苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

米澤穂信

本と鍵の季節 米澤穂信5

本と鍵の季節 (単行本)
米澤 穂信
集英社
2018-12-14


オススメ!
堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが…。図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。

図書委員になってから話をするようになった2人。その2人が巻き込まれる騒動の数々。
どれも高校生が解くには難しくて重くてほろ苦いものばかりでした。
堀川が少し憧れていた浦上先輩に頼まれて祖父の遺したダイヤル式金庫の解錠番号を推理する「913」。堀川と松倉が割引のため、一緒に髪をカットしてもらった美容室で接した店長の台詞を推理する「ロックオンロッカー」。後輩の植田に頼まれて兄の無実を証明する「金曜日に彼は何をしたのか」。自殺した3年生男子が最後に読んでいたと言われる本を探す「ない本」。
「913」と「ない本」は図書館に関連したワードがいくつも出てきてちょっと興奮しました。でもそれ以外の作品も日常ミステリとして本当に面白くて流石米澤さんだと思いました。
そして何となく松倉には隠している事というか何かしらのバックボーンがあると思っていたのですがそれを知ることとなる「昔話を聞かせておくれよ」と「友よ知るなかれ」。「友よ知るなかれ」は書下ろしなんですね。この作品があるのとないのとでは内容が思いっきり変わります。私は全然気づかなかったので読んでいてびっくり。堀川の博識さが伺えます。最後まで読み終えて本を閉じ、タイトルを見ると「あ〜…そういうことか」と納得し、余韻に浸れます。ずっとずっとこの2人の物語を読んでいたいと思いました。最後に「悪い、遅くなった」と言っていつもと変わらず、松倉が図書室の扉を開けて出てきてくれれば良いなと思いました。

<集英社 2018.12>H31.2.24読了

秋期限定栗きんとん事件 米澤穂信5

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)
著者:米澤 穂信
東京創元社(2009-02-28)
販売元:Amazon.co.jp

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
著者:米澤 穂信
東京創元社(2009-03-05)
販売元:Amazon.co.jp

<上>あの日の放課後、手紙で呼び出されて以降、ぼくの幸せな高校生活は始まった。学校中を二人で巡った文化祭。夜風がちょっと寒かったクリスマス。お正月には揃って初詣。ぼくに「小さな誤解でやきもち焼いて口げんか」みたいな日が来るとは、実際、まるで思っていなかったのだ。―それなのに、小鳩君は機会があれば彼女そっちのけで謎解きを繰り広げてしまい…シリーズ第三弾。
<下>ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。

ずっと積読していたままになってました。ようやく読みました。
小鳩君と小山内さんの関係が解消されてから双方の周りの状況も変化していきました。
小鳩君には彼女が出来て、小山内さんにも彼氏ができます。
そのお互いの相手が何というか…^^;
仲丸さんに関しては小鳩君にも問題がないとは言わないけど本人が悪いよね?別れ際の言葉にイライラしてしまったのは私だけだろうか。
瓜野君に関しても何だかなぁ…終始独りよがりだった気がします。でも一応努力はして来たのだから、最後の境遇に関しては少し同情してあげても良いかなと思います←
放火犯に関しては残酷でえげつなかったですね…。
そして、このシリーズは春夏秋冬で完結のようですが、この秋期が出てから9年。まだ冬期は発売されていませんよね。
どう完結するのか、2人の関係はどうなっていくのか、楽しみです。

<東京創元社 2009.3>H30.10.8読了

米澤穂信と古典部 米澤穂信4

米澤穂信と古典部米澤穂信と古典部
著者:米澤 穂信
KADOKAWA(2017-10-13)
販売元:Amazon.co.jp

新作短編も収録!人気作家とともに歩んだ〈古典部〉のすべてがここに!
ある日、大日向が地学講義室に持ち込んだのは、鏑矢中学校で配られていた「読書感想の例文」という冊子。盛り上がる一同に、奉太郎は気が気でない――。
書き下ろし新作短編「虎と蟹、あるいは折木奉太郎の殺人」の他、古典部メンバー四人の本棚、著者の仕事場や執筆資料も初公開!
『氷菓』以来、米澤穂信と一五年間ともに歩み、進化を続けている〈古典部〉シリーズについて「広く深く」網羅した必読の一冊。

「氷菓」が発売されてから、15年も経つんですね…。
この本は古典部シリーズについてと米澤さんご自身について書かれています。
米澤さんの作品は古典部シリーズ以外にもいろいろあるのに…と思わなくもなかったですが。映画も公開されますし、それにもかけているんでしょうか。
私が興味をひかれたのは作家さんとの対談でした。
豪華ですね!北村さんに恩田さんに綾辻さんに大崎さん!なんと!
しかも米澤さんに質問するところでは道尾さんに辻村さんも!
どの対談も面白かったのですが、何よりも作家さんがたくさんの本を読まれていることに驚きました。恩田さんが年間200冊本を読んでいるというのは知っていましたけど、双方が出す作品をどちらも当たり前のように読んでいるのが凄すぎて…。
たまに読んだことがある作品が出てきて解釈等を読むとなるほど!と思ったりして。面白かったです。
綾辻さんは米澤さんの作品で「儚い羊たちの祝宴」が1番好きだとおっしゃっていて、わかる〜!!と思って一人頷いていました。私もたぶん1番好きです。短編集なのですがどの作品も最後にどんでん返しがあってまたそれが逸脱です。読んでいない方は是非!←
そして辻村さんの質問で「ドラえもんの中でほしい道具はなんですか?」というのがあって笑ってしまいました。流石辻村さん。抜かりないですね^^
米澤さんのこれからのご活躍を期待します。まずは古典部最新刊を待ってます。えるちゃんが気になって気になって…。

