚えているって。
私はどちらにも属さない傍観する人間だったと思いますけど、少しだけいじめのようなものを受けていたことがありました。そこまで酷くはないけど。結局私を罵っていた同級生は何事もなかったかのように同じ時間を中学まで過ごし、大人になって偶然再会しても全く覚えていないようで、人間関係ってそんなもんだよねーと思ったり。他人なんだから会話も過去も噛み合わないのはまあ当然と言えば当然なんですよね。
「ナベちゃんのヨメ」
始めは主人公たちと同様、ナベちゃんのヨメはやばそうだとか、結婚式の余興の頼み方がおかしいとかナベちゃんは本当にその人で良いのかとか、色々思いましたけど、主人公の言うように、部外者がとやかく言う問題ではないんですよね。実際、ナベちゃんの事は学生時代みんないい人どまりだった。ナベちゃんの気持ちを分かっていつつもはぐらかしていた。悪く言えば甘く見ていた。見下していた。多分それをナベちゃんも気づいていたんだと思う。だから、周りがなんと言おうとナベちゃん夫婦が互いに幸せなら、それはそれで良いんじゃないかなぁと思いました。
「パッとしない子」
美術教師の美穂には、有名人になった教え子がいる。彼の名は高輪佑。国民的アイドルグループの一員だ。しかし、美穂が覚えている小学校時代の彼は、おとなしくて地味な生徒だった。佑と一つだけとある思い出がある美穂は二人で話がしたいと言われて感謝されるのではないかと期待して佑の言葉を待ちます。でも佑から言われた言葉はなかなか辛辣な言葉で見事にしっぺ返しを食らった感じでしたね。佑の言葉の方だけを全部信じるわけではないですが、美穂のような先生ってきっといるだろうなと思いました。私は小学校の先生に関しての思い出はあんまりないですけど、ないってことはわりかし平和だったってことなんでしょうね。確かに有名になってから周りに我が物顔でパッとしない子だったとか言いふらされたら嫌かも。これで美穂はこれからの教師人生が変わったり…はしないだろうな。
「ママ・はは」
「宮辻薬東宮」で既読でした。さらさらっと読み返しましたけど少しホラーですよね。そして何度読んでも成人式の着物のくだりは許せないと思いました。
「早穂とゆかり」
こちらも「パッとしない子」の様にしっぺ返しをくらったような感じでしたね。
最初の同業者との会話でゆかりを悪く言っている雰囲気が嫌でしたね。きっと学生時代もこうだったんだろうなと思うような。早穂は小さい頃から世渡りが上手くて、ヒエラルキーの上位にいるような子だったんでしょうね。そして自分から見て下位にいる子に対して無意識に見下す。
早穂はこれで学習してほしいですね。
私の学生時代はそこまでのピラミッドはなかったと思いますが、それでもいじめまでいかなくてもみんなが見下しているから同じような態度をとっていた子はいたような気がします。いまだにそのことを覚えていて恨まれていたら…そう思ったら少しぞっとしますけど、それでもやっぱり申し訳なかったとも思います。
無意識って怖いですね。そしてたちが悪いです。
この読み終わった後の不快感。辻村作品で久しぶりに感じました。
そうだ、こういうものを書かれる人でした。お見事でした。

<講談社 2018.6>H30.7.14読了

スロウハイツの神様 辻村深月5

スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)
著者:辻村 深月
講談社(2010-01-15)
販売元:Amazon.co.jp

スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)
著者:辻村 深月
講談社(2010-01-15)
販売元:Amazon.co.jp

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー
あの事件から10年。
アパート「スロウハイツ」ではオーナーである脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活を送っていた。
夢を語り、物語を作る。
好きなことに没頭し、刺激し合っていた6人。
空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。

辻村さんの本が好きなのになんで読んでないの!今すぐ読んで!
と、叔母に言われ^^;ようやくようやく読みました。
いやーホントだわ。どうして読んでなかったんだろう。上下巻という厚みに慄いた感は否めませんがそんなことは気にせず読めばよかった。
辻村さんの最近の作品は出る度に読んでいるのですが初期の未読作品までなかなか行けなくて。いろんなところでチヨダコーキという名前を見た気がします。もったいないなぁ。たくさんリンクしていただろうに。
それでもようやく読めたので良かったです。
アパート「スロウハイツ」に暮らす友人たち。コウちゃんと環以外はまだ卵。それでも自分の夢のために頑張っている。未来ある若者たちが悩みながらも前に進んでいく姿は羨ましさも感じました。狩野も正義もスーもみんな頑張っていた。
それでもこの物語は、コーキと環の物語だったんですね。たくさんの伏線が最後に回収された時、涙が出ました。環と桃花が経験した幼い頃の出来事。それを支えてくれたチヨダコーキの作品。環が一方的にコウちゃんの事を好きなんだと思ったら…。なんですかもう…。お互いが大事にしすぎてて、結ばれないのかな。でも、二人は恋人同士になるというのは違う気がします。お互いが進む道を尊重しあうこの形が良いのかなぁと思います。
それにしても黒木のコウちゃんエピソードが回収されるなんて…びっくりです。
コウちゃんが環に行った「お久しぶりです」という言葉。全てが明らかになってから読むともう感動してしまって、言葉になりません。
ようやくだったけど読めて良かったです。一生懸命に仕事をする姿、夢を追いかける姿、私も胆に銘じます。

<講談社 2010.1>H30.7.11読了

青空と逃げる 辻村深月

青空と逃げる (単行本)青空と逃げる (単行本)
著者:辻村 深月
中央公論新社(2018-03-20)
販売元:Amazon.co.jp

深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めた――。
辻村深月が贈る、一家の再生の物語。読売新聞好評連載、待望の単行本化。

新聞で連載されていた作品だったんですね。
最初、本の分厚さに驚いたのですが面白くて読む手が止まりませんでした。
夫の拳が起こした交通事故により、東京から逃げることとなった早苗と力。
日本全国縦断…横断?色んな所へ渡っていきましたねー。
拳が起こしてしまった事故から派生した出来事のせいで2人は逃げることになってしまったのだけど、途中でミステリ要素も出てきて驚きました。そこはやはり辻村さんですね。そのミステリ部分も気になるし、2人はどこまで逃げ続ければいいのかも気になるし、読ませますね^^
早苗が日本全国を逃げつつも生きる道を見つけて働いている姿は結構かっこよかったです。力が主婦としてではなく働く母親を見てみる目が変わったのも分かります。やっぱり別府で働いている姿が良かったですね。砂かけのお仕事は本当に大変そう。それでも周りの人たちは本当に優しくて、早苗も楽しそうに働いていて、ずっとこの時間が続けば良いのになと思っていたのですが…やっぱりそうはいかなかったですね。
最初は拳にイライラしてしょうがなかったのですが、やっぱり拳には拳の事情があったんですね。
この逃避行の中で、早苗も変わったと思いますが、力も立派になりましたよね。人に頼るだけではなく自ら動いていく姿は勇ましかったです。
最後に2人が向かった先…地名とタイトルがかかっているのは分かりますが、その場所は舞台に力を入れているのか結構有名な俳優さんが出演する舞台の地方公演で来る場所なんですよね。宝くじ助成ってことで安く観れるし。そこまで考えられていたのかな。なんてことまで考えてしまいました^^;

<中央公論新社 2018.3>H30.6.11読了

かがみの孤城 辻村深月5

かがみの孤城かがみの孤城
著者:辻村 深月
ポプラ社(2017-05-11)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
あなたを、助けたい。
学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

本当に一気読みでした。止まらなかった。
辻村さん、作風が少し変わりましたね。以前書かれていた学生ものとちょっと変わった気がします。やっぱりお母さんになられたからなんでしょうか。
といいつつも、初期作品は読んでいないのもあるのでエラそうなこと言えないんですが^^;
主人公のこころは中学1年生。ある出来事をきっかけに学校へ通うことが出来なくなります。通学していたのは1か月。親は学校ではなく「心の教室」というスクールにこころを誘います。そこで出会った喜多嶋先生がこころにとって印象的な先生で。
王様のブランチでも紹介されていましたが、この喜多嶋先生と中学校の担任の伊田先生という2人の先生が登場します。こころへかける言葉は正反対。それぞれ意図があって言ってるのかなーと思ったのですが、伊田先生に関しては大きな間違いでしたね。自分の立場しか考えていない。生徒の立場に立っていない。本人の気持ちとしては別にこの生徒が学校に来ようがどうしようが別に気にしていない。そんな印象でした。あれはひどすぎる…。でも、通じないんですよね。自分がどれほどこころにとって酷いことを言っているのか、分かっていないんですよね。自分の立場だったらってきっと考えていないから。
喜多嶋先生の事も私は多少怪しんでました^^;ひねくれたやつです。喜多嶋先生は本当に心配していたのに。
こころが過ごした城で出会った似た境遇の中学生たち、そのカラクリについて話す機会があるのだけど、私はその段階で気づいてしまったんですよね。なのに7人が違う方向へ話を進めようとするから、違う!違うよー!!ちょっと聞けばわかることなのにー!!ってイライラしながら読んでました^^;まあそこが早く分かってしまうといけないことだったから良いんですけどね。
読んでいくうちにいろんなことが分かっていって、最後まで読み終えたときに余韻に浸りたくてペラペラ読み返したりしました。全編読んでいてあれ?と思うところがあったのですがきっと伏線だったんですよね。ゲームに関してのこととか絶対書いてあると思うのだけど…探す気力はなく^^;
それでも本当に素晴らしい作品でした。
こころはとても強い子でした。それに今度は力強い味方がいるからきっと大丈夫ですよね。皆もきっと大丈夫。そしていつかきっとまた会える。
幸せな気持ちで読み終えました。

<ポプラ社 2017.5>H29.7.12読了

クローバーナイト 辻村深月5

クローバーナイトクローバーナイト
著者:辻村 深月
光文社(2016-11-17)
販売元:Amazon.co.jp

家族の幸せを守るべく、新米騎士(ナイト)・鶴峯裕が右往左往しながら奮闘中。
ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。保育園に通う一男一女を抱える鶴峯家は、子育てにまつわる数々の試練を乗り越えられるのか!? 直木賞作家・辻村深月が贈る、子育て世代への高らかなエール!

