〈その1 出産~1ヶ月頃〉
                      1)無事に産まれる


無事出産が当たり前のように言うが、とにかく感謝。産科の先生は何時産まれるかわからないので大変。なんとなく夜間が多いのでお母さんも、家族も大変だが、うれしい話。

何らかの症状があるときは心配。心配し過ぎないで、産科の医師、小児科の医師になんでも相談しましょう。母子健康手帳も時代と共に内容が少しずつ変化しております。その時代の考え方で多少内容が変更されますので、マーカーペン片手に出産前、出産後でもいいですから一応熟読し、準備万端。



                      2)不安

生まれる前に考えていた2~3の名前候補。顔を見てから1つに絞ろうとしていたが
なおさら絞れない。全ての名前が赤ちゃんにあっているのか、あわないのかは定かでない。

最近はほぼ予定出産日であるが、父親は会社をいつ休んでいいか不安定。里帰り出産であれば、里親も責任があり、喜びの反面、昔の経験があるので多少の心配で内心イライラであろう。少子社会であり、多くは初産であるので、母親教室、両親学級の成果がでるか、教科書どうりかどうか、痛みの程度もわからずイライラ。しかし赤ちゃんの声、生命の神秘の感激に何もかも忘れると言う。だまされた?と叫ぶ人もあると聞くが少数派。



                      3)情報収集

妊娠、出産、育児は一大事業である。少子社会であり、縦の伝授、横の伝授も少ない。母親教室、両親教室の内容、位置付けそして当然の事ながら学生時代からの保健体育の授業?人生における育児等との接点等々多くの課題の検討が今後必要となるでしょう。半人前のお母さん?でも、立派なものです。

母親教室、両親教室を開催しています、調乳指導をしています、育児健診もしています、という課題以上にだれがどこでどのようにしているかの情報収集をしておきましょう。

全く初めての事であり、1ヶ月ぐらいまでは不安一杯ですので自分だけで抱え込まずに、かかりつけ医、おばあちゃま、友達等々に相談して情報収集しましょう。又は情報収集しておきましょう。医療保険の範囲外での取り組みも必要でしょう。


                      4)母子同室

最近積極的に行なわれている。そして母乳育児が大切であるとする。しかしながら母子同室は母子にとってよいことであるが、理想的としてまだ一部施設だけで行なわれているのが現状。良いとしても個室がよいのか、大部屋がよいのかは不明?1日中接点を持つのか、母乳の時だけなのかもまちまち。 外部からの感染防止、環境汚染?をどのように防ぐかが院内に表示されているが、しっかり守っているのであろうか。院内感染以上に持ちこみ感染は困ります。おめでたいことであり、親族一同、兄弟も含めてワイワイ、ガヤガヤ鼻水をたらしながら、咳をしながら、の面会も見かける。病院としては掲示、お願いはしているが、遠慮してきつく言えない。やはり感染が恐い。面会のモラルも必要。しかしながら原則大賛成。家に帰れば母子同室として家族の責任となる。

五体満足に満足しないで、この子はべっぴんになるぞ、頭が良さそう、だれかれに似ている、はたまた家業を継ぐ人としてプレッシャーをかける。赤ちゃんも大変だが、親もたまらないかも。お父さん、お母さんに似ているだけで充分。産んではみたがこれからが大変。イライラではなく、楽しい、愛くるしい、神秘な世界として育児をしましょう。



                      5)体重増加はどうか、母乳が充分出ているかが心配

初乳、母乳育児のメリットが大きい為、お母さんは赤ちゃんの体重増加、そして母乳不足が心配。母乳に固執することに頑張り過ぎることがあります。そしてまたまたイライラ。赤ちゃんの欲しいときに好きなだけ、赤ちゃんの目を見て飲ましてあげてください。気楽に考えてください。本当に出ていなければミルクを追加すればいいのです。しかしながら安易にミルクに変えてもこまります。ミルクの方が吸い易いので慣れると、余り出ていない母乳がさらに出なくなります。でる、だす工夫はしましょう。赤ちゃんが「乳房」を吸う行為自体が赤ちゃんとお母さんをつなぐ「大事な絆」です。外来では2~3ヶ月ぐらいまでは出ていないようであっても、母乳をしっかりあげましょう、本当に足りなければミルクを追加するようにしてください、その様な時は医師に相談しましょう。と御願いしております。

しかしながら1ヶ月未満でミルクに変える、ミルクを追加してもいいでしょうかと言う小児科での外来相談はあまりない。1ヶ月乳児健診で母乳のみのかたは半数に満たないのが現状である。その様な時に産科の先生にご相談しているのであろうか。保健師、助産師さんに相談しているのであろうか。友達に相談しているのであろうか。母乳継続のための支援体制が必要である。

妊娠中にしっかり母乳管理、健康管理の勉強をしましょう。そして授乳開始からの母乳育児、母乳栄養をしっかり考えましょう。しかし母乳ノイローゼにならないように。



                      6)母乳育児、母乳栄養

生後4~5日で生理的体重減少がありますが、その頃から母乳がしっかり出始めますので、体重が増え始めます。さて母乳がでるかどうかである。当然始めからたくさんでることはありません。よく泣くからミルクを直ぐたすこともありません。原則何回でも母乳をあげてもいいのです(10回以上でも)。ミルクをたす事でかえって 出なくなることがあります。機嫌がよければいい、体重が少しでも増えていればいいのです、母乳は出ているのでしょう。

体重を毎日計ると神経質になるので、状態により適時はかりましょうと言われる事がある。一喜一憂することはありませんが、全身状態を観察する上の貴重な目安として体重増加があります。お風呂上り等一定の時間帯に計測することは必要と思います。体重は1週間単位ぐらいで増えているかどうかの観察もいいですが、毎日計られてもいいのではないかと考えます。本当に増えていないときは医師に相談することが必要でしょう。母乳が出るような工夫をしましょう。搾乳する事、又搾乳そして保存という事もありますがかかりつけ医に相談してみましょう。心の問題と母乳の問題を同一視して考えることはよしとしても、母親に重圧となることもあり、その様な時は母親の心の問題解決も必要であります。



                     7)体力勝負

2~3ヶ月ぐらいまではいろいろなことがあります。それが子育てとして当たり前としても多少の覚悟は必要です。特に1ヶ月間は始めての経験であり、赤ちゃんは赤ちゃんのリズムですので、親の生活のリズムは混乱、身体も頭も混乱です。皆さんそんなものです。

一般的には授乳は8回ぐらい/1日ですが、10回以上のこともあり、2時間間隔の時もあり、4時間ぐらいあくときもあります。赤ちゃんもどこかで調節しているんでしょう。但しお母さんは大変です。もう少しの辛抱ですから、2~3ヶ月ぐらいまでは特別待遇、お子さんが寝ているときに寝ためをしておきましょう。しかしながらお母さんの生活のリズムもありますので、昼間の2~2時間の昼寝は体調を崩します。他のリラックス状態を作りましょう。育児休暇もあります。妊娠中は体力をつけておきましょう。いやいやそれ以前からかも知れません。本来女性は強く出来ていますからあせらないで下さい。



                    8)新生児期は「生への適応」の時期

環境整備が大切です。始めての空気、母乳、ミルク、始めての環境。取り合えずは家に中という狭い環境の中で少しずつ慣れていく、生きていくのです。先日粉塵計での測定で、タバコの煙が見えない程度の部屋での計測でハリが異常に振れます。(事業所であれば、換気、換気扇をちゃんと設置してくださいである)人ごみもしかりです。きれいな環境ではないのです。それに慣れなければいけないのでしょうか。一酸化炭素の測定もしましたが、部屋に人が多いほど濃度が高く換気をしましょうと言うことでした。1~2ヶ月はお祝いとして狭い部屋で赤ちゃんをそばにおいて大勢での宴会は控えましょう。換気扇を回しながらしましょう?