<角川書店 2017.10>H29.11.26読了

いまさら翼といわれても 米澤穂信5

いまさら翼といわれてもいまさら翼といわれても
著者:米澤 穂信
KADOKAWA(2016-11-30)
販売元:Amazon.co.jp

神山市が主催する合唱祭の本番前、ソロパートを任されている千反田えるが行方不明になってしまった。夏休み前のえるの様子、伊原摩耶花と福部里志の調査と証言、課題曲、ある人物がついた嘘―折木奉太郎が導き出し、ひとりで向かったえるの居場所は。そして、彼女の真意とは?(表題作)。奉太郎、える、里志、摩耶花―“古典部”4人の過去と未来が明らかになる、瑞々しくもビターな全6篇!

「箱の中の欠落」生徒会長選挙の開票結果の謎。里志の人の好さは相変わらずですね。高校のクラスの数ってあまり変わらなそうだけどなと思いつつ納得。
「鏡には映らない」中学時代の友人に会い、かつて奉太郎のした行動について推理し始める摩耶花。摩耶花の言う通り奉太郎が考えなしにする行動ではないと思いましたけど真実に感動しました。なんて良い奴なんだ!確かにヒーローだわ。
「連峰は晴れているか」珍しく奉太郎が自分で気になって調べ始めた出来事。中学時代の先生がヘリコプターの音を聞いて窓辺に立ち「飛行機が好き」といった理由。切なかったなぁ。
「わたしたちの伝説の一冊」摩耶花が所属している漫画研究会内での派閥。ホント、バカバカしいですよねー。皆マンガが好きという気持ちは一緒だと思うのに。でも最後に摩耶花が選んだことは間違っていないと思います。
「長い休日」奉太郎のモットーが生まれた過去について語られる作品。省エネ男は何故生まれたのか。いやー…可哀想すぎますね…。こういう調子良い先生っていますよね。先生というか人って。奉太郎は気付いて良かったんだと思います。でもえるの言う通り中身は変わっていないと思うので。奉太郎の最強お姉ちゃんの言っていたことは正しかったんだなぁとニヤニヤして読み終わりました。
「いまさら翼といわれても」若干忘れてますけど「遠回りする雛」と繋がっているような気がしました。えるの気持ち、わからないけど想像することはできます。えるがちゃんと自分の道を自分で決めることが出来ます様に。
そう言えば余談ですけど、この物語の設定は2001年でいいんですかね。
このシリーズ、最初設定が同い年だなぁと思ってたんですよ。
奉太郎とえるは携帯電話を持っていないままだし、小説の中にスマホという言葉は出てこなかったんですよね。まあ…余談ですよ…。

<角川書店 2016.11>H28.12.27読了

真実の10メートル手前 米澤穂信5

真実の10メートル手前真実の10メートル手前
著者:米澤 穂信
東京創元社(2015-12-21)
販売元:Amazon.co.jp

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と 呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と 合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める……。太刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。『王とサーカス』後の6編を収録する垂涎の作品集。

「王とサーカス」に続いて太刀洗万智の話です。
時系列はバラバラなのかな。東洋新聞に在籍していた時の事件もフリーになってからの事件もありました。
「真実の10メートル手前」
万智の東洋新聞時代のお話。万智の推理力にただただ脱帽でした。万智が従業員の方にお金を渡したところであれ?と思い気づきましたが、それでも一連の推理は流石でした。
真相は、あと数時間、あと10メートル、どうにかならなかったのかとただただ悲しかったです。
「正義感」
始めは語り手の男性同様、女性に嫌悪感を抱いていたのですが最後まで読んでなるほどと思いました。もう見事としか言いようがありません。自分勝手な正義感はただただ迷惑ですよね。確かにマナーが悪い人はたくさんいてイラッとすることもたくさんありますけど、でもやってはいけない境界線はありますから。
万智に協力した男性は「さよなら妖精」に出てきた男性ですよね。全然覚えていないのですが^^;ただ、万智に結構失礼なことを言ったってことだけ覚えている←
「恋累心中」
高校生の男女の心中は真実で2人の自殺もそれが真相なのだけど、その裏に隠された自分勝手な一人の人の言動にただただ腹が立ちました。真剣に悩んでいる10代の男女をいわば利用したわけですからね…。利用するんじゃなくて2人の未来をどうして考えられなかったのか。ただただ苦い想いだけが残りました。
「名を刻む死」
孤独死をしている老人を発見してしまった中学生の京介君。彼はとても純粋で優しい少年なんだろうなと思いました。そんな少年を悩ませるような男ではなかった。
本当に生きている間そして死んでもなお自分の事しか考えていない男だったのだなと思いました。京介が万智の言葉をちゃんと受け止めて責めないで生きていってほしいと思いました。
「ナイフを失われた思い出の中に」
16歳の少年が3歳の少女を殺害した事件を追っていた万智。そこへかつての友人の兄ヨヴァノヴィチ氏が来日し、行動を共にすることになる。事件の真相もさることながら2人の事も気になりました。妹というのはマーヤの事だろうなと思い、少し切なくなりました。
「綱渡りの成功例」
戸波夫妻がしてしまった事、それは何も問題のあることではないと思いました。生きていくためには仕方のないことだってあります。それを経験していない人がとやかく言う問題ではないと思いました。
でも私はそんなに違和感を感じることはありませんでしたけどね。私もあれをかけて食べるけど、普通にそれだけでボリボリ食べることもありますし^^;

