苗坊の徒然日記

読書とV6をこよなく愛する苗坊が気ままに書いてます。 お気軽にどうぞ。

森晶麿

毒よりもなお 森晶麿3

毒よりもなお
森 晶麿
KADOKAWA
2019-03-01


これは、完全に青春を失った若者の偽書。でも、あなたの物語かもしれない。
連続殺人犯「首絞めヒロ」は、本当に私の知っている「ヒロアキ」なの?―― カウンセラーの美谷千尋は、自殺願望のある高校生、今道奈央から〈首絞めヒロの芝居小屋〉という自殺サイトの存在を知らされる。犯罪の匂いを感じた千尋は、そのサイトの管理人が8年前に故郷の山口で知り合った「ヒロアキ」ではないかと疑いを抱く。千尋によって徐々に明らかにされていくヒロアキの恐ろしくも哀しい過去。ヒロアキはなぜ連続殺人犯になってしまったのか? 千尋は奈央の命を救うことはできるのか? 千尋とヒロアキの間に流れる8年間物語とは? 衝撃の結末が待ち受ける、祈りと狂気のミステリ!

あらすじをみてから読み始め、事件の真相と千尋の行く末とが気になった読み進んでいきましたが、いきなりのどんでん返しにびっくり。
このどんでん返しにどう対応していいのかいまだにわかっていません^^;
そして人物たちがどう絡んでいくのか混乱します。
このどんでん返しにより、今まで読み進めていった過程は何だったのかと思わなくもないのですがこれが著者さんの策略なのでしょうか…。

<KADOKAWA 2019.3>2019.4.23読了

黒猫のいない夜のディストピア 森晶麿5



大学院修了後に博士研究員となった私は、所無駅付近で自分そっくりの女性と遭遇する。白い髪、白い瞳、白いワンピースの彼女はあきらかにこちらを見つめていた。学部長の唐草教授の紹介で出会った反美学研究者、灰島浩平にその話をすると、様々な推理を展開する。本来なら黒猫に相談したいところだったが、黒猫の言葉―とにかく、まだ結婚は無理―がひっかかり、連絡できずにいた。白を基調にした都市開発計画が持ち上がる所無。自宅に届いた暗号が書かれた葉書。私そっくりの女性となぜか会っていた母の雪絵。いったい私の周りで何が起きているの―?アガサ・クリスティー賞受賞作から連なる人気シリーズ、待望の再始動。

いつのまにか前シリーズが終わっており、第2部に突入してました。え?何か前振りあったっけ?^^;
黒猫と付き人は恋人同士になり、28歳になっていました。そして結婚の話まで出てきているようになっているとは。酔っぱらってけんかして、その直後に滋賀県に出張に行ってしまった黒猫。その間に「私」は自分にそっくりな女性を見かけます。ドッペルゲンガーではないかと怯える「私」。黒猫に助けを求めたいけど出来ない。
そしてお母さんまで絡んできて一体どうなるんだろうとドキドキしていましたが、結論としてはそういうオカルトのようなものではなくて、母も「私」も深く関わらなければならない問題でしたね。そして「私」が思い悩んでいる時、そして窮地に立たされた時、助けてくれるのはやっぱり黒猫なんですよね。
2人の関係が発展してもやっぱりきゅんきゅんしてしまいます。
また、新しくシリーズが始まったということでこれからも2人の姿を見られることがとてもうれしいです。

<早川書房 2018.12>H31.1.23読了

火刑列島 森晶麿4

火刑列島火刑列島
著者:森晶麿
光文社(2018-06-19)
販売元:Amazon.co.jp

現象学者の凪田緒ノ帆は、半年前に自宅の火災で恋人を失った。まる焦げで発見されたその死体が持っていたスマホのロック画面には、下着姿の謎の女性の画像が残されていた。突然、緒ノ帆の前に現れた美青年・露木は“予現者”を自称し、「僕が予現したあなたの恋人以外の直近三件の火災事故では、いずれも被害者の男性のスマホにこの女性の画像がありました」といい、事件と女性の関係を一緒に調べようと誘う。さらに、謎の女性の画像を手がかりに、メグミという名前と、彼女を探す消防士・海老野ホムラが見つかる。三人は、露木の“予現”する火災とメグミの手がかりを追う旅をはじめた―。

また何だか不思議な設定だな…と思って読みましたが、意外と(失礼)深い物語でビックリしました。面白かったです。
最初に登場したのが「僕は予現者です」とかいう男で火事を動画で撮りながら予想は当たったでしょ?とか言ってるから何言ってるんだコイツは?と思いましたが^^;
予現者となったことも、緒ノ帆と会って旅をすることも必然だったんですね。
ホムラが謎の人物でしたけど、こちらもとても大事なキーマンでした。
純粋すぎる部分もありましたけど、その純真無垢なところに、惹かれたんでしょうね。
最初はちょっと読みにくさも感じましたが、徐々に3人の過去が明らかになり繋がっていくことで段々引き込まれて行きました。

<光文社 2018.6>H30.8.2読了

さよなら、わるい夢たち 森晶麿4

さよなら、わるい夢たちさよなら、わるい夢たち
著者:森 晶麿
朝日新聞出版(2018-02-20)
販売元:Amazon.co.jp

〈日本悪夢すぎるだろ。待機児童って何だよ、待機してんのは俺たち家族な〉
〈出てったよ。もう疲れました、だってよ。〉
〈嫁帰ってこない。詰んだな。〉
ジャーナリストの長月菜摘は、学生時代の友人・薄井麻衣亜の夫のSNSから、彼女が幼い息子を連れて家庭を捨てたことを知る。
夫も、両親も、友人も、同僚も、彼女が消えた理由を知らないというが、誰もが麻衣亜を失踪に駆り立てるだけの要因を持っていた――。
現代女性が背負わされた、見えない「重荷」の正体を抉りだす、本格社会派ミステリー。
アガサ・クリスティー賞受賞作家の新境地!

SNSから高校時代の友人が行方不明になったことを知り、探し始める菜摘と丘咲。
徐々に明らかになっていく、麻衣亜の幼少期の心の傷と現在の姿。
哀しいですね…麻衣亜自身のせいではないのに。でも、親のせいでもないんですけどね。
1人の女子生徒の独りよがりな行動によって1つの家庭がめちゃくちゃになってしまった。
人生はどうなるか、本当に分からないですね。そして麻衣亜は悪い方悪い方に進んでいってしまった気がします。自分の意見を言うことが出来ずにされるがまま…
麻衣亜の行動は少しイライラするところもありました。
そして菜摘と交互に現れる山形という警官。麻衣亜とどういう関係なのだろうと思いましたが、最後はなるほどと納得。にしても弱みを握っているからと言って麻衣亜を甘く見過ぎじゃないですかね、この人は。
麻衣亜の行動は褒めたものではないけど、幼い頃からずっと我慢して傷ついて辛くて苦しいことを経験して、その結果自分で自分の道を切り開いた。いや、ちょっと違うけど。麻衣亜に関わってきた男どもざまーみろ!ってちょっと思いましたよね^^;
最初から麻衣亜は死を選んでいるんだと思っていたけど、違ったんですね。
やったことは良くないことだけど、それでも割と好きなラストだったりしました。

<朝日新聞出版 2018.2>H30.7.4読了

葬偽屋に涙はいらない 高浜セレナと4つの煩悩 森晶麿5

葬偽屋に涙はいらない: 高浜セレナと4つの煩悩葬偽屋に涙はいらない: 高浜セレナと4つの煩悩
著者:森 晶麿
河出書房新社(2018-04-26)
販売元:Amazon.co.jp

偽りの“死”で照らし出す、見えなかった“生”の真実―“葬偽屋”とは、自分の死後、周囲はどのような反応をするのか…その願望を叶えるために、依頼人が望む偽モノの葬儀を執り行なう商売。