                    9)お宮参り

これからの健やかな成長を祝う、しっかり育児という区切り的な行事にお宮参りがあります。昔はしっかりやっていたようです。しかしながら最近は赤ちゃんの体調のよいときに、季節的にも天候の良い時、お日柄のよいときに行なうようです。気持ち的なことですが、単純に合理的に省きましょうではありませんが、親戚、家族的な行事でもあり、省く事ありきではないと考えます。3~4ヶ月頃、赤ちゃんが少ししっかりしてからと考えている方もおります。里帰りお産の方はそろそろお父さんの元に移動です(楽しみでもあり、不安でもあり)。どこかに遊びに行く事ではないので、条件が整えば移動でしょう。



                    10)症状あれこれ

①母乳栄養では黄疸を伴い易い。一般的には遷延性の生理的黄疸で心配なく、退院時には軽減していることが多い。血液型不適合の時も黄疸がなかなかとれません。目の色が黄色くなるのであれば医師に相談しましょう。

②吐く事 便で消化器症状がわかる。

溢乳としてたらたら吐く事が多い。赤ちゃんの胃は伸縮自在、お腹がポンポンでもそう簡単には破けません。しかしながら胃の形は吐き易くなっています。チョットした体動でも吐く時があります。しかしながら一度に吐かれても困りますのでをゲップ出すようにしましょうと指導されます。吐き易い子、吐きにくい子がありますので、ゲップを積極的に出すような手技をするとミルクも一緒にゲボッと吐きます。個人差ですので、なんが何でもゲップを出しましょうでもありません。ゲップの変わりにおならが多いかも知れません。吐き方が口からも鼻からも噴水のように頻回に吐く、いつもの吐き方、ゲップと違う、体重が増えない等があれば医師の診察が必要です

飲めばうんちです。お通じ、うんち、うんこ、便、排泄物、名称いろいろ。お通じは出ていますかでは最近ピンと来ないので、うんちは出ていますかと大きな声で恥ずかしながら質問する

おしっこもあります。お小水、尿、排泄物、名称いろいろ。

ないと困ります。なければ病気です。しかしながら回数は個人差です。赤ちゃんはどうですか。元気な時に赤ちゃんのうんちとおしっこの状態、いろ、臭い、形、しみかたそして回数を毎日観察しましょう。健康でもいろいろです。

健康状態のバロメーターでもあります。(本当は大人でも同じですが)いつもと違うようであれば体調が少し悪いのかも知れません。

その時の元気さ、飲みっぷりはどうですか、まずは経過観察。

病気の始め、こころの変化、全て何らかのサインがあります。

お母さんがいつもと違うなという第6感があればとりあえずは医師に相談しましょう。

結果として治療の必要がなくてもいいのです。医師でも微妙な時は断定的にはわかりません。

シャーシャー便、血が少しついているような?ときは医師の診察。または経過をしっかり見ることが大切です。その積み重ねが育児なのです。始めから完璧はありません。

③そうそううんちが多いとオムツかぶれになり易い。ケアーが悪いから、頻回にオムツを変えないからなったんですよということでしょうか。うんちそのものが悪いのでしょうか。

同じ条件でもかぶれない子もあります。コロコロの便では少ないのでかぶれ易いのでしょう。

1日に7~8回する子もあります。始めは大変ですがそのたびに変えましょう。そのうちに回数はへります。先日15回ぐらいで心配ですというお母さんが来院。オムツを持参していただきましたが、チョコッとついた回数もいれますので回数が多く、しっかりしていたのは8回ぐらいでした。現場ではその様な観察でOKです。この様なとき回数を減らす薬、下痢の薬はありません。ミルクの場合にはメーカーにより便性が多少異なります。

少しぐらいのオムツかぶれはケアーだけで充分。赤いブツブツ、血がにじむかなと言う時は医師の診察を。はじめからステロイドの入った薬は使わないようにしましょう。

④新生児期の発熱は要注意です。赤ちゃんは周りの環境に即反応はできません。37,2度ぐらいは平熱かもしれません。普段の熱を測ってみましょう。予防接種の適否は37.5度以上は原則延期です。38度以上の発熱はなにが原因かを診察していただきましょう。

⑤発疹もいろいろです。汗の腺が未熟ですので汗もではありません。しかし皮脂腺の分泌機能は盛んです。石鹸でごしごしではなく、さらっと洗いましょう。脂漏性湿疹、感染症の反応でしょうか。いつもと違うはだの色、はだの変化は診察の必要があるかもしれません。



                      11)よく泣きます

泣かない子はおりこうさん、親孝行? 言葉が出ませんので、お腹が空いた、不安感、調子が悪い、痛い、病気?の時の表現として泣くのです。

逆に1日中食欲も無く、ウトウトしていますも困ります。この時期昼と夜の区別ははっきりしません。飲んじゃ寝、飲んじゃ寝の生活です。

お母さんが「わたしが泣きたくなる」ではなく、泣く事は赤ちゃんの仕事でので、泣く事は取り上げられません。又泣いているぐらいに考えましょう。

しかし一般的には

①お腹が空いているかな?いつもの母乳を、ミルクをほしがっている時の泣き方、動作と違いますか。良く観察しましょう。それを見分けられたら、育児合格です。

②オムツが濡れている、いないかをみましょう

③眠たくてぐずっているのかも

④温かいタオルで全身をふいてさっぱりさせてあげましょう

⑤衣類にお母さんの髪の毛が入っていてチクチクしているかも

⑥そうでなければ抱っこするしかない?この時期はまだ「抱き癖」はつきませんから泣き止むのであれば、腰が痛くなければ抱っこもいいでしょう。

⑦泣き声がいつもと違い甲高い、逆に弱弱しい時、吐くなど他の症状が加味すると病気かもしれません。念の為医師に診ていただきましょう

1ケ月近くになると、泣くだけでなく多少手足をバタバタさせるので大変。体力、気力、腰痛勝負。

(病気についてはここでは深く触れませんので、かかりつけ医に相談しましょう。)



〈その2 2ヶ月頃〉
                     2ヶ月頃

2ヶ月頃までは「どうしたらいいの!?」という育児不安

2ヶ月頃からほかの子と比べる余裕ができ?「これから将来どうなるの!?」という新たな育児不安。



●哺乳、哺乳反射(捕捉反射、吸啜反射、嚥下反射):