辻村さんの最新刊読みました。内容から何だか不穏さを感じて^^;読むのを一瞬躊躇しましたけども、パパ目線だったのが良かったのかも。そこまであからさまなものはなかったし、読んでよかったです。
辻村さんがお母さんになったからこその作品ですよねー。いやー作風変わりましたよね。初期作品で読めていないのたくさんありますけども。
それにしても…。イマドキは親も子供も大変なんですねぇ…。保活やお受験はなんとなく知っていましたけど、誕生会ってなにそれ…いやー私は全部めんどくさいで片づけちゃうなー。まあそれが全部子どもに影響するって思ったらどうなるかわからないけど…。でもまあ、私は部外者だから何も言えません言いません。
裕は良いお父さんであり良い夫ですね。周りのママ友が良いなーっていうのが分かります。志保との関係もお友達みたいな感じが凄く可愛い。こんな夫婦に私は憧れます。
どの話も最後にオチというか疑惑に対しての答えがちゃんと用意されていてそこはさすがミステリー作家だなと思いました。
でも、最後の話だけ読んでいて終始イライラして腹ただしかったです。親は子供の所有物じゃないんです。志保が親に「この年まで育ててあげた」と言われたことに対して「私が育ててもらってる」って言ったのが素敵だなと思いました。正直母親の行為は不快だし虫唾が走りました。口出ししていいことと悪いことの区別がつかないんでしょうか。
ホント、家族って大事でありめんどくさいものですよねー。最後は本当に志保たちに謝ってほしいと思いました。でもきっと、何に対して謝らなければいけないかなんてわかっていないですよね。
裕が義母に言った言葉が本当にかっこよかった。まさにナイトでした。

<光文社 2016.11>H28.12.29読了

東京會舘とわたし 辻村深月5

東京會舘とわたし(上)旧館東京會舘とわたし(上)旧館
著者:辻村深月
毎日新聞出版(2016-07-30)
販売元:Amazon.co.jp

東京會舘とわたし(下)新館東京會舘とわたし(下)新館
著者:辻村深月
毎日新聞出版(2016-07-30)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
(上)海外ヴァイオリニストのコンサート、灯火管制下の結婚式、未知のカクテルを編み出すバーテンダー…“會舘の人々”が織り成すドラマが、読者の心に灯をともす。大正十一年、丸の内に誕生した国際社交場・東京會舘。“建物の記憶”が今、甦る。激動の時代を生きた人々を描く。
(下)「直木賞の時に帰ってきます」あの日、この場所で交わした約束があった。
渾身の感動長編、堂々の完結。辻村深月が本当に書きたかった物語!
昭和46年、新館への建て替えを経た東京會舘。緊張で肩を震わす舞台女優、東日本大震災の日、直木賞授賞を知らされた青年……
優しさと慈しみに満ちた物語は、ついに終章(フィナーレ)へ

東京會舘、私はこの作品で初めて知りました。東京駅の近くにあるんですね。言い訳になってしまいますが北海道民は東京へ行く際は東京駅ではなく品川駅に降り立つことが多いので^^;東京駅近辺ってあまり行かないんですよね…。
長い長い歴史のある建物ですから、たくさんの方々が関わりいろんな人生の分岐点に立ち会っているんだろうなと感じる物語でした。
何よりも従業員の方々のサービスの素晴らしさ。これに尽きますよね。やっぱり相手が笑顔でいてくれたり優しい言葉をかけてくれたりしたら、ほっとしますし安心しますもんね。
この物語は辻村さんが実際に取材を細かくされたそうですが、東京會舘のHPでも「私の東京會舘物語」というタイトルで実際に利用された方が贈られた言葉が載っていました。ここをもとに取材されたのかな。タイトルもそのままのもありました。こちらも読んで感動しました^^
テレビのインタビューで辻村さんがこちらで結婚式をされたそうで。更に直木賞を受賞された時にそのことを話された時に「もちろん覚えておりますよ。お帰りなさいませ」と言われたとおっしゃっていてもう何だかそれだけで涙が出そうに←
上巻で好きだったのは「灯火管制の下で」ですね。戦時中の結婚式。だからこそのスタッフの皆様の配慮が素晴らしいなと思いました。ほとんど会ったことのない相手との結婚。不安でたまらないですよね。時代もありますけど…そんな中での「きっと。きっと幸せになってくださいね」という言葉。どんなことがあってもその時のことを想い出して頑張れますよね。お話が時系列なので働くスタッフさんが違うお話に登場したりするのもまたいいですね。
下巻の方が現代に近づいてより身近に感じました。
「金環のお祝い」素敵でしたね〜。亡くなった旦那様との思い出とともに金婚式を祝う姿が本当に素敵でした。
「あの日の一夜に寄せて」冒頭のお手紙は本当に送られてきたものだそうですね。東日本大震災の時のあの一夜は実際にあったことなんですよね。自分たちも大変だったでしょうにこういった緊急時での対応も素晴らしいですね。
「煉瓦の壁を背に」いつも芥川賞と直木賞受賞のニュースは見ているのに、その会場が東京會舘だったとは知りませんでした。まあ、今は帝国ホテルですけども。この作品で登場する小椋さんのモデルは辻村さんだろうと思いましたけど「改装前の東京會舘での最後の直木賞受賞」というので調べたらやっぱり辻村さんの受賞は2012年でしたね。受賞作すら忘れてました^^;勝手に「ツナグ」でだと思っていた…。編集者さんが「うちの出版社で経験したことのないことを経験させてくれてありがとう」みたいなことが書かれていて、辻村さんの受賞作もあまり受賞したことがない出版社だったのかなと思ったらそこは違いました^m^でも違う賞ではそういうことがあったのかもしれないですね。
小椋さんの両親のことは私は最後まで納得できなかったですし許せなかったです(私が)それでも、一応は和解出来て良かったねと思いました。「直木賞の時に帰ってきます」と辻村さんはおっしゃっていないと思いますが^^;でもきっと結婚式をされた時に今度は直木賞を受賞した時に…とは思われたかもしれないですよね。あれ、インタビューで言っていたかな。
最後の結婚式のお話も良かったです。上巻に登場した方も出てきて集大成のようでしたね。
東京會舘は今は改装中で平成30年でしたっけ。改装してからになっちゃいますけど、一度行ってみたいなと思いました。

<毎日新聞出版 2016.7>H28.10.2読了

図書室で暮らしたい 辻村深月5

図書室で暮らしたい図書室で暮らしたい
著者:辻村深月
講談社(2015-11-10)
販売元:Amazon.co.jp

作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいもの…etc.すべてが詰まった、読むと元気になれるエッセイ集!

いやー…面白かった…。
以前出版されたエッセイの「ネオカル日和」も面白くて私好みだったので、今回も絶対に面白いだろうなぁと思っていたのですが、やっぱり面白かったです(語彙力)
今回は色んな雑誌や新聞で書かれたものを集約された作品のようで、内容もバラエティに富んでいましたよね。
そしてお子さんのお話も多かったですね。先日テレビで第2子を妊娠中だとおっしゃっていました。
上のお子さんは3歳か4歳くらいかな。可愛い盛りですよね〜。
作家さんとしてのお話で印象的だったのはカリスマ書店員さんのお話でした。
一時期なんにでもカリスマって付いていましたよね^^;
でもこちらに書かれていた方は本当にそう呼んでもいいほどの書店員さんでした。
サイン会で憧れの作家さんの前で緊張しないように、会話をしてくれるとか、さりげない気遣いが素晴らしすぎます。私はサイン会に行った事はないんですけど、こういうことしてくれるのは嬉しいですよね。
あとはお友達で好きなタイプが「本を読んでいるのが似合う人」の結婚式の話が凄く好きでした。自分の結婚式にも本を持ってるなんて!…でも、確かに待ち時間多そうだし1冊くらい持っててもいいかも・・・なんて、思ったりしました。予定は全くありませんけど^m^
辻村さんの好きなものに関しては細分化すると違うんですけど大まかにすると似ているので^^
分かるわかる!っていう部分がたくさんありました。それは世代が近いこともあるのかなぁと思ったり。松本洋子さんの漫画、私も読んでいました。なかよし読者だったので^^私が読んでいたのは「闇は集う」というシリーズだったんですけど、ホラーなんですが切なさもあったり、好きな漫画家さんでしたねー。
それからジョジョ!私の弟が全部買っていて、読め読め言っていたのを思い出しました。私も辻村さんと同じくグロテスクでなかなか入れなかったんですけど^^;私は乙一さんがジョジョの小説を出されたことで読む気になりました。懐かしいな。
それから進研ゼミのお話。
私も幼稚園から高校までチャレメだったので(チャレメなんて言葉初めて知りました^^;)こちらも懐かしかったです。通信だからどうしてもサボってしまったりしていたこともあったんですけど、付録としてついて来た漫画やお話を私も読んでいたなぁと思いました。
そうそう、私が通っていた高校に進研ゼミの社員さんが講演に来たことがありまして。名前を聴いたことがあるなぁと思ったら小学校6年生の時のチャレンジの国語の先生だったんです。あだ名も覚えていました。先生はイラストでしか知らなかったのでご本人を拝見して何となく面影があって、懐かしかったなぁ。
なんてことも思い出しました。
そして、辻村さんは素敵な人たちと出会って恵まれた人なんだなということも読んでいて凄く感じました。家族も友人も作家としてかかわった人もママ友さんも。
でもそれは辻村さん自身が素敵な方だからなんだろうなとも思いました。
凄く濃厚で読んでいてずっと楽しかったです。