<東京創元社 2015.12>H28.2.14読了

王とサーカス 米澤穂信5

王とサーカス王とサーカス
著者:米澤 穂信
東京創元社(2015-07-31)
販売元:Amazon.co.jp

2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり……。「この男は、わたしのために殺されたのか? あるいは――」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?

「さよなら妖精」にも登場した太刀洗万智の物語です。
舞台は2001年ですか…私高校生だったなーくらいしか覚えていません^^;ましてやネパールで起きたこの事件についても全く知りませんでした。
偶然居合わせた国で起きた王族殺害事件。そしてひとつの死体。
ジャーナリストとして取材に乗り出す万智ですが、報道とは何かその真価を問われる事態に陥ります。そこで万智が悩み、下した決断はこれからの万智の生き方を決定づけるものとなった気がします。
王族の事件も気になりましたが、途中で事態が変わっていきましたよね。てっきり王族殺害事件について描かれた作品なのだと思っていたので…史実に関わってしまうからそこを追及するお話ではないんだなと途中で気づきました←
万智が遭遇したひとつの死体。
その被害者の犯人を万智が追求していきます。周りにいる人たちはみんな怪しく見えたんですけど、細かいところは置いておいて犯人自体はなんとなくわかりました。
犯人のくだりも切なくなったのですが、それよりも切なく悲しくなってしまったのはその後でした。犯人との対立よりも、そのあとのとある人物との対立の方がドキドキしてそして切なかったなと思います。
万智のジャーナリストとしての信念が問われる大きな出来事だったと思います。ジャーナリストという仕事がいかにたくさんの人の人生や想いを背負っているのか、知らされた気がします。
雲仙普賢岳の噴火はリアルタイムでは覚えていないのですが、この小説で犠牲になった人たちの事を知りました。報道というのは自分の身が危険になることもある。でも、他の人まで犠牲にしちゃいけない。とても胸に突き刺さりました。知らなかった…。
タイトルの「王とサーカス」のサーカスの意味。それはまた別の人物から万智が言われた言葉の中に含まれていることなのだけど、もうぐうの音も出ないというか^^;正論としか言いようがなかったですね。
でも万智は打ちのめされながらも自分の信念をもって闘い続けるんだろうなと思います。
「さよなら妖精」は正直全然覚えていないんですけど^^;
こちらは面白く読みました。

<東京創元社 2015.7>H27.10.13読了

夏期限定トロピカルパフェ事件 米澤穂信5

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
著者:米澤 穂信
東京創元社(2006-04-11)
販売元:Amazon.co.jp

小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!そんな高校二年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは“小佐内スイーツセレクション・夏”!?待望のシリーズ第二弾。

前作の春期限定を読んだときは米澤さんの本格ミステリを読んでからだったので物足りなさも感じてしまっていたのですが、今回は面白く読めました。
小鳩くん同様最初から騙されていましたよ。あんな事件に発展するとは!と思ったら読む手が止まらなかったです。
ただ、私は小鳩君の意見に賛成だなー。ちょっとやりすぎだったんじゃないかなと思う。
そして諸々解決した後の2人。
え〜どうなっちゃうの〜という感じで終わったのでもはや続きが読みたいです。しかも上下巻ですし・・・。読みますよ〜。
このシリーズを読んでいたら無性にケーキが食べたくなりました。家の近くにケーキ屋さんがたくさんあるのに全然行ったことがない私。これを機に私もスイーツセレクションを作っちゃおうかな^^

〈東京創元社 2006.4〉H26.7.15読了

満顔 米澤穂信5

満願満願
著者:米澤 穂信
新潮社(2014-03-20)
販売元:Amazon.co.jp

人生を賭けた激しい願いが、6つの謎を呼び起こす。期待の若手が放つミステリの至芸! 人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは――。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、フリーライターなど、切実に生きる人々が遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジック。「日常の謎」の名手が描く、王道的ミステリの新たな傑作誕生!

米澤さんの最新刊。ずっと待っていました〜。
ブラックな短編集6編が収録されています。今まで載っていた作品が収録されているんですね。4作目の「万灯」は既読でした。
米澤さんのこの最後の一文で背筋がぞぞっとするようなお話が好き。
長編も好きだけど、短編も好きです。
「夜警」何となく予想がつきましたけど、川藤が本当に小さい男でしたねー。拳銃を用いた真実が本当に情けない。本当に仕事に向き不向きはあると思うけど、こういう人に警察官になってほしくないなぁ。
「死人宿」宿泊者3人のうち自殺しようとしている人は誰なのか。最後がもう米澤さんらしい感じでしたねー。うわー^^;その問題もそうですけど、佐和子は男の事はもう何とも思っていなかったんでしょうかね。愛情的なものが皆無でそちらも気になったのですが。でも私も佐和子と似たような経験があるので、一度そういうことがあったらよっぽどのことがないと無理だよねとも思ったのですが。
「柘榴」母と娘はやはり親子だったのかということなのかー…。凄く怖かったよ。うわーとしか思えなかった^^;
「万灯」以前感想を書いてるので割愛しますが、やっぱり悪いことはできないってことですね。
「関守」だんだん怪しい雲行きになってきたなと思いましたけども怖かった。先輩はお店に行かなかったから無事だったんですかね。
「満顔」テレビで凄く話題になっているからドキドキして読んだのですが本当にブラックでしたね。真実がそうなのかはわからないけど、妙子の諸々の想いが真実ならば、ぞぞっとしました。
後味が悪いのだけどそれでもなぜだか嫌な気がしない。こういう作品を米澤さんにはもっと書いてほしいなと思います。
勿論古典部シリーズもお待ちしております^^