 急速に成熟し、哺乳力の力強さ、体重増加に楽しみを感じる。あげれば飲んでくれた。しかし少しづつ拒否能力が成熟してくるので、飲んだり飲まなかったり自律哺乳となってくる。今まで120cc,140ccと飲んでくれたのに!哺乳態度がすなおでなくなる。お互いにイライラ。

 乳首か哺乳ビンかの区別がつくようにもなって来ますので、母乳が少なくなったから哺乳ビンを使いましょうとしても初めは違和感ありで拒否します。まだまだあせらずに母乳は2~3ヶ月頑張りましょう(母乳単独でなくても)。ミルク、母乳が足りないのかではなく「指しゃぶり」をする赤ちゃんが見られるようになります。無理にはずしてもまたしゃぶる。手仕事が1つ増えましたね。

●離乳食準備の助走:

 お乳以外の味になれる準備として「果汁、野菜スープなど」が必要ですとして育児指導をしてきて何ら支障はなかったが、最近はあまりこだわらなくてもいいのではないかとして、遅めである。しかしながらある日突然離乳食という話しでもありません。

味覚:甘味(4~5ヶ月頃までは味盲的)、温感にたしては敏感であるが、原則好き嫌いはないはず。しかしながらあまり濃い味、味がバラバラでは将来好き嫌いになるかも。

臭覚:新生児では鋭敏であり、段々順応性が出てくる。お母さん独自の体臭があるのでしょうか。お母さんを認知しています。お母さんはあなたです!。お父さんどうする?煙草、煙臭いは有害、無害論ではなく段々なれてしまうかもしれないので、強い有害臭には鈍感になるかも。周りでタバコは吸わないほうが無難でしょう。そうそう先日「健康まつり」で禁煙教育用として「やにけん」なる試験紙あり。子供で反応を調べたら、陽性でした。受動喫煙としてお父さんが喫煙者でありました。喫煙者本人の問題だけではなく、赤ちゃん、周りにも迷惑をかけているのでしょう。注意しましょう。

●自発運動:

2ヶ月頃から自発運動あり、手足伸び伸びで、泣き止まない事もある。入浴でも手足ドタバタ、固定が難しい。赤ちゃんの浮かし方は豆腐を守る豆腐屋さんの気持ち。

明るい方ばかり見ていたのに首の位置を自由に変え、周りに関心があるのか、あっち向き、こっち向き、時々「ムシ笑い」。ものを目で追いかける(追視)またはじっと見つめる事もあり(注視)。お母さんお父さんがわかっているのでしょうか、心のふれあいが始まります。話しかけてみましょう。「こんにちは赤ちゃん、私がママよ!」「おれがパパだ!」古いかな。

●外気浴、日光浴という環境整備が必要:

日光浴、外気浴は皮膚がん等が心配ですのでいけませんよという意見は無いと思います。どの程度と問えば「適当に」。昔クル病という骨の病気があり、食事の影響だけではなく、公害の影響、日光が足りないとした病気がありました。確かに変化がありました。自然環境に適応、兆戦であり、外出もままならないでは困ります。赤ちゃんのときに気を付けていたのに、若者になったら、海へ山へプールへと真っ黒、日焼け。これは問題。

答えとしては日常の生活活動の範囲で外気浴、日光浴は必要でしょう。もう少ししたら散歩、外出もしましょう。



〈その3 3~4ヶ月頃〉
                    1)3~4ヶ月頃

家庭環境への適応、自然環境への兆戦の時期

アットと云う間に3ヶ月そして4ヶ月
4ヶ月健診は発育、発達で大切なポイントですので必ず健診を受けましょう

お母さん、お父さんがベッタリ?。おじいちゃん、おばあちゃんがベッタリ?から家庭環境への適応、自然環境への兆戦の時期となります。

赤ちゃんの発育、発達にも差が出始めます。親も別々、環境も別々ですので、同じ産院で生まれた同級生でもなんとなく違います。他の赤ちゃんとはあまり比較しないで下さい。

3ヶ月頃から首が坐り始め4ヶ月にはしっかり坐ります(定頚)のでまだ首~頭がぐらぐらしているようであればお医者さんに相談。
それに伴って人の声のほうを向く、ガラガラの方を向くようになります。
そしてあやすと本当に笑うようになります(物静かな赤ちゃんもおりますが)。
3ヶ月頃から物を見る、追視が始まり4ヶ月にははっきり物や光を追う様になります(追視)
そしてまたまた興味が広がります。
追視だけでなく、周りの音にも反応し始め、名前を呼ぶと少しずつ反応する。
しっかり聞こえ始めましたね(聴覚あり)。
4ヶ月でも周りの音に反応しなければお医者さんに相談。
人間らしくなる?まさしく家族の一員。まさしくあなたがたの分身。
しかし大人が「可愛い、可愛い」「面白い、楽しい」としてつっついたり、眠くて機嫌が悪いのに抱っこしてあやす、起こすこともあります。
あまりちょっかいを出さないで下さい。
神経質になるかも。
そろそろ人によっては(赤ちゃんですよ)喜んだり、いやがったり、不愉快そうな顔をすることがあります。
のみっぷりも個人差。ミルク(母乳)は、飲んだり飲まなかったり、量が多かったり、少なかったり飲みにムラがしっかり出てきます(自律哺乳)
体重も原則生下時の約2倍ですが、当然体重増加にも差が出てきます。
母子健康手帳の乳児身体発育曲線(94%の範囲)の下のライン以下の場合は検討またはお医者さんに相談。
自発運動も活発になり、周りの環境に興味が広がる。
ガラガラを口にもっていったり、しゃぶったり、見たり、握ったりそして赤ちゃんもちょっかいを出す。
寝相も悪くなりますので着衣も適当にはだけ手足バタバタ、多少寝相が悪くてもいいのではないでしょうか。
但し巻きオムツをしっかり巻き、動きを制限しないようにしましょう。
個人差が大きいので赤ちゃんも毎日毎日違う動き、お母さんも何がなんだかわからないうちにどんどん変化する。考え過ぎてイライラするお母さんもでてくる。まだまだ先は長いですよ。・目の中にいれたら、痛いぐらいの動きは本当に可愛い。母親教室での「キュウピーさん」と違いますね!
昼夜の区別が出てきますので、夜中に何回も起きますが、何回も飲みますではなく、一回ぐらい起きますに変わります。
離乳食の準備が始まります。
白湯、果汁、スープそしてデンプン類の準備も必要でしょう。
離乳食は一人立ちの準備であり、あらためて親子関係を確かめる行動です。
食べれば良いという事ではありません。
いろいろな考え方がありますが当ホームページの離乳食の項、育児を考えるをお読みください。

予防接種が始まります。

3ヶ月過ぎたらお母さんからの受け継いだ抵抗力(抗体)から、自分自身で抗体をつくる準備ができますので予防接種を予定しましょう。
平成17年10月からBCG直接接種で個別接種が横浜市の青葉区、港北区でモデル地区として行われております。
原則3~6ヶ月までに横浜市から委託された事業として開業医の先生の所で行なわれます。
他の予防接種の準備、予定もしましょう。(長浜医院でも接種しております)


                    2)3~4ヶ月頃 Q&A


Q: 
もう数週間になりますが、保健所のひとにきいたら心配ないと放置してあります。
背中一面に赤くボツボツがあって、お風呂に入るとバアーっとでます。
プツプツではないので心配はしていないのですが今日は肩まで広がっていたので気になります。
あせもと思っていていいのでしょうか。
普通のときは出てません。
午前寝、午後寝で汗をあいているのでシャワーあびたら大丈夫なのでしょうか?