<講談社 2015.11>H27.12.9読了

きのうの影踏み 辻村深月4

きのうの影踏み (幽BOOKS)きのうの影踏み (幽BOOKS)
著者:辻村 深月
KADOKAWA/角川書店(2015-09-26)
販売元:Amazon.co.jp

子どもの頃、流行っていたおまじないは、嫌いな人、消したい人の名前を書いた紙を十円玉と一緒に十日間続けて賽銭箱に投げ込むことだった。ある日、子どもたちは消えた子どもについて相談していて……(「十円参り」)。あるホラー作家が語る謎のファンレターの話を聞きぞっとした。私のところにも少し違う同じような怪しい手紙が届いていたからだ。その手紙の主を追及するうちに次々と怪しいことが連続し……(「手紙の主」)。出産のため里帰りしていた町で聞いた怪しい占い師の噂。ある日、スーパーで見知らぬ老女を見かけた瞬間、その人だと直感し……(「私の町の占い師」)。
怪談専門誌『Mei(冥)』に連載した作品ほか、書き下ろしを収録した全13篇。人気絶頂の著者が、最も思い入れあるテーマに腕をふるった、エンターテインメントが誕生しました。

昔からありますよね。おまじないとか怖い話とか。私が小学生に流行ってたのはトイレの花子さんかなぁ。そこまでキャーキャー盛り上がってはいなかったけど^^;
どの短編もぞぞっと背筋が凍るような作品でした。「ふちなしのかがみ」を思い出しました。
でも、1作だけ辻村さんの名前が出てきたんですけど、あれは実話だったのかなぁ。
この話はそこまで怖くなかったです。
1番怖かったのは「ナマハゲと私」かな。怖すぎました・・・。

<角川書店 2015.9>H27.11.1読了

朝が来る 辻村深月4

朝が来る朝が来る
著者:辻村 深月
文藝春秋(2015-06-15)
販売元:Amazon.co.jp

「子どもを、返してほしいんです」親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。電話口の女が口にした「片倉ひかり」は、だが、確かに息子の産みの母の名だった…。子を産めなかった者、子を手放さなければならなかった者、両者の葛藤と人生を丹念に描いた、感動長篇。

辻村さんの新刊。楽しみにしてました。続きが気になって気になって、あっという間に読んでしまいました。もったいなかったー。
辻村さん、お子さんが出来てから家族がテーマの作品が増えましたよね。前作は「家族シアター」ですし。自分が母という立場になったからこそ書ける作品なんだろうなと思います。
王様のブランチであらすじが少し紹介されていて、その気になる締め方はミステリ風味だったのですが、内容はミステリではなかったですね。
子どもが欲しくても出来ない人、子供が欲しかったわけではないのに出来てしまった人。
どうしてみんなが望む様にならないのかなと思います。
第一章と第二章は朝斗の育ての親栗原佐都子目線。第三章と第四章は朝斗の生みの親片倉ひかり目線で描かれています。
佐都子と清和の不妊治療の場面は読んでいて辛かったな。細かく取材されたんだろうなぁと思いました。初めは清和の他人事の雰囲気が凄く嫌でした。あさイチを見てそういうテーマをたくさん見てきたからかもしれない。結婚してないのに微妙に詳しくなってるもんだから^^;あんたが原因かもしれないんだよ!奥さん1人に抱え込ませないでよ!と思って読んでましたがすぐにその想いは消えました。朝斗が家族になってからの清和は別人ですね。
佐都子の母親の明け透けな言葉は嫌でしたねー。自然に子供が出来るのは34歳まで。そうやって年齢でぴしゃっと言われたら、私はショックだなぁ。子供は34歳までに産まないといけなくて、じゃあ33歳くらいまでに結婚しないといけなくて、それなら32歳までに彼氏を作らないといけなくて…って、人生を逆算するの私は嫌です。
私は結婚願望が無くて子供も欲しいと思ったことはないけど、でもきっと結婚をすることになったとしたら、同じようなことに直面することになるんだろうなとも思ったり。他人事とは思えませんでした。
最初、モンスターペアレントの話かと思ってドキドキしました。そういうお話なら読みたくないななんて思ってしまったのだけど。違ってよかった。でも、そうやって佐都子たちが朝斗を信じてまっすぐに育ててきたから、朝斗もちゃんといい子に育っているんでしょうね。
そしてひかりの章。
最初は身から出た錆とはいえここまで追い詰められる結果となってしまったのはあまりにも不憫だと思います。
子どもが出来てしまったことはひかりにも原因はありますが、相手だって悪い。
それに、親は最後までひかりという人間を一人の人としてとらえていなかった気がします。自分の保身なのか何なのか…。
子どもが子どもを産んで、その子どもが引き取られていなくなったからって全てが元通りになんてなるわけないですよね。お母さんなんて自分だって子供を産んでいるんだから辛さが分かるでしょうに。そして子供を産んだばかりの子供に高校受験の話をするって言うのも何だか気持ち悪かったなぁ…
まあそう思ってしまうのは私が親の目線に立ったことがないからで親の立場から見たら仕方ないのかもしれないですけど…
それでもちゃんとひかりという一人の人間と向き合うことがどこかにあればまた違ったんじゃないかなと思うんだけどなぁ。
それに、日本は性の部分をやたら隠そうとしますよね。汚らわしいもの、恥ずかしいもの。だから間違った知識を持った若い人が思わぬ妊娠をしたりしてしまうのだとも思います。いきなり変えるのは無理でも、望まぬ妊娠をして子供や産んだ母親が傷つかないために少しでも変えていった方が良いと思うなぁと、改めて思ったりしました。
ひかりの立場はもうこれからやってこないと思うけど、佐都子の立場はもしかしたらやってくるかもしれない。考えさせられる作品でした。
ラストは良かったけど、でもここで終わり!?とも思いました。
ひかりにもようやく「朝が来る」兆しが見えてきたけど、現状は何も変わっていないですから。未成年ではなくなったけど、まだ21歳で若いのだから、少しでも前を向いて生きていってほしいなと思いました。
大声で泣いているシーンは、ようやく心を許して泣ける相手を見つけられたんだとこちらも涙が出そうでした。

<文芸春秋 2015.6>H27.7.27読了

家族シアター 辻村深月5

家族シアター家族シアター
著者:辻村 深月
講談社(2014-10-21)
販売元:Amazon.co.jp


オススメ!
お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも、娘も、息子も、お姉ちゃんも、弟も、妹も、孫だって―。ぶつかり合うのは、近いから。ややこしくも愛おしい、すべての「わが家」の物語。

まさか2編も既読とは…!ちょっとショック。それでもいろんな家族の形があって、近いからこそ大っ嫌いで大好きで。家族って難しいですよね。どのお話もあったかいなと思いました。
「「妹」という祝福」基本姉と妹って性格は正反対ですよね。って一概には言えませんけど^^;うちは典型的にこんな感じです。私はオシャレとか化粧とか、そんなものに手を出したのは20歳を超えてから。妹はなんかキャピキャピしてました。この本と違うのは姉が独身で妹が人妻ってことっすかね←私は妹が結婚するまで正直妹の事は大嫌いだったんですけど。でも今は普通の姉妹になっているから不思議な感じ。って私の話になってしまった。
「サイリウム」なんか読んだことあるなぁと思ったら、2年前に読んでいました^^;バンド命の姉とアイドル命の弟。お互いにバカにしてましたよねー。2年前に読んだときはひたすら弟目線で姉の言葉に勝手に傷ついていたのですが^^;お姉さんのバンド命を抜かしたら私は弟にこんな感じで思われてるんだろうなぁと思ったもので(弟と妹がいるんです…)今はどうかわかりませんけど、弟がKARAの事を好きになり私が「少女時代は好きじゃないの?」と聞いたら「俺は韓国の歌手が好きなんじゃない。KARAが好きなんだ」と言われたことがあり「その言葉、V6とジャニーズに変えてそっくりそのまま返してやるよ」と言ったことがあります^m^まあ、持ちつ持たれつってことですよね←
「私のディアマンテ」お母さんが何だかふわっとした感じの人でしたねー。世間知らずというかなんというか…この世間知らずなお嬢様っぽいところに旦那は惚れたんでしょうかね。娘のイライラ凄くわかります^^;でも、娘が直面した問題の部分ではお母さんの言葉が温かくて芯が通っているなと思いました。素敵なお母さんでした。
「タイムカプセルの八年」こちらも既読でした。あまりにも最近読んだので冒頭で気づきました^^;読み返しましたけどやっぱり素敵なお話でした。
「1992年の秋空」こちらも可愛らしい話だったなぁ。はるかとうみかがお互いに羨ましがっているのとか、すっごく可愛かった。将来が楽しみな2人でしたね。今の2人が知りたいです^^
「孫と誕生会」おじいちゃんと孫の関わりが微笑ましかったです。私は祖父をどちらも7歳の時に亡くしていて2人とも入退院を繰り返していたのでちゃんと会話した記憶がないんです。だからこういうの良いなぁと憧れました。
「タマシイム・マシンの永遠」これは辻村さんの馴れ初めじゃないよね^^;と思いながら読みました。タマシイムマシンが出たときの事、解説してくれたのであのお話かとそこはすぐにわかりましたが、その秘密道具の名前までは覚えていなかったなぁ。流石辻村さん。お話もとっても素敵!!もしも間違って私に子供が出来たら、もしかしたらこの子は中身がもう大人で自分を観察しに来たのかもしれないと思いながら子育てをしてみたいと思います^m^