続編が出るとは思いませんでした。
でもそういえば、セレナの問題が全部解決したわけではなかったですね。
その1番の問題、家族との関わりが今回の問題のキーでしたね。
余命宣告を受けたとか、弱弱しい声とか、私は全部嘘だと思っていました。
セレナにお金を振り込んでもらうための演技や嘘だと思っていました。
そうしたら最後の種明かしには驚きました。
ずっと伏線があったんですね。私は全然気づきませんでした^^;
ミステリとして面白かったのは図書館での葬偽かな。最後もハッピーエンドで良かったです。
セレナと親との関係はどうなるんでしょうか。
気になるけど歩武が側にいればとりあえずは大丈夫なのかなとも思いました。

<河出書房新社 2018.4>H30.5.25読了

アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦 森晶麿4

アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦 (富士見L文庫)アドカレ! 戸山大学広告代理店の挑戦 (富士見L文庫)
著者:森 晶麿
KADOKAWA/富士見書房(2016-01-13)
販売元:Amazon.co.jp

名コピーライターだった亡き父と同じ道を目指す私は、父の母校戸山大学に入学した。意気揚々と広告概論を受講するも、中身は期待外れ、広告研究サークルは言わずもがな…。そんなとき、目に飛び込んできた学生だけの広告代理店“アド・カレッジ”の求人看板。訪れた私に、バードと名乗る代表取締役はいきなり採用試験を言い渡した。「豆腐屋のキャッチコピーを提案すること、期限は三日」豆腐屋では強面の店主が待ち構えていて…?広告業界希望者必見の青春物語。

今回の舞台は広告業界。でも主人公は大学生。いますよね、大学生ながら働いてるって人。更に違う作品ですが酔理研究会のあの二人までちらっと出てきて、リンクが嬉しかったです。
ここ最近森さんの作品は黒猫シリーズ以外はいろんな意味でドキドキしながら読み始めるのですが。この作品は最初から面白くて読み進みました。広告業についてのノウハウもきっと盛り込まれているんですよね。主人公たちが考えるキャッチコピーは凄いなと思ったけど、でもここまでうまいこと行くかなと思わなくもないですけど。
主人公の名前が最後まで分からなくて、知らないまま終わらせるのかなと思ったら何とも良い出し方でしたねー。何となく最後の謎の展開は読めたんですけど。でも良かったから良いです。
バードと私はこれからどうなっていくんでしょうかね。二人の展開も気になるところでした。
物語自体は良かったですけど、テーマ自体は私は何を読んでも良いとは思えませんでした。私は新卒で入社した会社で配属されたのが広告部だったんですが、上司のパワハラが凄くて。毎日毎日怒鳴られて怒鳴られて。周りの同僚は見て見ぬふりで。なにかわからないことがあったら聞いてという割に聞いたら「自分で考えたら?」の繰り返し。まあ、私の質問もダメだったんだと思うんですけど。そしてみんな私の事は「お前」呼ばわりでした。今考えたら酷いな。毎日帰り道の地下鉄のホームで飛び降りたら楽だろうなと思いながら、でもそんな勇気はないまま日々を過ごしていて。
何だか読んでいる時にフラッシュバックしてしまって、途中読むのをやめようかとすら思いました^^;面白くて結果読む手は止まらなかったのですが。
もう辞めて7年くらい経つから平気かと思いましたけど、平気じゃなかったですね。そんな暗めの要素なんてなかったのに。最後は余談でした。

<富士見書房 2016.1>H29.2.13読了

人魚姫の椅子 森晶麿4

人魚姫の椅子人魚姫の椅子
著者:森晶麿
早川書房(2016-12-08)
販売元:Amazon.co.jp

瀬戸内海に面した椅子作りがさかんな町、宝松市鈴香瀬町。高校生の海野杏は、毎朝海辺で小説を書きながら、椅子職人を目指す同級生・五十鈴彗斗と少しだけ話すことを日課としていた。そんなある日の朝、彗斗から「高校をやめて町を出る」と告げられる。特別仲がよかったわけではないが、傍にいて当然の存在がいなくなることに焦りを覚える杏。時を同じくして、杏は親友の翠からラヴレターの代筆を頼まれる。必死に頼む姿にほだされ、明るくてかわいい翠を思い浮かべながら、一文一文を丁寧に綴っていく。そのラヴレターから、小さな町を揺るがす失踪事件が始まるとも知らずに。“黒猫シリーズ”の著者が描く、新たな青春ミステリ。

失礼ながら森さんの作品は黒猫シリーズ以外を読む際には、気合を入れて読まないといけないというかどんな話なんだろうとドキドキしながら読むというか…
当たりはずれが多いんですよ←
ということで、この作品はどうだろうとドキドキしながら読んだのですが、面白かったです。杏のキャラクターも好きでしたし、周りを取り巻く人たちの関係も良かった。
親友の翠がラブレターを書いてほしいと頼んだことから始まった失踪事件。
杏と彗斗の周りを取り巻く環境が変わっていく展開が気になってあっという間に読んでしまいました。周りの人たちのキャラクターも好きでしたね。
杏の”父親”の公造や、彗斗の父親の大作も個性的で好きでした。家族を愛し、仕事を愛しているところが特に。真っ直ぐなのかなぁ。
だからこそ小さな町で起きた失踪事件は悲しかったですね。また真相も切なくて悲しかった。冒頭に失踪事件後のストーリーが少し書かれていたので高を括っていたというかきっとこうなるからみたいな思い込みがあったのですが、まあ打ち砕かれましたよね^^;
それでも最後は好きでした。杏も前に進めてよかったね。周りの人たちに恵まれていて良かったね。

<早川書房 2016.12>H29.1.18読了

俗・偽恋愛小説家 森晶麿4

俗・偽恋愛小説家俗・偽恋愛小説家
著者:森 晶麿
朝日新聞出版(2016-08-05)
販売元:Amazon.co.jp

「白雪姫」「ラプンツェル」「かえるの王さま」「くるみ割り人形」
――誰もが知っている、おとぎ話に隠された、
恋物語と事件の≪真相≫を“偽"恋愛小説家&駆け出し編集者コンビが読み解く連作恋愛ミステリ第2弾。
恋愛小説家・夢宮宇多は、デビュー作『彼女』が話題となり次回作が待ち望まれていた。ところが、担当編集者の月子が催促をするものの、夢宮は次回作の『月と涙』の原稿の続きを、書いてくる気配がない。そのうえ、「夢宮が女性と仲良く歩いていた」という話を、月子は同僚から聞いてしまう。
現実とリンクする夢宮の次回作のラストで、主人公の青年は「月」と「涙」どちらを恋の相手に選ぶのか……?
続きが気になりながらも、月子はヤケを起こし、お見合いを引き受ける。その相手は子供の頃に憧れていた人だった。
◆第1話「白雪姫に捧ぐ果実」
豪華客船【スノーホワイト】で、スキャンダルの最中の美人女優が突然死してしまう。
◆第2話「ラプンツェルの涙」
ラプンツェルの魔女さながらに、歌姫を大切に育ててきた演歌歌手の女。歌姫の裏切りに、女の愛憎は……。
◆第3話「カエルの覚悟と純愛と」
大物恋愛小説家の屋敷に招かれた、月子。カエルを偏愛する作家は、胸の奥底に隠している【秘密】があった。
◆第4話「くるみ割り人形と旅立つ」
夢宮の元想い人・涙子が誘拐された!? 夢宮と一緒に、彼女を救出しようと奔走する月子だが――。

まさか続編が出るとは…!
ということで読みました。黒猫シリーズ以外は読むのにドキドキするのですが^^;前作は割と好きな感じだったので、そこまで意気込まなくても大丈夫でした←
童話と連動した物語というコンセプトが割と好きです。
鯨統一郎さんの小説も好きなのでこういう物語自体が好きなんだろうな、自分。
童話に絡んだお話というと、主旨はちょっと違うのですが、むかし「なかよし」で連載していた「くるみと七人のこびとたち」というマンガを思い出します。くるみのお兄ちゃんが本の中で白雪姫と恋に落ちたために物語たちが狂い、くるみと白雪姫の王子になる予定のカイルと小人たちと共に旅をするというお話。あぁ、懐かしいな。
まあ、本当に主旨は全然違います^^;
今回は聡というキャラクターが登場しましたね。
月子の幼馴染だけどなんか胡散臭いなとは思っていました^^;
まあ、それともちょっと違いましたけど、月子が早まらなくて良かったです。
と言っても、私は夢センセの良さが分かるような分からないようななんですけどねー。
ミステリとしては面白かったです。
ただ、私が「カエルのおうさま」と「くるみ割り人形」の物語自体をあまりわかっていないというところがただただ自分に残念…。