A:
原則そろそろ汗腺がしっかり働きますので一部は汗もかも。
おふろ上がりの2~3時間で赤い皮疹が消えるのは体温調節のための発疹で病的な意味はありません。
但し一日中消えなければ湿疹又は皮膚炎でしょう。
その場合は時間経過が長いのでスキンケアと塗り薬が必要でしょう。

 

Q:
そろそろ予防接種です。
何回かありますので、まだ医院にかかっていないので近くの小児科をはしごしながら接種がてら、下見しようと思っていますが?

A:
かかりつけ医は初めから固定はできないでしょう。
しかし意識的なはしごはどうでしょうか。
母子手帳に記載されますし、1回1回の接種の反応を確認しながら接種をすすめます。
あっちこっちいく患者さん、お母さんだと医師に思われかねません。

 

Q: 
近くの医院は皮膚科・内科・小児科・アレルギー科でした。
かなり古い外観で保健所に聞いたら「あそこの先生はかっこいいわよ~」なんて言ってました。
がどうでしょうか?そこにはぬいぐるみが待合室にたくさんあったが、なんで洗っているのやら・・・。
看護婦さんはまあまあな感じの印象でした。
診察室は本が山積み。かかりつけ医をみつけるのは大変です。
自分ならまだしも子供のことは守らなきゃいけないですからね。ホント勉強しな きゃ。

A:
標榜科目からすると皮膚科が専門で皮膚科のアレルギーでしょうか。
アレルギー専門医でも内科又は小児科であればそれが最初の標榜でしょうか。
標榜科目だけでは一般的にはその先生の技量までは見極め切れませんね。
建物の外観や内装、医師や看護士などの対応、肩書きそして先生のかっこ良さ?(外見ではないと思いますが)などを見ながらお母さんは判断していくのでしょうか?
近場でかかりつけ医としての候補であれば、何度かかかってみましょう。
人生は長いのですから、一度ではなかなか医師、診療所の持ち味はわからないものです。。




〈その4 6~7ヶ月〉
                      1)6~7ヶ月

社会環境への適応

やっと半年いや6ヶ月です。1年は春夏秋冬。2シーズンでやっと社会環境に慣れ始めるということです。しかしやはり6ヶ月。周囲に対し積極的な関心を示す時期である。周りに反応しますので楽しくもあり、言うことを聞いてくれなくなります。

自我と感情の発達が混在の時期です。家の中だけの生活ではありませんので環境に呼応して人見知り、夜泣きもでてきます。お父さん、1ヶ月の出張から帰ってきたら他人かも?


●お座りから:
今までの寝ている姿勢から座る姿勢そして脚で支える姿勢とめまぐるしく変わる時期です。

ほんの数秒でも座ればそろそろお座りでしょうか。腰を支えて、手のつっかえ棒で座っているのはまだ初期。棒のように横に倒れてしまいますか。倒れそうになると手で支えようとしますか。

腹ばいでも両手で体重を支え顔をあげようとしますか。

仰向けでは寝返りをしようと左右にゴロゴロしますか。または顔に布などをかけると払いのけるようにしますか。多少シーツがシワクチャでも窒息の危険が減りました。
●物をつかむ・手を伸ばす:
抱っこしていても落ちそうになると両手でお母さんをしっかりつかんだり、片手を伸ばして欲しいものをつかもうとします。ダッコと手を出すと拒絶されることもありますが気にしないでください。

しっかりお座りができると両手がつかえます、時には片手を出します。声や音のする方向に顔を向け(追視)関心を示します。新聞を読んでいるとクチャクチャにされます。離乳食ではグチャグチャ、コネタリ、こぼしたり、赤ちゃんの周りは散乱状態。しつけとしてきれいに食べてもらうか?このぐらいは発達段階と割り切るかですが、あなたはどちらですか。片付けやすい状況をセットして多少の散乱状態でも赤ちゃんが気持ちよくいろいろなことが体験?できるようにしましょう。ただしスプーン等を口にくわえて遊ぶことはいけません。危険です。積み木も吸盤のごとく拇指側を中心に物をつまみ、つかみます。親の指の芸当ではつかめません、真似できませんよ。
●聴力:
確立されているので呼んでも向かない、反応が遅い、周りに関心がなさそう。反復喃語(何でもかんでもパパパパ、ママママ,ダダダダ)の発音がなければ聴力検査、精神発達遅滞があるかも。かかりつけ医または耳鼻科医に相談しましょう。
●個人差:
個人差がだいぶ出てきます。ゼンゼンという赤ちゃんもおりますが、7ヶ月頃にやっとということもあります。しかしながら前記した内容は7ヶ月頃には積極的にできてきます。すなわち今までサービスを受けてきた?(受動的)状態から自分から積極的に動き回る、チョッカイを出します(能動的)。一人遊びもできますが散歩等周りの環境にかかわる、関心をもつようにさせましょう。
動作、行動が少しずつ、毎日毎日変化していくことが目に見えますので、変化ありませんであればかかりつけ医に相談してみましょう。
●離乳食:
7ヶ月ごろには歯が生え始めますし、2回食に進められます。舌でつぶせる食材も使えるようになります。食材が増えますので離乳食を喜んで食べるようになります。食事のリズムが1日のリズムにもなります。昼寝もリズムです。お母さんがせっかくつくった離乳食。全部食べなくても元気であり、身長、体重がそれなりに増加していれば心配ありません。



                 2)6~7ヶ月 Q&A


Q: 
6・7ヶ月の健診に行ってきます。

身長伸びているかな~。

保健所の身体測定やいろんな相談ができる子ども相談日というのに毎月ヒマなので測定のみででかけています。

離乳食やその他気になることがあるときはめったにないのですがたまに話を保健婦さんや栄養士さんに聞いています。あまり期待した回答が得られないことがありますが。

体重は電動メモリで正確ですが、身長はいまいち疑問。まあ、健康なので特に気にしてはいませんが測りにくいのも納得していますが、そのために来ているのできちんと測定できるやり方があるといいですね。

測定する人の頭の置き方、足の伸ばし方などによってセンチはだいぶ変わってきます。

先月なんかその前の月より数センチも短くなっていました。老化が始まった?(笑)