〈講談社 2014.10〉H26.12.4読了

ハケンアニメ! 辻村深月5

ハケンアニメ!ハケンアニメ!
著者:辻村 深月
マガジンハウス(2014-08-22)
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オススメ!
伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。プロデューサー有科香屋子が渾身の願いを込めて口説いた作品だ。同じクールには、期待の新人監督・斎藤瞳と人気プロデューサー行城理が組む『サウンドバック 奏の石』もオンエアされる。ネットで話題のアニメーター、舞台探訪で観光の活性化を期待する公務員…。誰かの熱意が、各人の思惑が、次から次へと謎を呼び、新たな事件を起こす!anan連載小説、待望の書籍化。

あぁ・・・好きだ。こういう感じ。大好きです。
しかも装丁画がCLAMPさんじゃないですかぁぁぁぁ!!!魔法戦士レイアースは漫画もアニメも見てましたよ!「X」も読んでたよ!!
この作品は連作短編集で三人の女性が主人公です。「王子と猛獣使い」はプロデューサーの有科香屋子、「女王様と風見鶏」は監督の斉藤瞳、「軍隊アリと公務員」はアニメーターの並澤和奈。
アニメ界で働き闘う女性たち。女性だからっていう悩みというよりはアニメと自分との関わりの方が大きかったかなぁ。
今ではアニメはいろんな風に捉えられるようになって、偏見の目もあると思います。実際この作品の中でもそういう風に捉えている人がたくさんいました。
でも好きなものは好きなんだからしょうがない。そして、それに誇りをもって辛くて大変だけどでも好きな仕事に就いている。それってすごく羨ましいことだと思います。
三者三様、様々な悩みがあったけど読んでいて大変そうだけど羨ましいと私は思いました。そこまで情熱を持って働けるっていいなって。特に好きだったのは「王子と猛獣使い」だけど、話の展開が面白かったのは「軍隊アリと公務員」でした。最後がありえねー!と思いつつも凄すぎて鳥肌が立ちました。面白かった〜
和奈ちゃんなんて非リアで宗森に対してリア充が!って愚痴ってたけど、なんだよ、予想はしてたけどめっちゃリア充になってんじゃんか。けっ←
有料さんは凄くやり手でかっこいいけどホント天然さんだねーもったいない。最終章の王子との会話は吹き出しましたよ。漫才みたい。あれ本気?^m^
話ももちろん凄く面白かったんだけど、凄く偏った読み方かもしれないけど、偏見と闘っている彼女たちが良いなって思ったんですよね。
この作品はアニメが大好きで大好きでたまらない人たちの物語。
でも、これは私が好きで好きでたまらないことにも当てはまると思うんです。仕事にはならないけど。
好きで好きでたまらなくて、ただそれだけなのに人によっては偏見の目で見て蔑んだりする。嫌な思いを私は高校生の時からたくさんしてきました。最近も職場の同僚の悪気ない言葉に傷ついたりもしました。悪気がなくて傷つける言葉を言うって1番たちが悪いと思うんです私←
そう思っている私に、王子が言ってくれました。その言葉で私は凄く救われた気がして。職場で休憩時間に読んでたのに涙が出そうになって危なかったです^^;
実際、私は社会人になって辛くて辛くて死にたくてたまらなかった時にあの人(なぜか名前は伏せる)に救われました。心のよりどころがあるって凄く幸せなことだなと改めて噛みしめながら読みました。
以前抜粋したら図書館司書なのに抜粋するのはどうなんだって言われたことがあるので最近あまり書いてなかったんですけど(もう司書じゃないけど)、後で追記でちらりとかこうかな・・・。
あのセリフは、私が大好きなあの人に言ってほしいな。風貌と年齢ちょうどいいと思うんだけど。実際にファンに似たようなこと言ってるからね。
でも、それは私の意見で、この小説を読んで何かのオタクの人は自分の好きなものに当てはめて読めると思うんですよね。だから意見には個人差があると思います^m^
それにドラマ化されたとしてもあの子選ばれないでしょ、絶対←映像化してほしくないけどするんだろうなぁ。anan連載でしょ、お仕事小説でしょ、出てくる女性たちの年齢も20代、30代だから映像化しやすいだろうねーとか今から思ってみる。
私の観点は的外れかもしれないけど、大好きな小説です。
この作品に登場したアニメを見てみたいと思いました。
そして辻村作品の中でリンクがありましたねー。私はその小説は読んでないんですけど^^;でもわかりましたよー

〈マガジンハウス 2014.8〉H26.10.23読了
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盲目的な恋と友情 辻村深月4

盲目的な恋と友情盲目的な恋と友情
著者:辻村 深月
新潮社(2014-05-22)
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これが、私の、復讐。私を見下したすべての男と、そして女への――。一人の美しい大学生の女と、その恋人の指揮者の男。そして彼女の親友の女。彼らは親密になるほどに、肥大した自意識に縛られ、嫉妬に狂わされていく。そう、女の美醜は女が決めるから――。恋に堕ちる愚かさと、恋から拒絶される屈辱感を、息苦しいまでに突きつける。醜さゆえ、美しさゆえの劣等感をあぶり出した、鬼気迫る書下し長編。

あ〜…何か懐かしい感じだ。この痛々しい感じ。心を抉られる感じ。
この物語は2編に分かれていて「恋」は元タカラジェンヌの母を持ち自身も見目麗しい蘭花目線で「友情」は肌に強いコンプレックスを持つ留利絵の目線で描かれています。
「恋」に関しては私には無縁の世界だなーという印象。ひたすら他人事のように読んでました^^;蘭花のように綺麗じゃないし、ここまで恋に溺れることはない。だから蘭花がここまで茂美に惹かれて溺れる意味が分からなかった。客観的に見たらどうしてそんな男に固執するんだろうと思うのだけど、恋は盲目と言いますからねー…。ってタイトルに書いてますけど←
「友情」の方が共感できる部分があったかな。留利絵の顔に対してと男性に対してのコンプレックスに関しては凄く共感できた。
私も自分に自信がない。いじめは受けていなかったけど小学校に入学したばかりの時に5,6年生の見知らぬ男の子に変な顔って笑われたことがある。いまだに覚えてる。自分の顔も体型もぶさいくでアンバランスで、何もかも嫌いだ。男の人に関しても留利絵と同じ。私が男性が苦手で嫌いで信用しなくなったのは社会人になってからだけど。ただ、ここまでの友情は私にはできないかな・・・。私はここまでは出来ない。
共感できるところもたくさんあったけど、留利絵も蘭花も中身が子どものままのような印象を受けました。思っていること言ってしまったこと、分かるけどそこは言わない方がいいんじゃ・・・?って思うところがたくさんありました。
ラストがまさかの展開でまた著者さんにやられたと思ったけど、そういえばこういう作家さんだった。
救いがなかったなぁ・・・ある意味辻村さんらしい。

〈新潮社 2014.5〉H26.6.30読了

島はぼくらと 辻村深月5

島はぼくらと島はぼくらと
著者:辻村 深月
講談社(2013-06-05)
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オススメ!
直木賞受賞、第一作。待望の書き下ろし長編。
母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。
美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。
父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。
熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。
島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。
「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。
故郷を巣立つ前に知った大切なこと――すべてが詰まった傑作書き下ろし長編。

凄く良かった!本当に、良かったー。
読んでいてとても幸せな気持ちになりました。
島に暮らす方々の暮らしを、辻村さんはとても丁寧に取材されたんだろうなと読んでいて感じました。島の人々がとてもリアルに感じたと言いますか…するっと入っていきました。
以前島じゃないんですけど過疎が進む町で若者を受け入れている町がテレビで特集されていました。
シングルマザーの方には仕事を提供して託児所もちゃんと用意されていて。読んでいて思い出しました。
出てくる人たちが本当に素直でいい人達。
冒頭に登場したエセ作家の顛末は新は人が良すぎるだろと思いましたけども、でも有名な脚本家が真実を知って良かったかな。なんて。
朱里は本当に良い子だったなぁ。衣花が親友で良かったと思う気持ちが分かります。もちろん衣花も良い子ですよ。
源樹も新ももちろんいい子。4人とも個性的で性格は違うけど固い絆で結ばれているのが分かります。
個人的に鈍くてさらっと人生の大告白を言っちゃうような新がお気に入りです^^
モトくんもヨシちゃんもフキちゃんも色々抱えているのかもしれないけどだからこそ他人の痛みが分かる素敵な人達でした。
4人はそれぞれの道を歩むと思うけど、結果的にみんな帰ってきてまた4人で一緒にいたら良いなぁなんて甘い妄想をしてます。思うだけタダです。
衣花は島から出ないと分かっていて、それを悲観せずに歩んだ道のりが凄くかっこよかったです。前向きで島の未来が明るく感じます。
心地いい読書が出来ました。私も幸せになれました^^

〈講談社 2013.6〉H25.7.18読了

鍵のない夢を見る 辻村深月5

鍵のない夢を見る鍵のない夢を見る
著者:辻村 深月
文藝春秋(2012-05-16)
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望むことは、罪ですか?彼氏が欲しい、結婚したい、ママになりたい、普通に幸せになりたい。そんな願いが転落を呼び込む。ささやかな夢を叶える鍵を求めて5人の女は岐路に立たされる。待望の最新短篇集。
「仁志野町の泥棒」ミチルはかつての小学校の同級生の律子がバスガイドとして働いている場に遭遇した。一緒に過ごした小学校時代の3年間を思い出していた。その当時、律子の母親にまつわる噂が流れていた。
「石蕗南地区の放火」笙子は36歳。事務職で働いている。昨日、実家の向かいの詰め所で放火があった。上司が気を遣ってくれ、現場へ行くことに。そこには大林と言う男がいた。その男とは以前2人で出かけたことがあった。
「美弥谷団地の逃亡者」美衣は陽次とともに湘南へ来ていた。るるぶを片手に2人は歩いていたがどこかぎこちない。
「芹澤大学の夢と殺人」雄大と出会い、未玖の大学生活は変わった。雄大の大きな夢は本当に大きすぎるけれど、それでも離れられなかった。
「君本家の誘拐」良枝がほんの少し目を離したすきに咲良の入っていたベビーカーがなくなった。