<朝日新聞出版 2016.8>H28.9.9読了

怪物率 森晶麿2

怪物率怪物率
著者:森 晶麿
光文社(2016-04-19)
販売元:Amazon.co.jp

ギャグで、ホラーで、微妙にラブ!? かつてない多〈獣〉解釈ミステリー!!
「怪物率とは、〈怪物〉の絶対的現実存在性を一〇〇とした場合の割合を表したものだ」
怪物狂の美青年・ナイトさまとお供の美少女・ウサギが街に溢れる怪しい噂にびびびっと反応して、大冒険の大騒ぎ!
しかもふたりとも、どうやら深い訳あり──

うーん…。よくわからなかったなぁ^^;
まず怪物率とは何ぞやから始まり…
そこはなるほどねと思ったんですけど、出てくる人も話の内容も奇抜すぎてもうよく分からなくなりました…。
しゃべってる言葉の節々にギャグやら動物の名前やらが出てきて内容が頭の中に入っていかないし…。
黒猫シリーズ以外の作品でも好きなものはあるんですけど、苦手なものはとことん苦手だなぁと思う作家さんですね…。
と言いつつ新刊が出ると読んでしまうのですが。
今回はちょっと合わなかったです^^;

<光文社 2016.4>H28.6.13読了

ピロウボーイとうずくまる女のいる風景 森晶麿4

ピロウボーイとうずくまる女のいる風景ピロウボーイとうずくまる女のいる風景
著者:森 晶麿
講談社(2016-02-17)
販売元:Amazon.co.jp

貧困のどん底からキムラに救われた絢野クチルは、政治家を目指して大学に通い、夜はピロウボーイとして女たちと関係をもつ。
「シェイクスピアを読む女」「バッハしか愛せない女」「ドヌーヴに似た女」「リキテンスタインを待つ女」
女たちはみな問題を抱えているが、クチルとの関わりのなかで、立ち直っていく。一方、クチルの部屋には、謎の同級生知紅が押しかけて居候となり、クチルの帰りを待っている――。

ピロウボーイという名前から仕事の予想は付いたのですが予想通りでしたね^^;
石田衣良さんの「娼年」を思い出しましたが。でもこちらはミステリ要素がありましたね。
森さんの作品はいつもテーマがぶっ飛んでいるものが多くて^^;でも、その世界観を面白いと思わせるのだから流石だなといつも思います。
ピロウボーイであるクチルの相手はいつも一筋縄ではいかない相手。また雇い主のキムラが真相を隠しているからいつも厄介ごとに巻き込まれる可哀相な少年←
キムラもクチルが将来政治家になりたいと思っていることが分かっているからか依頼人も上手くいけば利用できる人ばかり。実際関わってからクチルを援助してくれる人が多いです。
でも、クチルはもう顔を知られすぎちゃってるんじゃないかぁ。政治家になったとしても過去を色々暴露されて大変なことになるような気がする…。まあ、クチルの場合はそれも武器にしそうだけど。
男だか女だかわからない知紅との関係、結構好きでした。謎めいた人だけど正体が分かると諸々納得。とても聡明でだからこそ縛られているのが可哀想だとも思いました。自分の知識でクチルに助言しているところとか好きです。
2人の関係はこれからも続いていくんだろうな。でもそれは愛という言葉では足りないし、愛とも違う気がする。
あ、そうそう。ホテル・モーリスが出てきましたね。物語のリンクはやはり嬉しいです。
コンシェルジュが登場しましたし^^

<講談社 2016.2>H28.3.23読了

黒猫の回帰あるいは千夜航路 森晶麿5

黒猫の回帰あるいは千夜航路黒猫の回帰あるいは千夜航路
著者:森晶麿
早川書房(2015-12-08)
販売元:Amazon.co.jp

パリで大規模な交通事故が発生。深夜、そのニュースを目にした付き人は、相変わらず連絡のない黒猫の安否が気になっていた。一年前、イタリアで二人の距離が縮まったと感じたのは、勘違いだったのか…。互いに研究で多忙な日々を送るなか、いつしか声を聞かない時間ばかりが増えていた。そんな時、大学院の後輩・戸影からペルシャ美学の教授が失踪したと連絡を受ける。黒猫のことが気になりつつ、付き人は謎を追いかけてゆくが―。待望のシリーズ第6弾!

あぁ…本当にきゅんきゅんさせるシリーズですね〜…。
第1話でパリで大規模な交通事故が起きて黒猫にメールするも返事が来ない…なんて、ホント付き人とともにちょっとドキドキしていましたけど、理由が分かればそういう事かという感じでしたよね^^;そういやタイトルにしっかり書いてあるじゃないか。
2人が結ばれるのかどうかいまだによく分からない感じですけども…。
イタリアで過ごしが一夜が逆に悪かったのか。いやいやそんなことは。
黒猫シリーズも第6弾で色々書かれ方が違ったりもしましたけど、でもやっぱりポオの作品に絡んだ今回のような連作短編がやはり一番好きだなと思います。
ポオの作品は結局まだ1冊も読んだことがないんですけど^^;
でも最初にちゃんと解説がついているので分からないということはないですし。
黒猫のお姉さんの若かりし頃の話はなかなか興味深かったな。お姉さん若い時から情熱的。その時にお姉さんから付き人へ言った言葉。弟への愛情も感じたし、付き人への気遣いや愛も感じました。じれったすぎるけど、待つしかないんですよね。
一番最後のシーン、ちょっとドキドキしました。
これから二人は再び日常へ返るのだろうけど、でもほんの少しだけ二人の距離は縮まっ…たのかなぁ。

<早川書房 2015.12>H28.1.14読了

葬偽屋は弔わない 殺生歩武と5つのヴァニタス 森晶麿4

葬偽屋は弔わない: 殺生歩武と5つのヴァ二タス葬偽屋は弔わない: 殺生歩武と5つのヴァ二タス
著者:森 晶麿
河出書房新社(2015-10-22)
販売元:Amazon.co.jp

自分が死んだら周りの人たちはどんな反応するんだろう。その願い<葬偽屋>が叶えます。アガサ・クリスティー賞作家が描く新たなヒーローはお坊さん!? 人の本音に迫る本格人情ミステリ!

いやーなかなか罰当たりな作品でしたね^^;
でも、考えたことはあるかも。自分がもし今死んだらみんなお葬式に来てくれるかなとか、どういう人たちが来てくれるのかなとか。
そんな願いをかなえてくれるのが葬儀屋…ではなく葬偽屋。
この葬偽屋を取り仕切るのは第三十六代臨済宗煩悩寺当主、殺生歩武。
そして、恋人が亡くなったことがきっかけで死のうと思っていたところを歩武に生かされることになった高浜セレナ。
自分の葬偽をしてほしいと依頼を受け、その依頼者の<殻>を作るのがカフェ<サボタージュ>の店主黒村。
なかなか高額の葬偽なのにどうして人は依頼するのか。
5人の依頼人が出てきますがやはりその理由は入り組んでいました。
母親が父と息子を置いて失踪しているとか、愛人に自分の死にざまを見せたいとかヤクザが跡取りの事を考えてとか昔の初恋が忘れられないからその人を死んだことにして一歩を踏み出したいとか。
依頼の中に真実があり、その真実を歩武は華麗に解いていきます。なのでジャンルとしてはミステリ?なのかな。ミステリともちょっと違うような気もしますけども…。
でも、面白かったです。依頼人の中にはセレナや歩武に関わる人たちも出てきたりして、本当にいろんな真実が読んでいるうちに見えてきて。
そして時々登場する美術の知識やその作品のテーマとなる言葉の意味が面白くて、森さんの博識なところも伺えてよかったです。ここは黒猫シリーズでも垣間見えますけどね^^