無料だから仕方ないかな。人数が多いとバタバタして、みんな焦って、大雑把になるし、順番呼ばれて、裸にしたら、前に3・4人くらい子どもが順番待ちしてるし、大きい子は泣き叫んで測定できずまたそれを待ってるので、裸で待たされます。
A:
少し育児に余裕が出てきたようですね。集団健診の現場の賑わいが目に浮かびます。個別健診との違いがありますので利用の仕方を考えましょう。取り合えずは不満がありながらも、上手に利用しているようです。なんでも、いつでも相談できる場所があることはいいですね。

身長と体重の延び方を計時的に観察する事が大切です。目安ですので2週間、3週間で何グラム増えた減ったはあまり気にしない事です。但し原則減少する事はありませんね。母子手帳にスポットすれば流れが分かります。スポットしていますか!「母子手帳を持っています」で、うまく利用されていないお母さんが意外と多いようです。母子手帳は上手に利用しましょう。体重発育曲線、身長発育曲線が下のライン付近(%)にある時はかかりつけ医に相談してみましょう。

 

Q:
最近知っている方でもじっと見て泣くことが多くなりました。バツが悪いことがあります。


A:
6ヶ月ぐらいになりますと人見知り、夜泣きが出てきます。社会環境への適応ができていれば、まわりの環境に慣れていけば少なくてすみます。少しずつ慣れさせましょう。お散歩、外出、仲良く遊ばなくてもお友達の遊びを見ているだけでも勉強です。

泣き方分類をしましょう。泣き方で自我と感情のバランスがわかるかな?次へのステップですので、9ヶ月頃までは大なり小なりしょうがないかも。







〈その5 9~10ヶ月〉
                       1)9~10ヶ月



自立への挑戦・点から面への行動

赤ちゃんというより、人間らしさ(自我と感情、歩行、動作、行動等)がみられるようになります。そして個人差がますます大きくなります。


●お座りの確立:
手を器用に使いつかむ、つまむ、なんでも手をだす、両手で物をたたき合わせる
  ↓
口で確かめる、口に入れる
(口に入れて遊ぶことはやめさせましょう)

立位・歩行の方向での動作・行動の変化

ハイハイしますか
  ↓
つかまり立ち(手伝って出来る)
  ↓
つかまり立ち(自分で出来る)
  ↓
つたい歩き
  ↓
両手歩き
  ↓
両足で立った、立ったと親は喜ぶ

:この位までの動作が出来るようになります。行動範囲がますます広がります。

早い赤ちゃんは1才に向かってさらにひとり立ち(一人で立つそして目的があると思ったとたんにタッタッと行動。移動が早い)
  ↓
片手歩き
  ↓
ハイガード歩行
  ↓
ひとり歩行

:出来たら目が離せません、なにをするか親は不安になります。歩行器使用は最近見られませんが積極的に利用することを私は勧めておりません。かかりつけ医に相談してみましょう。

安全教育、事故防止、
点から面への行動ですので行動範囲が広くなります。環境の整理整頓をしましょう

物真似でおぼえます。兄弟がいたら兄弟の行動、動作を物真似します、また大人の動作をみて興味を持ち、関心を持ちポットでジャーとお湯をこぼすこともあります。そしておこられる、ほめられるが少しわかります。しかし危険なことはしっかり怒りましょう。(育児を考えるの項参照)
しつけ:
広い意味のしつけが始まる。本人にそのつもりがなくても大人の目から見るといたずらが多くなる。なんでもかんでも怒らないでください。本当に危険なことだけにしましょう。

本当に怒るときはやさしく怒らないでください。言葉のニュアンスは理解できるはずです。中途半端はまたまた危険行為をしたり、危険地帯に入ります。

しつけであれば家風ではありませんが、家庭により一律ではありません。しかしながらお父さんお母さんでこれぐらいは怒る、放っておく、褒める等統一しておきましょう。お父さん、お母さん、そしておばあちゃん、おじいちゃんでバラバラではお子さんが迷ってしまいます。
物真似:
バイバイ、ニギニギ、おつむテンテンができますか?おりこうさんでもなく、しつけでもなく単なる物真似です。なんでも物真似でしっかり覚えていきます。常に話しかけましょう、対話が重要です。親子でいつも楽しく遊んでいますかまたはお友達と一緒に遊ぶこともできますか。自由に動ける場と時間を提供することが必要です。安全教育と事故防止と密接な関係があります。

相手になってくれても、一緒に夜更ししないようにしましょう。お父さんの帰宅が遅いので、11時ごろお風呂に入っていますとよく聞きます。しょうがないのかもしれませんが、生活のリズムが崩れます。
●おもちゃ遊び・整理整頓:
おもちゃ選びも大変。原色、動くもの、音のするものに興味をもちます。おませさんはおもちゃに飽きて、携帯電話、テレビリモコンなど大人のものを欲しがる、興味を持つようになります。ただし多分壊されます。自己中のため、遊んでいるおもちゃ、興味があるものをとると怒る、泣き叫びます。
●抱きぐせ:
一人遊びもしますが、後追いも激しい。お母さんのスカートをつかんで離さない。大人の注意をひきつけ様とベタベタします。すぐ抱っこになりますかね。赤ちゃん(半年ぐらいまで)のときの抱っこは抱きぐせになりませんから、多いに結構。しかしこの年齢は抱きぐせになります。頭がいいのです。おじいちゃん、おばあちゃんそしてお母さんも腰が痛い。一日中付き合わなければいけないのでお母さんは疲れるでしょう。育児は楽しいが疲れます。たまにはお父さんと交代してもらいましょう。お父さん、大変なことがわかってすぐ交代を申し出るかも。苦労がわかるでしょう。

抱っこしないほうがいいのでしょうか。体力の続く限り、イライラしない限り続けても良いと思います。しかしながら環境に慣らすこと、人に慣らすこと、友達との遊び、ご両親との対話の時間を多くしましょう、そして挑戦しましょう。抱っこしているより忙しいかもしれません。抱っこしている時間がなくなるでしょう。泣いている暇がなくなるでしょう。
●離乳食:
そろそろ2回食から3回食になります。なんでも食べてくれそうですが、機嫌が悪いと食べてくれないこともあります。無理をしないで慎重に段階的にすすめましょう。離乳食最後の詰めとして離乳食を再確認しましょう。ダラダラ食い、好き嫌い、偏食、食欲不振が起こります。何でも口に入れる、薬の一気飲みをする赤ちゃんも時々おります。誤飲に注意しましょう。



                          2)9~10ヶ月 Q&A

Q: 
Q:にんじんとか野菜がそのままの形でうんちにでてきます。

消化されていないということでしょうか?食べても意味がないとか?それとも練習だからそのまま継続した方がいいのか?ある人は飲み込める大きさだからそのままでてくるから少し大きめにしてやわらかくしてあげるといい。とか、ある人はそのまま出てきても、通過しているから多少は栄養分が体にはいってるだとか。