辻村さんの新刊です。以前ライトな作品を読んだので、やっぱりこういうのが辻村さんらしいなぁと思ったり^^暗い。暗いわー。それが良いわー。って思う私は少しおかしいのかしら。まあ、いっか。
それでも出てくる人たち出てくる人たちいちいち共感できなくて困った。共感できる部分も何もなかった。そこまでその人とつながっていたい理由は何?その頑なな理由は何?とあまり執着心のない私は疑問に思うことばかりだった。
「仁志野町の泥棒」お母さんがあんなことをしていて、警察に突き出さないのはなんでだろう。しかも前々から噂があるにもかかわらず。そこが不思議だった。そして高校生になってミチルが律子を見つけた時、あれは完璧に忘れていましたよね。あんなことをしたところを目撃したのに。何だかなぁ。もやもや。
「石蕗南地区の放火」最初は大林にイラッとしたのだけど、だんだん笙子にイラッとしてきました。きっと昔から綺麗だと言われてきて意外と男の人を上から見てきたのかなと。お見合いに関しても何でも会わないで年齢や見た目や肩書で決めているのが何だか嫌だったな。最後は若干いい気味だって思っちゃったりして。ぶちゃいくの僻みです。
「美弥谷団地の逃亡者」出会い系サイトってやっぱり良い印象はありません。もちろんいいものもあって、それでいい出会いをした人もいるとは思うけど。どうして美衣は陽次と一緒にいるんだろうと不思議でしょうがなかったのだけど、最後にその理由が分かった。怖いわー。
「芹澤大学の夢と殺人」もう夢がバカげてる。未玖はどうしてこの男とすぐに別れなかったんだろう魅力なんて何も感じない。多分顔が良いだけでしょ?夢はうわべだけだし、恋愛に関してもどこかおかしいし。別れる別れないの相談じゃなくて決断をどうしてお姉さんに委ねる?読んでいて腹が立った。未玖だってこれから広い世界へ飛び出していく権利があったはずなのに。
「君本家の誘拐」良枝が子供がほしくてたまらないというのは分かったのだけど、それに固執しすぎて周りが見えてなさすぎだなと思った。旦那さんに関しても、周りの友達に関しても。理彩に物凄く心配させていたのに、出産の報告もせず、謝りもしない。どうして謝りもしないのかもわからない感じで。何だか嫌だったな。これに懲りて周りの人の大切さにも気づいてほしいと思った。まあ、結婚も出産もしたことのない私が言う権利はないのかもしれないけど。

〈文芸春秋 2012.5〉H24.5.28読了

サクラ咲く 辻村深月5

サクラ咲く (BOOK WITH YOU)サクラ咲く (BOOK WITH YOU)
著者:辻村 深月
光文社(2012-03-17)
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オススメ!
「約束の場所、約束の時間」
武宮朋彦は陸上部に所属しているが、協調性がなく速ければいいと思っていた。ある日、菊池悠が転校生としてやってくる。彼は現在発売されているはずのないゲームの本を手にしていた。
「サクラ咲く」
若美谷中学1年5組の塚原マチは、自分の意見を主張できない、頼み事を断れない、そんな性格を直したいと思っている。ある日、図書室で本をめくっていると、一枚の紙が滑り落ちた。そこには、丁寧な文字で『サクラチル』と書かれていた。貸出票には1年5組と書いて、消された跡がある。書いたのは、クラスメイト?その後も何度か同じようなメッセージを見つけたマチは、勇気を振り絞って、返事を書いた。困っているはずの誰かのために。
「世界で一番美しい宝石」
一平と拓史、リュウは映画同好会を作り、正式な部にするためにコンクールに出品する作品を制作しようとしていた。ヒロイン役を探していたのだが、一平は「図書室の君」と呼ばれている立花先輩を見つける。しかし先輩は演劇部に所属していたが最近辞めたのだという。

類稀なる辻村さんのライトな作品^^;って言ったら失礼でしょうか。
中高生向けの作品だからというのもありますが、いつもの心を抉られるような痛い感じはありません。
私は読んでいてつらい気持ちになりたくないので^^;幸せな気持ちになりたいので是非とも辻村さんにはこういう作風のものもどんどん書いていただきたいなと思いました。
「約束の場所、約束の時間」皆さんが手を付けまくったタイムスリップもの。真新しい感じはないけど、タイムスリップの部分というよりは友情の部分が重要ですね。何となくだらっと生きていた朋彦だけど、悠と出会った事で人への思いやりを知ることが出来て良かったです。きっと朋彦はどういう形であれ未来を変えることが出来ると思います。
「サクラ咲く」表題作ですね。これが大人向けのだとドロドロしたものが渦巻くんだけど^^;そういう事はなく、爽やかでしたね。マチが人の言う事を聞いてしまうっていうのは学生時代の私だったら分かる。これで断ったら嫌われるんじゃないか、いじめられるんじゃないか。そう思ってしまってつい引き受けてしまうんだよね。おかしいなと思いつつも。だから変われたマチは強いと思う。手紙をやり取りする相手に関しては最初の段階で読めてしまったのだけど、中学生の頃の一生懸命なところがたくさん見えてキラキラしてるなと思いました。
「世界で一番美しい宝石」この作品も良かった。映画同好会の一平と拓史が「桐島、部活辞めるってよ」に出てくる映画部の2人に似てるなーなんて思いながら読みました。地味でクラスの人気者になるのとは違うけど、それでも夢中になれるものがあって、一生懸命な2人。とても輝いて見えました。先輩が演劇部を辞めた理由はきっと深いものだとは思いましたけど、酷いものですね。ああいうのを目指している人たちは、人の気持ちなんて考えないんでしょうね。私も思った。キモイって。最後が何だかすがすがしくて良かったなぁ。素敵でした。

〈光文社 2012.3〉H24.4.26読了

ネオカル日和 辻村深月5

ネオカル日和ネオカル日和
著者:辻村 深月
毎日新聞社(2011-11-25)
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新鋭作家・辻村深月の興味の赴くままに、人気アニメから伝統芸能まで日本の新(ネオ)カルチャーの現場を歩く初のルポ&エッセイ集。各紙誌へのコラムも満載、ショートショート・短編小説を特別収録。

辻村さん初のエッセイ集です。表紙や中でもちょいちょい登場する辻村さんらしいイラストが可愛い・・・。でも、つじむらさん、あそこまでたらこくちびるじゃないような^^;
辻村さんが気になるネオカルチャーを取材されています。
いろいろバラエティに富んでいましたが、NHKの番組とテレ朝の番組について書かれていたのが何だか新鮮。「アメトーーク」を女子会ならぬ男子会だなんて考えたこともなかったけど、確かにたまに女性が入るときはあるけど、基本的に男どもが好きなように楽しそうにしゃべっていますもんね。なるほどなるほど。
そしてポケモン!私もやっていましたよ^^
ポケモンって96年?に発売されたんですけど、最初ってそこまで売れていなかったんですよね。でも徐々に売れていって大ヒットになりましたよね。アニメも割と初めから見ていましたよ。最近のアニメで欠かさず冒頭で流れる「テレビを見るときは部屋を明るくして離れてみてね」っていう言葉をいれるきっかけになった回も見てました。確かにピカピカしてるなと思ったけど私は具合悪くはなりませんでした。
ポケモンの初期のものは私もやっていました。辻村さん、赤・緑って書いてたけど、そのわりとすぐ後に青も出ましたよね。その時の「ポケモンいえるかな?」の歌で登場したポケモンなら言えるけど、もう1つも分からないなぁ。金・銀も途中で止めちゃったし。まさかここまで長く続くゲームになるとは思いませんでした。懐かしいな。
そしてやっぱりドラえもんの話が多かったですね。私は不覚にもなぜか涙しそうなところがたくさんありました。私もたぶん1番最初に観に行った映画はドラえもんだと思います。「ドラえもん・のび太の雲の王国」子供のころに観たときはドラえもんがタンクに突っ込むシーンはただ怖いだけだったのだけど、今見たらドラえもんが自分の責任だと犠牲になるシーンに涙すると思う。そのシーンを辻村さんも書かれていて嬉しかった。植物星大使のキー坊の話も出てきて流石と思った^^;辻村さんが一人で観に行ったという「ブリキの迷宮」も映画館に観に行きました。そのあとテレビで放送されて、録画して何度も見ました。不思議ですよね。ドラえもんって何度見てもいい。何度見てもいろんな絆や優しさが見えてステキだって思うんですよね。
辻村さんは自分のヒーローはのび太だって言っていたけど、それも共感できる部分がたくさんあってテンションが上がりました。私にとってはヒーローまでは行かないけど^^;「のび太の結婚前夜」のしずかちゃんのお父さんの言葉は私も感動しました。そして映画化されたほうで描かれたのび太が土手に寝っころがって言った台詞。私は知ってますよ、辻村さん^^ちょっと思い出すだけでもうるっときます。
私は辻村さんほど詳しくはないけど、映画はほとんど見ているし、漫画も全巻うちにあるので割と知っているほうだと思います。だから辻村さんのおっしゃっている細かい部分も理解できてうれしかったです^^
そして大山のぶ代さんとの対談!良いな〜。大山さん大好きです^^私も「ぼく、ドラえもんでした。」を読みました。私もなるほどと思うところがたくさんありましたし、この本を読んで大山さんがさらに大好きになりました。
他にも辻村さんが読まれた本や、観た映画についても書かれていてとても興味深かったです。やはり小さなころから読書家で、小説も昔から書かれていたんですね〜。
短編小説も面白かった!
そして最後に知った真実。辻村さんご結婚されていたんですね!さらに出産もされていたんですね。わ〜わ〜わ〜!ビックリ!おめでとうございます!ってもう遅いですね^^;
エッセイをあまりかかれない方だとわからないですから。びっくりしました。でももう育休すら終えられていて春に新刊が出るらしいですね。。。凄い。
お母さんになられてからの辻村さんの作品も楽しみにしています!^^