<河出書房新社 2015.10>H27.12.22読了

そして、何も残らない 森晶麿3

そして、何も残らないそして、何も残らない
著者:森 晶麿
幻冬舎(2015-09-10)
販売元:Amazon.co.jp

真琴は高校の卒業式を終え、既に廃校となっている母校の平静中学校を訪ねた。朽ち果てた校舎に、彼女が所属していた軽音楽部のメンバーが集められたのだ。目的は中学三年のときに部を廃部に追い込んだ教師への復讐。だが、再会を祝して全員で乾杯した瞬間、ミニコンポから、その教師の声が響き渡った。「平静中学校卒業生諸君に死を」。一同が驚愕するなか、突然メンバーのひとりが身体を痙攣させ、息を引き取る。真琴は警察に連絡をしようとするも、携帯電話の電波が届かない。しかも学校を囲む川に架かる橋が何者かによって焼き落とされ、町に戻ることができない状態になっていた…。すべて伏線、衝撃のどんでん返し…。究極の「青春+恋愛」ミステリー。

うーん・・・うーん・・・。
「そして誰もいなくなった」がモチーフらしいですが…と言いつつ私は読んだことないんですけども^^;
話の流れはどうなるんだろうと気にはなったんですけど、主人公をはじめとしてどうも出てくる人みんなが好きになれなくて・・・なんとなく現実離れしてるし読み終わった後に何も残らない感じ(すみません!)
そもそもキーマンとなる内山という男。この人の雰囲気がまず現実離れしすぎているから乗れなかったのかも。今どきこんな人いるだろうか・・・
申し訳ないけど「究極の青春、恋愛ミステリ」ではなかったなぁ、ごめんなさい。

<幻冬舎 2015.9>H27.10.15読了

四季彩のサロメまたは背徳の省察 森晶麿4

四季彩のサロメまたは背徳の省察四季彩のサロメまたは背徳の省察
著者:森晶麿
早川書房(2015-04-22)
販売元:Amazon.co.jp

私立扇央高校朗読部の主・華影忍。“歩く女百科全書”を自称する彼は、新入部員の後輩、通称「カラス」から、春休みに一目惚れした女子生徒を探してほしいと頼まれる。だがカラスが探していたのは「存在するはずのない」少女だった…。カラスの仄かな恋心は、嫉妬が引き起こした残酷な夏の事件、軽薄さが全てを崩壊させた秋の事件を経て、次第に忍と彼の婚約者の歪な関係へと繋がっていく―。青い春の只中で、今は亡きサロメの幻影に囚われた美しき男子高校生の一年を描く。

タイトルから一瞬黒猫シリーズかと思ってしまいました・・・。
全然違いましたね^^;
いやー・・・凄い世界観でした。
私はサロメの物語をあまり知らないのでこの作品で書かれたサロメしか分からなかったのですが・・・凄い・・・としか言いようがないですね。
この世界観は嫌いじゃなかったですけど、実際にこんな高校生がいたら絶対に嫌です←
根本の部分は違うかもしれませんけど諸々の事件は忍が関わっていて、自業自得だろ!と思うところもあんたバカか!と思うところも多々ありました。そんなこと言っちゃいけない?^^;
サロメと絡めてミステリになっていく感じも良かったです。
いろいろ意見はありそうなお話でしたが^^;
私は面白く読みました。
でもただただカラスが可哀想・・・。
補足:コメントを頂いて読み返して気づいた真実…遅。教えてくださってありがとうございました…。そうか、そうだったのか…。へぇ…っていう何か興奮というよりはいいのか?という気持ちの方が強かったり…。そうか〜…

〈早川書房 2015.4〉H27.5.27読了

恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち 森晶麿4

恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち
著者:森 晶麿
講談社(2015-01-21)
販売元:Amazon.co.jp

「静かな夜には口笛を吹きたくなる奴がいるものです。口笛が聴こえる夜は、もうすでにいつもの夜とは違いますからね」
四国と淡路島の境目にある〈恋路ヶ島サービスエリア〉このサービスエリアの売り子になると、一年以内に恋人からプロポーズされるという伝説がある。そんな伝説を信じるでもなく信じている恋路ヶ島出身の理代子は、自宅アパートとバイト先のサービスエリアを往復する平凡な日常を送っていた。ある夜、謎の新入り清掃士マキノの「静かな夜です。気をつけて」という一言から、理代子は事件に巻き込まれていく。 死体を運ぶ兄弟、有名司会者と愛人、人類嫌悪団体〈ノア〉……。人生の小休止=サービスエリアに、その夜集まった“獣”たちが繰り広げるポップでちょっとシリアスな、長編ミステリ。

森さんの新刊を読みました。森さんの作品は新刊が出れば読むことを決めているのであらすじを知らずに読みましたがまさかあんな展開になるとは思いませんでした^^;
出てくる人たちがいろんなところでつながっていたり、清掃員のマキノが謎の動きをしていて気になったり。
理代子は家を出て忘れ物をして戻ったら結婚を予定していた彼が浮気していることを知り、最悪な状態で仕事に出るわけですが、まだ21歳ですよ。別にその男に固執する必要はないですよね←
その一晩の間に理代子は自分の今までの人生とこれからの人生を考え始めます。理代子が色々考えているところは結構好きでした。そしてマキノとの関係も。
物語の中でマキノの断章が出てくるんですけどここにもカラクリがあって騙されました。
結局どうなったのか気になる人もいますが^^;
にぎやかな終わり方は割と好きでした。

〈講談社 2015.1〉H27.2.12読了

かぜまち美術館の謎便り 森晶麿5

かぜまち美術館の謎便りかぜまち美術館の謎便り
著者:森 晶麿
新潮社(2014-11-21)
販売元:Amazon.co.jp

18年前に死んだはずの画家から届いた絵葉書が封印された町の過去を解き明かす―イクメンでカリスマ学芸員のパパと保育園児のかえでちゃん。寂れゆく町に引っ越してきた、オアシスのような父娘コンビが、ピカソ、マティス、ゴーギャン、シャガールらの名画解釈をもとに、夭折の天才画家が絵に込めた想いを読み解き、その最期の真相に迫る!

森さんの作品は全部読もうと思っているので今回も何も知らないで読んだのですが、絵画にまつわるミステリだったのですね。
私は絵画は疎いので絵に関しては想像するしかないのですが、どの作品も面白かったです。
18年間ミツバチのせいでたくさんの歯車が狂わされていたけど、それでも少しずつその歯車が元通りになって言ったらいいなと思いました。
カホリと佐久間の関係がドキドキしたのになぁ。予想はしていたけど残念。
かえでちゃんも可愛い!あの感性。将来大物になるよ。
そしてヒカリ君。若くして亡くなったのがもったいないですね…。
絵画の才能は勿論、人としても素晴らしい人だったんだろうなと思いました。
やっぱり森さんの作品、大好きです。

〈新潮社 2014.11〉H26.12.25読了

黒猫の約束あるいは遡行未来 森晶麿5

黒猫の約束あるいは遡行未来黒猫の約束あるいは遡行未来
著者:森 晶麿
早川書房(2014-09-25)
販売元:Amazon.co.jp

仏滞在中の黒猫は、ラテスト教授からの思想継承のため、イタリアへある塔の調査に向かう。建築家が亡くなり、設計図すらないなかでなぜか建築が続いているという“遡行する塔”。だが塔が建つ屋敷の主ヒヌマは、塔は神の領域にあるだけだと言う。一方、学会に出席するため渡英した付き人は、滞在先で突然奇妙な映画への出演を打診され…。離ればなれのまま、ふたりの新たな物語が始まる―。人気シリーズ第5弾!