どうなんでしょう?
A:
この時期は歯ぐきでつぶせる硬さです。うまく攪拌、消化されていないのでしょう。大きさ、軟らかさ、固さ、素材の問題です。離乳食も3回になっていることがあります。あげれば何でも食べますが。歯が次々と生え始める時期でもあります。ヨダレも多くなります。便秘、便性が軟らかくなることがあります。

人参等はそのまま出てくることが多い。みかんやすじのあるもの、野菜などの繊維が多いものはそのままの時もあり。大きくしない、少し軟らかく、少し小さめに。人参の料理方法を変えましょう。そろそろつぶす状態から噛み切る事ができますのでその意味で大き目といっているのかもしれませんが、大きさでなくモグモグで形が崩れる、噛みきれる等固さの問題でしょうか。

食べることは意味がありますので、同じことを繰り返すのではなく工夫して繰り返してみましょう。時々は市販のベビーフードも参考になります。

 

Q:
3回食に切り替えようと練習しようかと思っています。

ミルクの量は少しずつ減らしていますが、ミルク缶の規定量よりは少ないです。

なくしていくにはどうしたらいいのかとても考えものです。保健所の人に聞いたら昼抜きましょう、とか夕方抜きましょうとか簡単に答えていただきますが、なかなか実践できていません。食事後のミルクがなくて大声でおこられるのが怖くてあげてしまいます。ミルクをあげると機嫌がよく、笑っています。はっきりしています。
A:
母乳、ミルク、中間乳、牛乳と変わっていきます。無理に減らそうとしなくても、離乳食が量的、内容的にすすむとミルクの量、回数が自然と減ってきます。

離乳食は2回ですから朝、昼でしょう。そして3回食になります。ミルクだけの回数もまだ必要です。そしてオヤツも必要になります。昼抜き、夕抜きと意識的に行う必要はないと思います。離乳食がしっかりいけば、食後のミルクは減ってきます。食後にミルク単独と同程度飲んでいるのは離乳食の量、質の問題でしょう。 母乳が続けられていれば母乳をしっかりあげましょう。

 

Q:
日中座ってる私にベタベタとひっついてきます。足の上に手、顔をのせます。女の子だからですか?男の子も同じような甘えん坊な素振りがあるのでしょうか。
あまりかんしゃくもせず、おもちゃなどで遊んでいます。勿論、私の姿が近くにない
とダメなようですが。いないとすぐ気づくんです。勘が鋭い、強いのでしょうか。
A:
自我と感情の発達が出てくる時期です。行動は受身的から能動的になり好き嫌い、人見知り、夜泣きも出てきます。家の中がにぎやかになります。1日のリズムも出てきます。散歩、外出をしっかりやり、社会環境の刺激を浴び適応していくことが必要です。男の子でも甘えん坊はいますので個性、個人差が出ているのかもしれません。ベタベタしてくるのがイヤというお母さんもたまにいますが、目に浮かぶような状況でかわいいですね。一日中ではありませんから、ベタベタさせてあげてください。




〈その6 12ヶ月〉
                        1)12ヶ月

社会環境への挑戦、安全教育・事故防止

やっと1才、お誕生日おめでとう御座います。
お母さん、お父さん、おつかれさま、ありがとうございます。
これからいたずらがもっと多くなりますがよろしく。
じっとしていないので記念写真におさまるかな。

離乳食の完了、そして発育、発達も幼児期への過渡期です。
赤ちゃん扱いはそろそろおしまいでしょう。

ひとり立ち:
ひとり立ち(立位)(一人で立つそして目的があると思ったとたんにタッタッと行動。移動が早い)

片手歩き

ハイガード歩行

ひとり歩行
行動範囲もどんどん広がります。目が離せません、なにをするか親は不安。できなければなお不安。
活動もひとり立ち(自立):

歩きながら、あっちこっちキョロキョロ、見たり、聞いたり、触ったり、全ての物に興味をもちます。記憶力も良く、探求心も強く、なんでもかんでも手を出す。家中探し物をして何でもやってみたい。狭いところに潜り込む。そして思うとおりに行かないとイライラ、ぎゃ―ぎゃーと元気そしてうるさい。この位でお母さんはイライラしないでください。
模倣から工夫へ

いたずら好きではありません。引き出しを引っ張る、めちゃ書き、テレビ、絵本、鏡、食事での散乱、いたずら好きではなく何でもものまねそして何でもに興味を持つ行動であります。ものまねからこねくり回して一応工夫してやっています。大人の概念での悪い良い、危険安全の基準はまだありません。頼もしい限りですが。

行動、活動制限ではなくやりたがる時は自分でやってもらいましょう?!できる範囲を考えましょう。しかし今まで以上に整理整頓、安全教育、事故防止を常に考えましょう。
社会環境への挑戦として行動、活動する場が家庭環境から屋外に移り、なお管理しにくくなります。ちょっとした瞬間で目を離してしまいがちです。
この子はいつも泣いていますが感受性が強いのでしょうか?とよく質問されます。

お子さんにとって未知の世界ばかりです。お母さん、お父さんが唯一、頼りになる人なのです。見放されたらお子さんにとって悲しいことです(怒られる事、殴られる事、無視される事等の経験がわかり始めます)。命令がわかる年齢ですので、命令どうりすることのいじらしさ。そしてお母さんのスカートを握ってじっとしている姿。お子さんはご両親のケライではありません。お母さんお父さんの自己満足のためにあまり怒らないでください。お母さんのストレスの発散方法は違うことでしましょう。禁止事項を極力少なくしましょう、そして怒ることはなるべく少なくしましょう。

肩を張らずに対話を気楽にしましょう。類似音、一語文(パパ、ママ、ダダ)がでてきます。物真似で言葉も覚えます。

今まで以上にお父さん、お母さん、一緒に遊んでください、相手をしてあげてください。それだけでもうれしいことです。すべてのお子さんの目は澄んでいます。しかしながら我慢することも少しずつ判ります。一貫したしつけをしましょう。
離乳食完了

大人の食事からのちょっとひと口の工夫ができるようになり多少楽になります。しかし素材はちょっと考えてからあげましょう。離乳食3回食完了ですが、幼児食への過渡期です。

料理方法?食材等は急がず、あせらずすすめてください。そしておやつを考えるようになります。体重の増加は生下時の約3倍ぐらいです。
●予防接種のチェックをしましょう:
社会環境に積極的に出ますので、人等との接触が多くなります。ワクチン接種をしましょう。

1才までに終了ワクチン、1才から開始のワクチンチェック、もう一度母子手帳の内容を見直し、整理してみましょう。


                           2)12ヶ月 Q&A

Q: 
Q:歯がかゆいのか、歯軋りを良くします。ちょっと心配です。
A:
歯は7ヶ月頃の40%ぐらいのお子さんに下の前歯から1~2本生え始めます。10ヶ月頃から上下にしっかり生え始めます。歯の生える順番が人により違うことがあります。またお誕生日前後でまだ生えていないお子さんもいます。歯はかむ、噛み切る、つぶす等々の働きをします。最後の乳歯が2歳半前後、最終的には20本の乳歯が生え揃います。歯が生えて来たら歯磨きの練習、ものまね的な歯の清掃?が必要でしょう。