〈毎日新聞社 2011.11〉H23.12.20読了

水底フェスタ 辻村深月4

水底フェスタ水底フェスタ
著者:辻村 深月
文藝春秋(2011-08-24)
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村も母親も捨てて東京でモデルとなった由貴美。突如帰郷してきた彼女に魅了された広海は、村長選挙を巡る不正を暴き“村を売る”ため協力する。だが、由貴美が本当に欲しいものは別にあった―。そしてフェスの夜に事件が起きる。

う〜ん・・・う〜ん・・・どう表現したらいいのでしょう。難しいです。
辻村作品を全部読んでいるわけではないので間違っているかもしれませんが、今までの辻村作品とテイストが少し違う気がします。
辻村さんの書かれる学校生活は女子生徒の心理戦が散りばめられている気がするのですが、今回の主人公は高校生の男の子。
その広海が始めは、とても素直で真っ直ぐでキラキラしてたと思う。良い子だなとおもった。
でも、由貴美と出会った事で・・・。良かったのかなぁ。悪かったのかなぁ。
広海はいいように使われたような気もするのだけど・・・う〜ん。
結末は置いておいて、由貴美が帰ってきて行おうとしていること、村と言う小さな世界での闇、もう読んでいて純粋な広海がどうなっちゃうんだろうってそればかりが気になって読む手が止まらないような読み進めたくないような(どっちだ)
展開がどうなって行くのだろうと気になってしょうがなくて結局読むのが止まらなかったのだけど、2人のことがバレたあたりからは広海以外は誰が本当のことを話しているのか分からなくてただただ気持ちが悪かった。
広海の母親の言葉や行動が気持ち悪くて虫唾が走ったのだけど、素敵だと思っていた父親の本当の顔が見えてきたらその行動も仕方がないのかと思ったりもして。でも嫌いだったけど。
村と言う隔離された空間での異様な人々の連帯感が気持ち悪くてしょうがなかった。
もう村全体が一種の宗教のようでした。
1番まともで冷静だったのは、達哉だったのかもしれないですね。
達哉の不器用な優しさが分かった時、私もとても切なくなりました。
きっと、お互いに1番の理解者だったんですよね。
最後はここで終わりかよ!ってびっくりしました。
う〜ん・・・う〜ん・・・。
あ〜!!もやもやする!
辻村作品では今までにない読了感で、正直戸惑っています^^;

<文芸春秋 2011.8>H23.9.30読了

オーダーメイド殺人クラブ 辻村深月5

オーダーメイド殺人クラブオーダーメイド殺人クラブ
著者:辻村 深月
集英社(2011-05-26)
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中学二年のふたりが計画する「悲劇」の行方
親の無理解、友人との関係に閉塞感を抱く「リア充」少女の小林アン。普通の中学生とは違う「特別な存在」となるために、同級生の「昆虫系」男子、徳川に自分が被害者となる殺人事件を依頼する。

ネタバレあります

全体の8割ぐらいまで、読んでいるけどつづきを読みたくないって言う状態が続いてました。
私は学生のこういう感じ、読むのが嫌だ。1ページ目から読むのをためらったくらい。
辻村さんの書かれる学生はこんな感じだったっていうのを忘れてた・・・。最近学生ものを読んでいなかったから・・・。
そもそもアンという主人公の考え方が始めは嫌いでした。芹香や倖という2人の友達と一緒にいるけど、自分を主張する芹香やどっちにもつく倖を見下しているのが分かったし。徳川のことを気になっているのだけど、昆虫系と言っている時点でそういう人をバカにしているような気がするし。
あの親御さんはいつまでも子供を子供としか思ってないような気がするからそこはアンの気持ちは分からなくもなかったけど・・・。自分の秘密はいくら親だからって覗かれたくないよね。
そしてなにより、人の機嫌ばかり伺って、たくさんのルールに縛られているリア充の女子たちに腹が立って、不憫でしょうがなかった。
・・・って、酷評しているようですがそうではありません。
私が中学生の時はここまで計算高い人はいなかったかもしれないけど、中学生という大人でも子供でもない時期をここまで痛く書くことが出来るのが本当に凄いなと思うんです。
そして何より読んでいて不快感を感じたのは自分にもそういう経験があったからなんだと思います。自分が悪いわけではないけど話しかけられなくなったから謝ったりとか、皆が話しかけない人にあえて自分から話しかけなかったなとか。本当に自分の傷口をえぐられているような気がしてそれが嫌なんだと思う。
アンは芹香と倖に再び避けられて自分が死ぬ時を待つようになるのだけど、後半は本当に自分の死を決意していてどうなるんだろうとハラハラしました。
最後はいろいろ展開があったのだけど、私はとても好きなラストでした。
残りの2割はとても好きです。
アンは今生きている世界が嫌になっていたのだけど、そこを過ぎたら世界は広いと思うし、自分が生きていた世界は何て小さくて狭かったんだろうと言うことがわかると思うから、最後はほっとしました。
そして実は・・・って言うところにニヤっとしてしまいました。
「東京の住所、教えて」と言う言葉が微笑ましくて、これから新しい広い世界が始まるんだなという前向きなラストがとても良かったです。

〈集英社 2011.5〉H23.7.27読了

本日は大安なり 辻村深月5

本日は大安なり本日は大安なり
著者:辻村 深月
角川書店(角川グループパブリッシング)(2011-02-26)
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一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。憧れの高級結婚式場で、同日に行われる4つの結婚式。それぞれの思惑と事情が臨界点に達した、そのとき―。世界一幸せな一日を舞台にした、パニック・エンターテインメント長編の大傑作。

結婚式を舞台にした4つの物語。
1日に行われる4つの結婚式が上手く交差していてそれぞれの人の感情や想いが見えて面白かったです。
でも、相変わらず痛い感じもありつつ、それでもそれが嫌じゃなくて。
面白かったです。
はじめの結婚式の双子の企みは信じられなかったけど、双子ならではの悩みがあるのかなぁと思いましたが。にしても本当に性格でも何でも、ややこしい人たちでしたね^^;旦那さんもよくあんなややこしい人と結婚するもんです。
でも、この旦那さんなら、この双子と上手くやっていけるんだろうなと思いました。
2つ目のクレーマーははじめは本当に腹が立ったのだけど、プランナーさんは本当に頑張りましたねぇ。ただクレーマーなだけではなくて、新婦さんととんでもない関係があったとは。驚きました。あの演出も、良かったと思います。
にしてもプランナーさんの過去。どうして男の人って「お前は1人でも生きていけるだろう。でも、彼女は俺がいないと生きていけないんだ」なんて自信持って言えるんだろう。自意識過剰もいいところだ。・・・って、ちょうど「阪急電車」の映画を観て、同じようなことを言っている愚かな男を見たので尚更そう思ったのだけど。
私は男の人が苦手であんまり喋った事がないから、こういう話をしたことがないけど、こういう男の人ばっかりじゃないとは分かっているけど、こういう台詞を吐いているのを見ると「うぜー」って思う。山井さんも最後はよかったね。素敵な女性だと思いました。大変で辛い経験をしたけど、その分更なる幸せが迎えてくれて良かったって思いました。
3つ目のりえちゃんの結婚式。真空が本当に叔母のりえちゃんのことが大好きなんだろうなと思って微笑ましかったです。きっと、結末のような事なんだろうなと思いましたが、真空の想いがいい形で裏切られてよかったなと思います。後日談で義兄・・・じゃないか^^;と仲良くしている姿もとっても微笑ましかった。「私の事を好きって言ってくれた」と言ったりえちゃんは、読んでいるだけでもとても可愛らしいと思いました。真空が途中で気付きましたよね。「りえちゃんを泣かしていたのは東くんではなく、家族だ。その中に僕も含まれる」って。それに気付いたのがいい男だなと思いました^^真空のお母さんやおばあちゃんよりも、ちゃんとりえちゃんの事をわかってるなって。
4つ目の結婚式は、バカバカしくて仕方ない。救いようがない。いい年して情けない。あんな男なんだから、520万を払わせてもよかったじゃんとか、酷い事を思いました。
辻村さんの作品、以前は痛々しすぎて読むのが辛いなって思ったこともあるのですが、最近はその痛さもありつつ、救いがあると言うか、変化が出てきたように感じます。これからもずっと読んでいきたいです。