いやあああああ〜〜〜〜〜〜!!!じれったい〜〜〜〜〜!!!
・・・失礼いたしました。もうこのシリーズで叫ぶのが恒例になっているような気がしますが…←
もうもうもうもう!!じれったいったらこの2人!!
でも前作のすれ違い度がハンパなかったので今回はとても嬉しかったです。
久しぶりに2人の論議も読むことが出来ましたし。
付き人は自分でも気づいていましたけど、前よりも自分の意見を通すことが増えましたよね。自分をちゃんと持っているんだなと思いました。
黒猫も付き人の成長をちゃんと認めていましたし。
それにしてもこの2人の引き合わせは絶対に教授たちが仕組んだことですよね。
教授たちにも見守られている2人。もうさっさとくっついちゃいなさいよ←
黒猫がうわああああ〜〜〜〜!!ってことしましたけど、付き人の行動がががが!(落ち着け)
でも2人は同い年ですもんね。付き人も大事な時ですし、ああするしかなかったのかなぁ。
あぁ・・・この2人の展開が気になる・・・。
あ、全然この小説の趣旨に触れませんでしたね^^;
黒猫と付き人、関わっている人たちや場所が全然違うのにどんどん繋がっていくのが面白かったです。
次作もたのしみでしょうがないです。

〈早川書房 2014.9〉H26.10.25読了

偽恋愛小説家 森晶麿5

偽恋愛小説家偽恋愛小説家
著者:森 晶麿
朝日新聞出版(2014-06-20)
販売元:Amazon.co.jp

「第一回晴雲ラブンガク大賞」を受賞して、華々しく文壇にデビューした恋愛小説家・夢宮宇多。その勢いを買われてか、恋愛小説のようにロマンティックな体験談を持つ女性を実際に訪ねて話を聞く、というネットテレビ番組のホスト役の仕事が入ってくる。担当編集・井上月子の説得で仕事を受けることとなったのだが、そこで出会った女性は、まさに現代のシンデレラのようなエピソードを持つ女性であった。しかし、夢宮宇多は話を聞くうちにエピソードの隠された真実に気づいていく…。その一方で、夢宮宇多の受賞作は亡くなった彼の幼馴染みが書いたのではないか、という疑惑が浮上し、物語は意外な展開を見せはじめるが―。アガサ・クリスティー賞受賞の鬼才が放つ、連作恋愛ミステリ!!

森さんの新刊。ずっと読むのを楽しみにしていました。
シンデレラに眠り姫に人魚姫、そして美女と野獣。
様々な童話になぞらえた事件を恋愛小説家の夢宮宇多が解決していきます。しかし、それと同時に夢宮自身がニセモノではないかと疑われています。
最後の方で何となくカラクリが少しわかったりはしましたが、面白かったです。
様々な童話になぞらえた事件の真相も面白かったですし、なにより夢センセのこと自体もハラハラドキドキしました。
ちょっとキュンキュンしちゃう展開もあったりして良かったです。
この小説を子供が読むことはないと思いますが色々夢が崩れる可能性もあるので読むのには気を付けたほうが良いと思います^^;私はこういうの嫌いじゃないので大歓迎でしたけども。
そしてリアルな事件のトリック。
あれ、ものは違いましたけど、金田一少年の事件簿で見たことがあったので私は分かりました^m^
そうそう、そういうことになっちゃうんですよね〜←
夢センセと月子の展開も気になるところです。
こういう展開、上手いなぁ・・・
そういえば話の内容と全然関係ないんですけど、初版本は森先生の名前に誤植があったのか2か所もシールが貼られていました^^;一体どう間違われたのか・・・。
透かしても分からなかった←

〈朝日新聞出版 2014.6〉H26.8.14読了

COVERED M博士の島 森晶麿4

COVERED M博士の島COVERED M博士の島
著者:森 晶麿
講談社(2014-04-16)
販売元:Amazon.co.jp

募集内容・・全身整形に抵抗のない二十代から三十代の男性を急募。
報酬・・一千万円。
条件・・瀬戸内海O島に最大一年の滞在。
備考・・術後、元の姿に戻れないことを承諾できる方に限ります。
人生に絶望していた「僕」は、新しい「自分」を手に入れるために、治験モニタ人材バンクのサイトにあった異様な募集に応募し、O島に向かった。瀬戸内海に浮かぶO島は、近年まで〈鬼〉が出ると噂され、周囲の住民も近づくことのない孤島だったが、東京から姿を消した若き天才美容外科医のM博士が購入し、研究棟を建てて究極の「美」を追究していた。そこには、二人の美しい女と博士の婚約者=レイコがいた。「僕」の手術後、M博士の部屋から、首のない死体が見つかる。博士を殺した〈鬼〉を自らの手で捕まえるため、レイコは研究棟を〈密室〉にしていく――。
なぜ、M博士は殺されたのか。究極の「美」とは何なのか。〈鬼〉は何者なのか。アガサ・クリスティー賞作家が初めて挑んだ孤島ミステリ。

いやー凄いですねー…黒猫シリーズと同じ作品を書いている人とは思えない…。
面白かったけどえげつないというか残酷というかなんというか…上手く言えません^^;
隔離された島での殺人事件。いやー凄い。
一人一人の思惑が見え隠れしていてその心理戦も面白かったですし展開も面白かった。
最後の最後もこうつながっていたのか!と思いましたし。
ただ、最後は何も残らない。予感はしていたけど…何もなかった。それが凄く凄く悲しかった…。
彼は幸せだったんだろうか。少しでも幸せだと思っていたらいいな。
孤島でM博士。森博嗣さんの真賀田四季を思い出しました。性別違うけど。四季シリーズも読もう読もうと思って何年経っただろうか…

〈講談社 2014.4〉H26.5.21読了

黒猫の刹那あるいは卒論指導 森晶麿5

黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)
著者:森晶麿
早川書房(2013-11-07)
販売元:Amazon.co.jp

大学の美学科に在籍する「私」は卒業論文と進路に悩む日々。そんなとき、唐草教授のゼミでひとりの男子学生と出会う。なぜか黒いスーツを着ている彼は、本を読み耽るばかりでいつも無愛想。しかし、ある事件をきっかけに彼から美学とポオに関する“卒論指導”を受けて以降、その猫のような論理の歩みと鋭い観察眼に気づきはじめ…『黒猫の遊歩あるいは美学講義』の三年前、黒猫と付き人の出会いを描くシリーズ学生篇。

いや〜〜〜〜!!甘酸っぱい〜!!!
…すみません。取り乱しました。何だよもう。この間読んだ森さんの作品もめちゃくちゃ甘酸っぱかったし、森さんは甘酸っぱいがぶっ飛んでるか差が激しすぎるよ!黒猫と付き人の会話が可愛すぎてずるい!ずるいよ!(褒めてます)
黒猫と付き人の大学生時代の物語。シリーズとしては第4弾です。いきなり文庫での発売でびっくりしました。その理由は最後に書かれています。スピンオフのような形なのでこれはこれでいいのかな。
黒猫との出会いからの大学4年生の1年間が描かれています。
2人の関係はこの頃からずーっとくっついているようなくっついていないような関係なんですね。でも結構ギャー!ってところがたくさんありましたよ。さっさとくっついてしまえばいいのに!←
内容は連作短編で第1作目を思い出す感じです。ポオの作品を軸として物語が進んでいくのはとても面白いですがいかんせんポオの作品を読んでいないのが悔しい。前もそう思って読もうと思っていたのにやはり読んでいませんでしたね…
ということであらすじを書くのは非常に難しいのでそれぞれの物語の感想をば。
第一話『数寄のフモール』これが黒猫との出会いなんですね。難しいことはよくわからなかったけど、とにかく付き人へのとばっちりがハンパないですね^^;下手すりゃストーカーですよ。お疲れ様です…。でもそのおかげで黒猫と近づけたのかな?
第二話『水と舟の戯れ』黒猫ってばやきもち?と思ったけどそれを超えてる感じでした^^;付き人が創作した物語を黒猫が解説っていう流れが凄い。深層心理ってあるんだねと思いました。
第三話『複製は赤く色づく』出てくる人たちがいろんなところで絡み合っているのが凄く面白かったです。黒猫をどうして見つけられなかったのかというところはそういうことかとちょっと拍子抜け。
第四話『追憶と追尾』付き人のおばあさんって今まで出てきたことあったかな?定年までしっかり働いて老後のこともちゃんと考えている矍鑠としたおばあさん。素敵でした。最後はドキドキしたけど黒猫がめちゃくちゃかっこよかったです。あの人怖いよ。
第五話『象られた心臓』これが1番ふーんっていう感じだったかなぁ^^;黒猫はかっこよかったですが。ポーカー負けてたらどうなっていたんだろう。付き人に同情しますよ…。
第六話『最後の一壜』大人の恋愛ですねぇ。ふわっと気持ちが温かくなるお話でした。切なかったけど。にしても最後の黒猫の発言にはギャー!ですよ。
エピローグを読んでとどめを刺されました…。きっと付き人って可愛いんだろうなぁ。ポオヲタクだから気づいていないだけで。化粧とかも全然してなさそう^m^でもきっと、黒猫は最初から付き人のことに気づいて一目ぼれしちゃってたんじゃないかなぁ。そうでしょ、そうなんでしょ、さあもう言っちゃいなさい!!←
もう私は決めましたよ。このシリーズは文庫本になったら集めます。で、ポオの作品も時間がかかっても小説にまつわるお話は全部読みますよ。…と一応宣言しておきます。
また現代に帰ってくるのかな。3弾の最後にも相当やられたから次もやられるだろうな。興奮しすぎて息が出来なくなったらどうしよう^^;次回が楽しみです。