歯軋りは歯のかみ合わせですが、なん本生えていますか。大人であれば癖、ストレス、咬合不全、顎発達障害等を指摘されますが、この時期では遊んでいるのか、歯ぐきが多少うずくのでしょうか、離乳食の影響でしょうか。離乳食の内容がまだベタベタの軟らい状態か、硬すぎるのかもしれません。今の時期の歯軋りは心配ありません。乳歯が生えそろった時期にも歯軋りがあるときはどのような状況か歯科医に相談しましょう。



 〈その7 1才半〉
                        1才半

赤ちゃんなのか、乳児なのか、幼児なのかめまぐるしく変化する時期

しつけ

しつけという言葉があるのか、しつけとは何ぞやから議論しないとお互いに食い違う世の中。三つ子の魂という言葉もあまり使われなくなる。年齢により対応が異なる。

然しながら赤ちゃんは周りの環境にどんどん反応し、経験する。毎日毎日やることが違う。いたずら的でもあり、冒険的でもあり、物真似的でもあるが、毎日毎日が赤ちゃんにとっても、ご父兄にとっても新しい発見であり、経験であり、楽しいことと思う。

種々雑多なことが起こるが、この子の将来はどうなるのか、どうにかなるのか心配するか、どうにかしなくちゃと考えるかで悩む時期でもある。それをしつけという言葉で叱る事もあるであろう。いわゆるしつけは家風的でもあり、時にはご夫婦の個人的でもあり一律ではない。世間一般での伝承されるべき内容も時代の変革で個人個人で代わりつつある。そうあるべきではなく、そうであっても仕方がないと変わる。各家庭で特徴があっても良し。叱る時はしかる。しかしながら最低限にしましょう。お父さん、お母さん、おじいちゃま、おばあちゃまで話し合い、しかる、しつける基準を決め継続して行いましょう。平成12年11月から児童虐待の防止等に関する法律が施行されたが、子供側に立って、子ども自身が苦痛と感じているかどうかで判断するべきものとある。虐待という言葉はインパクトが強く、いやな言葉であり、分かりやすそうだが、分かりにくい言葉である。然しながら新聞紙上を賑わす。

良かれと思うしつけ?可愛さあまって憎さ100倍?お仕置き?食べさせないよ?押入れに閉じ込める、おまわりさんにいうよ、注射をするよ、お化けだそ~~と怖がらせる、手を上げる、スパンクをする、等々も切口が違えば虐待の範囲と考えられる。なんでも虐待と言う言葉で簡単に言われかねない時代であり、親だからよろしいということでもない。ましていわゆる近所の「お節介おばちゃん」の注意はどの程度がその範囲か難しい所であるが、それが難しいと考えなくてはいけない時代も何か変であると思う。

金太郎飴のしつけは面白くないが、ひとりで悩まないで子育て仲間づくりで乗り切りましょう。

 

歩くこと

ひとりで上手に歩きますね。ヨチヨチ歩きは卒業かも、結構長い距離もポテポテと歩きます。顔面制動ではなくえんこ的な転び方はまだ少しあります。行動範囲が広がりますので転倒、転落には細心の注意が必要です。後ろを追っかけているお母さんを良く見受けます。個人差でしょうか1~2ヶ月違っただけでも歩き方は違いますね。

 

何かしゃべっていますか

一語文をしゃべりますか。お姉さんお兄さんなど上の子の真似をしながら覚えます。そしてお母さんの話しかけ、対話が重要です。目線で一人前として時間の許す範囲で相手になってください。当然けんか友達でもお友達付き合いの中で言葉、行動がどんどん変わります。

 

ごはんですよ!

椅子に自分で這い上がりながら座り、じっと待つか、やいのやいのと催促もします。欲しいときは指でさすこともあります。自食機能の獲得が少し具体的になります。手づかみが主流ですが、フォーク、スプーンも器用に使いますがまだお手伝いは必要でしょう。周りはまだ散らかし放題ですので、床対策とお食事エプロンが必要でしょう。年中から年長にかけて箸を使えるようになるでしょう。まだ右利き社会ですので、右が使えればいいのですが、昔のように怒られながらの左利きの是正強制でもないでしょう。しつけとして怒っても、あまり意味がないかも。

哺乳瓶は卒業していますか。コップも器用に持って自分で飲みますが、少しこぼすかも。

歯列矯正、虫歯の問題、おしゃぶり、指しゃぶり等等連携しているかも。ストロー付マグカップを使っている赤ちゃんもおります。

 

生活のリズム

生活のリズムが出来てきますので、欲しいときに欲しいだけエサ?!をあげるのはやめましょう。またエサ付け?はやめましょう。うるさいから、かわいそうだからとやっていると、わがままになるかもしれません。消化器系が24時間働かなくてもいいのです。食べてもらってよかったではなく、そろそろ食事をいただいているという感じにしましょう。

歯ブラシ、歯磨きを嫌がっていませんか。一般的には嫌がりますが習慣として、少しずつトライしましょう。人の顔をじっと見ます。自己中、いやなときはいやという態度をとり始めますが、ご主人様!のご機嫌伺いをしようかなと思っているかもしれません。しかしまだ命令的なことは守ります。愛らしいものです。しかしながらお子さんを私物化しないでおまり命令しないようにしましょう。

食事のリズムも出てきます。三回食事、おやつ1~2回の食事のリズムですので、ダラダラ食いはやめましょう。

 

共働き

離乳食からの卒業。生活のリズムの不安定からの卒業。予防接種の基礎は卒業です。

周囲の環境として保育園、新しい仲間、サークルに挑戦。新たに手がかかる時期でもありますが、多少手が離れてきます。お母さんにも多少のゆとりが出てきます。

そして共働き希望の方は職場復帰または職場再挑戦が最近の流れである。私たちの育児相談も病気の発見が主体ではなく、育児背景が分からないと指導出来ない時代になってきました。

夫婦の仕事時間の都合は休日、時間の使い方の連携を密にし、調整をすることが第一であり、子供の目線での連携となる必要がある。保育園等に預けざるをえないが、一日に何時間お子さんとお話ししましたか、一緒にいましたか、また一週間に何時間お子さんとお話ししましたか、一緒にいましたか、一度しっかり計算してみましょう。そして時間を有効に使いましょう。

子供は泣くだけ、甘えられないための抵抗でその時その時は時間が過ぎていきます。

鍵っ子的な要素でそれがお互いに(子供、親共に)当たり前となっていきます。夫婦共に協力しないと出来ないが、お互いに期待しすぎることもぶれてくる。なおのこと時間の使い方をよく話し合いましょう。





 〈その8 2才〉
                          2才

2歳にやっとなりました。ありがとう

歩くこと

すたすた歩きが走っているように感じる。段差があるとそこでストップする。つまずくこともあるが、あまり怪我はしない。しかし場所が悪いと怪我をする。周囲の整理整頓が必要でしょう。またどこに歩いていくかの注意も必要。階段をピョンと利用できるようになりますがまだ不安定でしょう。

危ないときはちゃんとしかりましょう。「危ないわよ~~~~」ではなく「危ない!!!!」です。目が離せない。動き回る知恵はどこから来るのでしょう。周りの環境に興味を持つ、持てるように環境をセットアップしましょう。高齢者だったら転倒するかもしれないのに、からだが柔らかいでね。

何かしゃべっていますか:

言葉がはっきりしてきました。2語文をしゃべるようになりましたが、3語文もしゃべっている。さすがわが子頭がいい?!テレビがつけっぱなしであればいつまでもじっと見ている。頭がいいのかしら?しかし対話ではありません。長い時間は脳の発育に悪いといわれています。食事中は親子でテレビを見ないようにしましょう。

同じテーブルに居ること、食べること、対話に集中しましょう!!