〈新潮社 2014.3〉H26.5.12読了

春季限定いちごタルト事件 米澤穂信4

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
著者:米澤 穂信
東京創元社(2004-12-18)
販売元:Amazon.co.jp

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。きょうも二人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、二人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に迫られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星を掴み取ることができるのか?新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。

大事に取って置きすぎて読むタイミングを失っていましたが読みました。
(図書館で借りている本が無くなったため)
これは買ったばかりの時のほうが年代的に面白く読めたような気がするなぁ〜。失敗しました。
米澤さんらしい日常ミステリ。どの作品も楽しく、微笑ましく読みました。
小鳩君と小山内さんは付き合っているわけじゃないのにどうして一緒にいるんだろうと思いながら読んでいましたがそれが最後に明らかになります。
ホント皆さん書かれていますが小山内さんの過去が気になってしょうがないです^^;
夏期限定も秋期限定もだいーぶ前から所持しているので近いうちに読みたいと思います。

〈東京創元社 2004.12〉H26.4.12読了

リカーシブル 米澤穂信4

リカーシブルリカーシブル
著者:米澤 穂信
新潮社(2013-01-22)
販売元:Amazon.co.jp

父が失踪し、母の故郷に引越してきた姉ハルカと弟サトル。弟は急に予知能力を発揮し始め、姉は「タマナヒメ」なる伝説上の女が、この町に実在することを知る―。血の繋がらない姉と弟が、ほろ苦い家族の過去を乗り越えて地方都市のミステリーに迫る。

ネタバレあります

米澤さんの2年ぶりの書下ろし!ずっと楽しみにしていました。
先日「王様のブランチ」で紹介されてましたね。その中で本仮屋さんが「ざわざわ感がずっと残って夢にも出てきた」とおっしゃっていて凄く気になっていました。
読んでわかりました。カナリのざわざわ感。
引っ越してこざるを得なかった町でハルカが感じる違和感。
おかしい事は分かるのに何がおかしいか分からない。
鈍い私は本当に最後まで分かりませんでした^^;
この街全体が変な感じ、読んでいて恩田陸さんの「月の裏側」を思い出しました。
ハルカが最後探偵役となってこのモヤモヤ感が払しょくされるわけだけど。
凄い壮大なカラクリで驚きました。そして同時にいろんなところで感じたモヤモヤ感が解決していきました。なるほどと思いました。
でも、読めば読むほどサトルが可哀相で仕方なかったです。
2人の母親もやさしい良い人なんだと思ったけど「中学まで面倒みる」ってどういうことだ。いや、血は繋がってないからまだいい方なのかな…?分からないけど…。
ハルカとサトルの言葉の掛け合いは読んでいてもイライラしたけど^^;
お互いにお互いしかいないから、これからはちょっとでも仲良くなるかな…なんて思って読み終えました。

〈新潮社 2013.1〉H25.2.6読了

折れた竜骨 米澤穂信4

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
著者:米澤 穂信
東京創元社(2010-11-27)
販売元:Amazon.co.jp
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ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。
自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、「走狗(ミニオン)」候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年――そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?
現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!

ファンタジーというか、日本人が出てこない作品って初めてなのではないでしょうか。
米澤さんもかかれるのに苦労したそうですが。
こういう作品を書きたいと思ったのも、日本のミステリを読み込んでいく上で出会ったありえない設定の物語の数々からだそうで。
米澤さんが読まれた作品は何一つありませんでしたけども。
作品は面白かったです。
でも、多分架空の世界で独特の風習がある雰囲気だったので、それに慣れるのに時間がかかりました。文章が珍しく2段になっていてボーリュムがありました。
ソロンの領主であるローレント・エイルウィンが何者かによって殺される。
東方からやってきた騎士フィッツジョンと従士の少年ニコラとともに領主の娘アミーナは真相を探る。
現場検証やアリバイの確認など、やっていることは刑事事件のようなのだけど、魔術が絡んでいるからまたちょっと違うといいますか・・・
アミーナとニコラがフランス語で自分たちの話をしているところが印象深かったです。
真相は・・・。始め読んでいる時は理解できなかったんですけど^^;
「え?…え!?」っていう・・・。
段々分かっていったんですけど、納得がいくようないかないような・・・。
でも、世界観は素晴らしかったと思います。

〈東京創元社 2010.11〉H22.12.16読了

ふたりの距離の概算 米澤穂信4

ふたりの距離の概算ふたりの距離の概算
著者:米澤 穂信
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2010-06-26
おすすめ度:3.5
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春を迎え、奉太郎たち古典部に新入生・大日向友子が仮入部することに。だが彼女は本入部直前、急に辞めると告げてきた。入部締切日のマラソン大会で、奉太郎は長距離を走りながら新入生の心変わりの真相を推理する!