〈角川書店 2011.2〉H23.4.22読了

ツナグ 辻村深月5

ツナグツナグ
著者:辻村 深月
新潮社(2010-10)
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オススメ!
突然死したアイドルに。癌で逝った母に。喧嘩したまま亡くなった親友に。失踪した婚約者に。死者との再会を望むなんて、生者の傲慢かもしれない。間違いかもしれない。でも―喪ったものを取り戻し、生きるために会いにいく。―4つの再会が繋いだ、ある真実。新たな一歩を踏み出す連作長編小説。
「アイドルの心得」
平瀬愛美は死者と生者を引き合わせる、使者(ツナグ)の存在を知り、どうしても逢いたい人がいた。それは急死した水城サヲリ。地味で家族からも友達からも遠ざけられ、家と仕事場を往復するだけの日々。元気付けられたサヲリにどうしても逢いたかった。
「長男の心得」
畠田靖彦は長男のため工務店を引き継いだ。長男と言う事で厳しく育てられ、それは息子の太一にまで及んだ。しかし、太一は勉強もあまりできず、自分に似ず強気でもない。それを情けなく思っていた。靖彦は母親の三回忌の後、母に会うことを決意する。
「親友の心得」
嵐美砂は高校に入学して御園奈津と出会い、親友となった。強気できつめな性格の嵐は親友は出来ないだろうと思っていた。2人は演劇部に所属しており、主役の座を2人で争う事になる。関係がギクシャクし始めた時、嵐がした小さな出来事が、御園の悲劇へと繋がる。
「待ち人の心得」
土谷功一は7年前からずっと待っている人がいる。結婚を約束した日向キラリだった。偶然の出会いだったが、惹かれ、プロポーズをした。しかし、その後友人と旅行へ行くと言って出て行ったきり、連絡が取れなくなっていた。
「使者の心得」
渋谷歩美は両親を幼い頃に失い、叔父の家で育った。高校2年生になったとき、祖母から「私の後継者になってほしい」と告げられる。それは使者(ツナグ)という仕事で、死者と生者を引き合わせるという信じられない話だった。まずは見習いと言う事で、祖母の仕事を手伝う事になる。

辻村さんの新刊。前々から予約していたのですが「王様のブランチ」で特集されてから尚更読みたくてしょうがなかったんです。ようやく来ました。
私、ツナグという存在は天使みたいなものだと思っていたんです。伊坂幸太郎さんが書かれた「死神の精度」のように、姿は人間だけど中身は天使みたいな感じなのかなと思っていて。
でも、ツナグも依頼する人と変わらない人でした。それがまた感情が入って良いんですよね。
「アイドルの心得」私も愛美のような部分は持っているから気持ちは分かる。でも、ちょっと悲観的になりすぎかなとも思う。同期の女の子のように毎日遊び歩いてるから人生が良いってワケでもないしね~。自分が楽しいからみんなも楽しいはず。とか、あの人は私たちとは違って遊ばないから何を楽しんでいるのか分からない。なんて、自分目線でしか物事を考えられない人は大嫌いだ。サヲリと会ったことで、愛美は前向きになれたようでよかったです。もう自分を卑下するのはやめて欲しい。
「長男の心得」読んでいて腹が立ってしょうがなかった。ザ・昭和の男。ですね。いろいろ責任を抱えているのは分かるけど、だからといって自分の言う事は間違いないって思っている人は大嫌い。甥っ子や姪っ子のことも卑下するし、太一の事なんて勉強できないからダメみたいな風にしか感じていないし。気配りが出来ている事や空気を読んでいるところを、こういう空気読めない人はわかんないんだろうな~。
「親友の心得」う~ん・・・。読んでいて辛かったです。まず始めにこの章を読んで思ったのは、ツナグは人間だったのか!っていう事でした^^;始めに書いたように人間の姿をした別のものだと思っていたので。しかも御園が憧れていたアユミ君。人生は皮肉ですね。嵐の御園に会う理由からしてどうかと思った。そして会ったのなら正直になんで言わないんだと思った。性格かなぁ。最後の嵐の姿は辛かった。御園は全部分かっていたんだね。演技や勉強は嵐の方が上だったかもしれないけど、1枚上手だったのは御園だった。
「待ち人の心得」これは前の話とは別の意味で読んでいて辛かったです。2人は相思相愛だったのに。どうしてこんな目に遭わなきゃいけないんだろうって、読んでいて悲しかったです。でも、ちゃんと分かって良かったんだと思います。遺された人はずっとその想いを抱えていくには辛すぎますもんね。最後は前向きになれてよかったです。使者が感情を露わにしたのも、良かったんだと思いました。
「使者の心得」最後は使者の事だろうなと思っていました^^歩美はとってもいい子ですね。両親の不審な死を経験しつつもちゃんと地に足つけて生きてる。多分、叔父さん家族や大叔父やお婆ちゃんが素敵な人だったのでしょうね。最後にこのお話を読んで、この物語の少しのカラクリが解けました。愛美に会った時、大学ノートを持っていましたよね。何で大学ノート?と思っていたのですが、何と初回だったんですね。ノートから目をそらさずとか書いてあったのに、全然気づかなかった。嵐や御園のくだりも書かれていましたね。御園の気持ちに気付かないのは鈍いですよね~。切ない部分なのに可愛らしく感じたり。そして土谷を探しているときも、そういえばどうして赤い傘なんだろうって思っていたんでした。なのに、大して気に留めていないんですよね。愛美が最後に出て来てよかった。少しは幸せそうで安心しました。家族とは、多少歩み寄れたのかな。
最後の最後。歩美が「俺、いつか会うんだったらおばあちゃんがいいよ」と言った時は、私はおばあちゃんの立場じゃないのになきそうになりました^^;な、なんていい子なのっ!ツナグの役割は、歩美ならきっと立派に果たせるだろうなと思いました。
面白かった!素敵なお話でした。読み終えた後に、何だか心が温かくなりました。

〈新潮社 2010.10〉H23.1.20読了

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 辻村深月4

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
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“30歳”という岐路の年齢に立つ、かつて幼馴染だった二人の女性。
都会でフリーライターとして活躍しながら幸せな結婚生活をも手に入れたみずほと、
地元企業で契約社員として勤め、両親と暮らす未婚のOLチエミ。
少しずつ隔たってきた互いの人生が、重なることはもうないと思っていた。
あの“殺人事件”が起こるまでは……。
辻村深月が29歳の“いま”だからこそ描く、感動の長編書き下ろし作品!

講談社創業100周年記念出版、書き下ろし100冊の中の1冊。
辻村作品ならではの「女子」がまた上手く書かれているなぁと思います。
女の子って不思議な生き物ですよね。
仲が悪くても誘ったり、自分のためになると思ったら好きではない相手とも遊んだり。
私は、学生の頃はどこにも属さない子だった。
仲良しグループにいるわけではなくて、だからといっていじめられているわけでも友達がいないわけではなくて。
辻村さんの作品を読むたびに、女の子ってこんなに相手の事を探りあったりするものなのかなってびっくりする。
みずほとチエミ。全然タイプは違うけど、それぞれ相手に縋っている部分もあったのかなと思う。
みずほは周りから見れば完璧で羨ましい対象だった。だけどコンプレックスだって内に秘めている悩みだってあって。
チエミはやっぱり異常の域に達しているように思う。人に依存しすぎてる。自分の意思で動いていないし、自分の人生なのに誰も何もしてくれなかったからこうなったって悲観してる。それはやっぱり甘えとしかいいようがない。
チエミは読んでいるだけでもイライラしたし、私も避ける人物な気がする。
だけど、この2人のどっち寄りかと言うと、私はチエミのほうだと思う。親に対しては少なからず依存してると思うし、分かる部分はあった。
でも、自分のことは自分で決めないと。人に頼ってそのまま生きて、だめだったら人のせいにする。とっても楽だけど、つまらないし、人として成長できないし。チエミの怒りは、正直見苦しかった。子供の喧嘩みたい。
みずほは自分のことをちゃんと理解して割り切っているようにもみえた。
自分の身に起きている事もちゃんと受け入れて認めていたから。そのこともそうだし、チエミを追っている姿は「模倣犯」の前畑滋子さんを思い出しました。
ちょっと、痛々しいところとか。でもめげずに追う姿とか。
みずほには頑張れと思うけど、チエミには私は同情はできない。母親に報告した事だって、母親が笑って喜んでくれると思ってることがおかしいし。
30歳・・・かぁ。どんどん近づいていってるけども。
人のレベルってなんなんだろうか。学歴?家柄?チエミの遣う「レベル」って言う意味が分からなかった。エリートとかそんなの外面だけだし。
中身がよくなきゃ、一生って考えたらそんなの二の次になると思うんだけど。
そういう考え方もオママゴトっぽくて嫌だった。
う~ん・・・良い事を書いていないな。
でも、好きな作品です。
相変わらず、心の奥に眠っていた傷を抉られるようなところもあったけど^^;
いろんなところに伏線があって、なるほどって思ったところもあったし。
チエミは、可哀相な子だと、私も思う。
そしてタイトル。最後の最後にあんな意味があったとは。
驚きです。
私はのび太の誕生日の数字だなくらいしか思わなかった^^;

〈講談社 2009.9〉H21.12.25読了

ふちなしのかがみ 辻村深月4

ふちなしのかがみ
ふちなしのかがみ
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「踊り場の花子」
この小学校には少し変わった七不思議がある。花子さんが現れるのが階段なのだ。
1ヶ月前、青井さゆりという女子生徒が亡くなっていた。さゆりはよく、花子さんが出る階段を掃除していたらしい。
担任だった相川は、夏休みの当番で学校へ来ていた。そこへ1ヶ月前まで教育実習で来ていた小谷チサ子が忘れ物をしたと言って学校へやってきた。
「ブランコをこぐ足」
倉崎みのりはブランコを漕いでいて転落し、死亡した。そのときの状況や、学校ではどういう子供だったのか、クラスメートなどから話を聞く。みのりたちの間では「キューピッド様」というゲームが流行っていた。
「おとうさん、したいがあるよ」
祖父母の家へ久しぶりに行くと、祖父は足腰が弱く、祖母は認知症が進行していた。
家の中は散乱しており、とても人の住める状態ではなかった。つつじと両親は毎週末に掃除をすることになった。
庭で買っているペロを見つけると、異臭がした。その近くには、少女の死体があった。
「ふちなしのかがみ」
香奈子はバーのステージでサックスを吹く高幡冬也を好きになった。将来、彼と結婚できるのかを「鏡占い」で試すことに。そこには小さな少女が写し出された。彼との子供だと、香奈子は喜ぶ。
しかし、冬也が女性と一緒にいるところを目撃してから、悪夢を見るようになった。
「八月の天変地異」
シンジはキョウスケのことを恨んでいた。あいつと一緒にいなければ、自分は仲間はずれにされることはなかったのにと。クラスの子供に嫌われたくないシンジは「ゆうちゃん」という、凄い子供と友達なのだとクラスの子供に言いふらすようになる。
しかし、それはシンジにとって、架空の友達だった。