追記。過去の本の記事を読み返していたら前作でも取り乱していた。お恥ずかしい…。

〈早川書房 2013.11〉H26.2.13読了

名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学〈スイ研〉の謎と酔理 森晶麿5

名無しの蝶は、まだ酔わない    戸山大学〈スイ研〉の謎と酔理 (単行本)名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学〈スイ研〉の謎と酔理 (単行本)
著者:森 晶麿
KADOKAWA/角川書店(2013-12-25)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
推理研究会めあてに戸山大学に入った坂月蝶子。だがうっかり酔いの追究が目的の〈酔理研究会〉なるサークルに入ってしまう。そこにいたのは不思議な雰囲気を持った幹事長で……。四季の行事を通じて描かれる青春歳時記!

うぅ…甘酸っぱかった。ゆるかったけど素敵だった。終始みんな呑んだくれていたけど面白かった。恋愛までいかないこの甘酸っぱくてじれったい感じ、大好物です。
森さんの新刊ということであらすじを一切知らない状態で読みました。
かつて子役として女優をしていた蝶子。大人になるにつれ挫折し、芸能界から身を引きます。そして推理研究会に入会するために戸山大学へ入学。スイ研だと言われ入ったサークルは酔理研究会。簡単に言うと飲んだくれているサークルです。そもそもこのサークルに入ったきっかけが先輩だけど同級生の神酒島に話しかけられたことがきっかけだった。神酒島は蝶子がかつて芸能界で女優をしていたことに気づいていた。そこで言葉を投げかけられる。
「蝶子、人生に何を望むよ?」と。蝶子が今まさに直面している問題だった。母の夢だった女優になり、芸能活動をしていたがそれは自分が望んだものではなかった。だからと言って実家の酒蔵を継ぐという気持ちがあるわけでもない。まずは大学生になって考えようとしている矢先の言葉だった。
サークルはただ呑んだくれているだけでそのせいで様々な厄介ごとに巻き込まれて行きます。毎回登場する謎はそこまで謎ではなく、私でさえも結末が読めたものもありました。謎も面白いのだけどその謎を通しての蝶子と神酒島の会話がとても好きです。
いつもは暇人でただの呑兵衛な神酒島なのに、蝶子に対してたまにものすごく深いことを言ったりする。本当は情熱家なのに、照れくさくてお酒でごまかしてるのかななんて思いました。
もう最後のシーンなんて素敵すぎます。きゅんきゅんしちゃいました。
何だよもう、最初からもう2人の関係は決まっていたようなものじゃないか。もうもうもう!
2人は恋人同士じゃなくてこんな可愛い先輩後輩(学年は同級生だけど)の関係を続けていってほしいなぁと思いました。
2人なんてまだ大学生だもの。若いんだから。1度挫折を味わっても、まだ人生は長い。
ゆっくりゆっくり、人とかかわりあって長いトンネルをいつか、抜け出してほしいと思いました。それを、自分の事のように感じて読み終えました。
は〜…良かったぁ。

〈角川書店 2013.12〉H26.2.10読了

ホテル・モーリス 森晶麿5

ホテル・モーリスホテル・モーリス
著者:森 晶麿
講談社(2013-08-07)
販売元:Amazon.co.jp

アガサ・クリスティー賞受賞の鬼才が届ける劇場型ミステリー!
圧倒的なおもてなし。
毎日ギャングがやってくる。彼らを迎え撃つのは、伝説のホテルマンの妻、元殺し屋のチーフ・コンシェルジュ、そして新人支配人。
芹川准(せりかわじゅん)は、突如ホテルの支配人を任された。期間は六日、ギャングたちの大宴会まで。初日から早速、怪しげなカップル(ギャング&美女)とスキッパー(泊まり逃げ)疑惑のある少女がチェックインした。
伝説のホテルは、再び栄光を取り戻す──。

面白かった〜!!
森さんの作品は黒猫シリーズ以外ちょっと私には合わないなぁなんて思ったりしていたのですが←この作品は本当に面白かったです!
ホテルを作った亡き経営者の妾の子だった准は勤める企業の社長である叔父にホテルモーリスの支配人になるよう命じられます。
そのホテルへは准もかつて17歳の時に1度訪れたことのあるホテルでその時に言葉をかけてくれた女性と再会します。
初めはやる気のなかった准もその女性が現オーナーだと知り現金にもやる気を出してきます^m^
しかし、かつて自殺者が出たことで今はすっかりいわくつきのお客様しか来なくなったホテル。たくさんの問題が沸き起こります。
准自体はそこまで活躍しないのですが、コンシェルジュの日野がいい味出してます。
お客様と働く人々との因果関係も面白いし、そもそもどうしてこのホテルにギャングが入り浸るようになるのか、色んな所で人が絡み合い、繋がっていきます。
最後には強力な人物が現れてその人が最初から伏線だったんだと知ってやられたーと思いました。

〈講談社 2013.8〉H25.9.20読了

黒猫の薔薇あるいは時間飛行 森晶麿5

黒猫の薔薇あるいは時間飛行黒猫の薔薇あるいは時間飛行
著者:森晶麿
早川書房(2012-12-07)
販売元:Amazon.co.jp

黒猫の渡仏から半年。付き人はポオをテーマに博士論文に挑むが、つい黒猫のことを考えてしまう。
そんなとき、作家・綿谷埜枝の小説に「アッシャー家の崩壊」の構造を見出す。
その小説を研究するには、一晩で消えた薔薇の謎を解く必要があるらしい。
一方、パリで研究を始めた黒猫は、恩師の孫娘マチルドから、ある音楽家の音色が
変わった原因を調べてほしいと頼まれる。
日本とパリでそれぞれ謎を解くふたり。
でも隣を歩くのはいつもの相手ではなくて……。待望の黒猫シリーズ第3弾。

ネタバレあります

いや〜〜〜!!もどかしい〜!!
・・・すみません。取り乱しました。
前作で黒猫が渡仏するというところで終わっていたので、もう終わると思ってたんです。
そしたら第3作が!嬉しくてウキウキしながら読みました^m^
物語は日本とフランスで、黒猫と付き人はそれぞれ違う謎について調べ始めるのですが、それが次第に鍵となるものが重なっていきます。
「アッシャー家の崩壊」というポオの作品が軸になっているのでこの本を読んでいる方がよく理解できるとは思いますが、読んでいなくても解説は一応ついているので大丈夫です^^
その謎ももちろん気になるんですけど、やはり気になるのは黒猫と付き人の関係ですよね。2人はあまり連絡を取っていなかったようで、最後もちょっとしょぼんとなるような展開で次回へ続く?のかと思ったら!
なんてひどい仕打ちをするんですか!著者さん!←
もう私は読者側なのに悔しくて悔しくてしょうがなかったです。どうしてこういう結末にした!?もどかし過ぎるじゃないかーもー。
黒猫が何度も電話しているのを想像するだけでおかしく・・・じゃなくて切なくなります。でも、出なかった理由はきっと黒猫ならちゃんと分かっているんだろうなとも思いました。ラスト数ページにやられました。
きっと次回作も出ると信じています。こうなったら2人の関係が進展するまで続けていってほしいです。それまでにポオの作品を1冊でも読めたら読んでみます。←