古典部シリーズ最新作。ついに第5弾。ついに4人が進級。
てっきり進級しないのかと思いましたが、そういえば今までも徐々に時間が経っていたから進級もするかと納得。
そして前作で2000年に高校1年生ということで、私はホータロー達と同じ年ということが判明しましたが、もはや10年くらいのズレが生じてます。ひえー。
そこらへんはきっと著者は気にしてないものと思われます。
ということで、今回は新入生との話。
今までも日常ミステリ?のような、殺人は起きないでも気になる事件に巻き込まれた古典部。
始めは新歓祭での出来事。製菓研究会の謎を奉太郎と千反田が推理していると新入生の大日向が立ち聞きしているところから始まる。
前作を読んだのが2年以上前だったので、摩耶花が里志のことを好きだとか、千反田がお金持ちのお嬢様だとかホータローが省エネ男だったとかお姉さんが凄いとか、「あぁ・・・そういえばそうだった」と思い出すところから始まりましたよ。
若干リハビリっぽい感じで個人的に読み終えてしまったのが残念でしたが^^;
でも、真相は面白かったです。
ずっと読んできた過程に伏線がありすぎて何度読み返したことか。
米澤さんは言葉にいろんな隠し事をするのが上手いですね。
進級して4人の仲に進展はあるのかと思いきやあまり変わらず。
きっとこんな感じで、ゆるゆるとシリーズは続いていくんだろうなぁ。それはそれで良いなと思います。
ホータローは相変わらず省エネ男ですが、やるときはやりますね^^
最後がとっても気になるところで終わってしまったので、すぐに続編を出していただきたいです。

〈角川書店 2010.6〉H22.8.4読了

犬はどこだ 米澤穂信4

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)
犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)
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何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。
しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。
そこで調査事務所を開いた。この事務所〈紺屋S&R〉が想定している業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。
――それなのに開業した途端舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。
しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして――
いったいこの事件の全体像は?犬捜し専門(希望)25歳の私立探偵・紺屋長一郎、最初の事件。『さよなら妖精』で喝采を浴びた著者が新境地に挑んだ青春私立探偵小説!

とても今更ながら読みました。この本、4年位前に買っていたのですが、なかなか読めず。
面白かったです。
紺屋の境遇は少し共感できました。ストレスってどんなところに出てくるかって分からないから。
進学校へ行って大学へ行って、自分が興味があるのか分からないけど銀行員になってエリートの道を進もうとしていたのに、それが崩れていく。
妹の梓や、ハンペーの存在って、とても大きいと思います。
紺屋を必要としているって言う事ですし。
にしても、米澤さんは話の展開が本当に上手い。
見事に古文書の謎と失踪事件をクロスさせていましたね。
佐久良桐子という女性が天職だと思っていた仕事を辞め、彼氏とも別れを告げ、家を引き払った。
それは何故か。読んでいくうちにどんどん引き込まれました。
でも、ネット社会って怖いですね。
桐子のHPを発見する事とか、蟷螂のした行動とか。GENさんがしてくれた事も善意でやっているけど、悪用だって出来る事だと思うし。
ただ、後味は悪かった。米澤作品を数冊読んでいればこういうラストも納得できるので、なるほどとも思いましたけども。
続編・・・出てるのかな。出てないのか?
この2人なら、ほのぼのと解決しそうですよね。

〈東京創元社 2005.7〉H22.3.7読了

追想五断章 米澤穂信5

追想五断章
追想五断章
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叔父の経営している古書店に身を置き居候している菅生芳光は、報酬に惹かれてある依頼を請け負う。
依頼人・北里可南子は、亡くなった父参吾が生前に書いた、結末の伏せられた五つの小説を探していた。
調査を続けるうち芳光は、未解決のままに終わった事件“アントワープの銃声”の存在を知る。
二十二年前のその夜何があったのか?幾重にも隠された真相は?
米澤穂信が初めて「青春去りし後の人間」を描く最新長編。

ネタバレあります

面白かったです!今までの米澤作品っぽくないですが、ミステリ要素は満載で完成度はかなり高いです。
読んでいて「追憶のかけら」を思い出しました。
可南子の父が残した5編の小説を、1冊見つける毎に10万円の報酬を得られるとわかり、引き受けることにした芳光。
そして調べていくうちに、なぜ可南子は父親の小説を大金を出してまで欲しいのか。探している間に知った「アントワープの銃声」の意味は何なのか。
芳光は、北里参吾の過去やこの家族に隠された事実に関わっていく。
小説が見つかっていく芳光の物語と、参吾の書いた小説の物語と2つの世界を楽しんでいるようでした。
そして参吾もとい叶黒白の小説の結末の一文は可南子が知ってる。
私はその短編を読んで一文を読んでなるほどと思っていたのですが、小説自体にも大きな意味が隠されていて、そしてその一文にさえ大きな意味があって。
読み終えた後、全てに頷いて、悲しくて切なくなりました。
芳光が真相を知ったことで、本当の真実を知ってしまった可南子は、納得できたのだろうか。
「奇蹟の娘」「転生の地」「小碑伝来」「暗い隧道」「雪の花」この5つの作品に秘められた真実。
お父さんは、娘には知られたくなかったんじゃないかなと思うけども。
思いの丈を我慢できずに叫びたくてこの小説を書いたんだろうし。
私自身の意見としては、可南子はきっと脳の中では自分のしたことを分かっていて、自分自身に伝えたかったのかなと。だから夢で見たのだと思うし、やはりそうだったと、納得した上で父母の分まで生きていてほしいと思いました。