 

ごはんですよ!!

「好き嫌いがありません」、「なんでも食べてくれます」

育児ご苦労様です。よかったですね。

一般的にはむら食い、遊び食い、好き嫌いがはっきりしてきます。

なだめながら食べてもらうか。好きなものだけ用意するか。好き嫌いに関係なく工夫して食べるようにするか、半ば強引に食べさせるか、制限時間ですよとして片付けるか。

あなたはどれを選びますか。「好き嫌いに関係なく工夫して食べるように頑張ります」でしょうがまあ大変です。お腹が空けば食べたくなります。食べるようになります。栄養失調にはなりません。「お医者さんに食べないので点滴をお願いします」でもないでしょう。相談しても「食べられるように工夫してください」「食欲のでる薬を出しましょう」?「好き嫌いのなおる薬を出しましょう」?はないでしょう。

対話をしながら、ほめながら、おいしそう!?に食べましょう?!

箸はいまいちですが、フォーク、スプーンは器用に使っています。食べたいのでしょう。食べる準備OKです。

 

テレビ・ビデオ視聴は控えましょう

2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょうが日本小児科医会、小児科学会で提言されている。2歳まではいけないが、2歳3ヶ月はいいのでしょうか。

長時間の視聴は親子の関わり方、言語発達への影響大であるとしている。

1日に2時間以内を目安にしましょうとしているが、多くの親も子もテレビっ子、テレビ人間であり、その改善は社会問題になってもいいが、何年もたつがなんら変わらず、識者も諸説ありトーンダウン。親子でドラマを見ているかな?親子の対話、関わり方が多ければ大丈夫との考え方もあるが、お父さんと一日何分の会話をしましたかといえば「ああ、ウウ」で2時間以上ということはないでしょう。

年齢に関係なく「テレビ・ビデオ視聴は控えましょう」新聞を読みましょうはないので、

一緒に対話をしながら親子共にぐったりするまで遊びましょう。

 

親の思うとおりにいかなくなるかも

分離不安も少しずつ解消、友達もでき、社会性の発達が出てくると、自己主張も強くなり、

自我意識も芽生え、自分のものは自分のもの、他人のものも自分のものと所有欲が強くなる。

外来でも「ポンポン出して」で、お母さんがお手伝いすると、「自分で」と怒る。したがりやです。危なくないことはお手伝いをしてもらいましょう。お片付けもできます。頼りにしてもらいたい、存在感を見せたい、ほめられたいのです。そしてあらゆることに好奇心を持つので、いろいろな経験をさせて上げましょう。しかし大きくなっても覚えていないでしょうが。





〈その9 3才〉
                          3才

    

<落ち着きがない・自我の芽ばえ・自己主張が強い>

次から次からいろいろなもので遊んでいる。。。
食事の時も他のものにすぐに興味がいってなかなかすすまない。。。
すぐにうろうろどこかに行こうとする。。。思い通りにならないと泣く、暴れる、つねる。。。

自分でできることを自由に行うことが楽しくなってくる時期です。
乳児期の母依存から抜け出し自己主張が強くなってきます。
お家でもいろいろなことを自分でやることにこだわりを持ったりします。

なんでも興味があり好奇心旺盛な3歳ごろは、なんでも興味があり、かつ自分でしたがるため一見落ち着きがないように思うかもしれませんが、大部分は徐々に落ち着いてくるので、暖かく見守ってあげましょう。

またお掃除は大変になるかもしれませんが、お手伝いなどを積極的にさせてあげると本人も楽しく自分も一緒に作ったものなので、一生懸命食べるかもしれませんよ。子どものお片づけ、お掃除の後にまたお掃除でしょう(^o^)

<しつけ>

しつけに関しては十人十色の考え方があるでしょう。どれが正解でどれが不正解かは誰もわかりません。。。発達の面から少しアドバイスと思ってください。
3歳ごろになると少しずつ自己のコントロールができてきます。

また自宅外でのお友達などとのかかわりも増えてきます。
外での生活も増えるにあたって教えることもどんどん増えていきます、根気よく1つ1つ社会のルール教えてあげましょう。

このころに関しては譲れるところは譲る(大人から見るただのいたずらも子供にとっては大事な発達の階段です)が、譲れない(危険な事やお友達に乱暴をしてしまう事)ことに関しては毅然としたした態度でしっかり何度も根気よく教える(しかる)ことが大事です。
なんでもごまかさずに正面切って一緒に考え、伝えてあげましょう。

頭ごなしに怒る!というのは子供は萎縮してしまい、発達の階段を登れなくなってしまいます、怒る!という感覚よりは教える!という感覚の方がいいでしょう。

あと一番大事なの事は子供たちはお父さんお母さんの行動、言動、表情をびっくりする程よく見ています。お父さん、お母さんがまず見本となってあげれるよう頑張りましょう。「挨拶しなさい」「0000しなさい」ではなく、保護者又は周りの方が見本ですので、いつも「こんにちは」「おはよう」「いただきます」等々ごあいさつは明るく、声かけをするよう心がけましょう。「おりこうさん」「いい子ね」等々四六時中ほめること、持ち上げることばかりではいけません。親のイライラは子どももイライラです(^o^)

<言葉の発達>

3歳ぐらいになると言葉の遅れを気にするお母さんが増えてきます。

3語文以上の会話(「~だから…するの」など)が徐々にできるようになるでしょう。しかしで出来ないからといってすぐに言語障害などを考えるには早いかと考えます。
お子さんに話しかけるとおしゃまな子、はにかみやな子、無口な子、お母さんの後ろに隠れる子。最近は知らない人とはしゃべらない様と言われるが、どんどんしゃべる場、遊べる場に連れて行きましょう

保育園に行ったり、お友達と話す機会が増えると自然としゃべれるようになる子も多いです。お父さん、お母さんも一杯話しかけてあげてください。一方的会話になるかもしれませんが、ゆっくりと、解りやすい言葉で、楽しい対話を心がけましょう。そして言葉の多くは会話から覚えますのでテレビなど聞いているだけではうまく相手のいる環境ではおしゃべりはできません。テレビを見ながら食事、お遊びは対話が少なくなるでしょう。いろいろ試してみてもやはり遅れていると感じる場合はかかりつけ医に相談をしてみてください。