〈早川書房 2012.12〉H24.12.25読了

東京★オブ★ザ★キャット 森晶麿4

東京・オブ・ザ・キャット東京・オブ・ザ・キャット
著者:森 晶麿
PHP研究所(2012-07-27)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

近未来の東京、法律レベルですすめられた愛猫運動は気がつくと東京を愛猫都市に変えていた。
飼い猫ばかりか野良猫も町中に溢れ、様々なトラブルが続出してた。
被害で困っても、保健所が受け付けるのは猫以外の動物ばかり、警察も猫の被害の相手はしてくれない。
しかもそのトラブルには不可解な事件性を帯びたものも多数ふくまれていた。
…それは日常と非日常を行き来したり、人間に変化したりする特殊な猫たちが起こすトラブルだった。
そんな猫に苦しめられる人々を助ける謎の組織「猫トラブル解決堂」通称「猫トラ」。そこでバイトすることになった高校生男子のクラノタケヒコ(通称ボンクラ)は絶世の美女だが猫アレルギーの女王様社長・在不在(いぬい)ハリコと、不思議少女・秋野ヒューリとともに「猫」をめぐる「トラブル」と「トライアングル(三角関係)」に頭を悩ませることになる…
アガサクリスティー賞受賞作家・森晶麿が猫にまつわる七つの奇譚を描く。
「できれば最初に読んでほしいプロローグ」
「解剖坂バニッシュ」
芸能人の井戸田ヨーコから依頼を受けた。ヨーコの家へ行ってみるとヨーコの姿はなく、妹のケイコがいた。中はもぬけの殻で電子レンジの中になぜか猫がいた。
「猫又橋の三毛猫スイートホーム」
夜にいきなり電話が鳴った。ベランダに顔が猫だがスレンダーな女性がいて離れないのだという。その男は新婚で妻も子供もおり、とても困っているから追い払ってほしいという。
「庚申坂ニャンセプション」
お金持ちのお嬢様アリスから依頼を受ける。半月前に祖母を亡くし、遺産についての話を受けたのだが、夢の中で、買っていたダイヤが記憶の鍵を奪ったためにその遺産についてをすっかり忘れてしまったのだという。クラノとヒューリはアリスの意識の中に入り真相を探る。
「三四郎池ユートピアwithoutCAT」
クラノのかつてのクラスの同級生水無月シヅカが依頼にやってきた。猫が嫌いなのでこの世の猫を全て殺してほしいという。しかしシヅカは猫を抱いてやってきていた。その奇妙な姿にクラノとヒューリはシヅカの自宅を訪れる。一方ハリコは桃木健一郎というかつての兄の同僚である研究者の元へ向かっていた。
「真浄寺ゴールデンスランニャー」
クラノが総理大臣の宮尾弐夜夫を殺害した疑いで指名手配を受けていた。もちろん自分は殺していない。クラノは事務所へ行くことも出来ずに逃げ回る。
「薬缶坂モーフ・ザ・キャットまたはエピローグ」

森さんの作品を読んでお気に入りになったので新刊が出る度に読んでいるのですが…
最初の印象と読むたびにガラリと変わって何だか今では印象が全然違います…って自分が勝手に想像していただけなんですけど。
この作品も最初の設定があまりにもぶっ飛んでいるし登場人物たちの話もどこまで本当でどこまでふざけているのかが分からず(ちゃちゃも多いし)読むのを止めてしまおうかと冒頭で思ってしまったりしていたのですが、最後まで読みました。
設定はぶっとんでますし、会話も変な方向へ行ったり横やりが入ったりしますが、そこを気にしないで読んでいくと面白かったです。(すみません、褒めてるつもりです)
それぞれ3人が探偵にふさわしい?能力を持っているので物おじせず事件に挑みます。それが読んでいて気持ち良かったです。3人の言葉の掛け合いが何ともかみ合ってるんだかいないんだかですが^^;
クラノもハリコもヒューリも正体に関しては一癖も二癖もある感じで、最後の章は驚いてばかりでした。
これから3人の関係性はどうなっていくのか気になりました。面白かったです。

〈PHP研究所 2012.7〉H24.8.22読了

虚構日記 森晶麿3

虚構日記虚構日記
著者:森 晶麿
PHP研究所(2012-06-23)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

1秒の中に1億の虚構があり、その1億分の1の中に1億の真実がある。
虚構家による、虚構のための、虚構的書籍。
作家・森晶麿のブログで綴られた、日常をリズミカルにしかも煙に巻くように描かれた散文と未発表の短編、ショートショート、写真を使った4コマ漫画などを収録。
これは作家・森晶麿の虚構なのかはたまた真実なのか。
「ミステリー」「美学」「芭蕉」「ゾンビ」「猫」……。奥ノ細道を遊歩する虚構家(フィクショニスト)が虚構の中にちりばめた真実とは?
アガサ・クリスティー賞受賞作家のアナザワールドが展開する!
■虚構日記(2011年8月〜2012年5月)/虚構の断片(ショートショート)「キスとデス」「カヤノソト」(短編)/四コマノ虚構(写真4コマ漫画)……収録。

えーと・・・^^;
森さんのフィクションの日記です。
もう何もかもぶっ飛んでいてよく分かりません。
雰囲気的には「奥ノ細道・オブ・ザ・デッド」ですかね。しゃべり方もそんな感じで。
「黒猫」シリーズしか読んでいない方はいささかショックを受けるやもしれません^^;
虚構日記の後に解説日記があったのですが森さんって33歳ですけど学生結婚だからか11歳の娘さんがいるらしく^^;ビックリだ。息子さんもいらっしゃるんですね。
さらに「黒猫の遊歩あるいは美学講義」は7年前に書いた作品だったというのも驚きました。そんな前なの。
今月には小説の新刊も出るし、いろんな面の森さんの作品を知っていきたいなと思います。
・・・ところで気になったことがあるのですが。
表紙に顔が黒く塗られた状態で登場する男性がいるのですが、この方は森さんなのでしょうか。だとしたら結構髪の毛が寂しい感じなんですけど^^;って余計なことを思ってみる。

〈PHP研究所 2012.6〉H24.7.21読了

奥ノ細道・オブ・ザ・デッド 森晶麿3

奥ノ細道・オブ・ザ・デッド (スマッシュ文庫)奥ノ細道・オブ・ザ・デッド (スマッシュ文庫)
著者:森 晶麿
PHP研究所(2011-08-11)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

時は元禄。生類憐れみの令で知られる犬将軍・徳川綱吉の時代。本所深川で美人で評判の女が突如として従弟の美少年に襲いかかった…。目は血走り、口から涎をたらし、人の生肉を喰らい「おどろ歩き」をする人々は「屍僕(しぼく)」とよばれ瞬く間に江戸の町にあふれていった。
将軍に仕える側用人・柳沢吉保は俳諧師・松尾芭蕉に命じてその謎を探らせようとする。
自らを「がらくた」と自嘲する芭蕉は弟子の曾良を伴い血にまみれた江戸を旅立つ。空前絶後の「奥ノ細道」へ
ツイッターで話題騒然!
第1回アガサ・クリスティ賞受賞作家・森晶麿が描く異色作!