〈集英社 2009.8〉H22.1.21読了

儚い羊たちの祝宴 米澤穂信5

儚い羊たちの祝宴
儚い羊たちの祝宴
「身内に不幸がありまして」
村里夕日は孤児院で育ち、5歳の時に丹山家に引き取られる。丹山因陽の娘、吹子に仕える事になった。夕日は吹子に命ぜられ、秘密の本棚を作る。その棚に納められている本を借り、夕日は本の虜になる。丹山家には長男がいた。勘当されていたが、実家に戻り、暴れだす。夕日と吹子は暴れる長男を止め、右手を切り落とし、死んだと知らせる。それからと言うもの、長男が死んだとされる日に、丹山家に関わる人間が次々と死んでいく。夕日は自分が寝ている間に殺してしまっているのではないかと悩む。
「北の館の罪人」
六網家の応接間には不思議な絵が飾られている。全てが青に染められ、空だけが紫色。誰もが疑問を投げかけるが、当主の光次は笑って返すばかり。内名あまりは六網家の妾の子である。母が亡くなり、ここに住む事になった。しかし住むのは「離れ」と呼ばれる北の館。そこには先客がいた。長男の早太郎である。
「山荘秘聞」
飛鶏館で過ごす事になったわたし。辰野様の別荘だが奥様が亡くなり、思い出の地であるここはご主人様にとって辛い場所となり、1年を過ぎても誰も訪れてこない。ある日、雪山で遭難した越智靖巳を助ける。次の日、越智を捜索する人々が訪れる。彼らを招き入れるが、屋島は越智を助けた事を告げずに客人たちをもてなす。
「玉野五十鈴の誉れ」
小栗家は祖母に支配されている。純香は感情を失った母と頼りない婿養子の父と祖母に怯えながら暮らしていた。15になったとき、自分に使用人がついた。それが五十鈴だった。五十鈴と一緒にいる事が何よりも嬉しく楽しい時間だった。大学に入るのを許してもらい、五十鈴とともに実家を離れる。しかし、小栗家を揺るがす大きな事件が起こり、純香は実家に呼び戻され、離れに軟禁される。母は再婚し、息子をもうけ、純香は必要のない人間となった。
「儚い羊たちの晩餐」
荒れ果てたサンルームに1冊の本が置かれている。最初の頁に走り書きが残っている。「バベルの会はこうして消滅した。」日記を書いた人物大寺鞠絵はバベルの会から除名された。会費を払わなかったからである。成金になった父があえて払わなかったのだと分かっていた。父は成金になったからと厨娘を雇う。それが夏だった。夏はいつも大量の食材を買い込み、作った後にお心付けを請求する。父は強がっているが、その価値がわからなかった。鞠絵は何とか除名を免れたく、会長に再度頼みに行った。しかし、会長は「バベルの会があなたには必要ない」と告げる。鞠絵は夏に「アミルスタン羊」を使った料理を頼む。

ぞくっとする作品でした。どの作品も最後に意外なラストが待っています。
どの作品にも「バベルの会」に属した人間が関わってきます。「バベルの会」に関わっている人間達は大きな名家の者ばかりが揃う。ただ読書会をする場ではなく、幻想と現実とが混乱してしまう儚いものたちへの聖域。名家に生まれたからこその悩みや葛藤を癒す場所…なのかな。一種のシェルターのような・・・。
しかし、どの作品も人が物のようだ。簡単に人を殺すし痛めつけるし。特に純香の祖母は酷い。息子が死んでしまうけど、死んでしまった場所を考えると、事故とも捕らえられるけど、私はもしかしたら五十鈴がやったんじゃないかなとも思う。
ゴミの処理は五十鈴がしていたんだし。だったら良いなと思う。純香と過ごした日々は、命を受けたからではなく、友達だと思っていたからだと思いたい。
でも、本当に米澤さんはミステリがお好きなんですね。きっとクマグスといわれるくらい^^;
聞いた事のない作家さんの名前がずらり。
私、この作品を読んで、江戸川乱歩の名前はエドガー・アラン・ポーからとったって初めて知ったよ…。まだまだ未熟だ。
これからも米澤さんにはついていきたい。
とりあえず、今年中に「小市民」シリーズを読みます。ずっと前から持ってるのにもったいなくて未だに未読…。

〈新潮社 2008.11〉H21.2.8読了

さよなら妖精 米澤穂信4

さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)

一九九一年四月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。
遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。
彼女と過ごす、謎に満ちた日常。
そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。
覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。
謎を解く鍵は記憶のなかに―。
忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。
気鋭の新人が贈る清新な力作。