読みました。
辻村さんの作品は、小さいときに忘れていった傷を、今になって抉られているような錯覚に襲われます。
私は多分、いじめ側にも、いじめられている側にもついていなかったと思うけど、やっぱり読んでいて胸が痛む。子供っていうのは残酷で、自分がそう言われたらどうなるかを考えずに行動するときがあるから。
今は特に、昔よりも陰鬱なんだろうな。
花子さんは私の行っていた小学校でもありました。
みんな、3番目のトイレは使ってなかったな〜。この作品は本当に怖い。
あんな意図が隠されているとは。犯人が意外だったし、結末も想像つかなかったです。でも、ただ死んじゃった女の子がかわいそうだった。
「ふちなしのかがみ」は途中から分からなくなりました^^;
私も同様にどこが現実でどこが夢なのか分からなくなった。怖かったなぁ。
このなかだと「八月の天変地異」が1番好きかな。
不思議な現象だったけど、怖くなかった。
凄く切なくて、温かくなりました。
まだそんなに辻村作品を読んでいるわけではないけど、この作品はいつもとテイストは違えど、だまされた!ってところがたくさんあって、どんどん進んでいく。
それは辻村作品だなと思う。
面白かったです。

〈角川書店 2009.6〉H21.10.23読了

ロードムービー 辻村深月

ロードムービー
ロードムービー
「ロードムービー」春から6年生になるトシは友達のワタルとともに、家出をした。行き先は決まっている。向かう間、トシはこの1年間、自分の身におきた出来事を思い出していた。母は医者、父は政治家。頭も良くてスポーツも出来るトシはクラスの人気者だった。しかし、同級生の一人に目をつけられてからはイジメを受けるようになる。唯一の味方はワタルだけ。そしてトシには夢があった。児童会長になる事だ。しかし、いじめを受けているため勝利するのは難しい。2人の闘いが始まった。
「道の先」僕は大学生で、塾の講師のバイトをしている。中学生の塾生である大宮千晶は先生の好き嫌いが激しく、嫌いな先生には攻撃する。「僕」は気に入られたようだった。
「雪の降る道」ヒロが亡くなってから、ヒロちゃんは学校を休みがちになった。どんなに天候が悪くても、ヒロちゃんに何を言われても、みーちゃんはヒロちゃんの元へやってくる。しかし、ヒロちゃんがみーちゃんにひどい事を言ってしまった後、みーちゃんがいなくなってしまった。ヒロちゃんは家をこっそり抜け出し、みーちゃんを探す。どこを探しても見つからなくて途方にくれていた時、自分を見つけてくれたのは、近所に住む中学生、スガ兄だった。

短編…中編?小説。どの作品も面白かったです。
で、も。やっぱり痛いよ、読んでいて辛い部分がたくさんあったよ。「ロードムービー」のアカリにしても「道の先」の千晶にしても、こんなに計算高くて頭のいい中高生、いるのかなぁ…。もし、こんな子達がいたら、私は人間不信になります。
絶対に友達になりたくないし、関わりたくもない。でも、トシはいい子だった。強い子。きっと両親の強さを受け継いでいるんだね。ワタルの演説は感動してしまいました。
にしても。きづかなかったなぁ。あのカラクリ。さすが辻村さんです。見事にやられました。

〈講談社 2008.10〉H21.4.1読了

以下はカナリのネタバレですので、ご注意を。続きを読む

太陽の坐る場所 辻村深月3

太陽の坐る場所
太陽の坐る場所
高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。
彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事―。
よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。辻村深月の新境地。

や〜もう。何でこんなに悲しくて痛い作品を書くの。
読んでいてどんどん暗い気持ちになりました。
学生時代、私はこんなに計算高く生きていたかな。 
もっと素直だと思うんだけどなぁ。こんな酷いこと、考えてる人なんてそんなにいない…と思う。
酷い人ばっかり。由希も真崎も高里も酷い。
最後の最後だけちょっと前向きだったけど。
う〜む。私は聡美が1番好きだったかな。
キョウコも、過去の自分と決着をつける事ができていて前を向いていて、かっこよかった。
でも、あのカラクリには気付かなかったなぁ。「凍りのくじら」の時もビックリしましたけど、こういう展開辻村さんは上手いですね。
これを書いてしまうととってもネタバレになってしまうので言えませんが、びっくりです。
思わず読み返しちゃいました。

〈文芸春秋 2008.12〉H21.3.12読了

冷たい校舎の時は止まる 辻村深月4

冷たい校舎の時は止まる (上) (講談社ノベルズ)
冷たい校舎の時は止まる (中) (講談社ノベルズ)
冷たい校舎の時は止まる (下) (講談社ノベルス)

<上>ある雪の日、学校に閉じ込められた鷹野、深月、昭彦、菅原、梨香、景子、志水。どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も登校してこない、時が止まった校舎。不可解な現象の謎を追ううちに彼らは2ヵ月前に起きた学園祭での自殺事件を思い出す。しかし8人は死んだ級友の名前が思い出せない。死んだのは誰なのか。
<中>ジワジワと侵食し始める恐怖と不安。張り詰めた緊張感の中、グループの一人が忽然と消えた…。未だに思い出すことができない級友の名前。少しずつ明かされていく、それぞれの心に潜む闇。5時53分で止まっていたはずの時計は、次に消される人物と深まる謎に向かって再び時を刻み始めた。
<下>彼らは思い出せない。どうしても“その名”を思い出すことができない。学園祭最終日、学校の屋上から飛び降りて死んでしまった級友は誰だったのか。緊張と不安に包まれ次々と仲間が消える中、抵抗も空しく時計は進んでいく。そして不気味に鳴り響くチャイムとともにまた一人、誰かが消える。彼らを校舎に閉じ込め漆黒の恐怖に陥れている『ホスト』の正体がついに明らかに。

ややネタバレあり

東京に旅行に行っている間に読みました。かさばるけど本は手放せないのよね。
空港で待っている時や地下鉄で待っているときに読んでました。
8人が校舎の中に閉じ込められる。何故この8人が閉じ込められたのか、閉じ込めた「ホスト」の目的は何なのか。
そして、自殺したのは誰なのか。
この8人の中に自殺した人物がいる。それは一体誰なのか。
読み進めていくうちに、8人のそれぞれの心の傷が浮き彫りになってきます。
それが痛々しくもあり、凄く共感できたり。
読んでいて誰が犯人なのかなぁと考えていたんだけど、気付かなかったなぁ・・・そうきたか。
キーマンとなる人物の過去で「あれ?」と思う部分があったり、どうしてあの人だけ過去の話が出てこないんだろうと思ったりしたけど、これで1本に繋がるのか。と納得できたり。やられました。
この作品がデビュー作なんて凄いです。辻村さん。
ただ、ちょっとまどろっこしいなと思う部分もあって、もっと簡潔にしてほしいなぁと思う部分もあったのですが、それはまあいいです^^;
痛々しいけど、ほっとできるラストでよかったです。

〈講談社 上2004.6 中2004.7 下2004.8〉
H20.6.2読了

凍りのくじら 辻村深月5

凍りのくじら

オススメ!
藤子・F・不二雄をこよなく愛する有名カメラマンであった父、芹沢光が失踪してから5年の月日が流れた。
母はガンに冒され、余命2年と宣告されており、もうすぐその期限が来る。
娘、理帆子はその家庭を必死で支えてきた。
子どものころから本を多く読んでいた事や、家庭の事情からか、理帆は誰と一緒にいる時でも身をおくことができず、冷めていた。
誰とでも溶け込む事ができるが、本当に気を許せる人がいない。
本当の顔を見せずに過ごしていたところに、現れた別所あきらという少年。
彼は他の人とは何処か違う。
彼の言葉に少しずつ癒されていく理帆子。
しかし、前の彼氏の存在によって、事態は変化していく。

辻村さん初読です。
すっっっっっごく面白かった。びっくりした。
良いよ。辻村さんの作品をもっと読みたい。
理帆子はとっても頭が良くて、家庭に事情を抱えている。
そのせいか、鳥瞰型で自分の居場所がどこにもない。
理帆子の考え方には着いていけなかった。なんて、ひねくれてるんだろうと思ったんだよね^^;
それには理由があったんだけど。
にしても、若尾は何なんだ〜!!
人に頼って、他人に厳しく自分には甘い。
誰かが助けてくれる。何とかなる。
自分は頭が良い。周りがバカなんだ。
お前がバカだ〜〜〜!!!って叫びたくなりました^^;
何というか・・・。
こういう若尾のような人って、たくさんいるように思うなぁ。
理帆子の過去のエピソードも、うんうんって頷ける感じだったなぁ。
そして、ドラえもん。
著者さんは詳しいねぇ。凄く調べたんだね。
私も結構詳しい方だと思うので、読んでいて楽しかったです^^
でも、年をとってもドラえもんが好きなのはいいことだと思うんだけどな。違う?
ドラえもんって、ただ面白いんじゃなくって、ストーリーも道具の真意もそんな意味があるんだなぁって、びっくりした。
これからは、ドラえもんを見る目が変わるかも^m^
ラストがよかった。ほんと、よかったよ。

〈講談社 2005.11〉H18.3.5読了
自己紹介
苗坊と申します。
生まれも育ちも生粋の道産子。読書とゲームとマラソンとV6を愛してやまないオーバー30です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。
過去記事にもTB、コメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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