・・・うん。予感はしていたんだ。
森さんの作品を2作読んですっかり虜になっちゃったので、初期の作品を読んでみました。
でも、この作品あまり評判がよくなくて^^;いったいどんな作品なんだろうと色んな意味で楽しみにしていました。
うほう。こういう事か。
もう凄いですよ。人がこれでもかっていうくらい次々死んでいくしゾンビになっていくしぐちゃぐちゃになるし・・・
せっかく松尾芭蕉とか徳川家とか奥州藤原氏という人物を使っているのだからゾンビじゃなくて普通に人の敵で良かったのでは・・・なんて思いましたですよ。
物語の中で芭蕉は何度か俳句を読んでいるけど、そこは本当に残しているものなのかな。どうなんだろう…確認すらしていないけど^^;
そして微妙にBLも入っているという…あれはそうなんだよね、違うのかな。
惣五郎…じゃなくて曾良の存在もなんだったんだろうなと思うし、最後もよく分からなかった。2人は結局生きてるの?死んでるの?
私が理解できていないのかもしれないけど、どうもよく分かりませんでした…
そもそも曾良の「せんせぇ」っていう言い方も気に入らなかった。(元も子もない)
あぁ・・・好きな作家さんだったはずなのに・・・すみません。
だからって読み止めるわけではありませんからね。先月出た新刊も楽しみに読もうと思います。

〈PHP研究所 2011.8〉H24.7.4読了

黒猫の接吻あるいは最終講義 森晶麿5

黒猫の接吻あるいは最終講義黒猫の接吻あるいは最終講義
著者:森晶麿
早川書房(2012-05-24)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

オススメ!
黒猫と付き人がバレエ『ジゼル』を鑑賞中、ダンサーが倒れるハプニングが発生した。
五年前にも同じ舞台、同じ演目で、バレリーナが死亡する事件が起きていた。
ガラスアーティストの塔馬から聞いた黒猫の過去と、二つに事件の関連を気にする付き人。
しかし何やら隠し事をしているらしい黒猫は、関わらないよう忠告するだけだった
仕方なく付き人は一人で事件に挑むが…
ジゼル、ガラスアート、ポオを絡め、二度の事件を結ぶ図式が見えたとき、黒猫の最終講義が始まる――。

やだー!も〜面白い〜!
…失礼いたしました。取り乱しました。
「黒猫の遊歩あるいは美学講義 森晶麿」の続編です。そして初の長編です。
再び黒猫と付き人が登場します。始めはバレエの会場から。付き人が珍しくドレスアップして、その姿を見て黒猫が笑うという…何だか相変わらずな二人。
舞台の第一幕の最後でアクシデントが起こり、そのまま舞台は中止に。
大きな事件にはならなかったが、塔馬と出会った事で付き人は黒猫の過去が気になり、次の日塔馬に会いに行くことに。付き人は段々、事件と5年前の出来事に巻き込まれていきます。そして黒猫の過去も少しずつ分かっていきます。
まず綺麗な文章に引き込まれます。文章が良くて美しいと思います。森さんの作品は2冊目なのですが、何だか文章に気品を感じるんです。それは物語の内容もあるのかもしれないのですが。文章が綺麗と言うのも私の中では大きかったです。
事件に巻き込まれ、塔馬と関わったことで逃げられなくなった付き人は一人で調査に挑みます。するといろんな人がいろんな形で絡み合っていくことが分かります。それもまた面白くてどんどん物語に引き込まれていきます。
相変わらず黒猫の講義は難しいし、ポオの作品は全く読んでいないのでその結びつきが分からなかったのが残念でしたけども、それでも面白かった。
今回は付き人が健闘したんじゃないかなと思います。散々利用されたけど。痛い目も見たけど。
それにしても真相は分かったけど、何ともスッキリしないというかモヤモヤ感が残りました。愛美がいろんな渦巻いているものに利用されて巻き込まれて死んでしまって。
1番純粋で、利用されていたのは愛美だったんですよね。素直にバレエを愛していたのに。悲しかったです。
そして更なる悲しい出来事が。
悲しいのかな。それは一つの踏み台なのかな。
何だかもう続編が出ない感じなのが悲しいですが、黒猫も付き人も前を踏み出しているのだから、あまりとやかく言っちゃいけないですね。
また2人に逢えるのを楽しみにしています。

〈早川書房 2012.5〉H24.6.4読了

黒猫の遊歩あるいは美学講義 森晶麿5

黒猫の遊歩あるいは美学講義黒猫の遊歩あるいは美学講義
著者:森 晶麿
早川書房(2011-10-21)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

オススメ!
日常のなかにふと顔をのぞかせる、幻想と現実が交差する瞬間。美学・芸術学を専門とする若き大学教授、通称「黒猫」は、美学理論の講義を通して、その謎を解き明かしてゆく。第1回アガサ・クリスティー賞受賞作。
第一話「月まで」モルグ街の殺人事件
ポオ研究者である私は黒猫とあだ名される若き大学教授の付き人も任されている。私が自宅で見つけたのは手書きの地図。だがそれは自分と母親の住むマンションなど、実在の建物や地名が書かれているにもかかわらず、その配置が合っていない。黒猫に相談してみるが・・・
第二話「壁と模倣」黒猫
3年前の大学3年生の時。同級生のモナミの発案で関俣の別荘へ行くことになった。関俣が別荘で見せる姿がいつもと違うような違和感を覚える。みんなが着いたというのに関俣は本を読みだし、ピアノを弾きだした。途中でモナミは女性の声が聞こえると言い出した。
第三話「水のレトリック」マリー・ロジェの謎
私は黒猫の知り合いの香水職人であるいろはの店へ行った。いろはは様々な香水を作っているのだが、先日川で出会った男性について相談したいことがあるという。彼が求めた「紅」という香水を作り渡したのだが、気になることがあるのだという。彼の名は柚木と言い、私も知っている名前だった。
第四話「秘すれば花」盗まれた手紙。
学会に来るはずだった黒猫の知り合いである井楠教授は姿を見せず、代わりに別の男が来ていた。世阿弥の研究者「前野世舟」。K寺の住職であり、井楠教授の大学院時代の恩師。そして黒猫の叔父だった。
第五話「頭蓋骨のなかで」黄金虫
私は近くの席で不思議な会話をしている男性の声を聞く。黒猫によるとその人は映画監督の柄角という男だった。彼には噂があり、謎の詩人織条富秋と同一人物と言われている。黒猫の姉冷花ともかかわりがあるらしい。
第六話「月と王様」大鴉
ポウの大鴉という作品はギリシャの音楽と深いかかわりがあるのではないかと感じた私はその専門家である郷田先生の住む倉庫へ向かった。会話をしている途中で音楽が流れ始めた。その音楽を聴いてから郷田先生の様子が変わる。

初読みの作家さん。第1回アガサ・クリスティ賞受賞作だそうです。
読み始めたときはエドガー・アラン・ポオの作品が絡んでくるということで難しいのかなと思いましたが、そんなことはなかったです。
ポオの作品の説明が各章の最初のページに書かれているので、この作品に絡んだミステリなんだなということが分かりますし、そのミステリ自体もとても面白かったです。
黒猫という青年の個性的なキャラクターがまたいい味出してます。猫って聞くと猫丸先輩がパッと思い浮かびましたが、また全然違います^^;
どの章のミステリも大きな事件などではなく、日常ミステリというのが1番近い気がします。
それでもその日常とポオの作品に関してが微妙に絡んでくるんですよね。それがとてもうまいです。読み慣れてくると今回はどう絡んでくるんだろうとワクワクしながら読みました。本当に面白かったです!
ちゃんと問題提起もされているので、何が謎なのか。何が真相なのかもちゃんと理解できると思います。黒猫は傍若無人ですが、ちゃんと真相について細かく教えてくれるのできちんと納得できました。
微妙に恋愛要素もあったりして^^それも好きでした。
いい年なのにこんな可愛らしい恋愛で良いのか?と思いましたが、私はこういう恋愛模様、好きです。
ホント面白かった!ほかの作品が出たらまた読んでみたいと思います!

〈早川書房 2011.10〉H23.12.1読了
自己紹介
苗坊と申します。
生まれも育ちも生粋の道産子。読書とゲームとマラソンとV6を愛してやまないオーバー30です。47都道府県を旅行して制覇するのが人生の夢。
過去記事にもTB、コメント大歓迎です。よろしくお願いいたします。
Categories
Archives
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

アクセス解析
記事検索
Recent Comments
ブログリスト
カウンタ





  • ライブドアブログ