積読していた本です。今更なのですが。
こんなにリアルで切なくて痛い作品だとは思いませんでした…。
91年…7歳かぁ。世界情勢なんて全然分からん時代だなぁ。
でも、こういう作品に触れることで、調べたいという思いに駆られますね。
マーヤの政治家になりたいという思いは、世界中を旅して様々な事を学び、覚えている姿を見て伝わってきました。
一生懸命だったし。
ラストは衝撃的だったけど、何となく想像もできて、悲しかったですね。
マーヤが切り開く世界を見てみたかったです。
あと個人的に気になったのは、守屋の太刀洗に対する態度かな。
いくらクールで冷たい感じだからって、女性に対しての対応ではない気がする…

〈東京創元社 2004.2〉H20.5.26読了

遠まわりする雛 米澤穂信4

遠まわりする雛

「やるべきことなら手短に」
4月。里志から「神山高校にもあった七不思議 その二」音楽室に出た幽霊のを聞いた奉太郎。丁度そのとき、千反田がやってくる。嫌な予感がした奉太郎は千反田に一つ目の七不思議の話を持ち出す。
「大罪を犯す」
奉太郎はとなりのクラスから先生の怒鳴り声が聞こえてきた。その後、どうやら千反田の大きな声が聞こえてくる。隣のクラスに起こった出来事とは。
「正体見たり」
摩耶花の親戚が営む温泉旅館へ行くことになった古典部の4人。その本館で幽霊が出るという話を摩耶花の親戚2人から聞く。そして深夜、千反田と摩耶花はその幽霊を見たというのだ。
「心あたりのある者は」
千反田は次々と事件(?)を解決する奉太郎を褒めた事で、2人の推理対決が始まった。その内容は、1本の不可思議な校内放送だった。
「あきましておめでとう」
奉太郎と千反田は初詣に出かけ、手違いから納屋に閉じ込められてしまう。大声で叫べば助かるが、千反田の体裁に関わるため、違う方法で脱出しなければならなかった。その方法とは。
「手作りチョコレート事件」
1年前のバレンタインデー。摩耶花は里志にチョコレートを拒否された。
1年後、摩耶花はリベンジするべくチョコレートを用意していた。しかし、千反田が目を離した隙にチョコレートがなくなってしまう。
「遠まわりする雛」
千反田に頼まれ、奉太郎は生き雛祭りの傘持ちを頼まれる。そして当日、お祭りで通る場所の橋が工事中となっていた。誰かが工事を再開しても良いと連絡したらしい。誰が伝えたのか。

古典部シリーズ第4弾。予約していてようやく読めました。
高校1年の春夏秋冬の古典部を短編で紹介しているようでした。
省エネ男のホータローは相変わらず自論に反して千反田に翻弄されていますねぇ。
お互い気付いていないけど、恋の始まりだと思うのは私だけか?
どの作品もなるほどなぁと納得。ホータローは省エネ男にするにはもったいないと思いますが。
今回の作品で、4人の1年は終わりそうですが、2年生とか3年生もやるんでしょうか。
まだまだ4人を見たいです。
…そして、関係ないですが、2001年の2月に高校1年生と言う事は、私は4人と同い年なんだ〜とちょっぴり嬉しくなったり^^;
4人の1年は長いですね。

〈角川書店 2007.10〉H20.4.26読了

愚者のエンドロール 米澤穂信4

愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。
その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。
誰が彼を殺したのか?その方法は?
だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。
続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!
さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作。

古典部シリーズ第2弾です。
段々文化祭に近づいていきますね。
こうやって第3弾の文化祭へ繋がっているわけですね。
面白かったですね。
「やらなくてもいいことはやらない。やらなければならない事は手短に」の省エネ男のホータローがまたまた頑張ります。
この教訓、私も見習いたいです。
映画の結末はホータローの考えもすごいと思いますが、えるちゃんの思いも分かりますね。
個人的に面白かったのは、チャットでのえるちゃんの名前ですね。
「L」って・・・^^;
えるちゃんだってすぐにわかりますが、今の時期だとどうしても「DEATH NOTE」の彼を思い出してしまって、ちょっと面白かったです。
あと、地味〜にホータローのお姉さんも登場していましたね。
やっぱり出てくるんですね、お姉さん。
ホータローの進む道を掌で転がしているような気がします^^;
これでやっと第4弾が読めます。
でも、その前に、第3弾を読み直そうかな。

〈角川書店 2002.8〉H20.2.23読了

氷菓 米澤穂信5

氷菓 (角川スニーカー文庫)

いつのまにか密室になった教室。
毎週必ず借り出される本。
あるはずの文集をないと言い張る少年。
そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実―。
何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。
さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!

ようやく読みました。
ずっと手元にあってもったいなくて読めないでいました。
でも、「クドリャフカの順番」読んじゃってたし〜。
古典部が出来た理由と、4人がどうして入部したのかも分かりました。
「氷菓」の名前の意味や、関谷氏の謎は、切なくなりましたね〜。
米澤作品は難しい言葉も多いけど、なるほど〜と納得できます。
4人の人物像がとてもよく分かりました。
第2弾、第4弾も楽しみです。
にしても、お姉さんは謎な方ですね〜。
お姉さんの登場の仕方も今後、気になります。

〈角川書店 2001.11〉H20.2.7読了

インシテミル 米澤穂信4

インシテミル

結城理久彦はしがない貧乏学生。
もてるために車がほしいと思っており、アルバイト雑誌を開いていた。
そこに飛び込んできたのは時給1120百円というありえない金額のアルバイト。
とある場所に監禁され、常に監視された状態で7日間を過ごすというもの。
金額に惹かれ、結城はアルバイトに参加することになる。
しかしそこには、とんでもない秘密が隠されていた。

久しぶりに米沢さんの作品を読みました。
いや〜面白かった!
やっぱりすごいです^^
ある隔離された空間で7日間を過ごす。
普通に考えたらただ何気なく過ごすだけで終わりそうだけど、この館はとんでもないですね…。
私は1日でもダメかもしれない…。
結城は、最初はなんだか頼りなくて限りなく呑気だなぁと思っていたのですが。
すごい奴ですね!
5日目?以降からはなんだかかっこよくって頼もしく見えました。
ラストは意外でしたね…。
私は想像もつきませんでした。
面白かったです^^
今年はコンプリートが目標です。

〈文芸春秋 2007.8〉H20.1.26読了

ボトルネック 米澤穂信5

ボトルネック

嵯峨野リョウは東尋坊に来ていた。
諏訪ノゾミが、ここの崖から落ちて死んだのだ。
ノゾミの死から2年。ようやく弔う気になり、現場へ足を運んだのである。
ノゾミは中学2年の時、横浜から金沢へ引っ越してきた女の子。
父親が友人の連帯保証人になってしまったがために、多額の借金を抱えてしまい、逃げるようにしてやってきたのだ。
リョウはそんな似たような境遇のノゾミが、気にかかるようになった。
東尋坊にいたリョウに、今度は親から兄が死んだという連絡が入る。
金沢へ戻ろうとした時、不思議な声を聞き、リョウはバランスを崩す。
気付いた場所は、自分の存在しない世界。
そして、生まれてくるはずのなかった姉が存在していた。

・・・イタイ。とっても痛いです。
こんなストーリーだとは思っていませんでした。
「オススメ」をつけたいのですが、あまりにも痛いのでちょっとやめておきます^^;
面白くって、止められなかったんですけど、リョウには辛い事実が次々と浮上してきます。
子どもは2人だけしかいらない。その両親の考えから、姉が生まれてこなかったための生まれてきたリョウ。
そして、こちらの世界には、ちゃんと姉、サキが生まれている。
自分との世界の違いはただこれだけ。でも、自分の生きている世界とは、大きな違いがある。
両親は仲が良く、行きつけだった食堂の爺さんも元気で、死んでいるはずの人も生きている。
次第に、リョウは自分の人生、人の人生の岐路の時が大きく異なっている事に気づく。
それがとても残酷で、悲しい。
リョウが悪いわけじゃないのに。どうしてこんなに辛い思いをしなくてはいけないんだろう。読んでいてずっとそう感じてました。
自分じゃなくて、サキが生まれていれば・・・。あの時こうしていれば・・・。と、リョウは悩みますが、人だったら誰でもそういう現実があると思います。
ただリョウに突きつけられているものは、余りにも酷すぎる。
でも、引き込まれたのもまた事実であって・・・。
気になって気になって、あっという間に読んでしまいました。
本当の最後がなぁ・・・
可哀相で可哀相で。

〈新潮社 2006.8〉H18.11.2読了

クドリャフカの順番―「十文字」事件 米澤穂信5

クドリャフカの順番―「十文字」事件

オススメ!
神山高校古典部の4人、千反田える、黒田里志、伊原摩耶花、折木奉太郎は厄介な悩みを抱えていた。
神山高校は文化系の部活動がとてもさかんで、毎年神山高校文化祭が3日間開催される。
その通称カンヤ祭で販売予定だった文集「氷菓」を30部刷る予定だったのだが、手違いで200部も用意されてしまったのだ。
3日間で全て売りさばかなければならない。
部員4人は文集をアピールさせようと数々の策に出る。
また同時に、五十音順に部のものが盗まれるという不思議な事件が起こる。
その事件は「十文字」事件と呼ばれ、学校内を騒がすことになる。
古典部は事件を解決し、文集を売り切ることが出来るのか!?

初米澤さんです!
皆さんが結構オススメしていたので、ずっと気になっていました。
ようやく1冊読めました〜^^
面白かったです!
まずは、不思議な古典部という存在が気になりますね。
伝統ある部活らしいですが、古典と無関係の活動をしている。
そして、いくつかの厄介な事件に巻き込まれ、解決もしているらしい。
今回も見に降りかかった大きな厄介事。
そして発生した大きな事件。
内容も面白かったし、小ネタも私には最高でした。
黒部VS谷の様々な対決や、奉太郎のわらしべ長者話。うまいな〜と思いました。
読んでいて思ったのですが、この作品、古典部シリーズの第3弾なんですよね・・・?
他作品で「氷菓」ってありましたし、もう1冊最後のページのほうに載ってました。
うあ〜〜失敗しました^^;見つけたら買って読んでみようと思います。
シリーズ以外でも!米澤作品、気に入りました!
あと最後に、奉太郎のお姉さんって何者なのでしょう?シリーズを読んでいけばわかるのでしょうか。
重要な鍵を握りまくっていましたよね・・・。

〈角川書店 2005.6〉H18.11.1読了
自己紹介
苗坊と申します。
生まれも育ちも生粋の道産子。読書とゲームとマラソンとV6を愛してやまないオーバー30です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。
過去記事にもTB、コメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
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